JP2018141573A - バーナ、これを備えたガス化炉設備およびガス化複合発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】スラグによるバーナの開口部の閉塞を防止することができるバーナを提供する。【解決手段】バーナ30は、略水平方向に延在して炉内側に突出し、開口部38a,39aから燃料を炉内に導く先端部37と、先端部37の上部に設けられた凹部21とを備え、凹部21は、開口部38a,39aから所定距離離間した位置に設けられ、下方に向かう流出路を備えている。バーナ30の先端部37には、水冷管40が巻回されている。凹部21は、先端部37に設けられた小径水冷管40bによって形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、バーナ、これを備えたガス化炉設備およびガス化複合発電設備に関するものである。
微粉炭(炭素含有固体燃料)をガス化するガス化炉設備は、微粉炭やチャーをガス化炉本体内で燃焼させる複数のバーナを備えている。
バーナは、微粉炭の溶融温度以上の高温環境で使用されると、バーナ位置よりも上方の炉壁から流下する溶融スラグによってバーナの開口部が閉塞するおそれがある。このため、炉内に突出されたバーナの先端部に冷却管を設け、バーナの開口部側へスラグが成長することを防止している(特許文献1)。
特開平10−281414号公報
しかし、バーナが炉内へ突出する突出量が増大すると、冷却管の受熱量が増大し、耐熱性確保の観点から材料や冷却構造の改善が必要となる。一方、突出量を少なくすると、バーナの開口部へスラグが成長しやすくなり、微粉炭の安定供給を阻害するおそれがある。特に灰分が多い炭種を燃料として用いる場合、スラグ捕集効率や熱負荷に応じた突出量の適正化が必要となり、ロバスト性が低下する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、スラグによるバーナの開口部の閉塞を防止することができるバーナ、これを備えたガス化炉設備およびガス化複合発電設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のバーナ、これを備えたガス化炉設備およびガス化複合発電設備は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるバーナは、略水平方向に延在して炉内側に突出し、開口部から燃料を炉内に導く先端部と、前記先端部の上部に設けられた凹部とを備え、前記凹部は、前記開口部から所定距離離間した位置に設けられ、下方に向かう流出路を備えていることを特徴とする。
バーナから燃料が供給され、炉内にて火炎が形成される。燃料に含まれる灰分は、スラグとなり炉壁に付着する。炉壁に付着したスラグの一部は溶融して流下し、バーナの上方へ到達する。スラグは、バーナの先端部の上部に設けられた凹部に滞留する。凹部は、バーナの開口部から所定距離離間した位置に設けられているので、開口部までスラグが到達することが抑制される。また、凹部には下方に向かう流出路が設けられているので、凹部に滞留したスラグは流出路を通りバーナの下方へと排出される。これにより、バーナの開口部までスラグが成長して閉塞することが防止される。
また、バーナの先端部の炉内への突出量を低減した場合であっても、凹部によってバーナの開口部の閉塞を回避でき、安定的に運用することができる。
さらに、本発明のバーナでは、前記凹部は、前記先端部に設けられた冷却管によって形成されていることを特徴とする。
バーナの先端部に、炉内からの輻射熱による損傷を防止するために冷却管を設ける。このような構成とした場合には、冷却管によって凹部を形成すると好適である。
さらに、本発明のバーナでは、前記凹部は、耐火材によって形成されていることを特徴とする。
凹部を耐火材によって形成することで、凹部に流れ込んだスラグが冷えて固化することを防止することができる。これにより、スラグを凹部から効果的に排出することができる。また、上述の冷却管と組み合わせる場合には、冷却管によって形成された凹部の上に耐火材を設けることが好ましい。
また、本発明のガス化炉設備は、炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉と、前記炭素含有固体燃料を前記ガス化炉に導く上記のいずれかに記載のバーナとを備えていることを特徴とする。
また、本発明のガス化複合発電設備は、上記のガス化炉設備と、前記ガス化炉設備から導かれた生成ガスを用いて駆動されるガスタービンと、該ガスタービンによって駆動される発電機とを備えていることを特徴とする。
バーナの先端部に凹部を設け、凹部から流出路を介してスラグを排出することとしたので、スラグによるバーナの開口部の閉塞を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る石炭ガス化複合発電設備を示した概略構成図である。 図1のバーナを示した縦断面図である。 スラグの流下状態を示し、(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 バーナの変形例を示し、(a)はバーナの先端部近傍の要部を示した縦断面図、(b)は皿部を示した側面図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[石炭ガス化複合発電設備の全体構成]
図1には、本発明の一実施形態に係るガス化炉設備を適用した石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)の概略構成が示されている。
石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)1は、ガス化炉設備3を備えている。ガス化炉設備3は、空気もしくは酸素を酸化剤として用いており、石炭等の炭素含有固体燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。石炭ガス化複合発電設備1は、ガス化炉設備3で生成した生成ガスを、ガス精製設備5で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン7に供給して発電を行っている。すなわち、石炭ガス化複合発電設備1は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。ガス化炉設備3に供給する炭素含有固体燃料としては、例えば石炭が用いられる。
石炭ガス化複合発電設備1は、ガス化炉設備3と、ガス精製設備5と、ガスタービン7と、蒸気タービン18と、発電機19と、排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)20とを備えている。
ガス化炉設備3は、給炭設備9を備えている。給炭設備9は、原炭として炭素含有固体燃料である石炭が給炭バンカ12から供給され、石炭を石炭ミル13で粉砕することで、細かい粒子状に粉砕した微粉炭を製造する。石炭ミル13で製造された微粉炭は、微粉炭ビン17に一時貯留され、各微粉炭供給ホッパ14から給炭ライン15を経て、空気分離設備42から供給される搬送用イナートガスとしての窒素ガスによって加圧されて、ガス化炉設備3へ向けて供給される。イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5%以下に制限されるものではない。
ガス化炉設備3は、給炭設備9で製造された微粉炭が供給されると共に、チャー回収設備11で回収されたチャー(石炭の未反応分と灰分)が戻されて再利用を目的として供給されている。
また、ガス化炉設備3には、ガスタービン7(圧縮機61)からの圧縮空気供給ライン41が接続されており、ガスタービン7で圧縮された圧縮空気の一部が昇圧機68で所定圧力に昇圧されてガス化炉16に供給可能となっている。空気分離設備42は、大気中の空気から窒素と酸素を分離生成するものであり、第1窒素供給ライン43によって空気分離設備42とガス化炉設備3とが接続されている。そして、この第1窒素供給ライン43には、給炭設備9からの給炭ライン15が接続されている。また、第1窒素供給ライン43から分岐する第2窒素供給ライン45もガス化炉設備3に接続されており、この第2窒素供給ライン45には、チャー回収設備11からのチャー戻しライン46が接続されている。更に、空気分離設備42は、酸素供給ライン47によって、圧縮空気供給ライン41と接続されている。そして、空気分離設備42によって分離された窒素は、第1窒素供給ライン43及び第2窒素供給ライン45を流通することで、石炭やチャーの搬送用ガスとして利用される。また、空気分離設備42によって分離された酸素は、酸素供給ライン47及び圧縮空気供給ライン41を流通することで、ガス化炉設備3において酸化剤として利用される。
ガス化炉設備3は、例えば、2段噴流床形式のガス化炉16を備えている。ガス化炉設備3は、内部に供給された石炭(微粉炭)およびチャーを酸化剤(空気、酸素)により部分燃焼させることでガス化させ生成ガスとする。ガス化炉16は、ガス化炉本体16aと、ガス化炉本体16aを内部に収容して加圧状態を保持する圧力容器16bとを備えている。ガス化炉本体16a内は、例えば、3〜4MPa(ゲージ圧)とされている。
バーナ30,31は、上下二段に設けられている。下方のバーナ30に相当する位置には、コンバスタ部32が設けられており、微粉炭及び/又はチャーの一部を燃焼させることでガス化のための熱、COやHOを供給する。上方のバーナ31に相当する位置には、リダクタ部33が設けられ、微粉炭をガス化する。
リダクタ部33の下流側には、シンガスクーラ35(ガス冷却器)が設けられており、生成ガスを所定温度まで冷却してからチャー回収設備11に供給する。シンガスクーラ35では蒸気が生成され、生成後の蒸気は排熱回収ボイラ20へと導かれる。
ガス化炉設備3には、チャー回収設備11に向けて生成ガスを供給するガス生成ライン49が接続されており、チャーを含む生成ガスが排出可能となっている。
チャー回収設備11は、集塵設備51と複数のチャー供給ホッパ52とを備えている。この場合、集塵設備51は、1つまたは複数のサイクロンやポーラスフィルタにより構成され、ガス化炉設備3で生成された生成ガスに含有するチャーを回収することができる。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備5に送られる。
チャー供給ホッパ52は、集塵設備51で生成ガスから回収されたチャーを貯留するものである。集塵設備51とチャー供給ホッパ52との間には、チャービン54が配置されている。チャービン54に対して、複数のチャー供給ホッパ52がそれぞれ接続されている。チャー供給ホッパ52からのチャー戻しライン46が第2窒素供給ライン45に接続されている。
ガス精製設備5は、チャー回収設備11によりチャーが分離された生成ガスに対して、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物を取り除くことで、ガス精製を行うものである。ガス精製設備5で精製された燃料ガスは、ガスタービン7に供給される。
ガスタービン7は、圧縮機61、燃焼器62、タービン63を備えており、圧縮機61とタービン63とは、回転軸64により連結されている。燃焼器62には、圧縮機61からの圧縮空気供給ライン65が接続されると共に、ガス精製設備5からの燃料ガス供給ライン66が接続され、また、タービン63に向かって延びる燃焼ガス供給ライン67が接続されている。また、ガスタービン7は、圧縮機61からガス化炉設備3に延びる圧縮空気供給ライン41が設けられており、中途部に昇圧機68が設けられている。従って、燃焼器62では、圧縮機61から供給された圧縮空気の一部とガス精製設備5から供給された燃料ガスの少なくとも一部とを混合して燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、発生させた燃焼ガスをタービン63へ向けて供給する。そして、タービン63は、供給された燃焼ガスにより回転軸64を回転駆動させることで発電機19を回転駆動させる。
蒸気タービン18は、ガスタービン7の回転軸64に連結されるタービン69を備えており、発電機19は、この回転軸64の基端部に連結されている。排熱回収ボイラ20は、ガスタービン7(タービン63)からの排ガスライン70が接続されており、給水とタービン63の排ガスとの間で熱交換を行うことで、蒸気を生成するものである。そして、排熱回収ボイラ20は、蒸気タービン18との間に蒸気供給ライン71が設けられている。従って、蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気によりタービン69が回転駆動され、回転軸64を回転させることで発電機19を回転駆動させる。
排熱回収ボイラ20の出口には、煙突75が接続されており、燃焼ガスが大気へと放出される。なお、排熱回収ボイラ20の出口に、ガス浄化設備を設けても良い。
[バーナの構成]
図2には、ガス化炉16に設けられた下方のバーナ30の設置状態が示されている。なお、図2では、下方のバーナ30の位置における縦断面を示しているが、上方のバーナ31における縦断面も同様であるので、その説明を省略する。
各バーナ30は、略水平方向に延在し、管台34に対して固定されている。バーナ30は、ガス化炉本体16aの炉内側に先端部37が突出するように設けられている。管台34は、圧力容器16bの外側からガス化炉本体16aの内側に連通する空間を形成するように設けられている。したがって、管台34は、ガス化炉本体16aと圧力容器16bとの間に形成されるアニュラス部に設けられている。
管台34は、基端部側(同図において左側)にフランジ34aが設けられている。このフランジ34aに対して、バーナ30に設けられたフランジ36aが固定されることによって、管台34に対してバーナ30が固定されている。
バーナ30は、燃料管38と2次空気管39とを備えている。
燃料管38の先端縁には開口部38aが設けられており、開口部38aから微粉炭及び/又はチャーが炉内へと導かれる。微粉炭及び/又はチャーが1次空気とともに燃料管38の内部を矢印D1方向に流れる。燃料管38の先端側には、スワラ44が設けられており、2次空気に対して旋回が与えられるようになっている。
2次空気管39は、燃料管38を収容するように共通軸線を有して設けられている。2次空気管39の先端縁には開口部39aが設けられており、開口部39aから2次空気が炉内へと導かれる。2次空気は、2次空気管39の内部を矢印D2方向に流れる。
2次空気管39の先端部39bの外周には、内部に冷却水が流れる水冷管(冷却管)40が螺旋状に巻回されている。水冷管40によって、バーナ30の先端部37が冷却され、炉内の輻射熱による損傷から保護されるようになっている。
水冷管40は、開口部38a,39aから所定距離離間した位置に、開口部38a,39a側に位置する開口部側水冷管40aよりも小径に巻回された小径水冷管40bを有している。この小径水冷管40bによって、バーナ30の先端部37の一部に円周上に連続した凹部21が形成される。この凹部21の上部に炉壁から流下した溶融スラグが一時的に貯留されるとともに、両側方の凹部21が流出路となり溶融スラグが下方へと排出される。
[石炭ガス化複合発電設備の動作]
次に、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1の動作について説明する。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1において、給炭設備9に原炭(石炭)が供給されると、石炭は、給炭設備9において細かい粒子状に粉砕されることで微粉炭となる。給炭設備9で製造された微粉炭は、空気分離設備42から供給される窒素により第1窒素供給ライン43を流通してガス化炉設備3に供給される。また、後述するチャー回収設備11で回収されたチャーが、空気分離設備42から供給される窒素により第2窒素供給ライン45を流通してガス化炉設備3に供給される。更に、後述するガスタービン7から抽気された圧縮空気が昇圧機68で昇圧された後、空気分離設備42から供給される酸素と共に圧縮空気供給ライン41を通してガス化炉設備3に供給される。
そして、バーナ30,31から微粉炭及び/又はチャーが導かれる。ガス化炉本体16a内で微粉炭及びチャーが圧縮空気(酸素)により燃焼し、微粉炭及びチャーがガス化することで、生成ガスを生成する。ガス化炉設備3で生成された生成ガスは、ガス化炉設備3からガス生成ライン49を通って排出され、チャー回収設備11に送られる。
このチャー回収設備11にて、生成ガスは、まず、集塵設備51に供給されることで、生成ガスに含有する微粒のチャーが分離される。そして、チャーが分離された生成ガスは、ガス排出ライン53を通してガス精製設備5に送られる。一方、生成ガスから分離した微粒のチャーは、チャー供給ホッパ52に堆積され、チャー戻しライン46を通って微粉炭供給ホッパ14に供給されてリサイクルされる。
チャー回収設備11によりチャーが分離された生成ガスは、ガス精製設備5にて、硫黄化合物や窒素化合物などの不純物が取り除かれてガス精製され、燃料ガスが製造される。圧縮機61が圧縮空気を生成して燃焼器62に供給する。この燃焼器62は、圧縮機61から供給される圧縮空気と、ガス精製設備5から供給される燃料ガスとを混合し、燃焼することで燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスによりタービン63を回転駆動することで、回転軸64を介して圧縮機61及び発電機19を回転駆動する。このようにして、ガスタービン7は発電を行うことができる。
そして、排熱回収ボイラ20は、ガスタービン7におけるタービン63から排出された排ガスと給水とで熱交換を行うことにより蒸気を生成し、この生成した蒸気を蒸気タービン18に供給する。蒸気タービン18では、排熱回収ボイラ20から供給された蒸気により回転駆動されることで、回転軸64を介して発電機19を回転駆動し、発電を行うことができる。
なお、ガスタービン7と蒸気タービン18は同一軸として1つの発電機19を回転駆動しなくてもよく、別の軸として複数の発電機を回転駆動しても良い。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
図3に示すように、ガス化炉本体16aの炉壁に付着した溶融状態のスラグSは流下し、バーナ30の上方へ到達する。そして、スラグSは、バーナ30の先端部37の上部に設けられた凹部21に滞留する。凹部21は、図2に示したように、バーナ30の開口部38a,39aから所定距離離間した位置に設けられているので、開口部38a,39aまでスラグSが到達することが抑制される。また、凹部21の両側部には下方に向かう流出路が連続して形成されているので、凹部21の上部に滞留したスラグSは両側部の流出路を通りバーナ30の下方へと排出される。これにより、バーナ30の開口部38a,39aまでスラグSが成長して閉塞することが防止される。
バーナ30の先端部37の炉内への突出量を低減した場合であっても、凹部21によってバーナ30の開口部38a,39aの閉塞を回避でき、安定的に運用することができる。
開口部側水冷管40aよりも巻径を小さくした小径水冷管40bによって凹部21を形成することとしたので、簡便に凹部21を形成することができる。
また、図4に示すように本実施形態を変形することができる。すなわち、図4(a)に示すように、小径水冷管40bの上部に耐火材で形成した皿部22を設置する。皿部22は、スラグを一時的に貯留できる程度の凹部を有している。皿部22の側方には、図4(b)に示すように、スラグが側方に流下するように切欠とされた湯切口(流出路)22aが設けられている。湯切口22aは、皿部22の両側部に設けても良いし、一方の側部のみに設けても良い。凹部となる皿部22を耐火材によって形成することで、皿部22に流れ込んだスラグが水冷管40によって冷えて固化することを防止することができる。これにより、スラグを皿部22から効果的に排出することができる。なお、図4では、皿部22を小径水冷管40bの上部に設置することを一例として説明したが、小径水冷管40bが設けられていない一定の巻径とされた水冷管40に対して皿部22を設けることとしても良い。
なお、本実施形態では、石炭ガス化複合発電設備をガス化炉設備の適用例の一例として説明したが、石炭ガス化複合発電設備1以外のプラント、例えば所望の化学種を生成ガスから得るためのガス化炉設備として用いてもよい。この場合には、ガスタービン等の発電設備を省略する。
また、上述した実施形態では、燃料として石炭としたが、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマスであってもよく、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
また、本実施形態はガス化炉として、タワー型ガス化炉について説明してきたが、ガスの流通経路が上部で略逆U字状に折り返すクロスオーバー型ガス化炉としても良い。
1 石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)
3 ガス化炉設備
5 ガス精製設備
7 ガスタービン
11 チャー回収設備
13 石炭ミル
14 微粉炭供給ホッパ
15 給炭ライン
16 ガス化炉
16a ガス化炉本体
16b 圧力容器
19 発電機
21 凹部
22 皿部(凹部)
22a 湯切口
30 下方のバーナ
31 上方のバーナ
34 管台
37 バーナの先端部
38 燃料管
39 2次空気管
40 水冷管(冷却管)
40a 開口部側水冷管
40b 小径水冷管(凹部,排出路)
44 スワラ
S スラグ

Claims (5)

  1. 略水平方向に延在して炉内側に突出し、開口部から燃料を炉内に導く先端部と、
    前記先端部の上部に設けられた凹部と、
    を備え、
    前記凹部は、前記開口部から所定距離離間した位置に設けられ、下方に向かう流出路を備えていることを特徴とするバーナ。
  2. 前記凹部は、前記先端部に設けられた冷却管によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバーナ。
  3. 前記凹部は、耐火材によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバーナ。
  4. 炭素含有固体燃料をガス化するガス化炉と、
    前記炭素含有固体燃料を前記ガス化炉に導く請求項1から3のいずれかに記載のバーナと、
    を備えていることを特徴とするガス化炉設備。
  5. 請求項4に記載のガス化炉設備と、
    前記ガス化炉設備から導かれた生成ガスを用いて駆動されるガスタービンと、
    該ガスタービンによって駆動される発電機と、
    を備えていることを特徴とするガス化複合発電設備。
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