JP2010277968A - 燃料電池 - Google Patents

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健二 壷阪
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梨良 平澤
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Abstract

【課題】燃料電池の運転負荷の変動に対して、好適に対応可能な燃料電池を提供する。特に、アノードデッドエンド型の燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池20は、MEA80のアノード側に、ガス拡散層71、第2のプレート60、第1のプレート50、流路プレート40、セパレータ30を、その順に積層し、カソード側に、ガス拡散層72、セパレータ90を、その順に積層して構成される。第1のプレート50は、複数の貫通孔54を備え、第2のプレート60は、孔径の異なる貫通孔62及び貫通孔64を備えている。燃料電池20は、第1のプレート50に接続されたアクチュエータACを駆動して、第1のプレート50を積層面に沿って平行移動させて、低負荷運転時には、貫通孔54及び貫通孔62,64が形成する連通孔の孔径を小さくし、高負荷運転時には、連通孔の孔径を大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質膜・電極接合体の両側にガス流路部材とセパレータとを積層した燃料電池に関する。
燃料電池では、電解質膜・電極接合体のアノードに燃料ガスを供給すると共に、カソードに酸化ガスを供給して、発電反応を生じさせる。そして、反応に供された後の燃料ガス及び酸化ガスは、排ガスとして排出される。こうした燃料電池においては、アノードで消費されなかった燃料ガスは、系外に排出されることとなるため、エネルギー資源としての燃料ガスの消費効率を向上させることが課題となっていた。
このようなことから、いわゆるアノードデットエンド型の燃料電池が開発されている(例えば、下記特許文献1)。アノードデッドエンド型燃料電池は、未反応の燃料ガスの排出経路を有していない。あるいは、排出経路を有していても、未反応ガスの排出は、間欠的に行われる。こうすることで、燃料ガスを無駄なく発電反応に供することができる。
かかるアノードデットエンド型の燃料電池では、酸化ガスとして空気を用いる場合、未反応燃料ガスの排出を定常的には行わないため、カソード側から電解質膜を介してアノード側へ移動した窒素がアノード側で濃縮され、発電性能の低下を招き得る。こうした窒素濃縮は、アノード付近で局所的な窒素の高濃度エリアが生じた場合に、大きな問題となる。そこで、特許文献1では、セパレータに形成された燃料ガス流路とガス流路部材(ガス拡散層)との間に、略均等に配置された複数の貫通孔を備えたプレート(ここでは、水素供給プレートという)を挿入する技術についても開示している。かかる構成では、燃料ガスを均等に分散させて供給することができ、その結果、窒素がアノード付近に局所的に高濃度で滞留することを抑制することができる。
しかしながら、特許文献1の技術では、燃料電池の運転負荷が、低負荷から高負荷に切り替わる場合には、燃料電池の出力低下が問題となることがあった。具体的には、低負荷運転を行っている際には、ガス拡散層の沿面方向における燃料ガスの流速が遅く、窒素が拡散しやすい状態にある。加えて、水素供給プレートの貫通孔から供給される燃料ガスの流速も遅いので、窒素は、貫通孔を介して、セパレータ側の燃料ガス流路にまで窒素が拡散することとなる。このような状態で、燃料電池の運転負荷が低負荷から高負荷に切り替わると、燃料ガスの供給量が増加し、セパレータ側の燃料ガス流路に滞留していた窒素が一気にアノードに供給されることとなる、その結果、燃料電池の急激な出力低下を招くこととなる。このようなことから、アノードデッドエンド型の燃料電池において、運転負荷の変動に対して、好適に対応できる技術が求められていた。また、好適な運転制御を行うことは、アノードデッドエンド型の燃料電池に限らず、各種燃料電池に共通する課題であった。
特開2007−194074号公報
上述の問題の少なくとも一部を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、燃料電池の運転負荷の変動に対して、好適に対応可能な燃料電池を提供すること、特に、アノードデッドエンド型の燃料電池を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]電解質膜・電極接合体の両側にガス流路部材とセパレータとを積層し、該電解質膜・電極接合体に供給する水素を少なくとも一定期間封止して運転可能な燃料電池であって、前記電解質膜・電極接合体のアノード側で、前記ガス流路部材と前記セパレータとの間に配され、該セパレータ側から供給される燃料ガスを前記アノード側のガス流路部材側に導くための第1の貫通孔を備えた第1のプレートと、前記第1のプレートと前記アノード側のガス流路部材との間に配され、前記燃料ガスを前記第1の貫通孔から前記アノード側のガス流路部材に導くための、径が異なる少なくとも2種類の貫通孔である第2の貫通孔を備えた第2のプレートと、前記第1のプレートを前記燃料電池の積層面に沿って移動させて、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通する連通孔の孔径を変化させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、前記燃料電池の運転が相対的に低負荷であるときには、前記連通孔の孔径を相対的に小さくする燃料電池。
かかる構成の燃料電池は、第1の貫通孔を移動させて、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通する連通孔、すなわち、セパレータ側からガス流路部材へ燃料ガスを導く連通孔の孔径を、低負荷運転時には小さくなるように制御できる。したがって、低負荷運転時における連通孔を流れる燃料ガスの流速を早くできるので、アノード側からカソード側へ移動した窒素が、連通孔を介して、セパレータ側に拡散することを抑制できる。その結果、低負荷運転から高負荷運転に切り替わって、燃料ガスの供給量が増加した際に、セパレータ側に滞留した窒素が急激にガス流路部材に供給され、燃料電池の出力電圧が急に低下することを抑制することができる。
[適用例2]電解質膜・電極接合体の両側にガス流路部材とセパレータとを積層した燃料電池であって、前記ガス流路部材と前記セパレータとの間の少なくとも一方には、前記セパレータ側と前記ガス流路部材とを連通させる連通孔を形成し、該セパレータ側から供給される反応ガスを前記流路部材に導くための複数の貫通孔を有するプレートと、前記連通孔の数を変化させる変化手段とを備えた燃料電池。
かかる構成の燃料電池は、セパレータ側とガス流路部材とを連通させる連通孔の数を変化させることができるので、連通孔を流れる反応ガスの流速を好適に制御することができる。
燃料電池20の概略構成と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。 第1のプレート50及び第2のプレート60における貫通孔54,62,64の配置と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。 第1のプレート50の構成の変形例を示す説明図である。 第2実施例としての、第1のプレート50及び第2のプレート60における貫通孔52,54,62,64の配置と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。 第3実施例としての、燃料電池20の概略構成と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。 第3実施例としての、第2のプレート60における貫通孔64の配置と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。 第4実施例としての、第2のプレート60における貫通孔64の配置と、運転負荷に応じた連通孔の形成状態を示す説明図である。
本発明の実施例について説明する。
A.第1実施例:
本発明の実施例としての燃料電池20の概略構成を図1(a)に示す。燃料電池20は、固体高分子形燃料電池であり、MEA(Membrane Electrode Assembly)80、ガス拡散層71,72、セパレータ30,90、流路プレート40、第1のプレート50、第2のプレート60が積層されて構成されている。図1(a)では、燃料電池20の積層方向の断面の中心部を示している。図示するように、燃料電池20は、MEA80のアノード側に、ガス拡散層71、第2のプレート60、第1のプレート50、流路プレート40、セパレータ30が、その順に積層され、カソード側に、ガス拡散層72、セパレータ90が、その順に積層されている。なお、燃料電池20は、燃料電池20を構成する部材の積層方向に複数積層して、燃料電池スタックを構成してもよい。また、燃料電池20の形式は、固体高分子形燃料電池に限らず、リン酸形燃料電池など、他の形式であってもよい。
MEA80は、電解質膜82の表面上に、アノード電極81とカソード電極83とを備える。電解質膜82は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す固体高分子材料の薄膜である。本実施例では、電解質膜82には、ナフィオン(登録商標)を用いた。アノード電極81及びカソード電極83は、導電性を有する担体上に触媒を担持させた電極であり、本実施例においては、白金触媒を担持したカーボン粒子と、電解質膜82を構成する高分子電解質と同質の電解質とを備えている。
ガス拡散層71,72は、燃料ガス(本実施例では水素)または酸化ガス(本実施例では空気)を拡散して、アノード電極81またはカソード電極83に供給する。ガス拡散層71,72は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス、あるいは金属メッシュや発泡金属によって形成することができる。本実施例においては、ガス拡散層71,72は、カーボンペーパを用いた。ガス拡散層71,72は、大きな気孔を有する部材と、小さな気孔を有する部材との2層構造になっていてもよい。ガス拡散層71,72は、請求項のガス流路部材に該当する。なお、MEA80及びガス拡散層71,72は、その外周に配されたシールガスケットと一体形成される(図示せず)。シールガスケットは、MEA80に供給する燃料ガスや酸化ガスの漏れを防ぐために設置される。
また、流路プレート40、第1のプレート50及び第2のプレート60は、水素をガス拡散層71に、流速の制御可能に供給するための板状部材である。流路プレート40、第1のプレート50及び第2のプレート60は、ガス不透過性、耐腐食性、導電性を有する部材、例えば、圧縮カーボンやステンレス鋼で形成されるが、本実施例では、ステンレス鋼を用いた。流路プレート40は、第1のプレート50側の内側において、水素の流路となる溝形状(以下、水素流路という)を有している。水素流路には、図示しない燃料電池20の断面に形成された水素供給マニホールドから水素が供給される。
第1のプレート50は、燃料電池20の積層方向に貫通する複数の貫通孔54を備えている。貫通孔54は、流路プレート40の水素流路に対応する位置に設けられており、水素流路に供給された水素は、貫通孔54を介して、MEA80側に導かれる。第1のプレート50の積層面を流路プレート40側から見れば、図2(a)に示すように、貫通孔54が、面内にほぼ均一に配置されている。
また、第1のプレート50には、アクチュエータACが接続されており、第1のプレート50は、燃料電池20の積層面に沿って、図1(a)に示す左右方向に平行移動することが可能となっている。本実施例においては、アクチュエータACは、モータと、モータの駆動力を伝える駆動ベルトと、第1のプレート50及び駆動ベルトに接続され、モータの駆動によって、第1のプレート50の移動力を第1のプレート50に与える棒状部材とを備えている。本実施例においては、アクチュエータACの動作は、燃料電池20の動作全般を制御する制御部(図示せず)によって制御される。
第2のプレート60は、燃料電池20の積層方向に貫通する複数の貫通孔62及び64を備えている。貫通孔64の孔径は、貫通孔54の孔径と同一サイズであり、貫通孔62の孔径よりも大きく形成されている。第2のプレート60の積層面を第1のプレート50側から見れば、図2(b)に示すように、貫通孔62及び64が、面内にほぼ均一に配置されている。また、図2(b)に示すように、貫通孔62と貫通孔64とは、同一の位置関係で同数だけ形成され、貫通孔64の各々は、貫通孔54の各々と同一の位置関係で同数だけ形成されている。
かかる構成の第1のプレート50及び第2のプレート60においては、アクチュエータACを駆動させて、第1のプレート50の位置を平行移動させることにより、第1のプレート50が備える貫通孔54と、第2のプレート60が備える貫通孔62及び貫通孔64との連通状態を変化させることができる。図1(a)では、アクチュエータACを駆動して、貫通孔54と貫通孔62とが完全に重畳し、かつ、貫通孔54と貫通孔64とが全く重畳しない位置に第1のプレート50を移動させた状態を示している。
かかる位置関係の第1のプレート50及び60を流路プレート40側から見た様子を図2(c)に示す。図2(c)では、流路プレート40の水素流路とガス拡散層71とが連通する部分(かかる部分を、以下、連通孔という)についてのみ、黒色で塗りつぶして表示している。図示するように、貫通孔62の大きさの連通孔が、積層面内にほぼ均一に配置された状態となっている。かかる状態においては、流路プレート40の水素流路から供給される水素は、貫通孔62の大きさの連通孔を介して、積層面内の分布が均一化するように、ガス拡散層71に供給される。
また、図1(b)では、アクチュエータACを駆動して、貫通孔54と貫通孔64とが完全に重畳し、かつ、貫通孔54と貫通孔62とが全く重畳しない位置に第1のプレート50を移動させた状態を示している。かかる位置関係の第1のプレート50及び60を流路プレート40側から見た様子を図2(d)に示す。図2(d)では、連通孔についてのみ、黒色で塗りつぶして表示している。図示するように、貫通孔54の大きさの連通孔が、積層面内にほぼ均一に配置された状態となっている。かかる状態においては、流路プレート40の水素流路から供給される水素は、貫通孔54(貫通孔64)の大きさの連通孔を介して、積層面内の分布が均一化するように、ガス拡散層71に供給される。
このように、第1のプレート50を移動させることによって、流路プレート40の水素流路と、ガス拡散層71とを連通させる連通孔の孔径を変化させることが可能となる。なお、連通孔の孔径を大きくすれば、水素が連通孔を流れる流速は遅くなり、連通孔の孔径を小さくすれば、水素が連通孔を流れる流速は早くなる。
セパレータ30,90は、MEA80に供給される燃料ガス及び酸化ガスの隔壁として機能すると共に、燃料電池20が複数接続される場合には、隣り合う燃料電池20同士を電気的に接続する板状部材である。セパレータ30,90は、ガス不透過性、耐腐食性、導電性を有する部材、例えば、圧縮カーボンやステンレス鋼で形成されるが、本実施例では、ステンレス鋼を用いた。
セパレータ90は、その内部に、図1(a)に図示しない燃料電池20の断面に形成された酸素供給マニホールドと連通する流路(以下、第1の酸素流路という)と、酸素排出マニホールドと連通する流路(以下、第2の酸素流路という)とを備えている(図示せず)。また、セパレータ90は、図1(a)に示す断面の左右の両端において、第1の酸素流路または第2の酸素流路とガス拡散層72とを連通させる孔部を備えている(図示せず)。酸素供給マニホールドから供給される空気は、第1の酸素流路とセパレータ90の孔部とを介して、ガス拡散層72に供給され、セパレータ90の孔部と第2の酸素流路とを介して、酸素排出マニホールドに排出される。
セパレータ30は、水素を供給または排出するための機構は有していない。すなわち、本実施例の燃料電池20では、流路プレート40が水素を供給するための水素流路を備えているのみであり、水素の排出経路は備えていない。燃料電池20は、水素の排出を行わない、換言すれば、供給された水素を完全に消費する、いわゆるアノードデッドエンド型の燃料電池である。なお、上述の構成においては、セパレータ30と流路プレート40とは、それぞれ個別的に設けられた部材として示したが、セパレータ30及び流路プレート40は、一体的に形成されていてもよい。すなわち、燃料電池20は、流路プレート40を備えず、セパレータ30の第1のプレート50側に上述の水素流路が形成されていてもよい。
また、燃料電池20は、少なくとも一定期間、供給した水素を封止して運転可能であればよい。例えば、燃料電池20は、水素の排出機構を備え、間欠的に未反応水素を排出する構成であってもよい。
上述の燃料電池20は、低負荷運転時には、図1(a)及び図2(c)に示した第1のプレート50と第2のプレート60との位置関係となるように、すなわち、流路プレート40の水素流路とガス拡散層71とを連通させる連通孔の孔径が小さくなるように、アクチュエータACを駆動させて、第1のプレート50の位置を平行移動させる。また、高負荷運転時には、図1(b)及び図2(d)に示した第1のプレート50と第2のプレート60との位置関係となるように、すなわち、連通孔の孔径が大きくなるように、アクチュエータACを駆動させて、第1のプレート50の位置を平行移動させる。なお、上述の低負荷運転及び高負荷運転とは、相対的な運転負荷を意味している。
かかる構成の燃料電池20は、流路プレート40とガス拡散層71とを連通する連通孔が、燃料電池20の積層面において、面内にほぼ均一に配置されるので、水素の供給の面内分布を均一化することができる。その結果、ガス拡散層71には、水素の均一的な流れが形成されるので、カソード電極83に供給された空気に含まれる窒素が、電解質膜82を介してアノード電極81側に移動した場合に(以下、透過窒素という)、透過窒素が局所的に滞留して高濃度となり、燃料電池20の出力電圧を低下させることを抑制することができる。
また、かかる構成の燃料電池20は、低負荷運転時には、連通孔の孔径が小さくなるように第1のプレート50の位置を制御する。このとき、低負荷運転であるため、水素の供給量は、高負荷運転時よりも少なくなるが、連通孔の孔径を小さく制御しているので、水素が連通孔を通過する流速や、ガス拡散層71を積層面に沿った方向に移動する流速は、連通孔の孔径を制御しない場合と比べて速くなる。したがって、透過窒素がガス拡散層71から連通孔を介して流路プレート40の水素流路まで拡散し、滞留することを抑制することができる。その結果、低負荷運転から高負荷運転に切り替わった際に、水素の供給量が増加して、流路プレート40の水素流路に滞留した透過窒素が急激にガス拡散層71に供給され、ガス拡散層71の窒素濃度が急激に高まって、燃料電池20の出力電圧が急に低下することを抑制することができる。
また、かかる構成の燃料電池20は、高負荷運転時には、連通孔の孔径が大きくなるように第1のプレート50の位置を制御する。このとき、高負荷運転であるため、水素の供給量は、低負荷運転時よりも多くなるが、連通孔の孔径を大きく制御しているので、水素が連通孔を通過する流速や、ガス拡散層71を積層面に沿った方向に移動する流速は、連通孔の孔径を制御しない場合と比べて遅くなる。したがって、透過窒素が流路プレート40の水素流路にまで拡散し、滞留した場合であっても、低負荷運転から高負荷運転に切り替わった際に、流路プレート40の水素流路に滞留した透過窒素が、急激にガス拡散層71に供給されることを抑制することができる。その結果、燃料電池20の出力電圧が急に低下することを抑制することができる。なお、連通孔の孔径を制御するための運転負荷の閾値は、電解質膜82の窒素透過特性や、連通孔の孔径など、種々の要因を勘案して、適宜設定すればよい。
上述の実施例では、連通孔は、2種類の孔径で制御する構成を示したが、第2のプレート60が更に異なる孔径の貫通孔を備える構成とすれば、更に多くの孔径で制御することも可能である。また、第1のプレート50は、図3に示すように、2種類の孔径の貫通孔52,54を備え、低負荷運転時には貫通孔52及び62が連通孔を形成し、高負荷運転時には貫通孔54及び64が連通孔を形成する構成としてもよい。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例としての燃料電池20について、図4を用いて説明する。図4は、第1実施例の図2に対応するものであり、図2と同一の構成については、図2と同一の符号を付している。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。第2実施例としての第1のプレート50は、図4(a)に示すように、相対的に大きな孔径の貫通孔54と、相対的に小さな孔径の貫通孔52とを備えている。貫通孔52の数は、貫通孔54よりも少なく形成されている。なお、貫通孔52の設置位置は、所定のルールに基づいて決定されているが、その詳細は、以下の説明において明らかにする。
また、第2のプレート60は、図4(b)に示すように、相対的に大きな孔径の貫通孔64と、相対的に小さな孔径の貫通孔62とを備えている。貫通孔62の数は、貫通孔64よりも少なく形成されている。本実施例では、貫通孔64の孔径は、貫通孔54の孔径と同一サイズであり、貫通孔62の孔径は、貫通孔52の孔径と同一サイズである。
かかる構成の燃料電池20は、低負荷運転時には、図4(c)に示すように、アクチュエータACを駆動して、貫通孔54と貫通孔62とが完全に重畳し、かつ、貫通孔54と貫通孔64とが全く重畳せず、貫通孔52と貫通孔62とが完全に重畳する位置に第1のプレート50を移動させる。かかる状態では、図4(b)に示したように、貫通孔62の個数は、貫通孔64(貫通孔54)の個数よりも少ないので、連通孔は、図4(c)に示すように、相対的に小さな孔径で8個形成されている。
一方、燃料電池20は、高負荷運転時には、図4(d)に示すように、アクチュエータACを駆動して、貫通孔54と貫通孔64とが完全に重畳し、かつ、貫通孔54と貫通孔62とが全く重畳せず、かつ、貫通孔52と貫通孔62及び64とが全く重畳しない位置に第1のプレート50を移動させる。かかる状態では、連通孔は、図4(d)に示すように、相対的に大きな孔径で13個形成されている。
かかる構成の燃料電池20は、第2のプレート60に形成された貫通孔62と貫通孔64の個数が異なるため、低負荷運転時及び高負荷運転時において、連通孔の孔径を変化させるだけでなく、連通孔の個数(ピッチ)をも変化させることができる。したがって、より細かく、連通孔を通過する水素の流速を制御することができ、第1実施例の効果を高めることができる。なお、上述の例では、第1のプレート50は、相対的に孔径が小さい貫通孔52を備える構成としたが、これは、図4(a),(b)に示した貫通孔54及び貫通孔62,64の配置を前提とした場合、低負荷運転時における連通孔の面内分布をより均一化させることができるからであり、貫通孔52は必須ではない。
C.第3実施例:
本発明の第3実施例としての燃料電池20について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、第1実施例の図1に対応するものであり、図6は、第1実施例の図2に対応するものである。図5及び図6においては、図1または図2と同一の構成については、図1または図2と同一の符号を付している。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。第3実施例としての燃料電池20は、第1のプレート50及びアクチュエータACを備えていない点が第1実施例と異なる。また、第2のプレート60は、孔径が同一の貫通孔64のみを備え、貫通孔64の外周部に高吸水性部材67を備えている点が、第1実施例と異なる。高吸水性部材67は、例えば、高吸水性樹脂とすることができる。
かかる構成の燃料電池20は、低負荷運転時には、水素の連通孔を通る流速が相対的に遅いので、水分を含んだ状態で良好なプロトン伝導性を発揮する電解質膜82から拡散した水蒸気が、高吸水性部材67まで拡散しやすい。その結果、高吸水性部材67は、図5(a)に示すように、相対的に多量の水蒸気を吸収して膨張し、連通孔の孔径が狭められる。かかる状態の第2のプレート60を流路プレート40側から見た様子を図6(a)に示す。図示するように、高吸水性部材67によって狭められた連通孔(貫通孔64)が、積層面内にほぼ均一に配置された状態となっている。
一方、高負荷運転時には、水素の連通孔を通る流速が相対的に早いので、電解質膜82から拡散した水蒸気が、高吸水性部材67まで拡散しにくい。その結果、高吸水性部材67は相対的に少量の水蒸気しか吸収しないので、膨張量も小さく、図5(b)に示すように、連通孔の孔径が図5(a)と比べて相対的に大きくなる。かかる状態の第2のプレート60を流路プレート40側から見た様子を図6(b)に示す。図示するように、高吸水性部材67の膨張量が相対的に小さいために、図6(a)よりも大きな連通孔(貫通孔64)が、積層面内にほぼ均一に配置された状態となっている。
このように、第3実施例の燃料電池20は、低負荷運転時及び高負荷運転時における高吸水性部材67の膨張量の差を利用して、第1実施例と同様の流速制御が可能となり、第1実施例と同様の効果を奏する。また、燃料電池20は、アクチュエータACを備えておらず、運転負荷に応じた制御が必要ないので、構成を簡略化することができ、燃料電池20の低コスト化、小型化に資する。また、燃料電池20においては、連通孔の孔径は、高吸水性部材67の吸水状態に応じてリニアに変化するので、より細かい流速制御を行うことができる。
D.第4実施例:
本発明の第4実施例としての燃料電池20について、図7を用いて説明する。図7は、第3実施例の図6に対応するものである。図7においては、図6と同一の構成については、図6と同一の符号を付している。以下、第3実施例と異なる点についてのみ説明する。第4実施例としての燃料電池20は、高吸水性部材67の量が、貫通孔64によって異なる点が、第3実施例と異なる。具体的には、貫通孔64は、量が相対的に少ない高吸水性部材67aが設けられた貫通孔64aと、量が相対的に多い高吸水性部材67bが設けられた貫通孔64bとから構成される。
かかる燃料電池20では、低負荷運転時には、図7(a)に示すように、高吸水性部材67bの膨張量が相対的に大きいので、膨張した高吸水性部材67bが貫通孔64bを閉塞させ、貫通孔64bは連通孔とはならない。また、高吸水性部材67aの膨張量は相対的に小さいので、膨張した高吸水性部材67aが貫通孔64aを完全に閉塞させることはなく、貫通孔64aは連通孔となる。
一方、高負荷運転時には、図7(b)に示すように、高吸水性部材67a及び67bの膨張量は、低負荷運転時と比べて、いずれも相対的に小さいので、膨張した高吸水性部材67a,67bが貫通孔64a,64bを完全に閉塞させることはなく、貫通孔64a,64bは連通孔となる。また、連通孔(貫通孔64a,64b)の孔径は、低負荷運転時よりも大きくなる。
このように、第4実施例の燃料電池20は、高吸水性部材67の量を貫通孔64によって変えることで、第2実施例と同様に、連通孔の孔径の制御に加えて、ピッチの制御が可能となり、第2実施例と同様の効果を奏する。また、燃料電池20は、アクチュエータACを備えておらず、また、運転負荷に応じた制御が必要ないので、構成を簡略化することができ、燃料電池20の低コスト化、小型化に資する。なお、上述の例では、貫通孔64によって、高吸水性部材67の量を変えることで、連通孔のピッチを制御する構成について示したが、貫通孔64によって、吸水特性の異なる複数種類の高吸水性部材67を使い分けることで、連通孔のピッチを制御してもよい。
上述した第3実施例及び第4実施例に示した燃料電池20の構成は、水を含む電解質膜を備えた燃料電池に広く適用することができる。また、第1ないし第4実施例における連通孔の孔径やピッチを制御する構成は、アノードデッドエンド型燃料電池に限らず、種々の燃料電池の連通孔における反応ガスの流速制御に用いることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立クレームに記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。
20…燃料電池
30,90…セパレータ
40…流路プレート
50…第1のプレート
52,54…貫通孔
60…第2のプレート
62,64,64a,64b…貫通孔
67,67a,67b…高吸水性部材
71,72…ガス拡散層
80…MEA
81…アノード電極
82…電解質膜
83…カソード電極
AC…アクチュエータ

Claims (2)

  1. 電解質膜・電極接合体の両側にガス流路部材とセパレータとを積層し、該電解質膜・電極接合体に供給する水素を少なくとも一定期間封止して運転可能な燃料電池であって、
    前記電解質膜・電極接合体のアノード側で、前記ガス流路部材と前記セパレータとの間に配され、該セパレータ側から供給される燃料ガスを前記アノード側のガス流路部材側に導くための第1の貫通孔を備えた第1のプレートと、
    前記第1のプレートと前記アノード側のガス流路部材との間に配され、前記燃料ガスを前記第1の貫通孔から前記アノード側のガス流路部材に導くための、径が異なる少なくとも2種類の貫通孔である第2の貫通孔を備えた第2のプレートと、
    前記第1のプレートを前記燃料電池の積層面に沿って移動させて、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とが連通する連通孔の孔径を変化させるアクチュエータと
    を備え、
    前記アクチュエータは、前記燃料電池の運転が相対的に低負荷であるときには、前記連通孔の孔径を相対的に小さくする
    燃料電池。
  2. 電解質膜・電極接合体の両側にガス流路部材とセパレータとを積層した燃料電池であって、
    前記ガス流路部材と前記セパレータとの間の少なくとも一方には、
    前記セパレータ側と前記ガス流路部材とを連通させる連通孔を形成し、該セパレータ側から供給される反応ガスを前記流路部材に導くための複数の貫通孔を有するプレートと、
    前記連通孔の数を変化させる変化手段と
    を備えた燃料電池。
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JP2018059181A (ja) * 2016-10-05 2018-04-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガス拡散デバイスおよび電気化学式水素ポンプ

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