JP2018065878A - ロキソプロフェン含有外用剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロキソプロフェンおよびノニル酸ワニリルアミドを含有する外用消炎鎮痛剤組成物。
【選択図】なし
Description
(1)ロキソプロフェンおよびノニル酸ワニリルアミドを含有する外用消炎鎮痛剤組成物、好適には、
(2)ロキソプロフェンの抗炎症作用が増強されたことを特徴とする、上記(1)に記載の外用消炎鎮痛剤組成物
である。
剤形に適した添加剤や基材を適宜使用し、日本薬局方などに記載される通常の方法に従い、製造することができる。
(表1)
100g中(g) a b c
―――――――――――――――――――――――――――――――
ロキソプロフェンナトリウム 0.5 1 2
ノニル酸ワニリルアミド 0.1 0.3 1
エタノール 50 50 50
精製水 残部 残部 残部
―――――――――――――――――――――――――――――――
上記成分および分量をとり、日局製剤総則「外用液剤」の項に準じて液剤を製造する。
(表2)
100g中(g) a b c
―――――――――――――――――――――――――――――――
ロキソプロフェンナトリウム 0.5 1 2
ノニル酸ワニリルアミド 0.1 0.3 1
カルボキシビニルポリマー 2 2 2
ヒプロメロース 1.5 1.5 1.5
エタノール 50 50 50
精製水 残部 残部 残部
―――――――――――――――――――――――――――――――
(1)被検物質
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物は第一三共製のものを、ノニル酸ワニリルアミドおよびニコチン酸ベンジルエステルは和光純薬工業製のものを使用した。各被験物質は、溶媒として50%エタノールを用い、ロキソプロフェンについては1%濃度となるように調製し、ノニル酸ワニリルアミドおよびニコチン酸ベンジルエステルについては0.5%となるように調製した。
(2)使用動物
Wistar今道雄性ラット5週齢(動物繁殖研究所)を5日間の検疫及び2日間の馴化後に使用した。動物は温度20−26℃、湿度30−80%、照明時間8−20時に制御されたラット飼育室内で5匹/ケージにて飼育した。マウス・ラット用固形試料(フナバシファーム製、F-2)およびフィルターを通した水道水を自由に摂取させ、1週間予備飼育した後、毛並、体重増加などの一般症状の良好な動物を選別して供試した。
(3)試験方法
試験前日夕刻より絶食(飲水は自由)させ、試験当日の朝より絶水し試験終了まで継続した。試験当日、動物の個体識別のための標識を行った後、動物用天秤を用いて体重を測定後、ラットの右後肢体積を、足容積測定装置(Volume Meter TK-105、室町機械製)を用いて測定して投与前値とした。
溶媒として50%エタノールを用いて1%濃度のカラゲニン(シグマアルドリッチジャパン製)溶液に調製したものを、被験物質塗布直前にラットの右後肢皮下に0.1mL投与して炎症浮腫を惹起させた。
カラゲニン皮下投与(起炎)直後に、各被験物質をラットの右後肢に0.1mL塗布した。塗布後、動物を速やかに補綴器具で補綴し、塗布部分を動物が舐めることを回避した。
カラゲニン皮下投与3時間後に右後肢容積を測定し、各固体の浮腫強度を次式により算出した(N=5)。
各被験物質群における、浮腫抑制率の結果を表3に示す(N=5)。
被験薬(濃度%) 浮腫抑制率(%)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロキソプロフェン(1) 25.8
ノニル酸ワニリルアミド(0.5) 0.0
ロキソプロフェン(1)+ノニル酸ワニリルアミド(0.5) 38.2
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ニコチン酸ベンジルエステル(0.5) 5.2
ロキソプロフェン(1)+ニコチン酸ベンジルエステル(0.5) 30.3
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上の結果より、ロキソプロフェンを含有する外用鎮痛消炎剤において、更に、ノニル酸ワニリルアミドを添加すれば、ノニル酸ワニリルアミドのもつ温感効果の付加のみならず、ロキソプロフェンの抗浮腫効果が増強されることが判明した。
上記試験例1の結果の妥当性を検証するために、後日、同じ条件で以下の確認試験を実施した。
(1)被検物質
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物は第一三共製のものを、カプサイシンは和光純薬工業製のものを使用した。各被験物質は、溶媒として50%エタノールを用い、ロキソプロフェンについては1%濃度となるように調製し、カプサイシンについては0.5%となるように調製した。
(2)使用動物
Wistar今道雄性ラット5週齢(動物繁殖研究所)を5日間の検疫及び2日間の馴化後に使用した。動物は温度20−26℃、湿度30−80%、照明時間8−20時に制御されたラット飼育室内で5匹/ケージにて飼育した。マウス・ラット用固形試料(フナバシファーム製、F-2)およびフィルターを通した水道水を自由に摂取させ、1週間予備飼育した後、毛並、体重増加などの一般症状の良好な動物を選別して供試した。
(3)試験方法
試験前日夕刻より絶食(飲水は自由)させ、試験当日の朝より絶水し試験終了まで継続した。試験当日、動物の個体識別のための標識を行った後、動物用天秤を用いて体重を測定後、ラットの右後肢体積を、足容積測定装置(Volume Meter TK-105、室町機械製)を用いて測定して投与前値とした。
溶媒として50%エタノールを用いて1%濃度のカラゲニン(シグマアルドリッチジャパン製)溶液に調製したものを、被験物質塗布直前にラットの右後肢皮下に0.1mL投与して炎症浮腫を惹起させた。
カラゲニン皮下投与(起炎)直後に、各被験物質をラットの右後肢に0.1mL塗布した。塗布後、動物を速やかに補綴器具で補綴し、塗布部分を動物が舐めることを回避した。
カラゲニン皮下投与3時間後に右後肢容積を測定し、各固体の浮腫強度を次式により算出した(N=5)。
各被験物質群における、浮腫抑制率の結果を表4に示す(N=5)。
被験薬(濃度%) 浮腫抑制率(%)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロキソプロフェン(1) 28.3
カプサイシン(0.5) 19.9
ロキソプロフェン(1)+カプサイシン(0.5) 22.4
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
Claims (3)
- ロキソプロフェン、ノニル酸ワニリルアミドおよび水を含有する外用消炎鎮痛剤組成物であって、ロキソプロフェンの含有量(重量%)が0.5〜5%である組成物。
(ただし、以下の(1)〜(4)を除く。
(1)ロキソプロフェンナトリウム水和物(1.13g)、グリチルレチン酸(0.2g)、ノナン酸ワニリルアミド(0.025g)、l−メントール(3g)、クロルフェニラミンマレイン酸塩(0.1g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(1g)、カルボキシビニルポリマー(1.2g)、1,3−ブチレングリコール(5g)、トリエタノールアミン(1.5g)、エタノール(20g)、及び全量100gとなるように加えられた精製水を含有するゲル剤
(2)ロキソプロフェンナトリウム水和物(1.13g)、グリチルレチン酸(0.1g)、ノナン酸ワニリルアミド(0.1g)、ハッカ油(6g)、クロルフェニラミンマレイン酸塩(0.5g)、アジピン酸ジイソプロピル(5g)、イソプロパノール(40g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(0.1g)、ポリエチレングリコール(1g)、亜硫酸水素ナトリウム(0.2g)、及び全量100gとなるように加えられた精製水を含有するローション剤
(3)ロキソプロフェンナトリウム水和物(1.13g)、セイヨウトチノキ種子エキス(0.3g(原生薬換算量:3g))、ノナン酸ワニリルアミド(0.12g)、dl−カンフル(4g)、ポリビニルアルコール(0.2g)、カルボキシビニルポリマー(0.8g)、エデト酸ナトリウム水和物(1g)、亜硫酸水素ナトリウム(0.1g)、ミリスチン酸オクチルドデシル(10g)、アジピン酸ジイソプロピル(5g)、モノステアリン酸グリセリン(2g)、モノステアリン酸ソルビタン(0.5g)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(1g)、パラベン(0.2g)、水酸化ナトリウム(0.1g)、及び全量100gとなるように加えられた精製水を含有するクリーム剤
(4)ロキソプロフェンナトリウム水和物(1.13g)、セイヨウトチノキ種子エキス(0.3g(原生薬換算量:3g))、ノナン酸ワニリルアミド(0.1g)、l−メントール(3g)、ポリビニルアルコール(1g)、ポリアクリル酸部分中和物(7g)、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン(5g)、カルメロースナトリウム(5g)、クロタミトン(2g)、濃グリセリン(25g)、ポリソルベート80(0.3g)、水酸化アルミニウムゲル(0.05g)、酸化チタン(1g)、タルク(2g)、酒石酸(0.6g)、エデト酸ナトリウム水和物(0.1g)、カオリン(2.5g)、亜硫酸水素ナトリウム(0.3g)、及び全量100gとなるように加えられた精製水を含有するパップ剤) - ノニル酸ワニリルアミドの含有量(重量%)が0.01%〜5%である、請求項1に記載の外用消炎鎮痛剤組成物。
- ロキソプロフェンの抗炎症作用が増強されたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の外用消炎鎮痛剤組成物。
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