JP2018059181A - ガス拡散デバイスおよび電気化学式水素ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】溝加工および曲げ加工を行わずに、ガス流路を金属板に適切に設けることができるガス拡散デバイス、およびガス拡散デバイスを含む電気化学式水素ポンプを提供する。
【解決手段】ガス拡散デバイスは、ガスを拡散させる、金属製の第1のガス拡散層1と、第1のガス拡散層1の少なくとも一方の主面上に設けられ、ガスが流通するマニホルド孔3,4,7,8及びマニホルド孔と連通するガス流路6を備える第1の金属板5とを備え、ガス流路は、第1の金属板を貫通している。
【選択図】図1A
【解決手段】ガス拡散デバイスは、ガスを拡散させる、金属製の第1のガス拡散層1と、第1のガス拡散層1の少なくとも一方の主面上に設けられ、ガスが流通するマニホルド孔3,4,7,8及びマニホルド孔と連通するガス流路6を備える第1の金属板5とを備え、ガス流路は、第1の金属板を貫通している。
【選択図】図1A
Description
本開示はガス拡散デバイスおよび電気化学式水素ポンプに関する。
近年、地球の温暖化などの環境問題、石油資源の枯渇などのエネルギー問題から、化石燃料に代わるクリーンな代替エネルギー源として、水素が注目されている。水素は燃焼しても基本的に水しか放出せず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されずかつ窒素酸化物などもほとんど排出されないので、クリーンエネルギーとして期待されている。また、水素を燃料として高効率に利用する装置として、例えば、燃料電池があり、自動車用電源向け、家庭用自家発電向けに、燃料電池の開発および普及が進んでいる。
来るべき水素社会では、水素を製造することに加えて、水素ガスを高密度で貯蔵し、小容量かつ低コストで輸送または利用し得る技術開発が求められている。特に、分散型のエネルギー源となる燃料電池の普及の促進には、燃料供給インフラを整備する必要がある。また、燃料供給インフラに水素を安定的に供給するために、高純度の水素ガスを精製および昇圧する様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1では、高圧水素製造装置において、ガス拡散層を介して電解質膜にガスを供給するためのガス流路が、セパレータ板に溝状に設けられている。そして、カソード側が高圧になっても、電解質膜とカソード給電体との接触抵抗が増えないように、カソード給電体を固体高分子膜に押圧して密着させ得る押圧手段が開示されている。
特許文献2では、高差圧用電気化学セルの電解質膜の支持部材が、電解質膜に接触するガス拡散層として用いられている。つまり、支持部材の一方の面には、複数の矩形の溝部が形成され、他方の面には複数の菱形の溝部が形成されている。そして、両方の溝部同士の重畳部が、ガスが通過するガス流路を構成している。これにより、従来のメッシュタイプのガス拡散層で発生する恐れがあった流体流路の詰まりを抑制できるとともに、電気化学セルの高圧側と低圧側との差圧に耐え得る剛性を確保できる。よって、電解質膜の破損点に至るような変形が支持部材の支持により抑制される。
しかし、従来例は、電解質膜にガスを送るためにガス流路の加工を流路部材に施す場合の問題について十分に検討されていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、溝加工および曲げ加工を行わずに、ガス流路を金属板に適切に設けることができるガス拡散デバイスを提供する。また、本開示の一態様は、このようなガス拡散デバイスを備える電気化学式水素ポンプを提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様のガス拡散デバイスは、ガスを拡散させる、金属製の第1のガス拡散層と、第1のガス拡散層の少なくとも一方の主面上に設けられ、ガスが流通するマニホルド孔およびマニホルド孔と連通するガス流路を備える第1の金属板と、を備え、ガス流路は、第1の金属板を貫通している。
また、本開示の一態様の電気化学式水素ポンプは、一対の主面を備える電解質膜と、電解質膜の一方の主面に設けられたカソード触媒層と、電解質膜の他方の主面に設けられたアノード触媒層と、カソード触媒層に設けられたカソードガス拡散デバイスと、アノード触媒層に設けられたアノードガス拡散デバイスと、カソード触媒層および前記アノード触媒層の間に電圧を印加する電圧印加器と、を備え、アノードガス拡散デバイスは、上記のガス拡散デバイスを含む。
本開示の一態様のガス拡散デバイスは、溝加工および曲げ加工を行わずに、金属板にガス流路を適切に設けることができるという効果を奏する。
(第1実施形態)
電解質膜へガスを送るために金属板に施されるガス流路の加工について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
電解質膜へガスを送るために金属板に施されるガス流路の加工について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
例えば、薄い金属板に段差をつける曲げ加工により金属板にガス流路を形成できる。しかし、この場合、ガス拡散層に高圧がかかると、ガス拡散層を支持する金属板は変形しやすい。また、例えば、従来例の如く、流路部材に溝を加工する場合、流路部材に所定の厚みが必要となる。つまり、薄い金属板にガス流路の均一な溝加工を施すことは困難であるので、従来例の装置では、デバイスの小型化に限界がある。そこで、発明者は、金属板を貫通する貫通孔でガス流路を構成するという着想に到達した。
すなわち、第1実施形態のガス拡散デバイスは、ガスを拡散させる、金属製の第1のガス拡散層と、第1のガス拡散層の少なくとも一方の主面上に設けられ、ガスが流通するマニホルド孔およびマニホルド孔と連通するガス流路を備える第1の金属板とを備え、ガス流路は、第1の金属板を貫通している。
かかる構成によると、本実施形態のガス拡散デバイスは、溝加工および曲げ加工を行わずに、金属板にガス流路を適切に設けることができる。つまり、金属板に段差をつける曲げ加工により金属板にガス流路を形成する場合に比べ、ガス拡散層に高圧がかかる場合でもガス拡散デバイスの変形量を低減できる。また、ガス流路に溝が加工された流路部材よりも厚みが薄い金属板に、ガス流路を適切に設けることができる。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイスでは、ガス拡散層へのガス分配性を適切に確保しながら、ガス拡散層に高圧がかかる場合であっても、金属板でデバイスの変形を適切に抑制し得る。
以下、添付図面を参照しつつ、第1実施形態の具体例について説明する。
以下で説明する具体例は、第1実施形態の一例を示すものである。よって、以下で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、請求項に記載されていない限り、上記の第1実施形態を限定するものではない(他の実施形態も同じ)。また、以下の構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
[装置構成]
図1Aは、第1実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図1A(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図1A(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5を平面視した図である。
図1Aは、第1実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図1A(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図1A(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5を平面視した図である。
図1A(c)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図1A(c)では、図1A(a)および図1A(b)に平面視で示された部材が積層された場合のC−C部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図1A(c)に示すように、ガス拡散デバイス9は、第1のガス拡散層1と、第1の金属板5と、を備える。
第1のガス拡散層1は、ガスを拡散させる金属製部材である。第1のガス拡散層1は、ガスを拡散させる金属製部材であれば、どのような構成であっても構わない。第1のガス拡散層1は、例えば、ステンレススチール、チタン、チタン合金、アルミニウム合金などの金属で構成されていてもよい。第1のガス拡散層1の厚みは、数百μm程度(例えば、約400μm程度)であってもよい。これらの材質および数値は例示であって、本例に限定されない。
図1A(a)および図1A(c)に示すように、第1のガス拡散層1は、ガス拡散部24と、ガスが流通するマニホルド孔3およびマニホルド孔4と、を備える。ガス拡散部24は、貫通孔などの多孔構造によりガスを拡散するように構成されている。詳細は第2実施形態で説明する。
第1の金属板5は、第1のガス拡散層1の少なくとも一方の主面上に設けられている。本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5は、第1のガス拡散層1の一方の主面と面接触するように設けられている。第1の金属板5は、金属鋼板であってもよい。第1の金属板5の材質として、例えば、ステンレススチール、チタン、チタン合金、アルミニウム合金などを用いることができる。第1の金属板5の厚みは、数十μm程度(例えば、約50μm程度)であってもよい。これらの材質および数値は例示であって、本例に限定されない。
図1A(b)および図1A(c)に示すように、第1の金属板5は、ガス導入用のマニホルド孔7およびガス導出用のマニホルド孔8と、ガス流路6と、を備える。
マニホルド孔7およびマニホルド孔8はそれぞれ、第1のガス拡散層1のマニホルド孔3およびマニホルド孔4のそれぞれと対置するように配されている。
つまり、ガス拡散デバイス9の筒状のガス導入マニホルドが、マニホルド孔7とマニホルド孔3とによって形成されている。ガス拡散デバイス9の筒状のガス導出マニホルドが、マニホルド孔8とマニホルド孔4とによって形成されている。
ガス流路6は、第1の金属板5のマニホルド孔と連通する。また、ガス流路6は、第1の金属板5を貫通している。ガス流路6は、第1の金属板5のマニホルド孔と連通するとともに、第1の金属板5を貫通していれば、どのような構成であっても構わない。
本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5のガス流路6は、マニホルド孔7と連通し、マニホルド孔8に向けて直線状に延伸するとともにマニホルド孔8とは接続しない複数のスリット孔36Dと、マニホルド孔8と連通し、マニホルド孔7に向けて直線状に延伸するとともにマニホルド孔7とは連通しない複数のスリット孔36Uと、で構成されている。つまり、第1の金属板5は、スリット孔36Dを備える第1金属層5Dとスリット孔36Uを備える第2金属層5Uとを、これらのスリット孔36Dおよびスリット孔36U同士が重なり合うように一体的に接合することにより形成されている。そして、スリット孔36Dおよびスリット孔36U同士の重なり合う部分が、第1の金属板5を貫通するガス流路6のスリット孔36を構成している。この場合、マニホルド孔7は、複数のガス流路6の一端と連通することで、ガス拡散部24へのガス導入に用いられる。つまり、ガス流路6のスリット孔36とガス拡散部24との接触部分を通過したガスが、ガス拡散部24へ送られる。また、マニホルド孔8は、複数のガス流路6の他端と連通することで、ガス拡散部24からのガス導出に用いられる。つまり、ガス拡散部24を通過した余剰のガスが、ガス流路6のスリット孔36とガス拡散部24との接触部分へ送られる。
なお、図1Aでは図示を省略しているが、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1のガス拡散層1と対向していない第1の金属板5の主面には、スリット孔36を塞ぐための金属製部材が配されている。かかる金属製部材は、実施例で説明する第2の金属板10であってもよい。
[動作]
以下、図1Aを参照しながら、第1実施形態のガス拡散デバイス9の動作の一例を説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
以下、図1Aを参照しながら、第1実施形態のガス拡散デバイス9の動作の一例を説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
まず、マニホルド孔7に外部からガスが供給される。すると、マニホルド孔7は、第1の金属板5のガス流路6の一端と連通しているので、マニホルド孔7からガス流路6にガスが送られる。
このとき、ガス流路6を流通するガスの一部は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24へ送られる。ガス拡散部24は、第2実施形態で説明するガス拡散作用を備える。よって、ガス流路6から第1の金属板5と対向していないガス拡散部24の主面(以下、反対面)へと向かうガスが、ガス拡散部24で均一に拡散されながら、ガス拡散部24の反対面を通過できる。これにより、ガス拡散部24の反対面に配された図示しない部材(例えば、触媒層など)に均一にガスが供給される。
ガス拡散部24の反対面を通過しなかった余剰のガスは、第1の金属板5のガス流路6の他端と連通したマニホルド孔8に送られ、外部へ排出される。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイス9は、溝加工および曲げ加工を行わずに、第1の金属板5にガス流路6を適切に設けることができる。つまり、金属板に段差をつける曲げ加工により金属板にガス流路を形成する場合に比べ、第1のガス拡散層1に高圧がかかる場合でもガス拡散デバイス9の変形量を低減できる。また、ガス流路に溝が加工された流路部材よりも厚みが薄い第1の金属板5に、ガス流路6を適切に設けることができる。
よって、ガス拡散デバイス9では、第1のガス拡散層1へのガス分配性を適切に確保しながら、第1のガス拡散層1に高圧がかかる場合であっても、第1の金属板5でデバイスの変形を適切に抑制し得る。具体的には、ガス拡散デバイス9では、第1のガス拡散層1に、マニホルド孔7およびマニホルド孔8と連通するガス流路6を備える第1の金属板5が積層することで、第1のガス拡散層1のガス拡散部24へのガスの分配性が確保される。また、第1のガス拡散層1と第1の金属板5とが積層していることでガス拡散デバイス9の適切な剛性が得られ、第1のガス拡散層1に高圧がかかる場合でもガス拡散デバイス9の変形を抑制できる。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5と第1のガス拡散層1とは、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させて一体的に結合されていてもよい。例えば、ガス拡散デバイス9は、厚みが約2mm以下の金属接合体であってもよい。なお、この数値は例示であって、本例に限定されない。
仮に、第1の金属板5と第1のガス拡散層1とを一体的に構成しない場合、第1のガス拡散層1に高圧がかかると、第1のガス拡散層1がスリット孔36の端部に当接した状態でずれる場合がある。この場合、第1のガス拡散層1の損傷が発生する可能性があるが、本実施形態のガス拡散デバイス9では、上記の第1の金属板5と第1のガス拡散層1との一体的な接合により、このような可能性を低減できる。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5の主面と第1のガス拡散層1の主面とが、例えば、拡散接合などにより面接合が行われていてもよい。これにより、第1の金属板5と第1のガス拡散層1とを機械的な締結部材で固定して積層する場合に比べ、両者の接合部の空隙が消失するのでガス拡散デバイス9の接触抵抗(電気抵抗)を低減できる。すると、例えば、ガス拡散デバイス9を電気化学式水素ポンプなどに用い、ガス拡散デバイス9に所望の電圧を印加する場合は、電気化学式水素ポンプに必要な消費電力の増加を抑制できる。
(変形例)
図1Bは、第1実施形態の変形例のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図1B(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図1B(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板105を平面視した図である。図1B(c)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図1B(c)では、図1B(a)および図1B(b)に平面視で示された部材が積層された場合のC−C部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図1Bは、第1実施形態の変形例のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図1B(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図1B(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板105を平面視した図である。図1B(c)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図1B(c)では、図1B(a)および図1B(b)に平面視で示された部材が積層された場合のC−C部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図1B(c)に示すように、ガス拡散デバイス9は、第1のガス拡散層1と、第1の金属板105と、を備える。第1のガス拡散層1は、第1実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。
第1の金属板105は、第1のガス拡散層1の少なくとも一方の主面上に設けられている。本変形例のガス拡散デバイス9では、第1の金属板105は、第1のガス拡散層1の一方の主面と面接触するように設けられている。第1の金属板105は、金属鋼板であってもよい。第1の金属板105の材質として、例えば、ステンレススチール、チタン、チタン合金、アルミニウム合金などを用いることができる。第1の金属板105の厚みは、数十μm程度(例えば、約50μm程度)であってもよい。これらの材質および数値は例示であって、本例に限定されない。
図1B(b)および図1B(c)に示すように、第1の金属板105は、ガス導入用のマニホルド孔7およびガス導出用のマニホルド孔8と、ガス流路106と、を備える。
マニホルド孔7およびマニホルド孔8はそれぞれ、第1のガス拡散層1のマニホルド孔3およびマニホルド孔4のそれぞれと対置するように配されている。
つまり、ガス拡散デバイス9の筒状のガス導入マニホルドが、マニホルド孔7とマニホルド孔3とによって形成されている。ガス拡散デバイス9の筒状のガス導出マニホルドが、マニホルド孔8とマニホルド孔4とによって形成されている。
ガス流路106は、第1の金属板105のマニホルド孔と連通する。また、ガス流路106は、第1の金属板105を貫通している。ガス流路106は、第1の金属板105のマニホルド孔と連通するとともに、第1の金属板105を貫通していれば、どのような構成であっても構わない。
本変形例のガス拡散デバイス9では、第1の金属板105のガス流路106は、マニホルド7およびマニホルド8の間の領域において、サーペンタイン状に延伸するスリット孔136で構成されている。スリット孔136の一端が、マニホルド孔7と連通し、他端がマニホルド孔8と連通している。これにより、第1の金属板105は、複数の金属層を一体的に接合する必要がないので、1枚の金属層で構成することができる。この場合、マニホルド孔7は、複数のガス流路106の一端と連通することで、ガス拡散部24へのガス導入に用いられる。つまり、ガス流路106のスリット孔136とガス拡散部24との接触部分を通過したガスが、ガス拡散部24へ送られる。また、マニホルド孔8は、複数のガス流路6の他端と連通することで、ガス拡散部24からのガス導出に用いられる。つまり、ガス拡散部24を通過した余剰のガスが、ガス流路106のスリット孔136とガス拡散部24との接触部分へ送られる。
なお、本変形例のガス拡散デバイス9の動作およびその作用効果は、第1実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。
また、本変形例のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第1実施形態のガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
(実施例)
図2は、第1実施形態の実施例のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図2(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図2(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5を平面視した図である。図2(c)は、ガス拡散デバイス9の第2の金属板10を平面視した図である。
図2は、第1実施形態の実施例のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図2(a)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図2(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5を平面視した図である。図2(c)は、ガス拡散デバイス9の第2の金属板10を平面視した図である。
図2(d)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図2(d)では、図2(a)、図2(b)および図2(c)に平面視で示された部材が積層された場合のD−D部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図2に示す例では、ガス拡散デバイス9は、第1のガス拡散層1と、第1の金属板5と、第2の金属板10と、を備える。第1のガス拡散層1および第1の金属板5は、第1実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。なお、図2では、図1Aのガス拡散デバイス9に、第2の金属板10を設ける構成を図示しているが、図1Bのガス拡散デバイス9に第2の金属板10を設けてもよい。
本実施例のガス拡散デバイス9は、第1実施形態のガス拡散デバイス9において、第1の金属板5の主面のうち、第1のガス拡散層1と対向していない主面(以下、反対面)上に第1のガス拡散層1のガス流路6を塞ぐ第2の金属板10を備える。具体的には、第1の金属板5の複数のスリット孔36が、第2の金属板10によって反対面から覆われている。
また、第2の金属板10は、ガス導入用のマニホルド孔11およびガス導出用のマニホルド孔12を備える。第2の金属板10のマニホルド孔11およびマニホルド孔12はそれぞれ、第1の金属板5のマニホルド孔7およびマニホルド孔8のそれぞれと対置するように配されている。
つまり、ガス拡散デバイス9の筒状のガス導入マニホルドが、マニホルド孔11とマニホルド孔7とマニホルド孔3とによって形成されている。ガス拡散デバイス9の筒状のガス導出マニホルドが、マニホルド孔12とマニホルド孔8とマニホルド孔4とによって形成されている。
第2の金属板10の材質としては、例えば、ステンレススチール、チタン、チタン合金、アルミニウム合金などを用いることができる。第2の金属板10の厚みは、数十μm程度(例えば、約50μm程度)であってもよい。これらの材質および数値は例示であって、本例に限定されない。
以上により、本実施例のガス拡散デバイス9では、第2の金属板10によって、ガス流路6を流通するガスが、第1の金属板5の反対面から外部へ漏れることが適切に抑制される。
また、本実施例のガス拡散デバイス9では、第2の金属板10と第1の金属板5と第1のガス拡散層1とは、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させて一体的に結合されていてもよい。例えば、第2の金属板10の主面と第1の金属板5の主面と第1のガス拡散層の主面が、拡散接合などにより面接合が行われていてもよい。これにより、第2の金属板10と第1の金属板5と第1のガス拡散層1とを機械的な締結部材で固定して積層する場合に比べ、互いの接合部の空隙が消失するのでガス拡散デバイス9の接触抵抗(電気抵抗)を低減できる。すると、例えば、ガス拡散デバイス9を電気化学式水素ポンプなどに用い、ガス拡散デバイス9に所望の電圧を印加する場合は、電気化学式水素ポンプに必要な消費電力の増加を抑制できる。
なお、本実施例のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第1実施形態または第1実施形態の変形例のガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
(第2実施形態)
図3Dは、第2実施形態のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部の断面の一例を示す図である。図3A、図3Bおよび図3Cは、第2実施形態のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部を構成する積層体の層の一例を平面視した図である。
図3Dは、第2実施形態のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部の断面の一例を示す図である。図3A、図3Bおよび図3Cは、第2実施形態のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部を構成する積層体の層の一例を平面視した図である。
本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1実施形態または第1実施形態の実施例のガス拡散デバイス9において、第1のガス拡散層1は、複数の貫通孔21を有する金属板の積層体20を含む。
具体的には、図3Dに示すように、積層体20は、ガスが通過する、複数の貫通孔21を有する層22を備える。また、積層体20の少なくとも1層22は、貫通孔21同士を連絡する連絡路23を備える。積層体20は、複数の貫通孔21を有する層22を備え、積層体20の少なくとも1層22が、貫通孔21同士を連絡する連絡路23を備えていれば、どのような構成であってもよい。
図3Dに示す例では、積層体20を貫通する方向に延伸するガス流路(以下、基準ガス流路)を構成する貫通孔21および連絡路23の両端部と、基準ガス流路から枝分かれし、隣の基準ガス流路に至るように積層体20の主面と平行な方向に延伸するガス流路を構成する連絡路23とが、積層体20に設けられている。これにより、連絡路23は、連絡路23が設けられた層22に隣り合う層22の貫通孔21同士を連絡する。
なお、ガス拡散部24の他の例は、変形例で説明する。
このような積層体20を平面視した場合、例えば、図3Aに示すように、積層体20の層22を構成する矩形状の金属板22Aに、複数の貫通孔21Aが、縦および横に等間隔ピッチでマトリクス状(格子状)に形成されていてもよい。貫通孔21Aの形状は、どのような形状でも構わない。貫通孔21Aは、例えば、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の丸孔であってもよい。なお、図3Aの金属板22Aは、上記の連絡路を備えていない。
また、図3Bに示すように、積層体20の層22を構成する矩形状の金属板22Bに、複数の貫通孔21Bが、縦および横に等間隔ピッチで形成されていてもよい。貫通孔21Bの形状は、どのような形状でも構わない。貫通孔21Bは、例えば、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の丸孔であってもよい。
図3Bに示す例では、隣接する貫通孔21Bの中心が結ばれると、二点鎖線で示す菱形Sとなるように、貫通孔21Bが縦および横に配列されている。本例では、連絡路23Bは、隣り合う菱形Sのそれぞれの中心PBを斜めに結ぶ開口となるように形成されている。また、連絡路23Bは、貫通孔21B同士が連絡路23Bを横断せずに結ばれる第1方向と平行な方向に延伸しているとも言える。また、連絡路23Bは、第1方向と異なる方向で隣り合う貫通孔21B同士のうち離間距離のより長い隣り合う貫通孔21B同士(縦方向および横方向に隣り合う貫通孔21B同士)を結ぶ直線の中点(PB)を結ぶ開口となるよう形成されているとも言える。そして、例えば、金属板22Bと金属板22Aとを積層する場合、貫通孔21Aと貫通孔21Bとが重なり合うとともに、貫通孔21Aと連絡路23Bの両端部とが重なり合うように、貫通孔21Bおよび連絡路23Bが配列されている。よって、この場合、連絡路23Bは、貫通孔21A同士を連絡することができる。
連絡路23Bは、どのような形状でも構わない。例えば、貫通孔21Bが、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の丸孔である場合、連絡路23Bは、幅が数十μm程度(例えば、約50μm程度)のスリットであってもよい。
また、図3Cに示すように、積層体20の層22を構成する矩形状の金属板22Cに、複数の貫通孔21Cが形成されていてもよい。貫通孔21Cの形状は、どのような形状でも構わない。貫通孔21Cは、例えば、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の丸孔であってもよい。
図3Cに示す例では、連絡路23Cを横断せずに、隣接する貫通孔21Cの中心が結ばれると、二点鎖線で示す傾斜直線Lとなるように、貫通孔21Cが縦および横に配列されている。本例では、連絡路23Cは、横方向に隣り合う貫通孔21C同士を結ぶ直線を三等分した場合の2つの中間点PCを横に結ぶ開口となるように形成されている。そして、例えば、金属板22Aと金属板22Cと積層する場合、貫通孔21Aと貫通孔21Cとが重なり合うとともに、貫通孔21Aと連絡路23Cの両端部とが重なり合うように、貫通孔21Cおよび連絡路23Cが配列されている。よって、この場合、連絡路23Cは、貫通孔21A同士を連絡することができる。
連絡路23Cは、どのような形状でも構わない。例えば、貫通孔21Cが、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の丸孔である場合、連絡路23Cは、幅が数十μm程度(例えば、約50μm程度)のスリットであってもよい。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24を流れるガスの拡散が不均一化する恐れを適切に抑制できる。
つまり、第1のガス拡散層1が、適宜の流路部材のガス流路を通じてガス拡散部24の貫通孔にガスを流入させる構成を取る場合、第1のガス拡散層1が上記の連絡路を備えないと、流路部材のガス流路が設けられていない部分の垂直線上に位置するガス拡散部24の貫通孔にはガスが流れずに、ガス拡散部24のガスの拡散が不均一化する恐れがある。しかし、本実施形態の第1のガス拡散層1は、上記の連絡路23を介して、このようなガス拡散部24の貫通孔21にもガスを流すことができるので、ガスの拡散が不均一化することを適切に抑制できる。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9では、ガス拡散部24の複数の層22を構成する金属板22A、22B、22Cを、例えば、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させているので、ガス拡散部24への押圧に対して、ガス拡散デバイス9の変形が適切に抑制される。
なお、本実施形態のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の変形例および第1実施形態の実施例のいずれかのガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
また、以上の貫通孔21および連絡路23の形状および寸法などは例示であって、本例に限定されない。
(変形例)
図4は、第2実施形態の変形例のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部の一例を示す図である。
図4は、第2実施形態の変形例のガス拡散デバイスにおけるガス拡散部の一例を示す図である。
本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1実施形態または第1実施形態の実施例のガス拡散デバイス9において、第1のガス拡散層1は、ガスを拡散させる金属焼結体50を含む。つまり、本変形例のガス拡散デバイス9では、特開2009−277583号公報などに開示されている金属焼結体50が、第1のガス拡散層1のガス拡散部24を構成する。
具体的には、図4に示すように、金属焼結体50は、金属粉を焼結することで得られ、骨格部51および複数の空孔部52からなる多孔質化された構成を備える。
空孔部52は、直径が数十μm程度(例えば、約50μm程度)の空間であって互いに連通している。これにより、ガスが、金属焼結体50をその厚み方向に通過するとき、ガスを分散することができる。なお、金属焼結体50は、平滑に表面処理されている。金属焼結体50の厚みは、第1のガス拡散層1の厚みとほぼ同じになるように平滑化処理をしてもよい。
以上により、本変形例のガス拡散デバイス9は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24を流れるガスの拡散が不均一化する恐れを適切に抑制できる。
つまり、第1のガス拡散層1が、適宜の流路部材のガス流路を通じてガス拡散部24にガスを流入させる構成を取る場合、第1のガス拡散層1が上記の金属焼結体50を備えないと、流路部材のガス流路が設けられていない部分の垂直線上に位置するガス拡散部24にはガスが流れずに、ガス拡散部24のガスの拡散が不均一化する恐れがある。しかし、本実施形態の第1のガス拡散層1は、上記の金属焼結体50の空孔部52を介して、このようなガス拡散部24にもガスを流すことができるので、ガスの拡散が不均一化することを適切に抑制できる。
なお、本変形例のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の変形例および第1実施形態の実施例のいずれかのガス拡散デバイス9と同様であってもよい。また、以上の空孔部52の寸法は例示であって、本例に限定されない。
(第3実施形態)
[装置構成]
図5は、第3実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図5(a)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Bを平面視した図である。図5(b)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図5(c)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Aを平面視した図である。
[装置構成]
図5は、第3実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図5(a)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Bを平面視した図である。図5(b)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図5(c)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Aを平面視した図である。
図5(d)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図5(d)では、図5(a)、図5(b)および図5(c)に平面視で示された部材が積層された場合のD−D部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図5に示す例では、ガス拡散デバイス9は、第1の金属板5Aと、第1のガス拡散層1と、第1の金属板5Bと、を備える。第1のガス拡散層1は、第1実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。
第3実施形態の第1の態様のガス拡散デバイス9は、第1実施形態、第1実施形態の実施例、第2実施形態および第2実施形態の変形例のいずれかのガス拡散デバイス9において、第1のガス拡散層1の両方の主面にそれぞれ第1の金属板5A、5Bが設けられ、一方の第1の金属板5Aに設けられるマニホルド孔は、一方の第1の金属板5Aに設けられたガス流路6Aにガスを導入する第1の導入用マニホルド孔7Aを含み、他方の第1の金属板5Bに設けられるマニホルド孔は、他方の第1の金属板5Bに設けられたガス流路6Bからのガスが導出される第2の導出用マニホルド孔8Bを含む。
また、第3実施形態の第2の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1の態様のガス拡散デバイス9において、一方の第1の金属板5Aに設けられたマニホルド孔は、第2の導出用マニホルド孔8Bと連通する第1の導出用マニホルド孔8Aを含み、一方の第1の金属板5Aに設けられたガス流路6Aは、第1の導出用マニホルド孔8Aと連通しない。
また、第3実施形態の第3の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1の態様または第2の態様のガス拡散デバイス9において、他方の第1の金属板5Bに設けられたマニホルド孔は、第1の導入用マニホルド孔7Aと連通する第2の導入用マニホルド孔7Bを含み、他方の第1の金属板5Bに設けられたガス流路6Bは、第2の導入用マニホルド孔7Bと連通しない。
また、第3実施形態の第4の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1−第3の態様のいずれかのガス拡散デバイス9において、他方の第1の金属板5Bには、ガス流路6Bが設けられていない領域に第1のガス拡散層1から流入したガスを拡散するガス拡散部31が設けられている。
具体的には、図5に示すように、第1の金属板5Aの第1の導入用マニホルド孔7Aは、第1のガス拡散層1のマニホルド孔3を介して、第1の金属板5Bの第2の導入用マニホルド孔7Bと対置するように配されている。
第1の金属板5Aの第1の導出用マニホルド孔8Aは、第1のガス拡散層1のマニホルド孔4を介して、第1の金属板5Bの第2の導出用マニホルド孔8Bと対置するように配されている。
つまり、ガス拡散デバイス9の筒状のガス導入マニホルドが、第1の導入用マニホルド孔7Aとマニホルド孔3と第2の導入用マニホルド孔7Bとによって形成されている。ガス拡散デバイス9の筒状のガス導出マニホルドが、第1の導出用マニホルド孔8Aとマニホルド孔4と第2の導出用マニホルド孔8Bとによって形成されている。
また、第1の金属板5Aのガス流路6Aは、第1の導入用マニホルド孔7Aと連通し、ここから第1の金属板5Aの中央部付近にまで互いに平行に延伸する複数のスリット孔36Aで構成されている。つまり、スリット孔36Aは、第1の導出用マニホルド孔8Aとは連通しない。
また、第1の金属板5Bのガス流路6Bは、第2の導出用マニホルド孔8Bと連通し、ここから第1の金属板5Bの中央部付近にまで互いに平行に延伸する複数のスリット孔36Bで構成されている。つまり、スリット孔36Bは、第2の導入用マニホルド孔7Bとは連通しない。
また、第1の金属板5Bのガス拡散部31は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24に対向する第1の金属板5Bの部分のうち、ガス流路6Bが設けられていない箇所に所定の等間隔ピッチで配された複数の貫通孔31Aで構成されている。
なお、図5では図示を省略しているが、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1のガス拡散層1と対向していない第1の金属板5Aの主面には、スリット孔36Aを塞ぐための適宜の金属製部材(例えば、上記の第2の金属板10など)が配されていてもよい。
[動作]
以下、図5を参照しながら、第3実施形態のガス拡散デバイス9の動作の一例を説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
以下、図5を参照しながら、第3実施形態のガス拡散デバイス9の動作の一例を説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
まず、第1の導入用マニホルド孔7Aに外部からガスが供給される。すると、第1の導入用マニホルド孔7Aは、第1の金属板5Aのガス流路6Aの一端と連通しているので、第1の導入用マニホルド孔7Aからガス流路6Aにガスが送られる。
このとき、ガス流路6Aを流通するガスは全量、第1のガス拡散層1のガス拡散部24へ送られる。ガス拡散部24は、上記で説明したガス拡散作用を備える。よって、ガス流路6Aから第1の金属板5Aと対向していないガス拡散部24の主面(以下、反対面)へと向かうガスが、ガス拡散部24で均一に拡散されながら、ガス拡散部24の反対面を通過し、第1の金属板5Bへ送られる。
第1の金属板5Bでは、ガス拡散部24で拡散されたガスは、貫通孔31Aとガス流路6Bを通じて、第1の金属板5B上に配された図示しない適宜の部材(例えば、触媒層など)に供給される。
第1の金属板5Bを通過しなかった余剰のガスは、第1の金属板5Bのガス流路6Bの一端と連通した第2の導出用マニホルド孔8Bに送られ、外部へ排出される。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1の金属板5Aのガス流路6Aを第1の導出用マニホルド孔8Aと連通させないことで、第1の金属板5Aのガス流路6Aを流通するガスを全量、第1のガス拡散層1のガス拡散部24から第1の金属板5Bへと送ることができる。
また、ガス拡散部24で拡散された適量のガスを、貫通孔31Aとガス流路6Bを通じて適宜の部材(例えば、触媒層など)に供給できるとともに、ガス拡散部24の余剰のガスを第2の導出用マニホルド孔8Bを通じて外部へ排出できる。よって、ガス拡散部24の余剰のガスが第1の金属板5Aに戻ることが抑制されるので、ガス拡散部24のガスの流れがスムーズになる。
なお、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5Aのガス流路6Aの流路長が、第1の導入用マニホルド孔7Aから第1の金属板5Aの中央部近傍までの距離に設定され、第1の金属板5Bのガス流路6Bの流路長が、第1の金属板5Bの中央部近傍から第2の導出用マニホルド孔8Bまでの距離に設定されている。しかし、これらの流路長は例示であって、本例に限定されない。つまり、ガス流路6Aおよびガス流路6Bの流路長は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24に、ガスを可能な限り均一に供給し得る距離に設定してもよい。このとき、ガス拡散部24の多孔度および圧損、第1のガス拡散層1の厚み、ガスの物性などを考慮して所望の値に設定する必要がある。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5Aと第1のガス拡散層1と第1の金属板5Bとは、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させて一体的に結合されていてもよい。例えば、第1の金属板5Aの主面と第1のガス拡散層1の主面と第1の金属板5Bの主面とが、拡散接合などにより面接合が行われていてもよい。これにより、第1の金属板5Aと第1のガス拡散層1と第1の金属板5Bとを機械的な締結部材で固定して積層する場合に比べ、互いの接合部の空隙が消失するのでガス拡散デバイス9の接触抵抗(電気抵抗)を低減できる。すると、例えば、ガス拡散デバイス9を電気化学式水素ポンプなどに用い、ガス拡散デバイス9に所望の電圧を印加する場合は、電気化学式水素ポンプに必要な消費電力の増加を抑制できる。
なお、本実施形態のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の変形例、第1実施形態の実施例、第2実施形態および第2実施形態の変形例のいずれかのガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図6(a)は、ガス拡散デバイス9の第2のガス拡散層13を平面視した図である。図6(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Bを平面視した図である。図6(c)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図6(d)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Aを平面視した図である。
図6は、第4実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図6(a)は、ガス拡散デバイス9の第2のガス拡散層13を平面視した図である。図6(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Bを平面視した図である。図6(c)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図6(d)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5Aを平面視した図である。
図6(e)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図6(e)では、図6(a)、図6(b)、図6(c)および図6(d)に平面視で示された部材が積層された場合のE−E部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図6に示す例では、ガス拡散デバイス9は、第2のガス拡散層13と、第1の金属板5Aと、第1のガス拡散層1と、第1の金属板5Bと、を備える。第1の金属板5A、第1のガス拡散層1および第1の金属板5Bは、第3実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。
第4実施形態の第1の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1−第4の態様のいずれかのガス拡散デバイス9において、他方の第1の金属板5Bの主面のうち、第1のガス拡散層1と対向していない主面上にガスを拡散する第2のガス拡散層13を備える。
また、第4実施形態の第2の態様のガス拡散デバイス9は、第4実施形態の第1の態様のガス拡散デバイス9において、第2のガス拡散層13には、第2の導入用マニホルド孔7Bと連通する第3の導入用マニホルド孔7Cと第2の導出用マニホルド孔8Bと連通する第3の導出用マニホルド孔8Cが設けられている。
具体的には、図6に示すように、第1の金属板5Bの第2の導入用マニホルド孔7Bは、第2のガス拡散層13の第3の導入用マニホルド孔7Cと対置するように配されている。
第1の金属板5Bの第2の導出用マニホルド孔8Bは、第2のガス拡散層13の第3の導出用マニホルド孔8Cと対置するように配されている。
つまり、ガス拡散デバイス9の筒状のガス導入マニホルドが、第1の導入用マニホルド孔7Aとマニホルド孔3と第2の導入用マニホルド孔7Bと第3の導入用マニホルド孔7Cとによって形成されている。ガス拡散デバイス9の筒状のガス導出マニホルドが、第1の導出用マニホルド孔8Aとマニホルド孔4と第2の導出用マニホルド孔8Bと第3の導出用マニホルド孔8Cとによって形成されている。
第2のガス拡散層13は、第2のガス拡散層13を通過するガスを拡散できれば、どのような構成であっても構わない。本実施形態のガス拡散デバイス9では、第2のガス拡散層13のガス拡散部32は、例えば、第1の金属板5Bを介して第1のガス拡散層1のガス拡散部24に対向する部分に、等間隔ピッチで配された複数の貫通孔32Aで構成されている。
なお、第2のガス拡散層13は、ガスを拡散させる金属製部材であれば、どのような構成であっても構わない。第2のガス拡散層13は、例えば、ステンレススチール、チタン、チタン合金、アルミニウム合金などの金属で構成されていてもよい。第2のガス拡散層13の厚みは、数十μm程度(例えば、約50μm程度)であってもよい。これらの材質および数値は例示であって、本例に限定されない。
また、図6では図示を省略しているが、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1のガス拡散層1と対向していない第1の金属板5Aの主面には、スリット孔36Aを塞ぐための適宜の金属製部材(例えば、上記の第2の金属板10など)が配されていてもよい。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1の金属板5Aのガス流路6Aを第1の導出用マニホルド孔8Aと連通させないことで、第1の金属板5Aのガス流路6Aを流通するガスを全量、第1のガス拡散層1のガス拡散部24から第1の金属板5Bへと送り、更に第2のガス拡散層13へと送ることができる。
そして、第2のガス拡散層13では、第1のガス拡散層1のガス拡散部24で拡散された適量のガスが、第2のガス拡散層13で更に拡散される。特に、第2のガス拡散層13のガス拡散部32には、等間隔ピッチで複数の貫通孔32Aが設けられているので、第2のガス拡散層13上に配された図示しない適宜の部材(例えば、触媒層など)の全域にガスを万遍なく均一に供給できる。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9では、第1の金属板5Aと第1のガス拡散層1と第1の金属板5Bと第2のガス拡散層13とは、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させて一体的に結合されていてもよい。例えば、第1の金属板5Aの主面と第1のガス拡散層1の主面と第1の金属板5Bの主面と第2のガス拡散層13の主面とが、拡散接合などにより面接合が行われていてもよい。これにより、第1の金属板5Aと第1のガス拡散層1と第1の金属板5Bと第2のガス拡散層13とを機械的な締結部材で固定して積層する場合に比べ、互いの接合部の空隙が消失するのでガス拡散デバイス9の接触抵抗(電気抵抗)を低減できる。すると、例えば、ガス拡散デバイス9を電気化学式水素ポンプなどに用い、ガス拡散デバイス9に所望の電圧を印加する場合は、電気化学式水素ポンプに必要な消費電力の増加を抑制できる。
なお、本実施形態のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第3実施形態の第1−第4の態様のいずれかのガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
(第5実施形態)
図7は、第5実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図7(a)は、ガス拡散デバイス9の第2のガス拡散層13を平面視した図である。図7(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5BBを平面視した図である。図7(c)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図7(d)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5AAを平面視した図である。
図7は、第5実施形態のガス拡散デバイスの一例を示す図である。図7(a)は、ガス拡散デバイス9の第2のガス拡散層13を平面視した図である。図7(b)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5BBを平面視した図である。図7(c)は、ガス拡散デバイス9の第1のガス拡散層1を平面視した図である。図7(d)は、ガス拡散デバイス9の第1の金属板5AAを平面視した図である。
図7(e)は、ガス拡散デバイス9の断面図である。つまり、図7(e)では、図7(a)、図7(b)、図7(c)および図7(d)に平面視で示された部材が積層された場合のE−E部に対応するガス拡散デバイス9の断面が示されている。
図7に示す例では、ガス拡散デバイス9は、第2のガス拡散層13と、第1の金属板5AAと、第1のガス拡散層1と、第1の金属板5BBと、を備える。第1のガス拡散層1および第2のガス拡散層13は、第4実施形態のガス拡散デバイス9と同様であるので説明を省略する。
第5実施形態の第1の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1−第4の態様および第4実施形態の第1−第2の態様のいずれかのガス拡散デバイス9において、一方の第1の金属板5AAに設けられたガス流路は、第1の導入用マニホルド孔7Aと連通する、複数の平行なガス流路6AAを含み、複数のガス流路6AAは、流路の長さが異なる。
また、第5実施形態の第2の態様のガス拡散デバイス9は、第3実施形態の第1−第4の態様、第4実施形態の第1−第2の態様および第5実施形態の第1の態様のいずれかのガス拡散デバイス9において、他方の第1の金属板5BBに設けられたガス流路は、第2の導出用マニホルド孔8Bと連通する、複数の平行なガス流路6BBを含み、複数のガス流路6BBは、流路の長さが異なる。
具体的には、図6に示すように、第1の金属板5AAのガス流路6AAは、第1の導入用マニホルド孔7Aと連通し、互いに平行に延伸する複数のスリット孔36AAで構成され、これらのスリット孔36AAの長さが不均一に構成されている。第1の金属板5BBのガス流路6BBは、第2の導出用マニホルド孔8Bと連通し、互いに平行に延伸する複数のスリット孔36BBで構成され、これらのスリット孔36BBの長さが不均一に構成されている。
以上により、本実施形態のガス拡散デバイス9は、第1の金属板5AAのガス流路6AAの長さを不均一に構成することで、第1のガス拡散層1のガス拡散部24における第1の導入用マニホルド孔7Aと近接する部分から遠隔する部分に至るまで万遍なく、ガス流路6AAからガス拡散部24にガスが供給される。また、第1の金属板5BBのガス流路6BBの長さを不均一に構成することで、第1のガス拡散層1のガス拡散部24における第2の導出用マニホルド孔8Bと近接する部分から遠隔する部分に至るまで万遍なく、ガス拡散部24からガス流路6BBに余剰のガスが排出される。
なお、ガス流路6AAおよびガス流路6BBの流路長は、第1のガス拡散層1のガス拡散部24に、ガスを可能な限り均一に供給し得る距離に設定してもよい。このとき、ガス拡散部24の多孔度および圧損、第1のガス拡散層1の厚み、ガスの物性などを考慮して所望の値に設定する必要がある。
また、本実施形態のガス拡散デバイス9は、上記特徴以外は、第3実施形態の第1−第4の態様および第4実施形態の第1−第2の態様のいずれかのガス拡散デバイス9と同様であってもよい。
(第6実施形態)
[装置構成]
図8および図9は、第6実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。図9は、図8のA部の拡大図である。
[装置構成]
図8および図9は、第6実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。図9は、図8のA部の拡大図である。
本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、一対の主面を備える電解質膜14と、電解質膜14の一方の主面に設けられたカソード触媒層15と、電解質膜14の他方の主面に設けられたアノード触媒層16と、カソード触媒層15に設けられたカソードガス拡散デバイス17と、アノード触媒層16に設けられたアノードガス拡散デバイス109と、カソード触媒層15およびアノード触媒層16の間に電圧を印加する電圧印加器19と、を備える。
電気化学式水素ポンプ100の単セル100Aは、電解質膜14、カソード触媒層15、アノード触媒層16、カソードガス拡散デバイス17およびアノードガス拡散デバイス109を備える。よって、図8の電気化学式水素ポンプ100は、3段の単セル100Aが積層されたスタックを構成しているが、単セル100Aの段数はこれに限定されない。つまり、単セル100Aの段数は、電気化学式水素ポンプ100の水素量などの運転条件をもとに適宜の数に設定することができる。
積層状態の単セル100Aを適切に保持するには、単セル100Aの最上層のカソードガス拡散デバイス17の端面および最下層のアノードガス拡散デバイス109の端面をそれぞれ、図示しない絶縁板などを介して端板26Uおよび端板26Dで挟み、単セル100Aに所望の締結圧をかける必要がある。そこで、端板26Uおよび端板26Dの適所に、単セル100Aに締結圧をかけるための皿ばねを備える複数の締結部材27(例えば、端板26Uおよび端板26Dの間を貫通するボルトとナットなど)が設けられている。
端板26Uには、カソードガス拡散デバイス17からのカソードガスが流通するカソードガス導出配管30が設けられている。つまり、カソードガス導出配管30は、単セル100Aに設けられた図示しないカソードガス導出マニホルドに連通している。
また、端板26Uには、アノードガス拡散デバイス109からの余剰のアノードガスが流通するアノードガス導出配管29も設けられている。つまり、アノードガス導出配管29は、積層状態の単セル100Aに設けられたアノードガス導出マニホルド29Aに連通している。なお、カソードガス拡散デバイス17およびアノードガス拡散デバイス109の間には、平面視において、アノードガス導出マニホルド29Aを囲むようにOリングなどのシール部材40が設けられ、アノードガス導出マニホルド29Aが、シール部材40で適切にシールされている。
端板26Dには、アノードガス拡散デバイス109に供給されるアノードガスが流通するアノードガス導入配管28が設けられている。つまり、アノードガス導入配管28は、積層状態の単セル100Aに設けられたアノードガス導入マニホルド28Aに連通している。なお、カソードガス拡散デバイス17およびアノードガス拡散デバイス109の間には、平面視において、アノードガス導入マニホルド28Aを囲むようにOリングなどのシール部材40が設けられ、アノードガス導入マニホルド28Aが、シール部材40で適切にシールされている。
電解質膜14は、プロトン(H+)を透過可能なプロトン伝導性高分子膜である。電解質膜14はプロトン伝導性高分子膜であれば、どのような膜であってもよい。例えば、電解質膜14として、フッ素系高分子電解質膜などを挙げることができる。具体的には、例えば、Nafion(登録商標、デュポン社製)、Aciplex(商品名、旭化成株式会社製)などを用いることができる。
カソード触媒層15は、上記のとおり、電解質膜14の一方の主面(例えば、おもて面)に設けられている。なお、平面視において、カソード触媒層15の周囲を囲むようにOリングなどのシール部材41が設けられ、カソード触媒層15が、シール部材41で適切にシールされている。カソード触媒層15は、例えば、触媒金属として白金を含むが、これに限定されない。
アノード触媒層16は、上記のとおり、電解質膜14の他方の主面(例えば、うら面)に設けられている。なお、平面視において、アノード触媒層16の周囲を囲むようにOリングなどのシール部材42が設けられ、アノード触媒層16が、シール部材42で適切にシールされている。アノード触媒層16は、例えば、触媒金属としてRuIrFeOxを含むが、これに限定されない。
カソード触媒層15もアノード触媒層16も、触媒の調製方法としては、種々の方法を挙げることができるので、特に限定されない。例えば、触媒の担体としては、導電性多孔質物質粉末、炭素系粉末などを挙げることができる。炭素系粉末としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、電気導電性を有する活性炭などの粉末を挙げることができる。カーボンなどの担体に、白金若しくは他の触媒金属を担持する方法は、特に限定されない。例えば、粉末混合または液相混合などの方法を用いてもよい。後者の液相混合としては、例えば、触媒成分コロイド液にカーボンなどの担体を分散させ、吸着させる方法などが挙げられる。また、必要に応じて活性酸素除去材を担体として、白金若しくは他の触媒金属を上記と同様の方法で担持することができる。白金などの触媒金属の担体への担持状態は、特に限定されない。例えば、触媒金属を微粒子化し、高分散で担体に担持してもよい。
カソードガス拡散デバイス17は、カソードガス拡散層17Aと、カソードセパレータ17Bとを備える。カソードガス拡散層17Aは、カソード触媒層15に接するように設けられている。カソードセパレータ17Bは、カソードガス拡散層17Aを収容する収容部を備える。カソードガス拡散層17Aとしては、例えば、高弾性の黒鉛化炭素繊維、またはチタン粉末焼結体の表面に白金メッキを施した多孔質体などで構成され、ペーパー状にしたものを用いることができる。なお、前者の黒鉛化炭素繊維を用いる場合、炭素繊維を、例えば、2000℃以上で熱処理すると黒鉛結晶が発達し黒鉛繊維に変化する。
カソードセパレータ17Bには、カソードセパレータ17Bの収容部と連通し、カソードガスをカソードガス導出配管30に送るためのカソードガス導出マニホルドが設けられているが、本カソードガス導出マニホルドは一般的な構成なので図示および詳細な説明は省略する。
アノードガス拡散デバイス109は、第1実施形態、第1実施形態の実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態の第1−第4の態様、第4実施形態の第1−第2の態様および第5実施形態の第1−第2の態様のいずれかのガス拡散デバイス9を含む。アノードガス拡散デバイス109は、アノード触媒層16に接するように設けられている。アノードガス拡散デバイス109は、高圧による電解質膜14の押し付けに耐え得る程度の剛性を備える。なお、アノードガス拡散デバイス109の積層構成は、以上に述べたガス拡散デバイス9と同様であるので詳細な説明は省略する。
電圧印加器19は、上記のとおり、カソード触媒層15およびアノード触媒層16の間に電圧を印加する。具体的には、電圧印加器19のマイナス端子は、導電性のカソードガス拡散デバイス17に接続され、電圧印加器19のプラス端子が、導電性のアノードガス拡散デバイス109に接続されている。電圧印加器19は、カソード触媒層15およびアノード触媒層16の間に電圧を印加できれば、どのような構成であってもよい。
[動作]
以下、図9および図10を参照しながら本実施形態の電気化学式水素ポンプ100の動作について説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
以下、図9および図10を参照しながら本実施形態の電気化学式水素ポンプ100の動作について説明する。なお、以下の動作の一部または全部は、図示しない制御器の制御プログラムにより行われても構わない。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどが例示される。記憶回路として、例えば、メモリが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
まず、電圧印加器19により、カソードガス拡散デバイス17とアノードガス拡散デバイス109との間に電圧を印加する。制御器は、電圧印加器19の動作を制御する。例えば、制御器は、電圧印加器19の動作のON/OFFを制御してもよい。また、制御器は、電圧印加器19が印加する電圧の大きさを制御してもよい。
次に、アノードガス導入配管28を通じて、アノードガスがアノードガス拡散デバイス109に供給される。すると、アノードガス中の水素は、アノード触媒層16上で電子を遊離してプロトン(H+)となる(式(1))。遊離した電子は、電圧印加器19を介してカソード触媒層15へと移動する。なお、アノードガスとして、例えば、水素含有の改質ガス、水電解法で生成される水素含有ガスなどを挙げることができる。
一方、プロトンは、水分子を同伴しながら電解質膜14内を透過し、カソード触媒層15に移動する。カソード触媒層15では、電解質膜14を透過したプロトンと、電子とによる還元反応が行われ、カソードガス(水素ガス)が生成される(式(2))。
これにより、CO2ガスなどの不純物を含む水素ガス(アノードガス)から高効率に水素ガスの純化が行われる。なお、アノードガスには、不純物としてCOガスを含有する場合がある。この場合、COガスは、アノード触媒層16などの触媒活性を低下させるので、COガスは、図示しないCO除去器(例えば、変成器、CO選択酸化器など)で除去する方がよい。
そして、カソードガス導出配管30の圧損を増やし、電圧印加器19の電圧Eを上げることで、カソードガス拡散デバイス17のガス圧力が上昇し、カソードガス圧が高圧になる。具体的には、アノードのガス圧P1、カソードのガス圧P2および電圧印加器19の電圧Eの関係は、以下の式(3)で定式化される。
アノード:H2(低圧)→2H++2e− ・・・(1)
カソード:2H++2e−→H2(高圧) ・・・(2)
E=(RT/2F)ln(P2/P1)+ir・・・(3)
式(3)において、Rは気体定数(8.3145J/K・mol)、Tは温度(K)、Fはファラデー定数(96485C/mol)、P2はカソードのガス圧、P1はアノードのガス圧、iは電流密度(A/cm2)、rはセル抵抗(Ω・cm2)である。
カソード:2H++2e−→H2(高圧) ・・・(2)
E=(RT/2F)ln(P2/P1)+ir・・・(3)
式(3)において、Rは気体定数(8.3145J/K・mol)、Tは温度(K)、Fはファラデー定数(96485C/mol)、P2はカソードのガス圧、P1はアノードのガス圧、iは電流密度(A/cm2)、rはセル抵抗(Ω・cm2)である。
式(3)から、電圧印加器19の電圧Eを上げることで、カソードのガス圧P2を上昇し得ることが容易に理解できる。なお、カソードガス導出配管30の圧損は、例えば、カソードガス導出配管30に設けられた開閉弁の開度により増減させることができる。
そして、カソードガス拡散デバイス17のガス圧が所定値以上になると、カソードガス導出配管30の圧損を減らすことで(例えば、開閉弁の開度を大きくすることで)、カソードガス拡散デバイス17のカソードガスが、カソードガス導出配管30を通じて図示しない高圧水素タンクへ充填される。一方、カソードガス拡散デバイス17のガス圧が所定圧力未満になると、カソードガス導出配管30の圧損を増やすことで(例えば、開閉弁の開度を小さくすることで)、カソードガス拡散デバイス17と高圧水素タンクとが遮断される。これにより、高圧水素タンクのカソードガスが、カソードガス拡散デバイス17に逆流することが抑制される。
このようにして、電気化学式水素ポンプ100により、高純度のカソードガス(水素ガス)が、所望の目標圧力に昇圧され、高圧水素タンクへ充填される。
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス拡散デバイス109の第1のガス拡散層1へのガス分配性を適切に確保しながら、カソードガス拡散デバイス17のガス圧が高圧になる場合であっても、アノードガス拡散デバイス109により電解質膜14およびアノード触媒層16の変形を適切に抑制し得る。
具体的には、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、例えば、図1Aに示すように、アノードガス拡散デバイス109の第1のガス拡散層1に、マニホルド孔7およびマニホルド孔8と連通するガス流路6を備える第1の金属板5が積層することで、第1のガス拡散層1のガス拡散部24へのガスの分配性が確保される。
また、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散デバイス109を構成する金属板が積層することで、アノードガス拡散デバイス109の適切な剛性が得られ、アノードガス拡散デバイス109の第1のガス拡散層1に高圧がかかる場合でもアノードガス拡散デバイス109の変形を抑制できる。
また、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散デバイス109を構成する金属板が、例えば、溶接、ロウ付け、溶着などで金属接合させて一体的に結合されていてもよい。例えば、アノードガス拡散デバイス109を構成する金属板が、拡散接合などにより面接合が行われていてもよい。これにより、これらの金属板を機械的な締結部材で固定して積層する場合に比べ、互いの接合部の空隙が消失するのでアノードガス拡散デバイス109の接触抵抗(電気抵抗)を低減できる。すると、アノードガス拡散デバイス109に所望の電圧を印加する際の電気化学式水素ポンプ100に必要な消費電力の増加を抑制できる。
なお、第1実施形態、第1実施形態の実施例、第1実施形態の変形例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態および第6実施形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。
また、上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、溝加工および曲げ加工を行わずに、ガス流路を金属板に適切に設けることができるガス拡散デバイスを提供する。よって、本開示の一態様は、例えば、電気化学式水素ポンプに利用できる。
1 :第1のガス拡散層
3 :マニホルド孔
4 :マニホルド孔
5 :第1の金属板
5A :第1の金属板
5AA :第1の金属板
5B :第1の金属板
5BB :第1の金属板
6 :ガス流路
6A :ガス流路
6AA :ガス流路
6B :ガス流路
6BB :ガス流路
7 :マニホルド孔
7A :第1の導入用マニホルド孔
7B :第2の導入用マニホルド孔
7C :第3の導入用マニホルド孔
8 :マニホルド孔
8A :第1の導出用マニホルド孔
8B :第2の導出用マニホルド孔
8C :第3の導出用マニホルド孔
9 :ガス拡散デバイス
10 :第2の金属板
11 :マニホルド孔
12 :マニホルド孔
13 :第2のガス拡散層
14 :電解質膜
15 :カソード触媒層
16 :アノード触媒層
17 :カソードガス拡散デバイス
17A :カソードガス拡散層
17B :カソードセパレータ
19 :電圧印加器
20 :積層体
21 :貫通孔
21A :貫通孔
21B :貫通孔
21C :貫通孔
22 :層
22A :金属板
22B :金属板
22C :金属板
23 :連絡路
23B :連絡路
23C :連絡路
24 :ガス拡散部
26D :端板
26U :端板
27 :締結部材
28 :アノードガス導入配管
28A :アノードガス導入マニホルド
29 :アノードガス導出配管
29A :アノードガス導出マニホルド
30 :カソードガス導出配管
31 :ガス拡散部
31A :貫通孔
32 :ガス拡散部
32A :貫通孔
36 :スリット孔
36A :スリット孔
36AA :スリット孔
36B :スリット孔
36BB :スリット孔
40 :シール部材
41 :シール部材
42 :シール部材
50 :金属焼結体
51 :骨格部
52 :空孔部
100 :電気化学式水素ポンプ
100A :単セル
109 :アノードガス拡散デバイス
3 :マニホルド孔
4 :マニホルド孔
5 :第1の金属板
5A :第1の金属板
5AA :第1の金属板
5B :第1の金属板
5BB :第1の金属板
6 :ガス流路
6A :ガス流路
6AA :ガス流路
6B :ガス流路
6BB :ガス流路
7 :マニホルド孔
7A :第1の導入用マニホルド孔
7B :第2の導入用マニホルド孔
7C :第3の導入用マニホルド孔
8 :マニホルド孔
8A :第1の導出用マニホルド孔
8B :第2の導出用マニホルド孔
8C :第3の導出用マニホルド孔
9 :ガス拡散デバイス
10 :第2の金属板
11 :マニホルド孔
12 :マニホルド孔
13 :第2のガス拡散層
14 :電解質膜
15 :カソード触媒層
16 :アノード触媒層
17 :カソードガス拡散デバイス
17A :カソードガス拡散層
17B :カソードセパレータ
19 :電圧印加器
20 :積層体
21 :貫通孔
21A :貫通孔
21B :貫通孔
21C :貫通孔
22 :層
22A :金属板
22B :金属板
22C :金属板
23 :連絡路
23B :連絡路
23C :連絡路
24 :ガス拡散部
26D :端板
26U :端板
27 :締結部材
28 :アノードガス導入配管
28A :アノードガス導入マニホルド
29 :アノードガス導出配管
29A :アノードガス導出マニホルド
30 :カソードガス導出配管
31 :ガス拡散部
31A :貫通孔
32 :ガス拡散部
32A :貫通孔
36 :スリット孔
36A :スリット孔
36AA :スリット孔
36B :スリット孔
36BB :スリット孔
40 :シール部材
41 :シール部材
42 :シール部材
50 :金属焼結体
51 :骨格部
52 :空孔部
100 :電気化学式水素ポンプ
100A :単セル
109 :アノードガス拡散デバイス
Claims (13)
- ガスを拡散させる、金属製の第1のガス拡散層と、
前記第1のガス拡散層の少なくとも一方の主面上に設けられ、ガスが流通するマニホルド孔および前記マニホルド孔と連通するガス流路を備える第1の金属板とを備え、
前記ガス流路は、前記第1の金属板を貫通している、ガス拡散デバイス。 - 前記第1の金属板の主面のうち、前記第1のガス拡散層と対向していない主面上に前記ガス流路を塞ぐ第2の金属板を備える、請求項1記載のガス拡散デバイス。
- 前記第1のガス拡散層は、複数の貫通孔を有する金属板の積層体を含む、請求項1または2記載のガス拡散デバイス。
- 前記第1のガス拡散層は、ガスを拡散させる金属焼結体を含む、請求項1または2記載のガス拡散デバイス。
- 前記第1のガス拡散層の両方の主面にそれぞれ前記第1の金属板が設けられ、
一方の前記第1の金属板に設けられる前記マニホルド孔は、前記一方の第1の金属板に設けられた前記ガス流路にガスを導入する第1の導入用マニホルド孔を含み、
他方の前記第1の金属板に設けられる前記マニホルド孔は、前記他方の第1の金属板に設けられた前記ガス流路からのガスが導出される第2の導出用マニホルド孔を含む、請求項1−4のいずれか1項に記載のガス拡散デバイス。 - 前記一方の第1の金属板に設けられた前記マニホルド孔は、前記第2の導出用マニホルド孔と連通する第1の導出用マニホルド孔を含み、前記一方の第1の金属板に設けられたガス流路は、前記第1の導出用マニホルド孔と連通しない、請求項5記載のガス拡散デバイス。
- 前記他方の第1の金属板に設けられた前記マニホルド孔は、前記第1の導入用マニホルド孔と連通する第2の導入用マニホルド孔を含み、前記他方の第1の金属板に設けられた前記ガス流路は、前記第2の導入用マニホルド孔と連通しない、請求項5または6に記載のガス拡散デバイス。
- 前記他方の第1の金属板には、前記ガス流路が設けられていない領域に前記第1のガス拡散層から流入したガスを拡散するガス拡散部が設けられている、請求項5−7のいずれか1項に記載のガス拡散デバイス。
- 前記他方の第1の金属板の主面のうち、前記第1のガス拡散層と対向していない主面上にガスを拡散する第2のガス拡散層を備える、請求項5−8のいずれか1項に記載のガス拡散デバイス。
- 前記第2のガス拡散層には、前記第2の導入用マニホルド孔と連通する第3の導入用マニホルド孔と前記第2の導出用マニホルド孔と連通する第3の導出用マニホルド孔が設けられている、請求項9記載のガス拡散デバイス。
- 前記一方の第1の金属板に設けられた前記ガス流路は、前記第1の導入用マニホルド孔と連通する、複数の平行なガス流路を含み、前記複数のガス流路は、流路の長さが異なる、請求項5−10のいずれか1項に記載のガス拡散デバイス。
- 前記他方の第1の金属板に設けられた前記ガス流路は、前記第2の導出用マニホルド孔
と連通する、複数の平行なガス流路を含み、前記複数のガス流路は、流路の長さが異なる、請求項5−11のいずれか1項に記載のガス拡散デバイス。 - 一対の主面を備える電解質膜と、
前記電解質膜の一方の主面に設けられたカソード触媒層と、
前記電解質膜の他方の主面に設けられたアノード触媒層と、
前記カソード触媒層に設けられたカソードガス拡散デバイスと、
前記アノード触媒層に設けられたアノードガス拡散デバイスと、
前記カソード触媒層および前記アノード触媒層の間に電圧を印加する電圧印加器と、
を備え、
前記アノードガス拡散デバイスは、請求項1−12のいずれか1項に記載のガス拡散デバイスを含む、電気化学式水素ポンプ。
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