JP2018069574A - インラインスクリュ式射出成形機およびその成形制御方法 - Google Patents

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井上 玲
Rei Inoue
玲 井上
憲亮 守谷
Norisuke Moriya
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Abstract

【課題】チェックバルブのチェックヘッドとチェックリングとの間に齧りが発生し摩耗が進展することのないインラインスクリュ式射出成形機及び制御方法の提供。
【解決手段】インラインスクリュ式射出成形機が、予め定められた規定PV値の記憶されており、成形機の操作者により各種設定値が入力されると、その設定値が表示され、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいてPV値が算出され、算出されたPV値がPV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行い、入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定し、その背圧とスクリュ回転数とを射出成形機の制御値として出力する。
【選択図】図6

Description

本発明は、インラインスクリュ式射出成形機に係り、特に、スクリュに逆流防止弁として設けたチェックリングの耐摩耗手段を備えたインラインスクリュ式射出成形機およびその成形制御方法に関する。
インラインスクリュ式射出成形機による成形においては、インラインスクリュ式射出成形機の加熱シリンダ内に原料である粒状の熱可塑性樹脂を送り込み、加熱シリンダ内に設けられたスクリュの回転により樹脂を溶融しながらスクリュ先端の射出ノズル側に所定量だけ送り出し、スクリュの前進により射出ノズルから金型装置のキャビティ内に溶融樹脂を射出し、キャビティ内で溶融樹脂を冷却させ固化させた後、金型装置を開き、突出しピンなどにより金型に張り付いている成形物を金型から外すことにより、成形体が成形される。
このようなインラインスクリュ式射出成形機には、射出時(1次射出時および保圧時)に溶融樹脂がスクリュヘッドの前方側から後方側にバックフロー(逆流)するのを防止するために、逆流防止弁(チェックバルブ)が設けられているのが一般的である。
図7(a)及び(b)は、従来のインラインスクリュ式射出成形機の樹脂計量及び射出の際の機能を説明する図であり、スクリュに設けられた逆流防止弁の機能を示す図である。
図7において、51は、加熱シリンダ、52は、加熱シリンダ51内に回転並びに前後進可能に配設されたスクリュである。スクリュ52は、外周にネジ部を形成したスクリュ本体53(先端部分のみ図示)と、スクリュ本体53の前端側(図7の左側)に設けられたスクリュヘッド54とからなっている。55は、スクリュヘッド54のスクリュ本体53からの突出部位の後半分側(図7の右側)に遊挿されており、加熱シリンダ51の内周面に接した状態で軸方向に所定量だけ移動可能かつ回転可能とされたチェックリングである。56は、スクリュ本体53の前端面とスクリュヘッド54との間に挟持されたチェックシート(弁座)である。スクリュヘッド54におけるチェックリング55の遊挿部分には溝54aが形成されていて、これにより、スクリュヘッド54とチェックリング55との間に樹脂通路を形づくっている。
図7に示すスクリュ先端の構成において、図7(a)の計量工程時には、スクリュ52は、計量用サーボモータ(図示なし)により所定方向に回転駆動され、スクリュ52の後部側に供給された原料樹脂は、混練・可塑化されつつ溶融し、溶融樹脂はスクリュ52のネジ送り作用によって前方(図7左側)に移送される。これにより樹脂は前方に移送され、その前方移送によって発生する圧力で、図7(a)に示すように、チェックリング55はチェックシート56から離間した状態となる。溶融樹脂は、チェックリング55とチェックシート56との間に形成された隙間、及びスクリュヘッド54とチェックリング55との間の樹脂通路(溝54a)を通って、スクリュヘッド54の前方側に送り込まれ、これによって、スクリュ52は後退する。このとき、圧力フィードバック制御で駆動制御される射出用サーボモータ(図示なし)の駆動力により、スクリュ52には所定の後退抵抗(背圧)が与えられ、これにより、スクリュヘッド54の前方側に送られた溶融樹脂には所定の圧力が付与されて、一定量の溶融樹脂が貯えられる。
一方、図7(b)に示す射出工程の1次射出工程では、スクリュ52は、速度フィードバック制御で駆動制御される射出用サーボモータ(図示なし)により前進駆動され、スクリュヘッド54の前方側に貯えられた所定量の溶融樹脂は金型内に射出される。そして、この射出動作時のスクリュヘッド54の前方側の溶融樹脂からの反力によって、チェックリング55は後退方向(図7右側)への圧力を受け、図7の(b)に示すように、チェックリング55はチェックシート56に密着した状態となって、溶融樹脂がスクリュヘッド54の後ろ側へとバックフローするのが防止される。
1次射出工程に引き続く射出工程の保圧工程においては、スクリュ52には、圧力フィードバック制御で駆動制御される射出用サーボモータ(図示なし)の駆動力により所定の圧力(所定の保圧力に相当する圧力)が付加されて、これにより、金型内の樹脂が固化・収縮するのに伴って、樹脂が金型内に収縮量に応じて補充される。この保圧工程においても、チェックリング55は後退方向の圧力を受けており、チェックリング55がチェックシート56に密着した状態を維持されるようになっている。
以上のようなチェックリング機構を用いた場合には、上記のような逆流防止弁は、経時使用により、特に、チェックリング55とチェックシート56の間の接触面に摩耗が生じ、摩耗が進行すると予期せぬバックフローをひき起こすことにもなりかねない。このバックフローはその程度が小さい場合には、成形品の外観には反映されないことが多く、作業者はバックフローが生じていることに気が付きにくいのが現状であり、ショートショットとなるほどバックフロー量が多くなって、始めて作業者が気付くということも稀ではない。
チェックリングの磨耗を抑止することで耐久性を向上し、計量工程を高精度で安定的に行うことを課題としたインラインスクリュ式射出成形機が、特許文献1(特開2010−6012号公報)として開示されている。
特許文献1には、加熱シリンダ内に設けたスクリュを回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行い、該計量工程後にスクリュを前進させて加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから金型のキャビティに溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機において、スクリュの先端に構成されるヘッドを、軸受部材を介してスクリュ本体に回転自在に装着する。スクリュ本体が回転されることにより射出ノズル側へ溶融樹脂が送り出され計量工程が行われている際、スクリュ本体の回転に伴ってヘッドが回転されることを軸受部材で抑止することができるので、スクリュ本体が回転されても、チェックリングが加熱シリンダの内壁面と摺動して磨耗することを回避することができるインラインスクリュ式射出成形機が開示されている。
特開2010−6012号公報
逆流防止弁(チェックバルブ)として、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材を用いる構成の丸型タイプの場合には、チェックリングとチェックヘッドが面接触し、チェックヘッドとチェックリング間が摩耗してしまうことがある。また、インラインスクリュ式射出成形機では、当該成形機の操作における各種の設定値が作業者により設定できる構成となっているが、計量工程における計量条件の設定によっては、このチェックヘッドとチェックリングとの間の摩耗が著しくなる。
本願発明者は、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材から成る逆流防止弁(チェックバルブ)を用いる場合には、チェックヘッドとチェックリングとの間の摩耗が、背圧とスクリュ回転数に大きく影響されることを見出した。このようなチェックヘッドとチェックリングとの間の摩耗は、チェックヘッドとチェックリングとが何らかの係止手段により供回りをするように構成されたものでなければ、チェックヘッドやチェックリングの構造的要因によるものよりも、非供回り方式のものに必然的に発生する相対的な回転接触により顕著に表れる。
これは、チェックバルブに用いられる鋼材の材質によっても相違するが、操作者により設定される背圧及びスクリュ回転数により決まるPV値(詳細は後述する)が、限界PV値(詳細は後述する)を超えると、チェックヘッドとチェックリングとの間に齧りが発生し摩耗に進展することが分かった。このように、チェックバルブに発生する摩耗が、チェックリングのリング断面積に対して作用する背圧(P MPa)と、チェックリングの回転速度(リング外周長での回転数)(m/s)の設定値に影響していることを見出したものである。PV値の詳細については後述する。
一方、最近では、インラインスクリュ式射出成形機がハイサイクル成形が可能なものとなっており、高速のサイクルに合わせて、高背圧、高速回転数を設定する傾向が見えている。それにより、一段とチェックヘッドとチェックリングとの間の摩耗の危険性が高くなってきている。
本発明のインラインスクリュ式射出成形機は、加熱シリンダ内に設けたスクリュを回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行った後に前記スクリュを前進させて、前記加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機であって、
前記スクリュの先端部分には、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材から成る溶融樹脂の逆流を防止するチェックバルブを備えており、
さらに、当該成形機は、その操作・制御の際の各種の設定値を入力し、当該入力値を表示し、当該入力値に従って当該成形機を制御する入力・表示・制御手段を備えており、
当該入力・表示・制御手段は、操作者により入力される各種設定値を入力して表示する入力・表示手段と、予め定められた規定PV値の記憶手段と、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行うP値・V値判定手段と、前記入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定する背圧・スクリュ回転数設定手段と、その背圧とスクリュ回転数とを当該成形機の制御値として出力する背圧・回転数出力手段とを備えていることを特徴とする。
さらに、本発明のインラインスクリュ式射出成形機は、前記背圧とスクリュ回転数を入力する際に、何れか一方を入力した際には、他方の数値を入力することにより、当該入力された背圧とスクリュ回転数により算出されたPV値が前記規定PV値を超える場合には、前記他方の数値の入力を阻止する手段を備えたことを特徴とする。
本発明の成形制御方法は、加熱シリンダ内に設けたスクリュを回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行った後に前記スクリュを前進させて、前記加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機を用いた成形制御方法であって、
前記スクリュの先端部分には、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材から成る溶融樹脂の逆流を防止するチェックバルブを備えており、
さらに、当該成形機は、その操作・制御の際の各種の設定値を入力し、当該入力値を表示し、当該入力値に従って当該成形機を制御する入力・表示・制御手段を備えており、
当該入力・表示・制御手段には、予め定められた規定PV値が記憶されており、当該成形機の操作者により各種設定値が入力されると、その設定値が表示され、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいてPV値が算出され、当該算出されたPV値が前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行い、前記入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定し、その背圧とスクリュ回転数とを当該射出成形機の制御値として出力することを特徴とする。
本発明は、計量工程時の背圧及びスクリュ回転速度の設定時に、鋼材の限界PV値を考慮することによって、背圧及びスクリュ回転速度の設定が上限値を越えることがなく、チェックヘッドとチェックリングとの間の齧りが発生し摩耗が進展することがないものである。
本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機に構成される射出ユニットを示す正面図である。 本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機の射出ユニット先端部に構成されたスクリュの要部を示す斜視図である 本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機において、計量工程が行われる際の要部の位置関係を示す断面図である。 本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機において、射出工程が行われる際の要部の位置関係を示す断面図である。 本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機の逆流防止弁の詳細構造を示す部分断面図である。 本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機において、用いられる設定値入力・表示・制御手段の構成を示す機能ブロック図である。 従来の逆流防止弁(チェックバルブ)の構成と作用を説明する断面図であり、(a)は計量時の状態を示し、(b)は射出時の状態を示す図である。
まず、本発明において使用するPV値とは何かの説明をする。本発明において、PV値とは、下記のとおりの、背圧に関係する圧力Pとスクリュ回転数に関係する周速度Vとの積(P×V)で表される値であり、逆流防止弁(チェックバルブ)を構成する鋼材の材質によっても相違するものであるが、本願発明者は、一般的に使用されているKPS6の場合についてより詳細に検証して、以下のとおりの特定のPV値(限界PV値=PV値×安全率)を導き出すことに成功している。
PV値(MPa・m/s)=P×V
ただし
P(MPa)=(リング断面積×背圧(面圧MPa))/(接触面積)
V(m/s)=回転数×リング外周長

以下に、スクリュ外径が16mmの場合における回転数と背圧の式を示す。
回転数≦12.0/(5.45×10−3×背圧)
背圧≦12.0/(5.45×10−3×回転数)
なお、スクリュ外径が相違すれば、5.45×10−3とした数値は相違するものであるので、適切な数値は、夫々のスクリュ外径で実証的に求められるべきである。
以下に、インラインスクリュ式射出成形機の逆流防止弁(チェックバルブ)を構成する鋼材として一般的に使用されているKPS6の場合のPV値と限界PV値の一例を示す。
Figure 2018069574
つまり、本発明は、計量工程時の背圧及び周速度の設定時に、このPV値を越えないように背圧P及び周速度Vを規定の範囲内で設定することができるインラインスクリュ式射出成形機を提供するものであり、チェックヘッドとチェックリングとの間の齧りの発生を防止する効果を奏するものである。
以下、本発明を実施するための形態としての実施例を図1〜図6により説明する。もちろん、本発明は、図示により説明した実施例の構成に限定されるものではなく、その発明の趣旨に反しない範囲で当業者が容易に変更可能な実施例に対しても適用可能なことは説明を要するまでもない。
図1は、本発明の一実施例におけるインラインスクリュ式射出成形機に構成される射出ユニットを示す正面図、図2は射出ユニットに構成されたスクリュ先端部の要部を示す斜視図である。
図1に示すように、インラインスクリュ式射出成形機に構成された射出ユニット1は、スクリュ2を回転させて計量された溶融樹脂を射出ノズル3から金型のキャビティ内に射出することができ、射出ユニット1の上方位置には溶融樹脂の原料となる粒状の樹脂(ペレット)が投入されるホッパ4を有しており、ホッパ4からその下方に設けられた筒型の加熱シリンダ5内にペレットが自重により落下して投入され、投入されたペレットは、駆動源としてのスクリュ回転駆動モータ6を回転することでスクリュ2が回転され、加熱シリンダ5で加熱・溶融され、加熱シリンダ5の先端に装着された射出ノズル3側に所定量の溶融樹脂が送り出される。なお、インラインスクリュ式射出成形機の型締めユニット等に関しては、周知のものを適用すればよいので、その詳細については省略する。
加熱シリンダ5内に設けられたスクリュ2は、溶融樹脂をスクリュ前進側(各図の左側)に送り出す螺旋状溝部が形成されたスクリュ本体2aと、逆流防止弁(チェックバルブ)20とからなり、この逆流防止弁20は、スクリュ本体2aの前端部に装着されたチェックヘッド8と、溶融樹脂の逆流を抑えるチェックリング10と、チェックシート11とから構成されている。このように、本発明の逆流防止弁(チェックバルブ)20は、チェックヘッド8、チェックリング10及びチェックシート11の3部材から成っている。その詳細は図5に一部断面図を示す。チェックヘッド8は、円錐状部8aと軸部8bとから成り、溶融樹脂の逆流を抑えるチェックリング10は、チェックヘッド8の軸部8bに装着され、チェックシート11は、軸支部7によりスクリュ本体2aの先端に保持されている。なお、チェックリング10は軸部8bに回転可能に挿通されており、スクリュの軸線方向には進退可能に設けられている。
また、図1に示すように、加熱シリンダ5の内壁面12には、チェックリング10の外周面13が摺動自在に設けられており、計量工程(図3)の際には、チェックリング10は樹脂圧により前進(図示左側)されるようになっている。
次に、図3及び図4により、射出ユニット1の作動について以下に説明する。図3は、本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機において、計量工程が行われる初期の段階の要部の位置関係を示す断面図であり、図中のスクリュ内に表示された白矢印は、スクリュが後退する方向を示している。図4は、本発明の実施例のインラインスクリュ式射出成形機において、射出工程が終了する直前の要部の位置関係を示す断面図であり、図中のスクリュ内に表示された白矢印は、スクリュが前進してきた方向を示している。
先ず、ホッパ4から樹脂ペレットが投入されると、加熱シリンダ5内で溶融した溶融樹脂が、スクリュ2の回転に伴って射出ノズル3側に供給されてゆく。このようにして、射出ノズル3の先端側に溜められてゆく所定の樹脂圧によって、金型のキャビティに射出される一定量の溶融樹脂の計量が行われる。
この計量工程においては、スクリュ本体2aの回転により送り出されてきた溶融樹脂は、チェックリング10に形成した円筒部10a、及び、ヘッドに形成した複数の樹脂供給溝部9(図2)を介して射出ノズル3の先端側へ送り出され、図3に示すように、チェックリング10は送り出される溶融樹脂の圧力により前進(図3に示す左側)し、チェックリング10とチェックシート11間に間隙が形成される。
なお、計量工程が行われているときには、スクリュ2は溶融樹脂の送り出しのために回転されるが、チェックヘッド8は、スクリュ2に装着されていることから、チェックヘッド8に装着されたチェックリング10においては、スクリュ2の回転に連れて回転される。このように、図3に示す計量工程においては、樹脂圧によりチェックヘッド8の後部(図示右側)にチェックリング10の前部(図示左側)が押圧され接触されることになる。これにより、チェックヘッド8及びチェックリング10は、スクリュ本体2aの回転力が伝達されるが、チェックリング10とチェックシート11との間には相対的な回転運動が発生し、これにより相互に摺動して磨耗することが考えられるので、それに対する対策を必要とする。それが、正に本発明である。
次に、上述の計量工程が終了すると、それとほぼ同時に、スクリュ本体2a及びチェックヘッド8等からなるスクリュ2は一体的に高速に前進され、射出ノズル3の先端側に溜められた溶融樹脂は金型のキャビティ内に射出される。
この射出工程においては、スクリュ2の前進に伴って、チェックリング10の後部(図示右側)はチェックシート11の前部(図示左側)に押圧・接触された状態(図4に示した状態)で、射出ノズル3の先端側へ送り出された一定量の溶融樹脂は、チェックリング10のバルブ機能により、後方(図示右側)へと逆流しないように抑止される。
以上のように本発明のインラインスクリュ式射出成形機においては、加熱シリンダ5内に設けたスクリュ2を回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行い、該計量工程後にスクリュ2を前進させて加熱シリンダ5の先端に装着した射出ノズル3から金型のキャビティに溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機であって、スクリュ2の先端に、溶融樹脂を回転しながら送り出すスクリュ本体2aの先端にチェックヘッド8、チェックリング10及びチェックシート11の3部材から成る逆流防止弁(チェックバルブ)を備えている。
図6により、本発明のインラインスクリュ式射出成形機は、その操作・制御の際の各種の設定値を入力し、当該入力値を表示し、当該入力値に従って当該成形機を制御する入力・表示・制御手段40を備えている。
本発明のインラインスクリュ式射出成形機の入力・表示・制御手段40は、操作者により入力される各種設定値を入力して表示する入力・表示手段41と、予め定められた規定PV値の記憶手段42と、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行うP値・V値判定手段43と、入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定する背圧・スクリュ回転数設定手段44と、その背圧とスクリュ回転数とを当該インラインスクリュ式射出成形機の制御値として出力する背圧・回転数出力手段45とを備えている。
このような構成により、本発明の成形制御方法においては、入力・表示・制御手段40に対して、予め定められた規定PV値が記憶されているので、成形機の操作者により各種設定値が入力されると、その設定値が表示され、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいてPV値が算出され、算出されたPV値が前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行う。
この際の判定により、入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定して、その背圧とスクリュ回転数とを当該射出成形機の制御値として出力する。そして、入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まらないと判定した場合には、設定の限界を超えていることを、何らかの手段により操作者に伝達する。
その際の伝達方法は、いずれ手段によっても可能である。例えば、入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まらないと判定した場合には、後で入力する値を入力しようとした場合に、入力した数値を赤で表記するとともに、警告音を出して入力を受け付けない旨(すなわち、入力を阻止)を通知するようにしてもよい。また、「適切な値を表示しますか?」とのガイダンスにより操作者が「OK」等のボタンを押すことにより、規定PV値の範囲内に収まる数値を表示しても良い。
1 インラインスクリュ式射出成形機に構成された射出ユニット
2 スクリュ
2a スクリュ本体
3 射出ノズル
4 ホッパ
5 加熱シリンダ
6 スクリュ回転駆動モータ(駆動源)
8 チェックヘッド
9 樹脂供給溝部
10 チェックリング
11 チェックシート
20 逆流防止弁(チェックバルブ)
40 入力・表示・制御手段
41 入力・表示手段
42 規定PV値記憶手段
43 背圧・回転数判定手段
44 背圧・回転数設定手段
45 背圧・回転数出力手段
46 背圧・回転数出力

Claims (3)

  1. 加熱シリンダ内に設けたスクリュを回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行った後に前記スクリュを前進させて、前記加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機であって、
    前記スクリュの先端部分には、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材から成る溶融樹脂の逆流を防止するチェックバルブを備えており、
    さらに、当該成形機は、その操作・制御の際の各種の設定値を入力し、当該入力値を表示し、当該入力値に従って当該成形機を制御する入力・表示・制御手段を備えており、
    当該入力・表示・制御手段は、操作者により入力される各種設定値を入力して表示する入力・表示手段と、予め定められた規定PV値の記憶手段と、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行うP値・V値判定手段と、前記入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定する背圧・スクリュ回転数設定手段と、その背圧とスクリュ回転数とを当該成形機の制御値として出力する背圧・回転数出力手段とを備えていることを特徴とするインラインスクリュ式射出成形機。
  2. 前記背圧とスクリュ回転数を入力する際に、何れか一方を入力した際には、他方の数値を入力することにより、当該入力された背圧とスクリュ回転数により算出されたPV値が前記規定PV値を超える場合には、前記他方の数値の入力を阻止する手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のインラインスクリュ式射出成形機。
  3. 加熱シリンダ内に設けたスクリュを回転させながら後退させて溶融樹脂の計量を行った後に前記スクリュを前進させて、前記加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出するインラインスクリュ式射出成形機を用いた成形制御方法であって、
    前記スクリュの先端部分には、チェックヘッド、チェックリング及びチェックシートの3部材から成る溶融樹脂の逆流を防止するチェックバルブを備えており、
    さらに、当該成形機は、その操作・制御の際の各種の設定値を入力し、当該入力値を表示し、当該入力値に従って当該成形機を制御する入力・表示・制御手段を備えており、
    当該入力・表示・制御手段には、予め定められた規定PV値が記憶されており、当該成形機の操作者により各種設定値が入力されると、その設定値が表示され、操作者により入力される背圧とスクリュ回転数とに基づいてPV値が算出され、当該算出されたPV値が前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まるか否かの判定を行い、前記入力された背圧とスクリュ回転数とに基づいて算出されるPV値が、前記規定PV値記憶手段に記憶されている規定PV値の範囲内に収まる場合には、入力された背圧とスクリュ回転数とを指定値として設定し、その背圧とスクリュ回転数とを当該成形機の制御値として出力することを特徴とするインラインスクリュ式射出成形機の成形制御方法。
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JP7388155B2 (ja) 2019-11-27 2023-11-29 株式会社豊田中央研究所 射出成形用スクリュ

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