JP2018076956A - 留め具、位置決め治具、及び被固定物製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない本数でも基板を安定して固定できかつ留め具の取り付け及び取外し時間を削減可能な留め具及び位置決め治具を提供すること。
【解決手段】留め具は、先端部13と、先端面15aが配され、先端面15aに先端部13が立設された支持部15と、を備え、先端部13が、平板状のプリント基板100に配された孔部102に挿入されて孔部102と面接触され、若しくは、プリント基板100の側面と当接されてこの側面と面接触される側面を有し、先端面15aが、孔部102の幅よりも大きい部分を有する。
【選択図】図2
【解決手段】留め具は、先端部13と、先端面15aが配され、先端面15aに先端部13が立設された支持部15と、を備え、先端部13が、平板状のプリント基板100に配された孔部102に挿入されて孔部102と面接触され、若しくは、プリント基板100の側面と当接されてこの側面と面接触される側面を有し、先端面15aが、孔部102の幅よりも大きい部分を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、被固定物を所定の位置に固定するための留め具、位置決め治具及び被固定物製造方法に関する。
エッチング加工や半田付けがなされかつ半導体チップ等が実装された回路基板の製造には様々な工程がある。そのような工程の一つに、電子部品に組み込まれる最終単位の大きさの回路基板が予め1枚又は複数枚配された一枚のプリント基板に対して一度に部品実装をしたのち、最終的に1枚又は複数の基板個片に分割する工程がある。このような個片に分割する際に切断加工等を行う装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
上記工程では従来、回路基板に分割しやすくするため、図6に示すように、プリント基板100に対して回路基板101の周囲に沿って切断刃が挿入可能な孔部102を設ける加工がなされる。そして、この孔部102に複数の留め具103を挿入して台105に配された螺子穴105aにビス106を介して位置決めし、孔部102に沿って不図示の切断刃を移動して残部107を切断する。
このような留め具103は、図7に示すように、先端が円柱状に形成された一つの先端部108と、この先端部108が先端面110aに立設された支持部110と、長孔111aが配されたベース部111と、を備えている。先端部108は、孔部102内に挿入可能に孔部102の面積よりも小さい断面積となっている。一方、先端面110aの断面積は孔部102の断面積よりも大きく形成されている。そのため、先端面110aにおける先端部108の周囲にはみ出した部分は、段部112として切断後の回路基板101が落下しないようにこれを支えることが可能となっている。
しかしながら、上記従来の留め具103の先端部108を孔部102に挿入するときは、先端部108と孔部102の内面とは一か所にて線接触する。また、プリント基板100の側面を段部112にて支持するときも、先端部108と基板側面とは一か所にて線接触する。そのため、プリント基板100を安定して支持するためには多くの留め具103を要する。
また、品種に応じて回路基板の大きさや形状が異なるために、プリント基板における溝状の孔部の位置や形状、大きさも異なる場合がある。そのため、少量多品種の回路基板を製造する際には、品種が変わる都度、台に対する留め具の固定位置を変更する必要がある。したがって、留め具の数が多い場合、留め具の交換作業に係る時間も増大してしまう。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、少ない本数でも基板を安定して固定できかつ留め具の取り付け及び取外し時間を削減可能な留め具及び位置決め治具を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る留め具は、一つ又は複数の先端部と、先端面が配され、該先端面に前記先端部が立設された支持部と、を備え、前記先端部が一つのときには、前記先端部の立設方向に対する断面が非円形状に形成され、前記先端部が複数のときも含めて、平板状の被固定物に配された孔部若しくは凹部に挿入されて前記孔部若しくは該凹部と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触され、又は、前記被固定物の側面と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触される側面が前記先端部に配され、前記先端面が、前記孔部若しくは前記凹部の外径或いは幅よりも大きい部分を有する。
本発明に係る留め具は、一つ又は複数の先端部と、先端面が配され、該先端面に前記先端部が立設された支持部と、を備え、前記先端部が一つのときには、前記先端部の立設方向に対する断面が非円形状に形成され、前記先端部が複数のときも含めて、平板状の被固定物に配された孔部若しくは凹部に挿入されて前記孔部若しくは該凹部と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触され、又は、前記被固定物の側面と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触される側面が前記先端部に配され、前記先端面が、前記孔部若しくは前記凹部の外径或いは幅よりも大きい部分を有する。
そして、本発明に係る位置決め治具は、表面に複数の係止部が互いに離間して格子状に配された台と、本発明に係る留め具と、を備えて、平板状の被固定物を前記台に対して所定の位置に配置させる。
また、本発明に係る被固定物製造方法は、孔部又は凹部が配された平板状の被固定物の前記孔部又は前記凹部に面接触又は線接触して挿入可能な先端部と、該先端部を台上に載置するための長孔が配されたベース部と、を備えた留め具から、前記長孔が前記被固定物の周囲からはみ出る長さの前記留め具を選定する工程を備える。
本発明によれば、少ない本数の留め具でも孔部や凹部が形成された被固定物を安定して固定でき、かつ、留め具の取り付け及び取外し時間を削減することができる。
本発明に係る一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態に係る位置決め治具10は、図1に示すように、複数の留め具11と、留め具11が固定される台12と、を備えている。
本実施形態に係る位置決め治具10は、図1に示すように、複数の留め具11と、留め具11が固定される台12と、を備えている。
留め具11は、図2に示すように、一つの先端部13と、棒状の支持部15と、ベース部16と、を備えている。先端部13は中心軸線C1を有する四角柱状に形成されて、中心軸線C1に略垂直な方向の断面が矩形状となっている。この先端部13は、プリント基板(被固定物)100の表面の回路基板101の周囲に配された溝状の孔部102に挿入可能な大きさとされ、孔部102の側面又は回路基板101の側面と面接触する側面13aが形成されている。
支持部15は、中心軸線C1方向に伸びるように四角柱状に形成されている。そしてその先端には、孔部102の幅よりも大きい部分を有する先端面15aが形成されている。先端部13は、先端面15aに立設されている。すなわち、先端部13の基端と先端面15aとの間には、切断後の回路基板が落下しないように支える平面状の段部17が形成されている。なお、先端面は必ずしも中心軸線C1に直交する必要はなく、傾斜していても構わない。
ベース部16は中心軸線C2を有して、支持部15に対して中心軸線C2が中心軸線C1の略垂直方向に伸びるように支持部15の基端に接続されている。このベース部16には、中心軸線C2方向にのびる長孔16aが配されている。先端部13は、中心軸線C1に対する垂直方向の断面の長手方向が中心軸線C2と直交する方向に配される。なお、先端部13の向きはその断面の長手方向が中心軸線C2と平行に配されていても構わない。
台12には、表面に複数の螺子穴(係止部)12aが略等間隔に離間して格子状に配されている。複数の留め具11は、ベース部16の長孔16aに挿通した1又は複数個のビス18にて螺子穴12aに螺合されることによって位置決めされる。
次に、本実施形態に係る位置決め治具10及びその留め具11の作用について、回路基板の製造方法を含めて説明する。
上述したように、回路基板101を製造する工程では、回路基板101を含むプリント基板100から回路基板101を切断する工程を備えている。
上述したように、回路基板101を製造する工程では、回路基板101を含むプリント基板100から回路基板101を切断する工程を備えている。
この工程では、まず、表面に部品が実装された回路基板101の周囲に配された孔部102の所定の位置に裏面側から複数の留め具11の先端部13を嵌入する。そして、プリント基板100の裏面と留め具11の段部17とを当接させる。この際、留め具11のベース部16の長孔16aが、プリント基板100の周囲からはみ出る留め具11を選定する。その後、留め具11を台12に載置する。この際、長孔16a内に螺子穴12aが含まれるようにプリント基板100に対する留め具11の位置を適宜調整する。
続いて、留め具11の先端部13の側面がプリント基板100の側面と面接触するように別の複数の留め具11を台12上に配置する。この際にもプリント基板100の裏面と留め具11の段部17とが当接するように、かつ、ベース部16の長孔16a内に台12の螺子穴12aが含まれるように調整しながら台12に載置する。その後、各留め具11のベース部16の長孔16a内にビス18を挿入して螺子穴12aと螺合させて固定する。こうして、不図示の切断装置に係る切断刃を孔部102に挿入して各残部105を切断し、プリント基板100から回路基板101を取り出す。
この位置決め治具10及び留め具11によれば、留め具11の先端部13が円柱状ではなく四角柱状に形成されている。そのため、プリント基板100の孔部102に先端部が挿入された際、又はプリント基板100の側面と先端部13とが接触した際、孔部102やプリント基板100の側面と先端部13の側面13aとは面接触される。したがって、従来の留め具103よりも台12に対してプリント基板100がずれないようにより好適に位置決めすることができる。
また、段部17が形成されているので、プリント基板100の裏面が先端面15aと当接されるまでプリント基板100の孔部102内に先端部13を挿入させることができ、安定した状態で位置決めすることができる。しかも、プリント基板100の各残部105を切断後、残された回路基板101が台12上に落下しないように段部17で支持することができる。
さらに、この回路基板101の製造工程では留め具11のベース部16の長孔16aがプリント基板100の周囲からはみ出る長さの留め具11を選定して使用する。すなわち、留め具11の先端部13をプリント基板100の孔部102に挿入した際、プリント基板100の側面から長孔16aが突出して見える。そのため、ベース部16を台12に載置したとき、プリント基板100の周囲の螺子穴12aを長孔16a内に含ませることができ、孔部102から先端部13を離間させることなく留め具11を孔部102に挿入した状態のままで台12上に載置して固定することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、先端部13が、その断面形状が矩形状の四角柱状とされている。しかしこれに限らず、先端部の側面が、孔部102又はプリント基板100の側面と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触することができる形状であれば、四角柱に限らず先端部の立設方向に対する断面が非円形状に形成されたものでも構わない。
例えば、上記実施形態では、先端部13が、その断面形状が矩形状の四角柱状とされている。しかしこれに限らず、先端部の側面が、孔部102又はプリント基板100の側面と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触することができる形状であれば、四角柱に限らず先端部の立設方向に対する断面が非円形状に形成されたものでも構わない。
また、例えば、四角柱状のものが2つ並ぶことによって、図3に示すように、中心軸線C1に垂直方向の断面が略L字状に形成された先端部20を有する留め具21でもよい。この場合、例えば回路基板の隅部の周囲に略L字状に形成された孔部に先端部20を挿入することができる。しかもこのとき先端部20の側面は、孔部の側面と面接触することができ、留め具の必要本数をさらに削減することができる。
さらに、例えば、四角柱状のものが3つ並ぶことによって、図4に示すように、中心軸線C1に垂直方向の断面が略T字状に形成された先端部30を有する留め具31でもよい。この場合、例えば複数の回路基板の隅部が隣接する部分に略T字路状に形成された孔部に先端部30を挿入することができる。しかもこのとき先端部30の側面は、孔部の側面と面接触することができ、留め具の必要本数をさらに削減することができる。
また、例えば、四角柱状のものが4つ並ぶことによって、図5に示すように、中心軸線C1に垂直方向の断面が略十字状に形成された先端部40を有する留め具41でもよい。この場合、例えば複数の回路基板の隅部が隣接する部分に略十字状に形成された孔部に先端部40を挿入することができる。しかもこのとき先端部40の側面は、孔部の側面と面接触することができ、留め具の必要本数をさらに削減することができる。
すなわち、留め具の先端部の側面は、プリント基板の孔部と面接触或いは複数か所以上で線接触若しくは点接触され、又は、プリント基板の側面と面接触或いは複数か所以上で線接触若しくは点接触される形状であれば、曲面かつ非円柱状に形成されたものや、複数の円柱が並んでいるようにして先端部が形成されたものでも構わない。何れの場合も、先端部が単なる一つの円柱状のものよりも接触箇所や接触面積が増えるので、安定してプリント基板を支持することができる。
また、プリント基板には、孔部の代わりに凹部が配されていてもよい。この場合、留め具の先端部は凹部内に挿入されることになるが、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
10 位置決め治具
11,21,31,41 留め具
12 台
13,20,30,40 先端部
13a 側面
15 支持部
18 螺子穴(係止部)
C1,C2 中心軸線
11,21,31,41 留め具
12 台
13,20,30,40 先端部
13a 側面
15 支持部
18 螺子穴(係止部)
C1,C2 中心軸線
Claims (3)
- 一つ又は複数の先端部と、
先端面が配され、該先端面に前記先端部が立設された支持部と、
を備え、
前記先端部が一つのときには、前記先端部の立設方向に対する断面が非円形状に形成され、前記先端部が複数のときも含めて、平板状の被固定物に配された孔部若しくは凹部に挿入されて前記孔部若しくは該凹部と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触され、又は、前記被固定物の側面と面接触或いは複数か所で線接触若しくは点接触される側面が前記先端部に配され、
前記先端面が、前記孔部若しくは前記凹部の外径或いは幅よりも大きい部分を有する留め具。 - 表面に複数の係止部が互いに離間して格子状に配された台と、
請求項1に記載の留め具と、
を備えて、平板状の被固定物を前記台に対して所定の位置に配置させる位置決め治具。 - 孔部又は凹部が配された平板状の被固定物の前記孔部又は前記凹部に面接触又は線接触して挿入可能な先端部と、該先端部を台上に載置するための長孔が配されたベース部と、を備えた留め具から、前記長孔が前記被固定物の周囲からはみ出る長さの前記留め具を選定する工程を備える被固定物製造方法。
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JP2016221063A JP2018076956A (ja) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | 留め具、位置決め治具、及び被固定物製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113399772A (zh) * | 2021-06-03 | 2021-09-17 | 格力电器(郑州)有限公司 | 功率模块焊接定高装置 |
CN114505700A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-05-17 | 四川英创力电子科技股份有限公司 | 一种印制电路板控深槽加工用定位工装 |
-
2016
- 2016-11-11 JP JP2016221063A patent/JP2018076956A/ja active Pending
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CN114505700A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-05-17 | 四川英创力电子科技股份有限公司 | 一种印制电路板控深槽加工用定位工装 |
CN114505700B (zh) * | 2022-04-19 | 2022-07-01 | 四川英创力电子科技股份有限公司 | 一种印制电路板控深槽加工用定位工装 |
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