JP2018058130A - 円板状の回転刃、切削装置、及び、円板状の回転刃の製造方法 - Google Patents

円板状の回転刃、切削装置、及び、円板状の回転刃の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円板状の回転刃を使用して切削対象物を切削する場合に、円板状の回転刃を長寿命化することができる円板状の回転刃及びその製造方法を提供する。【解決手段】円板状の回転刃1A、1Bは、樹脂材料が硬化することによって成形された硬化樹脂からなる樹脂部5と、砥粒6と、生物由来の繊維状部材7と、骨材8とを含む。生物由来の繊維状部材7は、例えば、親水性を有する植物性の繊維状部材である。植物性の繊維状部材7はセルロースを含むことが、好ましい。繊維状部材7は、高い親水性を有するセルロースナノファイバー(Cellulose nanofiber:CNF)であることが、いっそう好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、切削対象物を切削することによって複数の製品を製造する際に使用される、円板状の回転刃、切削装置、及び、円板状の回転刃の製造方法に関する。
電子部品を製造する際に、円板状の回転刃であるブレードを使用してワーク(切削対象物)であるウェハ(半導体ウェハ:semiconductor wafer)を切削することが、実施されている(例えば、特許文献1の段落[0054]、図1〜3を参照)。ウェハを切削することによって、個片化された複数の電子部品が製造される。この場合には、個片化された半導体チップが電子部品(製品)である。半導体ウェハは、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)等からなる母材の上部に、不純物が拡散された層、絶縁層、配線層等が形成された複合材料である。半導体ウェハは板状部材でもある。
切削対象物の別の態様として、封止済基板が挙げられる。封止済基板は、基板と、基板が有する複数の領域に装着された複数のチップ状部品と、複数の領域が一括して覆われるようにして平板状に形成された封止樹脂とを有する。封止済基板は、複数のチップ状部品が装着された基板と封止樹脂とが積層した複合材料である。封止済基板は板状部材でもある。
特開2013−084811号公報
高速で回転するブレードによってワークにダイシング用の切削を施す場合には、切削加工中にブレードとワークとの摩擦が発生する。加工時の摩擦に起因する摩擦熱はブレード自身の磨耗も促進することになり、ブレード寿命を短くするという問題が発生する(例えば、特許文献1の段落[0002]を参照)。この問題に関して、円板状の回転刃であるブレード自身に対する長寿命化の要請が強まっている。本出願書類において、「寿命」という文言は、円板状の回転刃の直径が小さくなることによってその回転刃を使用したワーク(切削対象物)の切削に支障が生じる段階にその回転刃が至ったことを意味する。円板状の回転刃の直径が小さくなることは、摩耗、損耗等に起因して発生する。
上述した問題を解決するために、本発明は、板状部材を切削する場合に円板状の回転刃を長寿命化することができる円板状の回転刃、切削装置、及び、円板状の回転刃の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃は、樹脂材料が硬化することによって成形された硬化樹脂と、硬化樹脂内に分散された砥粒と、硬化樹脂内に分散された生物由来の繊維状部材とを備え、硬化樹脂は、砥粒と繊維状部材とが樹脂材料に分散された状態で樹脂材料が硬化することによって成形された硬化樹脂からなる、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、円板状の回転刃に含まれる繊維状部材の比率は0.5体積%以上で30体積%以下である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、円板状の回転刃に含まれる繊維状部材の比率は30体積%を超えて80体積%以下である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、繊維状部材は植物由来である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、繊維状部材はセルロースを含む。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、繊維状部材は動物由来である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、繊維状部材はキチン又はキトサンを含む。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、切削対象物は、それぞれ機能を有する複数の領域が形成された板状部材である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、切削対象物は、それぞれ電子回路が作りこまれた複数の領域が形成された回路基板である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃によれば、上述した円板状の回転刃において、切削対象物は、それぞれ電子回路が作りこまれた複数の領域が形成され、封止樹脂によって樹脂封止された回路基板である。
本発明のある実施例に係る切削装置は、円板状の回転刃が固定される回転軸と、回転軸を回転させる回転機構と、切削対象物が固定される固定機構と、回転機構と固定機構とを相対的に移動させる移動機構とを備える。この切削装置において、円板状の回転刃は上述された円板状の回転刃のうちのいずれかである。
本発明のある実施例に係る切削装置によれば、上述した切削装置において、回転機構を2個備え、移動機構を複数個備える。
本発明のある実施例に係る切削装置によれば、上述した切削装置において、固定機構を2個備え、移動機構を複数個備える。
本発明のある実施例に係る切削装置は、上述した切削装置において、回転軸と回転機構と固定機構と移動機構とを少なくとも有する切削モジュールと、少なくとも切削モジュールの動作を制御する制御部とを備え、切削モジュールは特定の機能を有する他の機能モジュールに対して着脱でき、特定の機能は切削、洗浄、乾燥、測定、検査及び研磨のうち少なくとも1つを含む。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法は、砥粒を準備する工程と、生物由来の繊維状部材を準備する工程と、樹脂材料を準備する工程と、少なくとも砥粒と繊維状部材とを樹脂材料に分散させて混合材料を作製する工程と、砥粒と繊維状部材とが樹脂材料に分散された状態で混合材料を圧延することによって板状の混合材料を作製する工程と、板状の混合材料を打ち抜くことによって円板状の混合材料を作製する工程と、円板状の混合材料を成形型に詰める工程と、成形型に詰められた円板状の混合材料を加圧しながら加熱することによって円板状の成形品を成形する工程と、円板状の成形品を冷却する工程と、成形型から円板状の成形品からなる円板状の回転刃を取り出す工程とを備える、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃の製造方法である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、上述した製造方法において、混合材料を作製する工程においては、混合材料に含まれる繊維状部材の比率を0.5体積%以上で30体積%以下にする。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法は、砥粒を準備する工程と、生物由来の繊維状部材を準備する工程と、流動性を有する樹脂材料を準備する工程と、少なくとも砥粒と繊維状部材とを溶剤に分散させて分散材料を作製する工程と、砥粒と繊維状部材とが溶剤に分散された状態で分散材料を抄くことによって円板状の分散材料を作製する工程と、円板状の分散材料を乾燥させる工程と、乾燥した円板状の分散材料に樹脂材料を含浸させることによって円板状の混合材料を作製する工程と、円板状の混合材料を成形型に詰める工程と、成形型に詰められた円板状の混合材料を加圧しながら加熱することによって円板状の成形品を成形する工程と、円板状の成形品を冷却する工程と、成形型から円板状の成形品からなる円板状の回転刃を取り出す工程とを備える、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃の製造方法である。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、上述した製造方法において、円板状の混合材料を作製する工程においては、円板状の混合材料に含まれる繊維状部材の比率を30体積%を超えて80体積%以下にする。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、上述した製造方法において、成形型から取り出された円板状の回転刃を所定の温度の雰囲気に置くことによって円板状の回転刃を熱処理する工程を更に備える。
本発明のある実施例に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、上述した製造方法において、所定の温度の雰囲気は、大気雰囲気、不活性雰囲気又は低酸素雰囲気のうちのいずれかである。
本発明によれば、砥粒と生物由来の繊維状部材とが硬化樹脂に分散される。生物由来の繊維状部材は、水に対する高い親和性を有するので水分を吸収しやすい。このことに起因して、円板状の回転刃の表面と切削対象物の表面との間における摩擦が低減する。したがって、回転刃を使用して切削対象物を切削する場合に発生する摩擦熱が低減されるので、回転刃の寿命を延ばすことができる。
(a)は本発明に係る円板状の回転刃の正面図及び側面図であり、(b)及び(c)はそれぞれ別の実施例に関する、(a)に示されたA部の拡大概略図である。 本発明に係る円板状の回転刃の製造方法を工程順に示す概略図である。 (a)は本発明に係る切削装置を、(b)及び(c)は切削モジュール以外の機能モジュールの例を、それぞれ示す概略平面図である。
(実施例1)
図1を参照して、本発明の実施例1に係る円板状の回転刃1A(以下適宜「回転刃」という。)が有する全体構造を説明する。図1(a)は、本発明に係る円板状の回転刃の正面図及び側面図である。円板状の回転刃1Bは、本発明の別の実施例(後述)に係る回転刃であって、回転刃1Aとは異なる成分を有する。
本出願書類におけるすべて図は、理解しやすくすることを目的として、適宜省略して又は誇張して模式的に描かれている。同一の構成要素には同一の符号を付して、説明を適宜省略する。
図1(a)に示されるように、円板状の回転刃1Aは、切削装置の回転軸(図示なし)がはめ込まれる丸穴2を、回転刃1Aの中心部に有する。図1(a)の左側に示されるように、回転刃1Aは、円形の外形とその円形と同心円状の丸穴2とを有する。回転刃1Aは、両側の側面部3と、外周部4とを有する。回転刃1Aは、回転軸が丸穴2にはめ込まれた状態で、両側の側面部3のうち丸穴2の外側の部分が、2つの相対向するジグ(図示なし)によって挟み込まれる。2つの相対向するジグがねじ止めされることによって、切削装置の回転軸に回転刃1Aが固定される。
回転刃1Aの仮想的な中心Cは、切削装置の回転軸の中心線に一致する。切削装置の回転軸は、例えばサーボモータ等のモータ(図示なし)の回転軸に連結される。モータの回転軸が回転することによって、切削装置の回転軸が回転する。このことによって、切削装置の回転軸に固定された回転刃1Aが、所定の回転数(例えば、15000〜30000rpm)でもって回転する。回転する回転刃1Aの外周部4が切削対象物に食い込むことによって、切削対象物が切削される。本出願書類において、「切削対象物を切削する」という文言は、「切削対象物における厚さ方向の一部分を切削する」こと(ハーフカット)、及び、「切削対象物における厚さ方向の全ての部分を切削する(切削対象物を完全に切断する)」こと(フルカット)の双方を意味する。
図1(b)を参照しながら、本発明の実施例1に係る円板状の回転刃1Aが有する微細構造を説明する。図1(b)に示されるように、円板状の回転刃1Aは、硬化樹脂からなる樹脂部5と、砥粒6と、生物由来の繊維状部材7とを含む。言い換えれば、砥粒6と、生物由来の繊維状部材7とが、硬化樹脂からなる樹脂部5に分散されて含まれる。
樹脂部5は合成樹脂であって、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等からなる熱硬化性樹脂によって構成される。砥粒6は、例えば、ダイヤモンド、cBN(立方晶窒化ホウ素)等によって構成される。
円板状の回転刃1Aは、骨材8を含んでもよい。骨材8としては、タングステンカーバイド(WC)、アルミナ(Al )、炭化ケイ素(SiC)等の材料が使用される。円板状の回転刃1Aは、他の添加剤を含んでもよい。他の添加剤としては、カーボンブラック、シランカップリング材等の材料が使用される。
生物由来の繊維状部材7は、例えば、親水性を有する植物性の繊維状部材である。植物性の繊維状部材7はセルロースを含むことが、好ましい。繊維状部材7は、高い親水性を有するセルロースナノファイバー(Cellulose nanofiber:CNF )であることが、いっそう好ましい。セルロースナノファイバーは、「植物繊維に含まれるセルロースを原料として、機械的解繊で製造されたナノファイバー」を意味する(“日本初!バイオマスナノファイバーを大量生産・販売!”、[online]、株式会社スギノマシン、[平成28年9月16日検索]、インターネット<URL:http://www.sugino.com/site/biomass-nanofiber/guidance.html>)。
実施例1において使用されるセルロースナノファイバーは、例えば、次の直径(長さ方向に垂直な断面の直径)の値と長さの値とを有する。セルロースナノファイバーの直径の値はφ数10(数十)〜200nm程度であり、長さの値は1〜10μm程度あるいはそれ以上である。したがって、使用されるセルロースナノファイバーのアスペクト比(長さ/直径の値)は、数10(数十)〜数100(数百)あるいはそれ以上である。
図1(b)、(c)は、使用前にドレッシング(目直し)が行われた回転刃1A、1Bにおいて、繊維状部材7の先端の一部分が樹脂部5の表面から突き出した状態を示す。樹脂部5の内部には、樹脂部5の表面から突き出したそれぞれの繊維状部材7から伸びる部分が互いに絡まって存在する。樹脂部5の内部において、互いに絡まって存在する複数の繊維状部材7の間に、砥粒6と骨材8とが存在する。これらの構成によって、回転刃1Aの機械的強度、例えば、弾性率、曲げ強度、引張強度等が増加する。
実施例1に係る円板状の回転刃1Aにおいて、砥粒6と生物由来の繊維状部材7(例えば、セルロースナノファイバー)とが硬化樹脂からなる樹脂部5に分散される。樹脂部5に砥粒6とともに分散された生物由来の繊維状部材7が、回転刃1Aの外周部4及び側面部3と切削対象物との間における摩擦を低減する。このことによって、回転刃を使用して切削対象物を切削する場合に発生する摩擦熱が低減される。したがって、回転刃の寿命を延ばすことができる。
実施例1に係る円板状の回転刃1Aにおいて、繊維状部材7の比率(配合率)が0.5体積%以上であることが好ましい。0.5体積%程度の配合率で繊維状部材7が含まれることによって、円板状の回転刃1Aの外周部4及び側面部3と切削対象物との間における摩擦を低減する効果が発生し始めるからである。この効果は高い親水性を有する繊維状部材7が回転刃1Aに含まれることに起因する、と推定される。本出願書類において推定される内容は、権利範囲の解釈には影響を与えない。
実施例1に係る円板状の回転刃1Aにおいて、繊維状部材7の配合率が3体積%以上であることがいっそう好ましい。3体積%程度の配合率で繊維状部材7が含まれることによって、円板状の回転刃1Aの機械的強度が増加するという効果が顕著に発生し始めるからである。セルロースナノファイバーを含む複合材料にすることによって、機械的強度が向上する。
実施例1に係る円板状の回転刃1Aにおいて、繊維状部材7の配合率が30体積%以下であることが好ましい。円板状の回転刃1Aの製造方法(後述)によれば、繊維状部材7の配合率が30体積%を超える場合には、砥粒6と生物由来の繊維状部材7と樹脂材料とを撹拌して混練させることが困難になるからである。上述した樹脂材料は、樹脂部5を構成する硬化樹脂の原材料である。この樹脂材料は、常温において粉状、粒状又は液状を示す。「常温で液状を示す」という文言は、常温で流動性を有することを意味しており、粘度の高低を問わない。
実施例1に係る円板状の回転刃1Aによれば、次の効果が得られる。第1に、樹脂部5に砥粒6とともに分散された、生物由来の、親水性を有する繊維状部材7が、回転刃1Aの外周部4における表面付近及び側面部3における表面付近に水分を保持しやすくする。これらの表面付近において保持された水分が、回転刃1Aの外周部4の表面及び側面部3の表面と切削対象物との間における摩擦を低減する。このことに起因して、回転刃1Aの寿命を延ばすことができる。加えて、回転刃1Aの回転数を増やすことができるので、切削対象物を切削する効率が向上する。加えて、回転刃1Aを使用して切削対象物を切削する場合に、切削品位を良好に保つことができる。これらの効果は、高い親水性を有する植物性の繊維状部材7(例えば、セルロースナノファイバー)を使用することによっていっそう顕著になる。
第2に、円板状の回転刃1Aに生物由来の繊維状部材7が含まれることによって、回転刃1Aの機械的強度、例えば、弾性率、曲げ強度、引張強度等が増加する。このことに起因して、回転刃1Aを使用して板状部材を切削する場合に、回転刃1Aの振動、蛇行、変形等が低減されるので、回転刃1Aの寿命を延ばすことができる。加えて、回転刃1Aの振動、蛇行、変形等が抑制されるので、切削品位を良好に保つことができる。
回転刃1Aの機械的強度が増加することに起因して、回転刃1Aの厚さを減らすことができる。これにより、切削対象物の切り口であるカーフ(kerf)の幅を減らすことができる。したがって、1個の切削対象物から生産される製品の数(取り数)を増やすことができる。
回転刃1Aの機械的強度が増加することに起因して、回転刃1Aの外径を大きくすることによって、以下の効果が得られる。まず、回転刃1Aの寿命を延ばすことができる。次に、回転刃1Aの周速が増加するので、回転刃1Aが切削対象物を切削する効率を向上させることができる。次に、大きな厚さを有する切削対象物を、厚さ方向に完全に切削する(切断する)ことができる。大きな厚さを有する切削対象物としては、電力制御用半導体素子(IC、トランジスタ等)、輸送機器等を対象とした内燃機関制御用IC、電動機制御用IC、制動システム制御用IC等が樹脂封止された封止済基板が挙げられる。
第3に、高い親水性を有する生物由来の繊維状部材7が円板状の回転刃1Aに含まれることによって、回転刃1Aの外周部4及び側面部3において含まれる水分が増加する。したがって、回転刃1Aの外周部4の表面及び側面部3の表面と切削対象物との間において発生する摩擦熱を減らすことができる。加えて、この水分によって回転刃1Aと切削対象物とを冷却する効果が向上するので、加工による熱の蓄積を減らすことができる。これらのことに起因して、回転刃1Aを使用して板状部材を切削する場合に、回転刃1Aの寿命を延ばすことができる。加えて、切削品位を良好に保つことができる。
第4に、円板状の回転刃1Aに繊維状部材7が含まれることによって、回転刃1Aが切削対象物を切削することに伴って回転刃1Aの外周部4の表面及び側面部3の表面から複数の繊維状部材7(繊維状部材7の一部分を含む)が順次脱落する。高い親水性を有する植物性の繊維状部材7を使用する場合には、絡み合った複数の繊維状部材7と樹脂部5とを含む塊状の部分が脱落することもあると推定される。これらのことによって、新たな砥粒6が外周部4の表面及び側面部3の表面に現れやすくなる。したがって、磨耗した砥粒6に代えて新たな砥粒6が切削に寄与しやすくなるので、切削対象物を切削する効率が向上する。加えて、回転刃1Aを使用して板状部材を切削する場合に、切削品位を良好に保つことができる。
(実施例2)
図1(b)及び図2を参照して、本発明の実施例1に係る円板状の回転刃1Aを製造する、円板状の回転刃の製造方法を説明する。本出願書類において記載される製造条件は一例である。円板状の回転刃の製造方法における製造条件は、本出願書類において記載される製造条件に限定されない。
まず、図1(b)に示される砥粒6と、生物由来の繊維状部材(例えば、セルロースナノファイバー)7と、樹脂材料とを準備する。必要に応じて、骨材8等を含む他の添加剤を準備する。樹脂材料は、常温において粉状、粒状又は液状を示すことが好ましい。樹脂材料は、合成樹脂であり、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を主材料として含む熱硬化性樹脂である。
次に、砥粒6と繊維状部材7と骨材8と他の添加剤と樹脂材料とをそれぞれ計量する。それぞれ計量された砥粒6と繊維状部材7と骨材8と他の添加剤と樹脂材料とを、擂潰機を使用してすりつぶしながら混ぜる。その後に、混練機を使用して、砥粒6と繊維状部材7と他の添加剤と樹脂材料とに剪断力を加えながら、それらの材料を混練する。このことにより、砥粒6と繊維状部材7と他の添加剤とを樹脂材料に分散させて、混合材料を作製する。その混合材料を常温において乾燥させる。その後に、混合材料を圧延することによって板状の混合材料を作製する。適正な圧延を行うために、混練された材料(混練物)にアルコールなどの溶剤を適宜加えて、更に混練した後に、適宜乾燥させることによって混練物の硬さを調整してもよい。
次に、板状の混合材料を打ち抜くことによって、図2(a)、(b)に示される、丸穴2を有する円板状の混合材料9Aを作製する。図2(a)、(b)は円板状の混合材料9Aの平面図及び正面図をそれぞれ示す。円板状の混合材料9Aは、丸穴2と側面部3と外周部4とを有する。円板状の混合材料9Bは、本発明の別の実施例(後述)に係る円板状の回転刃1Bの原材料であって、混合材料9Aとは異なる成分を有する。
次に、図2(c)に示されるように、1組の成形型10を準備する。成形型10は下型11と上型12とを有する。成形型10を構成する材料は、工具鋼等からなる金属系材料でもよく、セラミックス系材料でもよい。成形型10は、金属系材料又はセラミックス系材料からなる母材の上に、酸化イットリウム(Y)を含むセラミックス系材料がコーティングされて構成されてもよい。
下型11には、円板状の混合材料9Aが収容される凹部13が設けられる。下型11の凹部13の底を構成する下型11の内底面には、混合材料9Aの丸穴2に対応する上向きの凸部14が設けられる。上型12の底面(下面)には、混合材料9Aの平面形状に対応する下向きの凸部15が設けられる。
次に、図2(c)に示されるように、円板状の混合材料9Aを成形型10に収容する。図2(c)には、2個の円板状の混合材料9Aが成形型10に収容される例を示す。図の奥行方向にも複数個(例えば、図の奥行方向に沿う1列当たり3個)の円板状の混合材料9Aを収容してもよい。この場合には、1組の成形型10を使用して6(=2×3)個の円板状の回転刃1Aを、1回の成形工程によって一括して製造できる。1回の成形工程によって一括して製造できる個数を更に多くすることもできる。
次に、図2(c)に示された状態から、下型11と上型12とを型締めする。円板状の混合材料9Aは、凹部13における下型11の内底面と上型12の下向きの凸部15における上型12の下面とによって挟まれる。
次に、図2(d)に示される加熱炉16を準備する。以下に、加熱炉16の構成を説明する。
加熱炉16は、外郭部17と、加熱部18とを有する。加えて、加熱炉16は、成形型10が置かれる台19と、台19を支える支持部20と、支持部20を昇降させる昇降部21とを有する。台19は高い熱伝導性を有する材料(例えば、金属系材料)によって構成されることが、好ましい。支持部20は低い熱伝導性を有する材料(例えば、セメント系材料)によって構成されることが、好ましい。加熱部18には、複数のヒータ22が設けられる。図2(d)には、一例として、筒状の複数のヒータ22が示される。ヒータ22として、電磁誘導加熱を使用するヒータを使用してもよい。
加熱部18は、下方に開口23を有する蓋状の形状を有する。加熱炉16には、開口23を開閉するためのシャッタ(図示なし)が設けられることが好ましい。昇降部21が昇降することによって、支持部20によって支えられた台19が、加熱部18の開口23を経由して加熱部18の内部の空間に対して進退する。
次に、図2(d)に示される加熱炉16において、昇降部21を下降させることによって、台19と支持部20とを開口23の下方に位置させる。複数のヒータ22に電力を供給することによって、加熱部18の内部の空間を所定の温度(例えば、150°C〜160°C)まで加熱する。
次に、図2(d)に示されるように、2個の円板状の混合材料9Aが収容された成形型10を、加熱炉16に収容する。具体的には、まず、支持部20によって支えられた台19の上に、2個の円板状の混合材料9Aが収容された成形型10を置く。
次に、図2(d)に示されるように、昇降部21を使用して、成形型10を加熱部18の内部の空間に進入させて、成形型10を加熱部18の上部部材24に押し当てる。昇降部21を使用して、加熱部18の上部部材24に対して、成形型10を一定の圧力で押し当て、その状態を保つ。加熱部18によって生成された熱が、成形型10を経由して2個の円板状の混合材料9Aに伝わる。この状態において、2個の円板状の混合材料9Aが、所定の圧力(例えば、800kgf/cm )によって加圧されながら、所定の温度(例えば、155°C)によって加熱される。一連の工程において、台19は熱伝導部材として機能し、支持部20は断熱部材として機能する。
次に、図2(d)に示される状態を、所定の温度(例えば、155°C)の下において所定の時間(例えば、3〜5分間)保つ。これによって、2個の円板状の混合材料9Aに含まれる樹脂材料が硬化して、硬化樹脂からなる樹脂部5(図1(b)参照)が成形される。
次に、図2(d)に示される状態から、昇降部21を使用して、加熱部18の内部の空間から加熱部18の下方に成形型10を取り出す。取り出された成形型10を処理室(図示なし)に移す。処理室は、加熱炉16の内部に設けられてもよく、加熱炉16の外部に設けられてもよい。
次に、200°C又はそれ以下の適当な処理温度であって一定の雰囲気下に、一定の時間だけ、2個の円板状の混合材料9Aが収容された成形型10を放置する。例えば、成形型10を、180°Cの温度下において2時間放置した後に、200°Cの温度下において1時間放置する。このようにして熱処理(ポストキュア)を行うことによって、円板状の混合材料9Aに含まれる樹脂材料が硬化する硬化反応を充分に進行させる。円板状の混合材料9Aに含まれる樹脂材料が硬化して硬化樹脂が成形されることによって、円板状の回転刃1A(図2(e)参照)が作製される。
熱処理における雰囲気として、次の雰囲気が採用される。樹脂部(硬化樹脂)5(図1(b)参照)を構成する樹脂材料が劣化する温度範囲に処理温度が含まれる場合には、不活性ガス(例えば、窒素ガス)の雰囲気(不活性雰囲気)が採用される。この場合には、低酸素雰囲気(減圧雰囲気)が採用されてもよい。樹脂部5を構成する樹脂材料が劣化する温度範囲に処理温度が含まれない場合には、大気雰囲気が採用される。
次に、2個の円板状の回転刃1Aが収容された成形型10を、処理室から取り出して放置する。これによって、成形型10と、成形型10の内部に収容された2個の円板状の回転刃1Aとを、自然冷却する。処理室の外において、成形型10に冷却用の低温の気体を吹き付けてもよい。これによって、成形型10と、成形型10の内部に収容された2個の円板状の回転刃1Aとを、強制冷却することができる。したがって、円板状の回転刃1Aを製造する時間を短縮できる。
次に、図2(e)に示されるように、下型11と上型12とを型開きする。下型11に設けられた2個の凹部13から、2個の円板状の回転刃1Aを取り出す。必要に応じて、それぞれの円板状の回転刃1Aに仕上げ加工(研磨、研削等の機械加工)を施すこともできる。例えば、図2(e)に示される円板状の回転刃1Aの外周部4及び内周部(丸穴2の外側の部分)に対して、旋盤、研削盤等を使用して機械加工する。ここまでの工程によって、2個の円板状の回転刃1Aが最終的に完成する。
実施例2に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、実施例1に係る円板状の回転刃1Aを製造することができる。成形型10を多数個取りの構成にすることによって、1回の成形工程によって多数個の円板状の回転刃1Aを一括して製造することができる。
加えて、加熱部18の開口23を経由して加熱部18の内部の空間に対して進退する昇降部21を、加熱炉16に設ける。これによって、円板状の回転刃1Aを製造する場合における加圧しながら加熱する工程の自動化が可能になる。これらの効果については、円板状の回転刃の製造方法に関する他の実施例においても同様である。
実施例2に係る円板状の回転刃の製造方法においては、丸穴2を有する円板状の混合材料9Aを使用した。これに代えて、丸穴2を有さない円板状の混合材料を使用することもできる。この場合には、加圧されながら加熱されることによって硬化した円板状の成形品を機械加工して、丸穴2を形成する。このことについては、他の実施例においても同様である。
(実施例3)
本発明の実施例3に係る円板状の回転刃1Bが有する全体構造は、実施例1に係る円板状の回転刃1Aが有する全体構造に同じである。したがって、円板状の回転刃1Bが有する全体構造に関する説明を省略する。
図1(c)を参照して、円板状の回転刃1Bが有する微細構造を説明する。図1(c)に示されるように、円板状の回転刃1Bは、硬化樹脂からなる樹脂部5と、砥粒6と、生物由来の繊維状部材7(例えば、セルロースナノファイバー)と、骨材8とを含む。円板状の回転刃1Bを構成する材料の種類という点については、円板状の回転刃1Bは円板状の回転刃1Aと同じである。
円板状の回転刃1Bにおいては、繊維状部材7の比率(配合率)が30体積%を超えることが好ましい。繊維状部材7の配合率が30体積%以下である混合材料を使用する場合には、円板状の回転刃の製造方法(後述)において、砥粒6と繊維状部材7とが溶剤に分散された分散材料を抄くことによって円板状の分散材料を作製することが困難だからである。
円板状の回転刃1Bにおいては、繊維状部材7の配合率が80体積%以下であることが好ましい。繊維状部材7の配合率が80体積%を超える混合材料を使用する場合には、円板状の回転刃に含まれる砥粒6の配合率が減少する。したがって、回転刃1Bが切削対象物を切削する効率が低下するので、好ましくないからである。
実施例3に係る円板状の回転刃1Bによれば、円板状の回転刃1Aによる効果と同様の効果が得られる。加えて、以下の理由から、円板状の回転刃1Bによって得られる各効果は、円板状の回転刃1Aによって得られる各効果よりも大きい。円板状の回転刃1Bにおいて、繊維状部材7の配合率は30体積%を超えて80体積%以下である。円板状の回転刃1Aにおいて、繊維状部材7の配合率は0.5体積%以上で30体積%以下である。回転刃1Bは、回転刃1Aに比較して、繊維状部材7の配合率として大きい値を有する。したがって、円板状の回転刃1Bによって得られる各効果は、円板状の回転刃1Aによって得られる各効果よりも大きい。
(実施例4)
図1(c)及び図2を参照して、本発明の実施例3に係る円板状の回転刃1Bを製造する、円板状の回転刃の製造方法を説明する。砥粒6と、生物由来の繊維状部材(例えば、セルロースナノファイバー)7と、骨材8と、樹脂材料とを準備する工程から、それらの材料を計量する工程までは、実施例2の場合に同じである。
次に、砥粒6と繊維状部材7と骨材8とを溶剤に溶くことによって、分散材料を作製する。言い換えれば、樹脂材料以外の材料を溶剤に溶くことによって分散材料を作製する。溶剤としては、水系の溶剤、アルコール系の溶剤等を使用する。溶剤に溶く材料として、バインダー及び分散剤を加えてもよく、粉末状の樹脂材料を少量だけ加えてもよい。作製された分散材料において、繊維状部材7の比率(配合率)が30体積%を超えて80体積%以下であることが好ましい。作製された分散材料において、繊維状部材7が有する繊維が砥粒6、骨材8、バインダー等の材料に絡まった状態になっている。
次に、作製された分散材料を抄く。この工程においては、抄紙機と同様の機能を有する機械を使用する。これにより、分散材料を円形に成形する。円形に成形された分散材料を乾燥させることによって、円板状の分散材料を作製する。
次に、樹脂含浸機を使用して、円板状の分散材料に流動性樹脂(流動性を有する樹脂材料)を含浸させる。この工程においては、円板状の分散材料が含まれる空間を減圧することが好ましい。これにより、円板状の分散材料に流動性樹脂を含浸させて、円板状の混合材料を作製する。
次に、図2(c)に示されるように、円板状の混合材料9Bを成形型10に収容する。以下の工程は、実施例2において説明した工程に同じであるので、それらの工程に関する説明を省略する。
実施例4に係る円板状の回転刃の製造方法によれば、実施例3に係る円板状の回転刃1Bを製造することができる。加えて、実施例2に係る円板状の回転刃の製造方法による効果と同様の効果が得られる。
(実施例5)
図3を参照して、本発明の実施例5に係る切削装置を説明する。図3に示された切削装置25は、受け取りモジュール26と、切削モジュール27と、払い出しモジュール28とを、少なくとも有する。受け取りモジュール26と切削モジュール27と払い出しモジュール28とは、図3(a)に示されたX方向に沿って並んで、互いに固定される。
受け取りモジュール26と切削モジュール27とは、着脱されることができる。切削モジュール27と払い出しモジュール28とは、着脱されることができる。切削モジュール27に対して、別の切削モジュールが着脱されることができる。したがって、第1に、受け取りモジュール26と切削モジュール27との間に別の切削モジュールが着脱されることができる。第2に、切削モジュール27と払い出しモジュール28との間に、別の切削モジュールが着脱されることができる。
受け取りモジュール26は、切削装置25の外部から切削対象物29を受け取る。切削モジュール27は、受け取りモジュール26から受け取った切削対象物29を切削する。切削モジュール27は、切削対象物29を厚さ方向に部分的に切削すること(ハーフカット)と、切削対象物29を厚さ方向に完全に切削すること(フルカット)との双方を、実行できる。
払い出しモジュール28は、切削対象物29が個片化されて作製された製品Pの集合体である製品群30を、切削モジュール27から受け取る。製品群30は、トレイ31に収納される。製品群30が収納されたトレイ31は、切削装置25の外部に払い出される。払い出しモジュール28に、各製品Pを光学的に検査するカメラ32を設けてもよい。
切削モジュール27は、スピンドル(回転機構)33を有する。スピンドル33は、回転軸34を持つサーボモータ35を有する。回転軸34に、円板状の回転刃1A又は円板状の回転刃1Bのうちのいずれか1つが取り付けられる。回転刃1A、1Bは、図におけるY方向とZ方向とを含む面内において回転する。
切削モジュール27は、切削対象物29が固定される台であるステージ(固定機構)36を有する。切削対象物29が一時的に固定される手段の一例として、ステージ36の上面に貼付された粘着シートが採用される。
切削モジュール27は、ステージ36とスピンドル33とを相対的に移動させる(回転させる)回転部37を有する。ステージ36が回転部37に取り付けられる。回転部37の下方には、例えば、サーボモータからなるモータ(図示なし)が設けられる。モータの回転軸に回転部37が固定される。サーボモータが回転することによって、回転部37に取り付けられたステージ36がθ方向に回転する。
切削モジュール27は、ステージ36とスピンドル33とを相対的に移動させる移動機構38を有する。切削モジュール27は、例えば、サーボモータ39と、サーボモータの回転軸に接続されたボールねじ40と、ボールねじ40にはめ込まれたボールナット(図示なし)とを有する。ボールナットに移動機構38が取り付けられる。サーボモータを駆動することによって、ステージ36がY方向に沿って移動する。移動機構34と同様の移動機構(図示なし)を設けることによって、ステージ36とスピンドル33とを、X方向及びZ方向に沿って相対的に移動させることができる。
切削装置25は、制御部CTLを有する。制御部CTLは、受け取りモジュール26に設けられる。制御部CTLが他のモジュールに設けられてもよい。制御部CTLは、少なくとも、円板状の回転刃1A又は円板状の回転刃1Bの回転方向及び回転数と、ステージ36とスピンドル33との相対的な移動方向及び移動速度(移動には回転を含む。以下同じ)とを、制御する。
受け取りモジュール26と切削モジュール27との間、又は、切削モジュール27と払い出しモジュール28との間には、特定の機能を有する機能モジュールが着脱されることができる。特定の機能は、上述した切削の他に、製品群30を対象にした洗浄、乾燥、製品Pの測定、検査等である。特定の機能は、切削される前の切削対象物29又は切削された切削対象物(製品Pの集合体である製品群30)を対象にした研削(研磨)であってもよい。機能モジュールは、これらの複数の機能のうち少なくとも1つを実行できる。受け取りモジュール26、切削モジュール27及び払い出しモジュール28も、機能モジュールに含まれる。
特定の機能が、円板状の回転刃1A、1B以外を使用する切削機能であってもよい。これらの切削機能を有する切削機構を使用することによって、例えば、ウォータージェットによる切削、砥粒を使用するブラストによる切削、ワイヤソーを使用する切削、レーザ光による切削等が、可能になる。これらの切削機構と円板状の回転刃1A、1Bとを組み合わせることによって、線分と曲線とを組み合わせた線に沿って切削対象物29を切削することができる。このような切削は、例えば、SDメモリ−カードのような、線分と曲線とを組み合わせた形状を有する製品を製造する際に有用である。
図3(b)には、洗浄機能及び乾燥機能を有する機能モジュール41が示される。機能モジュール41は、切削モジュール27と払い出しモジュール28との間に挿入されて装着されることが好ましい。
機能モジュール41は、洗浄乾燥機構42を有する。洗浄乾燥機構42は、洗浄部43及び乾燥部44を有する。洗浄部43には、洗浄液を噴射する洗浄液噴射機構が設けられる。洗浄部43には、洗浄液を含むスポンジを使用して製品群の上面をこするスクラブ機構が設けられてもよい。洗浄部43に、噴射機構とスクラブ機構とが併設されてもよい。乾燥部44には、清浄ガスを噴射するガス噴射機構が設けられる。図3(b)に示された機能モジュール41は、洗浄部43による洗浄機能と、乾燥部44による乾燥機能とに加えて、カメラ32による検査機能を有する。
図3(c)には、研削(研磨)機能を有する機能モジュール45が示される。機能モジュール45は、受け取りモジュール26と切削モジュール27との間、又は、切削モジュール27と払い出しモジュール28との間に挿入されて装着される。切削モジュール27における切削時間を短縮するためには、受け取りモジュール26と切削モジュール27との間に機能モジュール45が挿入されて装着されることが好ましい。この構成によれば、切削対象物29は、機能モジュール45において研磨されることによって薄型化された後に、切削モジュール27において切削されることによって個片化される。
機能モジュール45には研削機構46が設けられる。研削機構46は、回転できる研削砥石47を有する。研削機構46が有する回転する研削砥石47を使用して、封止済基板が有する封止樹脂の上面、半導体チップ等の上面を研削することができる。このことによって、電子部品等からなる製品Pを薄くすることができる。機能モジュール45に厚さ測定機構48が設けられてもよい。厚さ測定機構48が有する変位センサ49によって、研削される封止樹脂の上面、半導体チップの上面等の高さ方向(Z方向)の位置を、切削加工中又は切削加工後に測定することができる。機能モジュール45は、研削砥石47による研削機能と変位センサ49による厚さ測定機能とを、併せて有する。
実施例5に係る切削装置25は、円板状の回転刃1A又は円板状の回転刃1Bのうちのいずれかを使用して、切削対象物29を切削する。したがって、実施例1において説明した効果と同様の効果が得られる。
加えて、実施例5に係る切削装置25によれば、次の効果が得られる。第1に、切削装置25が製造された後に、又は、ユーザーの工場に据え付けられた後に、必要に応じて、切削機能を有する機能モジュールを切削装置25に事後的に増設することができる。ユーザーが切削装置25の使用を開始した後に、切削機能を有する機能モジュールを切削装置25に事後的に増設することもできる。したがって、切削装置25における切削対象物29を切削する能力を、事後的に増加させることができる。
第2に、切削装置25が製造された後に又はユーザーの工場に据え付けられた後に、必要に応じて、切削以外の機能を有する機能モジュールを切削装置25に事後的に追加することができる。ユーザーが切削装置25の使用を開始した後に、切削以外の機能を有する機能モジュールを切削装置25に事後的に追加することもできる。したがって、切削装置25における切削以外の機能を、切削装置25に事後的に追加することができる。
なお、ここまで説明した実施例1〜5において記載された切削対象物29には、それぞれ電子回路が作りこまれた格子状の複数の領域が形成された回路基板が、含まれる。回路基板は、シリコン、シリコンカーバイド等からなる半導体基板(semiconductor wafer)でもよい。これらの切削対象物は、実質的に円形の平面形状を有する。
切削対象物には、それぞれ電子回路が作りこまれた格子状の複数の領域が形成された半導体ウェハ(semiconductor wafer)であって、一方の面が樹脂封止された半導体ウェハが、含まれる。一方の面には、突起状電極、電気配線などが形成されていてもよい。
切削対象物29には、それぞれ機能を有する格子状の複数の領域が形成された板状部材が、含まれる。板状部材は、複数の領域のそれぞれにマイクロレンズアレイが形成された板状部材であってもよい。板状部材は、複数の領域のそれぞれに導光板が形成された板状部材であってもよい。これらの場合には、複数の領域のそれぞれが有する機能は、光の集光、拡散、導光等の光学的機能である。
切削対象物29の一例である封止済基板は、回路基板と、回路基板が有する格子状の複数の領域に装着された複数のチップ状部品と、複数の領域が一括して覆われるようにして板状に形成された封止樹脂とを、有する。回路基板には、銅、鉄系合金等からなるリードフレーム(lead frame)、ガラスエポキシ積層板、銅張ポリイミドフィルム等を基材とするプリント基板(プリント配線板;Printed Wiring Board)が含まれる。回路基板には、アルミナ、シリコンカーバイド、サファイア等を基材とするセラミックス基板、銅、アルミニウム等の金属を基材とする金属ベース基板、ポリイミドフィルム等を基材とするフィルムベース基板等が含まれる。
切削対象物29の一例である封止済基板の全体形状としては、IC、表面実装型トランジスタ、表面実装型コンデンサ等を製造する場合における板状(平板状)が、代表的である。これに限らず、樹脂封止体1の全体形状が、光半導体素子を製造する場合における、凸レンズとして機能する複数の突起を有する形状等であってもよい。
チップ状部品には、それぞれチップ状の、半導体集積回路(semiconductor integrated circuit;IC)、光半導体素子、トランジスタ、ダイオード、水晶振動子、フィルタ、キャパシタ、インダクタ、抵抗、サーミスタ、センサ等の電子部品が含まれる。チップ状部品には、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の機構部品が含まれる。基板における1個の領域には1個のチップ状部品が装着されていてもよく、複数個のチップ状部品が装着されていてもよい。1個の領域に装着された複数個のチップ状部品は、同種であってもよく、異種であってもよい。封止樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が硬化して形成された硬化樹脂が使用される。
各実施例において、図のX方向、Y方向、及び、Z方向に沿ってステージ36を移動させた。これに代えて、円板状の回転刃1A、1Bが取り付けられているスピンドル33を図のX方向、Y方向、及び、Z方向に沿って移動させてもよい。更に、ステージ36とスピンドル33との双方を図のX方向、Y方向、及び、Z方向に沿って移動させてもよい。これらの態様によって、ステージ36とスピンドル33とを、X方向、Y方向、及び、Z方向に沿って相対的に移動させればよい。
切削対象物29を構成する材料に応じて、又は、切削対象物29を構成する材料の組合せに応じて、ステージ36とスピンドル33とをX方向、Y方向、及び、Z方向に沿って相対的に移動させる速度を変えることもできる。
切削対象物29をステージ36に一時的に固定する方式として、粘着テープを使用せずに、ステージ36の上面に切削対象物29を吸着してもよい。この場合には、切断される部分である各境界線に平面視して重なるようにして、円板状の回転刃1A、1Bの外周部4が収容される溝がステージ36の上部に形成される。
ここまで説明した実施例においては、硬化樹脂からなる樹脂部5内に分散された生物由来の繊維状部材7として、セルロースを含む植物由来の繊維状部材7を使用した。生物由来の繊維状部材7として、植物由来の繊維状部材7に代えて、動物由来の、親水性を有する繊維状部材7を使用することができる。言い換えれば、円板状の回転刃1A、1Bにおいて、繊維状部材は動物由来であってもよい。
硬化樹脂からなる樹脂部5内に分散された動物由来の繊維状部材7の一例として、キチン又はキトサンを含む材料が挙げられる。キチン、キトサンは、カニ、エビの甲殻、イカの器官等多くの生物に含まれる天然多糖類である(前掲した株式会社スギノマシンのウェブページを参照)。ここまで説明した製造方法によって、動物由来の繊維状部材7を使用して、実施例1、3で説明した円板状の回転刃1A、1Bと同様の回転刃を製造することができる。
本発明は、上述した各実施例に限定されるものではない。本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、各構成要素が任意にかつ適宜に組み合わされ、変更され又は選択されて採用される。例えば、切削装置25が有する切削モジュール27に、1個のステージ36に対して2個のスピンドル(回転機構)33を組み合わせる構成を採用してもよい。1個のステージ36に対して1個のスピンドル(回転機構)33を組み合わせて切削機構を構成して、1台の切削装置25が有する1個の切削モジュール27に複数組(例えば、2組)の切削機構を設けてもよい。
1A、1B 円板状の回転刃
2 丸穴
3 側面部
4 外周部
5 樹脂部(硬化樹脂)
6 砥粒
7 繊維状部材
8 骨材
9A、9B 円板状の混合材料
10 成形型
11 下型
12 上型
13 凹部
14 上向きの凸部
15 下向きの凸部
16 加熱炉
17 外郭部
18 加熱部
19 台
20 支持部
21 昇降部
22 ヒータ
23 開口
24 上部部材
25 切削装置
26 受け取りモジュール
27 切削モジュール
28 払い出しモジュール
29 切削対象物
30 製品群
31 トレイ
32 カメラ
33 スピンドル(回転機構)
34 回転軸
35、39 サーボモータ
36 ステージ(固定機構)
37 回転部
38 移動機構
40 ボールねじ
41、45 機能モジュール
42 洗浄乾燥機構
43 洗浄部
44 乾燥部
46 研削機構
47 研削砥石
48 厚さ測定機構
49 変位センサ
C 中心
CTL 制御部
P 製品

Claims (20)

  1. 樹脂材料が硬化することによって成形された硬化樹脂と、
    前記硬化樹脂内に分散された砥粒と、
    前記硬化樹脂内に分散された生物由来の繊維状部材とを備え、
    前記硬化樹脂は、前記砥粒と前記繊維状部材とが前記樹脂材料に分散された状態で前記樹脂材料が硬化することによって成形された硬化樹脂からなる、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃。
  2. 前記円板状の回転刃に含まれる前記繊維状部材の比率は0.5体積%以上で30体積%以下である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  3. 前記円板状の回転刃に含まれる前記繊維状部材の比率は30体積%を超えて80体積%以下である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  4. 前記繊維状部材は植物由来である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  5. 前記繊維状部材はセルロースを含む、請求項4に記載された円板状の回転刃。
  6. 前記繊維状部材は動物由来である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  7. 前記繊維状部材はキチン又はキトサンを含む、請求項6に記載された円板状の回転刃。
  8. 前記切削対象物は、それぞれ機能を有する複数の領域が形成された板状部材である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  9. 前記切削対象物は、それぞれ電子回路が作りこまれた複数の領域が形成された回路基板である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  10. 前記切削対象物は、それぞれ電子回路が作りこまれた複数の領域が形成され、封止樹脂によって樹脂封止された回路基板である、請求項1に記載された円板状の回転刃。
  11. 円板状の回転刃が固定される回転軸と、
    前記回転軸を回転させる回転機構と、
    前記切削対象物が固定される固定機構と、
    前記回転機構と前記固定機構とを相対的に移動させる移動機構とを備え、
    前記円板状の回転刃は請求項1〜10に記載された円板状の回転刃である、切削装置。
  12. 前記回転機構を2個備え、
    前記移動機構を複数個備える、請求項11に記載された切削装置。
  13. 前記固定機構を2個備え、
    前記移動機構を複数個備える、請求項11に記載された切削装置。
  14. 前記回転軸と前記回転機構と前記固定機構と前記移動機構とを少なくとも有する切削モジュールと、
    少なくとも前記切削モジュールの動作を制御する制御部とを備え、
    前記切削モジュールは特定の機能を有する他の機能モジュールに対して着脱でき、
    前記特定の機能は切削、洗浄、乾燥、測定、検査及び研磨のうち少なくとも1つを含む、請求項11に記載された切削装置。
  15. 砥粒を準備する工程と、
    生物由来の繊維状部材を準備する工程と、
    樹脂材料を準備する工程と、
    少なくとも前記砥粒と前記繊維状部材とを前記樹脂材料に分散させて混合材料を作製する工程と、
    前記砥粒と前記繊維状部材とが前記樹脂材料に分散された状態で前記混合材料を圧延することによって板状の混合材料を作製する工程と、
    前記板状の混合材料を打ち抜くことによって円板状の混合材料を作製する工程と、
    前記円板状の混合材料を成形型に詰める工程と、
    前記成形型に詰められた前記円板状の混合材料を加圧しながら加熱して、前記樹脂材料を硬化させて硬化樹脂を成形することによって円板状の成形品を成形する工程と、
    前記円板状の成形品を冷却する工程と、
    前記成形型から前記円板状の成形品からなる円板状の回転刃を取り出す工程とを備える、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃の製造方法。
  16. 前記混合材料を作製する工程においては、前記混合材料に含まれる前記繊維状部材の比率を0.5体積%以上で30体積%以下にする、請求項15に記載された円板状の回転刃の製造方法。
  17. 砥粒を準備する工程と、
    生物由来の繊維状部材を準備する工程と、
    流動性を有する樹脂材料を準備する工程と、
    少なくとも前記砥粒と前記繊維状部材とを溶剤に分散させて分散材料を作製する工程と、
    前記砥粒と前記繊維状部材とが前記溶剤に分散された状態で前記分散材料を抄くことによって円板状の分散材料を作製する工程と、
    前記円板状の分散材料を乾燥させる工程と、
    乾燥した前記円板状の分散材料に前記樹脂材料を含浸させることによって円板状の混合材料を作製する工程と、
    前記円板状の混合材料を成形型に詰める工程と、
    前記成形型に詰められた前記円板状の混合材料を加圧しながら加熱して、前記樹脂材料を硬化させて硬化樹脂を成形することによって円板状の成形品を成形する工程と、
    前記円板状の成形品を冷却する工程と、
    前記成形型から前記円板状の成形品からなる円板状の回転刃を取り出す工程とを備える、切削対象物を切削するために使用される円板状の回転刃の製造方法。
  18. 前記円板状の混合材料を作製する工程においては、前記円板状の混合材料に含まれる前記繊維状部材の比率を30体積%を超えて80体積%以下にする、請求項17に記載された円板状の回転刃の製造方法。
  19. 前記成形型から取り出された前記円板状の回転刃を所定の温度の雰囲気に置くことによって前記円板状の回転刃を熱処理する工程を更に備える、
    請求項15又は請求項17に記載された円板状の回転刃の製造方法。
  20. 前記所定の温度の雰囲気は、大気雰囲気、不活性雰囲気又は低酸素雰囲気のうちのいずれかである、請求項19に記載された円板状の回転刃の製造方法。
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