JP2018065168A - 注湯装置 - Google Patents

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克茂 石黒
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Abstract


【課題】鋳枠無し鋳型の注湯において、注湯作業の効率を向上させることのできる注湯装置を提供する。
【解決手段】注湯装置において、注湯エリアは、係脱機構を作動させて複数の鋳枠無し鋳型を載置した複数の台車を停止させる停止装置と、鋳枠無し鋳型に注湯するための注湯機器と、を備え、鋳型排出エリアは、係脱機構を作動させて台車を停止させる第三停止装置と、鋳枠無し鋳型を台車から排出する排出装置と、を備え、注湯エリアの上流側に設けられ、係脱機構を作動させて台車を停止させる停止装置と、複数の鋳枠無し鋳型の各々に、注湯時に鋳枠無し鋳型の上面を覆う錘部材を載置する錘載置装置と、注湯エリアの下流側に設けられ、係脱機構を作動させて各台車を停止させる停止装置と、注湯済みの複数の鋳枠無し鋳型から錘部材を除去する錘除去装置と、錘除去装置と錘載置装置との間に設けられた錘戻し装置とをさらに備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋳造エリアで造型された鋳枠無し鋳型に注湯して鋳物品を鋳造する注湯装置に関する。
従来、造型エリアから搬出された鋳枠無し鋳型は、搬送経路に直接、または、台車に載置されて、搬送経路に沿って連続的に並べられる。そして、鋳枠無し鋳型は、注湯エリアに搬送されて順番に注湯される。
従来例の注湯装置501として、図29および図30に示すように、鋳枠無し鋳型12を載置する複数の台車507を搬送する上下二段となった搬送路(台車循環経路502)が形成されている。上段の搬送路502Uの下流側には注湯エリア505が設けられている。
各台車507は、長辺が搬送方向に対して直角な方向に延在する平面長方形状に形成されている。各台車507には、三つの鋳枠無し鋳型12が搬送方向に対して直角な方向に並べられて載置されている。下段の搬送路502Dの下流端の空台車搬出位置EOPには、鋳型造型装置(図略)からコンベヤ531で搬送される鋳枠無し鋳型12を空台車507eに載置する鋳型載置装置541(鋳型押出し装置)と、鋳枠無し鋳型12が載置された台車507を上段の搬送路502Uの搬入位置まで上昇させる鋳型台車昇降装置503とが設けられている。
上段の搬送路502Uには、図31に示すように、各台車507に設けられた被係合部(係脱機構513)に係合する複数の係合部を備えた無限軌道部材5031が搬送方向に沿って設けられている。無限軌道部材5031は、エンドレスチェーンであり、無限軌道部材5031が循環すると複数の係合部を搬送方向に前進させ、係合部に係合した台車507が下流側へ搬送される。上段の搬送路502Uで搬送される複数の台車507は、注湯位置PPの手前の注湯準備位置PPPで係合解除装置542により係脱機構513の係合が解除されて停止する。そして、注湯位置PPに一台ずつ搬入される。
搬入された台車507は、注湯位置PPで係合解除装置542により係合が解除されて位置決めされる。位置決めされた台車507の鋳枠無し鋳型12には、ジャケット錘昇降装置550によりジャケットJTおよび錘部材511が上方から被せられる。そして、各鋳枠無し鋳型12は、作業者WPによって溶解炉51bから溶湯が取鍋で運ばれて注湯が行われる。注湯された鋳枠無し鋳型12は、ジャケット錘昇降装置550により、ジャケットJTおよび錘部材511が鋳枠無し鋳型12から上方へ取り外される。ジャケットJTおよび錘部材511は、ジャケット錘昇降装置550により注湯位置PPで繰り返し使用される。
続いて注湯された鋳枠無し鋳型12、上段の搬送路502Uのさらに下流側にある冷却プールエリアCAに搬送されて冷却される。冷却して溶湯が固まった鋳物品は、バリ除去・研磨前の鋳物品として、鋳枠無し鋳型12と共に振動コンベヤ63に移され、バリ除去、研磨等を行う次工程へと搬出される。また、鋳枠無し鋳型12が外された空台車507eは、ダンピング装置563により下段の搬送路502Dに移され、下段の搬送路502Dに設けられた傾斜により、下段の搬送路502Dの下流側へ搬送され、再度鋳枠無し鋳型12が載置される。
しかし、従来の台車搬送装置では、作業者WPは、注湯位置PPで一台車分の鋳枠無し鋳型12(三鋳型)にだけ注湯する。そのため、一台車毎に、注湯準備位置PPPから注湯位置PPへの台車507の搬送時間と、錘部材511およびジャケットJTの鋳枠無し鋳型12への装着・脱着時間とが必要である。そして、さらに注湯された鋳枠無し鋳型12を載置した台車507を搬出するまで、次に注湯する鋳枠無し鋳型12を載せた台車507を注湯位置PPに搬入できなかった。このように、従来の注湯装置501は、一台車毎に多くの待機時間を生じさせ、注湯作業の効率が悪かった。
また、鋳枠無し鋳型12では、注湯時に溶湯の圧力で、鋳型が内側から壊れるのを防止するため、錘部材511やジャケットJTを枠無し鋳型12に被せる必要がある。しかし、従来、注湯位置PPの一箇所に設けられたジャケット錘昇降装置550により、位置決めされた鋳枠無し鋳型12毎にジャケットJTおよび錘部材511を被せ、注湯後に直ちにその場で、注湯済みの鋳型からジャケットJTおよび錘部材511を取り除くものである。そのため、台車一台あたりのジャケットJTおよび錘部材511の載置・除去作業時間が多くかかり、注湯作業の効率が悪かった。
本発明の目的は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、鋳枠無し鋳型の注湯において、注湯作業の効率を向上させることのできる注湯装置を提供することである。
請求項1に係る発明の構成上の特徴は、注湯装置において、複数の鋳枠無し鋳型を搬送方向に並べて載置可能な台車と、前記鋳枠無し鋳型を造型する造型エリアと、前記鋳枠無し鋳型に溶湯を注入する注湯エリアと、前記溶湯が冷却固化した前記鋳枠無し鋳型を前記台車から排出する鋳型排出エリアと、前記造型エリアと前記注湯エリアと前記鋳型排出エリアとの間で複数の前記台車を循環させる台車循環経路と、前記複数の台車の各々を前記台車循環経路に沿って搬送させる台車循環装置と、前記各台車に設けられ係合状態で前記台車循環装置に係合して前記台車を前記台車循環経路に沿って搬送させ、非係合状態で前記台車循環装置から離脱して前記台車を停止させる係脱機構と、を備えた注湯装置であって、前記造型エリアは、前記係脱機構を作動させて前記各台車を、前記造型エリアに停止させる第一停止装置と、前記鋳枠無し鋳型を造型する造型装置と、停止した前記各台車に造型した前記鋳枠無し鋳型を前記搬送方向に並べて載置する鋳型載置装置とを備え、前記注湯エリアは、前記係脱機構を作動させて注湯されるべき複数の鋳枠無し鋳型を載置した複数の台車を、前記注湯エリアに停止させる第二停止装置と、停止した前記複数の台車に載置された前記鋳枠無し鋳型に注湯するための注湯機器と、を備え、前記鋳型排出エリアは、前記係脱機構を作動させて前記台車を、前記鋳型排出エリアに停止させる第三停止装置と、停止した前記台車に載置された前記鋳枠無し鋳型を前記台車から排出する排出装置と、を備え、前記注湯エリアの上流側に設けられ、前記係脱機構を作動させて前記台車を前記注湯エリアの上流側に停止させる第四停止装置と、停止した前記台車上の前記複数の鋳枠無し鋳型の各々に、上面に注湯穴が形成され注湯時に前記鋳枠無し鋳型の上面を覆う錘部材を載置する錘載置装置と、前記注湯エリアの下流側に設けられ、前記係脱機構を作動させて前記各台車を前記注湯エリアの下流側に停止させる第五停止装置と、停止した前記各台車上に載置された注湯済みの複数の前記鋳枠無し鋳型から前記錘部材を除去する錘除去装置と、前記錘除去装置と前記錘載置装置との間に設けられ、前記錘除去装置によって除去された前記錘部材を前記錘載置装置に戻す錘戻し装置と、をさらに備えた。
請求項1に係る発明は、注湯エリアに複数の台車を停止させることができるので、台車一台あたりの待機時間を減少させて、効率よく注湯作業を行なうことができる。さらに、複数の鋳枠無し鋳型は、各台車に搬送方向に沿って並べられているので、注湯エリアに設けられる溶解炉などの注湯機器から各鋳型までの距離を短く設定することができ、作業者は、効率よく注湯作業を行なうことができる。
また、各台車は、複数の台車が連なって一度に搬送されるものではなく、台車毎に台車循環装置に係合状態で搬送することができる。そのため、作業者は、注湯エリアに停止した複数の台車に載置された全ての鋳型への注湯が終わるのを待つ必要がなく、注湯が終わった鋳枠無し鋳型を載せた台車を順次搬出することができる。そして、注湯されていない鋳枠無し鋳型を載せた新たな台車を、上流側から順次搬入することができる。このようにして、作業者は、効率よく注湯作業を行なうことができる。
また、錘部材が載置される鋳枠無し鋳型の注湯において、作業者は、錘載置装置によって鋳枠無し鋳型に載置された複数の錘部材を、注湯エリアの下流側にある錘除去装置で除去し、注湯エリアの上流側にある錘載置装置に錘戻し装置で戻す。そして、注湯エリアの上流側に搬送されて来た複数の台車の鋳枠無し鋳型に錘部材を連続して載置する。これによって、注湯エリアで複数の台車に載置された複数の鋳枠無し鋳型に、複数の錘部材を載せ、まとめて注湯することができる。そのため、作業者は、効率よく注湯作業を行なうことができる。
第一実施形態の注湯装置の全体の概要を示す平面図である。 造型注湯配置経路に沿って設けられた設備の概要を示す側面図である。 排出配置冷却経路に沿って設けられた設備の概要を示す側面図である。 注湯冷却間搬送装置の概要を示す図である。 造型エリアの出口付近および鋳型排出エリアの鋳型排出位置付近を断面で示す概要図である。 錘載置装置、錘除去装置および錘戻し装置を示す概要図である。 錘載置装置の拡大図である。 注湯エリアの注湯作業を示す概要図である。 造型注湯配置無限軌道部材と台車における第一係脱機構および第二係脱機構との係合を示す概要図である。 台車を示す平面図である。 錘部材を示す平面図である。 造型注湯配置経路の上流側から見た台車と台車に載置される錘部材との関係、および第二係脱機構と造型注湯配置無限軌道部材との位置関係を示す概要図である。 造型注湯配置経路の下流側から見た台車と台車に載置される錘部材との関係、および第一係脱機構と造型注湯配置無限軌道部材との位置関係を示す概要図である。 造型注湯配置経路における造型注湯配置無限軌道部材を側面から示す概要図である。 造型注湯配置経路における造型注湯配置無限軌道部材を上方から見て示す概要図である。 台車の係脱機構が先行する台車の係合解除部に当接する前の状態を示す概要図である。 台車の係脱機構が、先行する台車の係合解除部に当接した場合の作動を示す概要図である。 台車の係脱機構に第一停止装置が作動する前の状態を示す概要図である。 台車の係脱機構に第一停止装置が作動した状態を示す概要図である。 台車の係脱機構に第一停止装置が作動した状態を造型注湯配置経路の下流側から示す概要図である。 台車の係脱機構に固定式係合解除装置が作動する前の状態を示す概要図である。 台車の係脱機構に固定式係合解除装置が作動した状態を示す概要図である。 台車の係脱機構に固定式係合解除装置が作動した状態を造型注湯配置経路の下流側から示す概要図である。 冷却経路を増設した別例を示す概要図である。 第二実施形態の注湯装置の概要を示す平面図である。 第二実施形態の注湯装置の注湯冷却間搬送装置を示す概要図である。 第二実施形態の注湯装置に冷却経路を増設した別例を示す概要図である。 第二実施形態の別例の注湯装置の注湯冷却間搬送装置を示す概要図である。 従来例の注湯装置を示す平面図である。 従来例の注湯装置を示す側面図である。 従来例の台車と無限軌道部材との係合関係を示す概要図である。
(第一実施形態)
本件発明にかかる注湯装置の第一実施形態について、図1〜図23に基づいて以下に説明する。
第一実施形態の注湯装置1は、図1に示すように、台車循環経路2と、台車循環装置3と、鋳枠無し鋳型12を載置する台車7と、造型エリア4と、注湯エリア5と、鋳型排出エリア6と、台車7に設けられた係脱機構13(図9参照)と、錘載置装置8と、錘除去装置9と、を備えている。
なお、本実施形態において、図面上で示される右方を右側、左方を左側、上方を上側または上部、下方を下側または下部という。また、台車循環経路2(造型注湯配置経路21、排出配置冷却経路22等)において、台車循環経路2に沿って延在する中心線CL(第一中心線CL1、第二中心線CL2)を基準として、中心線CLに遠い側を外側、中心線CLに近い側を内側というものとする。搬送されて行く台車の前側を下流側といい、搬送されて行く台車の後側を上流側という。
(台車循環経路)
台車循環経路2は、図1に示すように、造型注湯配置経路21、排出配置冷却経路22、注湯冷却間搬送経路23、および排出造型間搬送経路24を有している。
造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22とは平行に設けられ、搬送される台車7の搬送方向が互いに反対方向である。また、造型注湯配置経路21は、上流側に造型エリア4が設けられるとともに、下流側に注湯エリア5が設けられている。排出配置冷却経路22は、下流側に鋳型排出エリア6が設けられている。これらの点において、造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22とは相違するが、主な構成において同様なので、二つの経路を造型注湯配置経路21により代表して説明する。
造型注湯配置経路21は、上流側には造型エリア4の鋳型搬出口4aが配置され、下流側には注湯エリア5の注湯デッキ51aが配置されている。造型注湯配置経路21は、図2および図4に示すように、台車7を搬送する一対の台車レール14、C型梁15、複数の支柱16等により主に構成される。
台車レール14は、例えば、規格のレール鋼製部材により形成され、台車7の搬送方向に沿って対向して延在し、複数の台車7を搬送方向に並べて搬送できるようになっている。各台車レール14は、背側を内側に向け外側に開放部が配置されたC型梁15上に夫々、例えばボルト等によって固定されている。各C型梁15は、鉄製部材により形成され、搬送方向に沿って延在しベース17に突設された複数の支柱16に支持されている。台車レール14は、支柱16およびC型梁15によって、ベース17より上方位置に架設されている。
造型注湯配置経路21には、複数の台車7が並べられて搬送される。本実施形態では、図1に示すように、造型エリア4の下流側に少なくとも一台の台車7を待機させる待機スペースWSが生じるように、台車7が造型注湯配置経路21に並べられている。
注湯冷却間搬送経路23は、造型注湯配置経路21の下流端21dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に設けられている。注湯冷却間搬送経路23は、図2および図4に示すように、造型注湯配置経路21および排出配置冷却経路22に直角な方向に対向して設けられた二対の支持フレーム231と、対向する支持フレーム231間に夫々横架された二本のレール232とを備えている。レール232には、後述する注湯冷却間搬送装置33が配置されて台車7を把持して搬送する。
排出造型間搬送経路24は、排出配置冷却経路22の下流端22dと、造型注湯配置経路21の上流端21uとの間に設けられている。排出造型間搬送経路24は、図2および図4に示すように、排出配置冷却経路22および造型注湯配置経路21に直角な方向に対向して設けられた二対の支持フレーム241と、対向する支持フレーム241間に夫々横架されたレール242とを備えている。排出造型間搬送経路24は、注湯冷却間搬送経路23と同様の構成である。レール242には、後述する排出造型間搬送装置34が配置されて台車7を把持して搬送する。
(台車循環装置)
台車循環装置3は、図2に示すように、造型注湯配置経路21に設けられた造型注湯配置搬送装置31と、図3にしめすように、排出配置冷却経路22に設けられた排出配置冷却搬送装置32と、図2および図3に示すように、注湯冷却間搬送経路23に設けられた注湯冷却間搬送装置33と、排出造型間搬送経路24に設けられた排出造型間搬送装置34とを備えている。
造型注湯配置搬送装置31は、図2に示すように、造型注湯配置経路21の上流端21uと下流端21dと間に設けられた造型注湯配置無限軌道部材311を備えている。
造型注湯配置無限軌道部材311は、例えばエンドレスチェーンであって、図14および図15に示すように、造型注湯配置経路21の台車レール14の間に設けられ、造型注湯配置経路21の上流端21u側に設けられた従動スプロケット312と下流端21d側に設けられた駆動スプロケット313との間に循環可能に横架されている。造型注湯配置無限軌道部材311は、図14に示すように、複数の係合リンク311aと、係合リンク311a間をピン部材311bを介して相対回転可能に連結する連結リンク311cとを備えている。各係合リンク311aは、循環方向に面して形成された傾斜面状の係合面311dを夫々備え、係合面311dは、連結リンク311cよりも循環方向に直角な上方向に突出して後述する台車7の係脱機構13に係脱可能に係合する(係合状態)。
駆動スプロケット313は、造型注湯配置経路21の下流端21dに隣接する下流側載置台21d1に固定された減速機付モータ314の出力軸3141に固定されている。出力軸3141は、造型注湯配置経路21に直角に配置された回転軸心を有している。従動スプロケット312は、造型注湯配置経路21の上流端に設けられ上流側載置台21u1に固定された従動部3121に回転自在に軸支されている。従動スプロケット312の回転軸3122は、造型注湯配置経路21に直角に配置されている。造型注湯配置無限軌道部材311は、図15に示すように、造型注湯配置経路21に沿って延在する第一中心線CL1に対して、図15において下側(水平方向一方側)に所定長さずれた位置に配置されている(偏心している)。駆動スプロケット313が駆動すると、後述する係脱機構13に係合可能な複数の係合面311dが、造型注湯配置経路21の上流側より下流側に連続して移動する。台車7は、係脱機構13の係合アーム部131cが係合面311dに係合し、係合状態で造型注湯配置経路21の下流側に搬送される。
排出配置冷却搬送装置32は、排出配置冷却無限軌道部材321を備えている。排出配置冷却無限軌道部材321は、図3に示すように、排出配置冷却経路22の上流端22uに設けられた従動スプロケット312と下流端22d側に設けられた駆動スプロケット313との間に循環可能に横架されている。排出配置冷却無限軌道部材321は、排出配置冷却経路22に沿って延在する第二中心線CL2に対して、図1において上側(水平方向他方側)に所定長さずれた位置に配置されている(偏心している)。排出配置冷却無限軌道部材321の係合面311dは、造型注湯配置無限軌道部材311の係合面311dとは反対向きに配置されている。駆動スプロケット313が駆動すると、係脱機構13に係合可能な複数の係合面311dが、排出配置冷却経路22の上流側より下流側に連続して移動する(移動方向は、造型注湯配置無限軌道部材311と反対方向)。その他の構成は、造型注湯配置無限軌道部材311と同様なので説明を省略する。これらの造型注湯配置無限軌道部材311および排出配置冷却無限軌道部材321は、台車7の搬送および停止のたびに作動・停止をするものではなく、循環動作を継続した状態で使用される。
注湯冷却間搬送装置33は、図2、図3および図4に示すように、移動台331と、二対の転動輪332と、把持爪支持フレーム333と、昇降シリンダ装置334と、台車把持爪335と、把持爪支持フレームガイド336と、往復シリンダ(図略)とを備えている。
移動台331は、図4に示すように、矩形板状に形成され注湯冷却間搬送経路23のレール232を跨ぐように配置されている。移動台331には、軸受が設けられ、軸受にはレール232上を転動する転動輪332が回転自在に軸支されている。
移動台331の中央部には、昇降シリンダ装置334が設けられている。昇降シリンダ装置334は、昇降シリンダ部334aと昇降ピストン部334bとを備えている。昇降シリンダ部334aは、昇降ピストン部334bが進退する開口側の下部外周が移動台331の中央部に固定され、上下方向に立設されている。昇降ピストン部334bは、移動台331の下方で上下方向に進退するようになっている。昇降ピストン部334bの下端は、把持爪支持フレーム333の中央上端部に連結されている。昇降シリンダ部334aは、例えば、図略の油圧供給源に連通し、昇降シリンダ部334aと油圧供給源との間には図略の電磁切替弁が設けられている。把持爪支持フレーム333および台車把持爪335は、図略の制御装置による電磁切替弁の切替え動作によって、昇降位置が制御される。
把持爪支持フレーム333は、平面矩形状に形成され、搬送方向に対向する辺にあたる部材の間に図略の支持部材が横架されている。支持部材には、昇降シリンダ装置334の昇降ピストン部334bの下端が固定されている。支持部材には、図2および図3に示すように、昇降ピストン部334bを挟んで搬送方向両側に一対の把持爪支持フレームガイド336の棒状部336aの下端が連結されている。棒状部336aは、移動台331に上下に貫設された把持爪支持フレームガイド336の筒状部336bに摺動自在に嵌合されている。把持爪支持フレーム333の四隅には、台車把持爪335が設けられている。
台車把持爪335は、搬送方向に沿って二対設けられている。各台車把持爪335は、図4に示すように、先端部に鈎状の掛止部335aが形成され、掛止部335aは搬送方向に直角な方向に沿って互いに対向するように設けられている。各台車把持爪335の基端部は、把持爪支持フレーム333に、各台車把持爪335の先端部が搬送方向に直角な垂直平面内で回動可能に軸支されている。台車把持爪335は、図略の把持爪開閉装置によって、台車7が掛止可能な閉位置CPと掛止した台車7を離脱させる開位置OPとの間で回動する。
把持爪開閉装置は、例えば、ピストン部の先端が台車把持爪335の基端部に連結され、シリンダ部が把持爪支持フレーム333に固定されたピストンシリンダ装置で構成される。シリンダ部は、例えば図略の油圧供給源に連通し、シリンダ部と油圧供給源との間には図略の電磁切替弁が設けられている。台車把持爪335は、図略の制御装置による電磁切替弁の切替え動作によって、閉位置CPと開位置OPとの間で回動する。なお、台車把持爪335は、把持爪開閉装置により閉位置CPと開位置OPとの間で回動することに限定されない。例えば、作業者により台車把持爪335を台車7の両側端縁に掛止させるものでもよい。
また、移動台331は、図略の往復シリンダ装置によって、造型注湯配置経路21の下流端21dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間を往復動する。往復シリンダ装置は、例えば、図略の油圧供給源に連結されている。往復シリンダ装置と油圧供給源との間には、図略の電磁切替弁が設けられている。電磁切替弁は、図略の制御装置によって往復シリンダ装置を駆動させる接続位置が制御される。これによって、移動台331は、移動位置が制御される。
排出造型間搬送装置34は、排出造型間搬送経路24に設けられている。排出造型間搬送装置34は、注湯冷却間搬送装置33と構成が同様なので、同じ符号を付与して説明を省略する。
(台車・係脱機構)
台車7は、図10に示すように、長方形の載置ベース71と、載置ベース71の下部に設けられた四つの転動輪72と、図10における載置ベース71の右側および左側の端部に設けられた係脱機構としての第一係脱機構131および第二係脱機構132と、載置ベース71の表面に立設される錘支持棒材18を嵌合可能な複数の支持穴73とを、主に備えている。
載置ベース71は、図9に示すように、例えば鉄板製部材より形成され搬送方向に沿った側に長辺が配された長方形の板状部71aと、板状部71aの下面に上端部が接合され上下方向に所定幅で、鉄板製部材より形成された矩形状のフレーム部71bとを有している。板状部71aの上には、搬送方向に沿って三つの鋳枠無し鋳型12を並べて載置するように、図10において右側より第一鋳型載置位置m1、第二鋳型載置位置m2、および第三鋳型載置位置m3が設けられている。フレーム部71bの図10における左側面(搬送方向に対して反対側の面)には、例えば、ゴム製で円柱形に形成された緩衝部材74が、所定距離だけ離して二箇所に設けられている。二つの緩衝部材74の間には、係合解除部75が設けられている。
係合解除部75は、図16および図17に示すように、後方下側に傾斜する当接面75aを有し、当接面75aが後述する第一係脱機構131における湾曲アーム部131dの当接ローラ131iに当接することで、係合アーム部131cを上方へ回動させる。係合アーム部131cの上方への回動は、係合アーム部131cの係合ローラ131eと造型注湯配置無限軌道部材311の係合面311dとの係合を解除する(非係合状態)。搬送方向に隣接する台車7同士が接触すると、搬送方向前方の台車7の係合解除部75に、搬送方向後方の台車7の当接ローラ131iが当接して非係合状態となって、後方の台車7が停止する。
また、板状部71aの表面には、図10に示すように、後述する錘支持棒材18の下端部が嵌合可能な複数の支持穴73が穿設されている。支持穴73は、図10において第一鋳型載置位置m1の右側に一つ、第一鋳型載置位置m1と第二鋳型載置位置m2との間に三つ、第二鋳型載置位置m2と第三鋳型載置位置m3との間に三つ、第三鋳型載置位置m3の左側に二つ夫々設けられている。これらの支持穴73は、図11に示すように、後述する錘部材11を三つ並べた際に、錘部材11のガイド穴11aに夫々対応して配置されている。
図12および図13における台車7のフレーム部71bの左右の側面内側には、図10に示すように、台車7の搬送方向に並ぶ二対の軸受76が設けられている。各軸受76には台車7の搬送方向に直角に設けられた回転軸を有する転動輪72が回転自在に軸支されている。各軸受76は、板状部71aに先端部が、例えば、溶着されるとともに、フレーム部71bの側面内側に上部側面部が、例えば、溶着されて、載置ベース71に垂下した状態で固定されている。
図10に示すように、台車7の進行方向の端部に係脱機構としての第一係脱機構131が設けられ、台車7の進行方向とは逆方向の端部には、係脱機構としての第二係脱機構132が設けられている。第二係脱機構132は、第一係脱機構131と同様であるので、第一係脱機構131により代表して説明する。
第一係脱機構131は、軸受支持部131aと、係合アーム部131cと、湾曲アーム部131dとを備えている。軸受支持部131aは、図9および図16に示すように、板状部71aの下面に上端が溶着され、下方に突設されている。軸受支持部131aには、回転支持軸131bが設けられている。
回転支持軸131bには、ベルクランク機構の一方のアームを構成する直線状に延在する係合アーム部131cと、係合アーム部131cと一体に形成され、ベルクランク機構の他方のアームを構成する湾曲アーム部131dとが、回転可能に支持されている。係合アーム部131cの重心位置が、湾曲アーム部131dの重心位置よりも回転支持軸131bから遠くに位置し、係合アーム部131cの重量は湾曲アーム部131dの重量よりも重く設定されている。そのため、係合アーム部131cは、重力によって下方へ(図9および図16において反時計回りに)回動するように付勢されている。係合アーム部131cと湾曲アーム部131dの重力による回動は、係合アーム部131cと湾曲アーム部131dとの間の上部に設けられた回動ストッパ131jで規制されている(図16参照)。回動ストッパ131jは、板状部71aの下面に当接することで、係合アーム部131cの係合ローラ131eが係合面311dに当接するよう位置決めする。
係合アーム部131cは、図16に示すように、先端に一対の係合ローラ131eが設けられている。係合ローラ131eには、係合アーム部131cの先端に係合アーム部131cとは直角な方向に延在するローラ支持軸131fが設けられている。ローラ支持軸131fには、一対の係合ローラ131eが回転自在に軸支されている。係合ローラ131eは、係合アーム部131cが下方へ回動した際に、造型注湯配置無限軌道部材311を構成する係合リンク311aの係合面311dに略直角に当接し、造型注湯配置無限軌道部材311の循環する駆動力を推進力として台車7に伝達する。係合アーム部131cにおいて、回転支持軸131bが設けられた基端部と係合ローラ131eが設けられた先端部との間には、水平方向外側に向って突出する解除ピン131gが設けられている。解除ピン131gは、後述する第一停止装置42、第二停止装置52、排出係合解除装置62(第三停止装置)、錘載置係合解除装置82(第四停止装置)および錘除去係合解除装置92(第五停止装置)の接触部材42a4に接触して係合アーム部131cと係合リンク311aの係合面311dとの係合を解除する(非係合状態・図18参照)。
湾曲アーム部131dは、図16に示すように、ベルクランク機構の中央角部より係合アーム部131cに対して角度が広がる方向に湾曲している。湾曲アーム部131dの先端に湾曲アーム部131dとは直角な方向に延在するローラ支持軸131hが設けられている。ローラ支持軸131hには、一対の当接ローラ131iが回転自在に軸支されている。当接ローラ131iは、台車7の載置ベース71の短辺部より搬送方向に突設し、先行して隣接する台車7の係合解除部75の当接面75aに当接する(図17参照)。これによって、後続の台車7は、停止している台車7に当接した際、造型注湯配置無限軌道部材311との係合が解除され、停止した状態で先行する台車7の後に並ぶ。
第一係脱機構131と第二係脱機構132とは、図10に示すように、台車7の長辺と平行に延在する台車7の中心線CL(第一中心線CL1、第二中心線CL2に対応)に対して、水平面上で直交する方向に、互いに反対方向に偏心した位置に設けられている。具体的には、造型注湯配置無限軌道部材311に係合する第一係脱機構131の係合アーム部131cが、排出配置冷却無限軌道部材321に接触しないように構成されている。
(錘部材・錘支持棒材)
錘支持棒材18は、図10に示すように、台車7の板状部71aの表面に設けられた複数の支持穴73に下端部が嵌入されて立設される。錘支持棒材18は、図7および図9に示すように、例えば鉄製棒状部材で形成され、支持穴73に立設された際に、台車7に載置される鋳枠無し鋳型12の上端面12aより先端が上となる長さに形成されている。錘支持棒材18は、下部の大径部18aと上部の小径部18bとを備え、さらに先端部は、先端に向かって細くなるテーパ18cが設けられている。大径部18aは、後述する錘部材11のガイド穴11aの径よりも大きく、小径部18bは、ガイド穴11aの径より小さく形成されている。錘支持棒材18の小径部18bと大径部18aとの境には、下方移動規制部としての段部18dが形成されている。段部18dの位置は、台車7に載置された鋳枠無し鋳型12の上端面12aより少し低い位置に、例えば、上端面12aより鋳枠無し鋳型12の高さ(下鋳型および上鋳型が重ねられた高さ)の四分の一下がった位置に設けられている。
錘部材11は、図11、図12および図13に示すように、板状カバー部11bと、位置規制部11cと、被掛止部11dとを備えている。板状カバー部11bは、例えば鋼板製部材からなる矩形板状に形成され、中央部に略T字形の溶湯注湯穴11b1が設けられている。板状カバー部11bは、台車7の搬送方向に3つ並べて載置できる長さで形成されている。板状カバー部11bの搬送方向の一方(図11において右側)の端部中央には、ガイド穴11aが上下方向に貫設された一本の位置規制部11cが搬送方向に沿って突設されている。板状カバー部11bの搬送方向の他方(図11において左側)の端部両端には、ガイド穴11aが上下方向に貫設された一対の位置規制部11cが搬送方向に沿って突設されている。
位置規制部11cは、図10および図11に示すように、台車7上の鋳枠無し鋳型12の上に並べられた際、例えば一番左側の錘部材11の右側の一本の位置規制部11cと、隣接する右側の錘部材11の左側の一対(二本)の位置規制部11cとが、搬送方向に直角な方向に沿った直線上に配置された三つの支持穴73に規制される錘支持棒材18によって搬送方向に重なった位置で固定される。これにより、台車7の載置ベース71上のスペースが有効利用できる。
なお、本実施形態では、位置規制部11cを搬送方向に直角な方向に沿った直線上に配置された三つの支持穴73に立設される三本ずつの組となった錘支持棒材18としたが、これに限定されない。例えば、位置規制部は、搬送方向に直角な方向に沿った直線上に配置された四つ以上の支持穴73に立設する四本以上で組となった錘支持棒材18で構成してもよい。
板状カバー部11bの搬送方向に沿った方向の両側端部には、搬送方向に直角に夫々突出した矩形薄板状の被掛止部11dが設けられている。被掛止部11dは、図7に示すように、後述する錘載置装置8および錘除去装置9における錘把持爪85が掛止可能となっている。
(造型エリア・第一停止装置)
造型エリア4は、図1に示すように、造型された鋳枠無し鋳型12が台車7に載置される鋳型搬出口4aが、造型注湯配置経路21の上流側に設けられている。
造型エリア4には、例えば上下の鋳型を重なった状態で造型する鋳枠無し鋳型造型装置(図略)、造型された鋳枠無し鋳型12を造型エリア4の鋳型搬出口4aまで搬送する鋳型搬送装置(図略)、鋳型搬出口4aに位置決めされた鋳枠無し鋳型12を台車循環経路2に位置決めされた空台車7eに載置する鋳型載置装置41を備えている。
造型注湯配置経路21には、後述する第一停止装置42が搬送方向に沿って一鋳型の幅に対応する間隔で三箇所の停止位置(第一載置停止位置ST1、第二載置停止位置ST2および第三載置停止位置ST3)に夫々設けられている。
鋳枠無し鋳型12を造型する造型装置は、公知技術であるので、説明を省略する。鋳型搬送装置は、例えば公知のローラコンベヤで構成されている。また、鋳型載置装置41は、図5に示すように、例えば、造型エリア4での最終工程に設けられた型合わせ装置(図略)により合わされた上鋳枠および下鋳枠を、空台車7e上に押出すシリンダピストン機構を備えた上下鋳型押出し装置41aを主に含んで構成されている。
第一停止装置42は、造型注湯配置経路21の搬送方向に沿って配置された三つの第一〜第三造型係合解除装置42a,42b,42cを有している。第一造型係合解除装置42aは、造型エリア4から鋳枠無し鋳型12が搬出される鋳型搬出口4aに対向する第一載置停止位置ST1に設けられている。第二造型係合解除装置42bは、第一造型係合解除装置42aよりも一鋳型の幅分下流側の第二載置停止位置ST2に設けられ、第三造型係合解除装置42cは、第二造型係合解除装置42bよりも一鋳型の幅分下流側の第三載置停止位置ST3に設けられている。
これら三つの造型係合解除装置42a,42b,42cは、同様の構成なので、第一造型係合解除装置42aにより代表して説明する。
第一造型係合解除装置42aは、図18,図19および図20に示すように、造型注湯配置経路21を構成する台車レール14およびC型梁15を支持する対となった支柱16の内側に横架された梁部材16aに、またはベース17に設置されている。
第一造型係合解除装置42aは、例えば、油圧シリンダ部42a1とピストン部42a2とガイド部42a3と接触部材42a4とを有し、接触部材42a4を上下動可能とする可動式である。油圧シリンダ部42a1は、図略の油圧供給源に連結され、油圧シリンダ部42a1の内側に進退可能に嵌入されたピストン部42a2を油圧によって上下動する。油圧供給源と油圧シリンダ部42a1との間には、図略の電磁切替弁が設けられ、電磁切替弁の切替えによってピストン部42a2の上昇・下降を作動させる。油圧シリンダ部42a1の台車7の搬送方向に沿った外側には、ピストン部42a2を挟んで両側にガイド部42a3が設けられている。ガイド部42a3およびピストン部42a2の先端には、矩形状箱型の接触部材42a4が固定されている。
接触部材42a4は、例えば、硬質樹脂製部材或いは鉄製部材で形成され、台車7の搬送方向に直角な二つの直立面42a41が形成され、上面との境界には、面取り42a42が形成されている。接触部材42a4は、上昇した際に、第一係脱機構131の解除ピン131gに接触して係合アーム部131cを上方に回動させ、かつ直立面42a41が台車7の軸受76の搬送方向前面に当接する。図略の制御装置は、ピストン部42a2を上下動することで、接触部材42a4を解除ピン131gに接触させかつ軸受76に当接させる接触位置TPと、解除ピン131gおよび軸受76から離れる退避位置LPと、の間で上下動させる(図19参照)。
第一〜第三造型係合解除装置42a,42b,42cには、夫々の上流側に台車7の接近を検知する接近センサ19が、夫々設けられている。鋳枠無し鋳型12の台車7への載置位置には鋳枠無し鋳型12が載置されたことを確認する確認センサ20が設けられている(図1参照)。
制御装置は、接近センサ19からの検知信号に基づいて電磁切替弁を、接触部材42a4が上昇する上昇位置に切り替える。その後、確認センサ20からの検知信号に基づいて電磁切替弁を、接触部材42a4が下降する下降位置に切り替える。電磁切替弁を下降位置に切り替えることで第一係脱機構131は、造型注湯配置無限軌道部材311に係合して、下流側へ搬送される。
接近センサ19として、例えば、物体の接近を非接触で検出する近接スイッチ、マイクロスイッチをケースに封入して機械検出をアクチュエータを介して動作させるリミットスイッチなどを挙げることができる。確認センサ20として、例えば、光線を対象物(鋳枠無し鋳型12)が遮断することで、台車7に載置された鋳枠無し鋳型12の有無を、検知する透過型光センサを挙げることができる。このようにして、台車7は、第一載置停止位置ST1から第三載置停止位置ST3に順に停止され、三つの鋳枠無し鋳型12が載置されて注湯エリア5側へ搬送される。
(注湯エリア・第二停止装置・固定式係合解除装置)
注湯エリア5は、図1および図8に示すように、造型注湯配置経路21の下流側に設けられ、注湯デッキ51a、溶解炉51b、取鍋51c、第二停止装置52等を備えている。
注湯デッキ51aは、例えば、縞鋼板部材製で、造型注湯配置経路21に搬送方向に沿って平面長方形状に設けられている。注湯デッキ51aは、搬送方向に、例えば、四台の台車7が縦方向に並べられる長さで形成されている。注湯デッキ51aの外側(図1において下側)には、二つの溶解炉51bが搬送方向に並べて配置されている。溶解炉51bは、例えば、電気炉である。溶解炉51bに溶解された溶湯は、作業者WPによって取鍋51cに移され、鋳枠無し鋳型12に図略の注湯口より注入される。注湯機器51は、例えば、溶解炉51bおよび取鍋51cから構成される。
なお、本実施形態では、作業者WPが、取鍋51cを使って注湯するものとしたが、これに限定されず、例えば、造型注湯配置経路21の注湯エリア5に沿って並設された自動注湯機によるものでもよい。
造型注湯配置経路21には、図1に示すように、注湯デッキ51aに沿って、第二停止装置としての第一〜第四注湯係合解除装置52a,52b,52c,52dが設けられている。第一〜第四注湯係合解除装置52a,52b,52c,52dは、夫々台車7を注湯デッキ51aに並べて停止させる第一注湯位置PP1、第二注湯位置PP2、第三注湯位置PP3および第四注湯位置PP4に対応する位置に配置されている。また、第一〜第四注湯係合解除装置52a,52b,52c,52dの上流側には、台車7の接近を検知する接近センサ19が、夫々設けられている。
第一〜第四注湯係合解除装置52a,52b,52c,52dの構造は、第一造型係合解除装置42aと同様なので、説明を省略する。
注湯エリア5のすぐ下流側である造型注湯配置経路21の下流端21dには、図1に示すように、第一係脱機構131を操作する固定式係合解除装置56が設けられている。
固定式係合解除装置56は、図23に示すように、造型注湯配置経路21を構成する台車レール14およびC型梁15を支持する対となった支柱16の内側に横架された梁部材16aにまたはベース17に設置されている。
固定式係合解除装置56は、図21、図22および図23に示すように、梁部材16aにまたはベース17に例えば溶接等で固定される基礎板部56aと、基礎板部56aより上方に延在する支持板部56bと、接触部56cとを備えている。基礎板部56a、支持板部56bおよび接触部56cは、例えば、鉄製部材で形成され、接触部56cは上下方向に移動することなく支持板部56bに固定されている。接触部56cの上面には、搬送方向に延在し第一係脱機構131の解除ピン131gが接触するガイド斜面56c1が形成されている。接触部56cには、図21および図22に示すように、搬送方向に直角な方向に沿った直立面56c2が搬送方向の反対側に形成されている。接触部56cは、台車7が搬送されると、第一係脱機構131の解除ピン131gに接触して係合アーム部131cをガイド斜面56c1に沿って上方に回動させ、かつ直立面56c2が台車7の軸受76の搬送方向前面に当接する。これによって、第一係脱機構131を造型注湯配置無限軌道部材311から離脱させ台車7を、造型注湯配置経路21の下流端21dに停止させる。
(鋳型排出エリア・第三停止装置)
鋳型排出エリア6は、図1に示すように、排出配置冷却経路22の下流側に設けられ、図5に示すように、排出装置としての押出し排出装置61、振動コンベヤ63等を備えている。
また、第三停止装置としての排出係合解除装置62が、鋳型排出エリア6に台車7が停止する際に第二係脱機構132に対応する排出配置冷却経路22の鋳型排出位置MOPに設けられている。排出係合解除装置62の構造は、第一造型係合解除装置42aと同様なので、説明を省略する。
押出し排出装置61は、図3および図5に示すように、傾斜板61aと、支持柱61bと、走行レール61cと、排出台車61dと、往復シリンダ装置61eとを備えている。
傾斜板61aは、鋳型排出位置MOPに搬送される台車7の外側(図5における右側)に並設されている。傾斜板61aは、外側へ向って下降する傾斜面が形成され、排出係合解除装置62で停止した台車7と外側下方に配置された振動コンベヤ63との間を連絡している。
支持柱61bは、排出配置冷却経路22と振動コンベヤ63とを挟んで両側に二対設けられている。走行レール61cは、搬送方向に直角な方向に対向する支持柱61b間に横架されている。
排出台車61dは、矩形状に設けられ、走行レール61cの上を転動する二対の転動輪61d1が設けられている。そして、排出台車61dの造型注湯配置経路21側の下端部には、複数(本実施形態では六本)の掃き部材61d2が搬送方向に並べて垂下されている。掃き部材61d2は、例えば、断面矩形状の中空棒材で形成されている。掃き部材61d2は、二本ずつが一組として、鋳型排出位置MOPで停止した台車7に載置された鋳枠無し鋳型12の側面に対向する位置に配置されている。
往復シリンダ装置61eは、図略の油圧供給源に連結されている。往復シリンダ装置61eと油圧供給源との間には、図略の電磁切替弁が設けられ、電磁切替弁は図略の制御装置によって往復シリンダ装置61eを駆動させる接続位置が制御される。これによって、排出台車61dの移動位置が制御される。
排出台車61dが、往復シリンダ装置61eにより、振動コンベヤ63側に走行すると、掃き部材61d2は、下端が台車7の載置ベース71上面を掃く動作をおこない、溶湯が冷えて固まった(冷却固化した)台車7上の鋳枠無し鋳型12を傾斜板61aを介して振動コンベヤ63に滑り落とす。
振動コンベヤ63は、排出配置冷却経路22に平行にかつ外側下方に設けられている。振動コンベヤ63は、搬送路に振動を加えながら高温状態の鋳物品を搬送するものであり、公知技術であるので、説明を省略する。振動コンベヤ63として、例えば、特開平5−278830号公報に記載の振動コンベヤを挙げることができる。
振動コンベヤ63に載置された鋳造品および鋳物砂は、図略のシェイキングマシンを経て、湯口やバリを除去する次工程に搬送される。
鋳型排出エリア6のすぐ下流側である排出配置冷却経路22の下流端22dには、第二係脱機構132を操作する固定式係合解除装置56が設けられている(図1に参照)。
固定式係合解除装置56は、造型注湯配置経路21の下流端21dに設けられた固定式係合解除装置56と同様である。この固定式係合解除装置56によって、鋳枠無し鋳型12を排出した空台車7eは、排出配置冷却経路22の下流端22dに停止する。
(錘載置装置・錘除去装置・錘戻し装置)
錘載置装置8と錘除去装置9と錘戻し装置10とは、図1に示すように、造型注湯配置経路21の注湯エリア5の上流側で鋳枠無し鋳型12に載置された錘部材11を、排出配置冷却経路22の中ほどで取り外し、さらに、造型注湯配置経路21の注湯エリア5の上流側に戻す錘戻し循環装置を構成するものである。これらの装置8,9,10は、本実施形態においては、まとまった一つの装置である。
錘載置装置8は、図1および図2に示すように、造型注湯配置経路21の注湯エリア5の少し上流側に設けられている。錘載置装置8は、図6および図7に示すように、移動支持台81と、錘把持爪支持フレーム83と、錘昇降シリンダ装置84と、錘把持爪85と、錘把持爪支持フレームガイド86(図2参照)とを、備えている。第四停止装置としての錘載置係合解除装置82(図1参照)が、第一係脱機構131を操作して台車7を錘載置位置WPPに停止させる位置に設けられている。錘載置係合解除装置82の構造は、第一造型係合解除装置42aと同様なので、説明を省略する。
移動支持台81は、図6および図7に示すように、矩形板状に形成され、錘戻し装置10の戻しレール10b上を転動する2対の転動輪81aが設けられている。移動支持台81の中央部には、錘昇降シリンダ装置84が設けられている。錘昇降シリンダ装置84は、錘昇降シリンダ部84aと錘昇降ピストン部84bとを備えている。錘昇降シリンダ部84aは、錘昇降ピストン部84bが進退する開口側の下部外周が移動支持台81の中央部に固定され、上下方向に立設されている。錘昇降ピストン部84bは、移動支持台81の下方で上下方向に進退するようになっている。錘昇降ピストン部84bの下端は、錘把持爪支持フレーム83の中央上端部に連結されている。錘昇降シリンダ部84aは、例えば図略の油圧供給源に連通し、錘昇降シリンダ部84aと油圧供給源との間には図略の電磁切替弁が設けられている。錘把持爪支持フレーム83は、図略の制御装置による電磁切替弁の切替え動作によって、昇降位置が制御される。
錘把持爪支持フレーム83は、平面矩形状に形成され、搬送方向に対向する辺にあたる部材の間に図略の支持部材が横架されている。支持部材には、錘昇降シリンダ装置84の錘昇降ピストン部84bの下端が固定されている。支持部材には、錘昇降ピストン部84bを挟んで搬送方向両側に一対の錘把持爪支持フレームガイド86の棒状部86aの下端が連結されている(図2参照)。棒状部86aは、移動支持台81に上下に貫設された錘把持爪支持フレームガイド86の筒状部86bに摺動可能に嵌合されている。錘把持爪支持フレーム83の四隅には、錘把持爪85が設けられている。
錘把持爪85は、搬送方向に沿って六対並べて設けられている(図2参照)。各錘把持爪85は、図6および図7に示すように、先端部に鈎状の掛止部85aが形成され、掛止部85aは搬送方向に直角な方向に沿って互いに対向するように設けられている。各錘把持爪85の基端部は、錘把持爪支持フレーム83に、各錘把持爪85の先端部が搬送方向に直角な垂直平面内で回動可能なように軸支されている。錘把持爪85は、図略の錘把持爪開閉装置によって、錘部材11が掛止可能な閉位置CPと掛止した錘部材11を離脱させる開位置OPとの間で回動する(図7参照)。錘把持爪開閉装置は、例えば、図略のピストン部の先端が錘把持爪85の基端部に連結され、図略のシリンダ部が錘把持爪支持フレーム83に固定された図略のピストンシリンダ装置で構成される。図略のシリンダ部は、例えば図略の油圧供給源に連通し、図略のシリンダ部と油圧供給源との間には図略の電磁切替弁が設けられている。錘把持爪85は、図略の制御装置による電磁切替弁の切替え動作によって、閉位置CPと開位置OPとの間で回動する。なお、錘把持爪85は、錘把持爪開閉装置により閉位置CPと開位置OPとの間で回動することに限定されない。例えば、作業者WPにより錘把持爪85を錘部材11の両側端の掛止部85aに掛止させるものでもよい。
錘除去装置9は、図1、図3および図6に示すように、排出配置冷却経路22の中央部であって、造型注湯配置経路21における注湯エリア5の上流側に設けられた錘載置装置8と、搬送方向に直角な方向に並んでかつ隣接させて設けられている(錘除去位置WRP)。
錘除去装置9は、移動支持台81と、錘把持爪支持フレーム83と、錘昇降シリンダ装置84と、錘把持爪85と、錘把持爪支持フレームガイド86とを、錘載置装置8に使用されるものと同じものを共有して使用する。図3に示すように、第五停止装置としての錘除去係合解除装置92が、第二係脱機構132を操作して台車7を錘除去位置WRPに停止させる位置に設けられている。錘除去係合解除装置92の構造は、第一造型係合解除装置42aと同様なので、説明を省略する。錘除去装置9は、錘除去係合解除装置92により停止した台車7上に載置された注湯済みの鋳枠無し鋳型12から錘部材11を除去する。
錘戻し装置10は、排出配置冷却経路22および造型注湯配置経路21を挟んで直角な方向に対向して設けられた二対の支持フレーム10aと、対向する支持フレーム10a間に夫々横架された戻しレール10bと、移動支持台81を排出配置冷却経路22と造型注湯配置経路21と間で往復動させる図略の錘戻しシリンダ装置とを備えている。錘戻しシリンダ装置は、図略の油圧供給源に連結されている。錘戻しシリンダ装置と油圧供給源との間には、図略の電磁切替弁が設けられ、電磁切替弁は図略の制御装置によって錘戻しシリンダ装置を駆動させる接続位置が制御される。これによって、移動支持台81の移動位置が制御される。
造型注湯配置経路21に設けられた錘載置装置8と、排出配置冷却経路22に設けられた錘除去装置9とが、並んで隣接して設けられているので、錘除去装置9により鋳枠無し鋳型12から除去された錘部材11は、最短距離で錘載置装置8に迅速かつ確実に戻される。
(作動)
次に、上記のように構成された注湯装置1の作動について、図1〜図9、図14〜図22を参照して以下に説明する。
本実施形態の注湯装置1は、造型エリア4で造型され台車7に載置されて搬送される鋳枠無し鋳型12に注湯エリア5で注湯し、注湯された溶湯を冷却し、冷却された鋳物品を鋳型排出エリア6でバリや注湯口を除去する次工程に排出する。
具体的に、制御装置は、図1に示すように、造型エリア4の鋳型搬出口4aに対向する造型注湯配置経路21の第一載置停止位置ST1に、空台車7eを位置決めする。制御装置は、図18に示すように、造型注湯配置無限軌道部材311に係合されて搬送された空台車7eの接近を、接近センサ19により検出する。そして、制御装置は、油圧シリンダ部42a1およびピストン部42a2を作動させて接触部材42a4を上昇させる。接触部材42a4の上端面は、図19に示すように、第一係脱機構131の解除ピン131gに接触し、係合アーム部131cを上方(図19において時計回り)に回動させる。そして、空台車7eは、推進力を付与する造型注湯配置無限軌道部材311から係合ローラ131eが離脱し、接触部材42a4の直立面42a41に台車7の軸受76が当接する。これによって、空台車7eは、第一載置停止位置ST1に停止する。
そして、造型エリア4で造型された鋳枠無し鋳型12が、第一載置停止位置ST1に停止した空台車7eの第一鋳型載置位置m1に鋳型載置装置41により載置される。
次に、鋳枠無し鋳型12が第一鋳型載置位置m1に載置されたことが確認センサ20により確認されると、制御装置は、図18および図20に示すように、油圧シリンダ部42a1およびピストン部42a2を作動させて接触部材42a4を下降させる。係合アーム部131cが下方へ回動し、係合ローラ131eが造型注湯配置無限軌道部材311の係合面311dに係合し、第一鋳型載置位置m1に鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を下流側に移動させる。
次に、同様にして、制御装置は、台車7を第二載置停止位置ST2に停止させ、鋳枠無し鋳型12を第二鋳型載置位置m2に載置する。さらに、同様にして、制御装置は、台車7を第三載置停止位置ST3に停止させ、鋳枠無し鋳型12を第三鋳型載置位置m3に載置する。そして、下流側へ台車7を搬送する。このとき、造型注湯配置経路21上において、台車7一台分の待機スペースWSを設けるように、台車7を並べていく。
次に、制御装置は、三つの鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を、錘載置装置8が配置された注湯エリア5の上流側に搬送する。注湯エリア5の上流側直前の位置には、錘載置係合解除装置82および接近センサ19が設けられ、第一造型係合解除装置42aと同様にして、造型注湯配置無限軌道部材311への第一係脱機構131の係合を解除して、台車7を錘部材11を載置する錘載置位置WPPに停止させる。
先行する台車7が錘載置位置WPPで停止した際にも、後の台車7は続いて搬送される。この場合、図16および図17に示すように、先行する台車7の係合解除部75の当接面75aに後続の台車7の当接ローラ131iが当接する。そして、係合解除部75は、湾曲アーム部131dおよび係合アーム部131cを回動させ、係合ローラ131eを造型注湯配置無限軌道部材311から離脱させる。これにより後続の台車7は推進力が無くなると共に、先行する台車7の緩衝部材74に当接して停止する。
錘載置装置8は、図6および図7に示すように、錘除去装置9で把持した錘部材11を、停止した台車7に載置された三つの鋳枠無し鋳型12に夫々載置する。制御装置は、錘昇降シリンダ装置84を操作して錘把持爪85に把持された錘部材11を下降させる。錘部材11のガイド穴11aが嵌合される錘支持棒材18は、図10に示すように、台車7に配置された支持穴73に立設されている。そのため、各錘部材11は、図11に示すように、搬送方向前側に、一本の位置規制部11cを、搬送方向後側に二本の位置規制部11cを配置するように夫々載置される。
錘載置装置8と錘除去装置9とは、搬送方向に直角な方向に沿って並べて隣接して設けられているので、錘部材11を最短の移動距離で迅速に戻すことができる。また、錘載置位置WPPに搬送される台車7に載置された鋳枠無し鋳型12に連続して錘部材11を迅速に載置することができる。これによって、次工程である注湯エリア5において、複数の台車7を並べて注湯作業を行なうことができる。
注湯エリアでは、図1および図8に示すように、搬送方向前方の第一注湯位置PP1から順に第四注湯位置PP4まで搬送され、搬送される台車7が好ましくは四台並んだ状態で、搬送方向前方の第一注湯位置PP1から順に注湯する。作業者WPは、溶解炉51bの注ぎ口から取鍋51cで溶湯を受け、取鍋51cから鋳枠無し鋳型12に注湯する。
各注湯位置PP1〜PP4には、夫々接近センサ19が設けられ、搬送された台車7は、注湯係合解除装置52a,52b,52c,52dにより停止する。そのため、注湯エリア5に並べられる台車7は、衝突することなく相互に間を空けて停止することができる。これにより、衝突の衝撃で鋳枠無し鋳型12が欠損したり、注湯された溶湯に不良を生じたりすることを防止することができる。複数の台車7に載置された多数の鋳枠無し鋳型12に、まとめてかつ連続して注湯作業を行なうことができるので、高い効率で注湯作業を実施することができる。また、図1に示すように、溶解炉51bが注湯デッキ51aに沿って並べて設けられているので、溶解炉51bの注ぎ口と鋳枠無し鋳型12との間の距離が近く、効率よく迅速に注湯作業を行なうことができる。
注湯済みの鋳枠無し鋳型12は、先行する台車7より夫々造型注湯配置経路21の下流端21dに搬送される。造型注湯配置経路21の下流端21dには、固定式係合解除装置56が設けられている。固定式係合解除装置56は、図21〜図23に示すように、接触部56cが支持板部56bに固定されている。接触部56cの後側の上端面は、造型注湯配置無限軌道部材311に係合された係合アーム部131cの解除ピン131gよりも低い位置に設定されている。接触部56cの前側の上端面は、係合アーム部131cの解除ピン131gよりも高い位置に設定されている。そして、接触部56cは、後側の上端面と前側の上端面との間に前側に向って高くなるガイド斜面56c1を備えている。そのため、造型注湯配置経路21の下流端21dに搬送された注湯済み鋳枠無し鋳型12を載置した台車7は、第一係脱機構131において、図22に示すように、解除ピン131gが接触部56cの上端面を摺動し、係合アーム部131cを上方へ回動させる。台車7は、台車7に推進力を付与する造型注湯配置無限軌道部材311から係合ローラ131eが離脱し、接触部56cの直立面56c2に台車7の軸受76が当接する。これによって、台車7は、造型注湯配置経路21の下流端21dに停止する。
次に、造型注湯配置経路21の下流端21dに停止した台車7は、図4に示すように、注湯冷却間搬送装置33によって、排出配置冷却経路22の上流端22uに搬送される。それには、まず注湯冷却間搬送装置33において、制御装置は、往復シリンダ装置を操作して移動台331を造型注湯配置経路21の下流端21dに位置決めする。続いて、昇降シリンダ装置334を操作して台車把持爪335を下降させ、注湯済みの鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を台車把持爪335で把持する。続いて、制御装置は、昇降シリンダ装置334を操作して鋳枠無し鋳型12とともに台車7を把持した台車7を上昇させる。次に、制御装置は、台車7を上昇させた状態で、往復シリンダ装置を操作して移動台331を排出配置冷却経路22側へ移動させる。続いて、昇降シリンダ装置334を操作して、鋳枠無し鋳型12が載置された台車7を排出配置冷却経路22の上流端22uに載置する。
排出配置冷却経路22の上流端22uに載置された台車7の第二係脱機構132の係合アーム部131cは、排出配置冷却無限軌道部材321に係合する。排出配置冷却経路22の下流側へ注湯済みの鋳枠無し鋳型12を冷却しながら台車7を搬送する。図4に示すように、造型注湯配置無限軌道部材311が第一中心線CL1より一方側(図4において左側)に偏心しているのに対し、排出配置冷却無限軌道部材321は、第二中心線CL2より他方側(図4において右側)に偏心する設定となっている。そのため、排出配置冷却経路22では使用されない第一係脱機構131は、排出配置冷却無限軌道部材321に接触しない。
次に、搬送された注湯済み鋳枠無し鋳型12が載置された台車7は、接近センサ19により検知され、第五停止装置としての錘除去係合解除装置92によって錘除去位置WRPに停止する。錘除去係合解除装置92による停止動作は、第一造型係合解除装置42aと同様である。
錘除去装置9によって、図6に示すように、錘部材11のみが鋳枠無し鋳型12から取り外される。具体的には、制御装置は、移動支持台81を錘除去位置WRPに対向する位置に位置決めする。そして、制御装置は、錘昇降シリンダ装置84を操作して、錘把持爪85を降下させ、錘把持爪開閉装置によって錘部材11の被掛止部11dに掛止部85aを掛止させる。このとき錘部材11は、位置規制部11cのガイド穴11aが、錘支持棒材18に嵌合した状態で鋳枠無し鋳型12に載置されている。錘支持棒材18には、段部18dが下方移動を規制して、錘部材11が過大に傾斜するのを防止している。これにより、錘部材11を錘把持爪85で掛止する際に、錘把持爪85が被掛止部11dに掛止できなくなる不具合を防いでいる。
制御装置は、錘昇降シリンダ装置84を操作して錘部材11を掛止した状態で錘把持爪85を上昇させる。制御装置は、移動支持台81を戻しレール10b上を造型注湯配置経路21側へ移動させて錘部材11を錘載置位置WPPに対向させる。
錘部材11が除去された鋳枠無し鋳型12を載置した台車7は、図1および図3に示すように、さらに下流側の鋳型排出エリア6に搬送される。そして、接近センサ19により検知されて第三停止装置としての排出係合解除装置62によって鋳型排出位置MOPに停止する。排出係合解除装置62による停止動作は、第一造型係合解除装置42aと同様である。
鋳型排出位置MOPに搬送された台車7は、図5に示すように、押出し排出装置61により鋳枠無し鋳型12および冷却中の鋳物品が振動コンベヤ63に排出される。具体的には、制御装置は、図5に示すように、往復シリンダ装置61eを操作して、排出台車61dを排出配置冷却経路22側から振動コンベヤ63側に移動させる。これによって、掃き部材61d2が台車7の上面を掃いて、鋳枠無し鋳型12および鋳物品を傾斜板61aを介して振動コンベヤ63に滑り落とす。振動コンベヤ63に移された鋳枠無し鋳型12(砂)および鋳物品は、図略のシェイキングマシンを経て、湯口やバリを除去する次工程に搬送される。
鋳枠無し鋳型12が排出された空台車7eは、排出配置冷却無限軌道部材321に係合して、排出配置冷却経路22の下流端22dに搬送される。排出配置冷却経路22の下流端22dには、固定式係合解除装置56が設けられ、搬送されてきた空台車7eを排出配置冷却経路22の下流端22dに停止させる。
排出配置冷却経路22の下流端22dに停止した空台車7eは、図4に示すように、排出造型間搬送装置34によって、造型注湯配置経路21の上流端21uに搬送される。排出造型間搬送装置34の作動は、注湯冷却間搬送装置33と同様である。
造型注湯配置経路21の上流端21uに搬送された空台車7eは、造型注湯配置無限軌道部材311に係合して造型エリア4に搬送される。以下同様に繰り返される。
上記の記述で明らかなように、第一実施形態の注湯装置1は、台車7と、造型エリア4と、注湯エリア5と、鋳型排出エリア6と、台車循環経路2と、台車循環装置3と、係脱機構13とを備えている。
台車7は、複数の鋳枠無し鋳型12を搬送方向に並べて載置可能な台車7である。造型エリア4は、鋳枠無し鋳型12を造型し、注湯エリア5は、鋳枠無し鋳型12に溶湯を注湯し、鋳型排出エリア6は、溶湯が冷却固化した鋳枠無し鋳型12を台車7から排出する。
台車循環経路2は、造型エリア4と注湯エリア5と鋳型排出エリア6との間で複数の台車7を循環させ、台車循環装置3は、複数の台車7の各々を台車循環経路2に沿って搬送させる。
係脱機構13は、各台車7に設けられ係合状態で台車循環装置3に係合して台車7を台車循環経路2に沿って搬送させ、非係合状態で台車循環装置3から離脱して台車7を停止させる。
造型エリア4は、係脱機構13を作動させて各台車7を、造型エリア4に停止させる第一停止装置42と、鋳枠無し鋳型12を造型する造型装置43と、停止した各台車7に造型した鋳枠無し鋳型12を搬送方向に並べて載置する鋳型載置装置41とを備えている。
注湯エリア5は、係脱機構13を作動させて注湯されるべき複数の鋳枠無し鋳型12を載置した複数の台車7を、注湯エリア5に停止させる第二停止装置52と、停止した複数の台車7に載置された鋳枠無し鋳型12に注湯するための注湯機器51と、を備えている。
鋳型排出エリア6は、係脱機構13を作動させて台車7を、鋳型排出エリア6に停止させる排出係合解除装置62(第三停止装置)と、停止した台車7に載置された鋳枠無し鋳型12を台車7から排出する押出し排出装置61と、を備えている。
注湯装置1は、錘載置装置8と、錘除去装置9と、錘戻し装置10と、をさらに備えている。
錘載置装置8は、注湯エリア5の上流側に設けられ、係脱機構13を作動させて台車7を注湯エリア5の上流側に停止させる錘載置係合解除装置82(第四停止装置)と、停止した台車7上の複数の鋳枠無し鋳型12の各々に、上面に溶湯注湯穴11b1(注湯穴)が形成され注湯時に鋳枠無し鋳型12の上面を覆う錘部材11を載置する。
錘除去装置9は、注湯エリア5の下流側に設けられ、係脱機構13を作動させて各台車7を前記注湯エリア5の下流側に停止させる錘除去係合解除装置92(第五停止装置)と、停止した各台車7上に載置された注湯済みの複数の前記鋳枠無し鋳型12から錘部材11を除去する。
錘戻し装置10は、錘除去装置9と錘載置装置8との間に設けられ、錘除去装置9によって除去された錘部材11を錘載置装置8に戻す。
これによると、作業者WPは、注湯エリア5に複数の台車7を停止させることができるので、台車7一台あたりの待機時間を減少させて、効率よく注湯作業を行なうことができる。さらに、複数の鋳枠無し鋳型12は、各台車7に搬送方向に沿って並べられているので、注湯エリア5に設けられる溶解炉51bなどの注湯機器51から各鋳枠無し鋳型12までの距離を短く設定することができ、作業者WPは、効率よく注湯作業を行なうことができる。
また、各台車7は、複数の台車7が連なって一度に搬送されるものではなく、係脱機構13によって台車7毎に台車循環装置3に係合して搬送し、離脱して停止することができる。そのため、作業者WPは、注湯エリア5に停止した複数の台車7に載置された全ての鋳枠無し鋳型12への注湯が終わるのを待つ必要がなく、注湯が終わった鋳枠無し鋳型12を載せた台車7を順次に搬出することができる。さらに、注湯されていない鋳枠無し鋳型12を載せた新たな台車7を、注湯エリア5に上流側から順次搬入することができる。このようにして、作業者WPは、効率よく迅速に注湯作業を行なうことができる。
また、錘部材11が載置される鋳枠無し鋳型12の注湯において、作業者WPは、錘載置装置8によって鋳枠無し鋳型12に載置された複数の錘部材11を、注湯エリア5の下流側にある錘除去装置9で除去し、注湯エリア5の上流側にある錘載置装置8に錘戻し装置10で戻す。そして、注湯エリア5の上流側に搬送されて来た複数の台車7の鋳枠無し鋳型12に錘部材11を連続して載置する。これによって、注湯エリア5で複数の台車7に載置された複数の鋳枠無し鋳型12に、複数の錘部材11を載せ、まとめて注湯することができる。そのため、作業者WPは、効率よく注湯作業を行なうことができる。
実施形態1の注湯装置1において、造型エリア4と注湯エリア5との間の前記台車循環経路2には、少なくとも一台の前記台車7を待機させる待機スペースWSを備えた。
一般に、造型エリア4における一台車7あたりの作業サイクルタイムは、注湯エリア5における一台車7あたりの作業サイクルタイムよりも長い。そのため、造型作業よりも注湯作業が早く完了し、次の台車7への注湯作業を始めてしまう場合がある。この場合、造型エリア4と注湯エリア5との間の台車循環経路2上に台車7が隙間無く並んでいると、造型作業が完了しても、次の台車7への注湯作業が完了するまで、鋳型を載置した台車7を造型エリア4から台車循環経路2に搬出することができなくなる。これにより造型エリア4では、造型作業の停止が必要となる。
造型エリア4から搬出される台車7が連続して台車循環経路2を搬送される時間を考えると、台車7一台分の待機スペースWSは、造型エリア4の台車7一台あたりの作業サイクルタイムに対応する。そして、造型エリア4の台車7一台あたりの作業サイクルタイムは、注湯エリア5における台車7一台あたりの作業サイクルタイムよりも長い。そのため、少なくとも台車7一台分の待機スペースWSを造型エリア4と注湯エリア5との間の台車循環経路2に設けることで、次の台車7への注湯作業が完了するまでの時間を吸収し、作業者は、造型エリア4の作業を停止することなく、造型した鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を円滑に搬送することができる。
また、注湯装置1において、台車循環経路2は、造型注湯配置経路21と、排出配置冷却経路22と、注湯冷却間搬送経路23と、排出造型間搬送経路24と、を備えている。
造型注湯配置経路21は、上流側に造型エリア4が配置され下流側に注湯エリア5が配置され、排出配置冷却経路22は、造型注湯配置経路21と平行に配置されて下流側に鋳型排出エリア6が配置されている。
注湯冷却間搬送経路23は、造型注湯配置経路21の下流端21dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に設けられ、排出造型間搬送経路24は、排出配置冷却経路22の下流端22dと造型注湯配置経路21の上流端21uとの間に設けられている。
台車循環装置3は、造型注湯配置搬送装置31と、排出配置冷却搬送装置32と、注湯冷却間搬送装置33と、排出造型間搬送装置34とを備えている。
造型注湯配置搬送装置31は、造型注湯配置経路21の上流端21uと下流端21dとの間で循環される造型注湯配置無限軌道部材311を備え、係脱機構13が造型注湯配置無限軌道部材311に係合したとき、台車7を前記造型エリア4側から前記注湯エリア5側に向う第一方向(図1において右方向)に向って搬送させる。
排出配置冷却搬送装置32は、排出配置冷却経路22の上流端22uと下流端22dとの間で循環される排出配置冷却無限軌道部材321を備え、係脱機構13が排出配置冷却無限軌道部材321に係合したとき、台車7を第一方向と反対方向の第二方向(図1において左方向)に向って搬送させる。
注湯冷却間搬送装置33は、注湯冷却間搬送経路23に沿って台車7を、造型注湯配置経路21の下流端21dから排出配置冷却経路22の上流端22uに搬送する。
排出造型間搬送装置34は、排出造型間搬送経路24に沿って台車7を、排出配置冷却経路22の下流端22dから造型注湯配置経路21の上流端21uに搬送する。
錘載置装置8は、造型注湯配置経路21の注湯エリア5の上流側に設けられ、錘除去装置9は、排出配置冷却経路22を含む冷却経路に、錘載置装置8と並んで設けられている。
これによると、各台車7は、造型注湯配置経路21に設けられた造型注湯配置無限軌道部材311に係脱機構13によって係脱されることで、搬送および停止を夫々行なうことができる。そのため、造型エリア4からの鋳枠無し鋳型12の台車7への載置、および注湯エリア5における複数の台車7に載置された鋳枠無し鋳型12への注湯を円滑かつ確実に行なうことができる。
また、各台車7は、排出配置冷却経路22に設けられた排出配置冷却無限軌道部材321に係脱機構13によって係脱されることで、搬送および停止を夫々行なうことができる。そのため、注湯された鋳枠無し鋳型12毎の冷却時間を考慮し、適切に冷却・固化した製品の台車7からの排出を効率よく実施することができる。
また、造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22とは、平行に配置され、台車7は互いに反対方向に搬送されるので、コンパクトな台車循環経路2に設定することができる。
また、注湯エリア5の上流側に設けられた錘載置装置8と排出配置冷却経路22を含む冷却経路に設けられた錘除去装置9とが、並んで設けられている。そのため、作業者WPは、錘部材11の載せ替えを錘戻し装置10により最短距離で迅速かつ確実に行なうことができる。
また、注湯装置1において、造型注湯配置無限軌道部材311は、造型注湯配置経路21の搬送方向に沿って延在する第一中心線CL1に対して水平方向一方側に偏心して延在し、排出配置冷却無限軌道部材321は、排出配置冷却経路22の搬送方向に沿って延在する第二中心線CL2に対して水平方向他方側に偏心して延在する。
係脱機構13は、造型注湯配置無限軌道部材311と係脱する第一係脱機構131と、排出配置冷却無限軌道部材321と係脱する第二係脱機構132とを、備えている。
これによると、造型注湯配置無限軌道部材311は、造型注湯配置経路21の搬送方向に沿って延在する第一中心線CL1に対して水平方向一方側に偏心し、排出配置冷却無限軌道部材321は、排出配置冷却経路22の搬送方向に沿って延在する第二中心線CL2に対して水平方向他方側に偏心する。そのため、第一係脱機構131は、係合すべきでない排出配置冷却無限軌道部材321に接触することなく造型注湯配置無限軌道部材311に確実に係合し離脱することができる。また、第二係脱機構132は、係合すべきでない造型注湯配置無限軌道部材311に接触することなく排出配置冷却無限軌道部材321に確実に係合し離脱することができる。
また、注湯装置1は、台車7の上面には、鋳枠無し鋳型12に載置される錘部材11を、上下方向の相対移動を可能かつ水平方向の相対移動を規制して支持する複数の錘支持棒材18が、鋳枠無し鋳型12の上端面12aより高く立設され、各錘支持棒材18には、錘部材11の鋳枠無し鋳型12に対する下方向の相対移動を規制することで、錘部材11が水平位置より過大に傾斜するのを防止する段部18d(下方移動規制部)が、鋳枠無し鋳型12の上端面より低い位置に夫々設けられている。
これによると、鋳枠無し鋳型12の崩れが発生した場合にも、錘部材11は、錘支持棒材18の段部18dによって下方への移動が規制され水平位置より過大に傾斜するのが防止される。そのため、錘部材11が載置された錘無し鋳型が大きく崩れるのを防止することができる。また、錘部材11が過大に傾斜した状態を生じさせないので、錘除去装置9において、錘部材11が取り外しできない状況を防止することができる。
なお、図24に示しように、造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22との間に、平行に配置された往増設冷却経路25と復増設冷却経路26とを一組備えてもよい。注湯済みを鋳枠無し鋳型12を往増設冷却経路25と復増設冷却経路26とにおいて、充分冷却してから鋳型排出エリア6で台車7から排出することができる。また、冷却時間確保のために注湯済みの鋳枠無し鋳型12を載置した台車7の搬送を停滞させることもなく、円滑に搬送でき、注湯作業の効率化を図ることができる。
また、図24に示すように、排出造型間搬送経路24は、排出配置冷却経路22の下流端22dと造型注湯配置経路21の上流端21uとの間に、復増設冷却経路26の上流端26uと往増設冷却経路25の下流端25dとを、経由して配置されている。
そして、排出造型間搬送装置34は、さらに、往増設冷却経路25の下流端25dから復増設冷却経路26の上流端26uに台車7を搬送する。
このように、排出造型間搬送装置34は、往増設冷却経路25の下流端25dから復増設冷却経路26の上流端26uに台車7を搬送するのにも使用できるので、往増設冷却経路25の下流端25dから復増設冷却経路26の上流端26uに台車7を搬送する専用の搬送装置を設ける必要がない。
また、注湯冷却間搬送経路23は、造型注湯配置経路21の下流端21dと排出配置冷却経路22の上流端uとの間に、往増設冷却経路25の上流端25uと復増設冷却経路26の下流端26dとを経由して配置されている。
そして、注湯冷却間搬送装置33は、さらに、造型注湯配置経路21の下流端21dから往増設冷却経路25の上流端25uに台車7を搬送し、復増設冷却経路26の下流端26dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送する。
このように、注湯冷却間搬送装置33は、造型注湯配置経路21の下流端21dから往増設冷却経路25の上流端25uに台車7を搬送するのに使用でき、復増設冷却経路26の下流端26dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送するのに使用できる。
錘除去装置9は、往増設冷却経路25に設けられている。錘載置装置8が設けられた造型注湯配置経路21に隣接する往増設冷却経路25に設けられている。これにより、錘載置装置8と錘除去装置9とを並べて配置することができる。
この別例の注湯装置91は、図24に示すように、台車循環経路2は、さらに、造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22との間に、平行に配置された往増設冷却経路25と復増設冷却経路26とを一組備えている。
台車循環装置3は、さらに、往増設冷却経路25の上流端25uと下流端25dとの間で循環される往増設冷却無限軌道部材351を備え、係脱機構13が往増設冷却無限軌道部材351に係合したとき、台車7を第二方向に沿って搬送する往増設冷却搬送装置35と、復増設冷却経路26の上流端26uと下流端26dとの間で循環される復増設冷却無限軌道部材361を備え、係脱機構13が復増設冷却無限軌道部材361に係合したとき、台車7を第一方向に沿って搬送する復増設冷却搬送装置36と、を備えている。
排出造型間搬送経路24は、排出配置冷却経路22の下流端22dと造型注湯配置経路21の上流端21uとの間に、復増設冷却経路26の上流端26uと往増設冷却経路25の下流端25dとを、経由して配置される。
排出造型間搬送装置34は、さらに、往増設冷却経路25の下流端25dから復増設冷却経路26の上流端26uに台車7を搬送する。
注湯冷却間搬送経路23は、造型注湯配置経路21の下流端21dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に、往増設冷却経路25の上流端25uと復増設冷却経路26の下流端26dとを経由して配置される。
注湯冷却間搬送装置33は、さらに、造型注湯配置経路21の下流端21dから往増設冷却経路25の上流端25uに台車7を搬送し、復増設冷却経路26の下流端26dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送する。また、錘除去装置9は、往増設冷却経路25に設けられている。
これによると、造型注湯配置経路21と排出配置冷却経路22との間に、往増設冷却経路25と復増設冷却経路26とを備えているので、長い冷却時間を要する鋳物製品にも適切な冷却時間を確保することができる。
排出造型間搬送経路24は、復増設冷却経路26の上流端26uと往増設冷却経路25の下流端25dとを、経由して配置されている。そして排出造型間搬送装置34は、排出配置冷却経路22の下流端22dから造型注湯配置経路21の上流端21uに台車7を搬送することに加えて、往増設冷却経路25の下流端25dから復増設冷却経路26の上流端26uにも台車7を搬送する。
そのため、往増設冷却経路25の下流端25dと復増設冷却経路26の上流端25uとの間に、専用の経路・搬送装置を設ける必要がなく設備コストの低減と省スペース化とを図ることができる。
また、注湯冷却間搬送経路23は、往増設冷却経路25の上流端25uと復増設冷却経路26の下流端26dとを経由して配置されている。そして、注湯冷却間搬送装置33は、造型注湯配置経路21の下流端21dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送することに加えて、造型注湯配置経路21の下流端21dから往増設冷却経路25の上流端25uに台車7を搬送し、復増設冷却経路26の下流端26dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送する。
そのため、造型注湯配置経路21の下流端21dと往増設冷却経路25の上流端25uとの間、および復増設冷却経路26の下流端26dと排出配置冷却経路22の22u上流端との間に専用の経路・搬送装置を設ける必要がなく設備コストの低減と省スペース化とを図ることができる。
(第二実施形態)
本件発明にかかる注湯装置の第二実施形態について、図25よび図26に基づいて以下に説明する。
第二実施形態の注湯装置101は、図25に示すように、台車循環経路102と、台車循環装置104と、鋳枠無し鋳型12を載置する台車7と、造型エリア4と、注湯エリア5と、鋳型排出エリア6と、台車7に設けられた係脱機構13(第一係脱機構131,第二係脱機構132)と、錘載置装置8と、錘除去装置9とを備えている。
以下、第一実施形態との相違点を列挙する。
台車循環経路102において、注湯エリア5とは別に造型エリア4が配置された造型配置経路120、造型エリア4とは別に注湯エリア5が配置された注湯配置経路121、注湯前の鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を待機させる待機経路127、および待機経路127の下流端123dと注湯配置経路121の上流端121uとの間に設けられた待機注湯間搬送経路128、を備えている点が相違する。
注湯冷却間搬送経路123は、注湯配置経路121の下流端121dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に、待機経路127の上流端127uと造型配置経路120の下流端120dとを経由して配置されている点が相違する。
台車循環装置104は、造型配置搬送装置140、注湯配置搬送装置141、待機搬送装置147、および待機注湯間搬送装置148を備えている点が相違する。
造型配置搬送装置140は、造型配置経路120の上流端120uと下流端120dとの間で循環され台車7を第一方向(図25において右方向)に搬送する造型配置無限軌道部材1401を備え、注湯配置搬送装置141は、注湯配置経路121の上流端121uと下流端121dとの間で循環され、台車7を第一方向に搬送する注湯配置無限軌道部材1411を備え、待機搬送装置147は、待機経路127の上流端127uと下流端127dとの間で循環され、台車7を第二方向(図25において第一方向と反対方向の左方向)に搬送する待機無限軌道部材1471を備える。
造型配置無限軌道部材1401および注湯配置無限軌道部材1411は、搬送方向に沿って延在する第一中心線CL1に対して水平方向一方側(図25において下側)に偏心している。待機無限軌道部材1471および排出配置冷却無限軌道部材321は、搬送方向に沿って延在する第二中心線CL2に対して水平方向他方側(図25において上側)に偏心している。第一係脱機構131は、造型配置経路120の造型配置無限軌道部材1401および注湯配置経路121の注湯配置無限軌道部材1411に係合する。第二係脱機構132は、待機経路127の待機無限軌道部材1471および排出配置冷却経路22の排出配置冷却無限軌道部材321に係合する。
但し、造型配置無限軌道部材1401および注湯配置無限軌道部材1411は、造型注湯配置無限軌道部材311と長さのみ相違する同様の構成である。また、待機無限軌道部材1471は、排出配置冷却無限軌道部材321と長さのみ相違する同様の構成である。
待機注湯間搬送装置148は、第一実施形態における注湯冷却間搬送装置33と同様の構成である。
錘除去装置9は、注湯エリア5に隣接する下流側に設けられ、錘載置装置8は、注湯エリア5に隣接する上流側でなく待機経路127に設けられている点が相違する。
以上、これらの点において第一実施形態の注湯装置1と相違する。
その他の構成は、第一実施形態の注湯装置1と同様であるので、同じ符号を付与して説明を省略する。
以下、各相違点について図25および図26に基づいて詳述する。
造型配置経路120および注湯配置経路121は、経路としての構造、造型エリア4から鋳枠無し鋳型12を台車7に載置する設備構成は、造型注湯配置経路21と同様である。造型配置経路120と注湯配置経路121との間には、待機経路127が設けられている。
待機経路127に設けられた待機無限軌道部材1471は、台車7の第二係脱機構132と係合して第二方向に台車7を搬送する。待機経路127は、注湯前の鋳枠無し鋳型12が載置された台車7を、必要な数量だけ待機させる。これにより、注湯エリア5における注湯作業を複数の台車7についてまとめて行なうことができ、効率化を図ることができる。
造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uへの台車7の搬送は、後述する注湯冷却間搬送装置33によっておこなう。
注湯配置経路121において、下流端121dまでに台車7二つ分延在する経路が設けられ、注湯エリア5の下流側に隣接する位置(錘除去位置WRP)には、錘除去装置9が設けられている。錘部材11は、注湯作業時に注湯の圧力で、鋳枠無し鋳型12が内側から壊れるのを防止するものであるため、注湯後には必要性がなくなる。そのため、錘部材11を注湯後すぐに除去することで、台車7による搬送重量を軽減させエネルギーの省力化を図ることができる。
注湯冷却間搬送経路123は、図26に示すように、注湯配置経路121、待機経路127、造型配置経路120および排出配置冷却経路22を挟んで両側に対向して設けられた二対の支持フレーム1231と、対向する支持フレーム1231間に夫々横架された二本のレール1232とを備えている。レール1232には、注湯冷却間搬送装置33が配置されて台車7を搬送する。
第二実施形態における注湯冷却間搬送装置33は、第一実施形態における注湯冷却間搬送装置33と同様の構成である。しかし、注湯冷却間搬送経路123は、造型配置経路120の下流端120dと、待機経路127の上流端127uとを経由している。そして、注湯冷却間搬送装置33は、途中にある造型配置経路120の下流端120dと待機経路127の上流端127uとに搬送する台車7を停止させて位置決めが可能である。これにより、注湯冷却間搬送装置33は、注湯配置経路121の下流端121dから排出配置冷却経路22の上流端22uへの台車7の搬送に加えて、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに鋳枠無し鋳型12が載置された台車7を搬送する。
(作動)
制御装置(図略)は、造型エリア4で搬送方向に沿って三つずつ並べられた鋳枠無し鋳型12が載置された台車7を、第一係脱機構131が造型配置無限軌道部材1401に係合して造型配置経路120に沿って造型配置経路120の下流側へ搬送する。搬送された台車7は、造型配置経路120の下流端に設けられた固定式係合解除装置56によって造型配置無限軌道部材1401との係合が解除されて造型配置経路120の下流端120dに停止する。
制御装置は、造型配置経路120の下流端120dに停止した台車7を、注湯冷却間搬送装置33によって、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに搬送する。このように、注湯冷却間搬送装置33は、注湯配置経路121の下流端121dから排出配置冷却経路22の上流端22uへの台車7の搬送に加えて、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに鋳枠無し鋳型12が載置された台車7を搬送する。このように、注湯冷却間搬送装置33において、専用設備を構築することなく設備の共用を行うことで、設備コストの低減化を図ることができる。
次に、制御装置は、第二係脱機構132を待機無限軌道部材1471に係合させ、待機経路127の上流端127uに搬送した台車7を、待機経路127に沿って下流側に搬送する。
次に、制御装置は、鋳枠無し鋳型12を載置した台車7を、錘載置係合解除装置82および接近センサ19が設けられた錘載置位置WPPに停止させる。制御装置は、錘載置装置8を操作して、錘部材11を台車7に載置された三つの鋳枠無し鋳型12に夫々載置する。
制御装置は、錘部材11が載置された台車7を、待機経路127に沿って下流側に搬送する。搬送された台車7は、待機経路127の下流端127dに設けられた固定式係合解除装置56によって待機無限軌道部材1471との係合が解除されて待機経路127の下流端127dに停止する。
待機経路127の下流端127dに停止した台車7は、待機注湯間搬送装置148によって、注湯配置経路121の上流端121uに搬送される。注湯配置経路121の上流端121uに搬送された鋳枠無し鋳型12が載置された台車7は、第一係脱機構131が注湯配置無限軌道部材1411に係合し、注湯エリア5に搬入される。注湯エリア5では、第一実施形態と同様に注湯される。
注湯済みの鋳枠無し鋳型12は、注湯デッキのすぐ下流側に設けられた錘除去位置WRPにおいて、錘除去装置9によって錘部材11が除去される。錘部材11が除去された注湯済みの鋳枠無し鋳型12を載置した台車7は、固定式係合解除装置56によって注湯配置無限軌道部材1411にとの係合が解除されて注湯配置経路121の下流端121dで停止する。注湯済みの鋳枠無し鋳型12を載置した台車7は、注湯冷却間搬送装置33により排出配置冷却経路22の上流端22uに搬送される。以下、第一実施形態の作動と同様である。
一般に、造型エリア4で行なわれる鋳枠無し鋳型12を造型する造型作業は、注湯エリア5で行なわれる注湯作業より、一鋳型当たりの作業時間が長い。そのため、造型エリア4で予め多くの鋳枠無し鋳型12を造型して台車7に載置し、待機経路127に並べておくことで、注湯エリア5で切れ目なく注湯作業を行なうことが可能となる。
また、溶解炉51bに入っている溶湯を使い切って、次の溶湯を溶解炉51bに入れるまでの間、注湯作業は停止する。この場合においても、待機経路127に造型エリア4で造型した鋳枠無し鋳型12を台車7に載置して並べることができるので、造型エリア4での造型作業を停止することなく、継続して行なうことができる。
上記の記述で明らかなように、第二実施形態に係る注湯装置101において、台車循環経路102は、造型エリア4が配置された造型配置経路120と、注湯エリア5が配置された注湯配置経路121と、造型配置経路120と注湯配置経路121との間に平行に配置され台車7を待機させる少なくとも1本の奇数本の待機経路127と、鋳型排出エリア6が配置された排出配置冷却経路22と、注湯配置経路121の下流端121dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に設けられた注湯冷却間搬送経路23と、排出配置冷却経路22の下流端22dと造型配置経路120の上流端120uとの間に設けられた排出造型間搬送経路24と、待機経路127の下流端127dと注湯配置経路121の上流端121uとの間に設けられた待機注湯間搬送経路128とを備えている。
台車循環装置104は、造型配置経路120の上流端120uと下流端120dとの間で循環される造型配置無限軌道部材1401を備え、係脱機構13が造型配置無限軌道部材1401に係合したとき、台車7を造型エリア4側から注湯エリア5側に向う第一方向に向って搬送させる造型配置搬送装置140と、注湯配置経路121の上流端121uと下流端121dとの間で循環される注湯配置無限軌道部材1411を備え、係脱機構13が注湯配置無限軌道部材1411に係合したとき、台車7を第一方向に向って搬送させる注湯配置搬送装置141と、排出配置冷却経路22の上流端22uと下流端22dとの間で循環される排出配置冷却無限軌道部材321を備え、係脱機構13が排出配置冷却無限軌道部材321に係合したとき、台車7を第一方向と反対方向の第二方向に向って搬送させる排出配置冷却搬送装置32と、待機経路127の上流端127uと下流端127dとの間で循環される待機無限軌道部材1471を備え、係脱機構13が待機無限軌道部材1471に係合したとき、台車7を第二方向に向って搬送させる待機搬送装置147と、注湯冷却間搬送経路123に沿って台車7を、注湯配置経路121の下流端121dから排出配置冷却経路22の上流端22uに搬送する注湯冷却間搬送装置33と、排出造型間搬送経路24に沿って台車7を、排出配置冷却経路22の下流端22dから造型配置経路120の上流端120uに搬送する排出造型間搬送装置34と、待機注湯間搬送経路128に沿って台車7を、待機経路127の下流端127dから注湯配置経路121の上流端121uに搬送する待機注湯間搬送装置148と、を備えている。
注湯冷却間搬送経路123は、注湯配置経路121の下流端121dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に、待機経路127の上流端127uと造型配置経路120の下流端120dとを経由して配置され、注湯冷却間搬送装置33は、さらに、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに台車7を搬送する。
錘載置装置8は、待機経路127に設けられ、錘除去装置9は、注湯配置経路121の注湯エリア5の下流側に錘載置装置8と並んで設けられている。
これによると、造型エリア4と注湯エリア5の間に注湯前の鋳枠無し鋳型12を載置した複数の台車7を待機させる待機経路127を備えているので、鋳枠無し鋳型12を造型エリア4で予め余分に造型して待機させておくことで、注湯エリア5での注湯作業に待ち時間を生ずることなく円滑に行なうことができる。待機経路127を少なくとも一本の奇数本(少なくとも一本は待機経路127を有するものであり、三本、五本などの奇数本の待機経路を含む意である。)とすることで、注湯配置経路121の下流端121dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に設けられる注湯冷却間搬送経路123と、排出配置冷却経路22と造型配置経路120との間に設けられる排出造型間搬送経路24とを、夫々最短経路に設定することができる。
各台車7は、造型配置経路120に設けられた造型配置無限軌道部材1401に係脱機構13によって係脱されることで、搬送および停止を夫々行うことができる。そのため、造型エリア4からの複数の鋳枠無し鋳型12を並べて台車7へ載置することを夫々行なうことができる。
また、各台車7は、注湯配置経路121に設けられた注湯配置無限軌道部材1411に係脱機構13によって係脱されることで、搬送および停止を夫々行なうことができる。そのため、注湯エリア5における複数の台車7に載置された鋳枠無し鋳型12への注湯を円滑かつ確実に行なうことができる。
また、各台車7は、排出配置冷却経路22に設けられた排出配置冷却無限軌道部材321に係脱機構13によって係脱されることで、搬送および停止を夫々行なうことができる。そのため、注湯された鋳枠無し鋳型12毎の冷却時間を考慮し、適切に冷却・固化した製品の台車7からの排出を効率よく実施することができる。
また、造型配置経路120と注湯配置経路121と待機経路127とは、平行に配置されるので、コンパクトな台車循環経路102に設定することができる。
また、注湯冷却間搬送経路123は、待機経路127の上流端127uと造型配置経路120の下流端120dとを経由して配置され、注湯冷却間搬送装置33は、注湯配置経路121の下流端121dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送することに加えて、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに台車7を搬送する。そのため、待機経路127の上流端127uと造型配置経路120の下流端120dとの間に専用の経路・搬送装置を設ける必要がなく設備コストの低減と省スペース化とを図ることができる。
また、錘載置装置8は、待機経路127に設けられ、錘除去装置9は、待機経路127に並設される注湯配置経路の注湯エリア5の下流側に錘載置装置8と並んで設けられている。そのため、作業者WPは、錘部材11の載せ替えを錘戻し装置10により最短距離で迅速かつ確実に行なうことができる。
また、注湯装置101において、注湯配置無限軌道部材1411は、注湯配置経路121の搬送方向に沿って延在する第一中心線CL1に対して水平方向一方側に偏心して延在し、排出配置冷却無限軌道部材321は、排出配置冷却経路22の搬送方向に沿って延在する第二中心線CL2に対して水平方向他方側に偏心して延在し、係脱機構13は、注湯配置無限軌道部材1411と係脱する第一係脱機構131と、排出配置冷却無限軌道部材321と係脱する第二係脱機構132とを、備えている。
これによると、注湯配置無限軌道部材1411は、注湯配置経路121の搬送方向に沿って延在する第一中心線CL1に対して水平方向一方側に偏心し、排出配置冷却無限軌道部材321は、排出配置冷却経路22の搬送方向に沿って延在する第二中心線CL2に対して水平方向他方側に偏心する。そのため、第一係脱機構131は、係合すべきでない排出配置冷却無限軌道部材321の影響をうけることなく注湯配置無限軌道部材1411に確実に係合し離脱することができる。また、第二係脱機構132は、係合すべきでない注湯配置無限軌道部材1411の影響をうけることなく排出配置冷却無限軌道部材321に確実に係合し離脱することができる。
なお、図27に示すように、注湯装置201において、台車循環経路102は、さらに、造型配置経路120と排出配置冷却経路22との間に、平行に配置された往増設冷却経路125と復増設冷却経路126とを少なくとも一組備えてもよい。
この場合、台車循環装置104は、さらに、往増設冷却経路125の上流端125uと下流端125dとの間で循環される往増設冷却無限軌道部材1251を備え、係脱機構13が往増設冷却無限軌道部材1251に係合したとき、台車7を第二方向に沿って搬送する往増設冷却搬送装置145と、復増設冷却経路126の上流端126uと下流端126dとの間で循環される復増設冷却無限軌道部材1261を備え、係脱機構13が復増設冷却無限軌道部材1261に係合したとき、台車7を第一方向に沿って搬送する復増設冷却搬送装置146と、を備えている。
排出造型間搬送経路124は、排出配置冷却経路22の下流端22dと造型配置経路120の上流端120uとの間に、復増設冷却経路126の上流端126uと往増設冷却経路125の下流端125dとを、経由して配置されている。排出造型間搬送装置34は、さらに、往増設冷却経路125の下流端125dから復増設冷却経路126の上流端126uに台車7を搬送している。
注湯冷却間搬送経路129は、図28に示すように、注湯配置経路121、待機経路127、造型配置経路支持フレーム120、往増設冷却経路125、復増設冷却経路126および排出配置冷却経路22を間に跨いだ両側と、造型配置経路支持フレーム120と往増設冷却経路125との間に設けられた支持フレーム1291と、支持フレーム1291間に横架されたレール1292と、を備えている。注湯冷却間搬送経路129は、図27および図28に示すように、注湯配置経路121の下流端121dと排出配置冷却経路22の上流端uとの間に、造型配置経路120の下流端120dと、待機経路127の上流端127uとの経由位置に加えて、さらに、往増設冷却経路125の上流端125uと復増設冷却経路126の下流端126dとを経由して配置されている。
注湯冷却間搬送装置149は、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに台車7搬送することに加えて、注湯配置経路121の下流端121dから往増設冷却経路125の上流端125uに台車7を搬送し、復増設冷却経路126の下流端126dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送する。注湯冷却間搬送装置149の構成は、注湯冷却間搬送装置33と同様であるため、同じ符号を付与して説明を省略する。
また、往増設冷却経路125、復増設冷却経路126は、冷却経路として排出配置冷却経路22の一部とみなせるものである。
これによると、造型配置経路120と排出配置冷却経路22との間に、往増設冷却経路125と復増設冷却経路126とを少なくとも一組備えているので、長い冷却時間を要する鋳物品にも適切な冷却時間を確保することができる。
排出造型間搬送経路124は、復増設冷却経路126の上流端126uと往増設冷却経路125の下流端125dとを、経由して配置されている。そして排出造型間搬送装置34は、排出配置冷却経路22の下流端22dから造型配置経路120の上流端120uに台車7を搬送することに加えて、往増設冷却経路125の下流端125dから復増設冷却経路126の上流端126uにも台車7を搬送する。
そのため、往増設冷却経路125の下流端125dと復増設冷却経路126の上流端126uとの間に、専用の経路・搬送装置を設ける必要がなく設備コストの低減と省スペース化とを図ることができる。
また、注湯冷却間搬送経路129は、さらに、往増設冷却経路125の上流端125uと復増設冷却経路126の下流端126dとを経由して配置されている。そして、注湯冷却間搬送装置149は、造型配置経路120の下流端120dから待機経路127の上流端127uに台車7を搬送することに加えて、注湯配置経路121の下流端121dから往増設冷却経路125の上流端125uに台車7を搬送し、復増設冷却経路126の下流端126dから排出配置冷却経路22の上流端22uに台車7を搬送する。
そのため、注湯配置経路121の下流端121dと往増設冷却経路125の上流端125uとの間、および復増設冷却経路126の下流端126dと排出配置冷却経路22の上流端22uとの間に専用の経路・搬送装置を設ける必要がなく設備コストの低減と省スペース化とを図ることができる。
また、第二実施形態において待機経路127を一本としたが、待機経路は、一本であることに限定されず、例えば、互いに平行な三本の待機経路が、造型配置経路120と注湯配置経路121との間に設けてもよい。一本、三本等の奇数本とすることで、注湯装置101に要求される造型エリア4のバックヤードを確保すること、注湯エリア5を一番端の経路に配置すること、および鋳型排出エリア6から造型エリア4まで空台車7eを最短距離で搬送することの条件を満足させることができる。
また、上記実施形態において、往増設冷却経路25,125(左側に搬送する)と、復増設冷却経路26,126を一組としたが、一組に限定されず、例えば二組以上でもよい。
また、錘部材11を鋳枠無し鋳型12の上面を覆うように載置する錘載置装置8、錘部材11を除去する錘除去装置9としたが、これに限定されない。例えば、鋳枠無し鋳型12の側面を保護するジャケットを錘部材11とともに、鋳枠無し鋳型12に載置させるものでもよい。この場合は、台車7に錘支持棒材18を設けることが不要となる。例えば、錘部材11をジャケットに上方から重ねた状態で取り扱う。そして、錘載置装置8の錘把持爪85よりも対向する把持爪間の寸法が大きくジャケットを把持可能なジャケット把持爪を使用する。この場合、錘載置装置は、ジャケット把持爪で錘部材11を重ねた状態のジャケットを把持し、錘部材11とジャケットとを上方から被せるようにして、鋳枠無し鋳型12に載置する。また、錘除去装置は、錘部材11とジャケットとが載置された鋳枠無し鋳型12より、錘部材11を重ねた状態でジャケットを前記ジャケット把持爪で把持して除去する。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
1…注湯装置、2…台車循環経路、21…造型注湯配置経路、21d…下流端、21u…上流端、22…排出配置冷却経路、22d…下流端、22u…上流端、23…注湯冷却間搬送経路、24…排出造型間搬送経路、25…往増設冷却経路、25d…下流端、25u…上流端、26…復増設冷却経路、26d…下流端、26u…上流端、3…台車循環装置、31…造型注湯配置搬送装置、32…排出配置冷却搬送装置、321…排出配置冷却無限軌道部材、33…注湯冷却間搬送装置、34…排出造型間搬送装置、35…往増設冷却搬送装置、351…往増設冷却無限軌道部材、36…復増設冷却搬送装置、361…復増設冷却無限軌道部材、4…造型エリア、41…鋳型載置装置、42…第一停止装置、43…造型装置、5…注湯エリア、51…注湯機器、52…第二停止装置、6…鋳型排出エリア、61…押出し排出装置(排出装置)、62…排出係合解除装置(第三停止装置)、7…台車、8…錘載置装置、82…錘載置係合解除装置(第四停止装置)、9…錘除去装置、92…錘除去係合解除装置(第五停止装置)、10…錘戻し装置、11…錘部材、12…鋳枠無し鋳型、18…錘支持棒材、18d…段部(下方移動規制部)、101…注湯装置、102…台車循環経路、104…台車循環装置、120…造型配置経路、120d…下流端、120u…上流端、121…注湯配置経路、121d…下流端、121u…上流端、123…注湯冷却間搬送経路、124…排出造型間搬送経路、125…往増設冷却経路、1251…往増設冷却無限軌道部材、126…復増設冷却経路、1261…復増設冷却無限軌道部材、127…待機経路、127d…下流端、127u…上流端、128…待機注湯間搬送経路、129…注湯冷却間搬送経路、140…造型配置搬送装置、1401…造型配置無限軌道部材、141…注湯配置搬送装置、1411…注湯配置無限軌道部材、145…往増設冷却搬送装置、146…復増設冷却搬送装置、147…待機搬送装置、1471…待機無限軌道部材、149…注湯冷却間搬送装置、CL1…第一中心線、CL2…第二中心線、WS…待機スペース。

Claims (9)

  1. 複数の鋳枠無し鋳型を搬送方向に並べて載置可能な台車と、
    前記鋳枠無し鋳型を造型する造型エリアと、
    前記鋳枠無し鋳型に溶湯を注入する注湯エリアと、
    前記溶湯が冷却固化した前記鋳枠無し鋳型を前記台車から排出する鋳型排出エリアと、
    前記造型エリアと前記注湯エリアと前記鋳型排出エリアとの間で複数の前記台車を循環させる台車循環経路と、
    前記複数の台車の各々を前記台車循環経路に沿って搬送させる台車循環装置と、
    前記各台車に設けられ係合状態で前記台車循環装置に係合して前記台車を前記台車循環経路に沿って搬送させ、非係合状態で前記台車循環装置から離脱して前記台車を停止させる係脱機構と、を備えた注湯装置であって、
    前記造型エリアは、前記係脱機構を作動させて前記各台車を、前記造型エリアに停止させる第一停止装置と、前記鋳枠無し鋳型を造型する造型装置と、停止した前記各台車に造型した前記鋳枠無し鋳型を前記搬送方向に並べて載置する鋳型載置装置とを備え、
    前記注湯エリアは、前記係脱機構を作動させて注湯されるべき複数の鋳枠無し鋳型を載置した複数の台車を、前記注湯エリアに停止させる第二停止装置と、停止した前記複数の台車に載置された前記鋳枠無し鋳型に注湯するための注湯機器と、を備え、
    前記鋳型排出エリアは、前記係脱機構を作動させて前記台車を、前記鋳型排出エリアに停止させる第三停止装置と、停止した前記台車に載置された前記鋳枠無し鋳型を前記台車から排出する排出装置と、を備え、
    前記注湯エリアの上流側に設けられ、前記係脱機構を作動させて前記台車を前記注湯エリアの上流側に停止させる第四停止装置と、停止した前記台車上の前記複数の鋳枠無し鋳型の各々に、上面に注湯穴が形成され注湯時に前記鋳枠無し鋳型の上面を覆う錘部材を載置する錘載置装置と、
    前記注湯エリアの下流側に設けられ、前記係脱機構を作動させて前記各台車を前記注湯エリアの下流側に停止させる第五停止装置と、停止した前記各台車上に載置された注湯済みの複数の前記鋳枠無し鋳型から前記錘部材を除去する錘除去装置と、
    前記錘除去装置と前記錘載置装置との間に設けられ、前記錘除去装置によって除去された前記錘部材を前記錘載置装置に戻す錘戻し装置と、
    をさらに備えた注湯装置。
  2. 前記造型エリアと前記注湯エリアとの間の前記台車循環経路には、少なくとも一台の前記台車を待機させる待機スペースを備えた請求項1に記載の注湯装置。
  3. 前記台車循環経路は、
    上流側に前記造型エリアが配置され下流側に前記注湯エリアが配置された造型注湯配置経路と、
    前記造型注湯配置経路と平行に配置されて下流側に前記鋳型排出エリアが配置された排出配置冷却経路と、
    前記造型注湯配置経路の下流端と前記排出配置冷却経路の上流端との間に設けられた注湯冷却間搬送経路と、
    前記排出配置冷却経路の下流端と前記造型注湯配置経路の上流端との間に設けられた排出造型間搬送経路と、を備え、
    前記台車循環装置は、
    前記造型注湯配置経路の上流端と下流端との間で循環される造型注湯配置無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記造型注湯配置無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記造型エリア側から前記注湯エリア側に向う第一方向に向って搬送させる造型注湯配置搬送装置と、
    前記排出配置冷却経路の上流端と下流端との間で循環される排出配置冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記排出配置冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第一方向と反対方向の第二方向に向って搬送させる排出配置冷却搬送装置と、
    前記注湯冷却間搬送経路に沿って前記台車を、前記造型注湯配置経路の下流端から前記排出配置冷却経路の上流端に搬送する注湯冷却間搬送装置と、
    前記排出造型間搬送経路に沿って前記台車を、前記排出配置冷却経路の下流端から前記造型注湯配置経路の上流端に搬送する排出造型間搬送装置とを備え、
    前記錘載置装置は、前記造型注湯配置経路の前記注湯エリアの上流側に設けられ、
    前記錘除去装置は、前記排出配置冷却経路を含む冷却経路に、前記錘載置装置と並んで設けられた請求項1または2に記載の注湯装置。
  4. 前記台車循環経路は、
    さらに、前記造型注湯配置経路と前記排出配置冷却経路との間に、平行に配置された往増設冷却経路と復増設冷却経路とを少なくとも一組備え、
    前記台車循環装置は、
    さらに、前記往増設冷却経路の上流端と下流端との間で循環される往増設冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記往増設冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第二方向に沿って搬送する往増設冷却搬送装置と、
    前記復増設冷却経路の上流端と下流端との間で循環される復増設冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記復増設冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第一方向に沿って搬送する復増設冷却搬送装置と、を備え、
    前記排出造型間搬送経路は、前記排出配置冷却経路の下流端と前記造型注湯配置経路の上流端との間に、前記復増設冷却経路の上流端と前記往増設冷却経路の下流端とを、経由して配置され、
    前記排出造型間搬送装置は、さらに、前記往増設冷却経路の下流端から前記復増設冷却経路の上流端に前記台車を搬送し、
    前記注湯冷却間搬送経路は、前記造型注湯配置経路の下流端と前記排出配置冷却経路の上流端との間に、前記往増設冷却経路の上流端と前記復増設冷却経路の下流端とを経由して配置され、
    前記注湯冷却間搬送装置は、さらに、前記造型注湯配置経路の下流端から前記往増設冷却経路の上流端に前記台車を搬送し、前記復増設冷却経路の下流端から前記排出配置冷却経路の上流端に前記台車を搬送し、
    前記錘除去装置は、前記往増設冷却経路に設けられた請求項3に記載の注湯装置。
  5. 前記造型注湯配置無限軌道部材は、前記造型注湯配置経路の搬送方向に沿って延在する第一中心線に対して水平方向一方側に偏心して延在し、
    前記排出配置冷却無限軌道部材は、前記排出配置冷却経路の搬送方向に沿って延在する第二中心線に対して水平方向他方側に偏心して延在し、
    前記係脱機構は、前記造型注湯配置無限軌道部材と係脱する第一係脱機構と、前記排出配置冷却無限軌道部材と係脱する第二係脱機構とを、備えている請求項3または4に記載の注湯装置。
  6. 前記台車循環経路は、
    前記造型エリアが配置された造型配置経路と、
    前記注湯エリアが配置された注湯配置経路と、
    前記造型配置経路と前記注湯配置経路との間に平行に配置され前記台車を待機させる少なくとも1本の奇数本の待機経路と、
    前記鋳型排出エリアが配置された排出配置冷却経路と、
    前記注湯配置経路の下流端と前記排出配置冷却経路の上流端との間に設けられた注湯冷却間搬送経路と、
    前記排出配置冷却経路の下流端と前記造型配置経路の上流端との間に設けられた排出造型間搬送経路と、
    前記待機経路の下流端と前記注湯配置経路の上流端との間に設けられた待機注湯間搬送経路とを備え、
    前記台車循環装置は、
    前記造型配置経路の上流端と下流端との間で循環される造型配置無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記造型配置無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記造型エリア側から前記注湯エリア側に向う第一方向に向って搬送させる造型配置搬送装置と、
    前記注湯配置経路の上流端と下流端との間で循環される注湯配置無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記注湯配置無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第一方向に向って搬送させる注湯配置搬送装置と、
    前記排出配置冷却経路の上流端と下流端との間で循環される排出配置冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記排出配置冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第一方向と反対方向の第二方向に向って搬送させる排出配置冷却搬送装置と、
    前記待機経路の上流端と下流端との間で循環される待機無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記待機無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第二方向に向って搬送させる待機搬送装置と、
    前記注湯冷却間搬送経路に沿って前記台車を、前記注湯配置経路の下流端から前記排出配置冷却経路の上流端に搬送する注湯冷却間搬送装置と、
    前記排出造型間搬送経路に沿って前記台車を、前記排出配置冷却経路の下流端から前記造型配置経路の上流端に搬送する排出造型間搬送装置と、
    前記待機注湯間搬送経路に沿って前記台車を、前記待機経路の下流端から前記注湯配置経路の上流端に搬送する待機注湯間搬送装置と、を備え、
    前記注湯冷却間搬送経路は、前記注湯配置経路の下流端と前記排出配置冷却経路の上流端との間に、前記待機経路の上流端と前記造型配置経路の下流端とを経由して配置され、
    前記注湯冷却間搬送装置は、さらに、前記造型配置経路の下流端から前記待機経路の上流端に前記台車を搬送し、
    前記錘載置装置は、前記待機経路に設けられ、
    前記錘除去装置は、前記注湯配置経路の前記注湯エリアの下流側に前記錘載置装置と並んで設けられた請求項1または2に記載の注湯装置。
  7. 前記台車循環経路は、
    さらに、前記造型配置経路と前記排出配置冷却経路との間に、平行に配置された往増設冷却経路と復増設冷却経路とを少なくとも一組備え、
    前記台車循環装置は、
    さらに、前記往増設冷却経路の上流端と下流端との間で循環される往増設冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記往増設冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第二方向に沿って搬送する往増設冷却搬送装置と、
    前記復増設冷却経路の上流端と下流端との間で循環される復増設冷却無限軌道部材を備え、前記係脱機構が前記復増設冷却無限軌道部材に係合したとき、前記台車を前記第一方向に沿って搬送する復増設冷却搬送装置と、を備え、
    前記排出造型間搬送経路は、前記排出配置冷却経路の下流端と前記造型配置経路の上流端との間に、前記復増設冷却経路の上流端と前記往増設冷却経路の下流端とを、経由して配置され、
    前記排出造型間搬送装置は、さらに、前記往増設冷却経路の下流端から前記復増設冷却経路の上流端に前記台車を搬送し、
    前記注湯冷却間搬送経路は、前記注湯配置経路の下流端と前記排出配置冷却経路の上流端との間に、さらに、前記往増設冷却経路の上流端と前記復増設冷却経路の下流端とを経由して配置され、
    前記注湯冷却間搬送装置は、さらに、前記注湯配置経路の下流端から前記往増設冷却経路の上流端に前記台車を搬送し、前記復増設冷却経路の下流端から前記排出配置冷却経路の上流端に前記台車を搬送する請求項6に記載の注湯装置。
  8. 前記注湯配置無限軌道部材は、前記注湯配置経路の搬送方向に沿って延在する第一中心線に対して水平方向一方側に偏心して延在し、
    前記排出配置冷却無限軌道部材は、前記排出配置冷却経路の搬送方向に沿って延在する第二中心線に対して水平方向他方側に偏心して延在し、
    前記係脱機構は、前記注湯配置無限軌道部材と係脱する第一係脱機構と、前記排出配置冷却無限軌道部材と係脱する第二係脱機構とを、備えている請求項6または7に記載の注湯装置。
  9. 前記台車の上面には、前記鋳枠無し鋳型に載置される前記錘部材を、上下方向の相対移動を可能かつ水平方向の相対移動を規制して支持する複数の錘支持棒材が、前記鋳枠無し鋳型の上端面より高く立設され、
    前記各錘支持棒材には、前記錘部材の前記鋳枠無し鋳型に対する下方向の相対移動を規制することで、前記錘部材が水平位置より過大に傾斜するのを防止する下方移動規制部が、前記鋳枠無し鋳型の前記上端面より低い位置に夫々設けられている請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の注湯装置。
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