JP3435504B2 - 高温ガス配管構造及びその温度制御方法 - Google Patents

高温ガス配管構造及びその温度制御方法

Info

Publication number
JP3435504B2
JP3435504B2 JP10303096A JP10303096A JP3435504B2 JP 3435504 B2 JP3435504 B2 JP 3435504B2 JP 10303096 A JP10303096 A JP 10303096A JP 10303096 A JP10303096 A JP 10303096A JP 3435504 B2 JP3435504 B2 JP 3435504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
temperature
insulating material
heat insulating
outer pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10303096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09292064A (ja
Inventor
祐 志田
芳明 菅原
雅記 鈴木
徳幸 一ノ瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK, Hitachi Ltd filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP10303096A priority Critical patent/JP3435504B2/ja
Publication of JPH09292064A publication Critical patent/JPH09292064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435504B2 publication Critical patent/JP3435504B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Pipeline Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、加圧流動床プラン
トのボイラからタービンへ高温ガスを供給する高温ガス
配管等のように、内管と外管の間に断熱材を設けかつ外
管外面にも断熱材(保温材ともいう)を設けて、外管温
度を所定の温度に制御する必要のある、高温気体を移送
する配管構造及びその温度の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代の高効率火力プラントとして開発
が進められている加圧流動床(PFBC)プラントは、
バーナ炉にて微紛炭を燃焼させ、この燃焼により得られ
た高温ガスを配管系を介してガスタービンへ送り込み、
ガスタービンに結合されている発電機にて発電するよう
に形成されている。
【0003】このPFBCプラントは、図10にその基
本構成が示されているように、二つのバーナ炉7が設置
され、一つは高圧蒸気タービンからの排気蒸気の高温加
熱に、もう一つは排熱回収熱交換器の再循環水を再加熱
する機能を持つように形成されている。このような構成
をとることによりプラント全体の熱効率が既存のコンバ
インドサイクルより高くなり、又1個のバーナ炉のサイ
ズが小さくなることにより建設コストを抑さえることが
でき、非常に有効なプラント構成と評価されている。
【0004】しかし、このPFBCプラントではガスタ
ービンへ送られる燃焼ガスの温度が非常に高く、このガ
ス系統では、外管の温度を低く抑さえるため、図2にも
示されているように外管2の内側に内部断熱材3が充填
され、又前記内部断熱材3を内部流体から保護するため
前記内部断熱材3の内側に内管4が設置されている。こ
の場合、高温の流体に直接触れる内管4は流れ方向の一
定間隔毎に分割して、固定リブ5と呼ばれる厚さ9〜1
6mmのドーナツ状円盤により外管内周面に支持され、分
割された内管相互の間には、一定間隔のギャップ(熱伸
び時のスライドギャップ)が存在するようになってい
る。また、配管表面からの放散熱量が大きくなると放散
熱による建屋温度の上昇、ガス温度低下によるプラント
効率の低下、及び酸の結露による外管の酸腐食を招くこ
とから、これらの問題を防止するため一般には公開実用
新案公報(昭63−154894)に公開されている図
11のように、外管表面に外部保温材1が設置された構
成をなしている。
【0005】このような高温ガス配管の外管2は前記内
部断熱材3及び前記外部保温材1の種類及び厚さを調節
することで温度制御されている。
【0006】また、ガス温度低下に余裕のある場合に
は、外管温度を低く抑さえることに主眼をおいて、内部
断熱材3のみを施工し、外部保温材1を設置しないこと
もある。この場合、外管内側は酸の結露点より低くな
り、運転時でも酸腐食の環境にあるため、外管内側に耐
酸ライニングを施工して外管を保護している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】内部断熱材と外部保温
材の種類及び厚さで温度調節している高温ガス配管の外
管には通常、合金鋼または炭素鋼を使用するが、プラン
ト運転中に内部断熱材を浸透して外管内面にガスが到達
する。外部保温材施工時の厚さ誤差により、プラント運
転時の外管温度が計画値に比べて低くなり、ガス温度が
70℃程度以下の低温となると、ガス成分に含まれる水
分及びSO3Clにより硫酸及び塩酸が発生し、外管の酸
腐食を引き起こし外管肉厚減少の恐れがあった。
【0008】また上記外部保温材施工時の厚さ誤差によ
り、プラント運転時の外管温度が計画値に比べて高くな
り外管最高使用温度以上になる恐れがあった。
【0009】また内管を支持するための支持手段である
固定リブのように内管と外管が金属接触する構造をもつ
高温ガス配管に於ては、前記金属接触部からの熱伝導が
他の箇所に比べて良好で、前記固定リブ部外管温度と、
隣り合う二つの前記固定リブ間外管温度との間に最高で
80℃程度の温度勾配が生じるため、外管に熱応力が加
わっていた。
【0010】また、プラント運転時に前記外管温度と計
画値の間に有意な温度差が生じた場合、構造上で外管温
度を制御する方法としては外部保温材厚さを調節するこ
とで行なっていた。しかし、外部保温材は一般に厚さを
含め標準寸法が決まった綿状のものを施工するため、微
小厚さを剥ぎ取って厚さを調節することは非常に困難で
あった。
【0011】また、外部保温材を設置しない高温ガス配
管は内面に耐酸ライニングを施工するが、通常運転時も
常に酸腐食環境にあるため、約3mm厚の耐酸ライニング
を施工しても耐酸ライニングの寿命は1年程度であり、
定検毎に配管を分解して耐酸ライニングの再施工をしな
ければならないという問題があり、20年の寿命を要す
る商用プラントでは適用が困難であった。
【0012】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、プラント運転時の外管温度が計画
値に比べて許容できる範囲を超えて高くなった場合で
も、外管温度を計画値に近い値に容易に制御することに
ある。
【0013】さらにまた、前記外管に生ずる温度勾配を
小さくして外管に発生する熱応力を低減することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記目的を達成するため、配管が内管と外管の二重配管に
形成され、その内外管の間に内部断熱材が充填され、外
管の外側が外部保温材で覆われ、内管はその長手方向の
所定の間隔毎に外管内周に設けられた支持手段で外管に
支持されてなる高温ガス配管において、前記支持手段に
対応する外管表面近傍の前記外部保温材を、円周に沿っ
て環状に分断されたもので構成することを特徴とする。
【0015】上記の目的はまた、配管が内管と外管の二
重配管に形成され、その内外管の間に内部断熱材が充填
され、外管の外側が外部保温材で覆われ、内管はその長
手方向の所定の間隔毎に外管内周に設けられた支持手段
で外管に支持されてなる高温ガス配管において、前記支
持手段に対応する位置の外管表面を円周に沿って環状に
露出させることによっても達成される。
【0016】上記の目的はまた、配管が内管と外管の二
重配管に形成され、その内外管の間に内部断熱材が充填
され、外管の外側が外部保温材で覆われ、内管はその長
手方向の所定の間隔毎に外管内周に設けられた支持手段
で外管に支持されてなる高温ガス配管の外管温度を制御
する方法において、温度を低下させようとする外管部分
の外部保温材の一部を切り欠くことにより、外管の温度
を制御するようにした高温ガス配管の温度制御方法によ
っても達成される。
【0017】温度を低下させようとする外管部分の外部
保温材を円周に沿って環状に切り欠くようにし、切り欠
く幅を適宜温度に応じて調整するのが望ましい。
【0018】プラント運転時の外管温度が計画値に比べ
て許容できる範囲を超えて高くなった場合、ガス流れ方
向に沿って外部保温材を切り欠くことにより所期の目的
を達成することができる。この場合、切り欠く位置を、
内管と金属接触しているために熱伝導が良く外管温度が
最高となる前記固定リブ接続部に対応する外管表面を中
心とし、ガス流れ方向の上流側及び下流側へ切り欠くの
がよい。
【0019】外管の外部保温材を部分的に除去すること
により、その部位での外管表面からの放熱量が増え、外
管温度が低下する。内管を外管で支持するための支持手
段が設けられている部位では、内管から外管への熱伝達
量が大きく、したがって外管温度も他の部位に比べて高
くなりやすい。このような位置の外部保温材を部分的に
切り欠く(除去する)ことにより、効果的に外管の高い
温度を低下させることができる。外管の温度勾配を小さ
くするにも、支持手段が設けられている部位の外管表面
の外部保温材を切り欠くのが効果的である。支持手段が
設けられている部位の外管表面の外部保温材を切り欠く
(取り除く)ことにより、当該部位の外管温度が低下す
るだけでなく、支持手段と支持手段の中間位置の外管温
度も低下する。しかし、支持手段が設けられている部位
の外管表面の温度の低下量が大きいので、支持手段が設
けられている部位の外管表面と、支持手段と支持手段の
中間位置の外管表面の間の温度勾配が小さくなる。
【0020】すなわち、本発明によれば、プラント運転
時の外管温度が計画値よりも許容される範囲を超えて高
くなった場合でも、外管温度を容易に低下させ、配管の
信頼性を確保することができる。また、外部保温材施工
誤差による外管温度の偏差を小さくすることができる。
また、固定リブのような金属接触部があるために生じる
ガス流れ方向の外管温度偏差(温度勾配)を小さくする
ことにより外管に発生する熱応力を低減させることがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて、
本発明を詳細に説明する。図2に高温ガス配管構造断面
図を示す。本実施例では、内管4の内側を流れるガス温
度は100%負荷運転時で865℃、40%負荷運転時
で628℃となり、外径2450mmの金属製の外管2の
最高使用温度を越す温度となっているため、前記外管2
内側に厚さ250mmの内部断熱材3を設置することによ
り外管2温度を最高使用温度以下に下げている。また前
記内部断熱材3をガスの流れから保護する目的で前記内
部断熱材3内側に厚さ6mm〜12mの金属製の内管4を
設置し、ガスが直接内部断熱材3に接触しない構造とし
ている。また高温の流体に直接触れる前記内管4は流れ
方向1500mm程度の間隔毎に分割され、固定リブ5と
呼ばれる厚さ9〜16mmの金属製の環状の円盤にて外管
2から支持され、分割された内管4相互の接続部は15
0mm程度オーバーラップし、内部断熱材3に高温ガスが
流れ込み難い構造とすると共に、内管の流れ方向の熱伸
びを拘束しない構造となっている。また内管4のオーバ
ーラップ部には半径方向に約6mmのギャップを設け、内
管の径方向の施工誤差、及び熱伸び偏差を吸収する構造
になっている。また外管2表面を外部保温材1で覆うこ
とにより40%負荷運転の低負荷時に於ても外管最小温
度を水露点温度以上に保ち、外管2内面の酸腐食を防い
でいる。支持手段である固定リブ5は、外管2の内周に
固着されている部分と、内管4の外周に固着されている
部分とからなり、両者は互いに重なりあう大きさに形成
され、重なり部分がボルト、ナットで締め付けられてい
る。なお、内管4を外管2に支持する支持手段として
は、本実施例に示すドーナツ円盤状の固定リブ5以外
に、配管の長手方向に平行なリブを放射状に複数本設け
るなどの方法もある。
【0022】前記高温ガス配管の内管4内側には前記高
温ガスが流れるが、固定リブ5が設置されている箇所は
内管4と外管2が固定リブ5を介して金属接触している
ため熱伝導が良く、他の箇所に比べて外管温度が高くな
り、外管2の流れ方向の温度分布は図3のように固定リ
ブ5の設置部をピークとする山型となる。また高温ガス
配管の外管2温度はプラント運転時に於て、水露点温度
(70℃)101以上、且つ外管最高使用温度102以
下の範囲になる必要があり、すなわち前記外管温度分布
を考慮すると、高温ガス温度が最低である40%負荷運
転時に於ける外管最小温度(外管の固定リブと固定リブ
の間の中央部の温度)201が水露点温度101以上、
且つ高温ガス温度が最高である100%負荷運転時に於
ける外管最大温度(外管固定リブ部温度)205が外管
最高使用温度102以下となる必要がある。内部断熱材
3の厚さを25mmにした場合のこれらの関係は、横軸に
外部保温材厚さ、縦軸に外管温度(℃)をとり、40%
負荷運転時に於ける外管最小温度(外管固定リブ間中央
部温度)201及び100%負荷運転時に於ける外管最
大温度(外管固定リブ部温度)205を示した図4で表
される。40%負荷運転時は、外管最小温度201が水
露点温度(70℃)101以上となる必要があり、10
0%負荷運転時は外管最大温度205が外管最高使用温
度(500℃)102以下となる必要があるから、図4
より外部保温材厚さは6〜43mmの範囲となり、本実施
例では外部保温材1厚さを25mmとした。
【0023】なお、本実施例では負荷が40%のとき高
温ガス温度が最低であるので、40%負荷運転時の温度
特性を最小温度の指標として採用したが、30%、ある
いは25%負荷等、もっと低い負荷をとることが可能な
場合は、その負荷における温度特性を確認し、その場合
の温度が低ければ、そちらの温度特性を最小温度の指標
として採用する必要がある。
【0024】このような構造を有する高温ガス配管の内
管4から外部保温材1表面までの半径方向距離と温度分
布の関係を図5に示す。外管2温度は、前記水露点温度
101以上、且つ外管最高使用温度102以下の範囲内
に収まっているが、実機プラント時と設計時の外表面熱
伝達率、内部断熱材熱伝導率等の違い、及び外部保温材
1施工時に於ける厚さの誤差等により計画値と差異が生
じる可能性がある。特に外部保温材1施工時に於ける厚
さの誤差による外管2温度への影響が大きいので、その
影響について図6を用いて説明する。本図は横軸に外部
保温材1厚さ、縦軸に外管内側最大温度(℃)をとり、
前記図2の構成の高温ガス配管について100%負荷運
転時に於ける外管最大温度(外管固定リブ部温度)20
5と外部保温材厚さの関係を示している。図6より外部
保温材1厚さに対する前記外管2温度の変化率は約5℃
/mmとなっており、すなわち施工誤差により18mm増加
することで外管温度は90℃上昇することになり、この
ままでは外管最高使用温度102を越えることになる。
外部保温材1の厚さは一般に標準厚さが決まった綿状の
一枚ものとなっているため、外部保温材1の表面を薄く
剥いで厚さを調整することにより外管温度を制御するこ
とは困難である。
【0025】本実施例は、外管温度を下げたいとき、図
1に示すように固定リブ5を中心に流れ方向に寸法Lの
幅で円周に沿って環状に外部保温材1を切り欠いて取り
除き、外管表面を露出させることにより外管2温度を制
御するものである。図7は横軸に外部保温材1厚さ、縦
軸に100%負荷運転時に於ける外管最大温度(外管固
定リブ部温度)をそれぞれ切り欠き無し(L=0mm)の
場合205、L=100mmの場合206、L=200mm
の場合207、及びL=300mmの場合208について
試算したものである。
【0026】固定リブ5部の外部保温材1を切り欠いた
ことにより、固定リブ5部外管表面から熱が逃げ易くな
るため外管最大温度205が下がり、図8に示すように
外管温度分布が平均化され、外管流れ方向の温度勾配に
よる外管熱応力が低減される効果がある。また外部保温
材1厚さに対する前記外管2温度の変化率も切り欠き無
し(L=0mm)の時は約5℃/mmであったのが、L=1
00mm、L=200mm、L=300mmと切欠き長さ
(幅)Lを大きくすることにより小さくなる、すなわ
ち、断熱材施工誤差による外管温度変化が小さくなり、
本高温ガス配管の信頼性が向上するのである。
【0027】次に最適なL寸法について図9を用いて説
明する。本図は横軸に外部保温材厚さ、縦軸に外管内側
最小温度(℃)をとり、40%負荷運転時に於ける外管
最小温度(外管固定リブ間中央部温度)を、外部保温材
の切り欠き無し(L=0mm)の場合201、L=100
mmの場合202、L=200mmの場合203、及びL=
300mmの場合204それぞれについて試算し、結果を
示したものである。40%負荷運転時に於て、外管最小
温度は外部保温材厚さ25mmで水露点温度以上に保つ必
要があることから切り欠き寸法Lは200mm以下が適当
である。
【0028】以上説明したことから、外部保温材1施工
誤差による外管2温度変化を小さくするためには、切り
欠き寸法Lを大きくした方が良いが、Lを大きくすると
40%負荷運転時に外管2最小温度が水露点101以下
になるため、最適な切り欠き寸法はL=200mmとなる
ことが分かる。従って、本実施例ではプラント試運転時
に外管2温度を測定し、固定リブ部の外管温度が高い箇
所が認められたので、次回プラント停止時に当該箇所付
近の外部保温材1をガス流れ方向を中心とし上流側及び
下流側へそれぞれ最大200mm程度の外部保温材1を切
り欠くことによって外管2の温度制御を行ない、外管温
度を最高使用温度以下に低下させ信頼性を確保した。本
実施例ではプラント試運転時の測定結果により外部保温
材1の切り欠きを実施したが、施工時に全ての固定リブ
5部の外部保温材1を例えば長さ約200mmに亘って円
周に沿って環状に切り欠いておいてもよい。
【0029】また、最初に外部保温材1を施工する際、
予め固定リブ5が設けられている位置の外部保温材1
を、円周に沿って環状に分断されたもので構成しておけ
ば、温度制御のための外部保温材の取外しを容易に実施
できる。
【0030】以上は外部保温材1切り欠き寸法L決定方
法の一例を示したが、外部保温材1の厚さ、外管2の
径、内部断熱材3の厚さ、内管4の径、固定リブ5の設
置間隔、外管水露点温度101、及び外管最高使用温度
102の各設計条件が異なる場合に於ても、上に述べた
と同じ検討手順にて最適な切り欠き寸法Lを決定し、外
管2温度を適切な温度に制御すると共に、流れ方向の外
管2の温度勾配を小さくし、熱応力を低減することが可
能である。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、プラント運転時の外管
温度が許容範囲を超えて高くなった場合でも、外管温度
を計画値に近い値に容易に制御し信頼性を確保すること
ができる。
【0032】また、外部保温材の施工誤差によって外管
に温度勾配が生じた場合でも、温度勾配を小さくするこ
とができる。
【0033】また、固定リブ5のような金属接触部があ
るために生じるガス流れ方向の外管温度偏差を小さくす
ることにより、外管に発生する熱応力を低減させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高温ガス配管構造の一実施例を示す断
面図である。
【図2】従来の一般的な高温ガス配管構造の一例を示す
断面図である。
【図3】外管のガス流れ方向の位置に対する従来の外管
温度分布を示すグラフである。
【図4】外部保温材厚さの許容範囲を示すグラフであ
る。
【図5】内管から外部保温材表面までの温度の変化を示
すグラフである。
【図6】外部保温材厚さが変化することにより外管最大
温度に与える影響を示すグラフである。
【図7】外部保温材厚さが変化することにより外管最大
温度に与える影響を、外部保温材切欠き長さをパラメー
タとして示すグラフである。
【図8】本発明を実施した場合の、外管のガス流れ方向
の位置に対する外管温度分布を示すグラフである。
【図9】本発明の外部保温材の切欠き寸法Lの最大値の
決定手順を示すグラフである。
【図10】加圧流動床プラントの基本構成を示す系統図
である。
【図11】公開実用新案公報(昭63−154894)
に公開されている高温ガス配管構造図である。
【符号の説明】
1 外部保温材 2 外管 3 内部断熱材 4 内管 5 固定リブ 6 高温ガス配管 7 ボイラ 8 1次サイクロ
ン 2次サイクロン 10 ガスタービ
ン 11 コンプレッサ 12 発電機 101 外管水露点温度(70℃) 102 外管最高
使用温度(500℃) 201 40%負荷運転時外管最小温度 (外部保温材
切り欠き無し) 202 40%負荷運転時外管最小温度 (切り欠き寸
法L=100mm) 203 40%負荷運転時外管最小温度 (切り欠き寸
法L=200mm) 204 40%負荷転時外管最小温度 (切り欠き寸
法L=300mm) 205 100%負荷運転時外管最大温度(外部保温材
切り欠き無し) 206 100%負荷運転時外管最大温度(切り欠き寸
法L=100m) 207 100%負荷運転時外管最大温度(切り欠き寸
法L=200m) 208 100%負荷運転時外管最大温度(切り欠き寸
法L=300m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雅記 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 一ノ瀬 徳幸 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社 呉工場内 (56)参考文献 実開 昭54−156275(JP,U) 実開 昭63−154894(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 9/18 F16L 59/14 F17D 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管が内管と外管の二重配管に形成さ
    れ、その内外管の間に内部断熱材が充填され、外管の外
    側が外部保温材で覆われ、内管はその長手方向の所定の
    間隔毎に外管内周に設けられた支持手段で外管に支持さ
    れてなる高温ガス配管において、前記支持手段に対応す
    る位置の外管表面近傍の前記外部保温材が、円周に沿っ
    て環状に分断されたもので構成されていることを特徴と
    する高温ガス配管構造。
  2. 【請求項2】 配管が内管と外管の二重配管に形成さ
    れ、その内外管の間に内部断熱材が充填され、外管の外
    側が外部保温材で覆われ、内管はその長手方向の所定の
    間隔毎に外管内周に設けられた支持手段で外管に支持さ
    れてなる高温ガス配管において、前記支持手段に対応す
    る位置の外管表面が、円周に沿って環状に露出している
    ことを特徴とする高温ガス配管構造。
  3. 【請求項3】 配管が内管と外管の二重配管に形成さ
    れ、その内外管の間に内部断熱材が充填され、外管の外
    側が外部保温材で覆われ、内管はその長手方向の所定の
    間隔毎に外管内周に設けられた支持手段で外管に支持さ
    れてなる高温ガス配管の外管温度を制御する方法におい
    て、温度を低下させようとする外管部分の外部保温材の
    一部を切り欠くことにより、外管の温度を制御すること
    を特徴とした高温ガス配管の温度制御方法。
  4. 【請求項4】 温度を低下させようとする外管部分の外
    部保温材を円周に沿って環状に切り欠くことを特徴とす
    る請求項3に記載の高温ガス配管の温度制御方法。
JP10303096A 1996-04-25 1996-04-25 高温ガス配管構造及びその温度制御方法 Expired - Fee Related JP3435504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303096A JP3435504B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 高温ガス配管構造及びその温度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303096A JP3435504B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 高温ガス配管構造及びその温度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09292064A JPH09292064A (ja) 1997-11-11
JP3435504B2 true JP3435504B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=14343263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10303096A Expired - Fee Related JP3435504B2 (ja) 1996-04-25 1996-04-25 高温ガス配管構造及びその温度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435504B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015174101A1 (ja) * 2015-01-15 2015-11-19 三菱日立パワーシステムズ株式会社 高温配管の延命方法及び高温配管の延命化構造
JP2018080802A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 三菱日立パワーシステムズ株式会社 配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法
WO2019220559A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 三菱日立パワーシステムズ株式会社 配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3375586B2 (ja) * 2000-01-19 2003-02-10 修 村松 二重配管のエルボ部の構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54156275U (ja) * 1978-04-24 1979-10-30
JPS63154894U (ja) * 1987-03-31 1988-10-12

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015174101A1 (ja) * 2015-01-15 2015-11-19 三菱日立パワーシステムズ株式会社 高温配管の延命方法及び高温配管の延命化構造
US9739412B2 (en) 2015-01-15 2017-08-22 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Method of extending life expectancy of high-temperature piping and life expectancy extension structure of high-temperature piping
JP2018080802A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 三菱日立パワーシステムズ株式会社 配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法
WO2019220559A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 三菱日立パワーシステムズ株式会社 配管部材、ガス化複合発電装置、配管部材の組立方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09292064A (ja) 1997-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3435504B2 (ja) 高温ガス配管構造及びその温度制御方法
RU2554679C2 (ru) Подогреватель воздуха топочным газом, способ установки, а также воздушный трубный компонент для подогревателя воздуха топочным газом
JPH0457849B2 (ja)
US4743424A (en) Nuclear reactor installation
WO2011063613A1 (zh) 一种水冷屏穿过水冷壁的密封结构
JP3924175B2 (ja) 蒸気過熱器
JP2000314502A (ja) 水管ボイラ
CN215365619U (zh) 一种与辐射废锅匹配连接的气化炉水冷壁内件结构
CN219955373U (zh) 一种尾部烟道防磨瓦
JP2866224B2 (ja) 熱交換器
KR20100004148A (ko) 자체구조식 조립형 연도
CN214147987U (zh) 一种贴壁风喷嘴
CN215365620U (zh) 一种气化炉水冷壁内件结构
CN114719241B (zh) 具有换热罩的锅炉及其使用方法、火电机组
CN110041968B (zh) 一种气化炉水冷壁安全监测装置及方法
CN219692643U (zh) 悬浮式热隔离装置
JP3637429B2 (ja) 高温ガス配管
CN215480756U (zh) 一种节能低耗型气化炉
CN219177212U (zh) 一种内衬碳化硅陶瓷片高温炉烟管道及吊装组件
JP3659715B2 (ja) T形又はl形高温ガス配管の内部ライナ
CN114719282A (zh) 一种隔离扇形板及静密封方法
JPH0131993Y2 (ja)
CN202074172U (zh) 一种水冷式金属膨胀节
JPH1047586A (ja) ガス配管
CN113186000A (zh) 一种气化炉水冷壁内件结构

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees