本発明の一実施形態について、図1〜図22を参照して説明する。
(構成)
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27(本発明の「演出実行手段」に相当)が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルのメダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60(本発明の「報知手段」に相当)が配設されている。報知用表示器60は、図20(a)に示すように、例えば2個の7セグメントLED60a,60bと、LEDにより構成された報知ランプ60cとを備えている。したがって、両7セグメントLED60a,60bそれぞれが有する各セグメントS1〜S7の点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミング等の操作手順を報知できるように構成されている。また、例えば、報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1の状態がAT許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができ、例えば、報知ランプ60cを消灯することにより、スロットマシン1の状態がAT非許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができる。なお、報知用表示器60の報知態様については、後で詳述する。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43(図3参照)が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48(図3参照)が配設されている。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。
図3に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号19番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
ホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出す。
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63(メイン制御手段)と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73(サブ制御手段)とが別々に設けられ、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向に各種のデータが送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に解放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
また、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、図4に示すフラグ格納領域651および決定結果記憶領域652や、許容期間遊技数カウンタ653およびAT期間遊技数カウンタ654を構成する記憶領域がRAM65により形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672、AT初期ゲーム数振分テーブル673、AT上乗せ抽選テーブル674などを含むスロットマシン1用のプログラム(遊技機用プログラム)を格納する。
メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。この、メインCPU61は、後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4を参照して詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3))において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1:特別遊技状態やボーナス遊技中と称する場合もある)においてボーナス遊技(特別遊技)を実行する。
また、ボーナス遊技状態(BB1)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(昇格リプレイ、転落リプレイ、押し順ベル、押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ:特別特典付与特定役)など:図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。遊技制御手段100は、図5に示すAT許容状態での遊技で役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果であるときに、AT遊技を実行する権利が付与されていればAT遊技を行う。ここで、遊技制御手段100によるAT遊技を実行する機能が、本発明の「特殊遊技制御手段」に相当する。
そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、AT許容状態設定手段100c、初期ゲーム数決定手段100d、上乗せ抽選手段100e、AT遊技可能状態決定手段100fを備えている。
(1−1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
(1−2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3)、ボーナス遊技状態(BB1)とを備えている。ここで、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス内部当選中(RT3)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(BB1)においてボーナス遊技が実行される。また、初期RT(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(BB1)の終了後に移行する遊技状態である。
図5に示すように、初期RT(RT0)において、押し順ベル(左中右正解ベル1〜4、左右中正解ベル1〜4、中左右正解ベル1〜4、中右左正解ベル1〜4、右左中正解ベル1〜4、右中左正解ベル1〜4:図9参照)の取りこぼしが生じると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、通常RT(RT1)において、昇格リプレイ1〜6(図9参照)のいずれかにUリプで入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を有利RT(RT2)に設定し、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。
なお、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイに当選となるように設定されており、有利RT(RT2)は、通常RT(RT1)よりも再遊技役(リプレイ)の当選確率が高く設定された遊技状態である。また、図5に示すように、有利RTで押し順ベルの取りこぼしが生じたり、転落リプレイ1〜3(図9参照)のいずれかにDリプで入賞したりすると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。
また、図5に示すように、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかの遊技状態において、ボーナス役(赤7ビッグ、BARビッグ:図9参照)に当選したときに、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでない場合(非入賞)、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部当選中(RT3)に設定し、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)に移行する。また、ボーナス内部当選中(RT3)においてボーナス役に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(BB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。また、ボーナス遊技状態(BB1)において、所定のボーナス遊技終了条件が成立すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を初期RT(RT0)に設定し、遊技状態が初期RT(RT0)に移行する。この実施形態では、ボーナス遊技終了条件として、払出枚数が規定値を超えることが設定されている。この規定値は、赤7ビッグ入賞のときは300枚、BARビッグ入賞のときは100枚に設定されており、赤7ビッグが入賞したことによるボーナス遊技(BB1)は、少なくとも34ゲーム継続するように構成されている。
このように、各遊技状態は、その遊技状態それぞれに設定された移行条件の成立で他の遊技状態に移行するように構成されている。なお、移行条件に関する上述の「押し順ベルの取りこぼし」、「昇格リプレイ入賞」、転落リプレイ入賞」等については後述する。
(1−3)AT許容状態設定手段100c
AT許容状態設定手段100cは、図5に示すように、AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するものである。
この実施形態では、AT非許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2))での遊技において識別番号18「チェリー」(図10参照)または識別番号21「スイカ」(図10参照)に当選するとAT許容状態に移行するように構成されている。スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bが識別番号18「チェリー」または識別番号21「スイカ」への当選を決定すると(AT許容当選)、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT許容状態に設定する。ここで、抽選値判定決定手段103bが識別番号18「チェリー」または識別番号21「スイカ」への当選を決定することは、遊技状態をAT非許容状態からAT許容状態にすると決定することでもあり、このような抽選値判定決定手段103bの機能が、本発明の「許容状態決定手段」に相当する。
このとき、AT許容状態設定手段100cは、報知用表示器60の報知用ランプ60c(図20参照)を点灯することにより、AT許容状態であることを特定可能に報知する。AT許容状態であることを外部に報知することにより、スロットマシン1がAT許容状態でないときにAT遊技が実行された場合に、スロットマシン1が異常状態であって故障や不正の可能性があることを即座に判断することができる。
ところで、図5に示すように、通常RT(RT1)から有利RT(RT2)に移行するためには、通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかでUリプに入賞する必要があるが、昇格リプレイ1〜6のそれぞれにUリプで入賞するための有利なストップスイッチ21L、21M、21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、昇格リプレイ1〜6で有利なUリプに入賞することが困難である。
また、有利RT(RT2)において転落リプレイ1〜3のいずれかでDリプに入賞すると通常RT(RT1)に移行するが、転落リプレイ1〜3のそれぞれにDリプに入賞しないでNリプに入賞するための有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順が設定されている。そのため、通常はAT遊技においてこの有利な押し順が報知されなければ、転落リプレイ1〜3で有利なNリプに入賞することが困難である。
したがって、ストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技が行われなければ有利RT(RT2)に留まることが困難であるため、通常は遊技状態が初期RT(RT0)または通常RT(RT1)であるときにAT許容当選し、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定する。また、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定する際、後述する初期ゲーム数決定手段100dによりAT遊技を実行する権利の継続期間(AT期間)の初期的なゲーム数(初期ゲーム数)が決定される。このとき、初期ゲーム数決定手段100dはAT期間遊技数カウンタ654(図4)に初期ゲーム数決定手段100dが決定した初期ゲーム数を設定する。この設定により、役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果である場合にストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な操作手順を報知するAT遊技を行うことができるAT遊技可能状態となる。なお、AT期間遊技数カウンタ654によりカウントされているAT期間遊技数のゲーム数が残っている場合に、フラグ格納手段651(図4)に格納されているAT期間中フラグの状態がAT遊技可能状態決定手段100fによりONに設定される(AT遊技可能状態)。
また、初期RT(RT0)または通常RT(RT1)においてAT遊技可能状態となると非AT中からAT準備中となり、AT準備中での通常RT(RT1)において昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選すると、有利RT(RT2)に移行するUリプに入賞するためのストップスイッチ21L,21M,21Rの有利な押し順を報知するAT遊技を実行する。そして、昇格リプレイ1〜6のいずれかにおいてUリプに入賞すれば、AT実行権利が付与されたAT遊技可能状態での有利RT(RT2)、いわゆるARTに移行する。
また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654にカウント値を設定した後は、一般遊技かAT遊技かに関わらず遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算することにより、AT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数をカウントする。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定(報知ランプ60cを点灯)した後の遊技において、遊技の種類に関係なく遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値に1を加算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントする。なお、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定する際に、リミッタ条件として予め設定されている遊技数(例えば1500ゲーム)を許容期間遊技数カウンタ653に設定し、AT許容状態において遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値から1を減算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントしてもよい。
また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になるか、または、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になった後で転落抽選に当選するかのいずれかの終了条件が成立するか、あるいは、AT許容状態の継続ゲーム数が1500ゲームとなってリミッタ条件が成立した場合は、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する(AT許容状態の終了)。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する際に報知ランプ60cを消灯する。なお、AT許容状態設定手段100cは、リミッタによりAT許容状態が終了した場合は、許容期間遊技数カウンタ653およびAT期間遊技数カウンタ654それぞれのカウント値を「0」にリセットする。この実施形態のAT許容状態の終了にかかる転落抽選は、例えば、AT期間の終了後、スイカやチェリーなどのいわゆるレア役以外の役に当選したゲームごとに行われ、1/8の確率で転落(当選)するようになっている。また、転落抽選に当選するまでの間に後述する上乗せ抽選手段100eによるAT期間の継続ゲーム数の上乗せがあった場合は、AT期間に復帰する。
また、AT許容状態の終了条件は、AT許容当選となった識別番号(図10参照)、AT許容後の条件(AT許容後の役抽選結果、AT許容状態に移行してからの経過ゲーム数、AT許容状態に移行してからのメダルの獲得枚数)などに応じて適宜変更してもよい。AT許容状態の終了条件を様々に変更できることにより、より一層の遊技性向上を図ることができる。
(1−4)初期ゲーム数決定手段100d
初期ゲーム数決定手段100dは、抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定した遊技において、AT遊技を実行する権利の初期的な継続期間(初期ゲーム数)を、AT初期ゲーム数振分テーブル673(図4参照)を用いた抽選により決定するものである。
例えば、識別番号18「チェリー」に当選した場合、初期ゲーム数決定手段100dは、図11に示す識別番号18用のAT初期ゲーム数振分テーブル673を用いて初期ゲーム数を決定する。このテーブル673では、50%の確率でAT遊技を実行する権利の継続期間(AT期間)の初期ゲーム数として30ゲーム分が付与され、同じく50%の確率でAT期間の初期ゲーム数として50ゲーム分が付与されるように構成されている。初期ゲーム数決定手段100dは、AT期間の初期ゲーム数を決定すると、AT期間遊技数カウンタ654にそのゲーム数のカウント値を設定する。また、AT許容当選となる他の識別番号21「スイカ」においても同様に、識別番号21用のAT初期ゲーム数振分テーブル673が設けられており、AT許容当選となった識別番号の種類に応じて初期ゲーム数の設定が異なるように構成されている。
なお、この実施形態では、AT初期ゲーム数振分テーブル673には、必ず初期ゲーム数が設定されるようになっているが、一定の確率で初期ゲーム数が設定されないハズレが設定されていてもよい。この場合、AT許容状態設定手段100cは、AT許容当選したあとに、AT許容状態に設定したあと、例えば、1ゲーム分のAT遊技を実行すると遊技状態をAT許容状態からAT非許容状態に設定するようにする。また、AT許容当選となる識別番号は、適宜設定できるものであり、例えば、AT許容当選となる識別番号の数を増減してもよい。
また、初期ゲーム数決定手段100dは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用して上記した振り分け抽選を行うことによりAT期間の初期ゲーム数を決定してもよいし、振り分け用の乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用して上記した振り分けを行うようにしてもよい。
(1−5)上乗せ抽選手段100e
上乗せ抽選手段100eは、AT許容状態設定手段100cがスロットマシン1をAT許容状態に設定していることを条件(AT期間中)に、所定の識別番号に当選したときに、初期ゲーム数に加算するゲーム数(上乗せゲーム数)を決定するものである。具体的に説明すると、この実施形態では、AT許容状態において、(i)識別番号18「チェリー」、識別番号21「スイカ」、識別番号12「押し順不問リプレイ」、識別番号16「BAR揃いリプレイ」のいずれかに当選したとき、および、(ii)識別番号13〜15「左、中、右正解特殊リプレイ(押し順特殊リプレイ)」の当選時に押し順が正解したときのいずれかの上乗せ条件が成立すると、上乗せ抽選手段100eによるゲーム数上乗せ抽選が行われる。ゲーム数上乗せ抽選は、上乗せにかかる識別番号ごとに設けられたAT上乗せ抽選テーブル674を用いて行われる。
例えば、AT許容状態で識別番号18「チェリー」に当選した場合、上乗せ抽選手段100eは、図12に示すAT上乗せ抽選テーブル674を用いてゲーム数上乗せ抽選を行う。このテーブル674では、50%の確率でAT期間の継続ゲームの上乗せとして5ゲーム付与され、同じく50%の確率で10ゲームが付与されるようになっている。また、AT許容状態で識別番号16「BAR揃いリプレイ」に当選した場合、上乗せ抽選手段100eは、図13に示すAT上乗せ抽選テーブル674を用いてゲーム数上乗せ抽選を行う。識別番号21「スイカ」、識別番号12「押し順不問リプレイ」についても、個別のAT上乗せ抽選テーブル674が、ROM67に格納されている。
識別番号13〜15「左、中、右正解特殊リプレイ(押し順特殊リプレイ)」の場合は、当選しただけではゲーム数上乗せ抽選は行われず、押し順が正解するとゲーム数上乗せ抽選が行われる。図19(a)に示すように、識別番号13「左正解特殊リプレイ」は、当選したときに、第1停止リールが左リール13Lであった場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「特殊リプ(図6参照)」が停止し(「特殊リプレイ」に入賞)、第1停止リールが左リール13L以外の場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「Nリプ(図6参照)」が停止する(「Nリプ」に入賞)。ここで、上乗せ抽選手段100eは、識別番号13「左正解特殊リプレイ」の当選時に、「特殊リプレイ」に入賞した場合にのみゲーム数上乗せ抽選を行う。
識別番号14「中正解特殊リプレイ」は、当選したときに、第1停止リールが中リール13Mであった場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「特殊リプ(図6参照)」が停止し(「特殊リプレイ」に入賞)、第1停止リールが中リール13M以外の場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「Nリプ(図6参照)」が停止する(「Nリプ」に入賞)。ここで、上乗せ抽選手段100eは、識別番号14「中正解特殊リプレイ」の当選時に、「特殊リプレイ」に入賞した場合にのみゲーム数上乗せ抽選を行う。
識別番号15「右正解特殊リプレイ」は、当選したときに、第1停止リールが右リール13Rであった場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「特殊リプ(図6参照)」が停止し(「特殊リプレイ」に入賞)、第1停止リールが右リール13R以外の場合は、入賞ラインに図柄組合せグループ「Nリプ(図6参照)」が停止する(「Nリプ」に入賞)。ここで、上乗せ抽選手段100eは、識別番号15「右正解特殊リプレイ」の当選時に、「特殊リプレイ」に入賞した場合にのみゲーム数上乗せ抽選を行う。
このように、識別番号13〜15「左、中、右正解特殊リプレイ(押し順特殊リプレイ)」の場合は、当選時の押し順が正解するとゲーム数上乗せ抽選が行われるが、識別番号12「押し順不問リプレイ」の場合は、押し順によらずに「特殊リプ」に入賞し、必ずゲーム数上乗せ抽選が行われる。
上乗せ抽選手段100eは、ゲーム数上乗せ抽選により上乗せゲーム数を決定すると、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値に決定した上乗せゲーム数を加算する。
AT許容状態では、上乗せ通常状態と上乗せ高確状態の2種類が設定されている。AT非許容状態からAT許容状態に移行したときは、上乗せ通常状態となるが、該上乗せ通常状態で識別番号18「チェリー」に当選した場合は、ゲーム数上乗せ抽選が行われるのに加えて、上乗せ通常状態から上乗せ高確状態に移行する。これらの状態は、いずれも上述の(i)、(ii)の上乗せ条件が成立するとゲーム数上乗せ抽選が行われるが、上乗せ高確状態で押し順特殊リプレイ(識別番号13〜15「左、中、右正解特殊リプレイ」)に当選した場合は、報知用表示器60および液晶表示器27において、図柄組合せ「特殊リプ」に入賞するための押し順(正解の押し順)が報知される。つまり、上乗せ通常状態で押し順特殊リプレイに当選しても、正解の押し順は報知されないため、遊技者は1/3の確率で正解の押し順を当てないとゲーム数上乗せ抽選の機会が得られない。これに対して、上乗せ高確状態で押し順特殊リプレイに当選すると、正解の押し順が報知されるため、この報知に従ってストップスイッチ21L,21M,21Rを操作すれば、必ずゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。したがって、上乗せ高確状態は、AT期間の継続ゲーム数の上乗せが期待できる有利な遊技状態となる。なお、この実施形態では、上乗せ通常状態から上乗せ高確状態に移行すると、その後の毎ゲームで上乗せ状態転落抽選が行われ、この抽選に当選すると上乗せ通常状態に移行(転落)するようになっている。この転落抽選は、例えば、上述のAT許容状態からAT非許容状態に転落するときの転落抽選と同様に行われる。
上乗せ通常状態から上乗せ高確状態への移行条件については、適宜変更することができる。例えば、識別番号18「チェリー」のみならず識別番号21「スイカ」などの他の識別番号に当選したときも上乗せ高確状態に移行するようにしてもよい。また、識別番号18「チェリー」に当選した場合に、50%の確率で上乗せ高確状態に移行し、残りの50%の確率で上乗せ通常状態を維持するなど、上乗せ高確状態に移行しない場合があるようにしてもよい。また、上乗せ高確状態から上乗せ通常状態への転落は、上述のように上乗せ状態転落抽選によるもののみならず、例えば、一定期間の継続のあとで自動的に上乗せ通常状態に移行するようにしてもよい。
なお、図12および図13のAT上乗せ抽選テーブル674では、必ずゲーム数の上乗せがあるように構成されているが、ゲーム数の上乗せがないハズレに振り分けられる場合を設け、ゲーム数上乗せ抽選が行われる識別番号に当選したにも関わらず、所定の確率で上乗せゲーム数を獲得できないようにしてもよい。
また、AT上乗せ抽選テーブル674は、それぞれ各設定値(出玉率)で共通のものを用いつつ、各テーブル674を、AT許容後の役抽選結果、役抽選の履歴、AT許容後からの経過ゲーム数、AT許容後からのメダルの獲得枚数などに応じて適宜変更してもよい。
このように、役抽選に用いる抽選値によりゲーム数上乗せ抽選を行うか否かを一意に決定するようにしてセキュリティ性の向上を図る一方で、上乗せ抽選手段100eがどのように上乗せを行うかを自由に設計することができるので、AT遊技の設計の自由度を高めることができる。
また、上乗せ抽選手段100eは、役抽選手段103の役抽選に用いられる抽選値と同一の抽選値を利用してゲーム数上乗せ抽選を行ってもよいし、乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用してゲーム数上乗せ抽選を行ってもよい。
(1−6)上乗せ状態設定手段100f
上乗せ状態設定手段100fは、AT許容状態中の遊技状態である、通常のゲーム数上乗せ抽選の機会が得られることを期待できる上乗せ通常状態、または、該上乗せ通常状態よりも多くのゲーム数上乗せ抽選の機会が得られることを期待できる上乗せ高確状態のいずれかに設定するものである。この実施形態において上乗せ状態設定手段100fは、AT許容状態で識別番号18「チェリー」に当選したときに、上乗せ高確状態中フラグをONに設定し、AT許容状態中の遊技状態が上乗せ高確状態に移行する。一方、上乗せ高確状態において、上述の上乗せ通常状態への転落条件が成立した場合、上乗せ状態設定手段100fは、上乗せ高確状態中フラグをOFFに設定し、AT許容状態中の遊技状態が上乗せ通常状態に移行する。
(1−7)AT遊技可能状態決定手段100g
AT遊技可能状態決定手段100gは、初期ゲーム数決定手段100dによりAT期間遊技数カウンタ654に初期ゲーム数が設定されたときに、フラグ格納領域651に設定されているAT期間中フラグをONに設定し、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったときに、AT期間中フラグをONからOFFに設定する。
(1−8)遊技の概略
次に、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。ここでスタートスイッチ19が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速して、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。
3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されると、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール13L,13M,13Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓11に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、後述のボーナス役の入賞によるボーナス遊技状態(BB1)への移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数および遊技状態の移行等が挙げられる。
図6〜図8に示すように、役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、ボーナス遊技状態への移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。
・ボーナス役
ボーナス役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「RBB1」および「RBB2」の2種類設定されている。ここで、組合せ「RBB1」にかかる図柄組合せ(赤7−赤7−赤7)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。組合せ「RBB2」にかかる図柄組合せ(BAR−BAR−BAR)で各リール13L,13M,13Rが停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。このとき、組合せ「RBB1」により図柄組合せグループ「ビッグ1」が形成され、組合せ「RBB2」により図柄組合せグループ「ビッグ2」が形成されている。なお、この実施形態では、入賞ラインに組合せ「RBB1」および「RBB2」の図柄組合せが揃っても配当はないが、所定の枚数の配当を付与してもよい。
・再遊技役
再遊技役は、入賞態様にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「NRP1」〜「NRP8」、「URP1」〜「URP24」、「DRP1」〜「DRP16」、「TRP1」〜「TRP8」、「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」の複数種類が設定されている。組合せ「NRP1」〜「NRP8」は、いずれも遊技状態の移行に無関係な再遊技役であり、当該各組合せ「NRP1」〜「NRP8」により図柄組合せグループ「Nリプ」が形成されている。
組合せ「URP1」〜「URP24」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に移行する。また、これらの組合せ「URP1」〜「URP24」により、図柄組合せグループ「Uリプ」が形成されている。
組合せ「DRP1」〜「DRP16」は、いずれも遊技状態の移行に関係する再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。また、これらの組合せ「DRP1」〜「DRP16」により、図柄組合せグループ「Dリプ」が形成されている。
組合せ「TRP1」〜「TRP8」は、いずれもゲーム数上乗せ抽選が行われる再遊技役であり、これらの図柄組合せが入賞ラインに停止すると、上乗せ抽選手段100eによりゲーム数上乗せ抽選が行われる。また、これらの組合せ「TRP1」〜「TRP8」により、図柄組合せグループ「特殊リプ」が形成されている。
その他の再遊技役には、組合せ「CRP」、「SRP1」〜「SRP4」があり、組合せ「CRP」により図柄組合せグループ「CHリプ」が形成され、組合せ「SRP1」により図柄組合せグループ「SPリプ1」が形成され、組合せ「SRP2」により図柄組合せグループ「SPリプ2」が形成され、組合せ「SRP3」により図柄組合せグループ「SPリプ3」が形成され、組合せ「SRP4」により図柄組合せグループ「SPリプ4」が形成される。
・小役
小役は、入賞にかかる図柄組合せの種類として、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」、「BCH」、「CDWM1」〜「CDWM4」の複数種類が設定されている。
また、この実施形態では、組合せ「TBE1」〜「TBE2」により図柄組合せグループ「Tベル」が形成され、組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」により図柄組合せグループ「CDベル」が形成され、組合せ「CBE1」〜「CBE4」により図柄組合せグループ「Cベル」が形成され、組合せ「CUBE1」により図柄組合せグループ「CUベル」が形成され、組合せ「KYBE1」〜「KYBE2」により図柄組合せグループ「KYベル」が形成され、組合せ「BBE1」〜「BBE4」により図柄組合せグループ「Bベル」が形成され、組合せ「ATA1」〜「ATA8」により図柄組合せグループ「左正解AT」が形成され、組合せ「ATB1」〜「ATB4」により図柄組合せグループ「中正解AT」が形成され、組合せ「ATC1」〜「ATC8」により図柄組合せグループ「右正解AT」が形成され、組合せ「ATL1」〜「ATL48」により、図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」、「D左不正解AT」が形成され、組合せ「ATC1−1」〜「ATC1−16」により図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」が形成され、組合せ「ATC2−1」〜「ATC2−16」により図柄組合せグループ「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」が形成され、組合せ「ATR1」〜「ATR16」により図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」が形成され、組合せ「BCH」により図柄組合せグループ「Bチェリー」が形成され、組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」により図柄組合せグループ「CDスイカ」が形成されている。
・押し順ベル
図9に示すように、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって、遊技者の有利度が異なる当選役として、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」が設定されている。これらの当選役は、押し順によって、組合せ「TBE1」〜「TBE2」、「CDBE1」〜「CDBE4」、「CBE1」〜「CBE4」、「CUBE1」、「KYBE1」〜「KYBE2」、「BBE1」〜「BBE4」、「ATA1」〜「ATA8」、「ATB1」〜「ATB4」、「ATC1」〜「ATC8」、「ATL1」〜「ATL48」、「ATC1−1」〜「ATC1−16」、「ATC2−1」〜「ATC2−16」、「ATR1」〜「ATR16」のうちのいずれかとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる。
なお、これらの当選役(「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」)それぞれが図5の押し順ベル(特定役)に相当し、これらの当選役をまとめて「押し順ベル」と称する場合もある。
次に、押し順ベルに係る各図柄組合せ、または、押し順ベルに係る各図柄組合せグループについて説明する。
i)押し順が正解の場合
組合せ「TBE1」および「TBE2」(図柄組合せグループ「Tベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの上段および右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、上段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、中リール13Mを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、メダル払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CDBE1」〜「CDBE4」(図柄組合せグループ「CDベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右下がりラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、左リール13Lを第1停止、右リール13Rを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CBE1」〜「CBE4」(図柄組合せグループ「Cベル」)は、いずれも入賞ライン(中段ライン)に図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、中段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらは、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、左リール13Lを第2停止、右リール13Rを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「CUBE1」(図柄組合せグループ「CUベル」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの上段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、右上がりにベルが揃う図柄組合せである。この組合せは、当選役「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、中リール13Mを第1停止、右リール13Rを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。この組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「KYBE1」および「KYBE2」(図柄組合せグループ「KYベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、小山型にベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、左リール13Lを第2停止、中リール13Mを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
組合せ「BBE1」〜「BBE4」(図柄組合せグループ「Bベル」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの下段、中リール13Mの下段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「BE1」または「BE2」が表示されることで、下段ラインにベルが揃う図柄組合せである。これらの組合せは、当選役「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選した場合で、右リール13Rを第1停止、中リール13Mを第2停止、左リール13Lを第3停止の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとして設けられている。これらの組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「9」の配当が得られる。
ii)第1停止が正解の場合
図柄組合せグループ「左正解AT」は、当選役「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が左リール13Lで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「中正解AT」は、当選役「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が中リール13Mで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
図柄組合せグループ「右正解AT」は、当選役「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」(図9参照)のいずれかに当選したときに、第1停止が右リール13Rで押し順が正解し、第2停止リールの押し順が不正解の場合に入賞ラインに停止する図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
iii)第1停止が左で不正解の場合
図柄組合せグループ「A左不正解AT」、「B左不正解AT」、「C左不正解AT」および「D左不正解AT」は、いずれも第1停止が左リール13Lで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
iv)第1停止が中で不正解の場合
図柄組合せグループ「A1中不正解AT」、「B1中不正解AT」、「C1中不正解AT」、「D1中不正解AT」、「A2中不正解AT」、「B2中不正解AT」、「C2中不正解AT」、「D2中不正解AT」は、いずれも第1停止が中リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
v)第1停止が右で不正解の場合
図柄組合せグループ「A右不正解AT」、「B右不正解AT」、「C右不正解AT」、「D右不正解AT」は、いずれも第1停止が右リール13Mで押し順が不正解の場合に、入賞ラインに停止し得る図柄組合せのグループとして設けられている。当該グループを形成する組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。なお、これらの図柄組合せグループを形成する各組合せは、いずれも第2および第3停止の操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている(取りこぼし)。なお、入賞しない場合があるのは、これらを含む当選役は、これらの図柄組合せグループのうちの1つしかなく、操作タイミングによっては、5コマ(操作タイミングのコマ+後述する最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないためである。
以上のように、当選役「押し順ベル」のいずれかに当選した場合、当該当選役に設定された押し順に正解した場合は9枚の払出しを得られるのに対して、不正解の場合は1枚の払出ししか得られないか、入賞しない場合もある。したがって、「押し順ベル」は、押し順によって遊技者の有利度が異なる当選役(特定役)となる。
・チェリー
組合せ「BCH」(図柄組合せグループ「Bチェリー」)は、表示窓11内の左リール13Lの下段に図柄「CH(チェリー)」が表示される図柄組合せで、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しない組合せとして設けられている。なお、当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「1」の配当が得られる。
・スイカ
組合せ「CDWM1」〜「CDWM4」(図柄組合せグループ「CDスイカ」)は、いずれも表示窓11内の左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段それぞれに図柄「WM(スイカ)」が表示されることで、右下がりラインにスイカが揃う図柄組合せである。当該組合せが入賞ラインに揃うと入賞となって、払出数「4」の配当が得られる。なお、これらの組合せは、コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に図柄組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わなければ、入賞しないように構成されている。
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101(本発明の「設定値設定手段」に相当)は、出玉率(払出率)の異なる複数の設定値(設定1〜設定6)から一の設定値を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ(図示省略)のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチがONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。払出率は総払出枚数÷総投入枚数×100[%]で算出することができる。
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(RT0,RT1,RT2、RT3、BB1など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば一般遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されて遊技を開始するタイミングで、特定役を含む複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(図10参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。また、役抽選手段103は、AT非許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)である場合には(図10参照)、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、AT許容状態とするAT許容役に当選(AT許容当選)か否かを決定する。また、役抽選手段103は、AT許容状態において、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)、ボーナス遊技状態(BB1)である場合には、役抽選に用いられる抽選値と同じ抽選値を用いて、ゲーム数上乗せ抽選を行うか否かを決定する。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
(4−1)抽選値生成手段103a
抽選値生成手段103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選およびAT許容当選決定用およびAT権利当選決定用の抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
(4−2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
役抽選テーブル671には、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、図10に示す複数の識別番号(当選役グループ)のうちのいずれに当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と当選役グループとの対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671を参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの役(当選役グループ)の当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、複数の識別番号のうちのいずれに当選したか否かを決定する。
この場合、所定の識別番号18「チェリー」、識別番号21「スイカ」に当選すれば、AT許容当選となることから、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT許容状態に移行すると決定(AT許容当選)する値の範囲と、AT許容状態に移行しないと決定(AT許容非当選)する値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されているのと同義であり、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態に移行するか否かを決定するのにも使用する(上述の一括抽選方式)。
また、所定の識別番号に当選するとゲーム数上乗せ抽選が行われることから、抽選値生成手段103aが生成する抽選値の全範囲について、AT権利当選(ゲーム数上乗せ抽選)とする値の範囲と、AT権利非当選とする値の範囲とが役抽選テーブル671に予め設定されているのと同義であり、抽選値判定決定手段103bは、遊技開始に基づいて抽選値生成手段103aが役抽選のために生成した抽選値を、AT許容状態においてゲーム数上乗せ抽選を行うか否かを決定するのにも使用する。
なお、抽選値生成手段103aは、役抽選のための抽選値とは別にAT許容抽選用の乱数値(抽選値)を新たに生成し、これを利用してAT許容状態に移行するか否かを決定してもよい(上述の別抽選方式)。つまり、まず役抽選により当選役を決定し、その当選役に基づいてAT許容抽選用の乱数値(抽選値)を生成し、これを利用してAT許容状態に移行するか否かを決定するようにしてもよい。この場合、役抽選テーブル671とは別にAT移行抽選テーブルを設け、AT許容抽選用の乱数値とAT移行抽選テーブルとにより、AT許容状態に移行するか否かを決定すればよい。ゲーム数上乗せ抽選を行うか否かの決定についても同様である。なお、別抽選方式では、新たに生成したAT許容抽選用の乱数値(抽選値)とAT移行抽選テーブルとを用いてAT許容状態に移行するか否かを決定する機能が本発明の「許容状態決定手段」に相当する。
また、役抽選テーブル671では、一部の抽選値については複数の役の当選に重複して設定されているため、抽選値判定決定手段103bが抽選値生成手段103aにより生成される抽選値の全範囲について判定を行った場合に、すなわち、役抽選手段103の役抽選結果として、図10に示す当選役グループが構成され、各当選役グループには固有の識別番号が付与されている。なお、図10に示す識別番号(当選役グループ)のうち、複数の役により構成されている識別番号の当選役グループについては、当該識別番号の当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態である。なお、図10の識別番号25〜48は、それぞれ、図9に示す、下位役番号が”14h”〜”2Bh”の押し順ベルに相当するが、図示省略されている。
なお、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、有利RT(RT2)における役抽選手段103による役抽選で再遊技役であるリプレイに当選となり、特定抽選値を除く抽選値については、通常RT(RT1)および有利RT(RT2)における役抽選手段103に役抽選結果が同一となるように役抽選テーブル671が設定されている。
このように構成すると、AT許容当選とする抽選値が、遊技状態によって一般役当選となるか否かが変化する抽選値に含まれていないため、遊技状態の変化に応じた一般役の当選確率の高低の変化によらずに、AT許容当選について一律の期待感を遊技者に付与することができる。
また、各遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3、BB1)において、各当選役グループの識別番号に所定範囲の抽選値が予め対応付けられているが、当選するとAT許容
状態に移行する識別番号や、当選するとゲーム数上乗せ抽選が行われる識別番号には、設定値に関わらず、同一のデータ(抽選値)が対応付けられている。すなわち、AT遊技非許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT許容当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一であり、AT遊技許容状態での遊技で抽選値判定決定手段103bによりAT権利当選と決定される抽選値は設定値の種類によらずに同一である。
このように構成すると、設定制御手段101により設定される設定値によって、AT許容当選する期待値と、AT権利当選する期待値とが変化しないので、遊技者は、AT許容当選およびAT権利当選について常に一律の期待感を有することができるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。なお、上記以外の役であっても、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様により有利度が異なるAT対象役(識別番号3〜11、識別番号25〜48)についても、設定値に関わらず同一の抽選値とするほうが、AT遊技に関して設定差によらない一律の期待感を付与できるのでより好ましい。
次に、図10の各識別番号の当選役グループを構成する役の名称について具体的に説明する。
図9に示すように、役名称が「赤7ビッグ」、「BARビッグ」、「通常リプレイ」、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」、「押し順不問特殊リプレイ」、「左、中、右正解特殊リプレイ」、「BAR揃いリプレイ」、「フェイクリプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「押し順不問ベル」、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」、「BB1中役」である複数種類の役が設定されている。「AT許容」、「AT権利」を除くこれらの役は、それぞれ、1または複数種類の図柄組合せグループで構成される。
ここで、複数の図柄組合せグループで構成される役を含む当選役グループ(識別番号)に当選した場合は(図10参照)、当該役を構成する図柄組合せグループの全てが入賞ラインに揃って入賞することが許容されている状態である。具体的には、例えば、図9に示す「昇格リプレイ6」に当選した場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」「Uリプ」「SPリプ1」「SPリプ2」のいずれかの図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容されている状態である。
図9に示すように、「赤7ビッグ」および「BARビッグ」はボーナス役であり、「通常リプレイ」は遊技状態の移行に無関係な再遊技役である。また、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも押し順によって遊技状態が昇格(RT1→RT2)するという特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。また、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも押し順によって遊技状態が転落(RT2→RT1)せずに維持される(RT2→RT2)という特典が付与される特定役として設けられた再遊技役である。
「押し順不問特殊リプレイ」(本発明の「第2図柄一致所定役」に相当)は、AT許容状態で当選すると、ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順によらずに必ずゲーム数上乗せ抽選が行われる再遊技役として設けられている。「左、中、右正解特殊リプレイ」は、AT許容状態で当選したときに、押し順が正解するとゲーム数上乗せ抽選が行われる再遊技役として設けられている。また、「押し順不問特殊リプレイ」の入賞にかかる各図柄組合せグループ「特殊リプ」は、「押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ」の当選時に、その種類に応じて設定された正解の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合に入賞する図柄組合せグループである。つまり、「押し順特殊リプレイ」の当選時に、押し順が正解したときの入賞ライン上に停止する図柄組合せと、「押し順不問特殊リプレイ」の当選時に入賞ライン上に停止する図柄組合せとが一致する。
また、「BAR揃いリプレイ」は、当選した遊技では、全てのリール13L,13M,13Rで目押しすると図柄「BAR」が揃うように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2、第3停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が直線状(斜め下がり)に揃うようになっている。第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合など、その他の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに揃うようになっている。
また、「フェイクリプレイ」は、当選した遊技で、図柄「BAR」を目押しすると、図柄「BAR」がテンパイするが最終停止で揃わないように構成されている。具体的には、左リール13Lを第1停止させるときに図柄「CH(チェリー)」を目押しすると中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、上段には図柄「BAR」が停止しており、第2停止時に図柄「BAR」を狙うと図柄「BAR」が斜め下がりにテンパイする。次に第3停止で図柄「BAR」を目押ししても揃わないようになっている。また、第1停止で図柄「CH(チェリー)」を目押ししない場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を構成する各組合せ「NRP1」〜「NRP12」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。また、逆押し(右→中→左)時は図柄組合せグループ「SRP1」〜「SRP4」のいずれかが入賞ラインに揃うようになっている。
また、「チェリー」、「スイカ」は、いずれもメダル(遊技価値)の払出しにかかる小役である。なお、これらの小役を構成する図柄組合せグループには、5コマ(操作タイミングのコマ+最大滑りの4コマ)以内に入賞にかかる図柄の組合せを構成する図柄がないリール13L,13M,13Rがあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングが合わないと取りこぼし(非入賞)が発生する。また、AT非許容状態で当選すると、AT許容状態に移行するAT許容当選役として設けられている。また、AT許容状態で当選すると、いずれもゲーム数上乗せ抽選が行われる役としても設けられ、さらに「チェリー」については、AT許容状態の上乗せ通常状態で当選すると、上乗せ高確状態に移行する役としても設けられている。
「押し順不問ベル」(本発明の「第1図柄一致所定役」に相当)は、どのような押し順であっても、入賞ラインに図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」のいずれかの図柄が揃う小役である。なお、図5に示すAT許容状態でのART中に当該当選役に当選すると、遊技者に押し順を報知する演出が実行される。なお、「押し順不問ベル」は、設定値が高くなるに連れて、当選確率が高くなるように抽選値が設定されている。また、「押し順不問ベル」の入賞にかかる各図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」は、いずれも「押し順ベル」の当選時に、その種類に応じて設定された正解の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合に入賞する「9枚」の配当の図柄組合せグループである。つまり、「押し順ベル」の当選時に、押し順が正解したときの入賞ライン上に停止する図柄組合せと、「押し順不問ベル」の当選時に入賞ライン上に停止する図柄組合せとが一致する。
また、「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序(押し順)によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が中リール13M、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Tベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が左リール13L、第2停止が右リール13R、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CDベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が左リール13L、第3停止が右リール13Rの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が中リール13M、第2停止が右リール13R、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「CUベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が左リール13L、第3停止が中リール13Mの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「KYベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序によって遊技者の有利度(配当)が異なる特定役としての小役である。これらの当選役に当選した場合、第1停止が右リール13R、第2停止が中リール13M、第3停止が左リール13Lの押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、図柄組合せグループ「Bベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。これ以外の押し順で操作すると、配当が「1枚」の図柄組合せグループにかかる図柄が入賞ラインに揃うか、取りこぼしが発生する。
また、「BB1中役」は、ボーナス遊技中(BB1)中のみに抽選の対象となる当選役である。この当選役に当選すると、押し順によらずに、図柄組合せグループ「Cベル」にかかる図柄が入賞ラインに揃って「9枚」の配当が付与される。
また、図10に示すように、役抽選手段103の役抽選結果が、例えば、識別番号19「赤7ビッグ+チェリー」である場合、「チェリー」および「赤7ビッグ」の両方の役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態であり、図柄組合せ「RBB1」(図6参照)、「BCH」(図8参照)にかかる図柄が入賞ラインに揃う可能性がある。役抽選手段103の役抽選結果が、その他のボーナス役と小役の両方を含む識別番号の場合も同様に構成役にかかる図柄組合せの全てが入賞ラインに揃うことが許容された状態である。
なお、ボーナス内部当選中(RT3)は、ボーナス役への当選状態が持ち越されている状態のため、ボーナス内部当選中(RT3)の役抽選結果が、ボーナス役を含む識別番号の当選の場合は、新たな種類のボーナス役が当選することはなく、持ち越されているボーナス役以外に許容される図柄組合せとして、小役にかかる図柄組合せのみが入賞ラインに揃うことが許容される。
なお、図10に示すように、この実施形態では、ボーナス遊技状態(BB1)中にはAT許容当選しないように構成されているが、例えば、BB1中もAT許容当選するように構成し、抽選値がAT許容当選となる場合に、BB1中であればAT許容当選を無効にするように制御してもよい。
(5)決定結果記憶手段104
図4の決定結果記憶手段104は、抽選値判定決定手段103bによる決定結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶する。
具体的には、図9に示すように、各ボーナス役のそれぞれに固有の16進数の上位役番号が割り当てられ、各一般役(再遊技役、小役、BB1役)のそれぞれに固有の16進数の下位役番号が割り当てられている。そして、決定結果記憶手段104は、役抽選手段103の役抽選結果である識別番号(当選役グループ)を構成する役(ハズレの場合を含む)に割り当てられている役番号を、決定結果記憶領域652の対応するデータ領域に記憶する。
すなわち、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示すボーナス役を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選したボーナス役に割り当てられている上位役番号”01h”および”02h”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第1データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、ボーナス役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている上位役番号”00h”を記憶する。また、上位役番号として”01h”または”02h”を記憶した後は、ボーナス役に入賞するまでこの値を維持することにより、ボーナス役を持ち越すように構成されている。
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図10に示す一般役(再遊技役、小役、BB1中役)を含む識別番号(当選役グループ)のいずれかである場合には、決定結果記憶手段104は、当選した一般役に割り当てられている下位役番号”01h”〜”2Ch”のいずれかを決定結果記憶領域652の1バイトの第2データ領域に記憶する。なお、決定結果記憶手段104は、一般役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている下位役番号”00h”を記憶する。
このように構成すると、ボーナス役当選と、一般役当選とを並列的に記憶して管理するため、同一の抽選値を用いてこれらの当選を決定するときは各当選をまとめて管理することができる。また、このようにデータを記憶して管理することにより、一の制御において必要とするデータ種類だけを参照して判定することができるので、効率的に処理を行うことができる。
なお、AT許容の状態を格納するためのAT許容状態用記憶領域をさらに設けてもよい。この場合には、AT許容当選である場合に、一旦、最上位役番号1”01h”を決定結果記憶領域652に格納し、別途設けたAT許容状態用記憶領域に格納されたデータを確認して、AT許容状態用記憶領域に”00h”が格納されていれば、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納するようにすればよい。そして、AT許容状態用記憶領域に”01h”を格納した後は、終了条件もしくはリミッタ条件が成立するまでこの値を維持するようにすればよい。
また、この実施形態では、複数の一般役が同時に当選することがないように構成されているが、複数の一般役が同時に当選するように構成されている場合には、当選した複数の一般役それぞれに割り当てられている下位役番号の全てを記憶することができるように、決定結果記憶領域652の第2データ領域の記憶容量を設定すればよい。また、同時当選する一般役の各組み合わせに対して下位役番号を新たに割り当て、同時当選した一般役の組み合わせに割り当てた下位役番号を決定結果記憶領域652の第2データ領域に記憶するようにしてもよい。
(5)停止制御手段105
図4の停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した識別番号に属する役名称に入賞させるために、基本的にリール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。なお、各リール13L,13M,13Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は、取りこぼし(非入賞)が発生する。
「通常リプレイ」は、入賞にかかる組合せ「NRP1」〜「NRP8」を構成する図柄が、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、必ず組合せ「NRP1」〜「NRP8」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
「昇格リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Uリプ」の2種類で構成されている。この実施形態では、当該役を含む識別番号に当選した場合、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→中→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Uリプ」は有利RT(RT2)への移行にかかるものであるため、「昇格リプレイ1」では、「左→中→右」の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「左→右→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ2」では、「左→右→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→左→右」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ3」では、「中→左→右」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ4」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ3」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「中→右→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ3」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ4」では、「中→右→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ5」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」および「SPリプ4」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→左→中」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ4」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ5」では、「右→左→中」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「昇格リプレイ6」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Uリプ」、「SPリプ1」および「SPリプ2」の4種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、押し順に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、「右→中→左」の押し順の場合は、図柄組合せグループ「Uリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図14(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」および「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「昇格リプレイ6」では、「右→中→左」の押し順(「Uリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ1」は、図柄組合せグループ「Nリプ」および「Dリプ」の2種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、左リール13Lが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図15(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「Dリプ」は有利RT(RT2)から通常RT(RT1)への移行にかかるものであるため、「転落リプレイ1」では、左リール13Lが第1停止の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ2」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、中リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図15(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ2」では、中リール13Mが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「転落リプレイ3」は、図柄組合せグループ「Nリプ」、「Dリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、右リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Dリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図15(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞)する。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「転落リプレイ3」では、右リール13Rが第1停止の押し順(「Nリプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「押し順不問特殊リプレイ」は、図柄組合せグループ「特殊リプ」で構成されている。この図柄組合せグループを構成する図柄組合せ「TRP1」〜「TRP8」の構成図柄は、ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのタイミングで操作しても、引き込み可能な位置に配置されているため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、図柄組合せ「TRP1」〜「TRP8」のいずれかが入賞ラインに揃うように、停止制御手段105がリール制御を行う。
「左正解特殊リプレイ」は、図柄組合せグループ「特殊リプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、左リール13Lが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「特殊リプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図19(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。なお、図柄組合せグループ「特殊リプ」はゲーム数上乗せ抽選が行われるものであるため、「右正解特殊リプレイ」では、左リール13Lが第1停止の押し順が遊技者に有利な押し順となる。
「中正解特殊リプレイ」は、図柄組合せグループ「特殊リプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、中リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「特殊リプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図19(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞する)。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ1」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「中正解特殊リプレイ」では、中リール13Mが第1停止の押し順(「特殊リプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「右正解特殊リプレイ」は、図柄組合せグループ「特殊リプ」、「Nリプ」および「SPリプ2」の3種類で構成されている。当該役を含む識別番号に当選した場合も、リール13L,13M,13Rの第1停止の態様に応じて優先して揃える図柄組合せグループの優先順位が設定されている。具体的には、停止制御手段105は、当該役を含む識別番号の当選時において、右リール13Mが第1停止の場合は、図柄組合せグループ「特殊リプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図19(a)参照)。両図柄組合せグループは、取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、優先された図柄組合せグループが必ず揃う(入賞)する。ここで、図柄組合せグループ「SPリプ2」は、当該役を構成する図柄組合せグループではあるが、実際は揃わない図柄組合せグループである。なお、「右正解特殊リプレイ」では、右リール13Rが第1停止の押し順(「特殊リプ」)が遊技者に有利な押し順となる。
「BAR揃いリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」および「Nリプ」の2種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先し、その他の場合は図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図16(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2、第3停止でともに図柄「BAR」が目押しされた場合、停止制御手段105は、図柄「BAR」が直線状に揃うようにリール13L、13M,13Rの停止制御を行う。なお、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「フェイクリプレイ」は、図柄組合せグループ「CHリプ」、「Nリプ」および「SPリプ1」〜「SPリプ4」の6種類で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、第1停止が左リール13Lの場合は、図柄組合せグループ「CHリプ」を優先して、リール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図16(a)参照)。例えば、左リール13Lに図柄「CH(チェリー)」を引き込めるタイミングで操作された場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH(チェリー)」が停止する。このとき、図柄「BAR」が上段に位置する。第2停止で中リール13Mの図柄「BAR」が目押しされると、停止制御手段105は、図柄「BAR」がテンパイするように中リール13Mの停止制御を行う。最終停止で右リール13Rの図柄「BAR」が目押されると、停止制御手段105は、図柄「BAR」が揃わないようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。逆押し(右→中→左)の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「SPリプ1」〜「SPリプ4」のいずれかが揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。第1停止が中リール13Mであったり、第1停止が左リール13Lだが、図柄「CH(チェリー)」を引き込めない操作タイミングであった場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「Nリプ」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、図柄組合せグループ「Bチェリー」を入賞させるために、リール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において構成図柄を入賞ライン(中段)に停止させる停止制御を行う。例えば、左リール13Lにおいて図柄「BAR」を引き込める操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されると、中段に図柄「BAR」が停止するように左リール13Lの停止制御を行う。中リール13Mおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「CH」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「CH」が停止するように中リール13Mまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、左リール13Lで図柄「BAR」を引き込み可能な操作タイミングでストップスイッチ21Lが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「赤7ビッグ+チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
「BARビッグ+チェリー」は、図柄組合せグループ「Bチェリー」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
「スイカ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、中リール13Mにおいて図柄「WM」を引き込める操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されると、中段に図柄「WM」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。左リール13Lおよび右リール13Rは、いずれも、どのタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作されても、中段に停止可能(引き込み可能)な位置に入賞にかかる図柄「BE1」または「BE2」が配置されているため、停止制御手段105は、それぞれ中段に図柄「BE1」または「BE2」が停止するように左リール13Lまたは右リール13Rの停止制御を行う。なお、停止制御手段105は、中リール13Mで図柄「WM」を引き込み可能な操作タイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合、ハズレとなるように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
「赤7ビッグ+スイカ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ1」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
「BARビッグ+スイカ」は、図柄組合せグループ「CDスイカ」および「ビッグ2」で構成されている。停止制御手段105は、当該役を含む識別番号に当選した場合、小役優先のリール制御を行う。
「押し順不問ベル」に当選した場合、停止制御手段105は、押し順の如何に関わらず、図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」のいずれかが入賞ラインに揃うようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う。停止制御手段105が、図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」のうちのいずれを優先的に入賞させるかは、押し順によって異なるように構成されている。この場合、「押し順不問ベル」に内部当選した際、一の押し順で操作されたときに優先的に入賞する図柄組合せグループが、当該一の押し順が有利な押し順と同じである「押し順ベル」において、その内部当選時に当該有利な押し順(当該一の押し順)で操作されたときに入賞する図柄組合せグループと同じになるように、停止制御手段105のリール制御が行われる。例えば、「押し順ベル」に内部当選したときの押し順が「左→中→右」であった場合、停止制御手段105は、当該押し順が有利な押し順となる「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」に対応する図柄組合せグループ「Tベル」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。他の押し順の場合も同様である。これは、後述するように、押し順が報知された場合に、「押し順ベル」に当選したのか、「押し順不問ベル」に当選したのかを判別できないようにするためである。なお、図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」それぞれは、操作タイミングがどのような場合であっても、入賞ラインに引き込めるよう構成図柄が各リール13L,13M,13Rに配置されているため、操作タイミングに応じて図柄組合せグループ「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」のいずれか必ず入賞する。
「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」は、いずれも押し順によって優先して入賞する図柄組合せグループが異なるように構成される。
例えば、「左中右正解ベル1」に当選した場合、停止制御手段105は、「左→中→右」の押し順の場合(押し順が正解の場合)は、配当が最も高い図柄組合せグループ「Tベル」が優先して入賞するようにリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図17(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼし(非入賞)のない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が左リール13Lで、第2停止が右リール13Rの場合、すなわち、第2停止で不正解の場合、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「左正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図17(a)参照)。当該図柄組合せグループは取りこぼしのない図柄組合せグループであるため、必ず入賞する。
第1停止が中リール13Mの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図17(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄は「BE1」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が中リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず中リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図17(a)参照)。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄である「赤7」および「BL」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる(図17(a)参照)。第2停止リールが右リール13Rの場合も同様の停止制御が行われる。
また、第1停止が右リール13Rの場合(第1停止で不正解の場合)、停止制御手段105は、図柄組合せグループ「A右不正解AT」を優先してリール13L,13M,13Rの停止制御を行う(図17(a)参照)。具体的には、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の右リール13Rの入賞にかかる図柄は「CH」であるため、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Mの中段に停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当該図柄は取りこぼしがないので必ず右リール13Mの中段に停止する。続いて、例えば、第2停止が左リール13Lの場合、図柄組合せグループ「A右不正解AT」の左リール13Lの入賞にかかる図柄は「BAR」または「BE1」であるため、これらのいずれか一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が左リール13Lの中段に停止するように左リール13Lの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第3停止の操作タイミングにかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。なお、両方の図柄を引き込み可能な場合は、どちらか一方を優先して停止制御するようにするとよい。また、第2停止(左リール13L)で入賞図柄を引き込めるタイミングで操作された場合の最終停止(右リール13R)において、図柄組合せグループ「A1中不正解AT」の中リール13Mの入賞にかかる図柄である「BAR」および「RP1」の一方でも引き込めるタイミングで左リール13Lが停止操作された場合、停止制御手段105は、当該図柄が右リール13Rの中段に停止するように右リール13Rの停止制御を行う。これ以外のタイミングの場合は、第1、第2停止リールで入賞図柄が停止しているにもかかわらず、取りこぼし(非入賞)となる。第2停止リールが中リール13Mの場合も同様の停止制御が行われる。なお、「左中右正解ベル1」の場合、最も高い配当の図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに揃う押し順(左→中→右)が遊技者に有利な押し順となる。
「左中右正解ベル2」〜「左中右正解ベル4」並びに「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」についても、「左中右正解ベル1」と同じく、押し順に応じて優先される図柄組合せグループが異なるようになっている。すなわち、これらの役を含むどの識別番号も、押し順6通りのうち、1通り(第1停止正解および第2停止正解)が100%入賞して9枚が払い出され、1通り(第1停止正解および第2停止不正解)が100%入賞して1枚が払い出され、4通り(第1停止不正解)がその後の停止リールの操作タイミングが合えば入賞して1枚が払い出される。
(7)報知制御手段106
図4の報知制御手段106は、報知用表示器60での報知が後述する報知態様決定手段107で決定された報知態様となるように制御するものである。報知用表示器60の報知態様については後述する。
(8)報知態様決定手段107
図4の報知態様決定手段107は、役抽選手段103の役抽選結果やスロットマシン1の状態(非AT、AT準備中、AT中(上乗せ通常状態、上乗せ高確状態))などに基づいて、報知用表示器60での報知態様を決定するものである。
具体的には、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかで、非AT中の状態である場合においては、どの識別番号に当選したとしても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(報知種類「0」:図20(a)参照)。なお、報知種類「0」は、報知しないという報知態様ではなく、別の報知態様でもよい。その場合、少なくとも全てのリール13L,13M,13Rが回転している状態から第3停止操作が行われるまで報知態様は変化しない方が好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかであって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「通常リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」に内部当選の識別番号または「ハズレ」の識別番号の場合においても、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図17の報知種類「0」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「昇格リプレイ1」に内部当選の場合においては、報知用表示器60で有利な押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(報知種類「1」:図20(b)参照)。このとき、「昇格リプレイ2」〜「昇格リプレイ6」の場合も、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(報知種類「2」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が通常RT(RT1)であって、AT準備中またはAT中の状態である場合で、かつ、役抽選結果が「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の場合においても、報知用表示器60でそれぞれの有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「転落リプレイ1」に内部当選の場合、報知用表示器60で有利な押し順の一つである「左→中→右」の押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(報知種類「1」:図20(b)参照)。このとき、役抽選結果が「転落リプレイ2」および「転落リプレイ3」に内部当選の場合も同様に、報知態様決定手段107は、報知用表示器60でそれぞれ有利な押し順の一つを特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「3」「5」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」、「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」のいずれかに内部当選の場合、報知用表示器60で有利な押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、有利RT(RT2)のいずれかのAT準備中またはAT中の状態であって、役抽選結果が「押し順不問ベル」に内部当選の場合は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」の6種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図18(a)参照)、報知用表示器60で当該押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「1」〜「6」参照)。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「押し順不問特殊リプレイ」に内部当選の場合は、上乗せ通常状態であるか、上乗せ高確状態であるかによって決定する報知態様が異なる。例えば、上乗せ通常状態である場合に「押し順不問特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図19(b):報知種類「0」)。一方、上乗せ高確状態である場合に「押し順不問特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第1停止リールが左リール13Lで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「α」(図21(d)参照))か、第1停止リールが中リール13Mで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「β」(図22(a)参照))か、第1停止リールが右リール13Rで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「γ」(図22(b)参照))かの3種類のうちのいずれかを抽選により決定する。この実施形態では、3種類それぞれ1/3の確率で決定されるように構成されている。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)」に内部当選の場合も、上乗せ通常状態であるか、上乗せ高確状態であるかによって決定する報知態様が異なる。例えば、上乗せ通常状態である場合に「左正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図19(b):報知種類「0」)。一方、上乗せ高確状態である場合に「左正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第1停止リールが左リール13Lで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様に決定する(図19(c):報知種類「α」(図21(d)参照))。
上乗せ通常状態である場合に「中正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図19(b):報知種類「0」)。一方、上乗せ高確状態である場合に「中正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第1停止リールが中リール13Mで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様に決定する(図19(c):報知種類「β」(図22(a)参照))。
上乗せ通常状態である場合に「右正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図19(b):報知種類「0」)。一方、上乗せ高確状態である場合に「右正解特殊リプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、第1停止リールが右リール13Rで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様に決定する(図19(c):報知種類「γ」(図22(b)参照))。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「BAR揃いリプレイ」に内部当選の場合は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図16(b)参照)。なお、この場合、左リール13Lが第1停止リールとなる2種類の押し順のうちの1つが演出内容決定手段201により決定され、液晶表示器27により当該押し順を特定可能な演出が行われる。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態が有利RT(RT2)のAT中の状態であって、役抽選結果が「フェイクリプレイ」に内部当選の場合は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(図16(b)参照)。なお、この場合、左リール13Lが第1停止リールとなる2種類の押し順のうちの1つが演出内容決定手段201により決定され、液晶表示器27により当該押し順を特定可能な演出が行われる。
また、この実施形態では、有利RT(RT2)およびボーナス内部当選中(RT3)は、通常RT(RT1)と比較すると、小役の当選確率は変化ないが、再遊技役の当選確率が高く設定されている。また、有利RTでは、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」が抽選の対象となっているところ、ボーナス内部当選中(RT3)では、再遊技役が「通常リプレイ」のみ抽選の対象となっている(図10参照)。ここで、ART遊技中にボーナス役に当選してボーナス内部当選中(RT3)に移行した場合を想定すると、ボーナス役の当選前は、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに遊技状態の転落を回避する報知がなされるが、ボーナス内部当選中(RT3)では回避の報知がされなくなる。そうすると、遊技者はボーナス役当選の告知演出の前のリプレイ入賞時に報知がなされないことで、ボーナス役当選を予想してしまうおそれがある。また、ART中に回避の報知がなされると、遊技者はボーナス役当選の可能性が低いことを予想し、いずれにせよ遊技者の楽しみを削ぐ結果となる。そこで、この実施形態の報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)のAT中の状態であって、かつ、ボーナス役当選の告知前の状態で、役抽選結果が「通常リプレイ」に内部当選の識別番号の場合は、i)押し順の報知を行わない、ii)押し順(左→中→右)を特定可能な情報を報知する、iii)押し順(中→左→右)を特定可能な情報を報知する、iv)押し順(右→左→中)を特定可能な情報を報知するという4種類の報知態様のうちの1つを抽選により決定し、当該決定された報知態様を報知用表示器60の報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「0or1or3or5」参照)。ここで決定される報知態様は、回避の報知と同じ報知態様とするのが好ましい。
また、報知態様決定手段107は、遊技状態がボーナス内部当選中(RT3)で「チェリー」または「スイカ」を含む識別番号に当選した場合は、非AT中、AT準備中、AT中のいずれの状態でも、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する(報知種類「0」:図20(a)参照)。
(9)コマンド作成手段108
図4のコマンド作成手段108は、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報、上乗せ状態設定手段100fにより設定されている上乗せ状態に関する情報などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段108により生成されたコマンドは、後述のコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段108により作成される。
また、コマンド作成手段108は、スロットマシン1の状態および役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、報知用表示器60の報知態様に対応するコマンドを作成する。具体的には、役抽選手段103の役抽選結果(当選役グループの識別番号)を構成する役の種類を特定可能なコマンド(例えば、「通常リプレイ」の場合は「$01」)を作成するとともに、報知用表示器60の報知態様の種類(図20〜図22中の「報知種類」に相当)を特定可能なコマンド(例えば、初期RT(RT0)で非AT中の場合に「チェリー」に当選した場合は「0」)を作成する。なお、コマンド作成手段108は、役抽選結果がボーナス役と小役の同時当選となる識別番号(例えば、識別番号19「赤7ビッグ+チェリー」)の当選の場合は、ボーナス役の種類と小役の種類とを特定可能なコマンドを作成する。
(10)リール検出手段109
図4のリール検出手段109は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段109は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(11)図柄判定手段110
図4の図柄判定手段110は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
(12)払出制御手段111
図4の払出制御手段111は、図柄判定手段110による判定結果に基づき、遊技者に所定の特典(利益)を付与するものであり、図柄判定手段110により、いずれかの役に入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させ、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出して遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段111は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させる。
さらに、払出制御手段111は、図柄判定手段110により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定数(3枚)のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
(13)メダル制御手段112
図4のメダル制御手段112は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
(14)コマンド送信手段113
図4のコマンド送信手段113(本発明の「送信手段」に相当)は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段108により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。この場合、一般遊技状態(RT0、RT1、RT2、RT3)およびボーナス遊技状態(BB1)などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段110による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段111によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表す情報を含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
また、コマンド送信手段113は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段113は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。図4のサブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73は、メモリ75(図3参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)コマンド受信手段200
図4のコマンド受信手段200(本発明の「受信手段」に相当)は、メイン制御基板63のコマンド送信手段113により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図4の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。この場合、演出内容決定手段201は、報知用表示器60の報知態様に対応する報知演出を実行する演出内容に決定する。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。
(4)音声制御手段203
図4の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。なお、演出内容が演出内容を決定し、この決定に基づいて、表示制御手段202と音声制御手段203が液晶表示器27やスピーカ等を制御する機能が本発明の「演出制御手段」に相当する。
(報知演出の具体例)
次に、サブ制御基板73で制御される報知演出の態様、および、メイン制御基板63で制御される報知用表示器60の報知態様例について具体的に説明する。
図20(a)に示すように、報知用表示器60は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bと、報知ランプ60cとで構成されており、例えば、押し順の報知を行わないという報知態様の場合は、両7セグメントLED60a,60bそれぞれにおいて、全てのセグメントS1〜S7を点灯させない(報知種類「0」)。
具体的には、報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「0」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「0」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、押し順の示唆に関する演出ではなく、コマンドとして送信された情報から特定される内部当選にかかる役(ボーナス役や小役や再遊技役)に対応する演出を実行演出に決定する。ここで決定される演出の一例としては、例えば送信されたコマンドから役名称「通常リプレイ」を特定できる場合、当該当選役を含む識別番号の当選役グループに内部当選していることを示唆する青演出(背景や特定箇所を青く表示する演出)などの演出を行う。
また、例えば図20(b)に●で示すように(消灯状態は○で示す)、AT許容状態設定手段100cが報知ランプ60cを点灯することにより、スロットマシン1がAT許容状態に設定されていることを報知することができる。
ところで、第1の7セグメントLED60aは、ストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作が行われると次の停止操作を示唆する報知態様に変化するように構成されている。これに対して、第2の7セグメントLED60bは、報知種類を特定するためのもので、報知してから最終停止まで同一の報知を継続するように構成されている。また、原則として、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1の点灯は、左リール13Lの停止を示唆し、セグメントS3の点灯は中リール13Mの停止を示唆し、セグメントS6の点灯は右リール13Rの停止を示唆している。
・昇格リプレイ
図30(a)に示すように、「昇格リプレイ1」〜「昇格リプレイ6」は、いずれも図柄組合せグループ「Uリプ」が入賞ラインに停止すると、通常RT(RT1)よりも再遊技役の当選確率が高く設定された有利RT(RT2)に移行するため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図20(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ1」に内部当選しているときには、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図20(b)に示すように、報知種類「1」の場合、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1のみを点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1の点灯は、報知種類が「1」であることを報知している。続いて、第1停止〜第2停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS3に変化させ、中リール13Mの停止を示唆する。第2停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの点灯をセグメントS6に変化させ、右リール13Rの停止を示唆する。第3停止後は、第1、第2の7セグメントLED60a,60bの全てのセグメントS1〜S7を消灯させる。このようにすると、遊技者に対して、押し順(左→中→右)で操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。このようにすると、報知用表示器60の報知内容と、液晶表示器27の報知内容とをリンクさせることができる。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ2」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(左→右→中)を示唆する報知種類「2」の報知態様で遊技者に報知を行う。この場合、図20(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS3を点灯させて、報知種類が「2」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「2」を特定できるコマンド(「2」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「132」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→右→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図20(d)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS6を点灯させて、報知種類が「3」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「3」を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ4」に内部当選したときには、遊技者に有利となる押し順(中→右→左)を示唆する報知種類「4」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図21(a)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS4を点灯させて、報知種類が「4」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「4」を特定できるコマンド(「4」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「312」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ5」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(右→左→中)を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図21(b)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS2を点灯させて、報知種類が「5」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「5」を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「昇格リプレイ6」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(右→中→左)を示唆する報知種類「6」の報知態様で遊技者に報知する。この場合、図21(c)に示すように、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS6を点灯させ、第1停止〜第2停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS3を点灯させ、第2停止〜第3停止までの間は第1の7セグメント60aのセグメントS1を点灯させる。また、第2の7セグメントLED60bについては、スタートスイッチ19のON〜第3停止までの間、セグメントS7を点灯させて、報知種類が「6」であることを報知する。このとき、コマンド受信手段200は、報知種類「6」を特定できるコマンド(「6」のコマンド)を受信しているため、演出内容決定手段201は、例えば、図14(b)に示すように、液晶表示器27に「321」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→中→左)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行演出の内容に決定する。なお、押し順の報知がなされたにもかかわらず、当該押し順と異なる操作が行われた場合は、第1、第2のセグメントLED60a,60bの点灯を中止するようにしてもよい。
・転落リプレイ
図5および図15(a)に示すように、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも図柄組合せグループ「Dリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)から通常RT(RT1)に転落し、図柄組合せグループ「Nリプ」が入賞ラインに停止すると、遊技状態が有利RT(RT2)に維持されるため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図31(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ1」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(左→中→右)」を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図20(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ2」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(中→左→右)」を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知する(図20(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(b)に示すように、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順の一つである「押し順(右→左→中)」を示唆する報知種類「5」の報知態様で遊技者に報知する(図21(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「5」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「5」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(b)に示すように、液晶表示器27に「231」のような画像を表示して遊技者に押し順(右→左→中)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
なお、「転落リプレイ1」〜「転落リプレイ3」は、いずれも有利な押し順が第1停止のみで決まるため、例えば、報知用表示器60で第1停止のみを報知する報知態様としてもよい。この場合、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ1」に内部当選の識別番号のときに、例えば、図15(c)に示すように、遊技者に有利となる第1停止のリールが左リール13Lであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「α」の報知態様で遊技者に報知する。具体的には、図21(d)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS1のみを点灯させて左リール13Lの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2を点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS1およびセグメントS2の点灯は、報知種類が「α」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの全てのセグメントS1〜S7を消灯させて、残りのリール13M,13Rの押し順が不問であることを示唆する。このようにすると、遊技者に対して、第1停止が左リール13Lとなるようにストップスイッチ21Lを操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「α」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「α」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(c)に示すように、液晶表示器27に「1−−」のような画像を表示して遊技者に左リール13を第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ2」に内部当選の識別番号のときに、例えば、図15(c)に示すように、遊技者に有利となる第1停止のリールが中リール13Mであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「β」の報知態様で遊技者に報知する。具体的には、図22(a)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS3のみを点灯させて中リール13Mの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS3、セグメントS4およびセグメントS5を点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS3、セグメントS4およびセグメントS5の点灯は、報知種類が「β」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの全てのセグメントS1〜S7を消灯させて、残りのリール13L,13Rの押し順が不問であることを示唆する。このようにすると、遊技者に対して、第1停止が中リール13Mとなるようにストップスイッチ21Mを操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「β」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「β」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(c)に示すように、液晶表示器27に「−1−」のような画像を表示して遊技者に中リール13Mを第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
また、報知用表示器60は、AT中の「転落リプレイ3」に内部当選の識別番号のときに、例えば、図15(c)に示すように、遊技者に有利となる第1停止のリールが右リール13Rであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「γ」の報知態様で遊技者に報知する。具体的には、図22(b)に示すように、報知用表示器60は、スタートスイッチ19のON〜第1停止までの間、第1の7セグメントLED60aのセグメントS6のみを点灯させて右リール13Rの停止を示唆するとともに、第2の7セグメントLED60bのセグメントS6およびセグメントS7を点灯させる。なお、第2の7セグメントLED60bのセグメントS6およびセグメントS7の点灯は、報知種類が「γ」であることを報知している。続いて、第1停止〜第3停止までの間は、第1の7セグメントLED60aの全てのセグメントS1〜S7を消灯させて、残りのリール13L,13Mの押し順が不問であることを示唆する。このようにすると、遊技者に対して、第1停止が右リール13Rとなるようにストップスイッチ21Rを操作すると有利となることを報知することができる。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「γ」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「γ」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図15(c)に示すように、液晶表示器27に「−−1」のような画像を表示して遊技者に右リール13Rを第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
・BAR揃いリプレイ、フェイクリプレイ
「BAR揃いリプレイ」および「フェイクリプレイ」は、遊技状態が有利RT(RT2)のときのみに役抽選の対象となっており、図16(a)に示すように、いずれも第1停止で左リール13Lに図柄「BAR」を狙い、第2停止で中リール13Mに図柄「BAR」を狙うと、右下がり(斜め下がり)に図柄「BAR」がテンパイするが、最終停止で図柄「BAR」を狙った際、右下がりに図柄「BAR」が揃うか揃わないかで異なる。また、AT許容状態で「BAR揃いリプレイ」に内部当選すると、目押しで図柄「BAR」が右下がりに揃うか否かにかかわらず、上乗せ抽選手段100eによるゲーム数上乗せ抽選が行われる。すなわち、押し順によって遊技者の有利度が変わらない当選役である。
遊技者に左から図柄「BAR」を狙うように誘導すると、AT期間の上乗せが得られるか否かのスリル感を与えることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。そこで、この実施形態では、演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により役抽選結果が「BAR揃いリプレイ」であった場合、左リール13Lが第1停止リールとなる2種類の押し順のうちの一方を抽選で決定し、液晶表示器27において、例えば「BARを揃えろ!!」などの文字を表示するとともに、当該決定した押し順を特定可能な報知演出を実行するという演出内容に決定する(図16(b)参照)。押し順の選択抽選(「BAR揃いリプレイ」)については、押し順「左→中→右」が80%の確率で選択され、押し順「左→右→中」が20%の確率で選択されるようになっている。一方、コマンド受信手段200により役抽選結果が「フェイクリプレイ」であった場合も、左リール13Lが第1停止リールとなる2種類の押し順のうちの一方を抽選で決定し、液晶表示器27において、例えば「BARを揃えろ!!」などの文字を表示するとともに、当該決定した押し順を特定可能な報知演出を実行するという演出内容に決定する(図16(b)参照)。押し順の選択抽選(「フェイクリプレイ」)については、押し順「左→中→右」が30%の確率で選択され、押し順「左→右→中」が70%の確率で選択されるようになっている。したがって、この場合に押し順「左→中→右」の報知演出が行われると、遊技者はAT期間の上乗せが得られる可能性が高いと認識するため、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
また、「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」の内部当選時において、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定する。すなわち、「BAR揃いリプレイ」または「フェイクリプレイ」の内部当選時は、サブ制御基板73で制御される液晶表示器27だけで押し順の報知が行われる。
・押し順ベル
図17(a)に示すように、役名称「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」は、いずれも図柄組合せグループ「Tベル」が入賞ラインに停止すると、他の図柄組合せグループよりも高い配当「9枚」が得られるため、押し順によって有利度が異なる小役(特定役)である。
図17(b)に示すように、報知用表示器60は、AT中の「左中右正解ベル1」〜「左中右正解ベル4」に内部当選の識別番号のときに、遊技者に有利となる押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図20(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して遊技者に押し順(左→中→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する(図17(b)の「AT時のサブ報知」参照)。このように、押し順ベルに内部当選したときに報知用表示器60と液晶表示器27に対して行われる制御形態が、本発明の「特定役制御形態」に相当する。
AT中の「左右中正解ベル1」〜「左右中正解ベル4」、「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」、「中右左正解ベル1」〜「中右左正解ベル4」、「右左中正解ベル1」〜「右左中正解ベル4」、「右中左正解ベル1」〜「右中左正解ベル4」に内部当選の識別番号のときの報知態様も同様である。例えば、AT中の「中左右正解ベル1」〜「中左右正解ベル4」に内部当選の識別番号のときには、遊技者に有利となる押し順(中→左→右)を示唆する報知種類「3」の報知態様で遊技者に報知を行う(図20(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「3」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「3」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、液晶表示器27に「213」のような画像を表示して遊技者に押し順(中→左→右)が有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。
・押し順不問ベル
押し順不問ベルは、どのような押し順や操作タイミングであっても図柄組合せグループ(「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」)のいずれかに入賞するため、AT許容状態/AT非許容状態のいずれでも同じ「9枚」の配当が得られる。そのため、得られる配当の面からは押し順を報知する必要がないが、他の当選役との関係などで演出として押し順を報知するのが好ましい場合がある。
例えば、押し順不問ベルを構成する図柄組合せグループは、押し順ベルを構成する図柄組合せグループのうち、「9枚」の配当が得られる図柄組合せグループ(「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」)で構成されている。したがって、AT非許容状態のときのように、当選時に報知用表示器60と液晶表示器27の両方で押し順が報知されていない状態で、「9枚」の配当が得られる図柄組合せグループ(「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」)が入賞ラインに停止した場合、当選役が押し順ベルで押し順に正解したか、押し順不問ベルかの判別はできない。一方、AT許容状態で押し順ベルに当選したときは、有利な押し順が報知用表示器60と液晶表示器27の両方で報知されるため、AT許容状態で報知用表示器60と液晶表示器27の一方でも押し順が報知されていないように構成したときには、「9枚」の配当が得られる図柄組合せグループ(「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」)のいずれかが入賞ラインに停止したときに、遊技者は当選役が押し順不問ベルか押し順ベルであるの判別が可能になる。また、この実施形態では、押し順ベルは、6種類の有利な押し順が設定されており、有利な押し順の種類のよって入賞する図柄組合せグループが異なるように設定されている。そのため、押し順不問ベルの当選時の押し順およびその押し順で入賞する図柄組合せの関係が、押し順ベルの当選時の有利な押し順およびその押し順で入賞する図柄組合せの関係と一致しない場合は、押し順と入賞図柄の関係から、押し順ベルか押し順不問ベルかの判別が可能になる。この場合、例えば、押し順不問ベルの当選確率が設定値で異なるように構成されていると、押し順不問ベルの当選確率から遊技者に設定値を悟られるなどの不具合が生じる場合がある。ただし、上述のように、この実施形態では、押し順不問ベルにおける押し順と入賞図柄の関係は、押し順ベルにおける有利な押し順と入賞図柄の関係と一致しているため、押し順と入賞図柄の関係からは、押し順ベルか押し順不問ベルかの判別はできないようになっている。
そこで、この実施形態では、AT許容状態中の役抽選結果が「押し順不問ベル」の当選であった場合、報知態様決定手段107は、押し順「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」の6種類の中から1つの押し順を抽選で決定し(図18(a)参照)、報知用表示器60において当該決定した押し順を特定可能な情報を報知するという報知態様に決定する(図20および図21の報知種類「1」〜「6」参照)。
例えば、図18(b)に示すように、報知態様決定手段107で押し順「左→中→右」に決定された場合、報知用表示器60は、当該押し順(左→中→右)を示唆する報知種類「1」の報知態様で遊技者に報知する(図20(b)参照)。その他の押し順に決定された場合も同様である。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「1」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(「1」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図18(b)に示すように、液晶表示器27に「123」のような画像を表示して押し順(左→中→右)を報知する演出を実行する演出内容に決定する。その他の押し順に決定された場合も同様である。
・押し順特殊リプレイ
押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)は、AT許容状態(有利RT(RT2))のみで役抽選の対象となっており、図19(a)に示すように、押し順が正解すると図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞し、不正解だと図柄組合せグループ「Nリプ」に入賞する。また、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞するとゲーム数上乗せ抽選の機会が得られ、図柄組み合わせグループ「Nリプ」に入賞すると、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られないため、押し順によって有利度が異なる再遊技役である。
図19(b)に示すように、AT許容状態であって、上乗せ通常状態(本発明の「第1特殊遊技許容状態」に相当)のときに、押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定するとともに(報知態様「0」:図20(a)参照)、演出内容決定手段201は、液晶表示器27で「押し順を当てろ!!」と「???」の文字を表示するという演出内容に決定する。このようにすると、遊技者は押し順に正解するとゲーム数上乗せ抽選の機会が得られると認識するが、平均で1/3の確率の確率でしかゲーム数上乗せ抽選の機会が得られない。
図19(c)に示すように、AT許容状態であって、上乗せ高確状態(本発明の「第2特殊遊技許容状態」に相当)のときに、左正解特殊リプレイに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で行う報知態様として、第1停止のリールが左リール13Lであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「α」の報知態様に決定する(図21(d)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「α」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「α」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図19(c)に示すように、液晶表示器27に「1−−」のような画像を表示して遊技者に左リール13Lを第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。遊技者が報知された押し順に従えば、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞して、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。
AT許容状態であって、上乗せ高確状態のときに、中正解特殊リプレイに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で行う報知態様として、第1停止のリールが中リール13Mであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「β」の報知態様に決定する(図22(a)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「β」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「β」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図19(c)に示すように、液晶表示器27に「−1−」のような画像を表示して遊技者に中リール13Mを第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。遊技者が報知された押し順に従えば、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞して、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。
AT許容状態であって、上乗せ高確状態のときに、右正解特殊リプレイに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で行う報知態様として、第1停止のリールが右リール13Rであって残りの押し順は不問であることを示唆する報知種類「γ」の報知態様に決定する(図22(b)参照)。
報知態様決定手段107により、報知用表示器60において報知種類「γ」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「γ」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図19(c)に示すように、液晶表示器27に「−−1」のような画像を表示して遊技者に右リール13Rを第1停止することが有利な押し順であることを報知する報知演出を実行する演出内容に決定する。遊技者が報知された押し順に従えば、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞して、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。このように、上乗せ高確状態で押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)に内部当選すると、ゲーム数上乗せ抽選にかかる有利な押し順が報知されるため、AT期間のゲーム数の上乗せの期待度が高まる。
・押し順不問特殊リプレイ
押し順不問特殊リプレイは、AT許容状態(有利RT(RT2))のみで役抽選の対象となっており、どのような押し順であっても図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞して、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。したがって、押し順によって有利度に差がない再遊技役である。
図19(b)に示すように、AT許容状態であって、上乗せ通常状態のときに、押し順不問特殊リプレイに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しないという報知態様に決定するとともに(報知態様「0」:図20(a)参照)、演出内容決定手段201は、液晶表示器27で「押し順を当てろ!!」と「???」の文字を表示するという演出内容に決定する。このようにすると、遊技者は押し順に正解するとゲーム数上乗せ抽選の機会が得られると認識し、どのような押し順であってもゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる。
ところで、押し順不問特殊リプレイは、どのような押し順であっても図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞してゲーム数上乗せ抽選の機会がえられるため、上乗せ通常状態であろうと上乗せ高確状態であろうと、押し順を報知する必要はないとも思われる。しかしながら、押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)で押し順が正解した場合に入賞ラインに停止する図柄組合せと、押し順不問特殊リプレイに当選したときに入賞ラインに停止する図柄組合せとが同じ(図柄組合せグループ「特殊リプ」)であり、上乗せ高確状態のときに、押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)に内部当選した場合は、報知用表示器60と液晶表示器27の両方で、ゲーム数上乗せ抽選にかかる有利な押し順が報知される。そのため、上乗せ高確状態で押し順不問特殊リプレイに内部当選したときに、報知用表示器60と液晶表示器27のいずれか一方でも押し順の報知が行われなかった場合、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞したときに、当選役が押し順不問特殊リプレイであることを察知する。押し順不問特殊リプレイは、上乗せ通常状態でもゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる役であるため、このように上乗せ高確状態で押し順不問特殊リプレイに当選したことが分かると、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる喜びがある一方、上乗せ通常状態であってもゲーム数上乗せ抽選の機会が得られたのにと落胆するおそれがある。
このような不具合を解消するため、この実施形態では、図19(c)に示すように、AT許容状態であって、上乗せ高確状態のときに、押し順不問特殊リプレイに内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60の報知態様として、第1停止リールが左リール13Lで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「α」(図21(d)参照))か、第1停止リールが中リール13Mで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「β」(図22(a)参照))か、第1停止リールが右リール13Rで残りの押し順は不問であることを特定する報知態様(図19(c):報知種類「γ」(図22(b)参照))かの3種類のうちのいずれかを抽選により決定する。
報知態様決定手段107により、例えば、報知用表示器60において報知種類「α」の報知態様で報知することが決定された場合、コマンド受信手段200は、当該報知種類を特定できるコマンド(例えば「α」のコマンド)を受信している。この場合、演出内容決定手段201は、例えば、図19(c)に示すように、液晶表示器27に「上乗せだ!!」の文字と、「1−−」の画像とを表示して遊技者に左リール13Lを第1停止することを報知する報知演出を、液晶表示器27で実行する演出内容に決定する。報知態様決定手段107により、報知種類「β」が決定された場合や報知種類「γ」が決定された場合も同様である。このようにすると、上乗せ高確状態で、図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞しても、当選役が押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)か押し順不問特殊リプレイかの判別ができないため、上乗せ通常状態であってもゲーム数上乗せ抽選の機会が得られたのにと落胆する不具合をなくすことができる。
したがって、上記した実施形態によれば、押し順ベルや押し順特殊リプレイなどの押し順によって有利度に差がある役の内部当選時に有利な押し順を報知する場合は、メイン制御基板63側で制御される報知用表示器60と、メイン制御基板73側で制御される液晶表示器27の両方で当該有利な押し順を報知するように構成されている。そのため、メイン制御基板63からサブ制御基板73への送信情報を不正に取得して、不当な利益を得るという不正行為を早期に発見することができ、このような不正行為をし難くすることができる。
また、押し順不問ベルは、押し順によって有利度に差がないが、AT許容状態において、押し順不問ベルに内部当選した場合は、報知態様決定手段107で押し順ベルにおいて有利な押し順となり得る6種類の押し順の中から一の押し順を選択し、当該押し順を報知用表示器60と液晶表示器27の両方で報知するように構成されている(本発明の「第1所定役制御形態」に相当)。この構成によると、AT許容状態で押し順不問ベルの当選したときに、「9枚」の配当が得られる図柄組合せグループ(「Cベル」、「Tベル」、「CDベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」)に入賞した場合に、当選役が押し順ベルか押し順不問ベルかを遊技者が判別できない。そのため、押し順不問ベルに当選確率が設定値で異なる場合に、当該押し順不問ベルの当選確率を調べられて設定値を推測されるという不具合を防止することができる。
また、押し順不問特殊ベルも、押し順によって有利度に差がないが、AT許容状態であって、上乗せ高確状態において、押し順不問特殊ベルに内部当選した場合は、報知態様決定手段107で押し順特殊リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)において有利な押し順となり得る3種類の押し順の中ら一の押し順を選択し、当該押し順を報知用表示器60と液晶表示器27の両方で報知するように構成されている(本発明の「第1所定役制御形態」に相当)。この構成によると、AT許容状態であって、上乗せ高確状態において、押し順不問特殊リプレイに当選したときに、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られる図柄組合せグループ「特殊リプ」に入賞した場合に、当選役が押し順正解リプレイ(左、中、右正解特殊リプレイ)か押し順不問特殊リプかを遊技者が判別できない。そのため、上乗せ高確状態で押し順不問特殊リプレイに当選した場合に、上乗せ通常状態のときに当選してもゲーム数上乗せ抽選の機会が得られたのにと遊技者が落胆するという不具合を防止することができる。なお、上記した実施形態では、押し順によって有利度に差がない役(所定役)のうち、入賞ラインの停止図柄が、押し順によって有利度が異なる役(特定役)の当選時に当該有利な押し順で操作された場合の停止図柄と一致する役として押し順不問ベルがあり、AT許容状態で押し順不問ベルに当選すると第1所定役制御形態としたが、他の所定役の中で、停止図柄が、特定役の当選時に有利な押し順で操作された場合の停止図柄と一致するものがあっても、必ずしも第1所定制御形態で制御しなくてもよい。つまり、図柄一致所定役の当選時でも、当該当選役の種類が判別されると不具合が発生する場合は第1所定役制御形態で制御を行い、当該当選役の種類が判別されても不具合が発生しない場合は、第2所定制御形態で制御を行うなど、不具合の発生の有無によって、適宜、第1、第2所定制御形態のいずれかを選択するようにすればよい。
また、「BAR揃いリプレイ」や「フェイクリプレイ」も、押し順によって有利度に差がないが、AT許容状態(有利RT(RT2))で、「BAR揃いリプレイ」や「フェイクリプレイ」に内部当選した場合は、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何もしないという報知態様(報知種類「0」)に決定する。このとき、演出内容決定手段201では、押し順「左→中→右」と押し順「左→右→中」の2種類から一の押し順を決定し、当該押し順を特定可能な情報を報知するという演出を液晶表示器27の演出内容に決定する(本発明の「第2所定役制御形態」に相当)。すなわち、メイン制御基板63側で、一の押し順を決定することも、押し順を報知することはないが、サブ制御基板73側で、一の押し順を決定し、当該押し順を報知する。この構成によると、演出用の押し順を報知するに当たり、メイン制御基板63側で押し順を決定する処理等がないため、メイン制御基板63の負荷を軽減することができる。なお、「BAR揃いリプレイ」や「フェイクリプレイ」は当選役の種類が遊技者に了知されても、特段不具合はない。
このように、AT許容状態で押し順で有利度に差がある役に当選した場合は、メイン制御基板63と、サブ制御基板73側の両方で有利な押し順を報知することで、不正行為をし難くする。一方、押し順で有利度に差がない役に当選した際に、演出用に押し順を報知する場合は、基本的にサブ制御基板73側のみで押し順の決定と報知を行うようにし、不具合が生じるおそれがある場合はメイン制御基板63側で押し順の決定し、メイン制御基板63側とサブ制御基板73側の両方で決定した押し順を報知する。
また、この実施形態では、遊技者に有利なAT遊技を許容するAT遊技許容状態とするか否かが、AT遊技を許容しないAT遊技非許容状態での遊技において役抽選手段103が役抽選を行うときに用いた抽選値と同じ抽選値により決定される。また、ゲーム数上乗せ抽選を行うか否か(上乗せするか否か)が、AT許容状態での遊技において、役抽選手段103が役抽選を行うときに用いる抽選値により決定される。すなわち、メイン制御基板63において一般的にセキュリティ性が高く不正を行い難く設計されている役抽選用の抽選値に、役抽選手段103の各役抽選結果と共にAT許容当選か否かが一対一に対応付けされ、さらにゲーム数上乗せ抽選の機会が得られるか否かが一対一に対応付けされている。そのため、遊技開始に基づいて生成される抽選値に基づいてAT許容当選か否かが一意に決定され、さらにゲーム数上乗せ抽選の機会が得られるか否かが一意に決定されるので、AT遊技に対する不正を行い難くすることができる。したがってAT許容当選か否かを公正な抽選により決定し、ゲーム数上乗せ抽選の機会が得られるか否かを公正な抽選により決定することにより、AT遊技に対する不正対策をさらに効率的に行うことができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、「BAR揃いリプレイ」および「フェイクリプレイ」を、初期RT(RT0)や通常RT(RT1)でも役抽選の対象とし、AT非許容状態のときに「BAR揃いリプレイ」に当選したときは、押し順に関わらずAT許容当選となるように構成してもよい。この場合、AT非許容状態で「BAR揃いリプレイ」や「フェイクリプレイ」に内部当選した場合、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何もしないという報知態様(報知種類「0」)に決定する。このとき、演出内容決定手段201では、押し順「左→中→右」と押し順「左→右→中」の2種類から一の押し順を決定し、当該押し順を特定可能な情報を報知するという演出を液晶表示器27の演出内容に決定する(本発明の「第2所定役制御形態」に相当)。この場合、AT非許容状態であるのに報知用表示器60(メイン制御基板63側)で操作態様が報知されることにより、故障や不正行為が行われていると誤認されるのを防止することができる。
また、AT許容抽選やゲーム数上乗せ抽選の抽選機会の付与は、上記した実施形態で説明したものに限らず、別の役(識別番号)の当選時にも付与するなど、適宜変更することができる。
また、上記した実施形態では、所定役(識別番号18、21)に当選したときにAT許容当選となるように構成したが、新たなカテゴリとしてAT許容役を設け、該AT許容役を含む識別番号に当選したときにAT許容当選となるように構成してもよい、また、ゲーム数上乗せ抽選についても同様に、AT権利役を新たに設け、該AT権利役を含む識別番号に当選したときにゲーム数上乗せ抽選の機会が得られるように構成してもよい。
また、コマンド送信手段113から送信される報知種類に関する情報は、報知態様決定手段107が決定した報知種類が特定できる情報であれば、適宜変更することができる。
また、上記した実施形態では、報知ランプ60cを点灯させることによりスロットマシン1がAT許容状態であることを報知しているが、スロットマシン1がエラー状態となったときに、第1、第2の7セグメントLED60a,60bは消灯してもよいが、AT許容状態である場合には、報知ランプ60cを点灯したままにしておくとよい。また、スロットマシン1がAT許容状態であることを示す情報を外部端子からホールコンピュータ等に出力するように構成してもよい。
また、報知用表示器60の報知態様には、報知をしない態様(報知種類「0」)が設定されているため、報知用表示器60で報知が行われたときに当該報知に着目させることができる。
また、報知用表示器60の第1の7セグメントLED60aは、停止操作が行われたことによって次の停止態様を示唆する報知態様に変化するが、第2の7セグメントLED60bは、停止操作前後で同一の報知を継続して報知種類を報知する。この場合、第1の7セグメントLED60aによりその時点での適切な操作順序を把握することができるとともに、第2の7セグメントLED60bによりその遊技(ゲーム)における適切な操作順序を、一部の停止操作が行われた後でも把握することができる。
例えば、上記した実施形態では、メイン制御基板63からサブ制御基板73に送信する役抽選結果のコマンドとして、内部当選している当選役グループを構成する役の種類を示すコマンドと、報知種類を示すコマンドとを個別に作成する場合について説明したが、これらの種類の両方が一義的に分かる1つのコマンドを作成し、当該コマンドを受信したサブ制御基板73で、内部当選している当選役グループを構成する役の種類と報知種類の両方が分かるように構成されていてもよい。
また、報知用表示器60に代わりに、クレジット表示器45を報知制御手段106が兼用して制御するようにしてもよい。また、入賞による払出数を特定するためのペイアウト表示器(図示省略)を報知用表示器60が兼用して制御するようにしてもよい。なお、ペイアウト表示器は、用途を考えると、第3停止操作終了から遊技開始までに使用できればよく、報知については遊技開始から第3停止操作まで行えばよいため、特にペイアウト表示器を兼用して制御するのが好ましい。
また、サブ制御基板73で制御される報知演出等を液晶表示器27で行う場合を例として説明したが、例えば、上部ランプ部33、下部ランプ部37L,37Rおよびスピーカ31L,31Rとともに報知演出を行うようにしてもよい。また、ゲーム数の上乗せを決定するテーブル(AT上乗せ抽選テーブル674)をAT許容状態開始からのゲーム数や、遊技機におけるAT許容状態滞在比率(AT許容状態のゲーム数/総ゲーム数)等により変更してもよい。
また、AT許容状態滞在比率が高いときは低いときよりも、ATの上乗せゲーム数の期待値を小さくすることが好ましい。これによりAT許容状態滞在比率が高すぎて過剰な射幸性を有するのを防止することができる。また、AT許容状態滞在比率が設計値を超えにくい遊技機を提供することができる。
また、上記した実施形態では、報知態様決定手段107は、報知用表示器60で何も報知しない場合は報知種類「0」に決定するように構成したが、報知用表示器60で何も報知しない場合は、当該決定を行わないようにしてもよい。つまり、報知用表示器60で何も報知しない場合は、報知態様決定手段107による報知種類の決定処理を行わないようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、押し順によって有利度に差がない所定役の一例として「押し順不問ベル」があり、当該役(「押し順不問ベル」)の入賞図柄が、「押し順ベル(特定役)」の押し順正解時の入賞図柄と一致することから、当選役の種類の判別ができないように、AT中に「押し順不問ベル」に内部当選した場合は、メイン側の報知用表示器60とサブ側の液晶表示器27の両方で押し順を特定可能な報知を行うようにしたが、例えば、「押し順不問ベル」が、押し順によって有利度に差がなく、かつ、入賞図柄が「押し順ベル」の押し順正解時の入賞図柄と一致しない場合であっても、AT中に当選した場合は、メイン側の報知態様決定手段107が押し順を決定し、サブ側の液晶表示器27で当該決定された押し順を報知するように構成してもよい。すなわち、所定役の入賞図柄と、特定役の当選時に有利な押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたとき入賞図柄とが一致しない場合であっても、メイン側でストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を決定し、当該操作態様を報知用表示器60と液晶表示器27の両方で報知するようにしてもよい。この場合、リール13L,13M,13Rが停止したときは、その停止図柄で当選役が特定役か所定役かの判別が可能となるが、少なくともスタートスイッチ19が操作されてからリール13L,13M,13Rが停止するまでは、当選役が特定役か所定役かの判別ができなくなる。この構成は、リール停止後に当選役の種類が判別されるのは問題ないが、リール停止する前に当選役の種類が判別されると、不具合が生じる所定役がある場合の報知制御に適している。
また、上記した実施形態では、第1所定役制御形態または第2所定役制御形態で報知制御が行われる所定役の例として、一般役である「押し順不問ベル」と「押し順不問特殊リプレイ」について説明したが、所定役がボーナス役であってもよい。
また、上記した実施形態では、報知制御手段106がメイン制御基板63(メイン制御手段)で制御される場合について説明したが、サブ制御基板73と独立したもので制御されていればよい。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
そして、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に本発明を広く適用することができる。