JP2014004744A - 縦型射出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置において、供給された成形材料を良好なシール状態に圧縮可能として射出量を安定化させる。
【解決手段】 縦方向に加熱筒21が設けられた縦型射出装置13において、加熱筒21は、側方または上方に開口部が設けられた材料供給口29と、材料供給口29に連通されスクリュ22と内孔30aとの間に間隙Wを有する大径部30と、前記大径部30の下方に位置し内孔31aの直径が徐々に小さく設けられたテーパー部31と、前記テーパー部31の下方に位置しスクリュ22のフライト23と内孔32aとの間隙の無い小径部32とが備えられ、前記スクリュ22は先端に逆流防止弁を備えていない。
【選択図】図1

Description

本発明は、縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置に関するものである。
射出成形機の加熱筒内で成形材料を前方に送る際に成形材料に圧縮を加えることは計量を安定させるために重要である。とりわけ、スクリュ先端に逆流防止弁が設けられていない熱硬化性樹脂材料等の射出装置の場合には、加熱筒内で樹脂材料を前方に送る際の圧縮が重要となる。何故ならスクリュに逆流防止弁が無いタイプでは、射出の際に逆流防止弁が無いためにスクリュ前方の溶融樹脂がスクリュのフライト間の側に逆流しようとするが、圧縮された樹脂材料のうちの固体から半溶融化した部分がシールの役割を果たして溶融樹脂の逆流が阻止されるからである。このような熱硬化性樹脂用射出成形機のスクリュについて記載したものとして特許文献1のものが知られている。
しかしながら特許文献1にも記載されるように、特に熱硬化性樹脂用射出成形機のスクリュの場合、スクリュの圧縮比を上げさえすれば樹脂材料が圧縮されるから良好なシールが出来るというものではない。何故なら極端な圧縮は樹脂材料の完全な溶融化や過剰な発熱を招き、射出時の溶融樹脂の逆流や、加熱筒内での熱硬化性樹脂材料の硬化を誘発するからである。
また観点を変えて縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置について検討すると、縦型射出装置については重力の影響で供給口から供給された成形材料が前方(下方)に向けて圧縮されながら供給されやすいと思われがちであるが、横型射出装置の場合よりも前方に向けて圧縮しながら供給されにくいという問題がある。横型射出装置の場合、加熱筒の内孔の下方に樹脂材料がまとまって溜まるので、それをスクリュのフライトにより前方に送っていけば良好に圧縮ができる。しかし縦型射出装置では、成形材料が加熱筒の内孔の全周に拡散してしまうので、そのまま樹脂材料を前方に送っていっても樹脂材料がまとまって圧縮されないからである。
また縦型射出装置では、横型射出装置のように供給口が加熱筒の上方にある訳ではないので、供給口の部分で成形材料がスクリュのフライトと加熱筒の内孔の間に噛み込みが発生しやすいという問題もあった。そしてスクリュのフライトと加熱筒の内孔の間に噛み込みが発生すると射出時に反力が発生して不安定な挙動となるなどの問題が発生する。前記の噛み込みの問題に対応するものとして特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献2では材料供給口に対応する部分のスクリュのフライト部を低くすることにより、フライト部と加熱筒の内面間に所定の隙間を設けて、成形材料の噛み込みを防止している。また特許文献1の図4では材料供給口の周囲のみに拡径された部分を設けることにより、供給されるペレット材料がスクリュの全周に行き渡るようにリング状の凹通路を形成することも記載されている。
特開平4−25424号公報(請求項1、効果、第4図) 特開平10−296807号公報(請求項1、0015、図1、図4)
上記のように縦型射出装置の場合、スクリュにより成形材料を圧縮しながら前方(下方)に向けて供給しにくいという問題があるが、特許文献1について縦型射出装置に採用した場合についてはこの問題は解消されない。即ち特許文献1では、材料供給口における成形材料の噛み込みは解消されるかも知れないが、フライトのある部分の加熱筒内孔の断面積は同じであるので、供給された成形材料はフライトが無い部分はそのまま落下するが、フライトのある部分では従来と同様にほとんど圧縮されることなく、成形材料がそのまま前方(下方)に送られるのみであるからである。
そこで本発明は、縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置において、供給された成形材料を良好なシール状態に圧縮可能として射出量を安定化させた縦型射出装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の縦型射出装置は、縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置において、前記加熱筒は、側方または上方に開口部が設けられた材料供給口と、材料供給口に連通されスクリュと内孔との間に間隙を有する大径部と、前記拡径部の下方に位置し内孔の直径が徐々に小さく設けられたテーパー部と、前記テーパー部の下方に位置しスクリュのフライトと内孔との間隙の無い小径部とが備えられ、前記スクリュは先端に逆流防止弁を備えていないことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の縦型射出層置は、請求項1において、前記大径部は、材料供給口から下方に向けてスクリュのフライトの1ピッチ分以上の長さにわたり形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の縦型射出層置は、請求項1において、前記スクリュは、フィードゾーン:メタリングゾーンの圧縮比が1.1:1〜1:1.05を特徴とする。
本発明の縦型射出装置は、縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置において、前記加熱筒は、側方または上方に開口部が設けられた材料供給口と、材料供給口に連通されスクリュと内孔との間に間隙を有する大径部と、前記大径部の下方に位置し内孔の直径が徐々に小さく設けられたテーパー部と、前記テーパー部の下方に位置しスクリュのフライトと内孔との間隙の無い小径部とが備えられ、前記スクリュは先端に逆流防止弁を備えていないので、熱硬化性樹脂等の材料であっても、射出時の溶融材料の加熱筒後方側への逆流を最低限または許容範囲内に安定化することができる。
本実施形態の縦型射出装置の要部を示す断面図である。 本実施形態の縦型射出装置の可塑化時の状態を示す概略説明図である。 従来の縦型射出装置の可塑化状態を示す概略説明図である。
図1に示されるように、縦型射出成形機11は、縦型型締装置12と縦型射出装置13からなっている。縦型型締装置12は、上金型14が取付けられる上盤15に対して、下金型16が取付けられる下盤17が配置され、下盤17は図示しない型開閉装置により昇降され型締装置により型締されるようになっている。ただしトグル機構を用いる場合は型開閉機構と型締機構は兼用される。本実施形態の上金型14と下金型16は、熱硬化性樹脂成形用であって、型内に加熱媒体が流通されるようになっている。図示しないベッド側に設けられた受圧盤に対して上盤15はタイバ18により連結されていて、下盤17の昇降はタイバ18によってガイドされるようになっている。本発明において縦型型締装置13の構造は本実施形態以外のものでもよく、上盤が柱部材により固定され、型締時に受圧盤が下方に向けて牽引されるものや、上盤が可動盤として昇降されるもの、上盤または下盤がロータリ式の回転テーブルを有するものなどでもよい。
上盤15の上面には縦型射出装置13のノズル20が挿入される凹状の孔19が設けられ、ノズル20は上盤15の前記孔19を介して、上金型14のノズルタッチ面に当接されるようになっている。縦型射出装置13は、上盤15に固定される図示しない柱部材に取付けられるか、またはベースに設けられた図示しない柱部材に取付けられ、図示しない昇降装置により上盤15等に対して昇降可能となっている。加熱筒21には図示しない下プレート(ハウジング部)が固定され、下プレートと前記昇降装置が接続されている。また下プレートおよび加熱筒21は、メンテナンスのために柱部材に対して揺動可能となっている。更に図示は省略するが下プレートに対向して前後進可能に上プレートが設けられ、上プレートにはスクリュ22に接続される軸部材が回転自在に取付けられている。スクリュ22を回転させるのは計量用サーボモータであり、スクリュ22を加熱筒21内で前後進移動させるのは、射出用サーボモータである。計量機構や射出機構は、サーボモータに替えて油圧機構を使用してもよい。また縦型射出装置13の他の部分についても上記以外の形態のものであってもよい。
縦方向に設けられる加熱筒21は、特殊鋼からなり、所定の肉厚を有する円筒状の部材である。加熱筒21の中心軸に沿って設けられた内孔にはスクリュ22が挿入されている。本実施形態のスクリュ22について先に説明すると、スクリュ22の長さと直径の比であるL/Dは、これに限定されるものではないが一例として10〜20となっている。そしてスクリュ22には、ピッチ間隔が一定なフライト23が、後方(上方)から前方(下方)に向けて形成されている。本実施形態では全ての区間に対して直径が同じフライト23が1本だけ形成されているが、フライトの一部に切欠けや直径が異なる部分を有するものなど、フライト23の細部形状は限定されない。
また本実施形態のスクリュ22の軸24は後方(上方)から前方(下方)に向けて同じ太さに形成されている。従ってスクリュ22は、一般的なスクリュのフィードゾーンFに相当する部分:メタリングゾーンMに相当する部分の圧縮比が1:1となっている。スクリュ22の加工上の問題と強度上の問題から、スクリュ22のフィードゾーンFに相当する部分とメタリングゾーンMに相当する部分の軸24の太さが同一であり、圧縮比も1:1であることが好ましい。また特に例えば直径が30mm以下の小径のスクリュでは圧縮比が1:1であることがより好ましい。ただし本発明において、一例としてフィードゾーン:メタリングゾーンの空間体積の圧縮比が1.1:1〜1:1.05の範囲内のスクリュを用いてもよい。前記の圧縮比が異なる場合においては、スクリュ22の軸24の直径を変化させてもピッチ比を変化させてもよい。そして圧縮比がフィードゾーン:メタリングゾーンの圧縮比が1.1:1のような圧力が開放されるスクリュの場合、前方(下方)に向けて軸部25の太さを細くしたものでもよい。ただし圧縮比が1:1.05を超えるようなスクリュの場合は、成形材料の溶融化が進行しすぎるので望ましくない。
そしてスクリュ22の先端はフライト23が無くなった部分からそのままスクリュヘッド25となり、スクリュヘッド25は円錐状に先細となっている。従って本発明のスクリュ22は、逆流防止リングや逆流防止ボールチェック等の逆流防止弁が設けられていない。スクリュ22に逆流防止弁が設けられていないのは、熱硬化性樹脂を使用する際に、樹脂が硬化した際の清掃等のメンテナンスを容易にするためであり、または逆流防止弁によって形成される隘路を溶融樹脂が通過する際の発熱を防止するためでもある。なおスクリュ先端部の形状は逆流防止弁がない状態で他の形状であってもよい。
またスクリュ22の後方(上方)の軸端部28近傍は、フライト23が形成されておらず、加熱筒21の上方の小径部26の内孔26aの直径に対して僅かに直径が小さいリング部27が設けられている。更にスクリュ22の軸端部28はスプライン形状等になっており、図示しないカップリング等を介して別の計量用サーボモータから駆動力が伝達される軸部材に接続されるようになっている。
図1に示されるように、加熱筒21は大きく分けて、後方(上方)から順に、スクリュ22上部のリング部27と摺動可能に当接する上方の小径部26、材料供給口29に連通されスクリュ22と内孔30aとの間に間隙Wを有する大径部30、前記大径部30の下方に位置し内孔31aの直径が徐々に小さく設けられたテーパー部31、前記テーパー部31の下方に位置しスクリュ22のフライト23と内孔32aとの間隙の無い小径部32の4つの領域からなっている。またその前方(下方)には、別途シリンダヘッド部33が取付けられ、シリンダヘッド部33の内部は、内孔の直径が徐々に小さく設けられた円錐状のテーバー部33aとなっており、その先端にはノズル孔33bに接続されている。従ってシリンダヘッド部33についても加熱筒21の一部と考えれば、更にテーパー部33aが更に含まれ、5つの領域からなっている。そしてシリンダヘッド部33の先端には中心にノズル孔20aが形成されたノズル20が設けられている(ノズル20の内面がテーパー部33aであるものを含む)。ただし熱硬化性樹脂用の縦型射出装置13の場合、ノズル20は非常に短いものとなっている。
スクリュ22のリング部27と摺動する加熱筒21の上方の小径部26については、スクリュ22の回転を安定させるための部分であり、加熱筒21上方から成形材料が放出されることや、外部の埃等が加熱筒21の内部に入るのを防止する部分でもある。また加熱筒内を減圧する場合などはこの部分を別途シールしてもよい。本実施形態では、上方の小径部26は加熱筒21と一体形成されるが、別個に上方の小径部26の部分を加熱筒21に取付けたものでもよい。更に上方の小径部26は発明にとって必須ではなく、スクリュ22のリング部27を大径にして加熱筒21の上方に延長された後述する大径部30の内孔30aと摺動するようにしてもよい。
そして上方の小径部26の下方には、前記上方の小径部26からテーパー状に拡径されて、或いは段差を介して拡径されて、スクリュ22と内孔30aとの間に間隙Wを有する大径部30が設けられている。大径部30におけるスクリュ22のフライト23と内孔30aとの間隙Wの長さは、成形材料の直径以上となっている。また間隙Wの長さは、縦型射出装置13の大きさや成形材料の直径にもよるが、一例として3〜10mm程度が好ましい。そして前記大径部30の途中に材料供給口29の開口部が設けられている。ただし材料供給口29は加熱筒21の大径部30の上方に材料供給口の開口部が設けられたものでもよい。
材料供給口29へは、図示しない材料供給装置からシャッタの取付けられた供給管34が接続されている。材料供給装置としては、別途にフィードスクリュを設けるようにしてもよく、材料供給装置との接続方法および材料供給口の形状は限定されない。
加熱筒21における大径部30の垂直方向の長さL1(軸方向の長さ)は、厳密に対応するものではないが、一般的なスクリュ22のフィードゾーンFに対向する部分に設けられている。大径部30と材料供給口29との関係では、材料供給口29の下端29aから下方に向けてスクリュ22のフライト23の1ピッチ分以上の長さに大径部30が設けられる。より望ましくは大径部30は、これに限定されるものではないが好ましくは材料供給口29の下端29aから下方に向けて、フライト1〜6ピッチ分にわたり形成されている。
また本実施形態では大径部30の内孔30aの水平方向の断面形状は、スクリュ22の軸芯を中心とした真円形であって、垂直方向にわたって同じ直径となっている。従って、スクリュ22のフライト23と内孔30aの間隙Wはどの部分でも同じ長さとなっている。しかし大径部30の内孔30aは、水平方向の断面形状が真円以外に楕円形であってもよく、僅かな凹凸があるものも含まれる。また垂直方向の位置によって直径等も若干の差があってもよい。
加熱筒21の前記大径部30の下方には、内孔31aの直径が徐々に小さく設けられたテーパー部31が設けられている。テーパー部31は、厳密に対応するものではないが、一般的なスクリュのコンプレッションゾーンCに対向する部分に設けられている。そしてテーパー部31の下方の終端における直径は、スクリュ22のフライトよりもごく僅かに大きい直径となっている。本実施形態のテーパー部の内孔31aの水平方向の断面形状は、スクリュ22の軸芯を中心とした真円形状であるが、真円以外のものてあってもよい。
そして前記テーパー部31の下方には、スクリュ22のフライト23と内孔32aとの間隙の無い小径部32が接続されている。小径部32の直径については垂直方向(加熱筒の軸方向)について全て同一となっている。小径部32の直径は、スクリュ22のフライト23の直径に対して溶融樹脂が逆流しない程度にごく僅かに大きく設けられているので、両者の間隙は実質的に無い状態となっている(カジリを発生しない程度のごく僅な間隙がある場合を含む)。そして前記小径部32の下方には、シリンダヘッド部33のテーパー部33aに接続され、シリンダヘッド部33にはノズル20が取付けられている。
またノズル20とシリンダヘッド部33を含む加熱筒21の外周には油または水といった液媒を加熱筒21の周囲に流通させることができるカバーが設けられ、加熱筒21と内部の熱硬化性樹脂材料の温度が上昇しすぎないように温度制御可能となっている。また加熱筒は液媒に加えてファンにより冷却を行うものを用いてもよい。更に加熱筒21は、前記の冷却を目的とした温度制御機構以外に電気ヒータや誘導加熱装置といった加熱を目的とした温度制御装置を設けたものでもよい。
次に図2により本実施形態の縦型射出成形機11による成形方法について説明する。本実施形態の成形方法に使用される成形材料は、熱硬化性樹脂材料mである。熱硬化性樹脂材料m(以下単に樹脂材料mと略す)の種類は、フェノール樹脂、フッソ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、種類は選ばない。また熱硬化性樹脂材料mの形態も、粉体、顆粒状(ペレット状)、のどちらであってもよい。そして加熱筒の温度は樹脂材料mが硬化温度にまで上昇しないように、液媒により制御されている。これに限定されるものではないが一例として加熱筒21の温度は、加熱筒21の前方(下方)の1ショット分の溶融材料が貯留される部分だけが熱硬化性樹脂が溶融されるよう100℃程度に加熱され、残りのゾーンは熱硬化性樹脂が溶融されないよう30℃程度に冷却されている。
そして計量工程が開始されると、縦型射出装置13の図示しない計量用サーボモータの駆動によりスクリュ22が回転される。また図示しない射出用サーボモータはスクリュ22に対して背圧を加えるように制御される。そしてスクリュ22が回転されている状態(または回転されない状態で供給してもよい)で、図示しない材料供給装置のシャッタが開放され、供給管34を介して樹脂材料mが加熱筒21内に供給される。本実施形態では樹脂材料mの供給量は、材料供給口29から供給管34に樹脂材料mがオーバーフローされるくらいまで供給される。その際に材料供給口29から加熱筒21の内孔30aに供給された熱硬化性樹脂材料mの一部は、スクリュ22のフライト23間に供給され、他の一部はスクリュ22のフライト23と加熱筒21の内孔31aの間隙Wに供給される。
従って本発明では、大径部30においてスクリュ22と内孔30aとの間に間隙Wが形成されているので、材料供給口29の縁部または近傍部でフライト23と内孔30aの間で樹脂材料mが噛み込まれるという問題が発生しない。また大径部30の間隙Wの部分にも樹脂材料mが供給されるので、従来の特許文献2のものより、加熱筒21内の水平方向の断面あたりに樹脂材料mが大量に供給される。そしてそれらの樹脂材料mは、スクリュ回転とともに前方(下方)に向けて供給されるが、テーパー部31により加熱筒21の内孔31aの直径が下方に向けて縮経されているので、下方に送られるに従って樹脂材料mは圧縮される。そして圧縮された樹脂材料mは、テーパー部31の部分またはその下方の小径部32の部分で半溶融樹脂m1となる。そして半溶融樹脂m1は、更に加熱筒21の小径部32を通過する際に外部からの加熱もあって溶融樹脂m2に状態変化され、溶融樹脂m2は加熱筒21の小径部32内のスクリュ22の前方に貯留される。そして溶融樹脂m2の加熱筒21の前方への貯留とともにスクリュ22が後退される。なおこれら樹脂材料m、半溶融樹脂m1、および溶融樹脂m2への変化は、徐々に行われるものであり、樹脂材料mと半溶融樹脂m1、半溶融樹脂m1と溶融樹脂m2が突然変化されるものでないことは言うまでもない。
そして所定の計量完了位置までスクリュ22が後退して計量が完了すると、次に射出用サーボモータを作動させてスクリュ22を前進させ、加熱筒21内のスクリュ22の前方の溶融樹脂m2をノズル20を介して上金型14と下金型16が型合せされて形成されたキャビティ内に射出する。この際にテーパー部31から小径部32にかけての部分、または小径部32の後方側の部分では、樹脂材料mが圧縮されて半溶融樹脂m1へ状態変化されているので、シール作用を果たし、逆流防止弁が無くてもスクリュ前方の溶融樹脂m2が後方側へ向けて逆流が起きないかまたは射出時のスクリュ前方から後方側への溶融樹脂m2の逆流を最低限または許容範囲内に安定化させることができる。そしてまた射出時には大径部30およびテーパー部31のフライト間以外の間隙Wにある樹脂材料mや半溶融樹脂m1も前進されるので、圧縮されていた部分の圧力の低下を防ぐことができる。一方、図3のものでは、射出時にスクリュ前方側から溶融樹脂m2が螺旋状に樹脂が逆流してくるのに対して、スクリュ前方側に向けて送られる半溶融樹脂m1等が無いか半溶融樹脂m1の層が少ないので、圧縮されていた部分の圧力が低下してしまう。
本発明の縦型射出装置13は、熱硬化性樹脂のほか、逆流防止弁を使用しないほうが有利に成形できる成形材料を用いた縦型射出装置に使用することができる。一例として、逆流防止弁によって形成される隘路を通過することにより、繊維材料等が切断される繊維材料を含有する樹脂や、成形材料が変質する樹脂の成形にも使用できる。
11 縦型射出成形機
12 縦型型締装置
13 縦型射出装置
21 加熱筒
22 スクリュ
23 フライト
29 材料供給口
30 大径部
31 テーパー部
32 小径部
26a,30a,31a,32a 内孔
W 間隙

Claims (3)

  1. 縦方向に加熱筒が設けられた縦型射出装置において、
    前記加熱筒は、側方または上方に開口部が設けられた材料供給口と、
    材料供給口に連通されスクリュと内孔との間に間隙を有する大径部と、
    前記大径部の下方に位置し内孔の直径が徐々に小さく設けられたテーパー部と、
    前記テーパー部の下方に位置しスクリュのフライトと内孔との間隙の無い小径部とが備えられ、
    前記スクリュは先端に逆流防止弁を備えていないことを特徴とする縦型射出装置。
  2. 前記大径部は、材料供給口から下方に向けてスクリュのフライトの1ピッチ分以上の長さにわたり形成されていることを特徴とする請求項1に記載の縦型射出装置。
  3. 前記スクリュは、フィードゾーン:メタリングゾーンの圧縮比が1.1:1〜1:1.05の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の縦型射出装置。
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