JP2018080802A - 配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法 - Google Patents

配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ライナの熱伸びを許容することを目的とする。【解決手段】固体物を含んだ流体が内部を流れる配管部材100は、筒状の外管101と、外管101の内側に、径方向に間隔をあけて設けられ、1個又は管軸C方向に直列状に並べて配置された複数個の筒状のライナ102と、外管101とライナ102との間に充填された耐火材103と、外管101の端部100d側に設けられ、端部100d側に配置されたライナ102を、管軸C方向及び管軸C周りの周方向に拘束した状態で保持する第1ライナ保持部材104と、外管101の端部100c側に設けられ、端部100cに配置されたライナ102を、管軸C方向にスライド移動可能、かつ周方向に拘束した状態で保持する第2ライナ保持部材105と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法に関するものである。
従来、ガス化炉設備として、石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化することで、可燃性ガスを生成する炭素含有燃料ガス化設備(石炭ガス化設備)が知られている。
このようなガス化炉設備において、例えば、ガス化炉出口からチャー回収設備へ生成ガスを搬送する生成ガス管は、管内を流れる生成ガスに、石炭の未反応分及び灰分であるチャーが含まれている。このチャーによって、生成ガス管の内周面が摩耗し、生成ガス管の減肉が生じる。また、生成ガス中に含まれる硫化分によって、生成ガス管の内周面に、高温硫化腐食も生じることから、耐摩耗性と耐食性の両方が必要とされている。
生成ガス管において、減肉や腐食が認められた部分にステンレスなどニッケル含有合金材料の肉盛り溶接を施し、耐食性を確保する方法もあるが、溶接部に割れが生じる場合があり、コストアップになり易いことから対策として改善が望まれる。
また、管内周面の耐摩耗性を高めるために、タイル状の耐摩耗ライナを管内周面に敷き詰める方法もあるが、管内を流れる高温ガスの影響によって、耐摩耗ライナの脱落が生じる場合があり、改善が望まれる。
特許文献1、2には、管本体と、管本体の内側に挿入したライナと、管本体とライナとの間に設けた断熱層と、を備える構成が開示されている。
このような構成によれば、ライナが溶接部のない筒状であるので、溶接部の腐食生成物の残存や割れが生じることがなく、タイル状の耐摩耗ライナのような脱落が生じることもない。
特公昭62−60595号公報 特許第4397064号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されたように、管本体の内側にライナを設ける構成においては、ライナ内を流れる生成ガスが、例えば400〜500℃といった高温であるため、ライナと管本体とに熱伸び差が生じる。さらに、外気側となる管本体の外周側と、高温の生成ガスが流れるライナの内側とでは、温度差が大きく、ライナの熱伸びに対し、管本体の熱伸びは小さい。すると、管本体内でライナを支持する部分に大きな応力が作用し、ライナやその支持部分の変形や破損など不具合を生じる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ライナにより管本体の耐摩耗性と耐食性の両方を確保しつつ、ライナと管本体の熱伸び差による影響を抑制することのできる配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法は以下の手段を採用する。
本発明に係る配管部材は、固体物を含んだ流体が内部を流れる配管部材であって、筒状の外管と、前記外管の内側に、径方向に間隔をあけて設けられ、1個又は前記管軸方向に直列状に並べて配置された複数個の筒状のライナと、前記外管の一端側に設けられ、前記一端側に配置された前記ライナを、管軸方向及び前記管軸周りの周方向に拘束した状態で保持する第1ライナ保持部材と、前記外管の他端側に設けられ、前記他端側に配置された前記ライナを、前記管軸方向にスライド移動可能、かつ前記周方向に拘束した状態で保持する第2ライナ保持部材と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る配管部材によれば、ライナの設置により管本体の耐摩耗性と耐食性の両方を確保しつつ、外管の一端側でライナを管軸方向及び管軸周りの周方向に拘束して保持し、外管の他端側でライナを管軸方向にスライド移動可能、かつ周方向に拘束して保持するようにした。これにより、外管の内側において、ライナ内を流れる高温の流体からの伝熱によって生じるライナと管本体との熱伸び差による影響を抑制することができる。
上記配管部材において、前記第1ライナ保持部材は、前記ライナの外周側に設けられるとともに、内周側に係合部を有し、前記ライナの外周面には、前記係合部が係合する被係合部が形成されているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、第1ライナ保持部材の係合部と、ライナの被係合部とが係合することで、第1ライナ保持部材により、ライナを、管軸方向及び管軸周りの周方向に拘束した状態で保持することができる。このため、ライナが正規の位置範囲からずれて不要な隙間を生じることによって管本体の耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できるとともに、他部位と干渉して破損することを抑制できる。
上記配管部材において、前記第2ライナ保持部材は、前記ライナの外周側に設けられるとともに、内周側に、前記ライナの前記管軸方向に沿ったスライド移動方向をガイドするガイド部材が設けられ、前記ライナの外周面には、前記ガイド部材によってスライド方向がガイドされる被ガイド部が形成されているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、第2ライナ保持部材のガイド部材によって、ライナの被ガイド部のスライド方向をガイドすることで、第2ライナ保持部材により、ライナを、管軸方向にスライド移動可能とし、かつ周方向に拘束した状態で保持することができる。また、第2ライナ保持部材により管本体にライナ内を流れる流体が直接接触することを防止するので、管本体の耐摩耗性と耐食性の低減を防止できる。
上記配管部材において、前記外管の他端に、外周側に張り出すフランジ部が形成され、前記ライナにおいて、前記外管の前記フランジ部が形成された他端側の端部は、前記外管の前記他端側の端面よりも前記管軸方向の内側にオフセットしているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、ライナが熱伸びしても、ライナの端部が外管から管軸方向に突出するのを抑えることができる。したがって、ライナと管本体との熱伸び差が発生しても、管軸方向において前後する他の配管部材のライナと干渉や損傷を防ぐことができる。
上記配管部材において、前記外管と前記ライナとの間に充填された充填材をさらに備えるとさらに好適である。
上記配管部材において、前記外管から分岐した管台部を備え、前記管台部は、前記外管から分岐した分岐外管と、分岐外管に固定された筒状の分岐ライナと、を備えるとさらに好適である。
上記配管部材において、前記外管は、所定の曲率半径で湾曲形成された湾曲部を有し、前記外管の内側に、前記湾曲部と同じ曲率半径で湾曲形成された複数の前記ライナが挿入配置されているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、管軸方向が湾曲した配管のエルボ部等に好適に用いることができる。また、外管の内側に複数のライナを挿入配置する構成であるので、ライナを、外管に挿入し配置し易いような長さに分割したものとしてもよい。
上記配管部材において、前記ライナは、前記外管の内側に、前記管軸方向に沿って複数が直列に設けられているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、ライナを外管と同じ長さとする場合に比較し、各ライナの管軸方向の長さが短くなる。これにより、外管内にライナを挿入する際に、ライナを順次に設置位置へと移動させるための取り扱いが容易となり、作業性が向上する。
上記配管部材において、複数の前記ライナのそれぞれは、前記流体の流れ方向下流側の端部が、前記第1ライナ保持部材によって、前記管軸方向及び前記管軸周りの周方向に拘束した状態で保持されているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、各ライナが管軸周りに回転して各ライナが正規の位置範囲からずれて不要な隙間を生じて、管本体の耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できるとともに、他部位と干渉して破損することを抑制できる。
上記配管部材において、前記ライナの内周面は、機械加工により研削加工が施されているとさらに好適である。
このような配管部材によれば、ライナの内周面に研削加工が施されることで、表面凹凸による腐食反応表面積を減少して耐食性を向上させることができる。また、ライナを鋳造により製造する際にライナの内周面に生成された不純物を除去することができる。
本発明に係るガス化複合発電装置は、炭素含有固体燃料を燃焼させてガス化させることで生成ガスを生成するガス化炉設備と、前記ガス化炉設備で生成された前記生成ガスに含まれるチャーを回収するチャー回収設備と、前記ガス化炉設備と前記チャー回収設備とを接続する配管の少なくとも一部を形成し、上記したような配管部材によって構成された配管部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るガス化複合発電装置によれば、配管部を構成する配管部材の少なくとも一部において、ライナの設置により管本体の耐摩耗性と耐食性の両方を確保しつつ、ライナ内を流れる高温の流体からの伝熱によって生じるライナと管本体との熱伸び差による影響を抑制することができる。
本発明に係る配管部材の組立方法は、上記したような配管部材の組立方法であって、前記外管の内側に前記第1ライナ保持部材を取り付ける工程と、前記外管の内側に前記ライナを挿入する工程と、前記外管の内側に前記第2ライナ保持部材を取り付ける工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る配管部材の組立方法によれば、ライナを内挿して配置した配管部材を容易に組み立てることができる。
本発明に係る配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法によれば、ライナにより管本体の耐摩耗性と耐食性の両方を確保しつつ、ライナと管本体との熱伸び差による影響を抑制することが可能となる。
本実施形態に係る配管部材を適用した石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。 本発明の配管部材の構成を示す断面図である。 本発明の配管部材の管軸方向に直交する断面図である。 本発明の配管部材の他の構成を示す断面図である。 本発明の配管部材の他の構成を示す断面図である。
以下に、本発明に係る配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る配管部材を適用した石炭ガス化複合発電設備の概略構成図である。
本実施形態に係るガス化炉設備14が適用される石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)10は、空気を酸化剤として用いており、ガス化炉設備14において、燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。そして、石炭ガス化複合発電設備10は、ガス化炉設備14で生成した生成ガスを、ガス精製設備16で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン17に供給して発電を行っている。すなわち、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。ガス化炉設備14に供給する燃料としては、例えば、石炭等の炭素含有固体燃料が用いられる。
石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電装置)10は、図1に示すように、給炭設備11と、ガス化炉設備14と、チャー回収設備15と、ガス精製設備16と、ガスタービン17と、蒸気タービン18と、発電機19と、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
給炭設備11は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が供給され、石炭を石炭ミル(図示略)などで粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭を製造する。給炭設備11で製造された微粉炭は、給炭ライン11a出口で後述する空気分離設備42にから供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備14へ向けて供給される。イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5%以下に制限されるものではない。
ガス化炉設備14は、給炭設備11で製造された微粉炭が供給されるとともに、チャー回収設備15で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分)が戻されて再利用可能に供給されている。
また、ガス化炉設備14には、ガスタービン17(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン17で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉設備14に供給可能となっている。空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備14とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン43には、給炭設備11からの給炭ライン11aが接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備14に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備15からのチャー戻しライン46が接続されている。さらに、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47及び圧縮空気供給ライン41を流通することで、ガス化炉設備14において酸化剤として利用される。
ガス化炉設備14は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉を備えている。ガス化炉設備14は、内部に供給された石炭(微粉炭)及びチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。なお、ガス化炉設備14は、微粉炭に混入した異物(スラグ)を除去する異物除去設備48が設けられている。そして、このガス化炉設備14には、チャー回収設備15に向けて生成ガスを供給するガス生成ライン(配管部)49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。
チャー回収設備15は、集塵設備51と供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つ又は複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備14で生成された生成ガスに含有するチャーを分離することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから分離されたチャーを貯留するものである。なお、集塵設備51と供給ホッパ52との間にビンを配置し、このビンに複数の供給ホッパ52を接続するように構成してもよい。そして、供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製設備16は、チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。そして、ガス精製設備16は、生成ガスを精製して燃料ガスを製造し、これをガスタービン17に供給する。なお、チャーが分離された生成ガス中にはまだ硫黄分(HSなど)が含まれているため、このガス精製設備16では、アミン吸収液などによって硫黄分を除去回収して、有効利用する。
ガスタービン17は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を備えており、圧縮機61とタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されるとともに、ガス精製設備16からの燃料ガス供給ライン66が接続され、また、タービン63に向かって延びる燃焼ガス供給ライン67が接続されている。また、ガスタービン17は、圧縮機61からガス化炉設備14に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。したがって、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備16から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン63へ向けて供給する。そして、タービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
蒸気タービン18は、ガスタービン17の回転軸64に連結されるタービン69を備えており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17(タービン63)からの排ガスライン70が接続されており、給水とタービン63の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン18のタービン69との間に蒸気供給ライン71が設けられるとともに蒸気回収ライン72が設けられ、蒸気回収ライン72に復水器73が設けられている。したがって、蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が回転駆動し、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
そして、排熱回収ボイラ20の出口から煙突75までには、ガス浄化設備74を備えている。
ここで、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10の作動について説明する。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10において、給炭設備11に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備11において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備11で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備14に供給される。また、後述するチャー回収設備15で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備14に供給される。さらに、後述するガスタービン17から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素とともに圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備14に供給される。
ガス化炉設備14では、供給された微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。
このチャー回収設備15にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備16に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通ってガス化炉設備14に戻されてリサイクルされる。
チャー回収設備15によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備16にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製設備16から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン17は発電を行うことができる。
そして、排熱回収ボイラ20は、ガスタービン17におけるタービン63から排出された排ガスと給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン18に供給する。蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69を回転駆動することで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン17と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
その後、ガス浄化設備74では排熱回収ボイラ20から排出された排気ガスの有害物質が除去され、浄化された排気ガスが煙突75から大気へ放出される。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備10において、ガス化炉設備14から排出されてチャー回収設備15へ供給される生成ガスが通るガス生成ライン49、及びチャー戻しライン46の少なくとも一部は、以下のような構成を有している。
図2に示すように、ガス生成ライン49、及びチャー戻しライン46の少なくとも一部は、複数本の配管部材100を直列に接続することで形成されている。
各配管部材100は、直管状で、外管101と、外管101の内側に挿入配置されたライナ102と、外管101とライナ102との間に充填された耐火材(充填材)103と、1個又は複数個が直列状に並んだライナ102の一端に設けられた第1ライナ保持部材104及び他端に設けられた第2ライナ保持部材105と、を備えている。
なお、耐火材103は、通過するガス流量や使用環境に応じて、充填を省略して耐火材103を設けない場合があってもよい。
外管101は、筒状で、例えば、低合金鋼、炭素鋼等から形成される。外管101は、その管軸C方向の両端部に、外周側に張り出すフランジ部101aをそれぞれ備えている。ガス生成ライン49が連続する方向において、互いに前後する外管101,101同士は、フランジ部101a,101a同士を互いに突き合わせた状態で、ボルト・ナット106によって締結されている。このような外管101は、本実施形態では外径が例えば500〜1000mm、肉厚が15〜30mmと大型のものとされる。
ライナ102は、筒状で、その外径が外管101の内径よりも所定寸法小さく設定されている。これにより、ライナ102の外周面102aと外管101の内周面101bとの間には、円環状の隙間107が形成されている。この隙間107は、本実施形態では例えば10〜20mmである。
このライナ102は、本実施形態では例えばクロム含有鋳鉄(25Cr鋳鉄鋼など)を用いて遠心鋳造によって形成され、チャー(固体物)に対する耐摩耗性と、ガス生成ライン49内を流れる高温の生成ガスに対する耐熱性と耐食性とを有しているのが好ましい。ライナ102のその他の材料としては例えばニッケル基合金(インコネル(登録商標)625など)、ニッケル含有合金(SUS316など)、セラミックス材(アルミナセメントなど)等から使用環境温度などから適切に選定して形成するのが好ましい。また、本実施形態ではライナ102の肉厚は、15〜30mmとされる。
ライナ102の内周面102bは、鋳造後、機械加工により研削する等して、ライナ102を鋳造する際に生じる不純物を内周面102bから除去することが好ましい。ここで、ライナ102を、砂型鋳造によって形成する場合は、不純物がライナ102の端部に生成されるため、端部を機械加工により研削する等して不純物を除去するのが好ましい。
また、ライナ102の外周面102aも、外管101への挿入時の摩擦や引っ掛りを低減することで作業性を高めるため、機械加工により研削する等して、平滑化するのが好ましい。
ライナ102は、外管101と同等の管長を有していて1個を使用してもよいが、図2に示すように、外管101内に、外管101の管長よりも短い複数本のライナ102に分割されたものを直列状に配置し並んで使用してもよい。
外管101内に複数のライナ102を直列状に配置する場合、管軸C方向において互いに前後するライナ102、102同士を互いに突き当てて隙間が生じないようにしてもよい。不要な隙間を発生させないことで、外管101の耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。
耐火材103は、ライナ102の外周面102aと外管101の内周面101bとの隙間107に充填され、ライナ102が径方向に位置ずれしないように固定している。このような耐火材103としては、例えばセラミックス材(アルミナセメントなど)を用いることができる。また、ガス生成ライン49内を流れる高温の生成ガスによる温度上昇によって軟化することがない材料であれば、目地材等を用いることもできる。
第1ライナ保持部材104は、配管部材100において、ガス生成ライン49における生成ガスの流れ方向Fの下流側のフランジ部101a付近の端部(一端)100dに配置されている。第1ライナ保持部材104は、端部100dに配置されたライナ102において、流れ方向Fの下流側の端部102dの外周側に配置されている。第1ライナ保持部材104は、円環状で、例えば溶接等によって外管101の内周面101bに接合されて固定されてもよい。
図3に示すように、第1ライナ保持部材104には、内周側に突出する突起(係合部)111が、周方向に間隔をあけた複数個所、例えば4個所に一体に形成されている。
一方、ライナ102の下流側の端部102dの外周面には、各突起111に対応した位置に、凹溝(被係合部)121が形成されている。図2に示すように、各凹溝121は、ライナ102の端部102dにおいて、流れ方向Fの下流側に向かって開口し、流れ方向Fの上流側に、管軸C方向に直交する突き当たり壁部121wが形成されている。第1ライナ保持部材104の各突起111が、凹溝121に挿入されつつ、突き当たり壁部121wに突き当たる。そのため、第1ライナ保持部材104の内側に挿入されたライナ102は、管軸C方向に沿った流れ方向Fの下流側への移動、及び周方向への移動が拘束される。これにより、不要な隙間を発生させないことで、外管101の耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。
第2ライナ保持部材105は、配管部材100において、ガス生成ライン49における生成ガスの流れ方向Fの上流側の端部(他端)100cに配置されている。第1ライナ保持部材104は、ライナ102において、流れ方向Fの上流側の端部102cの外周側に配置されている。第2ライナ保持部材105は、円環状で、溶接等によって外管101の内周面101bに接合されている。
第1ライナ保持部材104、第2ライナ保持部材105は、例えば、耐食性、耐磨耗性、耐熱性を有する材料で形成される。例えばニッケル基合金(インコネル(登録商標)625など)、ニッケル含有合金(SUS316など)、低合金鋼(1クロム鋼など)等から使用環境温度などから適切に選定して形成するのが好ましい。
第2ライナ保持部材105には、内周側に突出する突起(ガイド部)112が、周方向に間隔をあけた複数個所、例えば4個所に一体に形成されている。
一方、ライナ102の上流側の端部102cの外周面には、各突起112に対応した位置に、管軸C方向に連続するガイド溝(被ガイド部)122が形成されている。このガイド溝122は、管軸C方向の長さが、突起112の長さよりも大きい。また、第2ライナ保持部材105の突起112は、ガイド溝122の流れ方向Fの下流側の終端122eとの間に、管軸C方向に隙間S4を隔てている。
ここで、配管部材100の端部100cにおいて、流れ方向Fの上流側の端部102cが、外管101における流れ方向Fの上流側の端面101cよりも、流れ方向Fの下流側にオフセットして位置するよう設けられている。なお、流れ方向Fの上流側の端部102cは、ライナ102を1個又は複数を直列状に配置して並べた流れ方向Fの上流側に位置するライナ102の他端にある。これにより、ライナ102の端部102cと、フランジ部101a付近の外管101の端面101cとの間には、管軸C方向に隙間S1が形成されている。この隙間S1によって、ライナ102の流れ方向Fの上流側の端部102cが熱伸び差によって管軸C方向にスライドしても、端部102cが外管101の端面101cよりも流れ方向Fの上流側に飛び出るのを抑えることができる。すなわち、流れ方向Fの下流側の他のライナ102と外管101との熱伸び差を許容して、ライナ102が他部位との干渉や損傷を抑制して、その影響を抑制することができる。
このとき、隙間S1は、上述の隙間S4と同一又は若干大きく設定することで、より確実に熱伸び差を許容して、その影響を抑制することができる。
このような第2ライナ保持部材105の各突起112が、ガイド溝122に噛み合うことで、第2ライナ保持部材105の内側に挿入されたライナ102は、ガイド溝122に沿った管軸C方向にスライド移動可能、かつ周方向への移動が拘束された状態で保持される。これにより、不要な隙間を発生させないことで、外管101の耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。また隙間S1では、第2ライナ保持部材105により、外管101にライナ内を流れる流体が直接接触することを防止するので、外管101の耐摩耗性と耐食性の低減を防止できる。
このような第1ライナ保持部材104及び第2ライナ保持部材105によって、配管部材100の外管101内に挿入配置された1個又は複数のライナ102は、流れ方向F下流側の端部102dが管軸C方向への移動が規制された状態で、流れ方向Fの上流側の端部102cが、管軸C方向に移動可能に保持される。この移動は隙間S1、隙間S4によって他部位と干渉することなく許容されている。これにより、ライナ102内を流れる高温の生成ガスからの伝熱によって、ライナ102が外管101との間で管軸C方向に熱伸び差を生じた場合、ライナ102は、流れ方向Fの上流側に向かって伸びる。また、ライナ102の流れ方向Fの上流側の端部102cが流れ方向Fの上流側にスライドする。
ところで、ガス生成ライン49の途中に、管長が短い管台部49bが外管101から分岐して設けられる場合がある。管台部49bは、外管101から分岐した分岐外管101Bと、分岐外管101Bに固定された筒状の分岐ライナ102Bと、を備える。管台部49bは、分岐外管101Bの内側に筒状の分岐ライナ102Bを挿入して配置することで、分岐外管101Bの耐摩耗性と耐食性を確保する。また、分岐ライナ102Bの外周面と管台部49bの分岐外管101Bの内周面との間に形成された円環状の隙間には、耐火材103が設けられていてもよい。
管台部49bは、分岐ライナ102Bの端部102jを、分岐外管101Bの端部101jに、例えば溶接などにより直接固定し、第1ライナ保持部材104又は第2ライナ保持部材105を省略した構成とすることもできる。この場合、分岐ライナ102Bは、耐食性と耐摩耗性を有した材料である。本実施形態では、例えばニッケル基合金(インコネル(登録商標)625など)、ニッケル含有合金(SUS316など)、低合金鋼(1クロム鋼など)等から使用環境温度などから適切に選定して形成するのが好ましい。これにより、管台部49bの構造を簡素化することができる。
[実施形態の第1変形例]
図4に示すように、第1ライナ保持部材104は、外管101内に複数のライナ102を直列状に配置する場合、配管部材100の流れ方向Fの下流側の端部100dだけでなく、他のライナ102のうちから少なくとも1つに流れ方向Fの下流側の端部102dの外周側に設けるようにしてもよい。また他の構成とその関係は、図2,図3に示した実施形態で示したものと同様である。
この場合、第1ライナ保持部材104と、この第1ライナ保持部材104に対して流れ方向Fの下流側に位置する他のライナ102との間には、管軸C方向に隙間S3を設ける。これにより、下流側の他のライナ102と外管101との熱伸び差を許容して、その影響を抑制することができる。
また、複数のライナ102のそれぞれに対して、流体の流れ方向Fの下流側の端部102dが、第1ライナ保持部材104によって、管軸C及び管軸C周りの周方向に拘束した状態で保持されているものが増加し、管軸C方向及び管軸C周りの周方向に拘束しない状態のものが減少する。したがって、第1ライナ保持部材104と第2ライナ保持部材105で支持されないライナ102の数量が減少して、この支持されないライナ102が管軸C周りに回転して不要な隙間を発生しまうことを抑制することができる。
[実施形態の第2変形例]
また、図5に示すように、ガス生成ライン49、及びチャー戻しライン46の少なくとも一部において、管軸C方向が湾曲するエルボ部49Eに用いられる配管部材100Rを用いてもよい。配管部材100Rは、所定の曲率半径で湾曲形成された湾曲部101wを有する外管101Rと、外管101の内側に、管軸C方向に沿って直列に挿入配置された複数のライナ102Rと、を備えている。また配管部材100Rは、外管101Rとライナ12Rとの間に充填された耐火材103を備えていてもよい。また他の構成とその関係は、図2,図3に示した実施形態で示したものと同様である。
複数の各ライナ102Rは、外管101Rの湾曲部101wと同じ曲率半径で湾曲形成され、外管101Rに挿入し配置し易いような長さに分割されている。外管101Rの湾曲部101w内で、管軸C方向において互いに前後するライナ102R,102R同士は、互いに突き当たっている。これにより、不要な隙間を発生させないことで、外管101Rの耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。また、流れ方向Fの下流側の他のライナ102Rと外管101Rとの熱伸び差による影響を抑制して、ライナ102Rが他部位との干渉や損傷することを抑制することができる。
また、外管101Rにおいて、湾曲部101wの管軸C方向の両端部は、直管状とされており、この部分には、図2と同様、直管状のライナ102が挿入配置されている。
配管部材100Rの流れ方向Fの両端部には、直管状の配管部材100と同様、第1ライナ保持部材104、第2ライナ保持部材105が設けられている。
第1ライナ保持部材104、第2ライナ保持部材105は、それぞれ、溶接等によって外管101Rの内周面101bに接合されていてもよい。
配管部材100Rの流れ方向Fの下流側の端部100dに配置されたライナ102は、第1ライナ保持部材104によって、流れ方向Fの下流側への移動、及び周方向への移動が拘束された状態で保持されている。
配管部材100Rの流れ方向Fの上流側の端部100cに配置されたライナ102は、第2ライナ保持部材105によって、流れ方向Fに沿ってスライド移動可能、かつ周方向への移動が拘束された状態で保持される。
これにより、不要な隙間を発生させないことで、外管101Rの耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。
[配管部材の製造方法]
次に、上記したような配管部材100、100Rの製造方法について説明する。
配管部材100、100Rを製造するには、まず、外管101、101Rの流れ方向Fの下流側の端部100dの内側の所定位置に、第1ライナ保持部材104を取り付けて、外管101、101Rに溶接などで固定する。
次に、外管101、101Rの内側に、流れ方向Fの上流側の端部100d側から、ライナ102、102Rを挿入配置する。
1個又は複数個が直列状に並んだ所定数のライナ102、102Rを挿入した後、外管101、101Rの流れ方向Fの上流側の端部100dの内側に、第2ライナ保持部材105を取り付けて、外管101、101Rに溶接などで固定する。
この後、ライナ102、102Rと、外管101、101Rとの隙間107に、耐火材103を充填し、硬化させる。
これによって、配管部材100、100Rが製造される。
なお、上記の製造方法において、耐火材103の充填を行った後に、第2ライナ保持部材105を取り付けるようにしても良い。また、耐火材103を省略できる場合は、充填工程を実施しなくてもよい。
上述したような構成によれば、外管101の端部100d側でライナ102を管軸C方向及び管軸C周りの周方向に拘束して保持し、外管101の端部100c側でライナ102を管軸C方向にスライド移動可能、かつ周方向に拘束して保持するようにした。これにより、ライナ102により外管101の耐摩耗性と耐食性の両方を確保しながら、ライナ102内を流れる高温の流体からの伝熱によって生じるライナ102と外管101との間の熱伸び差による影響を抑制する。また、各ライナ102の正規の位置範囲からずれて不要な隙間を発生することで、外管101Rの耐摩耗性と耐食性が低減することを防止できる。また、各ライナ102間で干渉して破損を発生することを防ぐことができる。
すなわち、第1ライナ保持部材104の突起111と、ライナ102の凹溝121とが係合することで、第1ライナ保持部材104により、ライナ102を、管軸C方向及び管軸C周りの周方向に拘束した状態で保持することができる。
また、第2ライナ保持部材105の突起112によって、ライナ102のガイド溝122のスライド方向をガイドすることで、第2ライナ保持部材105により、ライナ102を、管軸C方向にスライド移動可能、かつ周方向に拘束した状態で保持することができる。
さらに、ライナ102において外管101の端部100c側の端部102cは、外管101の端部100c側の端面101cよりも管軸Cの内側にオフセットしている。このためライナ102と外管101との間に熱伸び差が発生しても、ライナ102の端部102cが外管101から管軸C方向に突出するのを抑えることができる。したがって、ライナ102が外管101との間の熱伸び差が発生しても、管軸C方向において前後する他の配管部材100のライナ102と干渉して破損することを防ぐことができる。
また、ライナ102は、外管101の内側に、管軸C方向に沿って複数が直列に設けられているようにした。このような配管部材100によれば、ライナ102を外管101と同じ長さとする場合に比較し、各ライナ102の管軸C方向の長さが小さくなる。これにより、外管101内にライナ102を挿入する際に、ライナ102の取り扱いが容易となり、作業性が向上する。
さらに、複数のライナ102が1個又は複数個が直列状に並んだものは、流体の流れ方向下流側の端部102dが、第1ライナ保持部材104によって、管軸C方向及び管軸C周りの周方向に拘束した状態で保持されるようにしてもよい。このような配管部材100によれば、第1ライナ保持部材104と第2ライナ保持部材105で支持されないライナ102の数量を減少することができるので、各ライナ102が管軸C周りに回転してしまうのを防ぐことができる。これにより、各ライナ102間で干渉して破損を発生することを防ぐことができる。
また、ライナ102を鋳造により製造する際に、ライナ102の内周面に生成された不純物を除去することができる。
また、上述した配管部材100の組立方法は、外管101の内側に第1ライナ保持部材104を取り付ける工程と、外管101の内側にライナ102を挿入する工程と、外管101の内側に第2ライナ保持部材105を取り付ける工程と、外管101とライナ102との隙間に耐火材103を充填する工程と、を有する。
このような配管部材100の組立方法によれば、配管部材100を容易に組み立てることができる。
なお、上記実施形態において、配管部材100、100Rを、チャー回収設備15に向けて生成ガスを供給するガス生成ライン49、及びチャー戻しライン46の中の少なくとも一部に適用するようにしたが、これに限らない。例えば、給炭設備11からガス化炉設備14に微粉炭を供給する第1窒素供給ライン43や、チャー回収設備15で回収されたチャーをガス化炉設備14に供給する第2窒素供給ライン45を、上記したような配管部材100、100Rで構成することも可能である。
また、上記実施形態において、第1ライナ保持部材104、第2ライナ保持部材105を円環状としたが、本発明はこの例に限定されない。外管101、101Rの内側で、ライナ102を保持できるのであれば、第1ライナ保持部材104、第2ライナ保持部材105を、周方向に複数に分割し、周方向に間隔をあけて設けるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、石炭ガス化複合発電設備10に配管部材100、100Rを用いるようにしたが、石炭ガス化複合発電設備10以外のプラントに用いてもよい。
また、上述した実施形態では、燃料として石炭を使用したが、高品位炭や低品位炭であっても適用可能であり、また、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
10 石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電装置)
11 給炭設備
11a 給炭ライン
14 ガス化炉設備
15 チャー回収設備
16 ガス精製設備
17 ガスタービン
18 蒸気タービン
19 発電機
20 排熱回収ボイラ
41 圧縮空気供給ライン
42 空気分離設備
43 第1窒素供給ライン
45 第2窒素供給ライン
46 チャー戻しライン
47 酸素供給ライン
48 異物除去設備
49 ガス生成ライン(配管部)
49E エルボ部
49b 管台部
51 集塵設備
52 供給ホッパ
53 ガス排出ライン
61 圧縮機
62 燃焼器
63 タービン
64 回転軸
65 圧縮空気供給ライン
66 燃料ガス供給ライン
67 燃焼ガス供給ライン
68 昇圧機
69 タービン
70 排ガスライン
71 蒸気供給ライン
72 蒸気回収ライン
73 復水器
74 ガス浄化設備
75 煙突
100 配管部材
100R 配管部材
100c 端部(他端)
100d 端部(一端)
101 外管
101B 分岐外管
101R 外管
101a フランジ部
101b 内周面
101c 端面
101j 端部
101w 湾曲部
102 ライナ
102B 分岐ライナ
102R ライナ
102a 外周面
102b 内周面
102c 端部
102d 端部
102j 端部
103 耐火材(充填材)
104 第1ライナ保持部材
105 第2ライナ保持部材
106 ボルト・ナット
107 隙間
111 突起(係合部)
112 突起(ガイド部)
121 凹溝(被係合部)
121w 突き当たり壁部
122 ガイド溝(被ガイド部)
122e 終端
C 管軸
F 流れ方向
S1 隙間
S3 隙間
S4 隙間

Claims (12)

  1. 固体物を含んだ流体が内部を流れる配管部材であって、
    筒状の外管と、
    前記外管の内側に、径方向に間隔をあけて設けられ、1個又は管軸方向に直列状に並べて配置された複数個の筒状のライナと、
    前記外管の一端側に設けられ、前記一端側に配置された前記ライナを、前記管軸方向及び前記管軸周りの周方向に拘束した状態で保持する第1ライナ保持部材と、
    前記外管の他端側に設けられ、前記他端側に配置された前記ライナを、前記管軸方向にスライド移動可能、かつ前記周方向に拘束した状態で保持する第2ライナ保持部材と、
    を備えることを特徴とする配管部材。
  2. 前記第1ライナ保持部材は、前記ライナの外周側に設けられるとともに、内周側に係合部を有し、
    前記ライナの外周面には、前記係合部が係合する被係合部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配管部材。
  3. 前記第2ライナ保持部材は、前記ライナの外周側に設けられるとともに、内周側に、前記ライナの前記管軸方向に沿ったスライド移動方向をガイドするガイド部が設けられ、
    前記ライナの外周面には、前記ガイド部によってスライド方向がガイドされる被ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管部材。
  4. 前記外管の他端に、外周側に張り出すフランジ部が形成され、
    前記ライナにおいて、前記外管の前記フランジ部が形成された他端側の端部は、前記外管の前記他端側の端面よりも前記管軸方向の内側にオフセットしていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の配管部材。
  5. 前記外管と前記ライナとの間に充填された充填材をさらに備える請求項1から4の何れか一項に記載の配管部材。
  6. 前記外管から分岐した管台部を備え、
    前記管台部は、前記外管から分岐した分岐外管と、分岐外管に固定された筒状の分岐ライナと、を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の配管部材。
  7. 前記外管は、所定の曲率半径で湾曲形成された湾曲部を有し、前記外管の内側に、前記湾曲部と同じ曲率半径で湾曲形成された複数の前記ライナが挿入配置されていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の配管部材。
  8. 前記ライナは、前記外管の内側に、前記管軸に沿って複数が直列に設けられていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の配管部材。
  9. 複数の前記ライナのそれぞれは、前記流体の流れ方向の下流側の端部が、前記第1ライナ保持部材によって、前記管軸方向及び前記管軸周りの周方向に拘束した状態で保持されていることを特徴とする請求項8に記載の配管部材。
  10. 前記ライナの内周面は、機械加工により研削加工が施されていることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の配管部材。
  11. 炭素含有固体燃料を燃焼させてガス化させることで生成ガスを生成するガス化炉設備と、
    前記ガス化炉設備で生成された前記生成ガスに含まれるチャーを回収するチャー回収設備と、
    前記ガス化炉設備と前記チャー回収設備とを接続する配管の少なくとも一部を形成し、請求項1から10の何れか一項に記載の配管部材によって構成された配管部と、
    を備えることを特徴とするガス化複合発電装置。
  12. 請求項1から10の何れか一項に記載の配管部材の組立方法であって、
    前記外管の内側に前記第1ライナ保持部材を取り付ける工程と、
    前記外管の内側に前記ライナを挿入する工程と、
    前記外管の内側に前記第2ライナ保持部材を取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする配管部材の組立方法。
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