JP2018058150A - Mems素子及びその製造方法 - Google Patents

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新一 荒木
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Abstract

【課題】強度の低下がなく、可動電極の大きな変位により感度を向上させ、しかも面積効率よく感度を高めることが可能となるようにする。【解決手段】バックチャンバー10を有する基板1上に固定電極5を配置し、この固定電極5にエアーギャップGを介して略平行に、変位可能な可動電極3を配置したMEMS素子において、絶縁膜6から固定電極5に形成された孔hを貫通し、可動電極3まで到達する支持柱7を、可動電極面においてマトリクス状に配置する。これにより、薄い可動電極3と狭いエアーキャップGを実現し、感度を高めることができる。【選択図】図1

Description

本発明はMEMS素子及びその製造方法、特にトランスデューサー等の各種センサとして用いられるMEMS素子及びその製造方法に関する。
従来から、トランスデューサー、センサ、アクチュエータ、電子回路等に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)素子が用いられている。
図4に、従来のMEMS素子であるトランスデューサー(マイクロフォン)の一例が示されており、このマイクロフォンでは、半導体基板11に絶縁膜12を介して厚さ0.2〜2.0μm程度の可動電極13が形成されると共に、支持層14を介して固定電極15が設けられる。この固定電極15と可動電極13は、2.0〜5.0μm程度のエアーギャップGを介して平行となるように配置され、上記固定電極15とその上の絶縁膜16に、多数の音孔18が形成される。上記支持層14は、可動電極13の上に形成された犠牲層の一部であり、この犠牲層の一部を除去することで、可動電極13と固定電極15との間にエアーギャップ(中空)Gが形成される。なお、19は固定電極15に接続する電極、20はバックチャンバーであり、可動電極13に接続する電極は、図示を省略している。
このようなマイクロフォンは、基板11上に作製された可動電極13と固定電極15とが平行平板型コンデンサを形成し、音圧によって可動電極が振動して生じる静電容量の変位を検出することにより、音声を電気信号に変換する構成となっている。
特開2014−233059号公報
ところで、上述のように、マイクロフォンの感度は、音孔18からの音圧を受けた可動電極13が変位して生じる静電容量の変化を検出するため、感度を上げるには、この可動電極13の変位を大きくする必要がある。
そこで、感度を上げるため、可動電極13のバネを弱くする方法が一般的に行われるが、この方法は、可動電極13の強度が低下する原因となり、可動電極13のバネを弱くすると同時に、ある程度の強度を保つということは難しい問題であった。
このような問題は、上記マイクロフォンに限らず、変位や振動を電気量に変換する他のMEMS素子についても同様に解決課題となる。
また、MEMS素子において、感度領域の面積効率を高めることができれば、感度向上だけでなく、素子の小型化にも貢献できることになる。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、強度の低下がなく、可動電極の大きな変位により感度を向上させ、しかも面積効率よく感度を高めることが可能となるMEMS素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るMEMS素子は、バックチャンバーを有する基板上に、固定電極と、この固定電極にエアーギャップを介して略平行に配置された変位可能な可動電極とを備えたMEMS素子において、上記固定電極に形成された孔を貫通しかつ上記可動電極まで延出してこの可動電極を支持する支持柱を設け、上記可動電極に上記支持柱で支持された可動小領域を配列したことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記固定電極の上記エアーギャップとは反対側に形成された絶縁膜に、上記支持柱を一体に結合させる構成としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、上記支持柱を、上記可動電極面に対しマトリクス状に配置したことを特徴とする。
請求項4の発明に係るMEMS素子の製造方法は、基板上に、可動電極、エアーギャップを形成するための犠牲層及び固定電極を形成する工程と、上記固定電極及び犠牲層に上記可動電極まで到達する貫通孔を形成する工程と、上記固定電極の上記エアーギャップとは反対側から上記貫通孔を通って上記可動電極に到達し、この可動電極を支持する支持柱を形成する支持柱形成工程と、上記犠牲層の一部を除去してエアーギャップを形成する工程と、上記基板にバックチャンバーを形成する工程と、を含んでなることを特徴とする。
請求項5の発明は、上記支持柱形成工程では、上記貫通孔が形成された上記固定電極表面に絶縁材を堆積させることにより、上記絶縁材を上記貫通孔に埋め込み上記支持柱を形成することを特徴とする。
以上の構成によれば、可動電極を例えば複数の支持柱で支持することで、可動電極に複数の可動小領域が設けられ、可動電極を従来より薄くすることで、必要な変位が保たれた可動小領域が複数、並列に配列されることになる。この可動電極は、マクロでは固定電極と似た物性となり、平行平板型のコンデンサに近い挙動をするので、SNRの向上に寄与できることになる。
本発明によれば、可動電極を支持柱により支持して複数の可動小領域を設けたので、可動電極を従来より薄くしても強度の低下がなく、エアーギャップGの間隔も狭くすることができるので、可動電極の十分な変位により感度を向上させることが可能となる。
また、可動電極も従来のように円形に限らず、四角形に近い形にすることができるので、従来と同じ素子面積の中に大きな感度領域を設定することができ、面積効率よく感度を高めることが可能となり、小型化にも貢献できるという利点がある。
本発明の実施例のMEMS素子であるマイクロフォンの構成を示し、図(A)は断面図、図(B)は平面図である。 図1のマイクロフォンの一部を拡大した図である。 実施例のマイクロフォンの製造工程を示す断面図である。 従来例のマイクロフォンの構成を示し、図(A)は断面図、図(B)は平面である。
図1乃至図2に、実施例のMEMS素子(トランスデューサー)であるマイクロフォンの構成が示されており、図1において、1はシリコン基板、2は絶縁膜、3は絶縁膜2の上に形成された可動電極、4は支持層、5は支持層4で支持され、可動電極3に対し平行に配置された固定電極、6は絶縁膜、7は複数設けられた支持柱であり、この支持柱7は絶縁膜6と一体であり、エアーギャップG内に延出して可動電極3に結合され、可動電極3を複数点で支持する柱となる。従って、この支持柱7で囲まれる領域が可動小領域となり、これが1つの小さな可動電極を構成することになる。また、8は絶縁膜6及び固定電極5を貫通する音孔、Gは可動電極3と固定電極5の間のエアーギャップ、10はバックチャンバー、19は固定電極5に接続する電極である。なお、可動電極3に接続する電極は、図示を省略している。
次に、図3に基づいて、実施例のマイクロフォンの製造工程を説明する。
まず、図3(A)の工程(電極形成工程)では、結晶方位(100)面の厚さ420μmのシリコン基板1の上に、厚さ1μm程度の熱酸化膜2a(絶縁膜2となる)が形成され、この熱酸化膜2a上に、CVD(Chemical Vaper Deposition)法により厚さ0.01〜0.10μm程度の非常に薄い導電性ポリシリコン膜(3)を積層形成し、その後、通常のフォトリソグラフ法により導電性ポリシリコン膜をパターニングすることで、可動電極3が形成される。
このときのポリシリコン膜(3)の厚さは、可動電極3の可動小領域のサイズと破壊強度を考慮して所望の厚さとする。即ち、従来の可動電極の厚さは、0.2〜2.0μm程度とされるが、実施例では、上述のように、支持柱7で可動小領域が設定されるので、この可動小領域の大きさを考慮して従来と比較して20分の1程度まで薄くしている。なお、この可動電極3としては、上記ポリシリコン(多結晶シリコン)膜の他に、シリコン単結晶、アモルファスシリコン等でいずれも不純物を添加したものを用いることができる。
次いで、可動電極3上に、厚さ0.5〜1.0μm程度の薄いUSG(Undoped Silicate Glass)膜からなる犠牲層4a(支持層4となる)を積層形成する。この犠牲層4aの上に、厚さ0.1〜1.0μm程度の導電性ポリシリコン膜(5)を積層形成し、フォトリソグラフ法により導電性ポリシリコン膜(5)をパターニングすることで、固定電極5が形成される。上記の犠牲層4aの中心側は、最終的に除去されて可動電極−固定電極間のエアーギャップGとなるが、このエアーギャップGも従来と比べて狭くする。即ち、従来のエアーギャップGの間隔は、2〜5μm程度であるが、実施例では可動小領域の大きさを考慮して0.1〜1.0μm程度まで狭くしている。
図3(B)の工程(貫通孔形成工程)では、上記固定電極5と犠牲層4aに対し、通常のフォトリソグラフ法により、図1(B)の支持柱7で示されるようにマトリクス状に複数のホールhを形成する。このホールhは、固定電極5と犠牲層4aを貫通して可動電極3に達するように形成される。このマトリクス状のホールhの間隔は、可動電極3で設定される可動小領域の大きさを決定するため、可動電極3のバネの強さと強度を考慮して、所望の間隔に形成することになる。
図3(C)の工程(支持柱形成工程)では、固定電極5を設けた素子の上面全面に、絶縁膜としての厚さ0.2μm〜2.0μm程度の窒化膜6aを堆積させ、同時にマトリクス状のホールhの内部に、支持柱7となる窒化膜6aを埋め込む。この窒化膜6aにより、固定電極5上の絶縁膜6と、この絶縁膜6から貫通孔hと介して可動電極3に結合する支持柱7が形成される。この窒化膜(シリコンナイトライド)6aの代わりに、酸素添加多結晶シリコン、酸化膜等の絶縁材料を用いてもよい。
図3(D)の工程(音孔形成工程)では、通常のフォトリソグラフ法により、可動電極3と固定電極5にそれぞれ接続する配線部パターン及び電極19が厚さ1.0〜3.0μmのAlCu膜によって形成される。なお、図では、可動電極に形成する配線部を省略している。また、絶縁膜6及び固定電極5を貫通し、犠牲層4aの一部を露出させる音孔8が形成される。
図3(E)の工程(バックチャンバー及びエアーギャップ形成工程)では、シリコン基板1の裏面側から可動電極3の下部の熱酸化膜2aが露出するまでシリコン基板1を除去することで、バックチャンバー10が形成される。
次いで、一般的な容量型MEMS素子の製造工程と同様に、固定電極5に形成された音孔8を通して犠牲層4aの一部を除去し、可動電極3と固定電極5の間にエアーギャップGが形成される。このとき、可動電極3下部の熱酸化膜2aも除去される。固定電極5と可動電極3との間には、支持柱7があるため、従来より狭いエアーギャップGとしてもステッキングが生じることもない。
以上のようにして製作されたマイクロフォンは、図1(A),(B)のように構成されるが、実施例によれば、可動電極3を極めて薄く形成した上で、図1(B)のように、マトリクス状に配列した支持柱7によって可動電極3に複数の可動小領域が設定されるので、図2に示されるように、音孔8から音圧を受けると、可動電極3では支持柱間のそれぞれの可動小領域が変位・振動し、この可動小領域が大きく変位・振動する。可動電極3に対向する固定電極5は、従来より近い位置に配置しているので、感度の向上を図ることが可能となる。
また、本願発明では、図1(B)に示されるように、可動電極3及び固定電極5の配置領域、そしてバックチャンバー10の開口を円ではなく、四角形や楕円形にして、従来よりも広くし、素子における感度領域(振動膜)の面積効率を高めることができる。即ち、従来では、図4(B)で示されるように、感度領域(又はバックチャンバー20の開口)が円形となるが、本願発明は、可動小領域を複数配置する形になるので、感度領域の形を自由に選択できる。矩形の素子の場合、感度領域を円よりも矩形に近い形とした方がその面積が大きくなり、実施例では、可動電極3及び固定電極5の領域とバックチャンバー開口を矩形に近い形として、感度領域の面積効率を高めている。一方、感度が十分な場合には、素子の小型化を図ることが可能になる。
1,11…シリコン基板、 2,12…絶縁膜、
2a…熱酸化膜、 3,13…可動電極、
4,14…支持層、 4a…犠牲層、
5,15…固定電極、 6,16…絶縁膜、
6a…窒化膜、 7…支持柱、
8,18…音孔、 10,20…バックチャンバー、
h…ホール(貫通孔)、 G…エアーギャップ。

Claims (5)

  1. バックチャンバーを有する基板上に、固定電極と、この固定電極にエアーギャップを介して略平行に配置された変位可能な可動電極とを備えたMEMS素子において、
    上記固定電極に形成された孔を貫通しかつ上記可動電極まで延出してこの可動電極を支持する支持柱を設け、上記可動電極に上記支持柱で支持された可動小領域を配列したことを特徴とするMEMS素子。
  2. 上記固定電極の上記エアーギャップとは反対側に形成された絶縁膜に、上記支持柱を一体に結合させる構成としたことを特徴とする請求項1記載のMEMS素子。
  3. 上記支持柱は、上記可動電極面に対しマトリクス状に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のMEMS素子。
  4. 基板上に、可動電極、エアーギャップを形成するための犠牲層及び固定電極を形成する工程と、
    上記固定電極及び犠牲層に上記可動電極まで到達する貫通孔を形成する工程と、
    上記固定電極の上記エアーギャップとは反対側から上記貫通孔を通って上記可動電極に到達し、この可動電極を支持する支持柱を形成する支持柱形成工程と、
    上記犠牲層の一部を除去してエアーギャップを形成する工程と、
    上記基板にバックチャンバーを形成する工程と、を含んでなるMEMS素子の製造方法。
  5. 上記支持柱形成工程では、上記貫通孔が形成された上記固定電極表面に絶縁材を堆積させることにより、上記絶縁材を上記貫通孔に埋め込み上記支持柱を形成することを特徴とする請求項4記載のMEMS素子の製造方法。
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