JP2018075576A - 継目無鋼管の製造方法および継目無鋼管製造設備 - Google Patents

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【課題】薄肉、長尺の継目無鋼管に対し、鋼管肉厚方向、長手方向で機械的特性のばらつきが少ない継目無鋼管の製造方法および継目無鋼管製造設備を提供することを目的とする。【解決手段】鋼素材を加熱した後、加熱された前記鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とし、前記中空素材に熱間加工を施して継目無鋼管とするにあたり、穿孔圧延後、前記中空素材の先端と後端を反転させてから熱間加工を施すとともに、穿孔圧延後、熱間加工前に前記中空素材の先端と後端の内面温度を測定し、測定したそれぞれの内面温度が1100℃以上δA℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御することを特徴とする継目無鋼管の製造方法。ただし、δA:昇温過程でδフェライト相単相になる温度である。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼管長手方向で機械的特性のばらつきが少ない、継目無鋼管の製造方法および継目無鋼管製造設備に関する。
継目無鋼管は油田、ガス田開発や熱交換機、化学プラント用配管、構造用部材として使用されている。近年、鋼管の軽量化を目的に鋼管材料の高強度化による薄肉品や、厳しい外力にさらされる環境での使用を拡大するための極厚品といった、薄肉から厚肉まで様々なものが要求されている。例えば、特許文献1には、質量%で、C:0.005〜0.050%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.20〜1.80%、Cr:15.5〜18%、Ni:1.5〜5%、Mo:1〜3.5%、V:0.02〜0.20%、N:0.01〜0.15%、O:0.006%以下を含有し、Cr+0.65Ni+0.6Mo+0.55Cu−20C≧19.5およびCr+Mo+0.3Si−43.5C−0.4Mn−Ni−0.3Cu−9N≧11.5(式中の元素記号は各元素の含有量(質量%)を意味する。)を満足する成分組成を有する鋼素材を加熱し、熱間加工により造管して、造管後、空冷以上の冷却速度で室温まで冷却して所定寸法の継目無鋼管とし、ついで継目無鋼管を、850℃以上の温度に再加熱し空冷以上の冷却速度で100℃以下まで冷却し、ついで700℃以下の温度に加熱する焼入れ−焼戻処理を施すことにより、体積率で10〜60%のフェライト相を含み残部がマルテンサイト相である組織を有し、降伏強さが654MPa以上の油井用高強度ステンレス鋼管を得ることができる技術が開示されている。これにより、特許文献1では、高強度であるとともに、COやClを含む、230℃までの高温の厳しい腐食環境下においても充分な耐食性を有する鋼管になるとしている。
一方で、施工時の管端の継ぎ目の数をできるだけ減らすため、長尺品の要求が強くなっている。継目無鋼管を高能率かつ、所望の形状に造り込むための圧延技術ならびに形状制御技術として、特許文献2には、圧延温度に加熱された鋼塊を傾斜ロール穿孔機で中空素管に穿孔し、その後に素管に伸延し、次いで仕上がり管に圧延する様式の継目無鋼管を造るための方法において、延伸を穿孔の直後に連続して同じ傾斜ロール穿孔機で、穿孔作業に対して反対の通過方向で延伸することで設備の数と設備間の搬送に必要な付帯設備への投資を最小限にしつつ所望の形状に造り込める技術が開示されている。また、特許文献3には、穿孔圧延後に行われる延伸圧延の最中に素管の外面温度と内面温度を測定し、鋼種・サイズに応じた関係式を用いて加工温度上昇値の長手方向バラツキが生じないように圧延速度を制御する方法が開示されている。
特開2005−336595号公報 特開昭63−26209号公報 特開平6−54402号公報
継目無鋼管が長尺になると、先端と後端の材料温度が大きく変化し、その差が極端になると製造不可となってしまうため、素管の温度を管全長に亘って所定の温度域に制御し、温度の均一化を図ることが肝要である。
しかしながら、特許文献1に記載されるようなCrを増量した材料では、フェライト安定化元素であるCrを多量に含むため、高温で圧延した際、フェライト粒の粗大化が起こりやすくなり、靭性が低下しやすい。一方で、圧延温度を低温化すると加工性が低下し、割れが発生しやすくなる。このため、特許文献1に記載されるようなCrを増量した材料では、長尺化する場合に安定的に製造できる温度が限られているという問題がある。
また、特許文献2に記載の方法では、1台の装置で往復して圧延を行うためサイクルタイムが伸び、大量生産に向かない。また、特許文献3に記載の方法では、素管長手方向に生じうる温度差をある程度軽減できるものの、前工程の穿孔圧延で既に生じている長手方向の温度差を打ち消すほどの効果は期待できない。従って、厳格な温度均一化が求められる材料に対しては十分といえない。
かかる従来技術の状況に鑑み、本発明では、薄肉、長尺の継目無鋼管に対し、鋼管肉厚方向、長手方向で機械的特性のばらつきが少ない継目無鋼管の製造方法および継目無鋼管製造設備を提供することを目的とする。なお、ここでいう薄肉とは20mm以下を示し、長尺とは8m以上の製品長をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、まず、穿孔圧延後の鋼管長手方向(先後端)の温度差について調査した。その結果、圧延直後の鋼管では、鋼管外面の先後端温度差に比べて、鋼管内面の先後端温度差の方が大きいことが判明し、特に鋼管先後端の内面温度を管理することが材質制御に重要であると着想した。
すなわち、鋼管外面は圧延ロールと接触する際、鋼管に対してロール径が十分大きいためロール温度は上昇し難く、先後端で鋼管からの抜熱量に大きな差はない。一方、鋼管内面は体積が小さく熱容量が小さな工具を使用せざるを得ず、かつ接触的な冷却ができないため、圧延時に先端から後端にかけて徐々に温度上昇し、それに伴う鋼管内面からの抜熱量が減少する。そのため、鋼管先端に比べて後端の温度は大幅に高くなる。その結果、材質の均一性を図ることができず、鋼管長手方向において機械的特性に差が出てしまい、所望の鋼管を得ることができない。この傾向は、穿孔圧延に連続して行われる熱間加工においてさらに増幅するため、先後端で同じ成型ひずみを受ける場合においても、加工時の温度が大幅に異なり、それにより所望の材質が得られないばかりか、製造可能範囲を狭める結果を招いているという知見を得た。
そこで、さらなる研究を行い、長手方向の機械的特性のばらつきを簡便に抑制するには、穿孔圧延後の鋼管先後端を反転させた後に熱間加工することで、穿孔圧延や穿孔圧延後の複数回の熱間加工において生じた鋼管長手方向の内面温度の差を相殺し、長手方向で鋼管温度を均質化することが有効であると考えた。加えて、穿孔圧延後、熱間加工前の鋼管の先後端の内面温度を把握し、この内面温度が所定の温度域となるように加熱炉の温度を制御することで、長手方向の鋼管温度の均質化を図り、機械的特性のばらつきを少なくし、所望の特性を得ることができることを見出した。
本発明は以上の知見に基づいて完成されたものであり、具体的には以下のとおりである。
[1]鋼素材を加熱した後、加熱された前記鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とし、前記中空素材に熱間加工を施して継目無鋼管とするにあたり、
穿孔圧延後、前記中空素材の先端と後端を反転させてから熱間加工を施すとともに、
穿孔圧延後、熱間加工前に前記中空素材の先端と後端の内面温度を測定し、測定したそれぞれの内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御する
ことを特徴とする継目無鋼管の製造方法。
ただし、δ:昇温過程でδフェライト相単相になる温度である。
[2]前記測定した内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲を外れた時点で、前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする[1]に記載の継目無鋼管の製造方法。
[3]測定した内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲を外れると判定された時点で、加熱炉の温度を制御することを特徴とする[2]に記載の継目無鋼管の製造方法。
[4]前記測定した内面温度が1100℃よりも低い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を上げ、
前記測定した内面温度がδ℃よりも高い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を下げる
ように前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする[1]または[2]に記載の継目無鋼管の製造方法。
[5]前記測定した内面温度が1180℃よりも低い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を上げ、
前記測定した内面温度が(δ−70)℃よりも高い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を下げる
ように前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする請求項3に記載の継目無鋼管の製造方法。
[6]前記鋼素材が、質量%で、
C :0.050%以下、 Si:1.00%以下、
Mn:0.20〜1.80%、 Cr:15.5〜18.0%、
Ni:1.5〜5.0%、 Mo:1.0〜3.5%、
V :0.02〜0.20%、 N :0.01〜0.15%、
O :0.006%以下
を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の継目無鋼管の製造方法。
[7]前記鋼素材が、さらに、質量%で、次A群〜D群
A群:Al:0.002〜0.050%
B群:Cu:3.5%以下、W:3.5%以下、REM:0.3%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
C群:Nb:0.2%以下、Ti:0.3%以下、Zr:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
D群:Ca:0.01%以下、B:0.01%以下のうちから選ばれた1種または2種
のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することを特徴とする[6]に記載の継目無鋼管の製造方法。
[8]鋼素材を加熱する加熱装置と、加熱された鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とする穿孔圧延装置と、前記穿孔圧延装置と連続して配置されて、前記中空素材に熱間加工を施して継目無鋼管とする熱間加工装置とを備える継目無鋼管製造設備であって、
前記熱間加工装置は、
加熱炉と、
前記熱間加工装置の入側に、前記中空素材の先端と後端を反転可能な反転機構と、
前記熱間加工装置の入側に、前記中空素材の先端および後端の内面温度を測定する温度測定手段と
前記温度測定手段により測定されるそれぞれの内面温度が1100℃以上δ℃以下となるように加熱炉の温度を制御する
ことを特徴とする継目無鋼管製造設備。
ただし、δ:昇温過程でδフェライト相単相になる温度である。
本発明によれば、鋼管長手方向に機械的特性のばらつきの少ない継目無鋼管を容易に製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、加工発熱の増加や長尺化により鋼管の長手方向の温度差が大きくなる場合においても、適切な温度域での鋼管全長の熱間加工が可能になり、鋼管長手方向に機械的特性のばらつきが少ない継目無鋼管を容易に提供できる。
図1は、継目無鋼管製造設備の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明の継目無鋼管製造設備の一例を図1に示す。本発明の継目無鋼管製造設備は、加熱装置1と、穿孔圧延装置2と、熱間加工装置3とをこの順に配列してなる。本発明では、加熱装置1で鋼素材を加熱し、次いで穿孔圧延装置2で加熱された鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とする。次いで、熱間加工装置3で中空素材に熱間加工を施して所定形状の継目無鋼管を製造する。
本発明で使用する加熱装置1は、鋳片、鋼片等の鋼素材を所定温度に加熱できる加熱炉であればよく、とくに限定する必要はない。例えば、回転炉床式加熱炉、ウォーキングビーム式加熱炉等の常用の加熱炉がいずれも適用できる。また、誘導加熱方式の加熱炉としてもよい。
また、本発明で使用する穿孔圧延装置2は、加熱された鋼素材に穿孔圧延を施し中空素材とすることができる穿孔圧延機であればよく、例えば、バレル形ロール、コーン型ロール等を用いるマンネスマン傾斜式穿孔機、熱間押出式穿孔機等の、通常公知の穿孔圧延機がいずれも適用できる。
また、本発明で使用する熱間加工装置3は、中空素材に加工を施し所定形状の継目無鋼管とすることができる装置であればよく、目的に応じて、例えば、エロンゲータ31、穿孔された中空素管を薄く長く延ばすプラグミル32、素管内外表面を滑らかにするリーラ(図示せず)、所定寸法に整えるサイジングミル33の順で配置された圧延機、あるいは中空素管を所定寸法の鋼管とするマンドレルミル(図示せず)、若干の圧下を行ない外径、肉厚を調整するレデューサ(図示せず)を配置した圧延機等の、通常公知の熱間加工用の圧延機がいずれも適用できる。好ましくは、穿孔後の工程として、固定した内面工具に対して相対的に鋼管を移動させる機構をもつことからエロンゲータを配した熱間加工装置を用いると、先後端の温度差をキャンセルする効果が大きい。これら熱間加工後は、空冷以上の冷却速度で好ましくは室温まで冷却され、所定の寸法形状の継目無鋼管とされる。
本発明では、穿孔圧延後、中空素材の先端と後端を反転させてから熱間加工を施す。中空素材の先後端を反転させた後に熱間加工することで、穿孔圧延や、穿孔圧延後に複数回熱間加工を施す場合において生じた鋼管長手方向の内面温度の差を相殺し、長手方向で鋼管温度を均質化することができる。
中空素材の先端と後端を反転させる反転機構は、中空素材の熱間加工開始方向を入れ替える機構であり、熱間加工装置3の入側に設置されればよい。また、図1に示すように、エロンゲータ31、プラグミル32、サイジングミル33といった複数の圧延機が連続して配置される場合、反転機構は各圧延機の入側に設置されればよい。反転機構としては、中空素材の長手方向中心を軸にして回転させてもよいし、搬送中に中空素材の先端と後端を反転させてもよい。
本発明では、さらに、穿孔圧延後、熱間加工前に中空素材の先端と後端の内面温度を測定し、測定した内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御する。熱間加工前の中空素材の先後端の内面温度を把握し、この内面温度が所定の温度域となるように熱間加工装置の加熱炉の温度を制御することで、長手方向の鋼管温度の均質化を図り、長手方向の機械的特性のばらつきを少なくし、所望の特性を得ることができる。
なお、δは、昇温過程でδフェライト単相となる温度であり、熱平衡計算により算出しても良いし、加熱中の熱膨張曲線を測定し、δフェライト単相となった際に生じる熱膨張曲線の変曲点を測定しても良い。
中空素材の先端と後端の内面温度を測定する測定手段は、例えば温度計で測定すればよい。温度計としては、オンラインで測定する温度計であればよく、接触式、非接触式いずれの場合でもよい。中空素材の先端、後端の両方が熱間加工される時間を考慮して、中空素材の先端と後端の温度を測定するタイミングが同一条件のもとで先端および後端の内面温度を導くことが好ましい。また、中空素材の内面温度を測定するのは、穿孔圧延後であって、熱間加工が施される前であればよい。すなわち、温度計の設置位置としては、熱間加工装置3の入側であればよい。また、熱間加工装置3が、図1に示すように、エロンゲータ31、プラグミル32、サイジングミル33といった複数の圧延機が連続して配置される場合、温度計は各圧延機の入側毎に設置されればよい。ただし、設置位置に制約がある場合は、伝熱計算を用いて中空素材の先端および後端の内面温度を導いてもよい。本発明では、中空素材の先端および後端の内面温度を管理することが重要であるため、温度計は穿孔圧延後の熱間加工装置の入側に対し、最低1ヶ所は設置する必要がある。一方で、熱間加工での加工温度とひずみの関係を把握し、最終的な材質を予測する観点から複数箇所に温度計を設けると好ましい。
また、中空素材の内面温度を測定する位置については、先端もしくは後端から長手方向に20〜200mmの範囲内の位置で測定することが好ましい。これは、中空素材の先端もしくは後端から長手方向に20mm以内の位置では、放熱量が大きく形状も不安定となりやすく、温度バラツキが生じ得るためである。
なお、反転機構と温度計との配置関係については、いずれも熱間加工が施される前であればよいので、反転機構により中空素材の先端と後端を反転した後に、温度計で中空素材の先端と後端の内面温度を計ってもよいし、温度計で中空素材の先端と後端の内面温度を計った後に、反転機構により中空素材の先端と後端を反転してもよい。
本発明では、中空素材の先端および後端の内面温度が1100℃以上δ℃以下となるように熱間加工装置の加熱炉の温度を制御する。熱間加工における加工温度とひずみの関係が材質に与える影響は、材料成分により異なるため、低減すべき温度差の目標は材料により異なる。主には、高温でフェライト相を含む材料については高温で粒成長しやすく、熱間加工中の温度管理が重要となる。穿孔圧延において、使用される内面工具は体積が小さいため熱容量が小さい。なおかつ接触的な冷却ができないため、穿孔圧延時には先端から後端にかけて徐々に温度上昇する。それに伴い、中空素材内面からの抜熱量が減少し、中空素材の先端に比べて後端の温度は大幅に高くなる。さらに、後に続く熱間加工においても、最初に工具に触れる先端と工具温度が上昇した状態で接触する後端側の温度差はさらに拡大される。特に穿孔圧延後に減肉・拡管圧延を行う場合に、温度差の拡大が顕著である。
このように、中空素材の外面に比べて内面では工具への抜熱量が少ないことから、温度が上がりやすい。したがって、中空素材の後端の内面側が最も温度が高くなる。管の温度が上がると、先端に対して靭性が大きく低下する。本発明者らが検討した結果、材料がδ(昇温過程でδフェライト相単相になる温度)超えの温度にさらされるとフェライト相が急激に成長・粗大化して靭性が顕著に低下することがわかった。一方、材料が1100℃未満でその後の熱間圧延に供されると、フェライトより強度の高い第二相の分率が大きくなりすぎて、圧延負荷が増大し、圧延疵等の原因となることがわかった。
以上より、本発明では、熱間加工前に中空素材の先端および後端の内面温度を測定し、測定したそれぞれの内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲になるように、加熱炉の温度を制御する。これにより、鋼管長手方向における先端と後端の内面温度の差を相殺し、長手方向で材質の均質化を図り、長手方向における機械的特性のばらつきを少なくすることができる。
加熱炉は、熱間加工における中空素材の加熱に使用する加熱炉であり、中空素材を所定温度に加熱できる常用の加熱炉であればよく、とくに限定する必要はない。例えば、回転炉床式加熱炉が例示できる。なお、誘導加熱方式の加熱炉としてもよい。
加熱炉の温度の制御は、測定した内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲を外れた時点で行えばよい。測定直後に加熱炉の温度を制御することで、その後の熱間加工時において鋼管長手方向における先端と後端の内面温度の差を相殺し、長手方向で材質の均質化を図ることができる。
また、加熱炉の温度制御については、測定した内面温度が1100℃よりも低い際は、その差分だけ加熱炉の温度を上げ、測定した内面温度がδ℃よりも高い際は、その差分だけ加熱炉の温度を下げればよい。このように加熱炉の温度を制御することにより、鋼管の内面温度を適正な範囲に保ち、長手方向で材質の均質化を図り、長手方向における機械的特性のばらつきをより少なくするとともに、圧延疵の発生を抑制することができる。
また、加熱炉の温度制御について、測定した内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御することが好ましく、このとき、測定した内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲を外れると判定された時点で、加熱炉の温度を制御することが好ましい。測定した内面温度を1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲とすることにより、熱間加工装置の加熱炉の温度をより適切に制御することができるため、鋼管の内面温度を1100℃以上δ℃以下の範囲に制御することが可能となる。その結果、その後の熱間加工時において鋼管長手方向における先端と後端の内面温度の差を相殺し、長手方向で材質の均質化を図ることができる。また、測定した内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御する際は、測定した内面温度が1180℃よりも低い際は、その差分だけ加熱炉の温度を上げ、測定した内面温度が(δ−70)℃よりも高い際は、その差分だけ加熱炉の温度を下げればよい。このように加熱炉の温度を制御することにより、鋼管の内面温度を適正な範囲に保ち、長手方向で材質の均質化を図り、長手方向における機械的特性のばらつきを少なくするとともに、圧延疵の発生を抑制することができる。
次に、本発明の鋼素材の組成の限定理由について説明する。本発明の適用により効果が発揮される鋼素材は、比較的低温でδフェライト相単相となり、かつ、常温における製品時にδフェライト相が残存する組成を有する鋼素材が好ましく、前記鋼素材が、質量%で、C:0.050%以下、Si:1.00%以下、Mn:0.20〜1.80%、Cr:15.5〜18.0%、Ni:1.5〜5.0%、Mo:1.0〜3.5%、V:0.02〜0.20%、N:0.01〜0.15%、O:0.006%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成であることがより好ましい。
鋼素材の好ましい成分組成の限定理由について説明する。なお、とくに断わらないかぎり、質量%は単に%で記す。
C:0.050%以下
Cは、マルテンサイト相の生成量に影響を与える重要な元素であり、0.005%以上含有することが望ましい。一方、0.050%を超えて含有すると、Ni含有による焼戻時の鋭敏化が増大する。耐食性の観点からはCは少ないほうが望ましい。このようなことから、Cは0.050%以下に限定した。なお、好ましくは0.030〜0.050%である。
Si:1.00%以下
Siは、脱酸剤として作用する元素であり、0.05%以上含有することが望ましい。1.00%を超える含有は、耐食性を低下させ、さらに熱間加工性をも低下させる。このため、Siは1.00%以下に限定した。なお、好ましくは0.10〜0.30%である。
Mn:0.20〜1.80%
Mnは、オーステナイト相分率を増大する作用を有する元素であり、このような効果を得るためには0.20%以上の含有を必要とする。一方、1.80%を超えて含有すると、靭性に悪影響を及ぼす。このため、Mnは0.20〜1.80%に限定した。なお、好ましくは0.20〜1.00%である。
Cr:15.5〜18.0%
Crは、保護皮膜を形成し耐食性を向上させる主要元素であり、同時にフェライト相の相分率を増大する作用を持つ元素である。このような効果を得るためには、15.5%以上の含有を必要とする。一方、18.0%を超えて多量に含有すると、強度が低下する。このため、Crは15.5〜18.0%に限定した。なお、好ましくは16.0〜18.0%である。
Ni:1.5〜5.0%
Niは、保護膜を補修し、耐食性を高める作用を有する元素であり、同時にオーステナイト相の相分率を増大する作用を持つ元素である。さらに靭性を向上させる元素でもある。このような効果は1.5%以上の含有で認められる。一方、5.0%を超えて含有すると、材料コストが高騰する上に、強度が低下する。このため、Niは1.5〜5.0%に限定した。なお、好ましくは2.5〜4.5%である。
Mo:1.0〜3.5%
Moは、Clによる孔食に対する抵抗性を増加させる元素である。このような効果を得るためには、1.0%以上含有することが望ましい。一方、3.5%を超える多量の含有は、強度が低下するとともに、材料コストが高騰する。このため、Moは1.0〜3.5%に限定した。なお、好ましくは2.0〜3.5%である。
V:0.02〜0.20%
Vは、強度を増加させるとともに、耐食性を改善する元素である。このような効果を得るためには、0.02%以上の含有を必要とする。一方、0.20%を超えて含有すると、靭性が低下する。このため、Vは0.02〜0.20%に限定した。なお、好ましくは0.02〜0.08%である。
N:0.01〜0.15%
Nは、耐孔食性を著しく向上される元素であり、このような効果を得るためには0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.15%を超えて含有すると、種々の窒化物を形成し靭性を低下させる。このため、Nは0.01〜0.15%に限定した。なお、好ましくは0.02〜0.08%である。
O:0.006%以下
Oは、鋼中では酸化物として存在し、各種特性に悪影響を及ぼす。このため、できるだけ低減することが望ましい。とくに、Oが0.006%を超えて多量に含有すると、熱間加工性、靭性、耐食性の低下が著しくなる。このため、Oは0.006%以下に限定した。
上記した成分が基本の成分であるが、基本成分に加えてさらに、選択元素として、次A群〜D群
A群:Al:0.002〜0.050%
B群:Cu:3.5%以下、W:3.5%以下、REM:0.3%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
C群:Nb:0.2%以下、Ti:0.3%以下、Zr:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
D群:Ca:0.01%以下、B:0.01%以下のうちから選ばれた1種または2種
のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することができる。
A群:Al:0.002〜0.050%
A群:Alは、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果を得るためには、0.002%以上含有することが好ましいが、0.050%を超えて含有すると、靭性に悪影響を及ぼす。このため、含有する場合には、0.002〜0.050%に限定することが好ましい。なお、Al無添加の場合には、不可避的不純物として0.002%未満程度が許容される。
B群:Cu:3.5%以下、W:3.5%以下、REM:0.3%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
B群:Cu、W、REMは、保護皮膜を強固にし、鋼中への水素の侵入を抑制し、耐硫化物応力腐食割れ性を高める。このような効果はCu:0.5%以上、W:0.5%以上、REM:0.001%以上の含有で顕著となる。しかし、Cu:3.5%、W:3.5%、REM:0.3%をそれぞれ超えて含有すると靭性が低下する。このため、含有する場合には、Cu、Wはそれぞれ3.5%以下、REMは0.3%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくはCu:0.8〜1.2%、W:0.8〜1.2%、REM:0.001〜0.010である。
C群:Nb:0.2%以下、Ti:0.3%以下、Zr:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
C群:Nb、Ti、Zrはいずれも、強度や熱間加工性を向上させる元素であり、必要に応じて選択して含有できる。このような効果は、Nb:0.03%以上、Ti:0.03%以上、Zr:0.03%以上の含有で認められる。一方、Nb:0.2%、Ti:0.3%、Zr:0.2%をそれぞれ超える含有は、靭性を低下させる。このため、含有する場合は、Nb:0.2%以下、Ti:0.3%以下、Zr:0.2%以下に、それぞれ限定することが好ましい。
D群:Ca:0.01%以下、B:0.01%以下のうちから選ばれた1種または2種
D群:Ca、Bは、多相域圧延時の熱間加工性を向上させ、製品疵を抑制する作用をもち、必要に応じて1種または2種を含有できる。このような効果は、Ca:0.0005%以上、B:0.0005%以上の含有で顕著となるが、Ca:0.01%、B:0.01%を超えて含有すると、耐食性が低下する。このため、含有する場合には、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としてはP:0.03%以下、S:0.005%以下が許容できる。
上記した組成を有する鋼素材の製造方法はとくに限定する必要はない。転炉、電気炉等、常用の溶製炉を使用して、上記した組成の溶鋼を溶製し、連続鋳造法等の常用の鋳造方法で、鋳片(丸鋳片)としたものを鋼素材とすることが好ましい。なお、鋳片を熱間圧延して所定寸法の鋼片として鋼素材としてもよい。また、造塊−分塊圧延法で鋼片とし、鋼素材としてもなんら問題はない。
表1に示す組成を有する溶鋼を溶製し、さらに脱ガス処理を施し、引き続き造塊法で230φ×6000長さのビレットを製造して、室温まで空冷した。次に、ビレットを加熱炉で加熱した後、ピアサーで穿孔圧延した。
Figure 2018075576
また、表2に示す通り、発明例については、穿孔圧延後に鋼管の長手方向の先端と後端を反転させてから熱間加工工程に搬送した。また、穿孔後の熱間加工工程として、エロンゲータによる減肉・拡管圧延を行った後、プラグミルによる延伸圧延、リーラによる磨管、サイジングミルによる定型圧延を行った。もしくは、マンドレルミルによる延伸圧延を行った後、レデューサーによる定型圧延を行った。定型圧延後、放冷して、外径248.8mm、肉厚13.91mm、長さ15mの継目無鋼管を得た。なお、穿孔圧延後の鋼管(中空素材)の先端および後端の内面温度については、放射温度計にて測定した。放射温度計にて穿孔圧延後に鋼管の先端および後端の内面温度を測定し、発明例については、表2に示す内面温度になるように加熱炉の温度を適宜制御した後、熱間加工を施した。また、δフェライト単相になる温度(δ)については予め加熱過程の熱膨張曲線を測定し、δフェライトへの変態が完了し、膨張曲線の曲率が変化した点を使用した。
その後、所定の焼入れ温度に加熱された継目無鋼管を、空冷以上の冷却速度で100℃以下まで冷却することによって、焼入れを行なった。焼入れ加熱条件は、いずれの鋼管も960℃で20分とした。焼入れの後、継目無鋼管に、加熱後に空冷以上の冷却速度で室温まで冷却する焼戻しを行った。焼き戻し加熱条件は、いずれの鋼管も600℃で40分とした。
また、得られた継目無鋼管の先端位置および後端位置から試験片を採取して、引張特性、靭性を調査した。その調査方法は以下の通りである。
(A)引張特性
焼入れおよび焼戻しを施した継目無鋼管の肉厚中央部から、API−5CT規格に準拠して引張方向が管軸方向となるようにAPI弧状引張試験片を採取し、さらにAPI規格に準拠して引張試験を行なって、引張特性として降伏強さYS(MPa)、引張強さTS(MPa)を測定した。
(B)靭性
焼入れおよび焼戻しを施した継目無鋼管の肉厚中央部から、ISO−11960規格に準拠して、円周方向が試験片長さとなるようにVノッチ試験片(厚さ10mm)を採取し、さらに試験温度を−10℃としてシャルピー衝撃試験を行なって、吸収エネルギーvE−10(J)を測定した。なお、試験片は、それぞれ3本とし、それらの算術平均値を当該鋼管の吸収エネルギーとした。
(C)圧延疵
得られた継目無鋼管の内面および外面を目視で観察し、熱間加工性を評価した。継目無鋼管の長さ5mm以上の割れが認められたものを「有:×」とし、それ以外のものを「無:○」として示す。
得られた結果を表2に示す。
Figure 2018075576
表2から明らかなように、発明例は、いずれもYSが758MPa(=110ksi)以上の高強度と、vE−10が40J以上の高靭性とを有しており、先端と後端で機械的特性のバラツキはみられない。また、これに対して比較例は、先後端の反転を行わなかった、もしくは加熱炉温度を制御しなかったため、圧延疵が発生しているかあるいは、後端で靭性が低下し、長手方向で機械的特性に差が生じている。これは、拡管圧延中もしくは定型圧延中に後端内面側で鋼管温度が上昇し、フェライト粒が粗大化したためと考えられる。
また、内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲になるように加熱炉の温度を制御した場合、1100℃以上δ℃以下の範囲を外れた鋼管は、4本(製造本数:110本)であった。これに対して、内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲となるように加熱炉を制御した場合、1100℃以上δ℃以下の範囲を外れた鋼管は0本となった。
1 加熱装置
2 穿孔圧延装置
3 熱間加工装置
31 エロンゲータ
32 プラグミル
33 サイジングミル

Claims (8)

  1. 鋼素材を加熱した後、加熱された前記鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とし、前記中空素材に熱間加工を施して継目無鋼管とするにあたり、
    穿孔圧延後、前記中空素材の先端と後端を反転させてから熱間加工を施すとともに、
    穿孔圧延後、熱間加工前に前記中空素材の先端と後端の内面温度を測定し、測定したそれぞれの内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲となるように加熱炉の温度を制御する
    ことを特徴とする継目無鋼管の製造方法。
    ただし、δ:昇温過程でδフェライト相単相になる温度である。
  2. 前記測定した内面温度が1100℃以上δ℃以下の範囲を外れた時点で、前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の継目無鋼管の製造方法。
  3. 測定した内面温度が1180℃以上(δ−70)℃以下の範囲を外れると判定された時点で、加熱炉の温度を制御することを特徴とする請求項2に記載の継目無鋼管の製造方法。
  4. 前記測定した内面温度が1100℃よりも低い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を上げ、
    前記測定した内面温度がδ℃よりも高い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を下げる
    ように前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の継目無鋼管の製造方法。
  5. 前記測定した内面温度が1180℃よりも低い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を上げ、
    前記測定した内面温度が(δ−70)℃よりも高い際は、その差分だけ前記加熱炉の温度を下げる
    ように前記加熱炉の温度を制御することを特徴とする請求項3に記載の継目無鋼管の製造方法。
  6. 前記鋼素材が、質量%で、
    C :0.050%以下、 Si:1.00%以下、
    Mn:0.20〜1.80%、 Cr:15.5〜18.0%、
    Ni:1.5〜5.0%、 Mo:1.0〜3.5%、
    V :0.02〜0.20%、 N :0.01〜0.15%、
    O :0.006%以下
    を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の継目無鋼管の製造方法。
  7. 前記鋼素材が、さらに、質量%で、次A群〜D群
    A群:Al:0.002〜0.050%
    B群:Cu:3.5%以下、W:3.5%以下、REM:0.3%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
    C群:Nb:0.2%以下、Ti:0.3%以下、Zr:0.2%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
    D群:Ca:0.01%以下、B:0.01%以下のうちから選ばれた1種または2種
    のうちから選ばれた1群または2群以上を含有することを特徴とする請求項6に記載の継目無鋼管の製造方法。
  8. 鋼素材を加熱する加熱装置と、加熱された鋼素材に穿孔圧延を施して中空素材とする穿孔圧延装置と、前記穿孔圧延装置と連続して配置されて、前記中空素材に熱間加工を施して継目無鋼管とする熱間加工装置とを備える継目無鋼管製造設備であって、
    前記熱間加工装置は、
    加熱炉と、
    前記熱間加工装置の入側に、前記中空素材の先端と後端を反転可能な反転機構と、
    前記熱間加工装置の入側に、前記中空素材の先端および後端の内面温度を測定する温度測定手段と
    前記温度測定手段により測定されるそれぞれの内面温度が1100℃以上δ℃以下となるように加熱炉の温度を制御する
    ことを特徴とする継目無鋼管製造設備。
    ただし、δ:昇温過程でδフェライト相単相になる温度である。
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