JP2018058467A - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニーグリップの荷重に耐え得る剛性を持つカバーを備えた鞍乗型車両を提供する。【解決手段】鞍乗型車両1は、車体フレーム2と、車体フレーム2に支持されるシート8と、シート8の前方に配置され、車体フレーム2の上方において左方及び右方における車両の外表面を構成し、樹脂で形成される樹脂カバー31と、樹脂カバー31の下方において樹脂カバー31に隣接し、側面視でシート8の前端8fより前に後端32rが位置する、ニーグリップカバー32とを備える。樹脂カバー31とニーグリップカバー32の少なくとも一方は、他方と接続する部分において段差を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、鞍乗型車両に関する。詳しくは、車体フレームを覆うカバーを有する鞍乗型車両に関する。
従来から、車体フレームを覆うカバーが取り付けられた鞍乗型車両が知られている。例えば、鞍乗型車両に取り付けられたカバーは、空気抵抗を減らす機能を有する。また、カバーは、鞍乗型車両の外観を形成するのに重要な役割を果たすことがある。或いは、エンジンに風を導く導風機能を有するカバーもある。例えば、特開2013−47023号公報(特許文献1)には、エンジンの上方に配置される燃料タンクの一部を側方から覆うシュラウドが開示されている。このシュラウドは、エンジンのシリンダヘッドに走行風を導く導風部を有する。このシュラウドは、燃料タンクの側面で支持される。
特開2013−47023号公報
鞍乗型車両のカバーは樹脂で形成されることが多い。ニーグリップの部分のカバーを樹脂で形成した場合、カバーが、ニーグリップの荷重に耐えられず変形する場合がある。そこで、本願は、ニーグリップの荷重に耐え得る剛性を持つカバーを備えた鞍乗型車両を開示する。
課題を解決するための手段及び発明の効果
発明者らは、シート前方の車体フレームを樹脂カバーで覆う構成を検討した。この構成では、樹脂カバーがニーグリップの荷重を受ける。この場合、樹脂カバーがニーグリップの荷重に耐えられない場合があることがわかった。
燃料タンクのような金属部材でニーグリップの荷重を直接的に受ける構造に比べて、樹脂カバーがニーグリップの荷重を主に受ける場合は、ニーグリップを受ける部品の剛性が不足する。そのため、樹脂カバーがニーグリップの荷重に耐えられない場合があると考えられる。
そこで、発明者らは、樹脂カバーにリブを設けて剛性を高めることを検討した。しかし、樹脂カバーの外側に突出するリブを設けるとリブがライダーの膝にあたり、ライダーがニーグリップしにくくなる。一方、樹脂カバーの内側に突出するリブを設けると、樹脂カバーの外表面のリブに対応する部分にひけ(リブが設けられる面の裏面におけるリブによる表面の荒れ)が生じる。その結果、外観を損ねる。
鋭意検討の結果、発明者らは、シートの前方において樹脂カバーを分割する構成に想到した。すなわち、車体フレームより上方における樹脂カバーとは別体のカバーとして、後端がシート前端より前に位置するカバーの上縁を樹脂カバーの下縁に接続することで、ニーグリップの荷重に対するカバーの剛性を確保することができることを見出した。
本発明の実施形態における鞍乗型車両は、車体フレームと、車体フレームに支持されるシートと、車体フレームの前後方向において前記シートの前方に配置され、前記車体フレームの上方において前記車体フレームの左右方向の左方及び右方における車両の外表面を構成し、樹脂で形成される樹脂カバーと、側面視で、前記車体フレームの上下方向における上縁の少なくとも一部が、前記樹脂カバーの下縁のすくなとも一部に隣接し、側面視で前記シートの前端より前に後端が位置する、ニーグリップカバーとを備える。前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーの少なくとも一方は、他方と接続する部分において段差を有する(第1の構成)。
上記第1の構成において、樹脂カバーは、シートの前方かつ車体フレームの上方で車両の左右の外表面を構成する。すなわち、樹脂カバーは、車体フレームの上方において少なくとも左右方向から車体フレームを覆う。ニーグリップカバーの上縁は、側面視で、樹脂カバーの下縁と接する。ニーグリップカバーの後端は、シートの前端より前に位置する。このように、樹脂カバーとニーグリップカバーを配置することにより、樹脂カバーとニーグリップカバーが接続される部分が、ライダーの膝の付近に配置されることになる。そのため、樹脂カバーとニーグリップカバーが接続される部分において、ニーグリップの荷重が大きくなる。樹脂カバーとニーグリップカバーが接続される部分では、樹脂カバーとニーグリップカバーの少なくとも一方が段差を有する。この段差により、樹脂カバーとニーグリップカバーが接続される部分における剛性が高くなる。すなわち、ニーグリップの荷重が大きくなる部分の樹脂カバー及びニーグリップカバーの剛性を高めることができる。その結果、ニーグリップの荷重に耐え得る剛性を持つカバーを持つ鞍乗型車両が提供できる。
前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーの少なくとも一方が、他方と接続する部分において段差を有する形態の1つとして、前記樹脂カバー及び前記ニーグリップカバーの少なくとも一方が、他方と接続する部分において、外表面に対して内側へ折れ曲がる屈曲部を有する形態とすることができる。また、この屈曲部から内側へ入ったところでさらに屈曲部が設けられもよい。
上記第1の構成において、側面視において、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの境界線は、前記ニーグリップカバーの後端から下方かつ前方に斜めに延びるラインを含むことができる(第2の構成)。樹脂カバーとニーグリップカバーの境界線では、樹脂カバーとニーグリップカバーが接続される。そのため、上記境界線の付近において、樹脂カバーとニーグリップカバーの剛性が高くなっている。第2の構成によれば、上記境界線が、ニーグリップの荷重が大きくなる部分に配置される。また、上記境界線が下方かつ前方に斜めに延びることで、ライダーの太腿の延びる方向に沿いやすくなる。そのため、ニーグリップの荷重に対する剛性をより効率よく高めることができる。
上記第1又は第2の構成において、側面視において、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの前記境界線は、前記車体フレームより上方に配置される部分を含んでもよい(第3の構成)。これにより、例えば、フレームより上方において剛性が不足しがちな箇所を境界線により補強することができる。或いは、フレームの上方でフレームに支持された他の部品が境界線を支持する構成とすることができる。そのため、ニーグリップの荷重に対する剛性をより効率よく高めることができる。
上記第1〜第3の構成のいずれかにおいて、前記鞍乗型車両は、前記車体フレームの上方において、前記車体フレームに支持され、前記シートの前方に配置される燃料タンクをさらに備えてもよい。この場合、前記樹脂カバーは、前記燃料タンクを覆うタンクカバーとすることができる。前記燃料タンクは、車体フレームの前後方向に延びるフランジを有してもよい。前記燃料タンクの前記フランジは、前記樹脂カバー又は前記ニーグリップカバーの少なくとも一方と近接する構成にすることができる(第4の構成)。これにより、前記樹脂カバー又は前記ニーグリップカバーのニーグリップ荷重に対する剛性をより高めることができる。ここで、近接する形態には、2つの部材が直接接する場合の他、緩衝材等の他の部材を介して2つの部材が接する場合も含む。
上記第1〜第4の構成のいずれかにおいて、側面視において、前記燃料タンクのフランジは、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの前記境界線と交差し、前記境界線における前記樹脂カバー及び前記ニーグリップカバーと近接する構成とする事ができる(第5の構成)。この構成においては、上記境界線における樹脂カバーとニーグリップカバーの剛性の向上の度合いが、燃料タンクのフランジによって高められる。
上記第1〜第5の構成のいずれかにおいて、前記車体フレームの前記シートの前の部分は、前記シートの前において前記樹脂カバーに覆われる前記車体フレームの部分は、前記車体フレームの左右方向における前記鞍乗型車両の中央において前後方向に延びる1本の中央フレームを含んでもよい(第6の構成)。こ鞍乗型車両の中央において前後に延びる1本の中央フレームをシートの前に配置した場合、当該中央フレームを覆う樹脂カバーの剛性が、ニーグリップの荷重に対して十分でなくなる場合が多いことを発明者らは見出した。そのため、シートの前に1本の中央フレームを配置した構成において、上記の樹脂カバー及びニーグリップカバーによる剛性の向上効果を好適に適用することができる。
上記第1〜第6の構成において、前記鞍乗型車両は、前記ニーグリップカバーの前方に配置され、前記車体フレームの側方を覆う前側面カバーを備えてもよい(第7の構成)。ニーグリップカバーは、車体フレームの前後方向において、前側面カバーとシートとの間に配置される。そのため、ニーグリップの荷重がよりかかりやすい位置に、ニーグリップカバーが配置される。
上記第7の構成において、前記前側面カバーは、前記車体フレームの前後方向に空気を通す通気口を有してもよい(第8の構成)。これにより、前側面カバーの内側に空気を導入することができる。
上記第8の構成において、前記ニーグリップカバーは、正面視で、前記通気口と重なる面を含む目隠し板と、前記通気口から後方に延び、側面視で、前記目隠し板と重なるよう配置される側面板とを有してもよい(第9の構成)。これにより、通気口から入った空気は、目隠し板により車両内側へ導かれる。また、目隠し板及び側面板により、前記ニーグリップカバー及び前側面カバーの内部の鞍乗型車両の部品が外部から見えにくいようにできる。その結果、鞍乗型車両の外観が良好になる。側面板は、側面から目隠し板を見えにくくする。これによっても、鞍乗型車両の外観が良好になる。
上記第9の構成において、前記ニーグリップカバーは、目隠し板から後方に延びるリブを有してもよい(第10の構成)。リブにより、ニーグリップカバーの剛性をより高めることができる。また、リブにより、通気口から入った空気が、後方へ流れるかのような外観を提供することができる。これにより、鞍乗型車両の外観が良好になる。
上記の第1〜第10の構成の説明において、「前方」は、車体フレームの前後方向の前方を意味する。「後方」は、車体フレームの前後方向の後方を意味する。「上方」は、車体フレームの上下方向の上方を意味する。「下方」は、車体フレーム上下方向の下方を意味する。「側方」は、車体フレームの左右方向の左方及び右方を意味する。「後端」は、前記車体フレームの前後方向における最も後方の端を意味する。「上縁」は、車体フレームの上下方向における上の縁を意味する。「下縁」は、車体フレームの上下方向における下の縁を意味する。1つの部材において、車体フレームの上下方向線と平行でない縁は、上縁か下縁のいずれかである。1つの部材の縁の車体フレームの上下方向の上方に部材がある場合は、その縁は下縁となる。部材の縁の車体フレームの上下方向の下方に部材がある場合は、その縁は上縁となる。
「側面視」は、車体フレームの左右方向の左方又は右方から見ることを意味する。「正面視」は、車体フレームの前後方向の前方から見ることを意味する。以下の説明においても、同様とする。
「前記車体フレームの左右方向における前記鞍乗型車両の中央」は、鞍乗型車両の車幅方向の中央と同じである。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの境界線は、前記ニーグリップカバーの後端から上方かつ前方に斜めに延びるラインを含むことができる。これにより、上記境界線が、ニーグリップの荷重が大きくなる部分に配置される。そのため、ニーグリップの荷重に対する剛性をより効率よく高めることができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記ニーグリップカバーの前記車体フレームの前後方向における前端は、前記樹脂カバーの前記車体フレームの前後方向における前端よりも前に位置していてもよい。これにより、ニーグリップの荷重がかかりやすい場所に、ニーグリップカバーを配置することができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記鞍乗型車両は、前記車体フレームの前部に設けられたヘッドパイプに挿入され、回転可能に支持されたステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトの上部に取り付けられたハンドルを備えてもよい。前記ステアリングシャフトにフロントフォークが取り付けられる。フロントフォークの下端において前輪が回転自在に支持される。
前記ニーグリップカバーの後端は、例えば、前記車体フレームの上下方向においてハンドルより下に位置することができる。これにより、ニーグリップ荷重に対する剛性向上の観点から適切な位置にニーグリップカバーを配置することができる。また、前記ニーグリップカバーは、車体フレームの前後方向において、前記ハンドルより後ろに配置することができる。これにより、ニーグリップ荷重に対する剛性向上の観点から適切な位置にニーグリップカバーを配置することができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記樹脂カバーは、前記ニーグリップカバーの後端に接続されていてもよい。これにより、前記樹脂カバーは、前記ニーグリップカバーの上方から後方にかけて形成されることになる。そのため、前記樹脂カバーが上方のみに形成される場合に比べて、前記樹脂カバーの剛性を高めることができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記樹脂カバーは、前記ニーグリップカバーの後端及び後端から前方かつ下方に延びる下縁に接続されてもよい。これにより、前記樹脂カバーは、前記ニーグリップカバーの上方から後方を回り込んで下方へかけて形成される。そのため、樹脂カバーの剛性をより高めることができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、前記樹脂カバー及び前記ニーグリップカバーは、側面視で、前記車体フレームに懸架されるパワーユニットの上方に配置することができる。これにより、前記樹脂カバー前記ニーグリップカバーが接続される部分を、よりニーグリップされやすい位置に配置することができる。
上記第1〜第10の構成のいずれかにおいて、側面視において、ニーグリップカバーの後端は、車体フレームの上下方向において、前輪の上端よりも上に配置することができる。また、側面視において、ニーグリップカバーの後端は、車体フレームの前後方向において、前輪の後端よりも後ろに配置することができる。これにより、ニーグリップ荷重に対する剛性向上の観点から適切な位置にニーグリップカバーを配置することができる。なお、前記の前輪に対するニーグリップカバーの後端の配置は、前輪の舵角が0すなわち、前輪の回転軸が車体フレームの左右方向と一致している状態における配置である。
図1は、車両の全体を左方から見た左側面図である。 図2は、燃料タンク23を左前上方から見た斜視図である。 図3は、図1のIII−III線の部分を前方から見た断面図である。 図4は、図1のIV−IV線の部分を前方から見た断面図である。 図5は、図1に示す樹脂カバー、ニーグリップカバー及び前側面カバーの構成を示す左側面図である。 図6は、図5のC−C線の部分を上方から見た断面図である。 図7は、前側面カバーを左前上方から見た斜視図である。 図8は、目隠し板付近を左後方から見た斜視図である。 図9は、図5に示す線AMにおける断面の構成を示す断面図である。 図10は、図5に示す線ALにおける断面の構成を示す断面図である。 図11は、樹脂カバーを、左前上方から見た斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図面において、矢印Fは、車両の前方向を示している。矢印Bは、車両の後方向を示している。矢印Uは、車両の上方向を示している。矢印Dは、車両の下方向を示している。矢印Rは、車両の右方向を示している。矢印Lは、車両の左方向を示している。
車体フレームは、鉛直方向に対して車両の左右方向又は車両の前後方向に傾斜する場合がある。そこで、車両を基準とした方向に加え、車体フレームを基準とした方向が定められる。添付の図面においては、車体フレームの前後方向、左右方向、及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向、及び上下方向と、それぞれ、一致している。つまり、添付の図面は、車両が左右に傾斜することなく、直立している状態を示している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向」、「車体フレームの左右方向」、および「車体フレームの上下方向」とは、車両を運転する乗員から見て、車体フレームを基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を意味する。車体フレームの左右方向は、車幅方向と同じである。
以下の説明において、単に「前方」、「後方」、「左方」、「右方」、「上方」、又は、「下方」と記載した場合は、それぞれ、車体フレームの前後方向の前方、車体フレームの前後方向の後方、車体フレームの左右方向の左方、車体フレームの左右方向の右方、車体フレームの上下方向の上方、又は、車体フレームの上下方向の下方を意味するものとする。
本明細書において、「車体フレームの前後方向の前方に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いた方向に延びることを含む。「車体フレームの前後方向の後方に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いた方向に延びることを含む。
本明細書において、「車体フレームの左右方向の左方に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いた方向に延びることを含む。「車体フレームの左右方向の右方に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いた方向に延びることを含む。
本明細書において、「車体フレームの上下方向の上方に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いた方向に延びることを含む。「車体フレームの上下方向の下方に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いた方向に延びることを含む。
本明細書において、「車体フレームの直立状態」とは、車体フレームの上下方向が鉛直方向と一致している状態を意味する。この状態においては、車両を基準にした方向と車両フレームを基準にした方向は一致する。車体フレームが鉛直方向に対して左右方向に傾斜しているときは、車両の左右方向と車体フレームの左右方向は一致せず、車両の上下方向と車体フレームの上下方向も一致しない。これに対して、車体フレームが鉛直方向に対して左右方向に傾斜しているときであっても、車両の前後方向と車体フレームの前後方向は一致する。
本明細書において、「接続」は、物理的な接続の他、電気的な接続、及び、通信可能な状態になることを含む。物理的な接続の場合は、例えば、2つの部材が直接接続される場合と、2つの部材が、他の部材を介して間接的に接続される場合を含む。
(車両の構成)
図1は、本実施形態における鞍乗型車両の左側面図である。図1に示す鞍乗型車両1(以下、単に車両1と称する)は、自動二輪車である。車両1は、車体フレーム2、パワーユニット18、前輪6f、後輪6b、ハンドル22,ステアリングシャフト21、フロントフォーク19、燃料タンク23、シート8、リアサスペンション14、及びリアアーム3を備える。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ2a、ダウンフレーム2b、メインフレーム2c、縦フレーム2d、リアアッパフレーム2e、リアロワフレーム2fを含んでいる。メインフレーム2cは、前後方向に延びる。メインフレーム2cは、車体フレーム2の左右方向における車両1の中央に配置される。メインフレーム2cは、中央フレームの一例である。メインフレーム2cは、1本の管状部材で構成される。側面視において、メインフレーム2cの前部は、後部より車体フレーム2の上下方向において高い位置にある。
メインフレーム2cの前部は、ヘッドパイプ2aに接続されている。ヘッドパイプ2aからダウンフレーム2bが下方に延びる。リアアッパフレーム2eは、メインフレーム2cの後部から後方に延びる。縦フレーム2dは、メインフレーム2cの後部から下方に延びる。リアロワフレーム2fは、リアアッパフレーム2eの下に配置される。リアロワフレーム2fの前部は、縦フレーム2dの下部に接続され、リアロワフレーム2fの後部は、リアアッパフレーム2eの後部に接続される。
ダウンフレーム2b、縦フレーム2d、リアアッパフレーム2e、及び、リアロワフレーム2fは、それぞれ、左右一対のフレーム部を含む。パワーユニット18は、ダウンフレーム2b、メインフレーム2c及び縦フレーム2dによって支持(懸架)される。パワーユニット18は、メインフレーム2cの下方かつダウンフレーム2bの後方かつ縦フレーム2dの前方に配置される。
縦フレーム2dの下部には、リアアーム3が揺動可能に支持される。リアアーム3は、縦フレーム2dに回転可能に支持されたピボット軸15を中心に揺動可能となっている。リアアーム3のピボット軸15の軸心の方向は車体フレーム2の左右方向と同じである。リアアッパフレーム2eの上にシート8が配置される。シート8は、リアアッパフレーム2eに支持される。
リアアーム3には、後輪6bが回転可能に支持されている。リアアーム3は、後部において、後輪6bの車軸を回転可能に支持する。
パワーユニット18は、エンジン、電動モータ、バッテリなどの駆動源や、トランスミッションなどの装置を備えている。パワーユニット18の駆動源で発生した回転は、トランスミッション、チェーン4等の伝達部材を介して、後輪6bに伝達される。
ヘッドパイプ2aにはステアリングシャフト21が回転自在に挿入されている。ステアリングシャフト21の上部にはハンドル22が取り付けられている。ステアリングシャフト21にはブラケット(図示せず)を介して左右一対のフロントフォーク19が取り付けられている。フロントフォーク19の下端には、前輪6fが回転自在に支持されている。ハンドル22の操作に伴って、前輪6fは左右方向に回転する。
シート8の前方には、燃料タンク23が配置される。燃料タンク23は、メインフレーム2cの上方においてメインフレーム2cに支持される。
車両1には、メインフレーム2c及び燃料タンク23を上方から覆う樹脂カバー31が設けられる。樹脂カバー31は、シート8の前方に配置される。樹脂カバー31は、車体フレームの上方において車体フレームの左右方向の左方及び右方から車体フレームを覆う形態の一例である。この例では、樹脂カバー31は、左方、右方及び上方から車体フレームを覆う。樹脂カバー31は、樹脂で形成される。
樹脂カバー31は、メインフレーム2cの左方において、側面視でメインフレーム2cと重なる部分を有する。樹脂カバー31は、メインフレーム2cより左の位置から上方かつ右方に延び、メインフレーム2cをまたいで、メインフレーム2cより右の位置に延びる。メインフレーム2cの右方において、樹脂カバー31は、側面視でメインフレーム2cを重なる部分を有する(図示せず)。樹脂カバー31は、左右対称の形状にすることができる。なお、樹脂カバー31は、側面視でメインフレーム2cと重なる部分を有さない構成であってもよい。このように、樹脂カバー31は、メインフレーム2cより上方かつ左方において車体フレームを覆う部分と、メインフレーム2cより上方かつ右方において車体フレームを覆う部分とを有する。
図1に示す例では、車体フレーム2の上下方向において、樹脂カバー31は、メインフレーム2cよりも低い位置にも延びている。すなわち、車体フレーム2の上下方向において、樹脂カバー31は、メインフレーム2cより低い位置からメインフレーム2cより高い位置に渡って形成される。
図1に示す例では、樹脂カバー31は、燃料タンク23を覆うタンクカバーとしての役割も有する。樹脂カバー31は、燃料タンク23の上方、左方及び右方を覆う。燃料タンク23の上面は、は、シート8の上面より、車体フレーム2の上下方向において高い位置にある。樹脂カバー31は、側面視において、シート8の上面と同じ高さの部分と、シート8の上面より高い位置の部分を有する。すなわち、樹脂カバー31は、車体フレームの上下方向において、シート8の上面と同じ高さの位置からシート8の上面より高い位置に延びて形成される。また、樹脂カバー31は、シート8より低い位置の部分を有する。すなわち、車体フレーム2の上下方向において、樹脂カバー31は、シート8より低い位置からシート8より高い位置に渡って形成される。
樹脂カバー31は、車体フレーム2の前後方向において、ヘッドパイプ2aとシート8の間に配置される。樹脂カバー31の後部は、シート8に接している。シート8の前端8fは、樹脂カバー31に接している。車体フレーム2の前後方向において、樹脂カバー31の前端は、ヘッドパイプ2aの後端と略同じ位置にある。樹脂カバー31の後端31rは、シート8の前端8fより後ろにある。樹脂カバー31の後端31rは、シート8の下にある。車体フレーム2の前後方向において、樹脂カバー31の後端は、メインフレーム2cの後端とほぼ同じ位置にある。樹脂カバー31は、車体フレーム2の前後方向において、メインフレーム2cと重なる領域に配置される。
樹脂カバー31の下方において、樹脂カバー31に隣接するニーグリップカバー32と、樹脂カバー31に隣接する前側面カバー33が設けられる。前側面カバー33は、ニーグリップカバー32の前方に設けられる。ニーグリップカバー32及び前側面カバー33は、例えば、樹脂で形成することができる。
側面視で、車体フレーム2の前後方向において、ニーグリップカバー32の後端32rは、シート8の前端8fより前に位置する。ニーグリップカバー32の後端32rを通る鉛直方向の線Y1は、シート8の前端8fを通る鉛直方向の線Y2より前に位置する。樹脂カバー31の下縁の一部は、ニーグリップカバー32の上縁の一部と接続されている。すなわち、樹脂カバー31の下縁の一部は、ニーグリップカバー32の上縁の一部と隣接する。具体的には、ニーグリップカバー32の後端32rから上方かつ前方の延びる、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の境界線であるラインK1において、樹脂カバー31の下縁と、ニーグリップカバー32の上縁が接続されている。
これにより、ニーグリップカバー32は、樹脂カバー31の下方であってシート8より前に配置される部分を有する。また、ニーグリップカバー32とシート8との間には、樹脂カバー31が配置される。ニーグリップカバー32の後端32rは、樹脂カバー31に接続されている。これにより、樹脂カバー31は、ニーグリップカバー32の後方から下方へ延びている。そのため、側面視において、ニーグリップカバー32と樹脂カバー31との境界線K1、K2は、シート8の前方のニーグリップカバー32から前方へ広がるように分布する。すなわち、ニーグリップの荷重がかかる可能性が高い領域に、境界線K1、K2が分布する。
ニーグリップカバー32と樹脂カバー31との境界線K1、K2の付近において、ニーグリップカバー32と樹脂カバー31が互いに接続される。ニーグリップカバー32と樹脂カバー31が互いに接続される部分において、ニーグリップカバー32と樹脂カバー31の少なくとも一方は、他方と接続される部分において段差を有する。このため、ニーグリップカバー32と樹脂カバー31との境界線K1、K2の付近は、他の部分に比べて剛性が高くなる。そのため、ニーグリップの荷重がかかる可能性が高い領域のニーグリップカバー32及び樹脂カバー31の剛性を高めることができる。
このように、本実施形態では、樹脂カバー31及びニーグリップカバー32の形状と配置によって、ニーグリップの荷重に対する剛性を向上させる。そのため、補強部材等、剛性を高めるための部材を新たに追加することなく、鞍乗型車両において想定されるニーグリップの荷重に合った適切な剛性を確保することができる。
側面視において、樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線K1、K2は、ニーグリップカバー32の後端32rから上方かつ前方に斜めに延びるラインK1と、ニーグリップカバー32の後端32rから下方かつ前方に斜めに延びるラインK2とを含む。これにより、ニーグリップ荷重に対する剛性を効率よく高められる。
側面視において、樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線であるラインK1及びラインK2は、メインフレーム2cより上方に配置される部分を含む。図1に示す例では、メインフレーム2cの上方に燃料タンク23が配置される。樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線をメインフレーム2cの上方に配置することで、燃料タンク23と、樹脂カバー31又はニーグリップカバー32が近接する構成とすることができる。これにより、樹脂カバー31又はニーグリップカバー32の剛性を高めることができる。
側面視において、樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線であるラインK2は、ニーグリップカバー32の後端32rからメインフレーム2cと交差して、メインフレーム2cより下方に達する。すなわち、ラインK2は、シート8の前方かつ燃料タンク23より下の領域に配置される。ラインK2の延びる方向は、ライダーの太腿の延びる方向に沿っている。そのため、ラインK2に沿う領域は、ニーグリップの荷重がかかりやすい。この領域は、ニーグリップの荷重がかかりやすいにも関わらず、樹脂カバー31及びニーグリップカバー32と近接するものがない。しかしながら、ラインK2が通るため、ニーグリップの荷重に耐えられる程度の剛性は確保できる。このように、ラインK2は、ライダーの太腿の伸びる方向に沿って、ニーグリップの荷重を受けながらも剛性が不足しがちな部分を補強する。
燃料タンク23は、車体フレーム2の前後方向に延びるフランジ23aを有する。燃料タンク23のフランジ23aは、樹脂カバー31又はニーグリップカバー32の少なくとも一方と近接する。
図2は、燃料タンク23を左前上方から見た斜視図である。図2は、樹脂カバー31を取り除いた状態を示す。燃料タンク23は、左右方向の中央の部分において、メインフレーム2cに支持される。すなわち、燃料タンク23の下面の左右方向の中央にメインフレーム2cが接する。燃料タンク23は、上容器23uと下容器23dを組み合わせて構成される。上容器23uの開口と、下容器23dの開口が向き合い、互いの開口を塞いだ状態で、上容器23uと下容器23dが結合される。上容器23uの開口の縁と下容器23dの開口の縁には、それぞれ容器の外側に張り出したフランジ23ua、23daが形成される。これらのフランジ23ua、23daが互いに接合される。互いに接合された上容器23uのフランジ23uaと下容器23dのフランジ23daが燃料タンク23のフランジ23aを形成する。フランジ23aは、燃料タンク23の表面から張り出している。そのため、フランジ23aを、樹脂カバー31又はニーグリップカバー32に近接させることができる。
図3は、図1のIII−III線の部分を前方から見た断面図である。図3に示す例では、燃料タンク23のフランジ23aは、緩衝部材25を介して、樹脂カバー31と近接している。緩衝部材25は、フランジ23aを覆う。フランジ23aを覆う緩衝部材25が、樹脂カバー31の内面に接している。
図4は、図1のIV−IV線の部分を前方から見た断面図である。図4に示す例では、燃料タンク23のフランジ23aは、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部と近接している。樹脂カバー31は、ニーグリップカバー32と接続される部分において、段差を有する。樹脂カバー31の段差は、屈曲部31a、31b、31c、31dを含む。すなわち、樹脂カバー31は、ニーグリップカバー32と接続される部分において、樹脂カバー31の表面に対して内側(樹脂カバー31の厚み方向の内側)に屈曲する屈曲部31aと、屈曲部31aから先端までの間に、3つの屈曲部31b、31c、31dを含む。3つの屈曲部31b、31c、31dにより、樹脂カバー31の端部に内側に凹む溝が形成される。ニーグリップカバー32も、樹脂カバー31と接続される部分において、段差を有する。ニーグリップカバー32の段差は、内側に屈曲した屈曲部32dを有する。屈曲部32dによってニーグリップカバー32の端部は内側に突出する。このニーグリップカバー32の内側に突出した端部が、樹脂カバー31の3つの屈曲部31b、31c、31dで形成される溝にはめ込まれる。
樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部では、樹脂カバー31の外面とニーグリップカバー32の外面は、面一になっている。樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部では、樹脂カバー31とニーグリップカバー32が厚み方向に重なっている。そのため、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部は、内側に突出している。燃料タンク23のフランジ23aは、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部の内側に突出した部分を、緩衝部材25を介して近接する。
図1を参照し、側面視において、燃料タンク23のフランジ23aは、樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線であるラインK1と交差する。フランジ23aとラインK1が側面視で交差する部分において、フランジ23aが樹脂カバー31とニーグリップカバー32と近接する。ラインK1は、側面視で、メインフレーム2cの上方で、燃料タンク23のフランジ23aと交差する。また、ラインK1は、側面視で、フランジ23aと略平行に延びながら、フランジ23aと重なる部分を有する。これにより、樹脂カバー31とニーグリップカバー32は、より広い範囲にわたって、フランジ23aに支持される。
樹脂カバー31とニーグリップカバー32との境界線である後端32rから上方かつ前方に延びるラインK1は、側面視で、燃料タンク23と重なっている。すなわち、ニーグリップカバー32は、燃料タンク23の下部を、車体フレームの左右方向における左方及び右方から覆う。
図1に示す例では、ニーグリップカバー32の後端32rは、車体フレーム2の上下方向において、ハンドル22の下端より下に位置している。また、ニーグリップカバー32は、車体フレーム2の前後方向において、ハンドル22より後ろに配置される。これにより、ニーグリップ荷重が係りやすい位置にニーグリップカバーを配置することができる。また、ニーグリップカバー32の後端32rは、車体フレームの上下方向において、舵を切っていない前輪6fの上端よりも上に位置している。ニーグリップカバー32の後端32rは、車体フレームの前後方向において、舵を切っていない前輪6fの後端よりも後ろに位置している。
図1に示すように、シート8の下方には、車体フレームの側方を覆う後側面カバー34が配置される。後側面カバー34は、シート8の下方から後輪6bの上方にかけて形成される。後側面カバー34の前部は、樹脂カバー31の後部と隣接している。すなわち、樹脂カバー31の後部は、下方に延びて、後側面カバー34と、ニーグリップカバー32の間に配置される。
図1に示すように、前側面カバー33は、ニーグリップカバー32の前方に配置され、車体フレーム2の側方を覆う。図1では、車体フレーム2の左方を覆う前側面カバー33を図示している。車体フレーム2の右方においても、同様に、車体フレーム2の左方を覆う前側面カバー33が設けられる。左の前側面カバー33と右の前側面カバー33は、左右対称になるように配置される。前側面カバー33は、側面視で、メインフレーム2c、ヘッドパイプ2a、及びダウンフレーム2bと重なる。前側面カバー33は、ヘッドパイプ2a、メインフレーム2c及びダウンフレーム2bが合流する部分を、側方から見えないように隠している。
前側面カバー33は、樹脂カバー31の下方において、樹脂カバー31と隣接している。また、前側面カバー33は、ニーグリップカバー32の前方において、ニーグリップカバー32と隣接している。そのため、前側面カバー33と樹脂カバー31との境界線(以下、ラインK3と称する)は、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の境界線のラインK1と連続している。ラインK3の上端は、側面視で、メインフレーム2cより上の位置にある。ラインK3は、上端から後方かつ下方に延びて、ラインK1に繋がる。また、ラインK3は、上端から前方かつ下方に延びる。ラインK3は、側面視で、燃料タンク23と重なっている。すなわち、前側面カバー33は、燃料タンク23の下部を、車体フレームの左右方向における左方及び右方から覆う。
図5は、図1に示す樹脂カバー31、ニーグリップカバー32及び前側面カバー33の構成を示す左側面図である。前側面カバー33は、車体フレーム2の前後方向に空気を通す通気口35を有する。前側面カバー33は、第1カバー部33a、第2カバー部33b、第3カバー部33cが組み合わされて構成される。第2カバー部33b及び第3カバー部33cは、左右方向に並んで配置される。すなわち、側面視で、第2カバー部33bの一部及び第3カバー部33cの一部は互いに重なるよう配置される。第1カバー部33aは、第2カバー部33bの上部と、第3カバー部33cの上部に接続される。
第2カバー部33b及び第3カバー部33cが側面視で互いに重なる部分の一部において、第2カバー部33b及び第3カバー部33cは、左右方向に離間している。この第2カバー部33b及び第3カバー部33cの間の空間が通気口35となる。通気口35の上部は、第1カバー部33aに覆われている。ここで、第2カバー部33bと離間し、かつ側面視で、第2カバー部33bと重なる第3カバー部33cの板状部分を側面板33c1と称する。通気口35には、ハニカム構造を持ち、前後方向に空気を通す通風板33b1が設けられる。通風板33b1は、前後方向に延びる筒状体の束を複数有する。
図6は、図5のC−C線の部分を上方から見た断面図である。図6において、通風板33b1の図示は省略している。図6に示すように、左右方向に間隔を空けて並んで配置される第2カバー部33b及び第3カバー部33cの間の空間が、通気口35となる。第2カバー部33b及び第3カバー部33cは、前後方向に延びて形成されるので、第2カバー部33b及び第3カバー部33cの間の空間も前後方向に延びる。そのため、通気口35は、前後方向に空気を通す。
図7は、前側面カバー33を左前上方から見た斜視図である。図7に示すように、第2カバー部33bの下部と第3カバー部33cの下部は互いに接続されている。第3カバー部33c(側面板33c1)が、通気口35の左方の壁となり、第2カバー部33bが通気口35の右方の壁となり、第1カバー部33aが通気口35の天井となる。このように、前側面カバー33は、空気を取り入れるインレット(エアスクープ)を形成する。
図5に示すように、側面視で、ニーグリップカバー32の前部は、第3カバー部33cと重なっている。すなわち、第3カバー部33cの側面板33c1は、ニーグリップカバー32とも側面視で重なっている。ニーグリップカバー32において、側面板33c1と側面視で重なる部分には、目隠し板32cが形成される。目隠し板32cは、正面視で、通気口35と重なる面を有する。目隠し板32cは、側方から見た場合、側面板33c1に隠されて見えない位置にある。
ニーグリップカバー32は、目隠し板32cから後方に延びるリブ32a、32bを有する。リブ32a、32bは、側面視で側面板33c1と重なる位置から後方かつ上方に延びて、側面板33c1に覆われない領域まで達している。リブ32a、32bは、後方に行くにしたがって、上下方向の幅が狭く連続的に狭くなっている。そのため、側方から見ると、あたかも、通気口35から入った空気が、側面板33c1とニーグリップカバー32との間の空間から出て、リブ32a、32bによって後方へ導かれるかの印象を与える。また、リブ32a、32bにより、ニーグリップカバー32の剛性がさらに高くなる。
図8は、目隠し板32c付近を左後方から見た斜視図である。図8に示すように、目隠し板32cは、側面板33c1と第2カバー部33bとの間の空間を塞いでいる。目隠し板32cは、ニーグリップカバー32が、左方に屈曲して形成される(図6も参照)。また、第3カバー部33cの側面板33c1の車体フレームの前後方向における後方の縁33c1bは、ニーグリップカバー32から離間している。また、側面板33c1の後方の縁33c1bは、リブ32a、32bとも接していない。側面板33c1、ニーグリップカバー32の間に空間が形成される。この空間の上部は、第1カバー部33aが覆っている。そのため、側方から見た場合、側面板33c1の後方の縁33c1bにおいて、通気口35から入った空気を出すアウトレットが形成されているように見える。すなわち、側面板33c1、ニーグリップカバー32及び第1カバー部33aで囲まれる空間は、アウトレットを模した形状となっている。
図6に示すように、目隠し板32cは、通気口35と前後方向に重なっている。そのため、通気口35から入った空気は、車両1の内側へ導入される。これにより、ニーグリップカバー32の内側に空気が送られる。ニーグリップカバー32の内側に送られた空気は、ニーグリップカバー32の内面を外側へ押す。そのため、ニーグリップの荷重によって、ニーグリップカバー32の外から内へ押される力と、ニーグリップカバー32の内がから押す空気の力が相殺される。結果として、ニーグリップカバー32のニーグリップの荷重に対する耐性が向上する。
図9は、図5に示す線AMにおける断面の構成を示す断面図である。図9では、樹脂カバー31とニーグリップカバー32が接続される部分を示す。樹脂カバー31は、ニーグリップカバー32と接続される部分において、段差を有する。段差は、樹脂カバー31の表面に対して厚み方向内側に屈曲する屈曲部31fを含む。屈曲部31fと樹脂カバー31の先端との間には、孔31gが設けられる。ニーグリップカバー32は、樹脂カバー31と接続される部分において、厚み方向内側に突出する突起32eを有する。突起32eが、樹脂カバー31の孔31gに挿入される。突起32eは、孔31gの下縁に接する。これにより、樹脂カバー31に対して、ニーグリップカバー32が下方にずれるのを止められる。
図10は、図5に示す線ALにおける断面の構成を示す断面図である。図10では、樹脂カバー31とニーグリップカバー32が接続される部分を示す。ニーグリップカバー32は、樹脂カバー31と接続される部分において、端部32fが内側へ屈曲している。端部32fが、樹脂カバー31の孔31gに挿入される。端部32fは、孔31gの上縁に接する。これにより、樹脂カバー31に対して、ニーグリップカバー32が上方にずれるのを止められる。図9及び図10に示すように、樹脂カバー31とニーグリップカバー32の接続部において、異なる方向へのずれを止める機構を設けることで、樹脂カバー31とニーグリップカバー32のニーグリップの荷重に対する剛性をより高めることができる。
図11は、樹脂カバー31を、左前上方から見た斜視図である。図11に示す例では、樹脂カバー31は、左樹脂カバー31L、中央樹脂カバー31C及び右樹脂カバー31Rを組み合わせて構成される。左樹脂カバー31Lは、車体フレームを左方から覆う。右樹脂カバー31Rは、車体フレームを右方から覆う。中央樹脂カバー31Cは、車体フレームを上方から覆う。中央樹脂カバー31Cは、左樹脂カバー31Lの上部と右樹脂カバー31Rの上部に接続される。
樹脂カバー31が、図1に示す車両1に装着された場合、左樹脂カバー31Lは、メインフレーム2cより左方に配置される。左樹脂カバー31Lは、メインフレーム2cの左方において、メインフレーム2cより上方まで延びる。右樹脂カバー31Rは、メインフレーム2cより右方に配置される。右樹脂カバー31Rは、メインフレーム2cの右方において、メインフレーム2cより上方まで延びる。中央樹脂カバ−31Cは、メインフレーム2cの上方に配置される。
なお、樹脂カバー31は、図11に示すように、複数の別体のカバーを組み合わせる形態に限られない。例えば、車体フレームの左方、右方及び上方を覆う樹脂カバー31を一体的に形成することができる。また、中央樹脂カバー31Cを省略してもよい。この場合、樹脂カバー31は、左右に互いに離間して配置された左樹脂カバー31Lと右樹脂カバー31Rとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。
例えば、樹脂カバー及びニーグリップカバーを取り巻くカバーの構成は、上記例に限られない。例えば、ニーグリップカバーの後端は、樹脂カバーではない他のカバーが接続されてもよい。また、前側面カバーは、省略してもよい。前側面カバーの通気口を省略してもよい。また、ニーグリップカバーのリブを省略してもよい。ニーグリップカバーの目隠し板を省略してもよい。前側面カバーの代わりに、パワーユニットの少なくとも一部を覆うフロントカウルを設けてもよい。また、前側面カバーを、フロントフォークよりも前方へつきだす形状にしていてもよい。また、カバーをさらに追加することもできる。例えば、ニーグリップカバーとシートとの間に、樹脂カバーでも後側面カバーでもない別のカバーを追加することができる。また、車両の前方を覆うフロンドカウルを設けてもよい。なお、本実施形態の各種カバーは、シュラウド又はカウルと称することができる。
また、燃料タンクのフランジが、樹脂カバー又はニーグリップカバーと近接する構成は、上記例に限られない。例えば、燃料タンクのフランジと樹脂カバー又はニーグリップカバーとが、締結部材で締結されてもよい。
また、本発明を適用可能な鞍乗型車両は、上記例に限られない。例えば、車体フレームは、左右一対のメインフレームを有し、メインフレームと縦フレームが一体的に構成されてもよい。また、燃料タンクは、シートの下に配置されてもよい。
上記の実施形態では、自動二輪車に本発明を適用した一例であるが、本発明の適用対象は自動二輪車に限定されるものではない。本発明は、自動二輪車以外の鞍乗型車両(三輪車)に適用してもよい。なお、鞍乗型車両とは、乗員が鞍にまたがるような状態で乗車する車両全般を指している。

Claims (10)

  1. 車体フレームと、
    車体フレームに支持されるシートと、
    車体フレームの前後方向において前記シートの前方に配置され、前記車体フレームの上方において前記車体フレームの左右方向の左方及び右方における車両の外表面を構成し、樹脂で形成される樹脂カバーと、
    側面視で、車体フレームの上下方向における上縁の少なくとも一部が、前記樹脂カバーの下縁の少なくとも一部と接続され、前記シートの前端より前に後端が位置する、ニーグリップカバーとを備え、
    前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーの少なくとも一方は、他方と接続する部分において段差を有する、鞍乗型車両。
  2. 請求項1に記載の鞍乗型車両であって、
    側面視において、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの境界線は、前記ニーグリップカバーの後端から下方かつ前方に斜めに延びるラインを含む、鞍乗型車両。
  3. 請求項1又は2に記載の鞍乗型車両であって、
    側面視において、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの前記境界線は、前記車体フレームより上方に配置される部分を含む、鞍乗型車両。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記車体フレームの上方において、前記車体フレームに支持され、前記シートの前方に配置される燃料タンクをさらに備え、
    前記樹脂カバーは、前記燃料タンクを覆うタンクカバーであり、
    前記燃料タンクは、前記車体フレームの前後方向に延びるフランジを有し、
    前記燃料タンクの前記フランジは、前記樹脂カバー又は前記ニーグリップカバーの少なくとも一方と近接する、鞍乗型車両。
  5. 請求項4に記載の鞍乗型車両であって、
    側面視において、前記燃料タンクのフランジは、前記樹脂カバーと前記ニーグリップカバーとの前記境界線と交差し、前記境界線における前記樹脂カバー及び前記ニーグリップカバーと近接する、鞍乗型車両。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記シートの前において前記樹脂カバーで覆われる前記車体フレームの部分は、前記車体フレームの左右方向における前記鞍乗型車両の中央において前後方向に延びる1本の中央フレームを含む、鞍乗型車両。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の鞍乗型車両であって、
    前記ニーグリップカバーの前方に配置され、前記車体フレームの側方を覆う前側面カバーをさらに備える、鞍乗型車両。
  8. 請求項7に記載の鞍乗型車両であって、
    前記前側面カバーは、前記車体フレームの前後方向に空気を通す通気口を有する、鞍乗型車両。
  9. 請求項8に記載の鞍乗型車両であって、
    前記ニーグリップカバーは、正面視で、前記通気口と重なる面を含む目隠し板と、前記通気口から後方に延び、側面視で、前記目隠し板と重なるよう配置される側面板とを有する、鞍乗型車両。
  10. 請求項9に記載の鞍乗型車両であって、
    前記ニーグリップカバーは、目隠し板から後方に延びるリブを有する、鞍乗型車両。
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