JP2018065753A - 含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】医農薬中間体として有用な含フッ素ピラゾールカルボン酸類をより簡便に製造できる製造方法の提供。
【解決手段】硼素のオキソ酸、燐のオキソ酸、硫黄のオキソ酸、および、窒素のオキソ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機オキソ酸を用いて、下式(b)で表される化合物を酸化せしめる、下式(a)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】硼素のオキソ酸、燐のオキソ酸、硫黄のオキソ酸、および、窒素のオキソ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機オキソ酸を用いて、下式(b)で表される化合物を酸化せしめる、下式(a)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、医農薬中間体として有用な含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法に関する。
3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸および3−トリフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸は、ピラゾリルカルボキサニリド殺菌剤の有用な中間体である(例えば、特許文献1および2参照)。
これらの中間体の製造方法として、特許文献3には、下式(b1)で表されるピラゾール誘導体(以後、単に「化合物(b1)」とも称する)を酸化せしめる、下式(a1)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸(以後、単に「化合物(a1)」とも称する)の製造方法が記載されている。
これらの中間体の製造方法として、特許文献3には、下式(b1)で表されるピラゾール誘導体(以後、単に「化合物(b1)」とも称する)を酸化せしめる、下式(a1)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸(以後、単に「化合物(a1)」とも称する)の製造方法が記載されている。
一方、工業的な観点からは、特許文献3に記載の方法よりも、より簡便な製造方法が求められている。
本発明は、医農薬中間体として有用な含フッ素ピラゾールカルボン酸類をより簡便に製造できる製造方法の提供を課題とする。
本発明は、医農薬中間体として有用な含フッ素ピラゾールカルボン酸類をより簡便に製造できる製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、所定の酸化剤を用いることにより、後述する式(b)で表される化合物から簡便に含フッ素ピラゾールカルボン酸類が得られることを知見した。
すなわち、本発明は以下の発明を包含するものである。
すなわち、本発明は以下の発明を包含するものである。
(1) 硼素のオキソ酸、燐のオキソ酸、硫黄のオキソ酸、および、窒素のオキソ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機オキソ酸を用いて、下式(b)で表される化合物を酸化せしめる、下式(a)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法。
(式中、R1は炭素数1〜3のフルオロアルキル基であり、R2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、Yはホルミル基、アセタール基、アシル基、ケタール基またはアルキル基である。)
(2) R1が、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基である、(1)に記載の製造方法。
(3) R2が、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4) Yが、ホルミル基、アセタール基、アシル基またはケタール基である、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5) 無機オキソ酸が、硝酸である、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6) 水の存在下で、式(b)で表される化合物を酸化せしめる、(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(2) R1が、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基である、(1)に記載の製造方法。
(3) R2が、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4) Yが、ホルミル基、アセタール基、アシル基またはケタール基である、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5) 無機オキソ酸が、硝酸である、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6) 水の存在下で、式(b)で表される化合物を酸化せしめる、(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、医農薬中間体として有用な含フッ素ピラゾールカルボン酸類をより簡便に製造できる製造方法を提供することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、硼素のオキソ酸、燐のオキソ酸、硫黄のオキソ酸、および、窒素のオキソ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機オキソ酸を用いて、下式(b)で表される化合物(以後、単に「化合物(b)」とも称する)を酸化せしめる、下式(a)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸類(以後、単に「化合物(a)」とも称する)の製造方法を提供する。
本発明においては、上記無機オキソ酸の酸化作用により、化合物(b)の式−Yで表される基がカルボキシ基に化学変換されて、化合物(a)が生成する。無機オキソ酸の酸化作用は酸性条件で特に効率よく進行し、化合物(a)が直接生成されることから、本発明によれば化合物(a)を効率よく製造できる。
なお、本発明で使用される所定の無機オキソ酸は比較的強力な酸であり、通常、化合物の分解等を誘起させる場合もあるため、上記のように、これらの無機オキソ酸を用いて、化合物(a)が直接生成されることは驚くべきことである。また、後述するように、本発明によれば、化合物(a)が直接生成できるため、回収が容易である。さらに、本発明の製造方法は、容積効率が高く、生産性も高い。
本発明においては、上記無機オキソ酸の酸化作用により、化合物(b)の式−Yで表される基がカルボキシ基に化学変換されて、化合物(a)が生成する。無機オキソ酸の酸化作用は酸性条件で特に効率よく進行し、化合物(a)が直接生成されることから、本発明によれば化合物(a)を効率よく製造できる。
なお、本発明で使用される所定の無機オキソ酸は比較的強力な酸であり、通常、化合物の分解等を誘起させる場合もあるため、上記のように、これらの無機オキソ酸を用いて、化合物(a)が直接生成されることは驚くべきことである。また、後述するように、本発明によれば、化合物(a)が直接生成できるため、回収が容易である。さらに、本発明の製造方法は、容積効率が高く、生産性も高い。
式中、R1は、炭素数1〜3のフルオロアルキル基である。
フルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された基を意味する。
R1は、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基が好ましく、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基が特に好ましい。
フルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された基を意味する。
R1は、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基が好ましく、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基が特に好ましい。
式中、R2は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。
R2は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
R2は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
式中、Yは、ホルミル基、アセタール基、アシル基、ケタール基またはアルキル基である。Yは、ホルミル基、アセタール基、アシル基またはケタール基が好ましく、アシル基が特に好ましい。
なお、ホルミル基は、式−CHOで表される基である。
アセタール基は、式−C(OY1)(OY2)Hで表される基が好ましい。Y1およびY2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基であるか、または、共同して炭素数1〜6のアルキレン基を形成する。
アシル基は、式−C(O)Y6で表される基が好ましい。Y6は、炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基が好ましい。
また、ケタール基は、式−C(OY3)(OY4)Y5で表される基が好ましい。Y3およびY4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基であるか、または、共同して炭素数1〜6のアルキレン基を形成する。Y5は、炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基が好ましい。
アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
なお、ホルミル基は、式−CHOで表される基である。
アセタール基は、式−C(OY1)(OY2)Hで表される基が好ましい。Y1およびY2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基であるか、または、共同して炭素数1〜6のアルキレン基を形成する。
アシル基は、式−C(O)Y6で表される基が好ましい。Y6は、炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基が好ましい。
また、ケタール基は、式−C(OY3)(OY4)Y5で表される基が好ましい。Y3およびY4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基であるか、または、共同して炭素数1〜6のアルキレン基を形成する。Y5は、炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基が好ましい。
アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
化合物(b)は、公知の方法(例えば、特許文献3に記載の方法。)を用いて入手できる。
硼素のオキソ酸としては、ホウ酸が挙げられる。
燐のオキソ酸としては、亜リン酸、リン酸が挙げられる。
硫黄のオキソ酸としては、亜硫酸、硫酸が挙げられる。
窒素のオキソ酸としては、亜硝酸、硝酸、二酸化窒素、四酸化二窒素が挙げられる。
本発明の製造方法において、反応収率および生産性の観点から、無機オキソ酸は、硝酸または硫酸が好ましく、硝酸が特に好ましい。
無機オキソ酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上のオキソ酸を併用する具体例としては、硝酸と硫酸とを併用する具体例が挙げられ、この場合、硝酸と硫酸との混合比(硝酸の質量/硫酸の質量)は、99/1〜1/9が好ましい。
燐のオキソ酸としては、亜リン酸、リン酸が挙げられる。
硫黄のオキソ酸としては、亜硫酸、硫酸が挙げられる。
窒素のオキソ酸としては、亜硝酸、硝酸、二酸化窒素、四酸化二窒素が挙げられる。
本発明の製造方法において、反応収率および生産性の観点から、無機オキソ酸は、硝酸または硫酸が好ましく、硝酸が特に好ましい。
無機オキソ酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上のオキソ酸を併用する具体例としては、硝酸と硫酸とを併用する具体例が挙げられ、この場合、硝酸と硫酸との混合比(硝酸の質量/硫酸の質量)は、99/1〜1/9が好ましい。
なお、硝酸は、水溶液の形態で用いられてもよい。つまり、硝酸と水とを含む水溶液(硝酸水溶液)の形態で用いられてもよい。上記水溶液中における硝酸の濃度(水溶液全質量に対する硝酸の含有量)は、10〜98質量%が好ましい。上記水溶液としては、いわゆる希硝酸または濃硝酸が好ましい。
なお、本明細書においては、60質量%未満の硝酸を含む水溶液を希硝酸と称し、60質量%以上の硝酸を含む水溶液を濃硝酸と称する。
また、硫酸は、水溶液の形態で用いられてもよい。つまり、硫酸と水とを含む水溶液(硫酸水溶液)の形態で用いられてもよい。上記水溶液中における硫酸の濃度(水溶液全質量に対する硫酸の含有量)は、10〜98質量%が好ましい。上記水溶液としては、いわゆる濃硫酸が好ましい。
なお、本明細書においては、60質量%以上の硫酸を含む水溶液を濃硫酸と称する。
なお、本明細書においては、60質量%未満の硝酸を含む水溶液を希硝酸と称し、60質量%以上の硝酸を含む水溶液を濃硝酸と称する。
また、硫酸は、水溶液の形態で用いられてもよい。つまり、硫酸と水とを含む水溶液(硫酸水溶液)の形態で用いられてもよい。上記水溶液中における硫酸の濃度(水溶液全質量に対する硫酸の含有量)は、10〜98質量%が好ましい。上記水溶液としては、いわゆる濃硫酸が好ましい。
なお、本明細書においては、60質量%以上の硫酸を含む水溶液を濃硫酸と称する。
また、反応系中における無機オキソ酸の濃度は、10〜98質量%が好ましい。
なお、上記「反応系中における無機オキソ酸の濃度」は、以下の式で表される。
反応系中における無機オキソ酸の濃度(質量%)=無機オキソ酸の質量/(反応系の合計質量−化合物(b)の質量)×100
なお、反応系の合計質量とは、反応に使用される全成分の合計質量を意図し、例えば、化合物(b)、無機オキソ酸、および、水が反応系に存在する場合は、化合物(b)の質量、無機オキソ酸の質量、および、水の質量の合計量が上記合計質量に該当する。より具体的には、例えば、本明細書において「反応系中における硝酸の濃度」とは、上記式中の無機オキソ酸が硝酸の場合の濃度であり、「反応系中における硫酸の濃度」とは、上記式中の無機オキソ酸が硫酸の場合の濃度である。
なお、上記「反応系中における無機オキソ酸の濃度」は、以下の式で表される。
反応系中における無機オキソ酸の濃度(質量%)=無機オキソ酸の質量/(反応系の合計質量−化合物(b)の質量)×100
なお、反応系の合計質量とは、反応に使用される全成分の合計質量を意図し、例えば、化合物(b)、無機オキソ酸、および、水が反応系に存在する場合は、化合物(b)の質量、無機オキソ酸の質量、および、水の質量の合計量が上記合計質量に該当する。より具体的には、例えば、本明細書において「反応系中における硝酸の濃度」とは、上記式中の無機オキソ酸が硝酸の場合の濃度であり、「反応系中における硫酸の濃度」とは、上記式中の無機オキソ酸が硫酸の場合の濃度である。
無機オキソ酸の使用量は、化合物(b)に対して、1〜40倍モルが好ましく、1〜20倍モルが特に好ましく、1〜10倍モルが最も好ましい。例えば、化合物(b)における式−Yで表される基がアシル基またはケタール基である場合には、無機オキソ酸が化合物(b)に対しては、硝酸は、1〜40倍モル用いるのが好ましい。
また、本発明において、化合物(b)の酸化処理は、無機オキソ酸と共に、さらに他の成分の存在下で実施してもよい。
無機オキソ酸の酸化作用を昂進させる観点から、化合物(b)の酸化処理は、塩化水素の存在下で行うのが好ましい。特に、無機オキソ酸が硝酸である場合の本発明の製造方法においては、塩化水素の存在下に行うのが好ましい。
なお、塩化水素は、10〜40質量%の塩化水素水溶液(10〜40質量%塩酸)の形態で使用するのが好ましい。
無機オキソ酸の酸化作用を昂進させる観点から、化合物(b)の酸化処理は、塩化水素の存在下で行うのが好ましい。特に、無機オキソ酸が硝酸である場合の本発明の製造方法においては、塩化水素の存在下に行うのが好ましい。
なお、塩化水素は、10〜40質量%の塩化水素水溶液(10〜40質量%塩酸)の形態で使用するのが好ましい。
また、反応系中における塩化水素の濃度は、10〜40質量%が好ましい。
なお、上記「反応系中における塩化水素の濃度」は、以下の式で表される。
反応系中における塩化水素の濃度(質量%)=塩化水素の質量/(反応系の合計質量−化合物(b)の質量)×100
なお、反応系の合計質量とは、反応に使用される全成分の合計質量を意図し、例えば、化合物(b)、無機オキソ酸、塩化水素、および、水が反応系に存在する場合は、化合物(b)の質量、無機オキソ酸の質量、塩化水素の質量、および、水の質量の合計量が上記合計質量に該当する。
なお、上記「反応系中における塩化水素の濃度」は、以下の式で表される。
反応系中における塩化水素の濃度(質量%)=塩化水素の質量/(反応系の合計質量−化合物(b)の質量)×100
なお、反応系の合計質量とは、反応に使用される全成分の合計質量を意図し、例えば、化合物(b)、無機オキソ酸、塩化水素、および、水が反応系に存在する場合は、化合物(b)の質量、無機オキソ酸の質量、塩化水素の質量、および、水の質量の合計量が上記合計質量に該当する。
また、同様の観点から、化合物(b)の酸化処理は、水の存在下で行うのが好ましい。水は、無機オキソ酸を水溶液の形態で用いる際に含まれる水であってもよく、別成分として導入される成分であってもよい。
水の使用量は特に制限されないが、反応系全質量に対して、0.5〜80質量%が好ましい。
水の使用量は特に制限されないが、反応系全質量に対して、0.5〜80質量%が好ましい。
なお、本発明の製造方法は、有機溶媒を使用しなくても実施できる。言い換えれば、有機溶媒が存在しない反応系でも、化合物(b)を酸化させることができる。
有機溶媒を使用しない場合は、いわゆる容積効率を高めることができる。また、使用後の有機溶媒を廃棄する処理(廃液処理)を実施しなくてもよく、工業的な面でも好ましい。
有機溶媒を使用しない場合は、いわゆる容積効率を高めることができる。また、使用後の有機溶媒を廃棄する処理(廃液処理)を実施しなくてもよく、工業的な面でも好ましい。
化合物(b)を酸化させる際の反応温度は、副反応を抑制して、効率よく反応を進行させる観点から、20〜100℃が好ましく、50〜100℃が特に好ましい。
反応圧力は、加圧、減圧、および、大気圧のいずれでもよく、大気圧が好ましい。
反応雰囲気は、空気雰囲気、および、不活性ガス(窒素、希ガス等)雰囲気のいずれであってもよい。
反応時間は、化合物(b)の残存が確認できなくなる時間を目安とすればよい。
反応圧力は、加圧、減圧、および、大気圧のいずれでもよく、大気圧が好ましい。
反応雰囲気は、空気雰囲気、および、不活性ガス(窒素、希ガス等)雰囲気のいずれであってもよい。
反応時間は、化合物(b)の残存が確認できなくなる時間を目安とすればよい。
本発明の製造方法における化合物(b)と無機オキソ酸との混合方法の手順は、特に限定されない。
具体的には、無機オキソ酸を含む系に化合物(b)を導入する方法、化合物(b)を含む系に無機オキソ酸を導入する方法、化合物(b)と無機オキソ酸とを一括して仕込む方法が挙げられる。
より具体的には、例えば、窒素雰囲気のフラスコ内に、化合物(b)、無機オキソ酸、および、任意の成分(水、塩酸等)を一括して仕込み、上述した反応条件で反応させる方法が挙げられる。
具体的には、無機オキソ酸を含む系に化合物(b)を導入する方法、化合物(b)を含む系に無機オキソ酸を導入する方法、化合物(b)と無機オキソ酸とを一括して仕込む方法が挙げられる。
より具体的には、例えば、窒素雰囲気のフラスコ内に、化合物(b)、無機オキソ酸、および、任意の成分(水、塩酸等)を一括して仕込み、上述した反応条件で反応させる方法が挙げられる。
本発明の製造方法において、反応後の系から化合物(a)を単離回収する方法は特に限定されない。例えば、反応系に沈殿物として生成する化合物(a)をろ過により単離回収する方法が挙げられ、容易に高純度な化合物(a)を単離回収できる。
特に、本発明の製造方法によれば、化合物(a)が直接生成されるため、従来方法で実施されているカルボン酸塩からカルボン酸への中和操作が不要となる。また、そのため、容積効率を高めることもできる。
特に、本発明の製造方法によれば、化合物(a)が直接生成されるため、従来方法で実施されているカルボン酸塩からカルボン酸への中和操作が不要となる。また、そのため、容積効率を高めることもできる。
以下、実施例により、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]
空気雰囲気下、フラスコに、69質量%の硝酸水溶液(5.1g)、水(3.9g)、および、化合物(b1)(1g)を入れた後、フラスコ内温100℃にて、6時間加熱する。フラスコを冷却後、フラスコ内容物を分析した結果、化合物(a1)の生成が確認される(収率66%)。フラスコ内容物を濾過後、濾渣として得られる化合物(a1)を水洗して、化合物(a1)が得られる。
空気雰囲気下、フラスコに、69質量%の硝酸水溶液(5.1g)、水(3.9g)、および、化合物(b1)(1g)を入れた後、フラスコ内温100℃にて、6時間加熱する。フラスコを冷却後、フラスコ内容物を分析した結果、化合物(a1)の生成が確認される(収率66%)。フラスコ内容物を濾過後、濾渣として得られる化合物(a1)を水洗して、化合物(a1)が得られる。
[実施例2〜8]
表1に示すとおりに、各成分の仕込み量、および、反応条件を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従い、化合物(a1)の合成を行う。いずれの場合においても、化合物(a1)が得られる。
表1に示すとおりに、各成分の仕込み量、および、反応条件を変更した以外は、実施例1と同様の手順に従い、化合物(a1)の合成を行う。いずれの場合においても、化合物(a1)が得られる。
なお、表中、「69%HNO3」は硝酸濃度が69質量%の水溶液(硝酸水溶液)を意図し、「98%H2SO4」は硫酸濃度が98質量%の水溶液(硫酸水溶液)を意図し、「35%HCl」は塩化水素濃度が35質量%の水溶液(塩酸)を意図する。
また、「HNO3濃度(質量%)」は上述した「反応系中における硝酸の濃度」であり、「H2SO4濃度(質量%)」は上述した「反応系中における硫酸の濃度」であり、「HCl濃度(質量%)」は上述した「反応系中における塩化水素の濃度」である。
また、「HNO3濃度(質量%)」は上述した「反応系中における硝酸の濃度」であり、「H2SO4濃度(質量%)」は上述した「反応系中における硫酸の濃度」であり、「HCl濃度(質量%)」は上述した「反応系中における塩化水素の濃度」である。
Claims (6)
- 硼素のオキソ酸、燐のオキソ酸、硫黄のオキソ酸、および、窒素のオキソ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機オキソ酸を用いて、下式(b)で表される化合物を酸化せしめる、下式(a)で表される含フッ素ピラゾールカルボン酸類の製造方法。
- R1が、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基またはトリフルオロメチル基である、請求項1に記載の製造方法。
- R2が、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基である、請求項1または2に記載の製造方法。
- Yが、ホルミル基、アセタール基、アシル基またはケタール基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記無機オキソ酸が、硝酸である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 水の存在下で、前記式(b)で表される化合物を酸化せしめる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
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CN117384096A (zh) * | 2023-12-13 | 2024-01-12 | 山东国邦药业有限公司 | 一种二氟吡唑酸的制备方法 |
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