JP2018060242A - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続する二つの動作指令の夫々に対応する移動動作の間に動作が停止することを、簡易な方法で抑制できる数値制御装置を提供する。【解決手段】工作機械の数値制御装置は、指令に基づいて、サンプリング周期毎の分配速度を出力する。数値制御装置は、前指令に基づく前分配速度の出力が終了してから、後指令に基づく後分配速度の出力を開始するまでの遅延時間D3を決定する。数値制御装置は、前指令の分配速度の出力が終了してから、遅延時間D3待機した後、後指令の分配速度の出力を開始する。数値制御装置は、前指令に基づく第一前時定数Ta1と第二前時定数Ta2とを加算した値から、後指令に基づく第一後時定数Tb1と第二後時定数Tb2とを加算した値を減算した値((Ta1+Ta2)−(Tb1+Tb2))を、遅延時間D3として算出する。【選択図】図4

Description

本発明は数値制御装置に関する。
数値制御装置において、連続する二つの動作指令の夫々に対応する移動動作の間の移行時に動作が停止することを抑制することによって、加工時間を短縮する工作機械の制御方法が公知である。特許文献1に記載の数値制御装置は、現ブロックが早送り且つ次ブロックが切削送りの時、早送り終点位置の速度を次ブロックの指令切削速度とし、所定の減速を行う。次に、数値制御装置は、次ブロックの切削送りを指令切削速度から開始する。一方、数値制御装置は、現ブロックが切削送り且つ次ブロックが早送りの時、切削送り終点位置の速度を指令切削速度のまま維持する。次に、数値制御装置は、指令切削速度から所定の加速を行うことにより、次ブロックの早送りを開始する。
特許第2925414号公報
上記数値制御装置は、早送り及び切削送りの間の移行時に所定の加速及び減速を行う為、速度の推移を示す加減速曲線を算出する必要がある。故に、早送り及び切削送りの間の移行時における動作の停止を、特別な演算を要せず簡易に実現する方法が所望される。
本発明の目的は、連続する二つの動作指令の夫々に対応する移動動作の間に動作が停止することを、簡易な方法で抑制できる数値制御装置を提供することである。
本発明に係る数値制御装置は、工作機械のテーブル又は工具が移動する指令に基づいて、サンプリング周期毎に分配手段が分配速度を出力し、前記分配速度に対して第一移動平均フィルタ及び第二移動平均フィルタを適用して導出した加減速後速度で前記テーブル又は工具の移動動作を制御する数値制御装置において、前記分配手段により、今回の指令である前指令の前記分配速度の出力が終了してから、前記前指令の次の指令である後指令の前記分配速度の出力を開始するまでの遅延時間を決定する決定手段とを備え、前記加減速後速度の前記第一移動平均フィルタの適用に応じた時定数は第一時定数であり、前記第二移動平均フィルタの適用に応じた時定数は第二時定数であり、前記決定手段は、所定のパラメータに基づき、前記第一時定数と前記第二時定数に対応した第一変更時定数と第二変更時定数を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された前記前指令の第一前変更時定数と第二前変更時定数とを加算した値から、前記特定手段により特定された前記後指令の第一後変更時定数と第二後変更時定数とを加算した値を減算した値を、前記遅延時間として算出する算出手段とを備え、前記第一前変更時定数は、前記特定手段により特定された前記前指令の第一変更時定数であり、前記第二前変更時定数は、前記特定手段により特定された前記前指令の第二変更時定数であり、前記第一後変更時定数は、前記特定手段により特定された前記後指令の第一変更時定数であり、前記第二後変更時定数は、前記特定手段により特定された前記後指令の第二変更時定数であることを特徴とする。
数値制御装置は、前指令に基づいて前分配速度を出力し、遅延時間分待機した後、後指令に基づいて後分配速度を出力する。数値制御装置は、第一前変更時定数と第二前変更時定数とを加算した値から、第一後変更時定数と第二後変更時定数とを加算した値を減算することによって、遅延時間を算出する。該時、前指令に基づく工具の移動が停止する前に、後指令に基づく工具の移動が開始される。故に、数値制御装置は、前指令及び後指令の夫々に対応する工具の移動動作の切替期間で工具の移動が停止することを防止できる。又、数値制御装置は、上記方法で遅延時間を算出することにより、上記切替期間において工具の速度が一旦減少した後増加することを抑制できる。故に、数値制御装置は、上記切替期間での速度の減少を抑制できるので、前指令及び後指令の夫々に対応する工具の移動を短時間で実行できる。
本発明において、前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、前記特定手段は、前記分配速度が前記最大速度と同一の時、前記第一時定数を前記第一変更時定数として特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第一特定手段を備えてもよい。前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、前記特定手段は、前記分配速度が前記最大速度よりも小さく、且つ、式(1)により算出される下限速度以上の時、前記加減速後速度の加速度が一定となるように前記第一変更時定数を特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第一特定手段を備えてもよい。但し、前記下限速度をV2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(1)は次の通りであってもよい。
V2=T2×Vmax/T1・・・(1)
本発明において、前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、前記特定手段は、前記分配速度が、式(2)により算出される下限速度よりも小さい時、前記加減速後速度の加加速度が一定となるように前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定する第一特定手段を備えてもよい。但し、前記下限速度をV2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(2)は次の通りであってもよい。
V2=T2×Vmax/T1・・・(2)
該時、数値制御装置は、分配速度の値に関わらず、適切な遅延時間を算出できる第一変更時定数及び第二変更時定数を特定できる。
本発明において、前記特定手段は、前記指令に応じた移動距離が、前記加減速後速度において定速領域の時間を0とした時の移動距離である基準移動距離よりも大きい時、前記第一時定数を前記第一変更時定数として特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第二特定手段を備えてもよい。本発明において、前記特定手段は、前記指令に応じた移動距離が、前記加減速後速度において定速領域の時間を0とした時の移動距離である上限距離よりも小さく、且つ、式(3)により算出される下限距離以上の時、前記加減速後速度の加速度が一定となるように前記第一変更時定数を特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第二特定手段を備えてもよい。但し、前記下限距離をL2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(3)は次の通りであってもよい。
L2=2×T2×T2×Vmax/T1・・・(3)
本発明において、前記特定手段は、前記指令に応じた移動距離が、式(4)により算出される下限距離以下の時、前記加減速後速度の加加速度が一定となるように、前記第一変更時定数、及び、前記第二変更時定数を特定する第二特定手段を備えてもよい。但し、前記下限距離をL2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(4)は次の通りであってもよい。
L2=2×T2×T2×Vmax/T1・・・(4)
該時、数値制御装置は、指令に基づく移動距離に関わらず、適切な遅延時間を算出できる第一変更時定数及び第二変更時定数を特定できる。
本発明において、前記特定手段は、前記分配速度に基づいて第一変更分配速度を特定し、前記移動距離に基づいて第二変更分配速度を特定する第三特定手段を備え、前記第一変更分配速度が前記第二変更分配速度よりも小さい時、前記第一特定手段により特定した前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定し、前記第一変更分配速度が前記第二変更分配速度以上の時、前記第二特定手段により特定した前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定してもよい。該時、数値制御装置は、適切な遅延時間を算出できる第一変更時定数及び第二変更時定数を、第一変更初期速度と第二変更初期速度との関係から選択できる。
工作機械1の斜視図。 数値制御装置40と工作機械1の電気的構成を示すブロック図。 二段のFIRフィルタを適用した時の速度曲線と加速度曲線の図。 遅延時間D1、D2、D3の関係を示す速度曲線と加速度曲線の図。 メイン処理のフローチャート。 第一算出処理のフローチャート。 速度曲線と加速度曲線の関係を示す図 第二算出処理のフローチャート。 速度曲線と加速度曲線の関係を示す図 速度曲線と加速度曲線の関係を示す図
本発明の実施形態を図面を参照し説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は夫々、工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は、被削材(図示略)の切削加工と旋削加工ができる複合機である。
<工作機械1の構造>
図1を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は基台2、Y軸移動機構(図示略)、X軸移動機構(図示略)、Z軸移動機構(図示略)、移動体15、立柱5、主軸ヘッド6、主軸(図示略)、被削材支持装置8、数値制御装置40(図2参照)等を備える。基台2は架台11、主軸基台12、右側基台13、左側基台14等を備える。架台11は前後方向に長い略直方体状の構造体である。主軸基台12は前後方向に長い略直方体状に形成し、架台11上面後方に設ける。右側基台13は架台11上面右前方に設ける。左側基台14は架台11上面左前方に設ける。右側基台13と左側基台14は夫々、上面に被削材支持装置8を支持する。
Y軸移動機構は主軸基台12上面に設け、Y軸モータ62(図2参照)等を備える。Y軸移動機構はY軸モータ62の駆動により、略平板状の移動体15をY軸方向に移動する。X軸移動機構は移動体15上面に設け、X軸モータ61(図2参照)等を備える。X軸移動機構はX軸モータ61の駆動により、立柱5をX軸方向に移動する。立柱5は、Y軸移動機構、移動体15、X軸移動機構により、基台2上をX軸方向とY軸方向に移動可能である。Z軸移動機構は立柱5前面に設け、Z軸モータ63(図2参照)等を備える。Z軸移動機構はZ軸モータ63の駆動により、主軸ヘッド6をZ軸方向に移動する。主軸(図示略)は主軸ヘッド6内部に設け、主軸下部に工具装着穴(図示略)を備える。工具装着穴は工具を装着する。故に、X軸移動機構、Y軸移動機構、Z軸移動機構は夫々、主軸に装着した工具を、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動できる。主軸は主軸ヘッド6上部に設けた主軸モータ66(図2参照)で回転する。
数値制御装置40(図2参照)は制御箱の内側に格納する。数値制御装置40はNCプログラムに基づき工作機械1の動作を制御する。NCプログラムはGコード、Mコードの指令で構成する行を複数行有する。工作機械1を覆うカバーは外壁面に操作盤10(図2参照)を備える。操作盤10は操作部17、表示部18、接続口19(図2参照)を備える。操作部17は数値制御装置40の各種設定を行う。表示部18は各種画面、メッセージ、アラーム等を表示する。接続口19は外部記憶媒体46A(図2参照)を装着する端子を含む。外部記憶媒体46Aの一例はUSBメモリである。
被削材支持装置8は右側基台13と左側基台14の上面に固定する。被削材支持装置8はA軸台20、左側支持台27、右側駆動機構部28、回転台29、C軸駆動部30等を備える。A軸台20は、傾斜角度が0度で上面が水平面となる平面視略長方形状の板状部である。左側支持台27は、X軸方向に対して平行な支軸(図示略)を回転可能に支持する。左側支持台27の底部は、左側基台14の上面に固定する。
右側駆動機構部28はA軸台20右側に位置する。右側駆動機構部28は内側にA軸モータ64(図2参照)等を格納する。A軸モータ64が回転すると、A軸台20は支軸を中心に回転する。A軸台20を回転する軸はA軸である。右側駆動機構部28は工具に対して被削材を、A軸を中心として回転できる。A軸台20はA軸回りに任意角度で傾くことで、主軸に装着する工具に対して被削材を任意方向に傾けることができる。
回転台29はA軸台20上面略中央に回転可能に設ける。回転台29は円盤状を有する。C軸駆動部30はA軸台20下面に設け且つA軸台20の略中央に設けた穴(図示略)を介して回転台29と連結する。C軸駆動部30は内部に回転軸(図示略)、C軸モータ65(図2参照)等を備える。回転軸は回転台29に対して直交する方向に延びる。回転軸は回転台29に固定する。C軸モータ65は回転軸に固定する。故に、C軸モータ65が回転軸を回転すると、回転台29はZ軸方向に平行な軸を中心に回転可能である。回転台29を回転する軸はC軸である。回転台29上面の冶具200は、被削材を固定する。C軸駆動部30は工具に対して被削材を、C軸を中心として回転できる。
<電気的構成>
図2を参照し、数値制御装置40と工作機械1の電気的構成を説明する。数値制御装置40は、CPU41、ROM42、RAM43、フラッシュメモリ44、入出力部45、外部インタフェース(I/F)46、駆動回路51〜56を備える。工作機械1は、X軸モータ61、Y軸モータ62、Z軸モータ63、A軸モータ64、C軸モータ65、主軸モータ66を備える。
CPU41は工作機械1の動作を制御する。CPU41はフラッシュメモリ44に記憶した制御プログラムを実行する。ROM42は各種設定情報を記憶する。RAM43は各種処理実行中に発生する各種データを記憶する。フラッシュメモリ44は制御プログラム、初期パラメータ、NCプログラム等を記憶する。入出力部45は駆動回路51〜56、操作部17、表示部18との間で各種信号の入出力を行う。駆動回路51とX軸モータ61、駆動回路52とY軸モータ62、駆動回路53とZ軸モータ63、駆動回路54とA軸モータ64、駆動回路55とC軸モータ65、駆動回路56と主軸モータ66は夫々接続する。駆動回路51〜56(以下、総称して「駆動回路50」と称す。)はCPU41が出力するパルス信号を、モータ61〜66(以下、総称して「モータ60」と称す。)に出力する。モータ60は何れもサーボモータである。外部I/F46は、接続口19に装着した外部記憶媒体46Aから情報を読み出す為のインタフェース素子である。例えばCPU41は、外部記憶媒体46Aに記憶した制御プログラムを、外部I/F46により読み出す。
<分配速度と加減速後速度との関係>
図3を参照し、移動平均フィルタと時定数の関係を説明する。数値制御装置40のCPU41は、NCプログラム中の各指令に基づき、X軸、Y軸、Z軸の駆動軸毎に、工具が移動する時の速度及び移動距離を夫々特定する。CPU41は、特定した速度と移動距離に基づき、工具が移動する時の時間を更に特定する。CPU41は、特定した速度に移動平均フィルタ(以下、FIRフィルタと称す)を少なくとも二回以上適用し、速度変化を滑らかにする。図3は、速度にFIRフィルタを二回適用した結果を示す。一回目に適用するFIRフィルタを「第一FIRフィルタ」(FIR1)と称し、第一FIRフィルタを適用した時の速度の時定数を、「第一時定数」と称す。二回目に適用するFIRフィルタを「第二FIRフィルタ」(FIR2)と称し、第二FIRフィルタを適用した時の速度の時定数を、「第二時定数」と称す。
図3(A)は、NCプログラムの一つの指令に基づき工具が移動する時の速度(Vmax)及び時間(t)を示す。以下、速度の経時的変化を示す曲線を、「速度曲線」と称す。図3(A)に示すVmaxの速度曲線に第一FIRフィルタを適用した時、図3(B)に示すように、速度曲線のうち速度が0からVmaxまで変化する部分(立ち上がり部分)、及び、速度がVmaxから0まで変化する部分(立ち下がり部分)の傾き(加速度)は一定となる。速度曲線の立ち上がり部分及び立ち下がり部分の時間(以下、夫々を「立ち上がり時間」「立ち下がり時間」と称す。)は、何れもT1となる。T1は、Vmaxの速度曲線に第一FIRフィルタを適用した時の第一時定数に対応する。速度曲線の立ち上がり部分及び立ち下がり部分の傾き(加速度)は、Vmax/T1である。
図3(C)に示すように、第一FIRフィルタを適用したVmaxの速度曲線(図3(B)参照)に第二FIRフィルタ(FIR2)を更に適用した時、速度曲線のうち加速度が一定となる部分の開始部分及び終了部分で、速度は緩やかに変化する。該時、加速度の経時的変化を示す曲線(以下、「加速度曲線」と称す。)において、速度が緩やかに変化する部分に対応する傾きは一定となる。速度曲線の立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、夫々T2ずつ増加し、「T1+T2」となる。T2は、Vmaxの速度曲線に第二FIRフィルタを適用した時の第二時定数に対応する。加速度曲線において、加速度が一定に推移する部分(速度曲線において傾きが一定となる部分)の値を「最大加速度」といい、Amaxと表記する。該時、AmaxはVmax/T1と一致する。以上のように、CPU41は、速度に複数のFIRフィルタを適用することで、速度の変化を緩和できる。
CPU41は、NCプログラムの指令に基づいて、サンプリング周期毎に工具の速度を取得する。以下、NCプログラムの指令に基づいてサンプリング周期毎に取得した速度を、「分配速度」(図3(A)参照)と称す。CPU41は、分配速度に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用し、サンプリング周期毎に速度を算出する。以下、分配速度に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用して算出した速度を、「加減速後速度」(図3(C)参照)と称す。CPU41は、NCプログラムの指令に基づいて特定した駆動軸(X軸、Y軸、Z軸)に対応するモータ60を駆動する駆動回路50に、算出した加減速後速度でモータ60を回転させる為のパルス信号を出力する。
図3(C)に示すように、CPU41は、分配速度に基づく加減速後速度の算出と、駆動回路50に対するパルス信号の出力を同時に実行する。駆動回路50は、CPU41が出力したパルス信号に基づき、モータ60を加減速後速度で回転する。尚、第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用することにより、加減速後速度の算出が終了する時期(即ち、駆動回路50に対するパルス信号の出力が終了する時期)に対して、加減速後速度で回転するモータ60が停止する(以下、「加減速後速度が0になる」と言い換える。)時期は、立ち下がり時間(T1+T2)分遅延する。該遅延時間中、駆動回路50は、モータ60にパルス信号を継続して出力し、モータ60を加減速後速度で回転させる。故に、CPU41は、NCプログラム中に連続する二つの指令(前指令、後指令)がある時、前指令に基づく分配速度の算出が終了した後、所定時間(以下、「遅延時間D」と称す。)分待機する。CPU41は、遅延時間D分待機した後、前指令の次の指令である後指令に基づく分配速度の算出を開始する。以下、前指令に基づいて分配速度から算出した加減速後速度を、「前加減速後速度」という。後指令に基づいて分配速度から算出した加減速後速度を、「後加減速後速度」と称す。
CPU41が前指令の分配速度の算出を終了してから後指令の分配速度の算出を開始するまでの遅延時間Dの具体例について説明する。前指令は早送り指令であり、後指令は切削送り指令であることを前提とする。早送り指令とは、工具の移動経路に関係無く軸毎に最高速で目的位置まで移動する指令である。切削送り指令とは、正確な切削経路をたどりながら移動する指令である。図4に示すように、前指令は、速度Vaで時間t1の間連続して工具を移動する。後指令は、速度Vbで時間t2の間連続して工具を移動する。VbはVaよりも小さい(Va>Vb)。前加減速後速度の第一時定数及び第二時定数を、夫々「第一前時定数」「第二前時定数」といい、Ta1、Ta2と表記する。後加減速後速度の第一時定数及び第二時定数を、夫々「第一後時定数」「第二後時定数」といい、Tb1、Tb2と表記する。
図4(A)に示す第一例では、前加減速後速度が0になった時、後指令の分配速度の算出を開始する。前指令の分配速度の算出が終了してから前加減速後速度が0になる迄の時間は、第一前時定数Ta1と第二前時定数Tb1とを加算した「Ta1+Ta2」である。故に、図4(A)の遅延時間D1は、「Ta1+Ta2」となる。該時、加減速後速度の速度曲線は、Va迄増加した後0迄減少し、Vb迄増加した後0迄減少する。
図4(B)に示す第二例では、Vbまで前加減速後速度が減少した時、後指令の分配速度の算出を開始する。遅延時間D2は「Ta1+Ta2」よりも小さくなる(D2<(Ta1+Ta2))。故に、前指令及び後指令に基づくモータ60の回転が終了する迄に要する時間(以下、「サイクルタイム」と称す。)は、第一例の時よりも短くなる。
第二例において、前加減速後速度でモータ60が回転する時期と、後加減速後速度でモータ60が回転する時期は重複する。モータ60は、前加減速後速度と後加減速後速度が重複する部分で、前加減速後速度と後加減速後速度を加算した加算速度で回転する。モータ60の回転速度が前加減速後速度から後加減速後速度に切り替わる期間(以下、「切替期間」と称す。)Gbにおいて、前加減速後速度の加速度の変化率(以下、「加加速度」と称す。)と、後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値は一致せず、夫々を加算した値は0にならない。故に、加算速度の速度曲線は、Va迄増加した後Vbよりも小さい値迄減少し、その後Vb迄増加した後0迄減少する。
上述のように、第一例(図4(A))及び第二例(図4(B))の何れの時も、切替期間でモータ60の回転速度はVbよりも小さい値になる。故に、モータ60の回転速度がVbまで再度増加する為に時間を要する。これに対し、後述する第三例(図4(C)参照)は、切替期間でモータ60の回転速度がVbよりも小さくならないように遅延時間D3を決定し、サイクルタイムを短縮化する。
図4(C)に示す第三例では、後述する式(1)により算出する遅延時間D3を適用する。又、第三例では、切替期間Gcにおいて、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値が一致するように、分配速度、第一時定数、及び、第二時定数を必要に応じて変更する。
以下、変更後の分配速度を、「変更分配速度」といい、f(V)と表記する。前指令に基づく変更分配速度、及び、後指令に基づく変更分配速度を、夫々「前変更分配速度」「後変更分配速度」といい、f(Va)、f(Vb)と表記する。変更後の第一前時定数及び第二前時定数を、夫々「第一前変更時定数」「第二前変更時定数」といい、f(Ta1)、f(Ta2)と表記する。変更後の第一後時定数及び第二後時定数を、夫々「第一後変更時定数」「第二後変更時定数」といい、f(Tb1)、f(Tb2)と表記する。第一前変更時定数及び第一後変更時定数を総称して「第一変更時定数」といい、f(T1)と表記する。第二前変更時定数及び第二後変更時定数を総称して「第二変更時定数」といい、f(T2)と表記する。
遅延時間D3は、次の式(1)により算出する。
D3=(f(Ta1)+f(Ta2))−(f(Tb1)+f(Tb2)) (1)
つまり、遅延時間D3は、第一前変更時定数「f(Ta1)」と第二前変更時定数「f(Ta2)」を加算した値「f(Ta1)+f(Ta2)」から、第一後変更時定数「f(Tb1)」と第二後変更時定数「f(Tb2)」を加算した値「f(Tb1)+f(Tb2)」を減算することにより算出する。図4(C)は、第一前変更時定数及び第二前変更時定数が変更前と同値であり(Ta1=f(Ta1)、Ta2=f(Ta2))、且つ、第一後変更時定数及び第二後変更時定数が変更前と同値である(Tb1=f(Tb1)、Tb2=f(Tb2))時を想定した遅延時間D3(=(Ta1+Ta2)−(Tb1+Tb2))を示す。
上記遅延時間D3は、第一例(図4(A)参照)の遅延時間D1、及び、第二例(図4(B)参照)の遅延時間D2よりも短い。該時、切替期間Gcにおいて、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値は一致するので、前加減速後速度と後加減速後速度を加算した加算速度の速度曲線は、Va迄増加した後Vb迄減少し、その後更に減少して0になる。切替期間でモータ60の回転速度がVbよりも小さくならない為、サイクルタイムは、第一例及び第二例の時よりも短くなる。
<メイン処理>
図5を参照し、メイン処理を説明する。CPU41は、NCプログラムに基づく工具の移動を開始する指示を、操作部17を介して検出した時、フラッシュメモリ44に記憶した制御プログラムを実行することによりメイン処理を開始する。CPU41は、第一算出処理を実行する(S11)。
図6を参照し、第一算出処理を説明する。第一算出処理では、後述する第二算出処理(図8参照)で、指令速度V、第一時定数T1、及び、第二時定数T2を変更するかを判断する為の閾値を算出する。算出する閾値は、最大加速度Amax、基準移動距離L1、下限速度V2、及び、下限距離L2である。
CPU41は、フラッシュメモリ44に記憶した初期パラメータを取得する(S51)。初期パラメータは、最大速度Vmax、第一時定数T1、及び、第二時定数T2である。最大速度Vmaxは、工作機械1が工具を移動する時の最大速度である。第一時定数T1は、分配速度をVmaxとした時に第一FIRフィルタを適用した時の第一時定数に対応する。第二時定数T2は、分配速度をVmaxとした時に第二FIRフィルタを適用した時の第二時定数に対応する。
CPU41は、最大加速度Amaxを次の式(2)により算出する(S53)。
Amax = Vmax/T1 (2)
CPU41は、基準移動距離L1、下限速度V2、及び、下限距離L2を、次の式(3−1)(3−2)(3−3)により算出する(S55)。
L1 = Vmax×(T1+T2) (3−1)
V2 = T2×Amax (3−2)
L2 = 2×T2×V2 = 2×T2×T2×Amax (3−3)
CPU41は第一算出処理を終了し、処理をメイン処理(図5参照)に戻す。
最大加速度Amax、基準移動距離L1、下限速度V2、及び、下限距離L2について詳細に説明する。図7(A)は、S51(図6参照)の処理により取得した初期パラメータ(Vmax、T1、T2)により特定される速度曲線(以下、「第一速度曲線Cv1」と称す。)、及び、第一速度曲線Cv1に対応する加速度曲線(以下、「第一加速度曲線Ca1」と称す。)である。第一速度曲線Cv1は、分配速度Vmaxに第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時の加減速後速度の推移を示す。図7(B)は、第一速度曲線Cv1のうち速度がVmax一定で推移する部分(矢印R11参照)の時間を0に短縮した曲線(以下、「第二速度曲線Cv2」と称す。)、及び、第二速度曲線Cv2に対応する加速度曲線(以下、「第二加速度曲線Ca2」と称す。)である。図7(C)は、第二加速度曲線Ca2のうちAmax一定で推移する部分(矢印R12参照)の時間を0に短縮した曲線(以下、「第三加速度曲線Ca3」と称す。)、及び、第三加速度曲線Ca3に対応する速度曲線(以下、「第三速度曲線Cv3」と称す。)を示す。
最大加速度Amaxは、第一速度曲線Cv1及び第二速度曲線Cv2の夫々の立ち上がり部分及び立ち下り部分において、傾き一定となる部分の加速度の絶対値を示す。基準移動距離L1は、第二速度曲線Cv2で囲まれる部分の面積を示す。下限速度V2は、第三加速度曲線Ca3で囲まれた部分の面積を示し、第三速度曲線Cv3における速度の最大値に対応する。下限距離L2は、第三速度曲線Cv3で囲まれる部分の面積を示す。
図5に示すように、CPU41は、第一算出処理(S11参照)の終了後、NCプログラムの指令を取得する。CPU41は、取得した指令に基づき、工具が移動する時の速度F及び移動距離Lを特定する(S13)。CPU41は、取得した指令に基づき、第二算出処理(図8参照)を開始する(S15)。第二算出処理は、前加減速後速度と後加減速後速度との切替期間で夫々の加加速度を一致させる為に、変更分配速度f(V)、第一変更時定数f(T1)、第二変更時定数f(T2)を特定する。変更分配速度f(V)、第一変更時定数f(T1)、第二変更時定数f(T2)は、後述するS23の処理で遅延時間D3を算出する時に使用する。
図8を参照し、第二算出処理を説明する。第二算出処理では、後述する指令速度Vに基づき特定した変更分配速度f1(V)、第一変更時定数f1(T1)、及び、第二変更時定数f1(T2)と、移動距離Lに基づき特定した変更分配速度f2(V)、第一変更時定数f2(T1)、及び、第二変更時定数f2(T2)とに基づき、遅延時間D3を算出する時に用いる変更分配速度f(V)、第一変更時定数f(T1)、及び、第二変更時定数f(T2)を特定する。
CPU41は、S13(図5参照)の処理により取得した指令が早送り指令か判定する(S71)。CPU41は、早送り指令であると判定した時(S71:YES)、処理をS73に進める。早送り指令とは、工具の移動経路に関係無く軸毎に最高速で目的位置まで移動する指令である。故に、CPU41は、S51(図6参照)の処理により取得した最大速度Vmaxを、指令速度Vに設定する(S73)。CPU41は処理をS77に進める。CPU41は、早送り指令でなく切削送り指令と判定した時(S71:NO)、処理をS75に進める。切削送り指令とは、正確な切削経路をたどりながら移動する指令である。故に、CPU41は、指令に基づいて特定した速度Fを指令速度Vに設定する(S75)。CPU41は処理をS77に進める。
CPU41は、指令速度Vの値に応じて、変更分配速度f1(V)、第一変更時定数f1(T1)、及び、第二変更時定数f1(T2)を特定する(S77)。詳細は次の通りである。
CPU41は、指令速度VがVmaxと一致する時(V=Vmax)、次の式(4−1)(4−2)(4−3)により変更分配速度f1(V)、第一変更時定数f1(T1)、及び、第二変更時定数f1(T2)を設定する。
f1(V)=V (4−1)
f1(T1)=T1 (4−2)
f1(T2)=T2 (4−3)
つまり、V、T1、T2は夫々f1(V)、f1(T1)、f1(T2)となり、変更されない。
上記の理由は、図9(A)に示すように、指令速度V(=Vmax)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、速度曲線Cv4の立ち上がり部分に傾き(加速度)Amaxで一定となる部分が現れる為である。該時の第一時定数はT1であり、第二時定数はT2である。図示されていないが、速度曲線Cv4の立ち下がり部分についても同様である。尚、前加減速後速度Vaと後加減速後速度Vbとの夫々の速度曲線の立ち上がり部分及び立ち下がり部分に、傾き(加速度)Amaxで一定となる部分が現れる時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、指令速度VがVmaxよりも小さく、且つ、S55(図5参照)の処理により算出した下限速度V2以上の時(V2≦V<Vmax)、次の式(5−1)(5−2)(5−3)により変更分配速度f1(V)、第一変更時定数f1(T1)、及び、第二変更時定数f1(T2)を設定する。
f1(V)=V (5−1)
f1(T1)=V/Amax (5−2)
f1(T2)=T2 (5−3)
つまり、V、T2は夫々f1(V)、f1(T2)となり変更されないのに対し、T1はf(T1)(=V/Amax)に変更される。尚、図9(B)に示すように、Vは、加速度曲線Ca5で囲まれた台形又は三角形の面積に対応する。このため、f(T1)は、VをAmaxで除算することにより算出される。
上記の理由は、図9(B)に示すように、指令速度Vに第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、第一時定数をT1からf1(T1)に変更することにより、速度曲線Cv5の立ち上がり部分に傾き(加速度)Amaxで一定となる部分を含めることができる為である。図示されていないが、速度曲線Cv5の立ち下がり部分についても同様である。つまり、CPU41は、変更分配速度f1(V)(=V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、速度曲線Cv5に傾き(加速度)がAmaxで一定となる部分が含まれるように、第一時定数をT1からf(T1)に変更する。該時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、指令速度VがV2よりも小さい時(V<V2)、次の式(6−1)(6−2)により変更分配速度f1(V)、第一変更時定数f1(T1)、及び、第二変更時定数f1(T2)を設定する。
f1(V)=V (6−1)
f1(T1)=f1(T2)=√((V×T2)/Amax) (6−2)
つまり、Vはf1(V)となり変更されないのに対し、T1、T2は夫々、√((V×T2)/Amax)に変更される。f1(T1)、f1(T2)は同値となる。尚、図9(C)に示すように、Vは、加速度曲線Ca6で囲まれた三角形の面積に対応する。該三角形の高さは、加速度曲線Ca6の立ち上がり部分及び立ち下がり部分の傾き(加加速度)(Amax/T2)に基づき、「(f(T2)×Amax)/T2」で示す。故に、f(T1)、f(T2)は、「(V×T2)/Amax」の平方根で示される。
上記の理由は、図9(C)に示すように、指令速度Vに第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、第一時定数、第二時定数を夫々T1、T2からf1(T1)、f1(T2)に変更することにより、加速度曲線Ca6の立ち上がり部分に傾き(加加速度)「Amax/T2」で一定となる部分を含めることができる為である。図示されていないが、加速度曲線Cv6の立ち下がり部分についても同様である。つまり、CPU41は、変更分配速度f1(V)(=V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、加速度曲線Cv6に傾き(加加速度)が「Amax/T2」で一定となる部分が含まれるように、第一時定数、第二時定数を夫々T1、T2からf1(T1)、f1(T2)に変更する。該時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
図8に示すように、CPU41は、S13(図5参照)の処理により取得した指令に基づく移動距離Lの値に応じて、変更分配速度f2(V)、第一変更時定数f2(T1)、及び、第二変更時定数f2(T2)を特定する(S79)。詳細は次の通りである。
CPU41は、移動距離Lが、S53(図6参照)の処理により算出した基準移動距離L1よりも大きい時(L1<L)、次の式(7−1)(7−2)(7−3)により変更分配速度f2(V)、第一変更時定数f2(T1)、及び、第二変更時定数f2(T2)を設定する。
f2(V)=V (7−1)
f2(T1)=T1 (7−2)
f2(T2)=T2 (7−3)
つまり、V、T1、T2は夫々f2(V)、f2(T1)、f2(T2)となり、変更されない。
上記の理由は、次の通りである。図10(A)に示すように、移動距離Lは、速度曲線Cv7によって囲まれる部分の面積を示す。又、基準移動距離L1は、速度曲線Cv7において速度が一定で推移する部分の時間を0に短縮した曲線(図7(B)参照)によって囲まれる部分の面積を示す。つまり、移動距離Lが基準移動距離L1よりも大きい時、変更分配速度f2(V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時に速度曲線Cv7の立ち上がり部分及び立ち下がり部分に傾き(加速度)Amaxで一定となる部分が現れる。該時の第一時定数はT1であり、第二時定数はT2である。尚、前指令の移動距離と後指令の移動距離が夫々上記条件を満たす時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、移動距離Lが、S53(図6参照)の処理により算出した下限距離L2以上且つ基準移動距離L1よりも小さい時(L2≦L<L)、次の式(8−1)(8−2)(8−3)(数1参照)により変更分配速度f2(V)、第一変更時定数f2(T1)、及び、第二変更時定数f2(T2)を設定する。
Figure 2018060242
つまり、T2はf2(T2)となり変更されないのに対し、V、T1は夫々変更される。
上記の理由は、次の通りである。図10(B)に示すように、移動距離Lは、速度曲線Cv8によって囲まれる部分の面積を示す。又、下限距離L2は、加速度曲線Ca8のうち加速度がAmaxで推移する部分の時間を0に短縮した曲線(図7(C)参照)に対応する速度曲線によって囲まれる部分の面積を示す。移動距離Lが上記の条件を満たす時、変更分配速度f2(V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時に、速度曲線Cv8の立ち上がり部分及び立ち下がり部分に傾き(加速度)がAmaxで一定となる部分が現れる。つまり、CPU41は、変更分配速度f2(V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、速度曲線Cv8に傾き(加速度)がAmaxで一定となる部分が含まれるように、速度及び第一時定数を、夫々V、T1からf2(V)、f2(T1)に変更する。尚、前指令の移動距離と後指令の移動距離が夫々上記条件を満たす時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、移動距離LがL2よりも小さい時(L<L2)、次の式(9−1)(9−2)(数2参照)により変更分配速度f2(V)、第一変更時定数f2(T1)、及び、第二変更時定数f2(T2)を設定する。
Figure 2018060242
上記の理由は、次の通りである。図9(C)に示すように、移動距離Lは、速度曲線Cv9によって囲まれる部分の面積を示す。つまり、移動距離Lが上記の条件を満たす時、変更分配速度f2(V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時に、加速度曲線Ca9の立ち上がり部分に傾き(加加速度)「Amax/f2(T2)」で一定となる部分が現れる。つまり、CPU41は、変更分配速度f2(V)に第一FIRフィルタ及び第二FIRフィルタを適用した時、加速度曲線Ca9に傾き(加加速度)が「Amax/f2(T2)」で一定となる部分が含まれるように、指令速度V、第一時定数、及び第二時定数を、夫々、V、T1、T2からf2(V)、f2(T1)、f2(T2)に変更する。尚、前指令の移動距離と後指令の移動距離が夫々上記条件を満たす時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gc(図4参照)で一致させることができる。故に、遅延時間D3を適用することにより、サイクルタイムを最短化できる。
図8に示すように、CPU41は、f1(V)、f1(T1)、f1(T2)(S77参照)、f2(V)、f2(T1)、f2(T2)(S79参照)を設定した後、遅延時間D3の算出に用いる変更分配速度f(V)、第一変更時定数f(T1)、第二変更時定数f(T2)を特定する(S81)。CPU41は、f1(V)の方がf2(V)よりも小さい時(f1(V)<f2(V))、S77の処理によって設定したf1(V)、f1(T1)、f1(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定する。CPU41は、f2(V)がf1(V)以下の時(f2(V)≦f1(V))、S79の処理によって設定したf2(V)、f2(T1)、f2(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定する。CPU41は第二算出処理を終了し、処理をメイン処理(図5参照)に戻す。尚、上記において小さい変更分配速度に対応するパラメータを用いる理由は、大きい変更分配速度に対応するパラメータを用いた場合、加速度曲線が崩れる可能性がある為である。
図5に示すように、CPU41は、第二算出処理(S15)の終了後、前指令と後指令との両方がZ軸方向に工具を移動する指令であるか判定する(S19)。CPU41は、前指令と後指令との少なくとも一方がZ軸以外の方向に工具を移動する指令である時(S19:NO)、処理をS27に進める。CPU41は、前指令と後指令との両方がZ軸方向に工具を移動する指令である時(S19:YES)、処理をS21に進める。尚、上記判断の理由は、Z軸に工具を移動する指令の全指令に対する割合が多い為である。CPU41は、前指令と後指令とで指令種別が相違するか判定する(S21)。CPU41は、前指令と後指令とが何れも早送り指令か、又は、前指令と後指令とが何れも切削送り指令の時、前指令と後指令とで指令種別が一致すると判定する(S21:NO)。該時、CPU41は処理をS27に進める。CPU41は、前指令が早送り指令で後指令が切削送り指令か、又は、前指令が切削送り指令で後指令が早送り指令の時、前指令と後指令とで指令種別が相違すると判定する(S21:YES)。CPU41は、処理をS23に進める。尚、上記判断の理由は、指令種別が相違する場合、遅延時間D3は予め0に設定される為である。
CPU41は、前指令に基づきS15の処理により算出したf(Ta1)、f(Ta2)と、後指令に基づきS15の処理により算出したf(Tb1)、f(Tb2)を用い、式(1)によって遅延時間D3を算出する(S23)。CPU41は、式(1)により算出した遅延時間D3が負の値の時、遅延時間D3を0に修正する。CPU41は、後述するS27の処理による前指令の分配速度の算出が終了してから、遅延時間D3経過したか判定する(S25)。CPU41は、前指令に基づく前指令の分配速度の算出が終了してから遅延時間D3経過していないと判定した時(S25:NO)、処理をS25に戻す。CPU41は、前指令に基づく前指令の分配速度の算出が終了してから遅延時間D3経過したと判定した時(S25:YES)、処理をS27に進める。
CPU41は、指令に基づき分配速度の算出を開始する(S27)。該時の変更分配速度は、第二算出処理(S15参照)により算出した変更分配速度f(V)とされる。該時の第一時定数及び第二時定数は、夫々、第二算出処理により算出した第一変更時定数f(T1)及び第二変更時定数f(T2)と一致する。CPU41は同時に、算出した加減速後速度でモータ60を回転させる為のパルス信号の出力を開始する。CPU41は、分配速度の算出が終了したと判定した時(S29:YES)、処理をS13に戻す。
<本実施形態の主たる作用、効果>
数値制御装置40のCPU41は、前指令に応じた前変更分配速度f(Va)に基づき前加減速後速度を算出して出力し(S27)、遅延時間D3分待機した後(S25)、後指令に応じた後変更分配速度f(Vb)に基づき後加減速後速度を算出して出力する(S27)。CPU41は、第一前変更時定数f(Ta1)と第二前変更時定数f(Ta2)とを加算した値から、第一後変更時定数f(Tb1)と第二後変更時定数f(Tb2)とを加算した値を減算することによって、遅延時間D3(=(Ta1+Ta2)−(Tb1+Tb2))を算出する(S23)。該時、前指令に基づく工具の移動が停止する前に、後指令に基づく工具の移動が開始される(図4(C)参照)。故に、数値制御装置40は、前指令及び後指令の夫々に対応する工具の移動の切替期間Gcに動作が停止することを防止できる。
又、CPU41は、上記方法で遅延時間D3を算出することにより、例えば、切替期間Gcにおいて工具の速度が後加減速後速度よりも小さくなることを抑制できる。故に、数値制御装置40は、切替期間Gcにおける工具の速度の減少を抑制できるので、切替期間Gcを短縮できる。このため、数値制御装置40は、前指令及び後指令に基づくモータ60の回転が終了する迄に要する時間(サイクルタイム)を短縮できる。更に、CPU41は、遅延時間D3を算出する為の簡易な演算を行うことによって、サイクルタイムを容易に短縮できる。
CPU41は、指令速度VがVmaxと一致する時(V=Vmax)、式(4−1)〜(4−3)によりf1(V)(=V)、f1(T1)(=T1)、f1(T2)(=T2)を設定する。該時、V、T1、T2は変更されない。CPU41は、指令速度VがVmaxよりも小さく且つ下限速度V2以上の時(V2≦V<Vmax)、式(5−1)〜(5−3)によりf1(V)(=V)、f1(T1)、f1(T2)(=T2)を設定する。該時、V、T2は変更されないのに対し、T1は異なる値に変更される。CPU41は、指令速度VがV2よりも小さい時(V<V2)、式(6−1)(6−2)によりf1(V)(=V)、f1(T1)、f1(T2)を設定する。該時、Vは変更されないのに対し、T1、T2は夫々変更される。f1(T1)、f1(T2)は同値となる。該時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gcで一致させることができる。故に、数値制御装置40は、指令速度Vの値に関わらず、遅延時間D3の適用によりサイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、移動距離Lが基準移動距離L1よりも大きい時(L1<L)、式(7−1)−(7−3)により変更分配速度f2(V)(=V)、第一変更時定数f2(T1)(=T1)、第二変更時定数f2(T2)(=T2)を設定する。該時、V、T1、T2は変更されない。CPU41は、移動距離Lが、下限距離L2以上且つ基準移動距離L1よりも小さい時(L2≦L<L)、式(8−1)〜(8−3)によりf2(V)、f2(T1)、f2(T2)(=T2)を設定する。該時、T2は変更されないのに対し、V、T1は夫々変更される。CPU41は、移動距離LがL2よりも小さい時(L<L2)、式(9−1)(9−2)によりf2(V)、f2(T1)、f2(T2)を設定する。該時、V、T1、T2は夫々変更される。f2(T1)、f2(T2)は同値となる。該時、前加減速後速度の加加速度と後加減速後速度の加加速度との夫々の絶対値を、切替期間Gcで一致させることができる。故に、数値制御装置40は、移動距離Lの値に関わらず、遅延時間D3の適用によりサイクルタイムを最短化できる。
CPU41は、f1(V)の方がf2(V)よりも小さい時(f1(V)<f2(V))、f1(V)、f1(T1)、f1(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定する(S81)。CPU41は、f2(V)がf1(V)以下の時(f2(V)≦f1(V))、f2(V)、f2(T1)、f2(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定する(S81)。該時、数値制御装置40は、適切な遅延時間D3を算出できる第一変更時定数f(Ta1)、f(Tb1)及び第二変更時定数f(Ta2)、f(Tb2)を、変更分配速度f1(V)、f2(V)の関係から選択できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。前指令の速度Vaと後指令の速度Vbとは同値でもよいし、前指令の速度Vaの方が後指令の速度Vbより小さくてもよい。前指令及び後指令が何れも早送り指令である場合に、遅延時間D3を算出してもよい。前指令及び後指令が何れも切削送り指令である場合ついても同様である。CPU41は、S19の処理を実行する時、前指令と後指令との両方がX軸方向又はY軸方向に工具を移動する指令であると判断した時、遅延時間D3を算出してもよい。
CPU41は、分配速度に移動平均フィルタを三回以上適用し、加減速後速度を算出してもよい。該時、三回目に移動平均フィルタ(以下、「第三FIRフィルタ」と称す。)を適用した時の時定数(以下、「第三時定数」)を、前分配速度と後分配速度とで同値としてもよい。
第二算出処理(図8参照)による変更分配速度f(V)、第一変更時定数f(T1)、第二変更時定数f(T2)の設定方法は、上記実施形態に限らない。CPU41は、指令速度Vの値に基づきS77の処理により設定したf(V)、f(T1)、f(T2)に基づき、遅延時間D3を算出してもよい。該時、S79の処理は実行しなくてもよい。CPU41は、移動距離Lに基づきS79の処理により設定したf(V)、f(T1)、f(T2)に基づき、遅延時間D3を算出してもよい。該時、S77の処理は実行しなくてもよい。CPU41は、f1(V)の方がf2(V)よりも小さい時(f1(V)<f2(V))、f2(V)、f2(T1)、f2(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定してもよい。CPU41は、f2(V)がf1(V)以下の時(f2(V)≦f1(V))、f1(V)、f1(T1)、f1(T2)を夫々、遅延時間D3を算出する時に用いるf(V)、f(T1)、f(T2)として特定してもよい。
<その他>
S27の処理を行うCPU41は本発明の「分配手段」の一例である。S15、S23の処理を行うCPU41は本発明の「決定手段」の一例である。S15の処理を行うCPU41は本発明の「特定手段」の一例である。S23の処理を行うCPU41は本発明の「算出手段」の一例である。S77の処理を行うCPU41は本発明の「第一特定手段」「第三特定手段」の一例である。S79の処理を行うCPU41は本発明の「第二特定手段」「第三特定手段」の一例である。
1 :工作機械
41 :CPU
50 :駆動回路
60 :モータ

Claims (8)

  1. 工作機械のテーブル又は工具が移動する指令に基づいて、サンプリング周期毎に分配手段が分配速度を出力し、前記分配速度に対して第一移動平均フィルタ及び第二移動平均フィルタを適用して導出した加減速後速度で前記テーブル又は工具の移動動作を制御する数値制御装置において、
    前記分配手段により、今回の指令である前指令の前記分配速度の出力が終了してから、前記前指令の次の指令である後指令の前記分配速度の出力を開始するまでの遅延時間を決定する決定手段を備え、
    前記加減速後速度の前記第一移動平均フィルタの適用に応じた時定数は第一時定数であり、前記第二移動平均フィルタの適用に応じた時定数は第二時定数であり、
    前記決定手段は、
    所定のパラメータに基づき、前記第一時定数と前記第二時定数に対応した第一変更時定数と第二変更時定数を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された前記前指令の第一前変更時定数と第二前変更時定数とを加算した値から、前記特定手段により特定された前記後指令の第一後変更時定数と第二後変更時定数とを加算した値を減算した値を、前記遅延時間として算出する算出手段と
    を備え、
    前記第一前変更時定数は、前記特定手段により特定された前記前指令の第一変更時定数であり、前記第二前変更時定数は、前記特定手段により特定された前記前指令の第二変更時定数であり、前記第一後変更時定数は、前記特定手段により特定された前記後指令の第一変更時定数であり、前記第二後変更時定数は、前記特定手段により特定された前記後指令の第二変更時定数である
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、
    前記特定手段は、
    前記分配速度が前記最大速度と同一の時、前記第一時定数を前記第一変更時定数として特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第一特定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、
    前記特定手段は、
    前記分配速度が前記最大速度よりも小さく、且つ、式(1)により算出される下限速度以上の時、前記加減速後速度の加速度が一定となるように前記第一変更時定数を特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第一特定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
    但し、前記下限速度をV2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(1)は次の通りである。
    V2=T2×Vmax/T1・・・(1)
  4. 前記パラメータは、所定の最大速度、前記第一時定数、及び、前記第二時定数を含み、
    前記特定手段は、
    前記分配速度が、式(2)により算出される下限速度よりも小さい時、前記加減速後速度の加加速度が一定となるように前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定する第一特定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
    但し、前記下限速度をV2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(2)は次の通りである。
    V2=T2×Vmax/T1・・・(2)
  5. 前記特定手段は、
    前記指令に応じた移動距離が、前記加減速後速度において定速領域の時間を0とした時の移動距離である基準移動距離よりも大きい時、前記第一時定数を前記第一変更時定数として特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第二特定手段を備えたことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の数値制御装置。
  6. 前記特定手段は、
    前記指令に応じた移動距離が、前記加減速後速度において定速領域の時間を0とした時の移動距離である上限距離よりも小さく、且つ、式(3)により算出される下限距離以上の時、前記加減速後速度の加速度が一定となるように前記第一変更時定数を特定し、前記第二時定数を前記第二変更時定数として特定する第二特定手段を備えたことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の数値制御装置。
    但し、前記下限距離をL2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(3)は次の通りである。
    L2=2×T2×T2×Vmax/T1・・・(3)
  7. 前記特定手段は、
    前記指令に応じた移動距離が、式(4)により算出される下限距離よりも小さい時、前記加減速後速度の加加速度が一定となるように、前記第一変更時定数、及び、前記第二変更時定数を特定する第二特定手段を備えたことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の数値制御装置。
    但し、前記下限距離をL2、前記最大速度をVmax、前記第一時定数をT1、及び、前記第二時定数をT2と表記した時、前記式(4)は次の通りである。
    L2=2×T2×T2×Vmax/T1・・・(4)
  8. 前記特定手段は、
    前記分配速度に基づいて第一変更分配速度を特定し、前記移動距離に基づいて第二変更分配速度を特定する第三特定手段を備え、
    前記第一変更分配速度が前記第二変更分配速度よりも小さい時、前記第一特定手段により特定した前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定し、
    前記第一変更分配速度が前記第二変更分配速度以上の時、前記第二特定手段により特定した前記第一変更時定数及び前記第二変更時定数を特定することを特徴とする請求項5から7の何れかに記載の数値制御装置。
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