JP2018080883A - 多室型空気調和機 - Google Patents
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そして、制御目標値と目標凝縮温度との差が大きいほど、室内膨張弁の開度の値が小さくなるように演算している。
そして、制御目標値と目標蒸発温度の差が大きいほど、目標冷媒過熱度の値が大きくなるように演算している。
上記の特許文献1の空気調和機では、サーモOFFしている室内機の膨張弁を微小開度にして冷媒を通流し、室温計測のための送風運転を間欠的に行っているので、サーモOFFであるにも関わらず温風が発生し、室内を暖めてしまう。このため、空調室内の快適性が低下する問題がある。
暖房運転時にサーモOFFした際に、室内交換器に冷媒を供給しないようできるので、室内交換器に液冷媒が貯留することがなく、冷媒の利用効率の低下がない。これにより、多室型空気調和機の省エネ性能が向上するとともに、室内の快適性を維持できる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における多室型空気調和機の冷凍サイクルの構成図である。
まず、多室型空気調和機の構成を説明する。
第1実施形態の多室型空気調和機は、説明の便宜上、室外機を1台、室内機を3台としたが、複数台の室外機が並列接続された場合や、室内機が2台以上接続された場合においても同様の作用効果を得ることができる。
前記室内ガス接続管24a〜24cの途中には、前記室内ガス接続管24a〜24c内を流通するガス冷媒量を調整可能なガス流量制御弁23a〜23cが設けられている。
そして、液阻止弁7と、各室内機20a〜20cへの液冷媒を分配する液分岐管11a、11bと、が液接続管9で接続され、液分岐管11a、11bは、室内液接続管25a〜25cに接続している。
室外膨張弁4と室内膨張弁22a〜22cとガス流量制御弁23a〜23cは、冷媒流量制御部50により冷媒の流量や減圧量が制御されている。
この冷媒流量制御部50は、室外機100の内部に設けられてもよいし、室外機100とは別体の制御装置として設けられてもよい。
まず、暖房運転の冷媒流れについて説明する。
ガス分岐管10a、10bに流入したガス冷媒は、開度調整されたガス流量制御弁23a〜23cにより、室内機20a〜20c毎に必要量が分配される。そして、ガス冷媒は、室内ガス接続管24a〜24cを通り、室内機20a〜20cのそれぞれに流入する。
この時、各室内熱交換器21a〜21cに流入した高温高圧のガス冷媒は、凝縮液化して室内熱交換器21a〜21cから流出する。
凝縮液化した液冷媒は、各室内膨張弁22a〜22c、各室内液接続管25a〜25cを通り、液分岐管11a、11bに流入する。
室外機100に流入した液冷媒は、室外膨張弁4で低温低圧の気液二相冷媒に減圧され、室外熱交換器3に流入する。
室外熱交換器3から流出したガス冷媒は、四方弁2の低圧側を通り(図1の実線)、アキュムレータ5に流入する。そして、アキュムレータ5で圧縮機1の信頼性を維持可能な冷媒かわき度に調整され、圧縮機1に流入する。以上により、暖房運転の冷凍サイクルが形成される。
冷媒流量制御部50は、サーモOFF状態の室内機20a、20bでは、暖房能力を0にするため、室内膨張弁22a、22bとガス流量制御弁23a、23bの弁開度を全閉とする。
これにより、室内熱交換器21a、21bへの冷媒の流入が遮断されるので、室内機20a、20bの暖房能力を0にすることができる。そして、サーモOFF状態の室内機20a、20bによる室温上昇を抑制されるので、室内機20a、20bによる空調室の快適性を維持することができる。
詳しくは、室内膨張弁22a、22bとガス流量制御弁23a、23bとの間は閉塞されているため、貯留させる冷媒量は一定となる。
この貯留される液冷媒の量はわずかだが、貯留量をできるだけ少なくするために、ガス流量制御弁23a〜23cからガス分岐管10a、10bまでの距離が短くなるように、ガス流量制御弁23a〜23cは、ガス分岐管10a、10bの近傍あるいは近い位置に設けることが望ましい。
この場合には、空調負荷が小さい室内機20cの吸い込み空気温度が設定温度に近づきやすく、空調負荷が大きい室内機20aの吸い込み空気温度が設定温度に近づきにくくなる。
そして、冷媒流量制御部50は、各室内膨張弁22a〜22cにより各室内熱交換器21a〜21c出口の冷媒過冷却度を熱交換器の熱交換効率が最大となるように設定する。
出口の冷媒過冷却度を大きく設定すると、熱交換器中で液冷媒の占める面積が大きくなり、熱交換の有効伝熱面積が減少する。これにより、冷媒の凝縮能力が低下するので、熱交換効率が低下する。このため、熱交換効率が最大となるように、各室内熱交換器21a〜21cの出口の冷媒過冷却度を設定する。
圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、四方弁2の高圧側を通り(図1の破線)、室外熱交換器3に流入する。
室外熱交換器3に流入した高温高圧のガス冷媒は、外気と熱交換することで凝縮液化して高圧の液冷媒となり、室外膨張弁4と液阻止弁7を通り室外機100から流出する。
以上により、室外機100から流出した液冷媒は、室内膨張弁22a〜22cの弁開度に応じて室内機20a〜20cの室内熱交換器21a〜21cに分配される。
室内熱交換器21a〜21cから流出したガス冷媒は、室内ガス接続管24a〜24cを通り、ガス分岐管10a、10bに流入する。
室外機100に流入したガス冷媒は、四方弁2の低圧側を通り(図1の破線)、アキュムレータ5に流入する。そして、アキュムレータ5で圧縮機1の信頼性を維持可能な冷媒かわき度に調整され、圧縮機1に流入する。以上により、冷房運転の冷凍サイクルが形成される。
ここでは、冷房運転中の各室内機20a〜20cの室内吸い込み空気温度と設定温度との差から求められる空調負荷が、室内機20aの空調負荷Qa>室内機20bの空調負荷Qb>室内機20cの空調負荷Qcの場合を説明する。
この場合には、空調負荷が小さい室内機20cの吸い込み空気温度が設定温度に近づきやすく、空調負荷が大きい室内機20aの吸い込み空気温度が設定温度に近づきにくくなる。
そして、冷媒流量制御部50は、各室内膨張弁22a〜22cにより各室内熱交換器21a〜21c出口の冷媒過熱度を熱交換効率が最大となるように設定する。
つまり、出口の冷媒過熱度を大きく設定すると、熱交換器中で気化冷媒の占める面積が大きくなり、熱交換の有効伝熱面積が減少する。これにより、冷媒の気化能力が低下するので、熱交換効率が低下する。このため、熱交換効率が最大となるように、各室内熱交換器21a〜21c出口の冷媒過熱度を設定する。
図2は、第2実施形態における多室型空気調和機の冷凍サイクルの構成図である。
第2実施形態の多室型空気調和機は、第1実施形態の多室型空気調和機のガス分岐管10a(図1参照)及びガス流量制御弁23a(図1参照)の替わりとして、第1ガス分岐ユニット12を室内機20aとガス接続管8の間に設けると共に、第1実施形態の多室型空気調和機のガス分岐管10b(図1参照)及びガス流量制御弁23b、23c(図1参照)の替わりとして、末端ガス分岐ユニット15を室内機20b、20cとガス接続管8の間に設けた構成となっている。
図2において、図1と同符号のものは、同一のものである。
また、末端ガス分岐ユニット15は、末端ガス分岐管16と末端ガス流量制御弁17a、17bにより構成され、末端ガス流量制御弁17a、17bは、末端ガス分岐管16の近傍に設置されている。
そして、これら第1ガス分岐ユニット12、末端ガス分岐ユニット15は、それぞれ一つの筐体内に設置された構造となっている。
2台の室内機を運転する場合には、この2台の室内機を末端ガス分岐ユニット15により接続する。
これにより、空調負荷に合わせて室内熱交換器の効率を最大となるように運転するため、冷凍サイクルの省エネ性を向上することができる。
また、ガス分岐管とガス流量制御弁を一つの筐体内に設置して第1ガス分岐ユニット12および末端ガス分岐ユニット15とすることで、現地での接続箇所を低減することが可能となるため、施工時間または費用を低減することができる。
図3は、図2に示した第2実施形態の多室型空気調和機の末端ガス分岐ユニット15を変更した多室型空気調和機の冷凍サイクルの構成を示す図である。
図3の第3実施形態の多室型空気調和機では、末端ガス分岐ユニット15(図2参照)を、末端ガス分岐管13bと末端ガス流量制御弁14bとが一体構成される分岐ユニット12bと末端ガス流量制御弁18に変更している。
これにより、空調負荷に合わせて室内熱交換器の効率を最大となるように運転するため、冷凍サイクルの省エネ性を向上することができる。
また、第3実施形態の多室型空気調和機では、ガス分岐管13aとガス分岐管13bの近傍にガス流量制御弁14aとガス流量制御弁14bと末端ガス流量制御弁18とを設けているため、暖房運転モードにおいてサーモOFFの室内機に接続される室内ガス接続管内への冷媒貯留を完全に防止できる。これにより、暖房運転モードの運転室内機への冷媒供給を確実に行うことができる。
図4は、図1に示した第1実施形態の多室型空気調和機におけるガス流量制御弁23a〜23cの替わりとして、冷暖同時運転が可能な空調機に用いられる冷暖切替ユニット30a〜30cをガス分岐管10a、10bと各室内機20a〜20cの間に設けた第4実施形態の多室型空気調和機の冷凍サイクルの構成を示している。
各室内機20a〜20cの室内熱交換器21a〜21cのガス端側と冷暖切替ユニット30a〜30cの高圧ガス切替弁31a〜31cと低圧ガス切替弁32a〜32cの合流端側とを室内ガス接続管24a〜24cで接続する。
そして、冷暖切替ユニット30a〜30cの高圧ガス切替弁31a〜31cと低圧ガス切替弁32a〜32cの他方の合流端側とガス分岐管10aとガス分岐管10aとガス分岐管10bとをガス分岐管接続管34a〜34cで接続する。
これにより、空調負荷に合わせて室内熱交換器の熱交換効率を最大となるように運転するため、冷凍サイクルの省エネ性を向上することができる。
この異音発生を許容できれば、高圧ガス切替弁31a〜31cまたは低圧ガス切替弁32a〜32cのいずれか一方により、冷媒の流量制御を行うことができる。
2 四方弁(流路切替手段)
3 室外熱交換器
4 室外膨張弁
5 アキュムレータ
6 ガス阻止弁
7 液阻止弁
8 ガス接続管
9 液接続管
10a、10b ガス分岐管
11a、11b 液分岐管
20a〜20c 室内機
21a〜21c 室内熱交換器
22a〜22c 室内膨張弁(第1流量制御装置)
23a〜23c ガス流量制御弁(第2流量制御装置)
24a〜24c 室内ガス接続管
50 冷媒流量制御部
100 室外機
Claims (6)
- 圧縮機と室外熱交換器と前記室外熱交換器の一端の接続先を前記圧縮機の吸込側/吐出側に切り替える流路切替手段と前記室外熱交換器の他端に接続される配管に設けられる室外膨張弁とを有する室外機と、少なくとも室内熱交換器を有する複数台の室内機とを、ガス接続管および液接続管で接続する多室型空気調和機であって、
前記複数台の室内機のそれぞれが、
前記室内熱交換器の液接続管側に接続し冷媒流量を制御する第1流量制御装置と、
前記室内熱交換器のガス接続管側に接続し冷媒流量を制御する第2流量制御装置と、
を備えることを特徴とする多室型空気調和機。 - 請求項1記載の多室型空気調和機において、
前記複数台の室内機の室内熱交換器を前記ガス接続管にカスケード接続するガス分岐管を有し、
前記第2流量制御装置は、室内熱交換器よりもガス分岐管に近い位置に配置した
ことを特徴とする多室型空気調和機。 - 請求項2記載の多室型空気調和機において、
前記第2流量制御装置は、前記ガス分岐管の近傍に配置した
ことを特徴とする多室型空気調和機。 - 請求項3記載の多室型空気調和機において、
前記第2流量制御装置は、前記ガス分岐管に一体に構成される
ことを特徴とする多室型空気調和機。 - 請求項1記載の多室型空気調和機において、
前記室外機は、ガス接続管と液接続管の2管を有する冷暖切替式の室外機であり、
前記第2流量制御装置は、並列接続された2つのガス切替弁を有する冷暖切替ユニットである
ことを特徴とする多室型空気調和機。 - 請求項5記載の多室型空気調和機において、
前記2つのガス切替弁は、冷媒の正方向流れが互いに逆向きに接続されている
ことを特徴とする多室型空気調和機。
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