JP6544397B2 - 切断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、切断対象物を所定形状に切断する切断装置に関する。
従来、プラスチック材もしくはプラスチック材料を含んだ板状材を打ち抜くなど、超音波振動により所定形状に切断する装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。この装置は、超音波振動が加えられる超音波ホーンを下降させることにより、支持板および移動板により担持されるカッターにホーンが当接し、ホーンが支持板および移動板と共にばねに抗して支持軸に沿ってカッターを下動させ、切断対象物であるワークがカッターにより所定形状に切断されるものである。
この場合、カッターは直接ホーンに取り付けられておらず、ホーンが加工することにより、ホーンがカッターに切離自在に当接する構成となっている。
実開平4−67999号公報
ところで、上記した特許文献1に記載の装置のように、カッターをホーンに直接取り付けない構造では、カッターの支持構造が大掛かりで装置が高価になる上、ホーンとカッターとの接触具合によっては、共振周波数がずれることによって規定の周波数で発振できなくなるという問題がある。
一方、ホーンの下面にカッターを固着することも考えられるが、超音波振動に応じてホーンがたわみ、ホーンのたわみ量が部分的に異なるため、ホーンのたわみにカッターの固着部分が追従できずに、固着部分が簡単に剥がれてカッターがホーンの下面から外れてしまうという問題がある。
なお、切断対象物をスライス片に切断する場合には、ホーンに切断刃を直接加工した装置が多数存在するが、この場合の切断刃はいわゆる包丁の刃のように直線的に切断する刃であって、ホーンの側面に切断刃が取り付けられて切断対象物を直線的に切断するものであり、単なる直線ではない所定のパターン形状に切断するものではない。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、切断刃をホーンに強固に固定することができて、切断対象物を所定のパターン形状に切断可能な安価な切断装置を提供できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明に係る切断装置は、切断対象物を所定のパターン形状に切断する切断装置において、振動子により発生する超音波振動に共振する共振器を備える超音波振動手段と、前記超音波振動手段を振動方向である上下方向に移動自在に支持するとともに、前記超音波振動手段の上下方向軸周りの支持角度を調整可能に支持する支持手段と、前記超音波振動手段の前記共振器を構成するホーンに固定され前記共振器を介して超音波振動が印加される切断刃と、前記切断対象物を前記切断刃の下方位置で保持する保持手段とを備えたものであり、前記切断刃は、前記ホーンに接触している接触部と、該接触部から下方に突出した前記所定のパターン形状を有する刃本体部とを備え、
前記接触部の幅が、前記刃本体部の前記接触部側の最大幅より大きく、前記共振器の共振周波数の1/4波長以下であることを特徴としている。
本願の発明者は、このような構成によれば、接触部と刃本体部とにより構成される切断刃の接触部の幅を、刃本体部の接触部側の最大幅より大きく、かつ、共振器の共振周波数の1/4波長以下にすると、超音波振動に応じてホーンがたわんでも、ホーンのたわみに接触部が追従して接触部がホーンから剥がれにくくなることを実験により検証した。そこで、上記したように切断刃の接触部の幅を、刃本体部の接触部側の最大幅より大きく、かつ、共振器の共振周波数の1/4波長以下にすることにより、切断刃をホーンに強固に固定することができ、切断対象物を所定のパターン形状に切断することが可能になり、しかも複雑な形状の切断刃を強固かつ安価に固定することができる。
また、前記切断対象物は、厚さ数100μmの銅、厚さ数mmのアルミニウムなどの金属のほか、厚さ数mmの熱可塑性の樹脂であるとよい。具体的には、銅であれば200μ以下、アルミニウムであれば500μm以下の厚さが好ましく、樹脂の場合には5mm以下の厚さが好ましい。そして、例えば所定のパターン形状に切断した銅、アルミニウムなどの金属の場合、電池の電極に使用することができ、機械的な切断に比べて超音波振動による切断では、切断端面におけるバリの発生を防止することができる。
また、前記切断刃の前記取付部は、接着剤により前記ホーンの下面に接着されて取り付けられ、或いは、ろう材により前記ホーンの下面に取り付けられているとよい。接着剤は1液性または2液性のエポキシ樹脂系接着剤であるのが望ましく、ろう材は半田のほか、200℃以下の低融点金属や、銀ろう、銅ろう、ニッケルろうなどの金属ろうを用いるのが望ましい。なお、切断刃は、高炭素鋼、炭素工具鋼、合金工具鋼、高速度鋼、焼結高速度鋼、超硬合金、セラミックス、サーメット、工業用ダイヤモンド、電鋳ダイヤモンドであるとよい。
本発明によれば、切断刃の取付部の幅を、刃本体部の取付部側の最大幅より大きく、かつ、共振器の共振周波数の1/4波長以下にすることにより、切断刃をホーンの下面に強固に取り付けることができ、切断対象物を所定のパターン形状に切断することが可能になり、しかもホーンの共振周波数がずれるおそれもなく、複雑な形状の切断刃を強固かつ安価に固定することができ、切断対象物を所定のパターン形状に切断可能な切断装置を安価に提供することができる。
本発明に係る切断装置の一実施形態の側面図である。 図1のホーンの下面図である。 図1の切断刃の説明図である。 図1の一部の正面図である。 図1の動作説明図である。 図1の動作説明図である。 図1の切断装置の効果の説明図である。
本発明に係る切断装置の一実施形態について図1ないし図7を参照して説明する。
図1に示す切断装置1は、支持体2の支持面21と、支持面21に直交する矢印Zの押圧方向に超音波振動するホーン35との間に切断対象物を挟んだ状態で、切断対象物を長手方向Yに走行させることによりホーン35の下面35aによる切断対象物の押圧箇所を切断対象物の長手方向Yに沿って移動させて、切断対象物に長手方向Yに沿って下面35aから押圧方向Zの超音波振動を印加することによって、ホーン35の下面35aに固定された切断刃4により切断対象物を長手方向Yに沿って所定のパターン形状に連続的に切断するものである。
支持体2は、ヘッド部3の下方に配置され、平面状の支持面21とホーン35の下面35aの切断刃4との間に切断対象物を挟み込み、この挟み込み状態で切断刃4に超音波振動を加えることで切断対象物が切断される。なお、支持体2は、チタン、チタン合金、鉄、ステンレス、アルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金などの種々の金属材料、ガラス、セラミックス、樹脂など、適宜、種々の材料により形成するとよい。
ヘッド部3は、共振器31に押圧方向Zへの超音波振動を印加する振動子32(超音波振動手段)がその一方端に接続された共振器31と、共振器31を支持する支持手段33とを備え、振動子32が共振器31および後述するホーン35を超音波振動させることにより下面35aから切断対象物に超音波振動が印加されて切断対象物が切断される。
具体的には、共振器31は、制御装置により制御される振動子32が生成する超音波振動に共振してその中心軸の方向(押圧方向Z)に超音波振動するものであって、ブースタ34とホーン35とを備え、ブースタ34の下端とホーン35の上端とが、互いの中心軸が同軸になるように無頭ねじにより連結されている。ブースタ34は、例えば図1中の矢印Z方向におけるそのほぼ中央の位置と、その上下の両端位置とが最大振幅点となるように、共振周波数の一波長の長さに形成されている。このとき、矢印Z方向において各最大振幅点から1/4波長離れた2つの位置が、それぞれブースタ34の第1および第2最小振幅点に相当する。また、ブースタ34は、その断面形状が円形状である円柱状に形成されている。そして、ブースタ34の上端に、ブースタ34の中心軸と同軸になるように振動子32が無頭ねじにより接続されている。
また、ブースタ34の第1および第2最小振幅点に相当する位置の外周面には、それぞれの周方向に沿って凹状の溝が形成されることによりブースタ34が支持手段33に把持されるための被把持部が形成されている。このとき、ブースタ34の中心軸にほぼ直交する断面形状が円形状やその他の多角形状となるように、被把持部を形成すればよい。
ここで、共振器31(ブースタ34およびホーン35)は、チタン、チタン合金、鉄、ステンレス、アルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金など、一般的に共振器を形成するのに用いられる種々の金属材料により形成するとよい。また、共振器31は、その共振周波数が約15kHz〜約60kHz、その振動振幅(矢印Z方向における伸縮の振幅)が約2μm〜約300μmとなるように構成されるのが望ましい。
ホーン35は、下面35aにより切断対象物を支持体2の支持面21に直交する押圧方向Zに押圧し、振動子32の振動に共振して超音波振動することにより下面35aから切断対象物に超音波振動を印加する。そして、ホーン35は、例えば図1中の矢印Z方向におけるその両端位置が最大振幅点となるように、共振周波数の半波長の長さに形成されている。このとき、矢印Z方向におけるホーン35のほぼ中央の位置が第3最小振幅点に相当する。
また、この実施形態では、図5に示すようにホーン35の側面には、振動子32の振動方向であるブースタ34およびホーン35の中心軸方向にほぼ平行に2つの長孔35bが透設されている。なお、長孔35bの形成場所およびその数は、ホーン35の幅等、ホーン35の形状に応じて適宜調整すればよく、長孔35bは1個であってもよいし、3個以上の長孔35bがホーン35の側面に形成されていてもよい。また、ホーン35に長孔35bが形成されていなくても構わない。
さらに、ホーン35は直方体状に形成され、ホーン35の下面35aには、図2に示すように、切断対象物を所定のパターン形状に切断するための切断刃4が固定されている。この切断刃4は、ホーン35の下面35aに接触状態で固定される接触部41と、接触部41から下方に突出した所定のパターン形状(例えば、図2に示す矩形状)を有する刃本体部42とを備え、図3に示すように、接触部41の幅Wが、刃本体部42の接触部41側の最大幅Tより大きく、共振器31の共振周波数の1/4波長以下になるように設定されている。
このとき、接触部41は、1液性または2液性のエポキシ樹脂系接着剤によりホーン35の下面35aに接着して固定したり、半田のほか200℃以下の低融点金属や、銀ろう、銅ろう、ニッケルろうなどの金属ろうなどのろう材によりろう付けして固定するとよい。
また、刃本体部42は片刃であっても両刃のいずれであってもよく、高炭素鋼、炭素工具鋼、合金工具鋼、高速度鋼、焼結高速度鋼、超硬合金、セラミックス、サーメット、工業用ダイヤモンド、電鋳ダイヤモンドなどの種々の材質により形成することができ、切削対象物の種類や、要求される切削片の大きさに応じて刃厚は100μm〜2mm等に形成される。さらに、刃本体部42の刃先を、化学気相成長(CVD)や物理気相成長(PVD)により、窒化チタン、炭窒化チタン、チタンアルミナイトライド、アルミクロムナイトライド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond−like Carbon)などの硬質物質によりコーティングしてもよい。
支持手段33は、基部36とクランプ手段37とを備え、クランプ手段37でブースタ34の被把持部を把持することにより共振器31を支持するものであり、基部36には、加圧手段4のボールねじ42に螺合するねじ穴が矢印Z方向に形成されている。
また、クランプ手段37は、ブースタ34に形成された2つの被把持部を把持できるように、基部36の2ヶ所に設けられており、それぞれ、ブースタ34の被把持部を挟持する第1および第2部材を備えている。具体的には、クランプ手段37の第1および第2の部材には、被把持部の断面形状に係合可能な形状を有する凹部がそれぞれ設けられている。そして、第1および第2部材の凹部でブースタ34の被把持部を狭持するように、被把持部を形成する凹状の溝に、基部36に支持されたクランプ手段37の第1および第2部材が嵌挿され、ボルトで第1および第2部材が固定されることにより、ブースタ34の被把持部がクランプ手段37により把持される。
なお、共振器31を支持する支持手段33の構成は、上記したように、ブースタ34に形成された被把持部を把持(クランプ)した状態でボルトにより固定されるクランプ手段37に限られず、例えば、電気制御可能に構成された機械的なクランプ機構や、ワンタッチで取り付け可能なクランプ機構など、ブースタ34の被把持部を支持することができる構成あればどのようなものであってもよい。
また、共振器31に形成される被把持部の位置は、最小振幅点に限らず、共振器31の任意の位置に被把持部を形成すればよい。さらに、被把持部の構成は、共振器31の外周面に周方向に沿って凹状の溝が形成された構成に限られず、例えば、共振器31の外周面に周方向に沿って凸状のフランジが形成された構成など、支持手段33により把持することができれば、被把持部がどのような形状に構成されてもよい。また、被把持部が支持手段33により、Oリングやダイアフラム等の弾性部材を介して支持されていてもよい。
加圧手段5は、ホーン35の下面35aが支持体2の支持面21と対向するように支持手段33に支持された共振器31を、押圧方向Zに駆動して支持体2に近接または支持体2から離間させるものであって、駆動モータ51とボールねじ52とを備えている。また、架台(図示省略)に立設された支柱(図示省略)にガイド53が結合されており、加圧手段5は、フレーム54を介して支柱およびガイド53に連結されている。
そして、制御装置に制御されて駆動モータ51が回転することにより、ガイド53に矢印Z方向に設けられた凸状のレール53aと支持手段33に設けられたガイド(図示省略)とが摺接しつつ、ボールねじ52に螺合された支持手段33が矢印Z方向において上下動し、これにより、支持手段33に支持された共振器31が支持体2に近接し、または、支持体2から離間する。
また、加圧手段5は、制御装置による制御に基づいて駆動モータ51の駆動トルクを調整することにより、所定の加圧力で支持手段33に支持された共振器31を支持体2に近接させることができるように構成されている。そして、支柱にはリニアエンコーダ(図示省略)が設けられており、これにより矢印Z方向(押圧方向)におけるヘッド部3の高さが検出されて、リニアエンコーダの検出信号に基づいて制御装置により駆動モータ51を制御することにより、ヘッド部3の高さを調整することができるようになっている。
そして、共振器31の中心軸の方向が基部36に形成されたねじ穴とほぼ同じ方向、すなわち、共振器31の中心軸の方向と加圧手段による共振器31の移動方向(押圧方向Z)とがほぼ同方向となり、ホーン35の下面35aが支持体2と対向するように、支持手段33により共振器31が支持されている。したがって、加圧手段5により基部36が下動されることで共振器31のホーン35が押圧方向Zに駆動されて一体的に支持体2に近接し、これにより加圧手段5による加圧力が下面35aから支持体2の支持面21上に載置された切断対象物に加えられる。すなわち、加圧手段により制御されることによって、ホーン35の下面35aに取り付けられた切断刃4が支持体2の支持面21に対して所定の押圧力を加えられながら下動し、超音波振動する切断刃4により切断対象物が所定のパターン形状に切断される。
ところで、切断対象物は、例えば厚さ100μmの銅や、厚さ500μmのアルミニウムなどの薄い金属であり、図4、図5に示すように、供給ローラ61に長尺の切断対象物(以下、単にシートという)7が巻回されており、このシート7が、図4中の矢印方向に回転する一対の引出ローラ62a,62bによりニップされて供給ローラ61から繰り出され、繰り出されたシート7が支持体2とホーン35との間にシート7が送り出され、シート7が切断刃4により切断され、図5中の1点鎖線に示す矩形パターンに切り抜かれた薄膜が抜き取られて残ったシート7が図4中の矢印方向に回転する一対の送りローラ63a,63bによりニップされて図外の巻き取りローラに巻き取られて回収される。
このようにして、各ローラ61,62a,62,63a,63bの回転によるシート7の移動と、ホーン35の下動による切断タイミングとが図外の制御装置により制御されて、1回の切断によりシート7が図6中の斜線を施した所定のパターン形状である矩形状にシート7が連続的に切り抜かれる。この切り抜かれたシートは、例えば電池の電極に使用され、アルミニウムであれば正極に、銅であれば負極に使用される。
上記した実施形態において、ホーン35の下面35aの全面と同じ面積に切断刃4の接触部41を形成して取り付けると、超音波振動に応じてホーン35がポアソン比でたわみ、しかもホーン35のたわみ量が部分的に異なるため、ホーン35のたわみに切断刃4の接触部41が追従できずに、接触部41の接着剤やろう付けが簡単に剥がれて切断刃4がホーン35の下面35aから簡単に外れてしまうという問題があったため、本願発明者は、接触部41と刃本体部42とにより構成される切断刃4の接触部41の幅W(図3参照)が異なるものを複数準備してホーン35の下面35aに固定し、超音波振動を加えたときの剥がれ具合を調べたところ、図7に示すような結果になった。なお、図7中の「○」は剥がれがないことを示し、「△」は剥がれ等の異常があることを示し、「×」は完全に剥がれることを示している。
すなわち、図7において、幅W(図3参照)は、接触部41の幅Wとして、超音波振動の共振周波数の1/6波長、1/4波長、1/2波長、1波長に設定したものを準備し、これらをホーン35の下面35aに固定して、超音波振動の共振周波数を20kHz,30kHz,60kHzにそれぞれ設定して超音波振動を加えたところ、1/6波長および1/4波長では、全ての共振周波数において接触部41のホーン35からの剥がれがなく、1/2波長では、20kHz,30kHzで接触部41に剥がれ等の異常が生じ、60kHzでは接触部41はホーン35から完全に剥がれ、1波長では、全ての共振周波数において接触部41がホーン35から完全に剥がれるという実験結果が得られた。
上記の実験の結果、本願発明者は、切断刃4の接触部41の幅Wが、刃本体部42の接触部41側の最大幅T(図3参照)より大きく、かつ、共振器31の共振周波数の1/4波長以下にするとよいことを見出した。そこで、切断刃4の接触部41の幅Wを設定することにより、超音波振動に応じてホーン35がたわんでも、ホーン35のたわみに接触部41が追従して接触部41がホーン35の下面から剥がれにくくでき、接触部41をホーン35の下面35aに強固に固定することができる。このとき、各幅Wの接触部41は上記したように接着剤や金属ろうなどの固着剤によりホーン35に固定するのが望ましい。
したがって、この実施形態によれば、切断刃4の接触部41の幅Wを、刃本体部42の接触部41側の最大幅Tより大きく、かつ、共振器31の共振周波数の1/4波長以下にすることにより、切断刃4をホーン35の下面35aに強固に固定することができ、切断対象物を所定のパターン形状に切断することが可能になり、しかも複雑な形状の切断刃を強固かつ安価に固定することができる。さらに、ホーン35の下面35aに直接切断刃4を固定しているため、共振周波数がずれるおそれがない。
また、切断対象物は、厚さ100μm以下の銅、500μm以下のアルミニウムなどの金属とすると、所定のパターン形状に切断することにより切り抜いた薄膜を電池の電極に使用することができる。この場合、超音波振動により切断しているため、機械的な切断による場合と比べて、切り抜いた薄膜にバリが生じすることがなく、切断端面をきれいに仕上げることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記した実施形態では、切断刃4の刃本体部42のパターンを矩形状として説明したが、刃本体部42のパターンは矩形に限るものではなく、矩形の半分のパターンであってもよく、要するに切断対象物7を切り抜くパターン形状に応じて刃本体部42のパターンを形成すればよい。
また、上記した実施形態では、ホーン35の下面35aに切断刃4を固定した例について説明したが、ホーン35の側面に切断刃4を固定するようにしてもよく、この場合も、切断刃4のホーン35と接触する接触部41の幅W(図3参照)が、刃本体部42の接触部41側の最大幅T(図3参照)より大きく、共振器31の共振周波数の1/4波長以下に設定されていればよい。
また、上記した実施形態では、ホーン35の下面35aに切断刃4を接着剤やろう付けにより固定する場合について説明したが、ホーン35の切断刃4が接触する面にNiやCrその他の金属のめっき層を形成し、このめっき層に3Dプリンタにより金属による切断刃を直接形成するようにしてもよい。この場合、形成した切断刃をその後研磨すればよく、必要に応じて熱処理を施しても構わない。
そして、薄い切断対象物を切断する装置に、本発明を広く適用することができる。
1 …切断装置
3 …ヘッド部(超音波振動手段)
31 …共振器(超音波振動手段)
32 …振動子
35 …ホーン
4 …切断刃
41 …接触部
42 …刃本体部
7 …薄膜シート(切断対象物)
W …幅
T …最大幅

Claims (1)

  1. 切断対象物を所定のパターン形状に切断する切断装置において、
    振動子により発生する超音波振動に共振する共振器を備える超音波振動手段と、
    前記超音波振動手段を振動方向である上下方向に移動自在に支持するとともに、前記超音波振動手段の上下方向軸周りの支持角度を調整可能に支持する支持手段と、
    前記超音波振動手段の前記共振器を構成するホーンに固定され前記共振器を介して超音波振動が印加される切断刃と、
    前記切断対象物を前記切断刃の下方位置で保持する保持手段と
    を備えたものであり、
    前記切断刃は、前記ホーンに接触している接触部と、該接触部から下方に突出した前記所定のパターン形状を有する刃本体部とを備え、
    前記接触部の幅が、前記刃本体部の前記接触部側の最大幅より大きく、前記共振器の共振周波数の1/4波長以下である
    ことを特徴とする切断装置。
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