JP6946713B2 - フィルターケースの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、壁面に複数の開口部を有する略円筒状の支持枠に、不織布等のシート状フィルター材が溶着され、半径方向に流体透過性を有する略円筒状のフィルターケースを製造する方法に関する。
気体に混ざった液体や粉体を分離して浄化された気体を得るエアフィルターエレメントや、水道水をろ過する浄水器等においては、不織布等のシート状物をフィルター材として使用する方法が、広く知られている。
例えば、特許文献1には、金属繊維のろ過不織布を、中空円筒形状をなした格子構造の支持体に隙間なく巻き付け、超音波溶着により接合した構成のフィルターエレメントが開示されている。
また、特許文献2には、浄水器内部に組み込まれ、活性炭等の吸着剤を保持する部材として、複数の開口部を有する支持枠の外周に布帛を隙間なく貼り付けた構成の筒状体が開示されている。
上記どちらの構成も、略円筒状の支持枠の外周に、不織布等のシート状フィルター材が巻き付けられ接合されており、半径方向に流体透過性を有する略円筒状のフィルターケースである。支持枠とフィルター材との接合方法としては、超音波溶着(特許文献1)や熱融着(特許文献2)が挙げられている。
熱融着とは、熱板やコテ、ヒーター線などの加熱治具を用いて、熱と加圧力で熱可塑性樹脂を溶かし接合する加工技術であり、一般的に知られている。熱融着では、加熱治具を被溶着物の形状に合わせて設計、使用できるため、複雑な形状や大型形状に適用しやすいという利点がある。
超音波溶着とは、熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融させ接合する加工技術であり、こちらの技術も一般的に知られている。超音波による溶着は、一瞬の摩擦熱で樹脂を溶融、固化できるため、所望の製品を得るためのサイクルタイムが短い点や装置の消費電力が少ない点、再現性が高く自動化しやすい点、溶着後の製品外観が綺麗に仕上がる点で利点がある。
また、熱融着、超音波溶着どちらにおいても、例えば、接着剤による接合と比べて、ランニングコストのかかる消耗材が不要な点で利点があり、一般的な樹脂加工技術として、様々な樹脂製品を加工する際に広く用いられている。
特開2004−89986号公報 特開2008−136933号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2のいずれにも、支持枠とフィルター材との接合の位置関係や製造手順など具体的な製造方法は一切開示されていない。
本発明の目的は、上述のような、壁面に複数の開口部を有する略円筒状の支持枠の外周に、不織布等のシート状フィルター材が巻き付けられ接合され、半径方向に流体透過性を有する略円筒状のフィルターケースを製造する方法において、必要最小限の装置構成および製造工程で、フィルターケースを効率的に得ることができる、新たな製造方法を提供することである。
上述した目的を達成するために、本発明のフィルターケースの製造方法は、
壁面に複数の開口部を有する略円筒状の支持枠と、この支持枠の前記壁面に固定された流体透過性を有するシート状のフィルター材と、を有するフィルターケースの製造方法であって、
前記支持枠と前記フィルター材とを、2つの溶着治具を用いて、前記複数の開口部の全てを挟む位置で支持枠の円周方向に延びる2本の線状に溶着固定する工程であって、
前記フィルター材を前記支持枠に、フィルター材の巻き始めの部分と巻き終わりの部分とが互いに重なり合うまで、支持枠の円周方向に相対的に巻き付けながら、
前記2つの溶着治具をそれぞれ、前記フィルター材の上から前記2本の線状の位置に当て、前記フィルター材と前記支持枠とを溶着固定する円周溶着工程を含んでいる。
また、本発明のフィルターケースの製造方法は、前記円周溶着工程の前に、前記支持枠と前記フィルター材とを2点で溶着固定する工程であって、
前記フィルター材の一端を前記支持枠に配し、
前記2つの溶着治具のそれぞれを、前記フィルター材の上から前記2本の線状に溶着を開始する2点に当て、
前記支持枠と前記フィルター材とが相対位置を固定した状態で、前記2点で前記フィルター材と前記支持枠とを溶着固定する予備溶着工程を含んでもよい。
また、本発明のフィルターケースの製造方法は、前記円周溶着工程の後に、前記フィルター材の重なり部分を互いに溶着固定する工程であって、
前記2つの溶着治具のうちの一方の溶着治具を前記フィルター材から離し、
前記2つの溶着治具のうちの他方の溶着治具を用い、前記円周溶着工程においてこの他方の溶着治具が線状に溶着固定した終端点から、前記円周溶着工程において前記一方の溶着治具が線状に溶着固定した終端点までを結ぶように、前記フィルター材の重なり部分を互いに溶着固定する軸溶着工程を含んでもよい。
また、本発明のフィルターケースの製造方法は、前記円周溶着工程の途中で、前記支持枠と前記フィルター材との相対位置を固定させた状態で前記フィルター材を切断する工程であって、
前記フィルター材を切断する位置を、前記相対位置を固定させた状態から再び前記フィルター材を前記支持枠の円周方向に相対的に前記支持枠に巻き付けていったときに、フィルター材の巻き始めの部分と巻き終わりの部分とが互いに重なり合う分の長さを残した位置とする切断工程を含んでもよい。
本発明のフィルターケースの製造方法を用いれば、必要最小限の装置構成および製造工程で所望のフィルターケースを容易に製造できるため、装置の低コスト化を図ることができるとともに、効率的に生産を行うことができるため、大量生産が容易で、コスト競争力が高い製品を得ることができる。
本発明の実施形態の初期状態を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(1)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(2)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(3)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(4)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(5)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(6)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(7)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(8)の動作を示す概略構造図 本発明の実施形態の手順(9)の動作を示す概略構造図 本発明における支持枠と回転治具の位置決め、固定方法を示す概略構造図 本発明における支持枠と回転治具の固定方法を示す概略構造図 本発明における超音波ホーンの形状の一例を示す側面図 本発明における超音波ホーンの形状の一例を示す側面図 押え具を備えた本発明の実施形態を示す概略構造図
[フィルターケースの製造方法]
以下、本発明のフィルターケースの製造方法として、実施形態の一例を、図1A〜図1Jを参照しながら説明する。ここで、本発明のフィルターケースの製造方法は、図1Aに示す初期状態から開始され、以下に記載する手順(1)〜(9)の順に行われる。
[手順(1)]
図1Aと図1Bを参照して手順(1)を説明する。図1Aに示す初期状態から、略円筒状の支持枠1を、支持枠1の内形状に沿うような外形状を有する略円柱状の回転治具2に、図1Bに示すように矢印31の方向に嵌め込み、保持する。支持枠1は、図1A中に図示されているy方向(支持枠1の軸方向)の長さL1の範囲で、壁面に複数の開口部15を有している。支持枠1を嵌め込む手段としては、人が手で直接嵌め込んだり、機械が支持枠1を把持して自動的に嵌め込むなど、いずれでもよい。また、回転治具2は、図示しない方法で固定された回転機構5と接続され固定されている。
[手順(2)]
図1Cを参照して手順(2)を説明する。回転治具2の近傍にあらかじめ準備されたシート状のフィルター材3の長尺物を、ニップロールやハンドなど図示しない方法を使用し、フィルター材3のz方向下端部一辺の近傍(以下、巻き始めの部分Sと呼ぶ)を支持枠1の外周面上に沿うように、矢印32の方向に移動させる。このとき、巻き始めの部分Sは、次の手順(3)に備え、2つの溶着治具4が支持枠1を押圧する点20A、20B(図1Dを参照)よりもz方向下側に移動させておく。点20A、20Bについては次の手順(3)で説明をする。
[手順(3)] 図1Dを参照して手順(3)を説明する。なお、これ以降便宜的に、回転治具2の軸方向で回転機構5がある方向を奥側、それとは反対側の方向を手前側とする。2つの溶着治具4(手前側:4A、奥側:4B)をそれぞれ、図示しない方法で固定された押圧機構6(手前側:6A、奥側:6B)を使用して、支持枠1の2点の位置に押し付けるように矢印33の方向に移動させる。このとき、押圧機構6Aで溶着治具4Aの後方を押すことで、溶着治具4Aが押圧したフィルター材3上の点を20Aとし、押圧機構6Bで溶着治具4Bの後方を押すことで、溶着治具4Bが押圧したフィルター材3上の点を20Bとする。20Aと20Bの距離L2は、支持枠1の複数の開口部15が形成されている範囲の長さL1(図1Aを参照)よりも広くなっている。ここで、2つの溶着治具4A、4Bは、互いに時間をずらして移動させてもよいが、短時間で手順(3)を完了させるために、同時に移動させることが好ましい。また、本実施形態では、溶着治具4として、超音波ホーンを使用する。超音波ホーンは、ホーンの先端11(図1Aを参照)を押圧方向に超音波縦振動させることで、フィルター材3と支持枠1を溶融させ接合させることができる。
[手順(4)]
図1Eを参照して手順(4)を説明する。支持枠1とフィルター材3とを相対的に位置を固定した状態で、2つの溶着治具4の超音波発振を開始し、一定時間経過後に超音波発振を停止させる。これにより、支持枠1とフィルター材3とを、20Aと20Bの2点で溶着固定させる。ここで、2つの溶着治具4は、互いに時間をずらして超音波発振を開始したり、停止してもよく、互いの発振時間を変えてもよいが、短時間で手順(4)を完了させるために、同時に超音波発振を開始および停止することが好ましい。
[手順(5)]
図1Fを参照して手順(5)を説明する。回転機構5を使用して、互いに固定された回転治具2と支持枠1とを矢印34の方向に中心軸まわりに回転させる。それにより、前述した手順(4)によって支持枠1と溶着固定されたフィルター材3が、矢印32の方向に引き出され、支持枠1の円周方向に相対的に巻き付けられる。支持枠1がフィルター材3を伴って回転するのに合わせて、2つの溶着治具4A,4Bを超音波発振することで、支持枠1とフィルター材3とを、フィルター材3上の点20A、20Bをそれぞれ起点とする支持枠1の円周方向に延びる2本の線状に溶着固定させる。ここで、溶着治具4Aが溶着した線を21A、溶着治具4Bが溶着した線を21Bとする。手順(3)で説明したように、20Aと20B間の距離L2は、支持枠1の複数の開口部15が形成されている範囲の長さL1よりも広いので、結果的に2本の線21Aと21Bの位置は、支持枠1の複数の開口部15の全てを挟む位置となる。そして、支持枠1を一定量だけ回転させた後に、次の手順(6)に備えて、支持枠1の回転と2つの溶着治具4の超音波発振を停止させる。この手順において、支持枠1の回転開始と溶着治具4の発振開始のタイミングは同時であることが好ましい。支持枠1の回転開始の方が早いと、溶着されないままフィルター材3が支持枠1に巻き付けられる区間ができてしまい、その区間に形成される支持枠1とフィルター材3の隙間を、透過させたくない物質が自由に通過でき、フィルターケースの封止性能が悪くなる可能性がある。一方、溶着治具4の発振開始の方が早いと、手順(4)で2点20A、20Bを溶着した支持枠1とフィルター材3との固定箇所が再び溶け、支持枠1の回転開始と同時に剥がれてしまう可能性がある。また、支持枠1の回転停止と溶着治具4の発振停止のタイミングも同時であることが好ましい。支持枠1の回転停止の方が早いと、停止後に同じ箇所で溶着が進むため、フィルター材3と支持枠1が溶け過ぎて穴が空いてしまう可能性がある。一方、溶着治具4の発振停止の方が早いと、溶着されないままフィルター材3が支持枠1に巻きつけられる区間ができてしまい、フィルターケースの封止性能が悪くなる可能性がある。
[手順(6)]
図1Gを参照して手順(6)を説明する。フィルター材3を、図示しない切断機構を用いて位置22で切断する。このとき、フィルター材3を切断する位置22は、支持枠1の回転と溶着治具4の超音波発振を停止し、支持枠1とフィルター材3との相対位置を固定させた手順(5)の状態から、再びフィルター材3を支持枠1の円周方向に相対的に支持枠1に巻き付けていったときに、フィルター材3の巻き始めの部分S(図1Cを参照)と切断したフィルター材3のz方向上端部一辺の近傍(以下、巻き終わりの部分Eと呼ぶ)とが互いに重なり合うことができる長さを残した位置とする。
[手順(7)]
図1Hを参照して手順(7)を説明する。再度2つの溶着治具4の超音波発振を開始するとともに、回転機構5を使用して支持枠1を矢印34の方向に回転させる。そして、手順(5)に引き続き、支持枠1とフィルター材3とを、フィルター材3の巻き始めの部分S(図1C参照)と巻き終わりの部分Eとが互いに重なり合うまで、支持枠1の円周方向に相対的に巻き付けながら、2本の線状に溶着固定させる。すなわち、2本の線21A、21Bが、それぞれ支持枠1を少なくとも一周した時点で、支持枠1の回転を停止させる。
[手順(8)]
図1Iを参照して手順(8)を説明する。溶着治具4Aを超音波発振させた状態で、溶着治具4Aと押圧機構6Aを矢印36の方向に図示しない移動機構を使用して移動させる。こうすることで、前述した手順(7)においてこの溶着治具4Aが溶着固定した線21Aの終端点23Aから、手順(7)において溶着治具4Bが溶着固定した線21Bの終端点23Bまでを結ぶように、フィルター材3の重なり部分を互いに溶着固定させる。このとき、フィルターケースとしての封止性能を損なわなければ、溶着治具4Aは、厳密に終端点23Aと23Bを結ばなくてもよい。またこのとき、特に動きやタイミングに制限は設けないが、必要に応じて、溶着治具4Bの超音波発振を停止させ矢印35の方向に退避させたり、移動させた溶着治具4Aと押圧機構6Aとに接触しないように、溶着治具4Bと押圧機構6Bとを矢印36の方向に移動させたりすることが好ましい。また、手順(7)から手順(8)へ移る間に、溶着治具4Aの超音波発振を一旦停止させて、再び発振を開始させても、連続して発振させたままにしても、どちらでもよい。また、溶着治具4Aではなく、溶着治具4Bを矢印36の反対方向に移動させて、終端点23Bと23Aを結び、溶着固定させてもよい。
[手順(9)]
図1Jを参照して手順(9)を説明する。2つの溶着治具4と押圧機構6を元の位置に戻し、支持枠1を回転治具2から取り外すことで、フィルター材3と支持枠1とが溶着されてなるフィルターケースを得る。
ここで、上述した各手順のいくつかについて、便宜的に以下のような名称をつける。
・予備溶着工程: 手順(4)で、支持枠1とフィルター材3とを2点で溶着固定させる工程
・円周溶着工程: 手順(5)と(7)で、フィルター材3を支持枠1の円周方向に相対的に巻き付けながら、支持枠1とフィルター材3とを、複数の開口部15の全てを挟む位置で支持枠1の円周方向に延びる2本の線状に溶着固定させる工程
・切断工程: 手順(6)で、フィルター材3を切断する工程
・軸溶着工程: 手順(8)で、手順(7)において溶着治具4Aが線状に溶着固定した終端点23Aから、手順(7)において溶着治具4Bが線状に溶着固定した終端点23Bまでを結ぶように、フィルター材3の重なり部分を互いに溶着固定させる工程。
また、本実施形態では、フィルター材3の長尺物を、手順(6)の「切断工程」で定長に切断し使用しているが、例えば、あらかじめ巻き始めの部分Sと巻き終わりの部分Eとが互いに重なり合う長さに枚葉状に切断したフィルター材3を使用しても、手順(6)の「切断工程」を省略すれば本発明の製造方法は適用できる。しかし、この場合、あらかじめ枚葉状にフィルター材3を切断する設備を別に設ける必要があるため、設備費が増大し、生産コストの上昇に繋がる。そのため、例えばロール状に巻かれたフィルター材3の長尺物をそのまま適用できる、本実施形態の方が好ましい。
また、本実施形態では、「予備溶着工程」、「円周溶着工程」、「軸溶着工程」を2つの溶着治具4を用いて実施しているが、例えば、各工程をそれぞれ別の溶着治具を用いて行うこともできる。しかしこの場合、溶着治具や押圧機構など必要となる装置構成要素が増え、設備の大型化や設備費の増大に繋がってしまう。また、すべての工程を1つの溶着治具で行うこともできるが、この場合、「軸溶着工程」を2回に分けて行う必要が生まれるなど、サイクルタイムが長くなってしまう。そのため、2本の溶着治具を用いた本実施形態が、最小限の装置構成で、もっとも効率的にフィルターケースを製造でき、好ましい。
[構成要素と動作条件]
次に、上述した図1A〜図1Jの実施形態例の構成要素と動作条件についての詳細を下記する。
[フィルター材]
フィルター材3としては、不織布、抄紙、メッシュシート、編物、織物、微多孔膜などが一例として挙げられ、流体透過性を有するシート状物であれば任意に選択できる。また、フィルター材3の表面には、エンボス加工のような凹凸や模様があってもよい。
フィルター材3の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂、PE(ポリエステル)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PI(ポリイミド)樹脂などが一例として挙げられ、熱可塑性を有している材質が好ましい。また、例えば不織布やメッシュシートのように内部に空隙を持ち透過性を有するものであれば、フィルター材3が溶融しなくても、支持枠1の融点がフィルター材3よりも低い場合、溶融した支持枠1がフィルター材3の空隙に入り込み固着するアンカー効果で、支持枠1とフィルター材3とが接合できる。
フィルター材3の厚みは、所望する透過性能や耐圧性能を考慮した任意の厚みであればよいが、薄すぎると溶着中に伸びたり破れたりしハンドリング性が悪くなり、厚すぎると支持枠1へ巻き付け難くなったり、溶融に時間が掛かりサイクルタイムが長くなる。この点を考慮すると、フィルター材3の厚みは10〜800μmの範囲内が好ましく、10〜500μmの範囲内がより好ましい。
また、「円周溶着工程」の手順(4)で、フィルター材3を矢印32の方向に引き出し、支持枠1の円周方向に相対的に巻き付ける際、フィルター材3には図示しない方法で張力を付与しておくことが好ましい。これは、張力が無かったり、小さ過ぎると、「円周溶着工程」中にフィルター材3がたるみ、支持枠1との溶着が所望の位置からずれてしまう可能性があるためである。一方、張力が大きすぎると、手順(4)で支持枠1とフィルター材3とを溶着固定した2点が、張力に引っ張られ剥がれてしまう可能性がある。この点を考慮すると、フィルター材3に付与する張力は、5〜120N/mが好ましく、20〜60N/mがより好ましい。
[支持枠]
支持枠1としては、壁面に複数の開口部を有する略円筒状であれば、任意の形状であってよい。
支持枠1の材質は、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂やAS(アクリルニトリル・スチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂などが一例として挙げられ、熱可塑性を有している材質であれば、いずれでもよい。また、例えば多孔質体のように内部に空隙を持ち透過性を有するものであれば、支持枠1が溶融しなくても、フィルター材3の融点が支持枠1よりも低い場合、溶融したフィルター材3が支持枠1の空隙に入り込み固着するアンカー効果で、支持枠1とフィルター材3とが接合できる。
支持枠1の肉厚は、強度等を考慮し、任意の厚みであってよいが、薄すぎると溶着中に穴が空き、溶着治具4が回転治具2に接触するまで貫通する可能性がある。この点を考慮すると、支持枠1の肉厚は3mm以上が好ましい。
[回転治具]
回転治具2としては、支持枠1の内形状に沿うような外形状を有し、支持枠1を保持、固定できる形状および構成であれば任意に選択できる。このとき、回転治具2の外形状が支持枠1の内形状に完全に一致している必要はないが、外形状と内形状が接触している範囲が大きいほうが、両者の嵌合による摩擦力が大きくなるため固定の観点から好ましい。また、溶着治具4が支持枠1を押圧する位置では、押圧に対し反対側(支持枠1の内部側)から支持枠1を支える必要があるため、その位置では外形状と内形状が接触していることが好ましい。
支持枠1の軸方向への位置決めとしては、例えば図2に示すように、回転治具2に段差7を設けて、そこに矢印31の方向に支持枠1を嵌め込み、当て止めすることで実現できる。
支持枠1の軸方向への固定としては、支持枠1と回転治具2の嵌合による摩擦力を用いることが好ましいが、例えば図3に示すように、回転治具2の段差7の軸方向反対側から、支持枠1を矢印31の方向に押圧するキャップ8を用いれば、よりしっかりとした固定となり、支持枠1の回転治具2からの抜けを防止することができるため、より好ましい。このとき、キャップ8は回転治具2と共に回転してもしなくても、いずれでもよい。
支持枠1の円周方向への固定、位置決めとしては、支持枠1と回転治具2の嵌合による摩擦力を用いることが好ましいが、例えば、図2に示すように、支持枠1の内部と回転治具2の外部に、互いに嵌合するキー14とキー溝13を設けておけば、図3に示したようにキー14とキー溝13が互いに嵌合し、支持枠1と回転治具2が確実に共回りし、回転治具2の支持枠1に対する空回りを防止でき、より好ましい。このとき、例えば上述した構成とは逆に、回転治具2にキーを、支持枠1にキー溝を付けたり、キーとキー溝をキャップ8側ではなく段差7側につけたりと、状況に応じて任意にキーとキー溝の位置や形状を決めてもよい。
また、図1Iの手順(8)において、終端点23Aから終端点23Bを結ぶ線(フィルター材3の重なり部分を互い溶着固定させる位置)と支持枠1の開口部とが重なった状態で「軸溶着工程」を行うと、溶着治具4Aの先端11が、移動中に、フィルター材3の重なり部分を押圧した状態で前記開口部に嵌ってしまうため、フィルター材3の重なり部分を互いに溶着固定できなくなり、また溶着治具4Aは、移動が妨げられ破損してしまう恐れがある。そのため、上述したキー14とキー溝13を使用し、図1Bの手順(1)の段階であらかじめ、終端点23Aから終端点23Bを結ぶ線と支持枠1の開口部とが重ならないように、支持枠1と回転治具2を位置決め、固定しておくことが好ましい。
回転治具2の材質は、SUS(ステンレススチール)、鉄、アルミ、エンジニアリングプラスチックなどが一例として挙げられるが、たわみや変形が少なく、また溶着治具4によって発生する熱に対して耐熱性を有している必要があるため、金属材料が好ましい。
[回転機構]
回転機構5としては、ロータリーアクチュエータ、ラック&ピニオン、手動による回転などが一例として挙げられ、任意に選択できるが、均一な溶着跡を得るためには、回転速度が一定であることが好ましいことから、電動で駆動できるものが好ましい。
[押圧機構]
押圧機構6としては、エアシリンダー、電動スライダー、バネ、錘による荷重などが一例として挙げられ、任意に選択できるが、各工程で一定の溶着強度を得るために一定の押圧力を維持でき、また各工程でそれぞれに任意に押圧力を設定できる点で、エアシリンダーが好ましい。
[切断機構]
切断機構としては、はさみ、カッターナイフ、ロータリーカッターなどが一例として挙げられ、任意に選択できる。
上述した実施形態例では、手順(5)と(7)の間に、「切断工程」として手順(6)でフィルター材3を切断しているが、手順(7)すなわち「円周溶着工程」の後、または、手順(8)すなわち「軸溶着工程」の後に、切断を行うこともできる。ただしこの場合、フィルター材3を切断する際に、切断機構が支持枠1と接触するのを避ける必要があり、フィルター材3を支持枠1から離れた位置で切断しなくてはならない。このため、フィルター材3の巻き始めの部分と巻き終わりの部分との重なり部分が大きくなってしまう。重なり部分が大きいと、支持枠1の開口部を重なり部分(すなわち2枚のフィルター材)で覆うことになり、透過性能が低下してしまう可能性がある。また、余分にフィルター材を使用することで、生産コストを上昇させてしまう。よって、上述した実施形態例のように、手順(5)と(7)の間、すなわち「円周溶着工程」の間に、切断を行うのが好ましい。
[移動機構]
移動機構としては、電動スライダー、ラック&ピニオン、エアシリンダーなどが一例として挙げられ、任意に選択できるが、回転機構5と同様に、均一な溶着跡を得るためには、移動速度が一定であることが好ましいことから、電動で駆動できるものが好ましい。
[溶着治具]
溶着治具4としては、超音波ホーン、先端にヒーター線を配した熱融着治具、ホットメルト接着剤塗布用のガンなどが一例として挙げられ、任意に選択できる。これらの中でも、上述した実施形態例のように、超音波ホーンを使用した超音波溶着が、一瞬の摩擦熱で樹脂を溶融、固化できるため、各工程に掛かる時間を短くすることができ、また、消費電力が少ない点、再現性が高く自動化しやすい点、ランニングコストのかかる消耗材が不要な点、溶着後の製品外観が綺麗に仕上がる点で利点があり、好ましい。以下、溶着治具4として超音波ホーンを用いた場合の一例の詳細を説明する。
[超音波ホーン]
図4Aに示すように、超音波ホーン10の形状は、先端11に曲面状の押圧面を有すればよく、先端11での矢印37の方向への超音波振動を増幅するための胴部のテーパー部12以外は円柱状、角柱状、円錐状、角錐状などのいずれの形状であってもよい。
超音波ホーン10の先端11の形状は、例えば図4Aに示すように、曲面状に丸まっている円柱形状であっても、図4Bに示すように、曲面状に丸まっている円錐形状であってもよい。
図4A、図4Bのどちらの形状においても、円柱部の径Dは、所望の溶着幅に応じて適宜選択できるが、径Dが小さすぎると超音波ホーンの剛性が低くなるため、超音波振動で超音波ホーン自体が変形したり、折れたりして破損しやすくなる。一方で径Dが大きすぎると超音波振動に要するエネルギーも大きくなるため、装置が大型化し、装置の消費電力が増加してしまう。そのため、機械的強度、および振動効率のバランスから、円柱部の径Dは2〜20mm程度が好ましく、実用性が高い。
また、超音波ホーン10の先端11の稜部曲面形状の曲率半径Rは、小さすぎると、R部と接触するフィルター材3に局所的なせん断力が加わり、フィルター材3が溶着部と非溶着部の境界で切れやすくなる。そのため、局所的なせん断力を緩和させるために、曲率半径Rは1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。
超音波ホーン10の材質は、SKD材、アルミ、チタンなどいずれでもよい。本発明の製造方法では、溶着中に、超音波ホーン10がフィルター材3と摺動しながら移動するため、超音波ホーン10の先端11が摩耗しやすい。そこで、硬度が高いSKD材が材質として好ましい。また、超音波ホーン10の先端11に、耐摩耗性に優れる硬質クロムメッキなどの表面処理加工を施すことも好ましい。
超音波ホーン10の振動周波数は、特に制限されるものではないが、通常15〜40kHzが好ましく、超音波ホーンおよび超音波ホーンを駆動させる振動子(図示せず)への機械的負荷と溶着効率のバランスから、25〜35kHzがより好ましい。
[溶着条件]
本発明の製造方法において、溶着治具4として超音波ホーン10を用いた場合の溶着条件について、図1A〜図1Jを参照しながら説明する。
超音波ホーンの振幅は、フィルター材3と支持枠1とが溶着できれば特に限定されないが、小さいと十分な超音波縦振動が得られず、樹脂が溶融するまでの時間が長くなり、単位時間あたりに溶着できる距離(すなわち溶着速度)が小さくなる。一方、振幅が大きいと、速やかに溶着できる反面、溶着中にフィルター材3へ与える抵抗(超音波ホーンとフィルター材3の摺動抵抗)が大きくなるため、フィルター材3が支持枠1に対してずれやすくなる。そのため、振幅は20〜80μmが好ましく、40〜60μmがより好ましい。
「予備溶着工程」での溶着時間は、フィルター材3と支持枠1の材料特性や、超音波ホーンの振動設定に合わせて任意に設定できるが、短すぎると溶着が進まずフィルター材3と支持枠1とが剥がれやすくなり、長すぎると過度に溶着が進みフィルター材3と支持枠1とに穴が空き、溶着治具4が回転治具2に接触するまで貫通する可能性がある。そのため、溶着時間は0.1〜3.0秒が好ましく、0.3〜0.8秒がより好ましい。
「円周溶着工程」で、回転機構5の回転速度によって決まる、フィルター材3の矢印32の方向への引き出し速度(フィルター材3の超音波ホーンに対する相対的移動速度であり、溶着速度となる。)と、「軸溶着工程」で、移動機構の移動速度によって決まる溶着速度とは、遅すぎると過度に溶着が進みフィルター材3と支持枠1とに穴が開いてしまい、速すぎると溶着が進まずフィルター材3と支持枠1とが剥がれやすくなってしまう。そのため、いずれの速度も10〜50mm/秒が好ましく、20〜40mm/秒がより好ましい。
押圧機構6の押圧力によって決まる、超音波ホーンの先端11に掛かる押圧力は、小さいと超音波縦振動が伝達されにくくなるため、樹脂が溶融するまでの時間が長くなり、単位時間あたりに溶着できる距離(すなわち溶着速度)が小さくなる。一方、押圧力が大きいと超音波ホーンを駆動させる振動子(図示せず)への機械的負荷が大きくなり、また、フィルター材3への摺動抵抗が大きくなり、フィルター材3が支持枠1に対してずれやすくなる。そのため、押圧力は5〜20Nが好ましく、8〜15Nがより好ましい。
[押え具]
図5に示すように、溶着治具4がフィルター材3を押圧する2点(20A、20B)よりもフィルター材3の引き出し方向(矢印32の方向)の上流側近傍に、フィルター材3を全幅で押圧する押え具9Cを設けることが好ましい。押え具9Cを、手順(1)、(2)、(9)の間は矢印38とは反対の方向に退避させておき、手順(3)〜(8)の間で、溶着治具4がフィルター材3を押圧するのと同じタイミングで、図示しない押圧機構で矢印38の方向に前進させてフィルター材3を押圧する。こうすることで、「円周溶着工程」、「軸溶着工程」のどちらにおいても、フィルター材3の、特に支持枠1の軸方向へのずれを抑制できる。同様にフィルター材3の引き出し方向下流側近傍を、押え具9Cと同じタイミングで矢印39の方向に押圧する押え具9Dを併設すると、より好ましい。
以下、図1A〜図1Jに示した構成を用いて、本発明の実施の一例を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
支持枠1として、壁面に格子状の開口部(L1=46.6mm)を有するABS樹脂製の円筒ケース(長さ:68.4mm、外径:42mm、肉厚2.3mm)を、フィルター材3として、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(厚み:0.5mm、幅方向長さ55mm、目付90g/m)を用意した。これらを、溶着治具4として超音波ホーン(SKD11製、D=3mm、R=1.5mm)を使用し、L2=48.6mmとなるように溶着固定させた。
超音波ホーンは、精電舎製の超音波発振機SONOPET−D325を使用し、周波数28.5kHz、先端振幅50μmで超音波振動するよう設定した。
回転機構5として、ロータリーアクチュエータを用い、回転治具2に回転を与える構成とした。このとき、前記ロータリーアクチュエータの回転速度を調整し、フィルター材3の引き出し速度(溶着速度)が30m/秒となるように設定した。
押圧機構6としては、エアシリンダーを使用し、溶着治具4のフィルター材3に対する押圧力が12Nになるようにエア圧を設定した。
切断機構としては、不織布を全幅で挟むことができるハサミを使用し、刃先の開閉一往復で不織布を切断できるようにした。
移動機構としては電動スライダーを使用し、溶着治具4Aの移動速度(溶着速度)が30m/秒となるように設定した。
また、手順(5)のときのフィルター材3に付与する張力は50N/mに設定した。この張力下で、「予備溶着工程」にて2点で溶着固定した支持枠1とフィルター材3とが、手順(5)での回転開始と同時に剥がれないように、「予備溶着工程」での溶着時間を0.4秒と設定した。
また、手順(1)の支持枠1の嵌め込みと、手順(9)の取り出しは人手作業で行った。
上記設定を保ち、手順(1)〜(9)の順番に沿って1000個のフィルターケースを作製した。自動動作である手順(2)〜(8)の所要時間は平均7.9秒、標準偏差が0.1であった。また、人手作業も含めた手順(1)〜(9)の所要時間は平均10.1秒であった。作製したフィルターケースの溶着性、封止性はすべて良好であり、溶着不足により支持枠1からフィルター材3が剥がれたり、過溶着により支持枠1に穴が空いたり、フィルター材3が溶着部と非溶着部の境界で切れるなどの問題は発生しなかった。
1 支持枠
2 回転治具
3 フィルター材
4 溶着治具
4A 手前側の溶着治具
4B 奥側の溶着治具
5 回転機構
6 押圧機構
6A 手前側の押圧機構
6B 奥側の押圧機構
7 回転治具の段差
8 キャップ
9C 押え具
9D 押え具
10 超音波ホーン
11 超音波ホーンの先端
12 超音波ホーン胴部のテーパー部
13 キー溝
14 キー
15 支持枠の壁面にある複数の開口部
20A 溶着治具4Aがフィルター材3を押圧する点
20B 溶着治具4Bがフィルター材3を押圧する点
21A 「円周溶着工程」において溶着治具4Aが、支持枠とフィルター材とを溶着した線
21B 「円周溶着工程」において溶着治具4Bが、支持枠とフィルター材とを溶着した線
22 フィルター材の切断位置
23A 「円周溶着工程」において溶着治具4Aが溶着固定した線21Aの終端点
23B 「円周溶着工程」において溶着治具4Bが溶着固定した線21Bの終端点
31 支持枠を回転治具へ嵌め込む方向
32 フィルター材の引き出し方向
33 溶着治具の押しつけ方向
34 回転機構の回転方向
35 溶着治具の退避方向
36 「軸溶着工程」での溶着治具4Aの移動方向
37 超音波ホーン先端の振動方向
38 押え具9Cの押圧方向
39 押え具9Dの押圧方向
L1 支持枠の壁面の開口部の軸方向の長さ
L2 20Aと20Bの距離
S フィルター材の巻き始めの部分
E フィルター材の巻き終わりの部分
D 超音波ホーン先端部の外径
R 超音波ホーン先端の稜部曲面形状の曲率半径

Claims (3)

  1. 壁面に複数の開口部を有する略円筒状の支持枠と、この支持枠の前記壁面に固定された流体透過性を有するシート状のフィルター材と、を有するフィルターケースの製造方法であって、
    前記支持枠と前記フィルター材とを、2つの溶着治具を用いて、前記複数の開口部の全てを挟む位置で支持枠の円周方向に延びる2本の線状に溶着固定する工程であって、
    前記フィルター材を前記支持枠に、フィルター材の巻き始めの部分と巻き終わりの部分とが互いに重なり合うまで、支持枠の円周方向に相対的に巻き付けながら、
    前記2つの溶着治具をそれぞれ、前記フィルター材の上から前記2本の線状の位置に当て、前記フィルター材と前記支持枠とを溶着固定する円周溶着工程と、
    前記円周溶着工程の前に、前記支持枠と前記フィルター材とを2点で溶着固定する工程であって、
    前記フィルター材の一端を前記支持枠に配し、
    前記2つの溶着治具のそれぞれを、前記フィルター材の上から前記2本の線状に溶着を開始する2点に当て、
    前記支持枠と前記フィルター材とが相対位置を固定した状態で、前記2点で前記フィルター材と前記支持枠とを溶着固定する予備溶着工程と、
    を含む、フィルターケースの製造方法。
  2. 前記円周溶着工程の後に、前記フィルター材の重なり部分を互いに溶着固定する工程であって、
    前記2つの溶着治具のうちの一方の溶着治具を前記フィルター材から離し、
    前記2つの溶着治具のうちの他方の溶着治具を用い、前記円周溶着工程においてこの他方の溶着治具が線状に溶着固定した終端点から、前記円周溶着工程において前記一方の溶着治具が線状に溶着固定した終端点までを結ぶように、前記フィルター材の重なり部分を互いに溶着固定する軸溶着工程を含む、請求項のフィルターケースの製造方法。
  3. 前記円周溶着工程の途中で、前記支持枠と前記フィルター材との相対位置を固定させた状態で前記フィルター材を切断する工程であって、
    前記フィルター材を切断する位置を、前記相対位置を固定させた状態から再び前記フィルター材を前記支持枠の円周方向に相対的に前記支持枠に巻き付けていったときに、フィルター材の巻き始めの部分と巻き終わりの部分とが互いに重なり合う分の長さを残した位置とする切断工程を含む、請求項1または2のフィルターケースの製造方法。
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