JP2018076741A - 改装サッシ及び改装サッシの施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明によれば、既設枠の内側にアタッチメントを固定し、このアタッチメントの内側に新設枠を固定してなり、新設枠の屋外側端部は既設枠に被らないため、新設枠をアタッチメントの内側に挿入して容易に位置決め固定できる。
新設枠の屋外側端部を既設枠の屋外側端部の屋内側に設置したため、新設枠は既設枠の屋外側に突出することなくアタッチメントに固定でき、既設の雨戸や面格子等に新設枠が干渉することがない。
アタッチメントに対して新設枠をその内側に挿入する際、位置決め部材に新設枠を当接させて既設枠より突出しないように位置決めすることができ、更にこの位置で新設枠を取付部材に固定することができる。
本発明では、新設枠をアタッチメントの内側に挿入して位置決め部材に位置決めできると共に取付部材に固定することができる。
開口部に設けた既設枠の四周にアタッチメントをそれぞれ取り付け、更に新設枠を四周に取り付けることで、新設枠の内側に新設の障子を取り付けることができる。
新設枠の屋外側端部を既設枠に被らないように設置したため、既設枠の屋外側端部が外部に露出するが、カバー部材を既設枠の屋外側端部を覆うように固定したため意匠性が良く美観を確保できる上に、カバー部材は新設枠との境界を覆うようにしたため、既設枠と新設枠の境界から雨水等が浸入することを阻止できる。
本発明によれば、開口部に設けた既設枠の内側にアタッチメントを固定し、アタッチメントの内側に新設枠を挿入してアタッチメントに設けた位置決め部材に位置決めさせ、アタッチメントに新設枠を固定させた状態で、新設枠の屋外側端部は既設枠に被らないため、新設枠をアタッチメントの内側に容易に位置決め固定できる。そして、新設枠の内側に障子を取り付けることができる。
図1に示す本実施形態による改装サッシ1は、建物の室内と室外とを仕切る壁部2の開口部3に設けられたサッシを改装したものである。改装サッシ1の改装は、既設サッシ5内に納めた既設の障子(不図示)が撤去され、既設サッシ5のサッシ枠6(以下、既設枠6とする)は撤去されずに残された状態で行われる。本実施形態では、既設枠6の室内側に開口部3の縁部に沿って額縁27が設けられている(図2、図3参照)。
既設枠6は、見付け方向(壁部2に沿った水平方向)に延在する既設上枠7及び既設下枠8と、縦方向に配設された左右一対の既設縦枠9,10とからなる四角形枠を有している。
また、既設枠6と新設枠12との間の気密を行う気密材(図示せず)がそれぞれ設置されている。
図2は改装サッシ1の縦断面図であり、図3は同じく横断面図である。図2及び図3に示すように、四角形枠状をなす新設枠12内には外障子25と内障子26からなる障子が開閉可能に設置されている。既設枠6の屋内側には額縁27が設置されている。
なお、外障子25と内障子26はそれぞれアルミ合金等の金属框とその屋内側に設置された樹脂框とで形成された複層障子である。そして、外障子25と内障子26は二層ガラス等の複層ガラスをそれぞれ収納している。既設枠6内に収納された従来の外障子と内障子が例えば単層ガラスであったため、改装サッシ1に改修することで断熱性を向上できる。
図4に示す上枠の拡大図において、既設上枠7は段付き形状で屋内側の段付き部7aに額縁27が設置されてねじ固定されており、屋外側端部は新設の外障子25側に向けて屈曲されて下方に延びる既設網戸ガイドレール7bを形成している。既設上枠7の既設網戸ガイドレール7bは屋外側端部を形成しており、この既設網戸ガイドレール7bと段付き部7aとの間に既に取り外した既設障子用の既設外ガイドレール7c、既設内ガイドレール7dが所定間隔で下方に垂下している。
本実施形態では、1つの第1部材31及び1つの第2部材32の組が既設上枠7に見付け方向に間隔をあけて複数固定されている。
また、既設枠6の既設上枠7に設けた既設外ガイドレール7cの屋外側には上枠位置決めブロック34が固定されている。上枠位置決めブロック34はねじで既設上枠7に固定されていてもよいし、両面テープ等で固定されていてもよい。なお、位置決めブロック34を設ける構成に代えて、第2部材32の屋外側部分を屋外方向へ延ばして、位置決め面を設ける構成を採用してもよい。
また、基部15aの屋外側端部には下方に延びる新設網戸ガイドレール15dが形成され、その見込み方向の屋内側には新設外ガイドレール15eと新設内ガイドレール15fが順次下方に延びて形成されている。
新設上枠15の基部15aは上述した上枠取付部材29の第2部材32にねじnで固定されている。既設上枠7と新設上枠15の形状や寸法や固定部等に応じて、既設上枠7と新設上枠15の間に間隙が生じた場合には、この間隙を埋めるスペーサ36が1または複数枚積層状態で設置され、これらのスペーサ36を通して新設上枠15と第2部材32がねじnで固定されている。
また、新設上枠15に設置された新設網戸ガイドレール15dには新設網戸39の上桟に形成した溝状のレール受け39aが振れ止め用に形成されている。同様に、新設上枠15の新設外ガイドレール15eを受け入れる外障子25のレール受け25aが形成され、新設内ガイドレール15fを受け入れる内障子26のレール受け26aが形成されている。
まず、既設枠6から既設の外障子と内障子を取り外す。そして、既設上枠7の内側に上枠取付部材29の第1部材31を固定する。即ち、既設内ガイドレール7dを第1部材31の第一受け部31cに受け入れて内側固定部31dと既設内ガイドレール7dをねじnで固定する。更に第1部材31の下側に第2部材32を取り付けて第一連結部31aと第一連結部32aをねじで固定する。その際、既設上枠7等の寸法に応じて第一連結部31aに形成した複数のねじ穴のいずれかを選択し、第一連結部32aの長穴と位置調整してねじnを締め込む。
次に、新設上枠15の見込み方向屋内側に延びる基部15aは、上枠取付部材29の第2部材32とねじ固定するが、第2部材32との間に隙間がある場合には、スペーサ36を介して第2部材32に当接させ、ねじnによって互いに固定させる。
なお、屋内側端部35bと額縁27との間に隙間があっても良く、その場合、補助部材37によって隙間を隠すことができる。
既設上枠7の屋外側端部を形成する既設網戸ガイドレール7bの屋外側に上枠カバー部材38をねじnによって固定する。その際、上枠カバー部材38は既設網戸ガイドレール7bを被覆すると共に新設上枠15の屋外側端部15cも覆っている。これによって、既設網戸ガイドレール7bを覆って美観を確保すると共に、既設網戸ガイドレール7bと新設上枠15の屋外側端部15cとの境界をも覆うことで、この境界から雨水等が浸入することを防止できる。
既設下枠8は額縁27にねじn等で固定された屋内側端部8aから既設屋外側端部8bに向けて下方に降下する形状を有している。既設屋外側端部8bは略鉛直な端面を形成している。屋内側端部8aと既設屋外側端部8bの間の傾斜面8cには所定間隔で屋外側から既設網戸レール8dと既設外レール8eと既設内レール8fとが順次起立して形成されている。
下枠アタッチメント21は例えば金属板製の第1部材41と第2部材42とで構成されている。第1部材41の屋内側に設けられた板状のストッパー部40はねじnで額縁27に固定されている。第2部材42はその屋内側端部が第1部材41に設けたストッパー部40のストッパー片に係止されている。第1部材41は後端側の水平面部41aが屋外側に延びて略直角に折り曲げられて下方に延びた後で更に略直角に折り曲げられた断面略L字状部分の着座受け部41bを有し、この着座受け部41bが既設内レール8fの頂部に着座して係止されている。
また、既設下枠8の傾斜面8c上における既設外レール8eの屋外側の面には例えば金属製の支持ブロック43が設置され、両面テープや接着剤、或いはねじ等で固定されている。支持ブロック43の上面には金属製の高さ調整部材44が設置されている。この高さ調整部材44は調整ねじ44aと調整ねじ44aを噛合する当接凹部44bとを有していて、当接凹部44bの下端面は支持ブロック43の上面に当接している。そして、調整ねじ44aを螺合調整することで、高さ調整部材44の高さを調整可能としている。
アングルカバー46は見付け方向に延在する部材であり、その屋内側側面が額縁27にねじnで固定された補助部材47に係止されている。アングルカバー46は、下部側に配置された中空状の中空部46aと、中空部46aの屋外側に形成された嵌合受け部46bと、嵌合受け部46bから新設下枠16に延びるアングル46cと、を有している。アングル46cは新設下枠16の基部16aに形成した突部に係止され嵌合受け部46bを覆っている。
屋外側端部16bは既設下枠8の既設屋外側端部8bと略面一に設置されていることが好ましいが、既設の雨戸や格子に干渉しない範囲で外側に突出していてもよい。
更に、新設内レール16eの屋内側端部から屋内側端部で上側に突出しているカバー係止部16fが設置され、カバー係止部16fはアングルカバー46の嵌合受け部46bと嵌合している。
新設下枠16に設置された新設網戸レール16cには、新設網戸39の下桟に形成した溝状の下部レール受け39b内に設けた網戸用戸車48が走行可能に載置されている。同様に、新設下枠16の新設外レール16dを受け入れる外障子25の下部レール受け25b内には外戸車49が走行可能に載置され、新設内レール16eを受け入れる内障子26の下部レール受け26b内には内戸車50が走行可能に載置されている。
まず、既設枠6から既設の外障子と内障子を取り外した状態で、第1部材41の着座受け部41bを既設内レール8fの頂部に係止させて、第1部材41のストッパー部40を既設下枠8の屋内側端部8aに固定する。
次に第2部材42を第1部材41の水平面部41aに沿って屋外側から挿入し、ストッパー部40のストッパ片に係止させる。このとき、第2部材42の載置部42cが高さ調整部材44の調整ねじ44a上に位置しており、載置部42cがほぼ水平面をなすように当接凹部44bに対する調整ねじ44aの締め込み量を調整しておく。
また、アングルカバー46は、上枠側のアングルカバー35、縦枠のアングルカバー59と四方組みされた状態で、屋内側から差込む。新設下枠16には予めアングルカバー46のアングル46cが係止され、カバー係止部16fはアングルカバー46の嵌合受け部46bと嵌合される。そして、アングル46とアングルカバー46aとを、ねじnで固定する。
次いで、新設の内障子26と外障子25を順次新設内レール16e、新設外レール16dに嵌め込み、最後に新設網戸39を新設網戸レール16cに嵌め込むことができる。既設下枠8の既設屋外側端部8bに下枠カバー部材52をねじnで固定することで既設下枠8を隠すことができる。
既設縦枠9は額縁27にねじn等で固定された屋内側端部9aから既設屋外側端部9bに向けて例えば階段状に拡幅する形状を有している。屋内側端部9aと既設屋外側端部9bの間に断面略L字状をなす内壁枠9c及び側壁枠9dが形成されている。既設屋外側端部9bの外側には屋外から階段状に引っ込んだ端面が形成されている。
側壁枠9dは途中で略直交する方向に分岐枠9eが突出して形成され、側壁枠9dと分岐枠9eとで囲われた屋外側の領域には例えば断面四角形からなるスポンジ等の縦枠止水材55が固定されている。
取付枠部17bは見込み方向屋内側に延びている。取付枠部17bと縦枠アタッチメント22の第2部材22bとは直接当接していてもよいが、既設縦枠9と新設縦枠17等の寸法等が適合しない場合には隙間が空くことがある。その場合には、取付枠部17bの表面に板状のスペーサ56を1または複数枚積層して配設し、スペーサ56を介して第2部材22bに当接させている。なお、取付枠部17bの屋外側には第2部材22b側に厚みが増大する位置決め片17cが突出して形成され、スペーサ56の端部が当接して位置決めされている。
また、新設縦枠17の取付枠部17bにおいて、スペーサ56と反対側にヒレ部57が突出している。ヒレ部57は新設の内障子26の戸先側縦框58の端部と当接可能とされている。また、既設縦枠9の既設屋外側端部9bの屋外側には縦枠カバー部材60がねじnで固定され、縦枠カバー部材60は既設縦枠9の屋外側に露出する既設屋外側端部9b及び外側の段部を覆うと共に、縦枠止水材55の露出面をも覆うように設定されている。
一方の既設縦枠9と縦枠アタッチメント22と新設縦枠17は上述した構成を備えており、他方の既設縦枠10と縦枠アタッチメント23と新設縦枠18も略対称な構成を備えているものとし、その説明を省略する。
まず、既設枠6から既設の外障子と内障子を取り外した状態で、既設縦枠9に縦枠アタッチメント22を固定する。このとき、縦枠アタッチメント22の第1部材22aの先端を分岐枠9eに当接すると共に側壁枠9dにも面接触させて、第1部材22aを側壁枠9dにねじnで固定する。これにより第2部材22bの見込み方向屋外側の先端部が位置決め部を構成する。
新設縦枠17の位置決め片17cにスペーサ56を位置決めして設置することで、取付枠部17bはスペーサ56を介して第2部材22bに当接する。取付枠部17bに設置したスペーサ56は屋内側の額縁27に固定した既設縦枠9の屋内側端部9aにも当接する。そして、取付枠部17bの屋外側部分をスペーサ56を介して第2部材22bにねじnで固定し、屋内側部分をスペーサ56及び既設縦枠9の屋内側端部9aを介して額縁27に固定する。しかも、取付枠部17bの屋内側部分には、樹脂製のアングルカバー59の端部が新設縦枠17のアングルにねじ止め固定され、アングルカバー59の屋内側端部を額縁27に固定した補助部材61で係止する。
また、屋外側に露出する既設縦枠9の既設屋外側端部9bとその外側段部、そして縦枠止水材55の露出面を覆うように、縦枠カバー部材60をねじnで既設屋外側端部9bに固定する。これによって古い既設縦枠9を縦枠カバー部材60で覆うことができて美観を確保できると共に、雨水等が新設縦枠17の位置決め枠部17aと既設縦枠9の既設屋外側端部9bとの隙間から縦枠止水材55内に浸入することを防止できる。
こうして設置された新設上枠15、新設下枠16、左右の新設縦枠17,18で囲われた新設枠12内に従来より小型の複層ガラスを納めた外障子25及び内障子26を設置することができ、改装サッシ1の断熱性を向上できる。
しかも、アタッチメント13の位置決め部材を既設枠6の四周にそれぞれ設置したため、新設枠12の新設上枠15、新設下枠16、左右の新設縦枠17,18の位置決め固定が確実であり、新設枠12の大きさに関わらず歪みを生じることなく設置できる。
更に、既設枠6の屋外側端部に既設枠6と新設枠12との境目とを覆うカバー部材として上枠カバー部材38と左右の縦枠カバー部材60を設置したため、既設枠6及び新設枠12の境目から雨水等が浸入することを防止できる。しかも、下枠カバー部材52を含めて意匠性が良く美観を確保できる。
また、既設枠6の室内側に額縁27が設けられている場合などで、アングルカバー35,46,59の平板部の多くが切断されてアングルカバー35,46,59が小さい場合は、補助部材37,47,61を設けずにアングルカバー35,46,59のみが設けられていてもよい。或いは、アングルカバー35,46,59及び補助部材37,47,61が設置されていなくてもよい。
3 開口部
6 既設枠
7 既設上枠
8 既設下枠
9、10 既設縦枠
12 新設枠
13 アタッチメント
15 新設上枠
15b 位置決め部
16 新設下枠
17、18 新設縦枠
17a 位置決め枠部
17b 取付枠部
20 上枠アタッチメント
21 下枠アタッチメント
22、23 縦枠アタッチメント
22a、31、41 第1部材
22b、32、42 第2部材
25 外障子
26 内障子
29 上枠取付部材
34 上枠位置決めブロック
36、56 スペーサ
38 上枠カバー部材
42b 段部
44 高さ調整部材
52 下枠カバー部材
60 縦枠カバー部材
Claims (7)
- 壁部の開口部に取り付けられた既設枠に固定されるアタッチメントと、
前記アタッチメントに連結されていて前記既設枠の内側に固定された新設枠と、を備え、
前記新設枠の屋外側端部は前記既設枠の屋外側端部に対して見込み方向同一位置または屋内側に設置されていることを特徴とする改装サッシ。 - 前記新設枠の屋外側端部は前記既設枠の屋外側端部の屋内側に設置されている請求項1に記載された改装サッシ。
- 前記アタッチメントは前記新設枠の位置決め部材と取付部材を備えている請求項1または2に記載された改装サッシ。
- 前記アタッチメントは前記新設枠の位置決め部材と取付部材が一体の部材からなる請求項3に記載された改装サッシ。
- 前記アタッチメント及び前記新設枠は前記開口部に設けた前記既設枠の四周にそれぞれ設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載された改装サッシ。
- 前記既設枠の屋外側端部には前記既設枠を覆うと共に前記新設枠との境界を覆うカバー部材が備えられている請求項1から5のいずれか1項に記載された改装サッシ。
- 建物の開口部に設けられた既設枠に新設枠を取り付ける改装サッシの施工方法において、
前記既設枠にアタッチメントを固定する工程と、
前記アタッチメントに前記新設枠を固定する工程とを有し、
前記アタッチメントの内側に前記新設枠を挿入して前記アタッチメントに設けた位置決め部材に位置決めさせて、前記アタッチメントに前記新設枠を取り付けた状態で、前記新設枠の屋外側端部は前記既設枠の屋外側端部に対して見込み方向同一位置または屋内側に設置したことを特徴とする改装サッシの施工方法。
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