JP2018075796A - 超音波溶着装置および超音波溶着方法 - Google Patents

超音波溶着装置および超音波溶着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、被溶着部材の剛性に関わらず、シート状部材を、被溶着部材の形状に沿うように線状に溶着する際、シート状部材の端部近傍の溶着中に特に生じやすいシート状部材のずれを防止することが可能な超音波溶着装置および超音波溶着方法を提供することにある。
【解決手段】超音波ホーンを、シート状部材に押圧し移動することで、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材を、シート状部材端部近傍で溶着する超音波溶着装置および超音波溶着方法において、超音波ホーンの先端とシート状部材の接触点を通り、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材に垂直な仮想線に対し、超音波ホーンの中心軸が、接触点の移動方向側に傾けられていることを特徴とする超音波溶着装置および超音波溶着方法。
【選択図】図1A

Description

本発明は、不織布、フィルム等のシート状部材と熱可塑性樹脂部材を、超音波振動により溶着する超音波溶着装置と超音波溶着方法に関する。
超音波溶着とは、熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融させ接合する溶着加工技術であり、一般的に知られている。
超音波による溶着は、熱と加圧力を用いたヒートシールに比べて、一瞬の摩擦熱で溶着できるため、所望の製品を得るためのサイクルタイムが短い点や装置の消費電力が少ない点で利点がある。また、接着剤による接着に比べても、ランニングコストのかかる消耗材が不要な点や溶着後の製品外観が綺麗に仕上がる点で利点があり、一般的な樹脂加工技術として、様々な樹脂製品を加工する際に広く用いられている。
特に、熱可塑性樹脂で形成された不織布やフィルムなどのシート状部材を、シート状部材同士、または、他の熱可塑性樹脂で形成された被溶着部材と溶着する装置や方法としては、例えば、2枚のシート状部材をシート送り専用ローラーで送り出し、対向した超音波ホーンと送りローラーを用いて連続的に溶着する方法(特許文献1、図1参照)が知られている。しかし、この構成では、超音波ホーンとシート状部材との間で抵抗が働き、連続溶着中に、シート状部材にずれが生じる問題があった。
これに対して、特許文献1には、超音波ホーンの先端面(加工面)を、送りローラーの外周の曲率と等しいか、それより小さい曲率の凹曲面にすることで、送り方向にシート状部材を徐々に溶着できるようにし、シート状部材に発生する抵抗を低減することで、シート状部材をずれなく溶着できるような方法が開示されている。
しかしながら、この方法では、被溶着部材が送りローラーや超音波ホーン先端面の曲率に沿うように可撓性を有していることが必須である。そのため、板状部材やブロック状部材のように、送りローラーや超音波ホーン先端面の曲率に沿うことができないような剛性の高い被溶着部材を超音波溶着することは不可能となるが、特許文献1には、その問題に関する記載は一切ない。
このようなシート状部材と剛性の高い被溶着部材との超音波溶着を可能にする方法として、特許文献2には、超音波ホーンを電動スライダーで線移動させることで、弾性マット上に配された被溶着部材と熱可塑性フィルムとを、連続的な線状に溶着する方法が開示されている。
また、特許文献3にも、特許文献2と同様に超音波ホーンと移動手段を用いて、複数のシート状部材を線状に溶着する方法が開示されている。
特開昭55−154119号公報 特開2012−66546号公報 特開2015−116602号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている方法では、板状部材のような剛性の高い被溶着部材でも溶着が可能となるが、本発明者らの知見によれば、この方法でシート状部材と被溶着部材を超音波溶着する際に、超音波ホーンの接触部分3’の軌跡(矢印)(特許文献2、図3参照)が、シート状部材の端部近傍にあるとき、すなわち、シート状部材の端部近傍を超音波溶着する必要がある場合、特にシート状部材がずれやすくなり、溶着品位(外観性・溶着度合い)に関する不良が発生しやすくなる。
ここで、シート状部材の端部近傍を超音波溶着する製品の一例としては、空気清浄や水質浄化目的としたフィルターが挙げられる。このフィルターを製造する際は、板形状や円筒形状などの剛性の高い被溶着部材を、通気/通液可能なように部分的に開口部を設けたフレームとして使用し、通気/通液による濾過が可能なシート状部材を被溶着部材の形状に沿うように貼り付ける必要がある。このシート状部材を効率的に使用してコストを削減するためには、可能な限りシート状部材の端部近傍を溶着することが望ましいが、シート状部材の端部近傍を溶着する際は、上述したようにシート状部材がずれやすくなり、所望の製品が得られないことがあるため、サイクルタイムやコストで利点のある超音波溶着を適用することが難しい。
しかし、特許文献2には、上述したようなシート状部材の端部近傍でのずれに関しての記載は一切無く、その対応についても有用な手段は全く開示されていない。
また、特許文献3においても同様に、上述したようなシート状部材の端部近傍でのずれに関しての記載は一切無く、特許文献3に開示されているのは、特許文献3の図1、2、3、5、6のように、溶着接合箇所の軌跡Lと超音波ホーンの中心軸のシート状部材への投影線Pが直交するように超音波ホーンを傾斜させる溶着方法のみである。このような溶着方法では、シート状部材の端部近傍を溶着する際に、超音波ホーンの振動により、端部に垂直な方向の力がシート状部材に加わることで、むしろシート状部材のずれを助長してしまう。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものである。その目的とするところは、被溶着部材の剛性に関わらず、シート状部材を、被溶着部材の形状に沿うように線状に溶着する際、シート状部材の端部近傍の溶着中に特に生じやすいシート状部材のずれを防止することが可能な超音波溶着装置および超音波溶着方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の超音波溶着装置は、
振動子に連結され先端に曲面状の押圧面を有する棒状の超音波ホーンであって、前記先端が前記振動子の振動に共振して超音波振動する超音波ホーンと、
前記超音波ホーンの先端を、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材に、シート状部材側から押圧する押圧機構と、
前記超音波ホーンの先端が前記シート状部材に押圧された状態で、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させる移動機構と、を備えた前記シート状部材と前記被溶着部材とを溶着する超音波溶着装置において、
前記超音波ホーンが、その先端で前記シート状部材の端部近傍を押圧し、前記シート状部材に対して相対的に移動させた状態で、超音波ホーンの先端とシート状部材との接触点を通りシート状部材に垂直な仮想線に対して、超音波ホーンの中心軸が前記相対的な移動方向側に傾けられていることを特徴とする。
本発明の超音波溶着装置は、前記仮想線と前記超音波ホーンの中心軸とのなす角度が30°以上55°以下であることが好ましく、前記超音波ホーンを前記シート状部材に対して相対的に移動させた状態で、前記接触点の近傍で超音波ホーンとの相対位置を維持しつつ、前記重ね合わされたシート状部材と被溶着部材をシート状部材側から押圧する押え具を少なくとも1つ備えることがさらに好ましい。
また、本発明の超音波溶着方法は、
振動子に連結され先端に曲面状の押圧面を有する棒状の超音波ホーンであって、前記先端が前記振動子の振動に共振して超音波振動する超音波ホーンを用い、
前記超音波ホーンの先端を、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材に、シート状部材側から押圧し、
前記超音波ホーンの先端を前記シート状部材に押圧しつつ、超音波ホーンの先端を振動させた状態で、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させ、前記シート状部材と前記被溶着部材とを溶着する超音波溶着方法において、
前記超音波ホーンの先端を前記シート状部材の端部近傍に押圧し、
前記超音波ホーンの先端と前記シート状部材との接触点を通りシート状部材に垂直な仮想線に対して、超音波ホーンの中心軸を前記相対的な移動方向側に傾けながら、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させることを特徴とする。
本発明の超音波溶着装置および超音波溶着方法を用いれば、シート状部材の端部近傍と被溶着部材とが、線状に超音波溶着されていることを含む製品を製作する際に、シート状部材のずれを防止することできるため、所望の製品を歩留まりよく得ることが可能となる。
本発明の第一の実施形態の超音波溶着装置を示す概略構造図 図1Aの超音波溶着装置の一部を示した上面図 本発明の第二の実施形態の超音波溶着装置を示す概略構造図 図2Aの超音波溶着装置の一部を示した上面図 押え具を備えた本発明の第三の実施形態の超音波溶着装置を示す概略図 図3Aの超音波溶着装置の一部を示した上面図 本発明における超音波ホーン先端の一例を示す側面図 本発明における超音波ホーン先端の一例を示す側面図 図3A、Bとは押え具の配置を変更した本発明の第三の実施形態の超音波溶着装置を示す概略図 図3A、Bとは異なる押え具を備えた本発明の第三の実施形態の超音波溶着装置を示す上面図 本発明における押え具の形状の一例を示す概略図
(第一の実施形態の超音波溶着装置)
本発明の超音波溶着装置および超音波溶着方法の実施形態の一例を、図1Aおよび図1Bを参照しながら説明する。
超音波溶着装置17は、図1Aに示すように、超音波発振機1、超音波発振機1に接続され図示しない振動子を内包する振動子部2、および振動子部2に取り付けられた超音波ホーン3を少なくとも備える超音波溶着機13と、
振動子部2に接続され、振動子部2および超音波ホーン3を矢印16の方向に移動させる押圧機構6と、
押圧機構6に接続され、押圧機構6、振動子部2および超音波ホーン3を矢印8Aの方向に移動させる図示しない方法で固定された移動機構7と、から構成される。
この超音波溶着装置17を用いて、所定の位置に配置され互いを重ね合わせたシート状部材4と板形状である被溶着部材5とを溶着する。なお、シート状部材4と被溶着部材5とは、あらかじめ固定部12により固定される。
本実施形態を用いて、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5の一部を、板形状である被溶着部材5の形状に沿うように、線状に溶着する動作について、以下に説明する。
まず、図1Aに示すように、振動子部2および超音波ホーン3は、押圧機構6により、所定の位置に配置され互いを重ね合わせたシート状部材4と被溶着部材5の方向に向かって矢印16の方向に移動し、超音波ホーン3の先端14をシート状部材4側から所定の位置まで押し付ける。このとき、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5が押し付け方向である矢印16の方向に移動しないように、被溶着部材5は図示しない台の上に載せられるなどして拘束されている。
次に、超音波溶着機13を発振する。このとき、超音波発振機1において電気信号が発信され、前記電気信号が振動子部2へと伝達される。次いで、この振動子部2において、伝達された前記電気信号が機械的な超音波振動エネルギーに変換され、前記超音波振動エネルギーが超音波ホーン3へと伝達される。そして、この機械的な超音波振動エネルギーは、超音波ホーン3において、超音波ホーン3の先端14で所定の振幅を有し、矢印11の方向に往復動する超音波縦振動となる。この超音波縦振動により、シート状部材4と被溶着部材5の少なくとも一方を溶融させ、もう一方の部材に固着させることで、両者を接合させる。
そして、超音波溶着機13を発振させた状態のまま、移動機構7により、超音波ホーン3を、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5に対し、矢印8Aの方向に移動させる(すなわち、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5は、超音波ホーン3に対し、矢印8Bの方向へ相対移動することになる)。この移動により、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5には、図1Bに示すように、連続的で線状に続く溶着部9が形成され、被溶着部材5の形状に沿うように、線状にシート状部材4と被溶着部材5とが溶着される。
このとき、図1Aでは、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5が、超音波ホーン3の移動に伴って矢印8Aの方向に引きずられないように、被溶着部材5は図示しない方法で固定されており、シート状部材4も、超音波ホーン3の先端14とシート状部材4との接触点、すなわち、ホーン先端接触点15を基準にして、矢印8Bの方向側で、固定部12によりあらかじめ被溶着部材5に固定されている。
(第二の実施形態の超音波溶着装置)
次に、本発明の超音波溶着装置および超音波溶着方法の実施形態の別の一例を、図2Aおよび図2Bを参照しながら説明する。
超音波溶着装置17’は、図2Aに示すように、超音波発振機1、超音波発振機1に接続され図示しない振動子を内包する振動子部2、および振動子部2に取り付けられた超音波ホーン3を少なくとも備える超音波溶着機13と、
振動子部2に接続され、超音波ホーン3および振動子部2を矢印16の方向に移動させる図示しない方法で固定された押圧機構6と、
被溶着部材5を接続し、被溶着部材5を矢印8Cの方向に回転させる図示しない方法で固定された移動機構7と、から構成される。
この超音波溶着装置17’を用いて、所定の位置に配置されたシート状部材4と円筒形状の被溶着部材5とを溶着する。なお、シート状部材4と被溶着部材5とは、あらかじめ固定部12により固定される。
本実施形態を用いて、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5の一部を、円筒形状である被溶着部材5の形状に沿うように、円周線状に溶着する動作について、以下に説明する。
まず、図2Aに示すように、超音波ホーン3および振動子部2は、押圧機構6により、所定の位置に配置され固定手段12により互いをあらかじめ固定されたシート状部材4と被溶着部材5の方向に向かって矢印16の方向に移動し、超音波ホーン3の先端14をシート状部材4側から所定の位置まで押しつける。
次に、超音波溶着機13を発振し、前述した実施形態の通り、超音波ホーン3の先端14で矢印11の方向に超音波縦振動を発生させて、シート状部材4と被溶着部材5の少なくとも一方を溶融させ、もう一方の部材に固着させることで、両者を接合させる。
そして、超音波溶着機13を発振させた状態のまま、移動機構7を回転させることで、被溶着部材5を矢印8Cの方向に回転させる。それに伴い、あらかじめ固定部12により、ホーン先端接触点15を基準にして矢印8C側で被溶着部材5に固定されているシート状部材4が、超音波ホーン3に対して矢印8Bの方向に引き出され移動する(すなわち、超音波ホーン3は、シート状部材4に対し、矢印8Aの方向へ相対移動することになる)。この移動により、図2Bに示すように、連続的で線状に続く溶着部9が形成され、被溶着部材5の円筒形状に沿うように、円周線状にシート状部材4と被溶着部材5とが溶着される。
ここで、本発明の超音波溶着装置17および17’は、図1A、図2Aにそれぞれ示すように、ホーン先端接触点15を通りシート状部材4に垂直な仮想線に対し、超音波ホーン3の中心軸を、シート状部材4に対する超音波ホーン3の相対的移動方向(矢印8Aの方向)側に傾けて設置していることを特徴とし、その状態で被溶着部材5とシート状部材4を移動させて、シート状部材4と被溶着部材5とを溶着させることを特徴とする。
次に、上述した図1A、図2Aの実施形態例で共通する装置構成と動作条件についての詳細を下記する。
(超音波ホーン)
溶着を行う超音波ホーン3の先端側の形状は、先端14に曲面状の押圧面を有すればよく、超音波振動を増幅するための胴部のテーパー部18以外は円柱状、角柱状、円錐状、角錐状などのいずれの形状であってもよい。
ここで、図4Aに超音波ホーン3の先端形状の一例を説明するための概略図を示す。この超音波ホーン3は、先端14が曲面状に丸まっている円柱形状であり、円柱部の径Dは、所望の溶着幅に応じて適宜選択可能であるが、径Dが小さすぎると超音波ホーン3の剛性が低くなるため、超音波振動で超音波ホーン3自体が変形したり、折れたりして破損しやすくなる。一方で剛性が大きすぎると超音波振動に要するエネルギーも大きくなるため、超音波溶着機の能力を大きくする必要が生じて、装置の消費電力が増加してしまう。そのため、機械的強度、および振動効率のバランスから、2〜20mm程度が好ましく、実用性が高い。
また、超音波ホーン3の先端14の稜部曲面形状の曲率半径Rは、小さすぎると、R部と接触するシート状部材4に局所的なせん断力が加わり、シート状部材4が溶着部9と非溶着部の境界で切れやすくなる。そのため、局所的なせん断力を緩和させるために、曲率半径Rは1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。また、超音波ホーン3の先端形状は、図4Bに示すように、先端14が曲面状に丸まっている円錐形状であっても構わない。
このように、超音波ホーン3の先端14が曲面状であることで、図1Aや図2Aに示すように、先端14はシート状部材4とのホーン先端接触点15で点接触することが可能となる。ここで、例えば、被溶着部材5の形状が板形状や円筒形状のように均一な形状であれば、ホーン先端接触点15が常に一定位置にあるように押圧機構6を位置制御したり、凹凸のある板形状や楕円状の円筒形状のように不均一な形状もしくは超音波ホーン3の押圧により変形しやすい形状であれば、押圧機構6により常に一定の押圧力となるように被溶着部材5の形状に合わせて超音波ホーン3を矢印16の向きに上下動させれば良い。これにより、被溶着部材5の剛性に関わらず、シート状部材4は被溶着部材5の形状に沿って連続的な線状に溶着することが可能となる。
超音波ホーン3の材質は、SKD材、アルミ、チタンなどいずれでも構わないが、本発明の超音波溶着装置では、溶着中に、超音波ホーン3がシート状部材4と常に摺動しながら移動するため、超音波ホーン3の先端14が摩耗しやすい。そこで、硬度が高いSKD材が材質として好ましい。また、また、硬度の低いアルミ材などを採用する場合は、超音波ホーン3の先端14に耐摩耗性に優れる硬質クロムメッキなどの表面処理加工を施すことも好ましい。
(超音波ホーン傾斜角度)
図1A、図2Aに示す仮想線と超音波ホーン3の中心軸とのなす角度、すなわち、ホーン傾斜角度θは、小さいと、超音波ホーン3の矢印11の方向の超音波縦振動がシート状部材4の移動方向8Bに対し垂直方向に作用するため、シート状部材4が超音波ホーン3と摺動する際に大きな抵抗となり、抵抗を受けたシート状部材4がホーン先端接触点15近傍でめくれ、溶着が進むにつれてずれやすくなる。このずれは、発明者らの検討の結果、図1B、図2Bに示すような溶着部9中心からシート状部材4の幅方向の端部19までの距離Lが小さい場合、すなわち、シート状部材4の端部19の近傍での溶着中に特に発生しやすく、超音波ホーン3の移動と共にシート状部材4の端部19が、ホーン先端接触点15の方向にずれる(つまり距離Lが徐々に小さくなる)ことが判った。ここで、シート状部材4の端部19の近傍とは、シート状部材4の厚みや剛性によっても異なるが、端部19からシート内側へ7mmの範囲まで、つまり距離Lが7mm以下の範囲である。このずれに対し、図1A、図2Aに示すホーン傾斜角度θを大きくしていくと、矢印11の振動方向とシート状部材4の移動方向8Bで同じ向きの成分が生じ、振動によりシート状部材4を移動方向8Bの方向に押し出す力が作用するようになるため、抵抗が小さくなり、シート状部材4のずれを抑制することができる。このホーンの振動によりシート状部材4を移動方向8Bの方向へ効果的に押し出せることから、ホーン傾斜角度θは30°以上が好ましく、40°以上がさらに好ましい。
一方、ホーン傾斜角度θが大きすぎると、超音波ホーン3がシート状部材4の上を滑って振動してしまい、シート状部材4に超音波縦振動が十分に伝達されず、溶着できなくなることがある。このことから、ホーン傾斜角度θは55°以下が好ましく、50°以下がさらに好ましい。
また、超音波ホーン3を傾斜させることは、シート状部材4の表面にエンボス加工などによる窪みや凹凸がある場合においても、超音波ホーン3の先端14がその窪みにはまった際に先端14が窪みからスムーズに抜け出すことができる点で、シート状部材4のずれ抑制に対して効果的である。
(押圧機構)
押圧機構6としては、エアシリンダー、電動スライダー、錘による荷重などが一例として挙げられ、任意に選択可能であるが、被溶着部材5の形状に対し、均一な溶着跡で一定強度の溶着部9を得るためには、一定の押圧力を維持することが好ましいことから、任意に押圧力を設定できるエアシリンダーが好ましい。
また、図1A、図2Aでは、押圧機構6は振動子部2に接続されており、超音波ホーン3がシート状部材4に向かって移動し押圧力を加える機構となっているが、押圧機構6が被溶着部材5側に接続され、互いに固定されたシート状部材4と被溶着部材5が超音波ホーン3に向かって移動し押圧力を加える構成であっても構わない。
(移動機構)
移動機構7としては、エアシリンダー、電動スライダー、ロータリーアクチュエータ、手動による移動などが一例として挙げられ、任意に選択可能であるが、均一な溶着跡で一定強度の溶着部9を得るためには、移動速度が一定であることが好ましいことから、電動で駆動できるものが好ましい。
また、移動機構7は、図1Aでは超音波ホーン3側に、図2Aでは被溶着部材5側に接続されているが、超音波ホーン3とシート状部材4が相対的に移動する構成であれば、どちらであっても構わない。
(シート状部材)
シート状部材4としては、不織布、フィルム、抄紙、メッシュシート、編物、織物などが一例として挙げられる。
シート状部材4の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂、PE(ポリエステル)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PI(ポリイミド)樹脂などが一例として挙げられ、熱可塑性を有している材質が好ましい。一方、熱可塑性を持たない材質であっても、例えば不織布やメッシュシートのように内部に空隙を持ち透過性を有するものであれば、超音波縦振動により溶融した被溶着部材5が前記空隙に入り込み固着するアンカー効果で、被溶着部材5と接合することが可能である。
シート状部材4の厚みは、任意の厚みであってよいが、超音波縦振動を被溶着部材5に有効に伝達する観点から、800μm以下が好ましく、10〜500μmの範囲内であることがより好ましい。
また、上述したように、エンボス加工などシート状部材4の表面に凹凸や模様があっても構わない。
(被溶着部材)
被溶着部材5として、図1A、図1Bでは板形状を、図2Aと図2Bでは円筒形状を、一例として示したが、シート状部材4を沿うように重ね合わせることができ、重ね合せたシート状部材4に超音波ホーン3の先端14が押圧し移動できるような形状であれば、任意の形状で良い。例えば、空気清浄や水質浄化を目的としたフィルターでは、板や円筒などを格子状に開口させたフレーム形状の部材を、被溶着部材5として使用することが多い。
被溶着部材5の材質は、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂やAS(アクリルニトリル・スチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂などが一例として挙げられ、熱可塑性を有している材質であれば、いずれでも構わない。一方、熱可塑性を持たない材質であっても、例えば多孔質体のように内部に空隙を持ち透過性を有するものであれば、超音波縦振動により溶融したシート状部材4が前記空隙に入り込み固着するアンカー効果で、シート状部材4と接合することが可能である。
被溶着部材5の剛性に関しては、本超音波溶着装置17であればどのような被溶着部材5に対してでも適用可能である。つまりどのような剛性(肉厚)であっても構わない。しかし、肉厚が薄すぎると溶着中に穴が空きやすいため、被溶着部材5の肉厚は3mm以上が好ましい。
(被溶着部材とシート状部材の固定部)
被溶着部材5とシート状部材4をあらかじめ固定する固定部12の手段としては、両面テープや接着剤、超音波溶着などが一例として挙げられるが、超音波ホーン3の移動によって被溶着部材5とシート状部材4とが剥離しないような方法であれば、いずれでも構わない。
また、固定する領域としては、図1Aに示すように、シート状部材4の幅方向(図1Bで示す溶着部9に垂直な方向)全幅を線状に固定すると、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5が剥がれにくく、かつ超音波ホーン3の移動に引きずられにくい点で好ましいが、例えば、部分的に連続した破線状に全幅固定する方法や、シート状部材4の幅方向両端2点を固定する方法など、固定できればいずれでも構わない。
(第三の実施形態の超音波溶着装置)
続いて、本発明の超音波溶着装置の更に好ましい一実施形態を、図3A、図3Bに示す。ここでは、ホーン先端接触点15の近傍で超音波ホーン3との相対位置を維持しつつ矢印8Aの方向に移動し、重ね合わされたシート状部材4と被溶着部材5とを、シート状部材4側から押圧する押え具10を少なくとも1つ備えている。なお、図3A、図3Bは、被溶着部材5が板形状である図1A、図1Bを基にした一例を示しているが、押え具10は、図2A、図2Bのように円筒形状の被溶着部材5を用いた装置に適用しても構わない。
このような押え具10を設けることで、押え具10と被溶着部材5の間でシート状部材4を摩擦力により拘束することができるため、シート状部材4のずれを抑制することが可能となる。
(押え具)
押え具10としては、図3Aに示すように、ホーン先端接触点15に対し、シート状部材4の移動方向8B側を押さえても良いが、図5に示すように、超音波ホーン3の移動方向8A側を押さえるほうが、シート状部材4と被溶着部材5が溶着されていない部分(固定されていない部分)を押さえることができ、ずれ抑制により効果的であり好ましく、移動方向8B側と8A側どちらも押える構成がさらに好ましい。また、図3Aや図5に示す前記ホーン先端接触点15から押え具10の押圧面までの最短距離Xは、超音波ホーン3と押え具10が接触しない限り小さければ小さいほど好ましく、大きいとずれ抑制効果が小さくなるため、10mm以下が好ましく、5mm以下がさらに好ましい。
また、移動方向8B側と8A側のどちらを押さえるかに関わらず、押え具10は、少なくとも図6に示すようにシート状部材4の端部19と溶着部9との間を押さえている必要がある。ここで、図3Bに示すようにシート状部材の幅方向(溶着部9に垂直な方向)に全幅を押さえると、より均一にシート状部材4を押さえられるため、シート状部材4のずれを抑制する効果が大きくなり、好ましい。
また、押え具10の形状としては、任意に選択可能であり、図3A、図3Bに示すような板状のものや、図7に示すようなローラー状であり、シート状部材4を押圧しながら移動に合わせて回転する機構であっても構わない。
押え具10を押圧する機構としては、エアシリンダー、電動スライダー、錘による荷重などが一例として挙げられ、任意に選択可能であるが、一定の押圧力を維持し、任意に押圧力を設定できる点からエアシリンダーが好ましい。
押え具10の押圧力は、任意に設定可能であるが、大きすぎるとシート状部材4への摩擦抵抗が大きくなり、固定部12でシート状部材4と被溶着部材5とが剥離してしまい、小さすぎるとシート状部材4のずれ抑制効果が小さくなるため、0.01〜0.10N/mmが好ましい。
(溶着条件)
本発明の超音波溶着装置および超音波溶着方法で用いられる溶着条件について説明する。 超音波縦振動の振動周波数は、特に制限されるものではないが、通常15〜40kHzが好ましく、振動子および超音波ホーン3への機械的負荷と溶着効率のバランスから、25〜35kHzがより好ましい。
超音波縦振動の振幅は、シート状部材4と被溶着部材5とが溶着可能であれば特に限定されないが、小さいと十分な超音波縦振動が得られず、樹脂が溶融するまでの時間が長くなり、単位時間あたりに溶着できる距離(すなわち溶着速度)が小さくなる。一方、振幅が大きいと、速やかに溶着できる反面、シート状部材4へ与える抵抗が大きくなるため、シート状部材4がずれやすくなる。そのため、振幅は20〜80μmが好ましく、40〜60μmがより好ましい。
超音波ホーン3のシート状部材4に対する相対的移動速度は、遅すぎると過度に溶着が進みシート状部材4および被溶着部材5に穴が開いてしまい、速すぎると溶着が進まずシート状部材4と被溶着部材5とが剥がれやすくなってしまうことから、10〜50mm/秒が好ましく、20〜40mm/秒がより好ましい。
超音波ホーン3の先端14に掛かる押圧力は、小さいと超音波縦振動が伝達されにくくなるため、樹脂が溶融するまでの時間が長くなり、単位時間あたりに溶着できる距離(すなわち溶着速度)が小さくなる。一方、押圧力が大きいと振動子への機械的負荷が大きくなり、また、シート状部材4への抵抗が大きくなりシート状部材4がずれやすくなるため、5〜20Nが好ましく、8〜15Nがより好ましい。
(その他)
なお、シート状部材4と溶着部材5とを複数箇所で溶着するに際し、必ずしも全ての箇所を本発明の超音波溶着方法で溶着する必要はない。例えば、四角形状のシート状部材4と溶着部材5との4辺付近を溶着する場合、最初はシート状部材4がずれやすいので、先ず一組の対向する2辺付近を本発明の溶着方法で溶着してシート状部材4をずれにくくしておき、残りの一組の対向する2辺付近を通常の超音波溶方法で溶着してもよい。もちろん、シート状部材4が薄くてシワが入りやすいときなどは、全ての箇所を本発明の超音波溶着方法で溶着すれば、シート状部材4と溶着部材5とをきれいに溶着できるので好ましい。溶着する条件に応じて、本発明の超音波溶着方法と通常の超音波溶着方法とを適切に使い分ければよい。
以下、図2A、図2Bに示した構成を用いて、本発明の実施の一例を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
被溶着部材5としてABS樹脂製の円筒ケース(長さ:55mm、外径:29mm、肉厚2.3mm)を用意し、その上にシート状部材4としてポリエチレンテレフタレート製の不織布(厚み:0.5mm、幅方向長さ50mm、長手方向(移動方向8Aの方向)長さ95mm、目付90g/m)を配し、固定部12として両面テープで、シート状部材4の長手方向の移動方向8B側の端部を幅方向に全幅で固定した。この重ね合わされた被溶着部材5とシート状部材4に対し、シート状部材4の長手方向の移動方向8B側の端部(すなわち両面テープが貼られた位置)、かつシート状部材4の幅方向端部から初期距離Ls=5mmの位置に、超音波ホーン3の先端14が押圧されるように配置した。
このとき、ホーン傾斜角度θが45°となるように設定した。また、超音波発振機1として、精電舎製のSONOPET−D325を使用し、超音波ホーン3として、SKD11製であり、先端14の寸法が、D=3mm、R=1.5mmのものを使用した。このとき、発振時の超音波縦振動の振幅は50μmとなるように設定した。
押圧機構6としては、エアシリンダーを使用し、このとき、超音波ホーン3の先端14に掛かる押圧力が12Nになるようにエア圧を設定した。
移動機構7としては、ロータリーアクチュエータを用いて被溶着部材5に回転を与える構成とした。このとき、前記ロータリーアクチュエータの回転速度を調整し、超音波ホーン3とシート状部材4が相対速度30m/秒で移動するように設定した。
上記設定を保った状態で、移動機構7が回転を始めると同時に超音波ホーン3を発振させ、被溶着部材5がちょうど1周したときに回転と発振を同時に止めることで、被溶着部材5にシート状部材4がちょうど1周分線状に溶着された状態の溶着物が得られた。
このとき、シート状部材4の長手方向の移動方向8A側の端部(すなわち、回転と発振を止めたときに超音波ホーン3の先端14が押圧している位置)での、ホーン先端接触点15からシート状部材4の幅方向端部19までの距離Leが、初期距離Lsからどの程度変化(減少)したかを、ノギスを用いて測定した。シート状部材4のずれ量として、N=10で平均値を評価した結果、ずれ量=Ls−Le=5mm−2.6mm=2.4mmであった。
各条件および構成でのずれ量の評価結果を、他の実施例等とともに表1に示す。
(実施例2)
実施例2では、ホーン傾斜角度θが35°である以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。その結果、ずれ量は3.3mmであった。
(実施例3)
実施例3では、ホーン傾斜角度θが50°である以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。その結果、ずれ量は2.1mmであった。
(実施例4)
実施例4では、ホーン傾斜角度θが20°である以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。その結果、ずれ量は4.1mmであった。
(実施例5)
実施例5では、押え具10を、図3A、図3Bに示したようにシート状部材4の移動方向8B側に配置した以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。
押え具10としてt=1.5mm、幅52mmのSUS304製の板を使用し、押圧力0.03N/mmでシート状部材4の幅方向全幅を、X=5mmの位置で押さえる構成とした。その結果、ずれ量は1.9mmであった。
(実施例6)
実施例6では、押え具10を、図5に示したように超音波ホーン3の移動方向8A側に配置した以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。
押え具10として、実施例5で用いたものと同じくt=1.5mm、幅52mmのSUS304製の板を使用し、押圧力0.03N/mmでシート状部材4の幅方向全幅を、X=5mmの位置で押さえる構成とした。その結果、ずれ量は1.2mmであった。
(実施例7)
実施例7では、押さえ具10を、図3A、図3Bに示したようにシート状部材4の移動方向8B側と、図5に示したように超音波ホーン3の移動方向8A側との両方に配置した。それ以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。
押え具10は、どちらもt=1.5mm、幅52mmのSUS304製の板を使用し、それぞれ押圧力0.03N/mmでシート状部材4の幅方向全幅を、X=5mmの位置で押さえる構成とした。その結果、ずれ量は0.2mmであった。
(比較例1)
比較例1では、ホーン傾斜角度θが0°である以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。その結果、ずれ量は5.0mmであり、シート状部材4の端部はホーン先端接触点15の位置に完全にずれてしまった。
(参考例1)
参考例1では、ホーン傾斜角度θが60°である以外は、実施例1と同様の方法で溶着物を作製し評価を行った。その結果、超音波ホーン3がシート状部材4の上を滑って振動してしまい溶着が起こらなかった。
本発明の超音波溶着装置および超音波溶着方法は、不織布、フィルム等のシート状部材と熱可塑性樹脂部材の溶着に好適に用いることができる。
1 超音波発振機
2 振動子部
3 超音波ホーン
4 シート状部材
5 被溶着部材
6 押圧機構
7 移動機構
8A 超音波ホーンのシート状部材に対する相対的移動方向
8B シート状部材の超音波ホーンに対する相対的移動方向
8C 移動機構の回転方向
9 溶着部
10 押え具
11 超音波ホーン先端の超音波縦振動方向
12 シート状部材と被溶着部材の固定部
13 超音波溶着機
14 超音波ホーンの先端
15 ホーン先端接触点
16 押圧機構による移動方向
17 超音波溶着装置
17’ 超音波溶着装置
18 超音波ホーン胴部のテーパー部
19 シート状部材の端部
L 溶着部中心とシート状部材の幅方向の端部の距離
Ls 初期位置での溶着部中心とシート状部材の幅方向の端部の距離
Le 最終位置での溶着部中心とシート状部材の幅方向の端部の距離
D 超音波ホーン先端部の外径
R 超音波ホーン先端の稜部曲面形状の曲率半径
X ホーン先端接触点から押え具の押圧面までの最短距離
θ 仮想線と超音波ホーンの中心軸とのなす角度

Claims (4)

  1. 振動子に連結され先端に曲面状の押圧面を有する棒状の超音波ホーンであって、前記先端が前記振動子の振動に共振して超音波振動する超音波ホーンと、
    前記超音波ホーンの先端を、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材に、シート状部材側から押圧する押圧機構と、
    前記超音波ホーンの先端が前記シート状部材に押圧された状態で、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させる移動機構と、を備えた前記シート状部材と前記被溶着部材とを溶着する超音波溶着装置において、
    前記超音波ホーンが、その先端で前記シート状部材の端部近傍を押圧し、前記シート状部材に対して相対的に移動させた状態で、超音波ホーンの先端とシート状部材との接触点を通りシート状部材に垂直な仮想線に対して、超音波ホーンの中心軸が前記相対的な移動方向側に傾くようにされた、超音波溶着装置。
  2. 前記仮想線と前記超音波ホーンの中心軸とのなす角度が30°以上55°以下である、請求項1の超音波溶着装置。
  3. 前記超音波ホーンを前記シート状部材に対して相対的に移動させた状態で、前記接触点の近傍で超音波ホーンとの相対位置を維持しつつ、前記重ね合わされたシート状部材と被溶着部材をシート状部材側から押圧する押え具を少なくとも1つ備えた、請求項1または2の超音波溶着装置。
  4. 振動子に連結され先端に曲面状の押圧面を有する棒状の超音波ホーンであって、前記先端が前記振動子の振動に共振して超音波振動する超音波ホーンを用い、
    前記超音波ホーンの先端を、重ね合わされたシート状部材と被溶着部材に、シート状部材側から押圧し、
    前記超音波ホーンの先端を前記シート状部材に押圧しつつ、超音波ホーンの先端を振動させた状態で、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させ、前記シート状部材と前記被溶着部材とを溶着する超音波溶着方法において、
    前記超音波ホーンの先端を前記シート状部材の端部近傍に押圧し、
    前記超音波ホーンの先端と前記シート状部材との接触点を通りシート状部材に垂直な仮想線に対して、超音波ホーンの中心軸を前記相対的な移動方向側に傾けながら、超音波ホーンをシート状部材に対して相対的に移動させる、超音波溶着方法。
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