JP4867501B2 - 保水性ブロック及びその製造方法 - Google Patents
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Description
一方、保水性アスファルト舗装はいうまでもなく路面にしか適用できず、したがって、その効果も限られたものとなる。また、本発明者らが検討したところによれば、アスファルト舗装は日射により高温になりやすいため、保水性を付与した舗装であっても夏季の日中には路面温度が相当程度高くなり、またその結果、保持した水の蒸発速度が大きくなるため、気化熱による冷却効果の持続性も低いことが判った。
また、本発明の他の目的は、そのような資材を効率的且つ安定して製造することができる製造方法を提供することにある。
さらに、以上のような保水性ブロックのなかでも、特定の水和硬化ブロック体に対して特定の保水材組成物を注入したものが、特に保水性能とブロック強度の両面で優れた性能を有し、最も好適な保水性ブロックが得られることが判った。
[1]建物の屋上の床部若しくは建物の外壁面に設置され又は舗装材として設置される保水性ブロックであって、連続空隙を有するブロック体の前記連続空隙内に保水材が保持され、該保水材は少なくとも、粉末粒子間で保水を行う無機粉末とその結合材とを含む保水性ブロックであり、
前記保水材は、保水材組成物の水スラリーをブロック体に含浸させることにより、その連続空隙内に注入されたものであり、
前記ブロック体が製鋼スラグを骨材とする無機粒子の水和硬化体であり、
該水和硬化体は、JIS A 1102「骨材のふるい分け試験方法」に準拠したふるい分けにおいて1.2mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体とする製鋼スラグと、水硬性を有する粒径0.1mm以下の粉体からなる結合材とを水の存在下で混練し、水和反応により硬化させた硬化体であって、結合材の単位量が70kg/m3以上、連続空隙率が5〜40体積%の硬化体であることを特徴とする保水性ブロック。
[3]上記[1]の保水性ブロックにおいて、連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、セメントを1〜35質量部配合したものであることを特徴とする保水性ブロック。
[5]上記[1]のいずれかの保水性ブロックにおいて、連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、アルカリ刺激剤又は/及びセメントを合計で1〜35質量部配合したものであることを特徴とする保水性ブロック。
連続空隙を有するブロック体に、保水材組成物の水スラリーを含浸させることにより、連続空隙内に保水材組成物を注入することを特徴とする保水性ブロックの製造方法。
[7]上記[6]の製造方法において、ブロック体に減圧雰囲気下において保水材組成物の水スラリーを含浸させることを特徴とする保水性ブロックの製造方法。
[8]上記[6]の製造方法において、ブロック体を保水材組成物の水スラリーに浸漬することにより、水スラリーを含浸させることを特徴とする保水性ブロックの製造方法。
また、本発明の製造方法によれば、上記のような保水ブロックを効率的且つ安定して製造することができる。
前記ブロック体は、無機粒子を主原料として得られ、内部に連続空隙を有するものであれば種類は問わないが、強度やコストなどの面からは、コンクリートや他の水和硬化物からなる多孔質水和硬化体が好ましい。また、その他に無機粒子の炭酸固化体、多孔質セラミック体などでもよい。
ブロック体の連続空隙率は、5〜40体積%、より好ましくは10〜30体積%程度が適当である。連続空隙率が5体積%未満では保水性能が十分でなく、一方、40体積%を超えるとブロック体の強度や耐久性に問題を生じる恐れがある。
なお、連続空隙率とは、「(社)日本コンクリート工学協会 ポーラスコンクリートの設計・施工法の確立に関する研究委員会 報告書」(2003年5月)p179に記載された「ポーラスコンクリートの空隙率試験方法(案)」により測定されるものとする。
また、本発明で用いるブロック体としては、多孔質水和硬化体のなかでも、比較的粗い製鋼スラグを骨材とする水和硬化体が好ましく、そのなかでも特に、JIS A 1102「骨材のふるい分け試験方法」に準拠したふるい分けにおいて1.2mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体とする製鋼スラグと、水硬性を有する粒径0.1mm以下の粉体からなる結合材とを水の存在下で混練し、水和反応により硬化させた硬化体であって、結合材の単位量が70kg/m3以上、連続空隙率が5〜40体積%である硬化体が好ましい。この硬化体は、大量入手可能で比較的安価な材料である製鋼スラグを原料の一部として用いることができ、且つ本発明のブロック体に好適な強度と連続空隙を有しているので、特に好ましい。この硬化体の好ましい形態などについては、後に詳述する。
また、連続空隙内に保持される保水材を構成する上記結合材には、保水材組成物に元々含まれる結合材成分(例えば、セメント)やアルカリ刺激剤などのような硬化促進剤のほかに、注入後に生成した結合材成分も含まれる。例えば、保水材組成物にアルカリ刺激剤が含まれる場合には、上記結合材には、アルカリ刺激剤のほか、アルカリ刺激により無機粉末成分などから生じた結合材成分も含まれる。
また、保水材を構成する結合材のうち保水材組成物中に配合する結合材としては、各種セメント、樹脂、高炉水砕スラグ微粉末などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。また、無機粉末がポゾラン反応性又は潜在水硬性を有するものである場合には、結合材としてアルカリ刺激剤を用いることもできる。このアルカリ刺激剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウムなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
保水材の注入量に特に制限はないが、保水材を水スラリーとしてブロック体に含浸させる場合には、ブロック体の質量(保水材の注入前の質量)に対する水スラリーの割合で5〜30質量%程度が好ましい。保水材の注入量が5質量%未満では保水効果が小さく、一方、30質量%を超えるとブロックとしての強度が低下しやすい。
(イ)425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末100質量部に対して、セメントを1〜35質量部配合した保水材組成物。
(ロ)425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、セメントを1〜35質量部配合した保水材組成物。
(ハ)425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末100質量部に対して、アルカリ刺激剤又は/及びセメントを合計で1〜35質量部配合した保水材組成物。
(ニ)425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、アルカリ刺激剤又は/及びセメントを合計で1〜35質量部配合した保水材組成物。
上記保水材組成物(イ)及び(ロ)において、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末は、それ自身の反応性はほとんどなく、水を保持する空隙を粉末粒子間に形成することにより、保水性を発現する。この無機粉末は、SiO2又は/及びCaCO3の合計量が50質量%未満では、粉末粒子間に水を保持する空隙を安定して形成することができず、十分な保水性能が得られにくい。
CaCO3を50質量%以上含む無機粉末としては、例えば、炭酸カルシウム、石灰石粉などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。但し、これらに限定されるものではなく、成分としてCaCO3を含有するものであれば問題なく使用できる。
また、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末は、所定の粒径を満足するものであれば、例えば、砂、粘土、石炭灰等の無機成分を含んでいてもよい。
高炉水砕スラグは、製造時にすでに粒状化しているため、そのまま使用してもよい。また、高炉セメントなどに用いられる高炉水砕スラグを粉砕した高炉水砕スラグ微粉末は、平均粒径10μm以下程度の微粉であるため、好適に使用できる。
非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末としては、例えば、石炭火力発電所から発生するクリンカーアッシュ等が挙げられるが、これに限定されるものではなく、成分として非晶質SiO2を含むものであれば問題なく使用できる。
セメントは水を加えると反応が進み粒径が変化するが、セメントは一般に平均粒径5μm程度の微粉であるため、そのまま使用しても、ブロック体に含浸させる際に目詰まりなどを生じる恐れはない。
セメントの配合量が1質量部未満では、水和反応が不十分であるため、ブロック体の連続空隙内で無機粉末や高炉水砕スラグを結合・固定するための強度がほとんど発現せず、一方、35質量部を超えると、セメント量が多すぎて無機粉末や高炉水砕スラグによって形成される空隙を閉塞させてしまう。
アルカリ刺激剤も水を加えると反応が進み、粒径が変化するが、アルカリ刺激剤として使用される物の多くは水溶性であり、工業用の消石灰や水酸化マグネシウムも最大粒径100μm以下、平均粒径5μm以下であるため、そのまま使用しても、ブロック体に含浸させる際に目詰まりなどを生じる恐れはない。また、セメントについても上述したとおりであり、問題はない。
アルカリ刺激剤又は/及びセメントの配合量が1質量部未満では、アルカリ刺激反応や水和反応が不十分であるため、ブロック体の連続空隙内で無機粉末や高炉水砕スラグを結合・固定するための強度がほとんど発現せず、一方、35質量部を超えると、アルカリ刺激反応や水和反応が過剰になるため、無機粉末や高炉水砕スラグによって形成される空隙を閉塞させてしまう。
以上のような保水材組成物は、吸水性能、保水性能に優れ、しかもブロック体に含浸させた後には、その性能低下が小さいという特徴がある。
この保水材組成物をブロック体の連続空隙に保持させるには、保水材組成物に水を加えて水スラリーとし、これをブロック体に含浸させることにより、保水材を連続空隙内に注入する。水スラリーは、通常、保水材組成物の100質量部に対して水を50〜350質量部程度加えたものであるが、添加水の最適範囲は保水材組成物の粒度分布によって異なるため、水の添加量は保水材組成物の粒度分布に応じて50〜350質量部程度の範囲で適宜選択すればよい。
この硬化体において、骨材となる製鋼スラグとして、1.2mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体とするものを用いるのは、それよりも粒度分布が小さい製鋼スラグでは、ブロック体内部の空隙径が小さくなり、十分な保水性が得られにくくなるからである。また、このような観点からは、好ましくは2.5mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体としたもの、より好ましくは5mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体としたものが望ましい。
製鋼スラグの最大粒径は用途に応じた径であればよく特に限定しないが、一般的には13〜40mm以下であり、さらに、製造しようとする硬化体のブロックの縦、横、高さ、直径等の中の最短長さの1/3以下が好ましい。
高炉スラグ微粉末は潜在水硬性を有する粉体であり、これを結合材として用いた場合には、製鋼スラグによりアルカリ刺激を受けることで効率的に水和反応が生じ、高い結合作用を発揮する。また、高炉スラグ微粉末と製鋼スラグ中のfree−CaOが反応し、製鋼スラグの水和膨張を効果的に抑制することができるので、硬化体の経時的な破損を防止することができる。このように高炉スラグ微粉末は、結合材として優れた効果を発揮するから、結合材として高炉スラグ微粉末を単独で用いても十分な効果を得ることができる。高炉スラグ微粉末としては、JIS A 6206「コンクリート用高炉スラグ微粉末」を特に好ましく用いることができる。
5213)、エコセメント(JIS R 5214)などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。これらのなかで高炉セメントは、上記高炉スラグ微粉末が含まれており、これが上記のような高い結合効果と破損防止効果を発揮するため、結合材として高炉セメントを単独で用いても十分な効果を得ることができる。高炉セメントとしては、JIS
R 5211「高炉セメント」に記載されているA種、B種、C種のいずれも使用することができる。他のセメントも水硬性を発揮し、効率的に水和反応が生じて結合作用を発揮することができるので、結合材として用いることができるが、製鋼スラグの水和膨張を抑制することができないため、単独で用いた場合には、硬化体の経時的な破損が生じるおそれがある。このため、結合材として高炉セメント以外の各種セメントを用いる場合には、製鋼スラグの水和膨張を抑制する成分とともに用いることが好ましい。
(1)高炉スラグ微粉末
(2)高炉セメント
(3)高炉スラグ微粉末+フライアッシュ
(4)高炉スラグ微粉末+各種セメント
(5)高炉スラグ微粉末+各種セメント+フライアッシュ
(6)各種セメント+フライアッシュ
(7)高炉スラグ微粉末+アルカリ土類金属酸化物又は/及び水酸化物
(8)高炉スラグ微粉末+フライアッシュ+アルカリ土類金属酸化物又は/及び水酸化物
(9)高炉スラグ微粉末+フライアッシュ+アルカリ土類金属酸化物又は/及び水酸化物+各種セメント
なお、上記の各種セメントとは、先に挙げたセメントの1種以上をいう。
連続空隙率を5〜40体積%としたのは、連続空隙率が5体積%未満では保水性能が十分でなく、一方、40体積%超では粗粒の製鋼スラグの形状を複雑にしないと製鋼スラグの実績率を小さくすることができず製造することが困難であり、また、製造することができたとしても必要な圧縮強度が得られないからである。なお、実績率とは、JIS A 1104「骨材の単位容積質量および実績率試験方法」により測定される実績率をいう。
通常の硬化体の製造では、上記結合材と水によりペーストを作り、このペーストと粗粒の製鋼スラグを混練する。この際、結合材と水とからなるペーストの体積aと粗粒の製鋼スラグの体積bとの比率a/bは0.08以上とすることが好ましい。この比率a/bが0.08未満ではペースト分が少なすぎて、空隙率は高くなるものの、ブロックとして必要な圧縮強度である10N/mm2以上の硬化体が得られにくい。この比率の上限は特に規定しないが、5体積%以上の連続空隙率を確保することができる値が事実上の上限となる。結合材の種類や水との割合等によって5体積%以上の連続空隙率を確保できる比率a/bの上限は変化するが、どのような条件であっても0.7は超えない。なお、上記ペーストには数%程度の空気が含まれていてもよい。
上記混練物を型枠などに充填し、一定時間養生することで、水和硬化体が得られる。
ブロック体に対する水スラリーの含浸(注入)は大気圧下で行ってもよいが、所定の減圧雰囲気下で行えば、より円滑且つ短時間で含浸処理を行うことができる。
また、ブロック体に水スラリーを含浸(注入)させる方法は任意であり、ブロック体に水スラリーを散布する方法のほかに、例えば、ブロック体を水スラリー中に浸漬してもよい。
なお、対象となる建物としては、ビルなどの建築物に限らず、あらゆる建造物が含まれる。
また、設置された保水性ブロックに対して、ごく簡易な手段で人工的な給水を行えば、自然降雨に依存することなく温度上昇の抑制効果が得られる。
以上の点から、本発明の保水性ブロックを屋上又は/及び外壁に設置した建物は、特に夏季の温度上昇が効果的に抑えられ、冷房などのコストも低減できる省エネ効果も期待できる。
したがって、本発明の保水性ロックを敷設して構成された舗装は、保水性アスファルト舗装に較べて温度上昇の抑制効果が高い。
本発明の保水性ブロックの形状は任意であり、プレート状の厚みが小さいものでもよく、形状は用途に応じて適宜選択される。また、植栽用としては、上面などに凹部や溝などを形成したものでもよい。
コンクリート又は鉄鋼スラグの水和硬化体からなるブロック体に、表1に示す保水材組成物の水スラリーを含浸させた後、20℃、湿度60%の室内で養生し、その後60℃で7日間蒸気養生した後、60℃で5日間乾燥し、本発明の保水性ブロックを製造した。なお、蒸気養生を行ったのは、結合材を十分に反応させ、数年間使用後と同じ状態にするためである。
これら保水性ブロックの吸水性能と保水性能を確認するために、以下の手法で吸水質量と質量減少率を求めた。
まず、吸水試験により最大吸水質量と1時間吸水質量を測定した。ここで、1時間吸水質量とは、各ブロックの質量(初期質量)を測定した後に、ブロックの下端から5mmに相当する部分を流水中に浸し、1時間後に質量を測定してブロックの初期質量を差し引いた値の前記初期質量に対する割合(=[差し引いた値/ブロックの初期質量]×100)であり、1時間の間にブロックが吸収した水量に相当する。また、最大吸水質量とは、上記1時間吸水質量を測定したブロックを、さらに24時間水中に全体を浸漬保持して吸水させ、吸水後の質量から前記初期質量を差し引いた値の同初期質量に対する割合(=[差し引いた値/ブロックの初期質量]×100)である。
質量減少率(%)=[(最大吸水質量−乾燥後吸水質量)/最大吸水質量]×100
以上の吸水性能及び保水性能の測定結果を、保水性ブロックの構成及び製造条件とともに表2に示す。
以下のような本発明例と比較例の試験体(ブロック)について、表面をハロゲンライト(130W)で加熱し、表面温度の経時変化を調べた。この試験では、各試験体に対して水を24時間吸水させた後、湿度60%RHの室内に保持し、3時間経過した時点でハロゲンライトの照射を4時間行い、その後、照射を止めた。この一連の過程での試験体の表面温度の推移を図1に示す。
表2の発明例2の保水性ブロックに相当するものであり、保水材組成物の水スラリーを300mm×300mm×50mmのポーラスコンクリートブロック体(連続空隙率20%)に含浸させ、水スラリーが硬化した後にブロック体表面に付着した硬化物を雑巾で拭って除去したもの。
(2)比較例1
本発明例で用いたポーラスコンクリートブロック体(連続空隙率20%)であって、保水材組成物の水スラリーを含浸させなかったもの。
(3)比較例2
300mm×300mm×50mmの開粒度アスファルトのブロック体(連続空隙率20%)に、本発明例と同じく表1の水スラリーBを含浸させ、水スラリーが硬化した後にブロック体表面に付着した硬化物を雑巾で拭って除去したもの(保水材の注入率は有効空隙の100%)。
(4)比較例3
比較例2で用いた開粒度アスファルトのブロック体(連続空隙率20%)であって、保水材組成物の水スラリーを含浸させなかったもの。
開粒度アスファルトは黒色、ポーラスコンクリートは灰色であり、ポーラスコンクリートはアスファルトよりも熱を反射しやすい。このため比較例1と比較例3を較べた場合、比較例1は比較例3よりも表面温度のピークが7℃低い。一方、本発明例と比較例2を較べると、本発明例は比較例2よりも表面温度のピークが10℃も低く、上記比較例1と比較例3の温度差よりもさらに温度差が大きい。これは、ポーラスコンクリートの熱の反射と保水材からの水の蒸発の相乗効果によるものと考えられる。
実施例2と同じ試験体(ブロック)について、ハロゲンライト(130W)による加熱時間を長くして、表面温度の経時変化を調べた。この試験では、各試験体を水を24時間吸水させた後、湿度60%RHの室内に保持し、3時間経過した時点でハロゲンライトの照射を開始し、その後、最長で約18時間にわたって照射を続けた。この一連の過程での試験体の表面温度の推移を図2に示す。
本発明例と比較例2を較べると、本発明例は比較例2よりも表面温度の上昇速度がかなり小さく、冷却効果が長時間持続していることが判る。これは、アスファルトの場合には温度が高くなるため保持した水の蒸発速度が早いのに対して、本発明例では温度を相対的に低くできるため、保持した水を適度な速度で蒸発させることができるためであると考えられる。
また、比較例2,3のアスファルトブロックは、それぞれ試験開始後約8時間、約18時間でアスファルトが軟化しはじめた。
Claims (8)
- 建物の屋上の床部若しくは建物の外壁面に設置され又は舗装材として設置される保水性ブロックであって、連続空隙を有するブロック体の前記連続空隙内に保水材が保持され、該保水材は少なくとも、粉末粒子間で保水を行う無機粉末とその結合材とを含む保水性ブロックであり、
前記保水材は、保水材組成物の水スラリーをブロック体に含浸させることにより、その連続空隙内に注入されたものであり、
前記ブロック体が製鋼スラグを骨材とする無機粒子の水和硬化体であり、
該水和硬化体は、JIS A 1102「骨材のふるい分け試験方法」に準拠したふるい分けにおいて1.2mmのふるいに留まる粗粒の製鋼スラグを主体とする製鋼スラグと、水硬性を有する粒径0.1mm以下の粉体からなる結合材とを水の存在下で混練し、水和反応により硬化させた硬化体であって、結合材の単位量が70kg/m3以上、連続空隙率が5〜40体積%の硬化体であることを特徴とする保水性ブロック。 - 連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末100質量部に対して、セメントを1〜35質量部配合したものであることを特徴とする請求項1に記載の保水性ブロック。
- 連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、SiO2又は/及びCaCO3を合計で50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、セメントを1〜35質量部配合したものであることを特徴とする請求項1に記載の保水性ブロック。
- 連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末100質量部に対して、アルカリ刺激剤又は/及びセメントを合計で1〜35質量部配合したものであることを特徴とする請求項1に記載の保水性ブロック。
- 連続空隙を有するブロック体に保水材組成物の水スラリーを含浸させて得られる保水性ブロックであって、前記保水材組成物は、425μm以下の粒径の粉が60質量%以上となる粒度分布を有し、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末が70〜99.95質量%と、高炉水砕スラグが0.05〜30質量%とからなる混合物100質量部に対して、アルカリ刺激剤又は/及びセメントを合計で1〜35質量部配合したものであることを特徴とする請求項1に記載の保水性ブロック。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の保水性ブロックの製造方法であって、
連続空隙を有するブロック体に、保水材組成物の水スラリーを含浸させることにより、連続空隙内に保水材組成物を注入することを特徴とする保水性ブロックの製造方法。 - ブロック体に減圧雰囲気下において保水材組成物の水スラリーを含浸させることを特徴とする請求項6に記載の保水性ブロックの製造方法。
- ブロック体を保水材組成物の水スラリーに浸漬することにより、水スラリーを含浸させることを特徴とする請求項6に記載の保水性ブロックの製造方法。
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