JP2016037593A - ガス化炉設備、ガス化複合発電設備、およびガス化炉設備の制御方法 - Google Patents

ガス化炉設備、ガス化複合発電設備、およびガス化炉設備の制御方法 Download PDF

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斎臣 吉田
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康一 坂本
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哲也 木津
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Abstract

【課題】ガス化炉への固体炭素質燃料の供給量が減少する場合であっても、ガス化炉を停止させずに運転を継続する。
【解決手段】酸素含有気体を用いて燃料をガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有する石炭ガス化炉10と、リダクタバーナに微粉炭を供給する給炭装置20と、リダクタバーナに天然ガスを供給する天然ガス供給装置22と、制御装置CUとを備え、制御装置CUは、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合に、リダクタバーナへ供給する微粉炭の第1供給量と、リダクタバーナへ供給する天然ガスの第2供給量とを制御する石炭ガス化炉設備100を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス化炉設備、ガス化複合発電設備、およびガス化炉設備の制御方法に関するものである。
ガス化複合発電設備は、例えば、石炭、バイオマス等の固体炭素質燃料をガス化して生成された可燃性ガスを燃焼して得られるガスタービンの回転駆動力と、ガスタービンの排熱を回収して得られる蒸気タービンの回転駆動力によって発電を行う。代表的なものとしては、石炭を用いる石炭ガス化複合発電設備(Integrated Gasification Combined Cycle:IGCC)が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
ガス化複合発電設備は、一般的に、固体炭素質燃料の供給装置、ガス化炉、チャー回収装置、ガス精製設備、ガスタービン設備、蒸気タービン設備、排熱回収ボイラを具備して構成される。ガス化炉では、固体炭素質燃料がガス化反応によりガス化され、可燃性ガスが生成される。ガス化炉が生成した可燃性ガスは、チャー回収装置にて固体炭素質燃料の未反応分(チャー)が除去されてからガス精製設備により精製され、ガスタービン設備に供給される。
ガスタービン設備は、可燃性ガスを燃焼器で燃焼して高温・高圧の燃焼排ガスを生成して、ガスタービンを回転駆動する。排熱回収ボイラは、ガスタービンを回転駆動した後の燃焼排ガスから熱回収して蒸気を生成する。蒸気タービン設備は、排熱回収ボイラが生成した蒸気により蒸気タービンを回転駆動する。
特開2010−285564号公報
従来のガス化複合発電設備において、固体炭素燃料の給炭装置の故障等によってガス化炉への固体炭素質燃料の供給が停止する場合であっても、固体炭素質燃料をガス化して可燃性ガスを生成することができなくなるため、設備そのものを停止する必要がある。
また、ガス精製設備の故障等によって可燃性ガスの精製が不能となる場合、給炭装置からガス化炉への固体炭素質燃料の供給を停止し、可燃性ガスがガス精製設備に供給されないようにする必要がある。
これら装置の故障に対応するために予備装置を予め設置しておく方法があるが、予備装置を設置するための費用が高くなり経済性の点で問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ガス化炉への固体炭素質燃料の供給量が減少する場合であっても、ガス化炉を停止させずに運転を継続することを可能としたガス化炉設備、ガス化複合発電設備、およびガス化炉設備の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の一態様に係るガス化炉設備は、酸素含有気体を用いて固体炭素質燃料をガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに前記固体炭素質燃料を供給する第1燃料供給部と、前記リダクタバーナに炭化水素系可燃性ガスを供給する第2燃料供給部と、燃料制御部とを備え、前記燃料制御部は、前記ガス化炉を目標負荷に維持して運転する場合に、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記固体炭素質燃料の第1供給量と、前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記炭化水素系可燃性ガスの第2供給量とを制御する。
本発明の一態様に係るガス化炉設備は、ガス化炉が有するリダクタバーナに、固体炭素質燃料と炭化水素系可燃性ガスの双方が供給されるようになっている。リダクタバーナへ供給する固体炭素質燃料の第1供給量と炭化水素系可燃性ガスの第2供給量はそれぞれ燃料制御部によって制御される。本発明の一態様に係るガス化炉設備は、燃料制御部を備えるため、例えば、リダクタバーナへの固体炭素質燃料の供給が停止される場合であっても、リダクタバーナへの炭化水素系可燃性ガスの供給を行うことにより、リダクタバーナによる燃料のガス化反応が維持される。
このようにすることで、ガス化炉への固体炭素質燃料の供給量が減少する場合であっても、ガス化炉を停止させずに運転を継続することを可能としたガス化炉設備を提供することができる。
本発明の一態様に係るガス化炉設備においては、前記ガス化炉は、前記リダクタバーナが設置されるリダクタと、前記固体炭素質燃料を燃焼させるコンバスタバーナと、該コンバスタバーナが設置されるとともに前記リダクタの下方に配置されるコンバスタとを有している構成でもよい。
このようにすることで、コンバスタバーナによる固体炭素質燃料の燃焼により、リダクタをガス化反応に必要な高温状態に維持し、リダクタバーナによる固体炭素質燃料のガス化を確実に行うことができる。
上記構成のガス化炉設備においては、前記第1燃料供給部は、前記コンバスタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給可能であり、前記第2燃料供給部は、前記コンバスタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給可能であり、前記第1燃料供給部と、前記第2燃料供給部の少なくとも一方を燃料供給に用いるようにしてもよい。
このようにすることで、例えば、コンバスタバーナへの固体炭素質燃料の供給が停止される場合であっても、コンバスタバーナへの炭化水素系可燃性ガスの供給を行うことにより、コンバスタバーナによる燃料の完全燃焼が維持される。
本発明の一態様に係るガス化炉設備において、前記燃料制御部は、前記第1供給量が減少することに応じて前記第2供給量が増加するよう前記第2供給量を制御し、前記リダクタバーナにより生成される前記可燃性ガスの量が一定となるようにする構成であってもよい。
このようにすることで、リダクタバーナへの固体炭素質燃料の第1供給量が減少しても、その減少を補うように炭化水素系可燃性ガスの第2供給量を増加させ、ガス化炉設備の運転を適切に継続することができる。
生成される可燃性ガスの量が一定となることで、ガスタービン設備へ導かれる可燃性ガスの量が一定となり、ガスタービンの燃焼器が安定して継続して燃焼して、ガスタービンの回転軸出力が安定する。
上記構成において、前記燃料制御部は、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給する場合に前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給しないよう制御し、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給しない場合に前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給するよう制御する形態にしてもよい。
このようにすることで、リダクタバーナへの固体炭素質燃料の供給が停止される場合に、固体炭素質燃料の代替として炭化水素系可燃性ガスを供給し、ガス化炉の運転を適切に継続することができる。
上記構成においては、前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部を備え、前記緩和剤供給部は、前記第1供給量が減少するとともに前記第2供給量が増加するのに応じて、前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させるようにしてもよい。
固体炭素質燃料をリダクタバーナにより燃焼させる場合、溶融スラグが発生するとともに溶融スラグによってガス化炉の内面が被膜される。一方、炭化水素系可燃性ガスをリダクタバーナにより燃焼させる場合、溶融スラグが発生しないためガス化炉の内面が被膜されない状態となる。ガス化炉の内面が被膜されない状態となると、燃焼により発生する高熱によってガス化炉の内面が損傷を受ける可能性がある。
上記構成においては、固体炭素質燃料の供給量が減少するとともに炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、ガス化炉内に供給する緩和剤の供給量を増加させることにより、ガス化炉の内面が高熱によって損傷しないように保護することができる。
本発明の一態様に係るガス化複合発電設備は、上記形態のガス化炉設備と、前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを精製するガス精製設備と、前記ガス精製設備により精製された前記可燃性ガスを燃焼させるガスタービン設備と、前記ガスタービン設備による前記可燃性ガスの燃焼により生成される燃焼排ガス中の熱を回収して蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、該排熱回収ボイラから供給される蒸気により運転される蒸気タービン設備と、前記ガスタービン設備が供給する動力および前記蒸気タービン設備が供給する動力により駆動される発電機と、前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを前記ガス精製設備へ導く主流路と、前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを前記ガス精製設備へ導かずに前記ガスタービン設備へ導くバイパス流路と、前記固体炭素質燃料のガス化反応により生成された前記可燃性ガスを前記主流路へ導き、前記炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された前記可燃性ガスを前記バイパス流路へ導くよう制御する流路制御部とを備える。
本発明の一態様に係るガス化複合発電設備によれば、固体炭素質燃料のガス化反応により生成された可燃性ガスは主流路により、ガス精製設備へ導かれる。そのため、固体炭素質燃料から生成された可燃性ガスに含まれる硫黄分を適切に除去してから、可燃性ガスをガスタービン設備へ導くことができる。
また、炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスはバイパス流路により、ガス精製設備を経由せずにガスタービン設備へ導かれる。そのため、炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスに含まれる水分がガス精製設備で凝縮することを防ぎ、水分を含んだ状態の可燃性ガスをガスタービン設備へ供給してより多くのエネルギーを得ることができる。
また、炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスには、硫黄分が含まれていないため、ガス精製設備による精製を行う必要がない。
本発明の他の態様に係るガス化炉設備は、酸素含有気体を用いて炭化水素系可燃性ガスをガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに前記炭化水素系可燃性ガスを供給する燃料供給部と、前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部とを備え、前記緩和剤供給部は、前記燃料供給部が供給する前記炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させる。
炭化水素系可燃性ガスをリダクタバーナにより燃焼させる場合、炭化水素系可燃性ガスに灰分が含まれていないため、溶融スラグが発生しない。そのため、ガス化炉の内面が被膜されない状態となり、燃焼によって発生する高熱によってガス化炉の内面が損傷を受ける可能性がある。
本発明の他の態様に係るガス化炉設備においては、炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、ガス化炉内に供給する緩和剤の供給量を増加させることにより、ガス化炉の内面が高熱によって損傷しないように保護することができる。
本発明の一態様に係るガス化炉設備の制御方法は、前記ガス化炉設備が、酸素含有気体を用いて燃料をガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに固体炭素質燃料を供給する第1燃料供給部と、前記リダクタバーナに炭化水素系可燃性ガスを供給する第2燃料供給部とを備え、前記ガス化炉を目標負荷に維持して運転する場合に、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記固体炭素質燃料の第1供給量と、前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記炭化水素系可燃性ガスの第2供給量とを制御する燃料制御工程を備える。
本発明の一態様に係るガス化炉設備の制御方法においては、ガス化炉が有するリダクタバーナに、固体炭素質燃料と炭化水素系可燃性ガスの双方が供給されるようになっている。リダクタバーナへ供給する固体炭素質燃料の第1供給量と炭化水素系可燃性ガスの第2供給量はそれぞれ燃料制御工程によって制御される。本発明の一態様に係るガス化炉設備の制御方法は、燃料制御工程を備えるため、例えば、リダクタバーナへの固体炭素質燃料の供給が停止される場合であっても、リダクタバーナへの炭化水素系可燃性ガスの供給を行うことにより、リダクタバーナによる燃料のガス化反応が維持される。
このようにすることで、ガス化炉への固体炭素質燃料の供給量が減少する場合であっても、ガス化炉を停止させずに運転を継続することを可能としたガス化炉設備の制御方法を提供することができる。
本発明の他の態様に係るガス化炉設備の制御方法は、前記ガス化炉設備が、酸素含有気体を用いて炭化水素系可燃性ガスをガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに前記炭化水素系可燃性ガスを供給する燃料供給部と、前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部とを備え、前記燃料供給部が供給する前記炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させるよう制御する緩和剤制御工程を備える。
炭化水素系可燃性ガスをリダクタバーナにより燃焼させる場合、炭化水素系可燃性ガスに灰分が含まれていないため、溶融スラグが発生しない。そのため、ガス化炉の内面が被膜されない状態となり、燃焼によって発生する高熱によってガス化炉の内面が損傷を受ける可能性がある。
本発明の他の態様に係るガス化炉設備の制御方法においては、炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、ガス化炉内に供給する緩和剤の供給量を増加させることにより、ガス化炉の内面が高熱によって損傷しないように保護することができる。
本発明によれば、ガス化炉への固体炭素質燃料の供給量が減少する場合であっても、ガス化炉を停止させずに運転を継続することを可能としたガス化炉設備、ガス化複合発電設備、およびガス化炉設備の制御方法を提供することができる。
また、本発明によれば、炭化水素系ガスをガス化反応させて可燃性ガスを生成する場合に、ガス化炉の内面が高熱によって損傷しないように保護することを可能としたガス化炉設備、およびガス化炉設備の制御方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の石炭ガス化複合発電設備を示す系統図である。 図1に示す石炭ガス化炉を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態の石炭ガス化複合発電設備の動作を示すフローチャートである。 他の態様の石炭ガス化複合発電設備の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態の石炭ガス化複合発電設備について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備(Integrated Gasification Combined Cycle:IGCC)1は、石炭ガス化炉設備100と、ガスタービン設備50と、排熱回収ボイラ60と、蒸気タービン設備70と、発電機71とを備える。
石炭ガス化炉設備100は、固体炭素質燃料である石炭をガス化し、可燃性ガスを生成するための設備である。石炭ガス化炉設備100により生成された可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路41を介して、ガスタービン設備50の燃焼器51に供給される。石炭ガス化炉設備100の詳細については、後述する。
ガスタービン設備50は、燃焼器51と、圧縮機52と、ガスタービン53を備える。燃焼器51は、石炭ガス化炉設備100から供給される可燃性ガスを、圧縮機52により圧縮された圧縮空気を用いて燃焼させる。こうして可燃性ガスが燃焼すると、高温高圧の燃焼ガスが生成されて燃焼器51からガスタービン53へ供給される。この結果、高温高圧の燃焼ガスが仕事をしてガスタービン53を回転駆動し、高温の燃焼排ガスが排出される。そして、ガスタービン53の回転軸出力は、後述する発電機71や圧縮機52の駆動源として使用される。
圧縮機52は、圧縮空気の一部を可燃性ガス燃焼用として燃焼器51へ供給するとともに、圧縮空気の他の一部を石炭ガス化炉設備100の抽気空気昇圧機54へ供給する。抽気空気昇圧機54に供給された圧縮空気は、昇圧された状態で石炭ガス化炉10に供給される。
排熱回収ボイラ60は、ガスタービン53から排出される高温の燃焼排ガスが保有する熱を回収して蒸気を生成する設備である。排熱回収ボイラ60は、燃焼排ガスと水との熱交換により蒸気を生成し、生成した蒸気を蒸気タービン設備70へ供給する。排熱回収ボイラ60は、水との熱交換により温度低下した燃焼排ガスを、必要な処理を施した後に大気へ放出する。
蒸気タービン設備70は、排熱回収ボイラ60から供給される蒸気を駆動源とし、発電機71が連結される回転軸を回転させる設備である。
発電機71は、ガスタービン設備50と蒸気タービン設備70の双方により駆動される回転軸に連結されており、回転軸の回転により発電を行う。
以上説明したように、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1は、石炭をガス化して生成した可燃性ガスによりガスタービン設備50を回転駆動し、ガスタービン設備50から排出される燃焼排ガスにより蒸気を生成し、生成した蒸気により蒸気タービン設備70を回転駆動し、ガスタービン設備50および蒸気タービン設備70を駆動源として、発電機71による発電を行うものである。
次に、本実施形態の石炭ガス化炉設備100について、より詳細に説明する。
図1に示すように、石炭ガス化炉設備100は、石炭ガス化炉(ガス化炉)10と、給炭装置(第1燃料供給部)20と、天然ガス供給装置(第2燃料供給部)22と、緩和剤供給装置(緩和剤供給部)23と、チャー回収装置(チャー回収部)30と、ガス精製設備40と、空気分離装置(Air Separation Unit:ASU)80と、フレア設備90と、抽気空気昇圧機54と、制御装置(燃料制御部,流路制御部)CUとを備える。
石炭ガス化炉10は、酸素含有気体であるガス化剤とともに供給された微粉炭をガス化反応させて可燃性ガスを生成する装置である。石炭ガス化炉10には、例えば空気吹き二段噴流床ガス化炉と呼ばれる方式の炉が採用されている。このガス化炉10は、ガス化剤とともに導入した微粉炭(固体炭素質燃料)をガス化反応させてガス化する装置である。そして、ガス化炉10で生成した可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路11を介して、後述するチャー回収装置30へと導かれる。
石炭ガス化炉10に供給されるガス化剤(酸素含有気体)としては、空気、酸素富化空気、酸素、水蒸気等を例示でき、例えばガスタービン設備50から抽気空気昇圧機54を介して導入した圧縮空気に空気分離装置(ASU)80から供給される酸素を混合して使用される。石炭ガス化炉10の詳細については後述する。
給炭装置20は、固体炭素質燃料である石炭を、石炭ミル(図示略)を用いて粉砕して微粉炭を生成し、石炭ガス化炉10へ供給する装置である。給炭装置20により、生成された微粉炭は、空気分離装置80からイナートガス供給流路81を介して供給される窒素ガス(イナートガス)によって搬送されることにより、石炭ガス化炉10へ供給される。
例えば、イナートガスとは、酸素含有率が約5体積%以下の不活性ガスであり、窒素ガスや二酸化炭素ガスやアルゴンガスなどが代表例であるが、必ずしも約5%以下に制限されるものではない。
天然ガス供給装置(第2燃料供給部)22は、炭化水素系可燃性ガスである天然ガスを、石炭ガス化炉10へ供給する装置である。天然ガス供給装置22から供給される天然ガスは、燃料供給流路21を介して石炭ガス化炉10へ供給される。
緩和剤供給装置(緩和剤供給部)23は、石炭ガス化炉10に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する装置である。緩和剤供給装置23は、後述するコンバスタ10dおよびリダクタ10eのそれぞれを形成する石炭ガス化炉10の内面に、緩和剤を供給する。
緩和剤供給装置23は、制御装置CUからの制御信号に応じて、石炭ガス化炉10へ供給する緩和剤の供給量を調整することが可能である。
緩和剤としては、種々のものが適用可能であるが、砂、スラグ、石灰石などを原料とした粉体を用いることができる。スラグとして、後述する灰ホッパ10hにより回収されたスラグを再利用することができる。緩和剤によって石炭ガス化炉10の内面を被膜することにより、石炭ガス化炉10の内面に対する熱負荷を低下させることができる。
チャー回収装置30は、石炭ガス化炉10から供給される可燃性ガスに含まれるチャー(未燃分の微粉炭)を可燃性ガスから分離して回収する装置である。チャー回収装置30は、サイクロン31とポーラスフィルタ32とが連結管33を介して直列に接続された構成となっている。チャー回収装置30でチャーが分離除去された可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路34を介してガス精製設備40へ導かれる。
サイクロン31は、石炭ガス化炉10から供給される可燃性ガスに含まれるチャーを分離除去し、可燃性ガス成分をポーラスフィルタ32へ供給する。
ポーラスフィルタ32は、サイクロン31の後流側に設置されたフィルタであり、可燃性ガスに含まれる微細チャーを回収する。
チャー回収装置30により回収されたチャーは、イナートガス供給流路81を介して供給される窒素ガス(イナートガス)によって搬送されることにより、チャー回収流路38を介して石炭ガス化炉10へ供給される。
ガス精製設備40は、チャー回収装置30でチャーが分離除去された可燃性ガスを精製して硫黄分等の不純物を取り除き、ガスタービン設備50の燃料ガスとして適した性状の可燃性ガスを精製する設備である。ガス精製設備40により精製された可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路41を介してガスタービン設備50の燃焼器51に供給される。
空気分離装置80は、空気を圧縮しつつ冷却することにより液化し、蒸留により酸素ガス,窒素ガス,アルゴンガス,その他に分離する装置である。空気分離装置80により分離された酸素ガスは、酸素供給流路82を介して、石炭ガス化炉10へ供給される。空気分離装置80により分離された窒素ガスは、イナートガス供給流路81を介して、その一部が石炭ガス化炉10へ供給される。空気分離装置80により分離された窒素ガスは、イナートガス供給流路81を介して石炭ガス化炉10へ供給され、その他の一部が燃料供給流路21及びチャー回収流路38へ搬送用ガスとして供給される。
空気分離装置80は、後述する制御装置CUから送信される制御信号に応じて、イナートガス供給流路81へ供給する窒素ガスの流量と、酸素供給流路82へ供給する酸素ガスの流量とを、それぞれ調整することが可能となっている。
フレア設備90は、チャー回収装置30によりチャーが回収された可燃性ガスを燃焼させる設備である。フレア設備90は、石炭ガス化複合発電設備1の起動時あるいは停止時において、石炭ガス化炉10から排出されるガスを燃焼させて大気に放出する。フレア設備90は、石炭ガス化複合発電設備1の起動時には、起動用燃料を石炭ガス化炉10の起動用バーナ(図示略)により燃焼させることにより発生する燃焼ガスに含まれる未燃分を燃焼させる。
また、フレア設備90は、石炭ガス化複合発電設備1の停止時には、ガス精製設備40により精製された可燃性ガスを燃焼させる。また、フレア設備90は、石炭ガス化複合発電設備1の稼働中に発生する余剰の可燃性ガスを燃焼させることもできる。
抽気空気昇圧機54は、ガスタービン設備50の圧縮機52から抽気した圧縮空気を昇圧し、石炭ガス化炉10へ供給する装置である。抽気空気昇圧機54により昇圧された圧縮空気は、空気供給流路55を介して石炭ガス化炉10へ供給される。
制御装置(燃料制御部,流路制御部)CUは、石炭ガス化炉設備100の各部を制御する装置である。制御装置CUは、制御動作を実行するための制御プログラムが記憶された記憶部(図示略)から制御プログラムを読み出して実行することにより、以下に説明する各種の制御動作を実行する。
制御装置CUは、給炭装置20および天然ガス供給装置22のそれぞれに設けられた流量調整弁(図示略)の開度を調整することにより、給炭装置20が燃料供給流路21を介して石炭ガス化炉10へ供給する微粉炭の供給量(第1供給量)と、天然ガス供給装置22が燃料供給流路21を介して石炭ガス化炉10へ供給する天然ガスの供給量(第2供給量)とを制御する。
また、制御装置CUは、空気分離装置80がイナートガス供給流路81へ供給する窒素ガスの流量を制御する制御信号を空気分離装置80へ出力することにより、空気分離装置80から石炭ガス化炉10,燃料供給流路21,及びチャー回収流路38に供給される窒素ガスの流量を制御する。
また、制御装置CUは、空気分離装置80が酸素供給流路82へ供給する酸素ガスの流量を制御する制御信号を空気分離装置80へ出力することにより、空気分離装置80から石炭ガス化炉10に供給される酸素ガスの流量を制御する。
また、制御装置CUは、空気流量調整弁(第1供給部)56の開度を調整する制御信号を空気流量調整弁56へ出力することにより、抽気空気昇圧機54から石炭ガス化炉10に供給される空気の流量を制御する。
また、制御装置CUは、圧力調整弁97の開度を調整する制御信号を圧力調整弁97へ出力することにより、石炭ガス化炉10内部の圧力を調整することができる。
ここで、石炭ガス化炉10から排出される可燃性ガスが流通する流路およびその流路上に設けられる開閉弁について説明する。
石炭ガス化炉10から排出された可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路11の下流端Aで分岐し、チャー回収装置30またはバイパス主流路91へ流入する。
バイパス主流路91は、上流端Aから下流端Bに至る流路であり、石炭ガス化炉10から排出される可燃性ガスを、チャー回収装置30を通過させずにフレア設備90へ供給するための流路である。このバイパス主流路91に設けられる開閉弁92は、石炭ガス化複合発電設備1を緊急停止させる場合等に開状態となる。
バイパス主流路91に設けられる開閉弁92が閉状態、かつチャー回収装置30の上流側に設けられる開閉弁12が開状態の場合、石炭ガス化炉10から排出される可燃性ガスは、チャー回収装置30に供給される。
チャー回収装置30に供給された可燃性ガスは、サイクロン31から連結管33を経由してポーラスフィルタ32に供給される。ポーラスフィルタ32にて微細チャーが除去された可燃性ガスは、可燃性ガス供給流路34に供給される。
分岐配管37は、可燃性ガス供給流路34から開閉弁35の上流側で分岐し、バイパス主流路91に接続される。分岐配管37には、開閉弁36が設けられている。
また、分岐配管44は、ガス精製設備40と燃焼器51との間を接続する可燃性ガス供給流路41に設けられる開閉弁42の上流側で分岐し、バイパス主流路91に接続される。分岐配管44には、開閉弁43が設けられている。
また、バイパス流路46は、可燃性ガス供給流路34から開閉弁35の上流側で分岐し、可燃性ガス供給流路41に接続される。バイパス流路46には、開閉弁45が設けられている。
後述するように、開閉弁45は、天然ガス供給装置22から石炭ガス化炉10へ天然ガスが供給される一方で給炭装置20から石炭ガス化炉10へ微粉炭が供給されない場合に開状態となる。この場合、開閉弁92,35,36,43,42が閉状態となる。
したがって、バイパス流路46は、天然ガスのみが燃料として石炭ガス化炉10へ供給される場合に、天然ガスのガス化反応により生成される可燃性ガスを流通させる流路として利用される。バイパス流路46を流通する可燃性ガスには灰分が含まれていないため、ガス精製設備40を通過させる必要がない。また、天然ガスのガス化反応により生成される水分がガス精製設備40にて凝縮し、可燃性ガスに含まれるエネルギーの一部が損失してしまう不具合が防止される。
次に、本実施形態の石炭ガス化炉10について、図2を用いてより詳細に説明する。
石炭ガス化炉10は、図2に示すように、ガス化部10aと、シンガスクーラ(熱交換器)10bと、圧力容器10cとを備える。
ガス化部10aは、下方からコンバスタ10d、リダクタ10eの順で配置される。コンバスタ10dとリダクタ10eとによってガス化部10aが構成される。ガス化部10aでは、下方から上方へとガスが流れるように形成されている。また、石炭ガス化炉10は、ガス化部10aのリダクタ10eの上部にシンガスクーラ10bが設けられる。
コンバスタ10dには、コンバスタバーナ10fから燃料(微粉炭および天然ガス)、空気及び酸素ガスが投入され、チャーバーナ10gからチャー回収装置30により回収されたチャーが投入される。そして、コンバスタ10dは、燃料及びチャーを一部燃焼させて、リダクタ10eの温度を、ガス化反応に必要な高温状態を維持する。微粉炭及びチャーの残部は、揮発分(一酸化炭素、水素、低級炭化水素等)へと熱分解される。また、コンバスタ10dでは、溶融した微粉炭の灰は、灰ホッパ10hに貯留されガス化部10aの下方から排出される。溶融した灰は、水で急冷、粉砕されてガラス状のスラグとなる。
リダクタ10eでは、コンバスタ10dから供給される高温ガスによって、リダクタバーナ10iから投入された燃料がガス化反応する。これにより、燃料(微粉炭および天然ガス)から可燃性ガスが生成される。
微粉炭のガス化反応は、微粉炭及びチャー中の炭素が高温ガス中の二酸化炭素及び水分と反応して一酸化炭素及び水素を生成する熱分解反応である。
また、天然ガスのガス化反応は、天然ガスの主成分であるメタンガスが酸素と完全燃焼することにより二酸化炭素及び水分が生成され、生成された二酸化炭素及び水分がメタンガスによって還元されて一酸化炭素及び水素を生成する反応である。
コンバスタバーナ10fには、燃料供給流路21を介して、給炭装置20からの微粉炭または天然ガス供給装置22からの天然ガスが、空気分離装置80において分離された窒素ガスとともに供給される。コンバスタバーナ10fには、抽気空気昇圧機54から空気供給流路55を介して圧縮空気が供給される。また、コンバスタバーナ10fには、空気分離装置80から酸素供給流路82を介して酸素ガスが供給される。更に、コンバスタバーナ10fには、イナートガス供給流路81を介して窒素ガスが供給される。圧縮空気と酸素ガスは、ガス化剤(酸化剤)として石炭ガス化炉10に供給される。そして、コンバスタバーナ10fから燃料、空気、窒素ガス及び酸素ガスがコンバスタ10d内へ投入される。
コンバスタバーナ10fに供給される燃料の量、酸素ガスの流量、窒素ガスの流量、および圧縮空気の流量は、燃料供給流路21、酸素供給流路82、イナートガス供給流路81、および空気供給流路55のそれぞれに設けられた流量調整弁(図示略)によって調整される。これら流量調整弁(図示略)の開度は、制御装置CUから流量調整弁に出力される制御信号によって制御される。
チャーバーナ10gには、チャー回収流路38を介して、チャー回収装置30からのチャーが、空気分離装置80において分離された窒素ガスとともに供給される。チャーバーナ10gには、抽気空気昇圧機54から空気供給流路55を介して圧縮空気が供給される。また、チャーバーナ10gには、空気分離装置80から酸素供給流路82を介して酸素ガスが供給される。更に、チャーバーナ10gには、イナートガス供給流路81を介して窒素ガスが供給される。圧縮空気と酸素ガスは、ガス化剤(酸化剤)として石炭ガス化炉10に供給される。そして、チャーバーナ10gからチャー、空気、窒素ガス及び酸素ガスがコンバスタ10d内へ投入される。
チャーバーナ10gに供給されるチャーの量、酸素ガスの流量、窒素ガスの流量、および圧縮空気の流量は、チャー回収流路38、酸素供給流路82、イナートガス供給流路81、および空気供給流路55のそれぞれに設けられた流量調整弁(図示略)によって調整される。これら流量調整弁(図示略)の開度は、制御装置CUから流量調整弁に出力される制御信号によって制御される。
リダクタバーナ10iには、燃料供給流路21を介して、給炭装置20からの微粉炭または天然ガス供給装置22からの天然ガスが、空気分離装置80において分離された窒素ガスとともに供給される。リダクタバーナ10iには、抽気空気昇圧機54から空気供給流路55を介して圧縮空気が供給される。また、リダクタバーナ10iには、イナートガス供給流路81を介して窒素ガスが供給される。そして、リダクタバーナ10iから燃料、空気及び窒素ガスがリダクタ10e内へ投入される。
リダクタバーナ10iに供給される燃料の量、窒素ガスの流量、および圧縮空気の流量は、燃料供給流路21、イナートガス供給流路81、および空気供給流路55のそれぞれに設けられた流量調整弁(図示略)によって調整される。これら流量調整弁(図示略)の開度は、制御装置CUから流量調整弁に出力される制御信号によって制御される。
ガス化部10aの下流側、すなわちガス化部10aの上部には、シンガスクーラ10bが設けられる。シンガスクーラ10bは、単一の熱交換器からなっていても、複数の熱交換器からなっていてもよい。シンガスクーラ10bでは、リダクタ10eから導かれた高温ガスから顕熱を得て、シンガスクーラ10bに導かれた水から蒸気を発生させる。シンガスクーラ10bを通過した生成ガスは、冷却されてから、可燃性ガス供給流路11へ排出される。
圧力容器10cは、内部からの圧力に耐え得る容器であり、内部にガス化部10aとシンガスクーラ10bを収容する。圧力容器10cとガス化部10aとシンガスクーラ10bは、共通の軸線回りに配置される。
圧力容器10cの内壁部と、ガス化部10a又はシンガスクーラ10bの外壁部との間には、アニュラス部10jが設けられている。
次に、本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1の動作について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
図3に示すフローチャートの各工程は、制御装置CUが石炭ガス化複合発電設備1の各部を制御することにより実行するものとする。図3に示す各工程により制御装置CUが実行する処理は、燃料供給流路21を介して石炭ガス化炉10へ供給する燃料を、給炭装置20が供給する微粉炭とするか、天然ガス供給装置22が供給する天然ガスとするかを切り換える処理である。制御装置CUは、図3に示す処理を、石炭ガス化複合発電設備1が運転している期間中、常時実行する。
ステップS301で、制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10への微粉炭の供給をしているかどうかを常時監視し、微粉炭を供給している場合(YES)はステップS302へ処理を進め、微粉炭を供給していない場合(NO)はステップS306へ処理を進める。
後述するステップS304にて天然ガスの供給が開始されている場合、制御装置CUは、ステップS301でNOと判断する。
ステップS302で、制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10への微粉炭の供給を停止するかどうかを判断し、YESであればステップS303へ処理を進め、NOであれば本フローチャートによる処理を終了する。
燃料供給流路21を介して石炭ガス化炉10へ供給する燃料が、給炭装置20が供給する微粉炭のまま維持されている通常運転中の場合、制御装置CUは、開始、ステップS301(YES)、ステップS302(NO)、終了の各工程を繰り返し実行する。
制御装置CUは、この通常運転中に給炭装置20が供給する微粉炭の供給量を調整することにより、石炭ガス化炉10の目標負荷を調整する。
制御装置CUがステップS302でYESと判断する場合とは、例えば、給炭装置20にて装置の異常を検出した場合である。また例えば、給炭装置20を点検等により一定期間停止させる場合である。また、例えば、ガス精製設備40にて装置の異常を検出した場合や、ガス精製設備40を点検等により一定期間停止させる場合である。
ステップS303(燃料制御工程)で、制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10への微粉炭の供給を停止する。制御装置CUは、給炭装置20が有する流量調整弁(図示略)を閉状態にすることにより、燃料供給流路21への微粉炭の供給を停止する。
ステップS304(燃料制御工程)で、制御装置CUは、天然ガス供給装置22から石炭ガス化炉10への天然ガスの供給を開始する。制御装置CUは、天然ガス供給装置22が有する流量調整弁(図示略)を開状態にすることにより、燃料供給流路21への天然ガスの供給を開始する。
この場合、天然ガスのガス化反応により発生する可燃性ガスを、バイパス流路46を介してガスタービン設備50へ供給するために、開閉弁92,35,36,43,42を閉状態かつ開閉弁12,45を開状態とする。各開閉弁の開閉状態は、制御装置CUが各開閉弁の開閉状態を表示装置(図示略)に表示することにより作業者に通知される。作業者は、表示装置に表示された開閉状態となるように、各開閉弁の開閉状態を調整する。
このようにすることで、制御装置CUは、天然ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスをバイパス流路46へ導くよう制御する。天然ガスのガス化反応により発生する可燃性ガスをバイパス流路46へ導くことにより、可燃性ガスがガス精製設備40を通過しないようになる。これにより、可燃性ガスに含まれる水分がガス精製設備40で凝縮し、可燃性ガスが有するエネルギーが減少することを防ぐことができる。また、天然ガスのガス化反応により発生する可燃性ガスには殆ど硫黄分が含まれていないため、ガス精製設備40を通過させなくても、環境への悪影響がない。
ここでは、天然ガスのガス化反応により発生する可燃性ガスを、バイパス流路46を介してガスタービン設備50へ供給するものとしたが、ガス精製設備40を介して導くようにしてもよい。この場合、開閉弁92,36,43,45を閉状態かつ開閉弁12,35,42を開状態とする。
ステップS305(緩和剤制御工程)で、制御装置CUは、緩和剤供給装置23から石炭ガス化炉10への緩和剤の供給を開始する。制御装置CUは、緩和剤供給装置23へ伝達する制御信号によって、石炭ガス化炉10へ供給する緩和剤の供給量を調整する。
なお、制御装置CUは、ステップS304で供給が開始される天然ガスの供給量を、ステップS303で供給が停止される微粉炭の供給量に応じた量とする。具体的には、石炭ガス化炉10のコンバスタ10dにおいて、微粉炭の燃焼により発生する熱量と、天然ガスの燃焼により発生する熱量が略一致するように天然ガスの供給量が調整される。このようにして、制御装置CUは、リダクタバーナ10iにより生成される可燃性ガスの量が一定となるようにし、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持したまま運転させることができる。
また、緩和剤は、石炭ガス化炉10の内面を被膜して石炭ガス化炉10の内面に対する熱負荷を低下させるために供給される。そのため、緩和剤の供給量は、ステップS303で供給が停止される微粉炭の供給量に応じた量とする。具体的には、ステップS303で供給が停止される微粉炭の燃焼により生成される溶融スラグの量と略一致するように緩和剤の供給量が調整される。
制御装置CUは、ステップS301でNOと判断した場合、ステップS306〜S309の処理を実行する。制御装置CUがステップS301でNOと判断する場合とは、前述したステップS304にて天然ガスの供給が開始されている場合である。
ステップS306で、制御装置CUは、天然ガス供給装置22から石炭ガス化炉10への天然ガスの供給を停止するかどうかを判断し、YESであればステップS307へ処理を進め、NOであれば本フローチャートによる処理を終了する。
制御装置CUは、ステップS306でYESと判断する場合は、例えば、給炭装置20にて装置の異常が解除されたことを検出した場合である。また例えば、点検等により一定期間停止していた給炭装置20を再び動作させる場合である。また、例えば、ガス精製設備40にて装置の異常が解除されたことを検出した場合である。また、例えば、点検等により一定期間停止していたガス精製設備40を再び動作させる場合である。
ステップS307で、制御装置CUは、天然ガス供給装置22から石炭ガス化炉10への天然ガスの供給を停止する。制御装置CUは、天然ガス供給装置20が有する流量調整弁(図示略)を閉状態にすることにより、燃料供給流路21への天然ガスの供給を停止する。
ステップS308で、制御装置CUは、緩和剤供給装置23から石炭ガス化炉10への緩和剤の供給を停止する。
ステップS309で、制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10への微粉炭の供給を開始する。制御装置CUは、給炭装置20が有する流量調整弁(図示略)を開状態にすることにより、燃料供給流路21への微粉炭の供給を開始する。
この場合、微粉炭のガス化反応により発生する可燃性ガスを、ガス精製設備40により精製してから可燃性ガス供給流路41を介してガスタービン設備50へ供給するために、開閉弁92,36,43,45を閉状態かつ開閉弁12,35,42を開状態とする。各開閉弁の開閉状態は、制御装置CUが各開閉弁の開閉状態を表示装置(図示略)に表示することにより作業者に通知される。作業者は、表示装置に表示された開閉状態となるように、各開閉弁の開閉状態を調整する。
このようにすることで、制御装置CUは、微粉炭のガス化反応により生成された可燃性ガスを、ガス精製設備40を介して可燃性ガス供給流路41へ導くよう制御する。
以上のように本実施形態の制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10のリダクタバーナ10iへ微粉炭を供給する場合は、天然ガス供給装置22からリダクタバーナ10iへの天然ガスの供給を停止するよう制御する。一方、制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉のリダクタバーナ10iへ微粉炭を供給しない場合は、天然ガス供給装置22からリダクタバーナ10iへの天然ガスの供給を行うよう制御する。
なお、緩和剤は、灰分が含まれずスラグが発生しない天然ガスを燃焼させる場合に必要となるため、天然ガス供給装置22から石炭ガス化炉10へ天然ガスが供給される場合に、天然ガスとともに石炭ガス化炉10へ供給される。
すなわち、微粉炭をリダクタバーナ10iにより燃焼させる場合、溶融スラグが発生するとともに溶融スラグによって石炭ガス化炉10の内面が被膜され、燃焼によって発生する高熱によって石炭ガス化炉10の内面が損傷を受けないよう保護をする効果がある。一方、天然ガスでリダクタバーナ10iにより燃焼させる場合は、溶融スラグが発生しないため石炭ガス化炉10の内面が被膜されない状態となるため、緩和剤を追加することで石炭ガス化炉10の内面の被膜を行うことで、保護をするものである。
なお、図3に示すように、制御装置CUは、石炭ガス化炉10へ供給される燃料を、給炭装置20からの微粉炭または天然ガス供給装置22からの天然ガスのいずれか一方とするものであるが、他の態様としてもよい。
例えば、制御装置CUは、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合に、給炭装置20からの微粉炭の供給量(第1供給量)が減少することに応じて天然ガス供給装置22からの天然ガスの供給量(第2供給量)が増加するように制御する図4に示す態様としてもよい。
図4に示す態様の場合、制御装置CUは、ステップS401で給炭装置20が有する流量調整弁(図示略)の開度を調整することにより、微粉炭の供給量を制御する。微粉炭の供給量は、微粉炭のみの供給で石炭ガス化炉10を目標負荷に維持することが可能な供給量を上限供給量とした場合、0から上限供給量の間の任意の供給量となるように制御される。
また、制御装置CUは、ステップS402で天然ガス供給装置22が有する流量調整弁(図示略)の開度を調整することにより、天然ガスの供給量を制御する。天然ガスの供給量は、ステップS401で制御される微粉炭の供給量に応じた量となるように制御される。具体的には、微粉炭と天然ガスとの供給により石炭ガス化炉10を目標負荷に維持されるように天然ガスの供給量が制御される。したがって、ステップS401で制御される微粉炭の供給量が上限供給量から減少することに応じてステップS402で制御される天然ガスの供給量が増加するように、天然ガスの供給量が制御される。
また、制御装置CUは、ステップS403で緩和剤供給装置23が供給する緩和剤の供給量を制御する。緩和剤の供給量は、ステップS402で制御される天然ガスの供給量に応じた量とする。具体的には、天然ガスの供給量に応じて減少する微粉炭の供給量と上限供給量との差分を算出し、この差分により減少する溶融スラグの量を補うように緩和剤の供給量を制御する。
この態様の場合、石炭ガス化炉10へ微粉炭または天然ガスのいずれか一方のみが供給される場合と、微粉炭と天然ガスの双方が供給される場合とで、燃料のガス化反応により生成される可燃性ガスの量が一定となるようにするのが望ましい。
また、この態様の場合、緩和剤供給装置23は、石炭ガス化炉10へ供給する微粉炭の供給量が減少するとともに天然ガスの供給量が増加するのに応じて、石炭ガス化炉10へ供給する緩和剤の供給量を増加させるようにするのが望ましい。生成される可燃性ガスの量が一定となることで、ガスタービン設備50へ導かれる可燃性ガスの量が一定となる。これにより、ガスタービン設備50の燃焼器51が安定して継続して燃焼することができ、ガスタービン53の回転軸出力が安定する。
次に、本実施形態の石炭ガス化炉設備100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態の石炭ガス化炉設備100は、石炭ガス化炉10が有するリダクタバーナ10i、コンバスタバーナ10fに、微粉炭(固体炭素質燃料)と天然ガス(炭化水素系可燃性ガス)の双方が供給されるようになっている。リダクタバーナ10iへ供給する微粉炭の供給量(第1供給量)と天然ガスの供給量(第2供給量)はそれぞれ制御装置CU(燃料制御部)によって制御される。本実施形態の石炭ガス化炉設備100は、制御装置CUを備えるため、例えば、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合に、微粉炭の給炭装置20の故障等により、リダクタバーナ10iへの微粉炭の供給が停止される場合であっても、リダクタバーナ10i、コンバスタバーナ10fへの天然ガスの供給を行うことにより、リダクタバーナ10i、コンバスタバーナ10fによる燃料のガス化反応が維持される。
また、本実施形態の制御装置CUは、給炭装置20から石炭ガス化炉10へ供給される微粉炭を常に監視しているため、ガス化炉へ供給される微粉炭の異常を検知次第、代替燃料を供給しながら、手動にてスイッチ対応できるため、微粉炭または天然ガスのいずれか一方のみが供給される場合でも、微粉炭と天然ガスの双方が供給される場合であっても、ガス化炉へガス化炉を停止させずに運転を維持できる。
このようにすることで、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合に、石炭ガス化炉10への微粉炭の供給量が減少する場合であっても、石炭ガス化炉10を停止させずに運転を継続することを可能とした石炭ガス化炉設備100を提供することができる。
本実施形態の石炭ガス化炉設備100において、石炭ガス化炉10は、リダクタバーナ10iが設置されるリダクタ10eと、微粉炭を燃焼させるコンバスタバーナ10fと、コンバスタバーナ10fが設置されるとともにリダクタ10eの下方に配置されるコンバスタ10dとを有している。
このようにすることで、コンバスタバーナによる微粉炭の燃焼により、リダクタ10eをガス化反応に必要な高温状態に維持し、リダクタバーナ10iによる微粉炭のガス化を確実に行うことができる。
本実施形態において、制御装置CUは、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合において、給炭装置20がリダクタバーナ10iへ微粉炭を供給する場合は天然ガス供給装置22がリダクタバーナ10iへ天然ガスを供給しないよう制御し、給炭装置20がリダクタバーナ10iへ微粉炭を供給しない場合は天然ガス供給装置22がリダクタバーナ10iへ天然ガスを供給するよう制御する。
このようにすることで、リダクタバーナ10iへの微粉炭の供給が停止される場合に、微粉炭の代替として天然ガスを供給し、石炭ガス化炉10の運転を適切に継続することができる。
本実施形態の石炭ガス化炉設備100において、制御装置CUは、石炭ガス化炉10を目標負荷に維持して運転する場合に、微粉炭の供給量(第1供給量)が減少することに応じて天然ガスの供給量(第2供給量)が増加するよう天然ガスの供給量を制御する構成にしてもよい。
このようにすることで、リダクタバーナ10iへの微粉炭の供給量が減少しても、その減少を補うように天然ガスの供給量を増加させ、石炭ガス化炉設備100の運転を適切に継続することができる。
本実施形態の石炭ガス化炉設備100は、石炭ガス化炉10に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給装置23を備える。緩和剤供給装置23は、微粉炭の供給量が減少するとともに天然ガスの供給量が増加するのに応じて、石炭ガス化炉10内に供給する緩和剤の供給量を増加させる。
微粉炭をリダクタバーナ10iにより燃焼させる場合、溶融スラグが発生するとともに溶融スラグによって石炭ガス化炉10の内面が被膜される。一方、天然ガスをリダクタバーナ10iにより燃焼させる場合、溶融スラグが発生しないため石炭ガス化炉10の内面が被膜されない状態となる。石炭ガス化炉10の内面が被膜されない状態となると、燃焼によって発生する高熱によって石炭ガス化炉10の内面が損傷を受ける可能性がある。
本実施形態においては、微粉炭の供給量が減少するとともに天然ガスの供給量が増加するのに応じて、石炭ガス化炉10内に供給する緩和剤の供給量を増加させることにより、石炭ガス化炉10の内面が高熱によって損傷しないように保護することができる。
本実施形態の石炭ガス化複合発電設備1によれば、微粉燃料のガス化反応により生成された可燃性ガスは可燃性ガス供給流路41により、ガス精製設備40へ導かれる。そのため、微粉炭から生成された可燃性ガスに含まれる硫黄分を適切に除去してから、可燃性ガスをガスタービン設備へ導くことができる。
また、炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスはバイパス流路46により、ガス精製設備40を経由せずにガスタービン設備50へ導かれる。そのため、天然ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスに含まれる水分がガス精製設備40で凝縮することを防ぎ、さらには、水分を含んだままで熱量が高い状態の可燃性ガスをガスタービン設備50へ供給してより多くのエネルギーを得ることができる。
また、天然ガスのガス化反応により生成された可燃性ガスには、硫黄分が含まれていないため、ガス精製設備40による精製を行う必要がない。
〔他の実施形態〕
以上の説明においては、可燃性ガスを生成するための設備として、粉砕された石炭(微粉炭)をガス化する石炭ガス化炉10を用いる例を示したが、他の態様であってもよい。
例えば、可燃性ガスを生成するための設備として、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ等のバイオマス燃料など、他の固体炭素質燃料をガス化するガス化炉設備を用いるようにしてもよい。
以上の説明においては、ガスタービン設備50と蒸気タービン設備70の双方が、発電機71に連結される回転軸に駆動力を与えるものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、ガスタービン設備50が駆動力を与える回転軸にガスタービン設備50専用の発電機を設け、蒸気タービン設備70が駆動力を与える他の回転軸に蒸気タービン設備70専用の発電機を設けるようにしてもよい。
以上の説明においては、イナートガス(不活性ガス)として窒素ガスを例示したが、他の態様であってもよい。例えば、二酸化炭素、二酸化炭素と窒素の混合ガスや、燃焼排気ガスなど、窒素ガスに替えて他のイナートガスを採用してもよい。
1 石炭ガス化複合発電設備(ガス化複合発電設備)
10 石炭ガス化炉(ガス化炉)
10a ガス化部
10b シンガスクーラ(熱交換器)
10d コンバスタ
10e リダクタ
10f コンバスタバーナ
10g チャーバーナ
10h 灰ホッパ
10i リダクタバーナ
12,35,36,42,43,45,92 開閉弁
20 給炭装置(第1燃料供給部)
21 燃料供給流路
22 天然ガス供給装置(第2燃料供給部)
23 緩和剤供給装置(緩和剤供給部)
40 ガス精製設備
41 可燃性ガス供給流路(主流路)
46 バイパス流路
50 ガスタービン設備
80 空気分離装置(ASU)
81 イナートガス供給流路
82 酸素供給流路
100 石炭ガス化炉設備(ガス化炉設備)
CU 制御装置(燃料制御部,流路制御部)

Claims (10)

  1. 酸素含有気体を用いて燃料をガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、
    前記リダクタバーナに固体炭素質燃料を供給する第1燃料供給部と、
    前記リダクタバーナに炭化水素系可燃性ガスを供給する第2燃料供給部と、
    燃料制御部とを備え、
    前記燃料制御部は、前記ガス化炉を目標負荷に維持して運転する場合に、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記固体炭素質燃料の第1供給量と、前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記炭化水素系可燃性ガスの第2供給量とを制御するガス化炉設備。
  2. 前記ガス化炉は、
    前記リダクタバーナが設置されるリダクタと、
    前記固体炭素質燃料を燃焼させるコンバスタバーナと、
    該コンバスタバーナが設置されるとともに前記リダクタの下方に配置されるコンバスタとを有する請求項1に記載のガス化炉設備。
  3. 前記第1燃料供給部は、前記コンバスタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給可能であり、
    前記第2燃料供給部は、前記コンバスタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給可能であり、
    前記第1燃料供給部と、前記第2燃料供給部の少なくとも一方を燃料供給に用いる請求項2に記載のガス化炉設備。
  4. 前記燃料制御部は、前記第1供給量が減少することに応じて前記第2供給量が増加するよう前記第2供給量を制御し、前記リダクタバーナにより生成される前記可燃性ガスの量が一定となるようにする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガス化炉設備。
  5. 前記燃料制御部は、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給する場合に前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給しないよう制御し、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記固体炭素質燃料を供給しない場合に前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ前記炭化水素系可燃性ガスを供給するよう制御する請求項4に記載のガス化炉設備。
  6. 前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部を備え、
    前記緩和剤供給部は、前記第2供給量が増加するのに応じて、前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガス化炉設備。
  7. 請求項5に記載のガス化炉設備と、
    前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを精製するガス精製設備と、
    前記ガス精製設備により精製された前記可燃性ガスを燃焼させるガスタービン設備と、
    前記ガスタービン設備による前記可燃性ガスの燃焼により生成される燃焼排ガス中の熱を回収して蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、
    該排熱回収ボイラから供給される蒸気により運転される蒸気タービン設備と、
    前記ガスタービン設備が供給する動力および前記蒸気タービン設備が供給する動力により駆動される発電機と、
    前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを前記ガス精製設備へ導く主流路と、
    前記ガス化炉が生成する前記可燃性ガスを前記ガス精製設備へ導かずに前記ガスタービン設備へ導くバイパス流路と、
    前記固体炭素質燃料のガス化反応により生成された前記可燃性ガスを前記主流路へ導き、前記炭化水素系可燃性ガスのガス化反応により生成された前記可燃性ガスを前記バイパス流路へ導くよう制御する流路制御部とを備えるガス化複合発電設備。
  8. 酸素含有気体を用いて炭化水素系可燃性ガスをガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、
    前記リダクタバーナに前記炭化水素系可燃性ガスを供給する燃料供給部と、
    前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部とを備え、
    前記緩和剤供給部は、前記燃料供給部が供給する前記炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させるガス化炉設備。
  9. ガス化炉設備の制御方法であって、
    前記ガス化炉設備が、酸素含有気体を用いて燃料をガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに固体炭素質燃料を供給する第1燃料供給部と、前記リダクタバーナに炭化水素系可燃性ガスを供給する第2燃料供給部とを備え、
    前記ガス化炉を目標負荷に維持して運転する場合に、前記第1燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記固体炭素質燃料の第1供給量と、前記第2燃料供給部が前記リダクタバーナへ供給する前記炭化水素系可燃性ガスの第2供給量とを制御する燃料制御工程を備えるガス化炉設備の制御方法。
  10. ガス化炉設備の制御方法であって、
    前記ガス化炉設備が、酸素含有気体を用いて炭化水素系可燃性ガスをガス化反応させて可燃性ガスを生成するリダクタバーナを有するガス化炉と、前記リダクタバーナに前記炭化水素系可燃性ガスを供給する燃料供給部と、前記ガス化炉に熱負荷を緩和するための緩和剤を供給する緩和剤供給部とを備え、
    前記燃料供給部が供給する前記炭化水素系可燃性ガスの供給量が増加するのに応じて、前記緩和剤供給部が前記ガス化炉内に供給する前記緩和剤の供給量を増加させるよう制御する緩和剤制御工程を備えるガス化炉設備の制御方法。
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JP2019082117A (ja) * 2017-10-27 2019-05-30 一般財団法人電力中央研究所 石炭ガス化発電設備

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