JP2018063797A - コネクタ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】UTP接続端子21Aは、UTP誘電体22Aの幅方向に近接した対をなす収容部26に、弾性接触片32が幅方向に互いに近接する内側に位置し且つ受部31が幅方向に互いに離間する外側に位置するように収容される。STP接続端子21Bは、UTP誘電体22Aよりも幅方向に離間した、STP誘電体22Bの対をなす収容部26に、弾性接触片32が幅方向に互いに離間する外側に位置し且つ受部31が幅方向に互いに接近する内側に位置するように収容される。
【選択図】図26
Description
前記UTP接続端子及び前記STP接続端子のそれぞれの箱部が同一の形状とされている。これによれば、各端子の箱部を同じ金型で製造することができ、製造コストを低減させることができる。
本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。本実施例1のコネクタ構造は、車載通信ネットワークシステムに用いられるものであって、UTPケーブル10Aの端部に設けられるUTPコネクタ20Aと、STPケーブル10Bの端部に設けられるSTPコネクタ20Bとからなり、両コネクタ20A、20Bのいずれかを選択使用可能とされている。UTPコネクタ20AとSTPコネクタ20Bとは互いに共通もしくは近似する構造部分を有しており、インピーダンスを調整しつつUTPケーブル10AとSTPケーブル10Bとを置き換えることが可能となっている。
図2に示すように、UTPケーブル10Aは、撚られた一対の電線11と、各電線11を包囲するシース12とからなる。電線11は、導体部分と導体部分を包囲する被覆部分とで構成されている。各電線11の端部はシース12から露出し、それぞれUTP接続端子21Aに接続される。
UTPケーブル10Aの各電線11に接続されるUTP接続端子21Aは、互いに同一の形状で構成されている。このUTP接続端子21Aは、UTPコネクタ20Aと相手側UTPコネクタ90Aとの嵌合時に、相手側UTPコネクタ90Aに設けられた雄端子91に電気的に接続される。UTP接続端子21Aは、導電性の金属板材を曲げ加工等して一体に形成され、全体として前後方向(図9の左右方向)に細長い形状になっている。
UTP接続端子21Aは、基板部25側に、断面台形状の受部31が固定して設けられ、基板部25と反対側の天板部33側に、帯板状の弾性接触片32が突出して設けられている。弾性接触片32は、天板部33の後端側から前方へ片持ち状に延出する形態とされ、天板部33の後端側を支点として撓み変形可能とされている。
UTP誘電体22Aは合成樹脂製であって、上下に分割可能な上側誘電体35と下側誘電体36とからなる。図4に示すように、上側誘電体35は、平面視略矩形の板状をなし、上面の幅方向中央部に、UTPハウジング23Aに係止可能なロック突起37を有している。上側誘電体35の下面には、各UTP接続端子21Aの上部を並列状態で位置決めし、且つ、加締めリング29の上部を位置決めする凹所38(図8を参照)が設けられている。上側誘電体35の幅方向両端部には、前後一対ずつの取付片39が下向きに突出して設けられている。
UTPハウジング23Aは合成樹脂製であって、図6に示すように、略角筒状のハウジング本体47を有している。ハウジング本体47の上面の幅方向中央部には、ロックアーム48が突出して設けられている。ロックアーム48は、ハウジング本体47の上面前端部から後方へ片持ち状に延出する形態とされ、相手側UTPコネクタ90Aのロック受部93を弾性的に係止して、UTPコネクタ20Aと相手側UTPコネクタ90Aとを嵌合状態に保持する。ハウジング本体47の内部には、挿入部49が前後方向に開放して設けられている。図8に示すように、挿入部49の内部には、UTP誘電体22Aが嵌合可能とされている。挿入部49の内壁の上面には、前方へ片持ち状に突出するランス51が設けられている。UTP誘電体22Aは、挿入部49に後方から挿入され、ロック突起37がランス51を撓み変形させた後、ランス51が復帰してロック突起37を弾性的に係止することにより、UTPハウジング23Aに保持される。
図12に示すように、相手側UTPコネクタ90Aは、合成樹脂製のフード部94を有している。フード部94は、内部に、UTPハウジング23Aが嵌合可能とされ、図示しないプリント回路基板に支持される。フード部94の上壁の内面には、ロックアーム48に係止されるロック受部93が突設されている。
図14に示すように、STPケーブル10Bは、撚られた一対の電線11と、各電線11を包囲してシールドする編組線等のシールド導体13と、シールド導体13を包囲するシース12とからなる。各電線11の端部及びシールド導体13の端部は、シース12から露出しており、このうち、シールド導体13の端部は、折り返されてシース12の外周側に被着される。そして、各電線11の端部は、それぞれSTP接続端子21Bに接続されるようになっている。
STPケーブル10Bの各電線11に接続されるSTP接続端子21Bは、互いに同一の形状で構成される。STP接続端子21Bは、STPコネクタ20Bと相手側STPコネクタ90Bとの嵌合時に、相手側STPコネクタ90Bに設けられた雄端子91に接続される。また、STP接続端子21Bは、UTP接続端子21Aと実質的に同一の形状であって、箱部27及びバレル部28を有し、箱部27に、受部31、弾性接触片32及び突部34を有している。
STP誘電体22Bは合成樹脂製であって、上下に分割可能な上側誘電体35と下側誘電体36とからなる。図15に示すように、上側誘電体35は、平面視略矩形の板状をなし、上面と両側面とに、外導体24Bに対する位置決め突部54を有している。上側誘電体35の幅方向両端部には、UTP誘電体22Aの上側誘電体35と同様に、取付片39が設けられている。下側誘電体36にも、UTP誘電体22Aの下側誘電体36と同様に、取付受部41及び取付突起42が設けられており、取付片39と取付突起42との係止によって、下側誘電体36と上側誘電体35とがSTP接続端子21Bを挟んで合体状態に保持される。
外導体24Bは、導電金属製であって、上下に分割可能な上側外導体56と下側外導体57とからなる。図19に示すように、上側外導体56は、平面視略矩形の上側シェル部58と、上側シェル部58の後方に連なるオープンバレル状の上側バレル部59とを有している。上側シェル部58は、上側誘電体35を上方から被覆するように配置される。上側シェル部58の平板部分は、上面の幅方向中央部にロック突起37を有し、ロック突起37の前方に上側位置決め孔61を有している。また、上側シェル部58は、平板部分の幅方向両端から垂下する側板部分を有し、側板部分の内面に、図24に示すように、前後一対ずつの保持突起62を有している。上側バレル部59は、幅方向両側縁から前後方向に位置ずれして下向きに突出する突片部分を有している。
STPハウジング23Bは合成樹脂製であって、図21に示すように、略角筒状のハウジング本体47を有している。STPハウジング23Bは、UTPハウジング23Aと実質的に同一の形状とされ、ロックアーム48、挿入部49及びランス51を有している。もっとも、図23に示すように、ランス51の係止相手は、上側外導体56のロック突起37である。
図27に示すように、相手側STPコネクタ90Bは、合成樹脂製のフード部94を有している。相手側STPコネクタ90Bは、相手側UTPコネクタ90Aと同様の形態であって、フード部94、ロック受部93、ペグ95及び一対の雄端子91を有している。相手側STPコネクタ90Bの各雄端子91のピッチ幅も、相手側UTPコネクタ90Aの各雄端子91のピッチ幅と同一である。
UTPコネクタ20Aの組み立てに際し、まずUTP接続端子21Aのバレル部28がUTPケーブル10Aの各電線11の端部に圧着により接続される。続いて、各UTP接続端子21Aが下側誘電体36の収容部26に上方から位置決めして挿入されるとともに、UTPケーブル10Aに嵌着された加締めリング29が下側誘電体36の凹陥部46に位置決めして挿入される(図2及び図3を参照)。このとき、一方の収容部26に収容されるUTP接続端子21Aは、突部34を上側にして挿入され、他方の収容部26に収容されるUTP接続端子21Aは、突部34を下側にして挿入される。次いで、上側誘電体35が下側誘電体36に上方から被せられ、取付片39が取付突起42を弾性的に係止することにより、上側誘電体35及び下側誘電体36が互いに合体状態に保持される(図4及び図5を参照)。
STPコネクタ20Bを組み立てる場合も、まずSTP接続端子21Bのバレル部28がSTPケーブル10Bの各電線11の端部に圧着により接続される。次いで、各STP接続端子21Bが下側誘電体36の収容部26に上方から位置決めして挿入される(図14及び図15を参照)。このとき、一方の収容部26に収容されるSTP接続端子21Bは、突部34を下側にして挿入され、他方の収容部26に収容されるSTP接続端子21Bは、突部34を上側にして挿入される。そして、上側誘電体35が下側誘電体36に上方から被せ付けられ、取付片39と取付突起42との係止によって、上側誘電体35及び下側誘電体36が合体状態に保持される(図15及び図16を参照)。ここで、STP誘電体22B内における各STP接続端子21Bの幅方向内端間のピッチ幅は、隔壁43が厚い分、UTP誘電体22A内における各UTP接続端子21Aの幅方向内端間のピッチ幅よりも大きくされている(図11及び図26を参照)。
UTPコネクタ20Aが相手側UTPコネクタ90Aに正規嵌合されると、ロックアーム48がロック受部93を弾性的に係止し、両コネクタが離脱規制状態に保持される。このとき、各雄端子91のタブ部92が各UTP接続端子21Aの箱部27に挿入接続される(図10を参照)。
本実施例1の場合、UTP誘電体22Aの対をなす収容部26のピッチ幅がSTP誘電体22Bの対をなす収容部26のピッチ幅よりも小さくされ、UTP誘電体22Aの対をなす収容部26に収容されたUTP接続端子21Aの箱部27の対向面間距離がSTP誘電体22Bの対をなす収容部26に収容されたSTP接続端子21Bの箱部27の対向面間距離よりも短くされている。このため、UTPケーブル10A側のインピーダンスを小さく、STPケーブル10B側のインピーダンスを大きくすることができ、UTPケーブル10A側とSTPケーブル10B側との間でインピーダンスを適切に調整することができる。その結果、UTPコネクタ20AとSTPコネクタ20Bとの間の仕様変更を容易に行うことが可能となる。
他の実施例を簡単に説明する。
(1)実施例1では、UTP誘電体及びSTP誘電体がいずれも上下に分割可能とされていたが、本発明によれば、UTP誘電体及びSTP誘電体の少なくとも一方が分割不能に一体に設けられていてもよい。
(2)実施例1では、STPコネクタの外導体が上下に分割可能とされていたが、本発明によれば、外導体が分割不能に一体に設けられていてもよい。
(3)箱部には、2つ以上の突部が設けられていてもよい。また、突部の突出方向は任意である。
(4)UTP接続端子及びSTP接続端子は完全に同一構造である必要はなく、バレル部の部分など許容範囲で異なる形状部分を有していてもよい。
10B…STPケーブル
11…電線
20A…UTPコネクタ
20B…STPコネクタ
21A…UTP接続端子
21B…STP接続端子
22A…UTP誘電体
22B…STP誘電体
24B…外導体
26…収容部
27…箱部
31…受部
32…弾性接触片
34…突部
43…隔壁
44…凹部
45…突片部
90A…相手側UTPコネクタ
90B…相手側STPコネクタ
91…雄端子
92…タブ部
Claims (2)
- 雄端子が挿入接続される箱部を有する端子と、
前記端子が収容される収容部を有する誘電体とを備え、
前記箱部内には受部と前記受部に対向する弾性接触片とが配置され、前記弾性接触片が前記受部よりも大きい突出量をもって前記箱部内に突出し、前記雄端子が前記受部と前記弾性接触片との間に挟持されるものであり、
前記収容部が前記雄端子の挿入方向と直交する幅方向に対をなして配置されており、
前記端子が、UTPケーブルの各電線に接続されるUTP接続端子とSTPケーブルの各電線に接続されるSTP接続端子とからなり、前記誘電体が、前記UTP接続端子が収容されるUTP誘電体と前記STP接続端子が収容されるSTP誘電体とからなり、
前記対をなす収容部の幅方向の離間距離は、前記UTP誘電体のほうが前記STP誘電体よりも短くなっており、
前記UTP接続端子は、前記UTP誘電体の前記対をなす収容部に、前記弾性接触片が前記幅方向に互いに近接する内側に位置し且つ前記受部が前記幅方向に互いに離間する外側に位置するように収容され、
前記STP接続端子は、前記STP誘電体の前記対をなす収容部に、前記弾性接触片が前記幅方向に互いに離間する外側に位置し且つ前記受部が前記幅方向に互いに接近する内側に位置するように収容されることを特徴とするコネクタ構造。 - 前記UTP接続端子及び前記STP接続端子のそれぞれの箱部が同一の形状とされている請求項1記載のコネクタ構造。
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