JP2018056655A - 車輌用通信システム、車載機、携帯機及びコンピュータプログラム - Google Patents

車輌用通信システム、車載機、携帯機及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】遮蔽物の影響を考慮した携帯機の位置判定精度を向上させる車輌用通信システム、車載機、携帯機及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより信号を送受信する車載機と、前記複数のアンテナから送信された信号を受信し、受信した信号の受信強度を測定する測定部を備える携帯機とを含み、該携帯機にて測定された受信強度に基づいて前記携帯機の位置を特定する特定部を前記車載機又は携帯機が有する車輌用通信システムであって、前記複数のアンテナから前記携帯機にて受信した複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、車輌用通信システム、車載機、携帯機、及びコンピュータプログラムに関する。
携帯機を所持した使用者が車輌に近づくか、ドアハンドルに触れる若しくはボタンを押すことのみで車輌ドアの開錠/施錠を行うスマートエントリー(登録商標)システムが実用化されている。更にはメカニカルキー(イグニッションキー)を用いることなしに、車輌のエンジン又は駆動用バッテリシステムを始動させることを可能とするスタートシステムも実用化されている。このようなシステムでは、車輌に対応する正規の携帯機が車室内に存在するか否かを判定する車室内外判定処理を行ない、携帯機が車輌外に存在する場合にはエンジンをスタートさせず、携帯機が車室内に存在する場合には施錠を行なわない等の制御がなされる。車室内外判定処理においては、携帯機と車載機との間で電波を送受信し合いその受信強度を利用するが、携帯機若しくは車載機側のアンテナに金属物が近接している場合には受信強度を正確に測定できない。特許文献1には、携帯機が車室内で金属物に遮蔽されている場合に車室外に存在すると誤判定することを防止する通信システムが開示されている。特許文献1では、車室内に存在しているにも拘わらず携帯機が金属物に覆われているために受信強度を弱めに検出してしまった場合でも、受信強度にオフセットを加算することによって車室外と判定されることを回避することとしている。
特開2015−183412号公報
しかしながら、携帯機と車載アンテナとの間で相互に送受信し合う電波について一方において検出された受信強度の弱まりは、携帯機側で金属物の影響を受けているのか、車載アンテナ側で金属物の影響を受けているかにはよらない。特許文献1に開示されているシステムでは、携帯機が車室内で金属物に遮蔽されている場合のみにおける検出を想定しており、その場合以外の状況における受信強度結果の異常があった場合のことは想定していない。そもそも特許文献1に開示されているオフセットの加算は、受信強度の異常の有無に関わらず行なわれることとした場合、本当は車室外に存在する場合であっても車室内に存在すると判定される可能性がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、遮蔽物の影響を考慮した携帯機の位置判定精度を向上させる車輌用通信システム、車載機、携帯機及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより信号を送受信する車載機と、前記複数のアンテナから送信された信号を受信し、受信した信号の受信強度を測定する測定部を備える携帯機とを含み、該携帯機にて測定された受信強度に基づいて前記携帯機の位置を特定する特定部を前記車載機又は携帯機が有する車輌用通信システムであって、前記複数のアンテナから前記携帯機にて受信した複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を備える。
本発明の一態様に係る車載機は、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより他の機器宛てに信号を送信する送信部と、前記複数のアンテナからの信号の受信強度を前記他の機器にて測定した結果を受信する受信部と、該受信部にて受信した測定結果に基づいて前記他の機器の位置を特定する特定部とを備える車載機において、前記複数のアンテナから前記他の機器にて測定された複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える。
本発明の一態様に係る携帯機は、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナから送信された信号を受信する受信部と、受信した信号の受信強度を測定する測定部と、該測定部により測定された結果に基づいて自機の位置を特定する特定部とを備える携帯機であって、前記複数のアンテナ夫々から送信された複数の信号の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナを用いた信号の送受信部を有するコンピュータに、前記車輌に対応する携帯機の位置を特定させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記複数のアンテナからの信号の受信強度を測定した結果を取得する処理、前記取得した受信強度に基づく受信状況の良/不良を判別する処理、判別された受信状況に応じて、前記複数のアンテナから送信された複数の信号夫々の受信強度の内、判定に用いる受信強度を選択する処理、及び選択された受信強度を用いて前記携帯機の位置を特定する処理を実行させる。
なお本願は、このような特徴的な各構成部を備えた各装置を含む車輌用通信システムとして実現することができるだけでなく、かかる特徴的なステップを含む車輌用通信方法として実現することができる。また、車輌用通信システムに含まれる車載機又は携帯機の構成部の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、車輌用通信システムを用いたその他のシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、遮蔽物の影響を考慮した携帯機の位置判定を行ない、その精度を向上させることが可能である。
実施の形態1における車輌用通信システムの構成部の配置を示す模式図である。 実施の形態1における車輌用通信システムの構成を示すブロック図である。 受信状況の判別用条件式の内容例を示す説明図である。 制御部による携帯機との通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 判別用の情報の内容例を示す説明図である。 実施の形態2における受信状況判別の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における車輌用通信システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態3における制御部による携帯機との通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における制御部による携帯機との通信処理手順の一例を示すフローチャートである。 ディスプレイにおける表示内容例を示す説明図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより信号を送受信する車載機と、前記複数のアンテナから送信された信号を受信し、受信した信号の受信強度を測定する測定部を備える携帯機とを含み、該携帯機にて測定された受信強度に基づいて前記携帯機の位置を特定する特定部を前記車載機又は携帯機が有する車輌用通信システムであって、前記複数のアンテナから前記携帯機にて受信した複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を備える。
本発明の一態様にあっては、送信アンテナの周囲に金属体が近接しているなど、アンテナの共振周波数が影響を受けて携帯機における信号の受信状況が不良となっている疑いがあるか否かを判断してから、携帯機での受信強度に基づく所在の判定が可能になり、誤判定を防止することができる。
(2)本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、前記受信状況判別部は、複数のアンテナから受信された信号の受信強度を変数とする判定式に基づいて受信状況の良/不良を判別する。
本発明の一態様にあっては、条件式に基づき受信状況の良/不良が判別される。簡易な条件式を用いて迅速に判別が可能になる。
(3)本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、前記受信状況判別部は、受信強度の組み合わせに基づき受信状況の良/不良を判別する。
本発明の一態様にあっては、受信強度の組み合わせの照合に基づき受信状況の良/不良が判別される。多様な良/不良のパターンに基づき判別して多様な状況に応じて判別することが可能になる。
(4)本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、受信状況の不良箇所を推定する推定部を更に備える。
本発明の一態様にあっては、不良箇所の推定が行なわれるため、推定に基づく受信強度の補正、又は要因除去の出力が可能になる。これにより携帯機の所在判定精度が維持される。
(5)本発明の一態様に係る車輌用通信システムは、前記受信状況判別部により判別された受信状況に応じて、前記複数のアンテナから送信された複数の信号夫々の受信強度の内、前記判定部が判定に使用する受信強度を選択する選択部を更に備える。
本発明の一態様にあっては、受信状況不良に対応する受信強度を除く残りの受信強度全て、又はその内の適切な組み合わせを選択することにより、誤判定を防止し、所在判定の精度が維持される。
(6)本発明の一態様に係る車載機は、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより他の機器宛てに信号を送信する送信部と、前記複数のアンテナからの信号の受信強度を前記他の機器にて測定した結果を受信する受信部と、該受信部にて受信した測定結果に基づいて前記他の機器の位置を特定する特定部とを備える車載機において、前記複数のアンテナから前記他の機器にて測定された複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える。
本発明の一態様にあっては上述の態様(1)同様に、送信アンテナの周囲に金属体が近接しているなど、受信状況が不良となっている疑いがあるか否かを判断してから、携帯機での受信強度に基づく所在の判定が可能になり、誤判定を防止することができる。
(7)本発明に一態様に係る携帯機は、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナから送信された信号を受信する受信部と、受信した信号の受信強度を測定する測定部と、該測定部により測定された結果に基づいて自機の位置を特定する特定部とを備える携帯機であって、前記複数のアンテナ夫々から送信された複数の信号の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える。
本発明の一態様にあっては上述の態様(1)同様に、送信アンテナの周囲に金属体が近接しているなど、アンテナの共振周波数が影響を受けて携帯機における信号の受信状況が不良となっている疑いがあるか否かを判断してから、携帯機での受信強度に基づく所在の判定が可能になり、誤判定を防止することができる。
(8)本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナを用いた信号の送受信部を有するコンピュータに、前記車輌に対応する携帯機の位置を特定させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記複数のアンテナからの信号の受信強度を測定した結果を取得する処理、前記取得した受信強度に基づく受信状況の良/不良を判別する処理、判別された受信状況に応じて、前記複数のアンテナから送信された複数の信号夫々の受信強度の内、判定に用いる受信強度を選択する処理、及び選択された受信強度を用いて前記携帯機の位置を特定する処理を実行させる。
本発明の一態様にあっては上述の態様(1)同様に、送信アンテナの周囲に金属体が近接しているなど、アンテナの共振周波数が影響を受けて携帯機における信号の受信状況が不良となっている疑いがあるか否かを判断してから、携帯機での受信強度に基づく所在の判定が可能になり、誤判定を防止することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る車輌用通信システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における車輌用通信システム100の構成部の配置を示す模式図であり、図2は、実施の形態1における車輌用通信システム100の構成を示すブロック図である。実施の形態1における車輌用通信システム100は、車輌Vに搭載される車載機1と、車輌Vの使用者が携帯所持する携帯機2と、車輌Vに設けられた複数の送信アンテナ31,32,33,34,35及び受信アンテナ4とを備える。
送信アンテナ31,32,33,34,35は、携帯機2に向けて無線信号を送信するアンテナである。送信アンテナ31,32,33,34,35から送信される信号の搬送波の周波数帯域は例えばLF(Low Frequency )帯(例えば125kHz)を用いる。
送信アンテナ31,32,33,34,35は車輌Vの異なる位置に設けられている。例えば図1に示すように、送信アンテナ31は運転席外側のドアノブ付近に、送信アンテナ32は助手席外側のドアノブ付近に設けられている。また送信アンテナ33は例えば、車輌V前部のインストルメントパネル内に設けられている。送信アンテナ34は車室内の中央部、例えば、後部座席の前方であって運転席及び助手席の間に設けられているセンターコンソールの後部床面に設けられている。送信アンテナ35は車輌の後部例えば、車室内における後部座席よりも後方、荷室内に設けられている。送信アンテナ35は車外リアウィンドウの外側に設けられていてもよい。設置位置はいずれも例示であるからこれらに限られないことは勿論である。
受信アンテナ4は、例えば車輌Vのルーフの内張り内に設けられている。受信アンテナ4は、携帯機2の送信アンテナから送信される信号を受信する。受信する搬送波の周波数帯域は、RF(Radio Frequency )帯(例えば300MHz、UHF帯)である。
車載機1は、携帯機2との間で送受信される無線信号に基づき、車輌Vのドアロックの施錠/開錠の制御、及び車内外灯器類等、ボディ系のアクチュエータの制御を統合的に行なう所謂BCM(Body Control Module )ユニットである。エンジン若しくは駆動用バッテリシステムの始動を指示する機能を有していてもよい。車載機1は制御部10、記憶部11、送信部12、及び受信部13を備える。
制御部10は例えば、1若しくは複数のCPU(Central Processing Unit)又はマルチコアCPUを用い、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース、タイマ等を有するマイクロコントローラである。制御部10は、記憶部11に記憶してある制御プログラム1Pに基づき、各構成部を制御する。なお制御プログラム1Pは制御部10の内蔵ROMに記憶してあってもよい。
記憶部11は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いる。記憶部11には、制御部10が参照する各種情報が記憶されているほか、上述の制御プログラム1Pが記憶されている。記憶部11に記憶されている制御プログラム1Pは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体5に記録されている態様でもよい。記憶部11は、図示しない読出装置によって記録媒体5から読み出された制御プログラム5Pを記憶する。記録媒体5はCD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、BD(Blu-ray (登録商標) Disc )等の光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク等の磁気ディスク、磁気光ディスク、半導体メモリ等である。また、図示しない通信網に接続されている図示しない外部コンピュータから実施の形態1に係る制御プログラム5Pをダウンロードし、記憶部11に記憶させてもよい。
送信部13は、送信アンテナ31〜35と接続されており、該送信アンテナ31〜35にて送信する信号を変調する変調器を含む送信モジュールを用いる。なお送信部13は内部に切替器13aを有し、該切替器aによって複数の送信アンテナ31〜35の内のいずれか一部又は全部を選択して使用することが可能である。また送信部13は、送信アンテナ31〜35における開放、短絡による故障を検出する故障検出部13bを内蔵していてもよい。
受信部14は、受信アンテナ4と接続されており、該受信アンテナ4にて受信した電波に対する増幅器、フィルター回路、及び復調器を含む受信回路を用いる。
携帯機2は、所謂FOB型の電子キーであり、車輌ドアの開錠/施錠のための無線信号を送受信する機能を有する。携帯機2は、制御部20、送信部21、受信部22、信号強度測定部23、及び記憶部24を備える。
制御部20は、例えば1若しくは複数のCPU又はマルチコアCPUを用い、ROM、RAM、入出力インタフェース、タイマ等を有するマイクロコントローラである。制御部20のCPUは入出力インタフェースを介して送信部21、受信部22、及び記憶部24に接続されている。
記憶部24は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。記憶部24は、制御部20が携帯機2の各構成部の動作を制御する受信強度の測定のための処理を実行させる制御プログラム2Pを記憶している。また、記憶部24は、携帯機2自身を識別するための携帯機識別子、対応する車輌Vの車輌識別子、及び、認証用の固有鍵を記憶している。なお、図2では制御部20及び記憶部24を夫々別体の構成部として図示しているが、制御部20の内部に記憶部24を備える構成としてもよく、制御プログラム2Pは制御部20の内蔵記憶部に記憶されていてもよい。
受信部22は、制御部20の制御に従って、アンテナ22aにて受信した複数の無線信号から搬送波の成分を除去して受信信号を抽出し、抽出した受信信号を制御部20へ出力する。アンテナ22aは3軸アンテナを用いる。そして実施の形態1では、アンテナ22aが受信する無線信号の搬送波の周波数帯としてLF帯を使用する。アンテナ22aで受信する搬送波の周波数帯は、車載機1側の送信アンテナ31〜35と対応するのであればこの周波数帯に限定されない。
信号強度測定部23は、アンテナ22aを通じて3軸夫々で受信する無線信号を切替部22bで切り替え、3軸成分について各々受信強度を測定し、制御部20へ出力する。制御部20は、3軸成分夫々の測定結果からベクトル演算を行って1つの無線信号の受信強度を算出する。これにより制御部20は、車輌Vに対する携帯機2の向き又は姿勢によらずに、車輌Vの送信アンテナ31〜35からの受信強度を得ることが可能である。以下では特に断らない限り、ベクトル演算によって算出された受信強度を受信強度と呼んで用いる。なお、実施の形態1では制御部20が受信強度を算出する構成としたが、携帯機2がベクトル演算前の前記3つの無線信号の受信強度を車載機1へ各送信し、車載機1の制御部10にて受信強度を算出するようにしてもよい。
送信部21は、制御部20により入力される信号を、搬送波を用いて変調し、送信アンテナ21aを通じて無線信号を送信する回路である。実施の形態1では、送信アンテナ21aから送信する信号の搬送波の周波数帯としてRF帯を使用する。しかしながら送信アンテナ21aで使用する周波数帯は、車輌V側の受信アンテナ4と対応するのであればこの周波数帯に限定されない。
このように構成される車載機1及び携帯機2の間で送受信される無線信号に基づき、車載機1は、携帯機2の所在(車室内外、車両からの距離等)を判定する。ただし実施の形態1の車輌用通信システム100では、送信アンテナ31〜35からの無線信号の受信状況を判別し、その状況に応じて適した方法で所在の判定を行なうようにしてある。なお以下では、携帯機2側で測定した受信強度を車載機1へ送信し、車載機1側で受信状況の判別を制御部10にて行ない、その後制御部10にて携帯機2の所在の判定を行なうこととして説明する。しかしながら携帯機2側で状況判別を行ない、その後所在の判定を行なう車載機1側へ判別結果を送信するようにしてもよいし、状況判別及び所在の判定のいずれも携帯機2側で行なうようにしてもよい。
図3は、受信状況の判別用条件式の内容例を示す説明図である。実施の形態1において判別用条件式は、車載機1の記憶部11に予め記憶してある。送信アンテナ31〜35から信号の携帯機2における受信状況の不良は主に、送信アンテナ31〜35又は携帯機2の受信用のアンテナ22aの周辺に金属体が近接して存在していることによるアンテナの共振周波数のずれの発生である。アンテナ22aは所定の周波数(例えば125kHzの搬送波のみを受信するようにしてあるところ、送信アンテナ31〜35自体の故障は発生していないにもかかわらず周波数のずれによってアンテナ22aでの受信強度が弱まる。そこで車載機1の制御部10は、図3に示すような判別用条件式を参照して、各送信アンテナ31〜35から発せられた信号に対する受信強度の測定結果から受信状況を判別する。なお図3においては送信アンテナ31から発せられた信号の受信強度は「a」、送信アンテナ32から発せられた信号の受信強度は「b」、送信アンテナ33から発せられた信号の受信強度は「c」、送信アンテナ34から発せられた信号の受信強度は「d」、送信アンテナ35から発せられた信号の受信強度は「e」と各々代数で表す。また、条件式で用いる受信強度の基準値L1〜L5を強度レベル(微弱〜強烈)に応じて共に記憶してある。
図3の例では、第1の条件式として受信強度eが強度L5よりも大きく(又は強度L5以上)、且つ受信強度dが強度L1未満(又は強度L1以下)という条件式を挙げている。強度L5は携帯機2が送信アンテナ31〜35にかなり接近している場合の受信強度に対応する。つまり第1の条件式は、携帯機2が送信アンテナ35にかなり接近した位置で受信したことが予測されるほどに受信強度が大きい場合には、中央に位置する送信アンテナ34からの信号の受信強度dもそれほど小さくないはずであるにも拘わらず、微弱であるという状況に対応する。この場合、何か金属製等の遮蔽物の影響を大きく受けた異常値となっているのは受信強度dであると推定される。このように第1の条件式に対応付けて異常と推定される受信強度(又は送信アンテナ31〜35の識別情報)が記憶されているとよい。
第2の条件式は受信強度cが強度L5よりも大きく(又は強度L5以上)、且つ受信強度dが強度L1未満(又は強度L1以下)という条件式である。第2の条件式は第1の条件式と対称的であって、携帯機2が送信アンテナ33にかなり接近した位置で受信したことが予測されるほどに受信強度が大きい場合には、中央に位置する送信アンテナ34からの信号の受信強度dもそれほど小さくないはずであるにも拘わらず、微弱であるという状況に対応する。この場合、何か金属製等の遮蔽物の影響を大きく受けた異常値となっているのは受信強度cであると推定される。
第3の条件式は、受信強度cが受信強度dよりも大きく、且つ受信強度eも受信強度dよりも大きいという条件式である。前方の送信アンテナ33からの信号の受信強度cが、中央に位置する送信アンテナ34からの信号の受信強度dよりも大きい場合、携帯機2は中央よりも前方側に存在するはずである。この場合、後方に設置された送信アンテナ35〜の受信強度eは、受信強度d以下であるはずにも拘わらず、中央の送信アンテナ34からの信号の受信強度dよりも大きいときには、受信強度dが異常値であると推定される。逆に言えば、後方の送信アンテナ35からの信号の受信強度eが、中央に位置する送信アンテナ34からの信号の受信強度dよりも大きい場合、前方の送信アンテナ33からの信号の受信強度cは受信強度dよりも更に小さいはずであるにも拘らず、受信強度dよりも大きいときには何らかの受信状況の異常が推定され、受信強度dが異常値であると推定される。
第4の条件式は、受信強度dが強度L4よりも大きく(又は強度L4以上)、且つ受信強度c及び受信強度eの両者が強度L1未満(又は強度L1以下)であるという条件式である。中央の送信アンテナ34からの信号強度dが、携帯機2が車室の中央付近に存在することが推測される程度に強い場合、前方の送信アンテナ33からの信号の受信強度c、若しくは後方の送信アンテナ35からの信号の受信強度eのいずれかは微弱に対応する強度L1以上となるはずである。しかしながら受信強度c及び受信強度eのいずれも強度L1未満である場合には、受信強度c又は受信強度eのどちらかが疑わしい値であることが推定される。
第5の条件式は、受信強度a又は受信強度bが強度L4よりも大きく(又は強度L4以上)、且つ受信強度c,d,eのいずれも強度L1未満(又は強度L1以下)の微弱であるという条件式である。運転席ドアにドアノブに設けられている送信アンテナ31からの信号の受信強度a、又は助手席ドアのドアノブに設けられた送信アンテナ32からの信号の受信強度bが、携帯機2がいずれかのドアノブの付近に存在すると推測される程度に強い場合、車室内の送信アンテナ33〜35からの受信強度c,d,eのいずれか少なくとも1つは強度L1以上となるはずである。このとき、受信強度c,d,eのいずれも強度L1未満である場合、全ての送信アンテナ31〜35からの信号の受信強度a〜eが全体的に弱まっており、携帯機2が金属物(金属製の缶、ポーチ、バッグ等)に覆われているなど、正確に信号受信強度を測定できない状況であることが推定される。
条件式は第1〜第5の条件式に限られないことは勿論であり、金属物等のアンテナの共振周波数のずれを起こす可能性がある物が一時的に存在する可能性がある場所を想定し、良/不良を判別することを可能とする多様な条件式が設定されるとよい。このように条件式を参照して制御部10は、受信状況を判別することが可能である。
図4は、制御部10による携帯機2との通信処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は図4のフローチャートに示す処理手順を定期的に実行する。
制御部10はまず第1に、送信アンテナ31〜35の内のいずれか、例えば中央に設置されている送信アンテナ34から、記憶部11に記憶してある自身の車両識別子の情報を含むウェイクアップ信号を送信する(ステップS101)。制御部10は、送信したウェイクアップ信号に応じたレスポンス信号を受信アンテナ4により受信したか否かを判断する(ステップS102)。ステップS102において制御部10は、レスポンス信号を受信する所定の猶予時間を設け、猶予時間が経過するまでにレスポンス信号を受信できなかった場合は、受信しなかったと判断する。
ステップS102において受信したと判断された場合(S102:YES)、制御部10は、レスポンス信号に含まれている携帯機識別子の情報を抽出し、記憶部11に記憶してある携帯機識別子と合致するか否かにより、携帯機2が正当であるか否かを判断する(ステップS103)。ステップS103で正当であると判断された場合(S103:YES)、制御部10はチャレンジ・レスポンス認証用のデータを作成して、作成したデータを含むチャレンジ信号を送信アンテナ31〜35から送信し(ステップS104)、チャレンジ信号に対するレスポンス信号を受信したか否かを判断する(ステップS105)。
ステップS105にてレスポンス信号を受信したと判断された場合(S105:YES)、制御部10は受信したレスポンス信号からレスポンスデータを抽出し、抽出したレスポンスデータに基づき、携帯機2の認証に成功したか否かを判断する(ステップS106)。
ステップS106において認証に成功したと判断された場合(S106:YES)、制御部10は、携帯機2における受信強度の測定を指示する前に、まず故障検出部13bによって送信アンテナ31〜35の内の故障アンテナを特定する(ステップS107)。制御部10は故障アンテナを除く残りのアンテナを用いて、測定コマンド信号を送信する(ステップS108)。このとき制御部10は、用いる送信アンテナ31〜35を携帯機2に通知する情報を測定コマンド信号に含めて送信してもよい。制御部10は、コマンド信号の送信後から所定時間が経過するまでの間に、送信アンテナ31〜35の内、故障アンテナとして特定されたアンテナ以外のアンテナを順次、切替器13aにより選択し、選択した送信アンテナ31〜35から測定用信号を送信させる(ステップS109)。
次に制御部10は、測定用信号の送信後に、測定結果を含む測定結果信号を受信アンテナ4により受信する(ステップS110)。制御部10は、受信した測定結果信号から測定結果を抽出する(ステップS111)。このとき抽出される測定結果は、制御部10が送信アンテナ31〜35から送信した測定用信号夫々の受信強度a〜eを含む(故障アンテナからの信号の受信強度は含まれなくてよい)。
制御部10は、抽出された測定結果に基づき、記憶部11に記憶してある判別用条件式を参照して受信状況を判別し(ステップS112)、判別結果が状況良好であるか否かを判断する(ステップS113)。ステップS112における判別方法は、制御部10が測定結果に含まれる受信強度a〜eについて図3の条件式に合致するか否かを順次判定することにより実現する。
ステップS113にて判別結果が状況良好と判断された場合(S113:YES)、制御部10は抽出された測定結果に含まれる信号強度a〜e(故障アンテナからの信号強度を除く)を用いて携帯機2の所在の判定を行なう(ステップS114)。ステップS114の判定は、受信強度a〜eを用いた三角法に基づく位置の特定でもよいし、受信強度a〜eを用いた判定式(受信強度d<L4且つ受信強度e<L4であれば車室内、等)に基づく車室内外の判定でもよいし、予め車室内外にて測定しておいた受信強度a〜eの統計値とのマハラノビス距離に基づく車室内外の判定であってもよい。更にはサポートベクターマシン等の学習工程を用いて車室内外を判定するようにしてもよい。ステップS114においては、故障アンテナが存在する場合、制御部10はその故障アンテナを除く残りのアンテナからの信号の受信強度を用いる。又は、制御部10は、故障アンテナの位置に応じて、残りのアンテナの内のいずれか適切な組み合わせを選択してそれらに対応する受信強度を用いる。
制御部10は、ステップS114の判定結果に応じた処理を行ない(ステップS115)、処理を終了する。ステップS115における判定結果に応じた処理とは例えば、車輌Vが停車(エンジンOFF)中であって携帯機2が車室外へ出た場合には、ドアロックを施錠し、セキュリティ機能を起動させる等の処理である。又は、車輌Vが停車中(エンジンOFF)であって携帯機2が車輌Vの近くに存在する場合にはドアロックを開錠し、エンジンをスタートさせるなどの処理である。
ステップS113にて判別結果が状況良好でないと判断された場合(S113:NO)、制御部10は、条件式に対応する異常値であると推測される受信強度を特定する(ステップS116)。ステップS116の特定は、ステップS113にて合致すると判定された条件式に対応付けて記憶してある受信強度a〜eのいずれか1つ又は複数を参照することで実現可能である。
そしてこの場合制御部10は、残りの受信強度、又は残りの受信強度の内の適切な組み合わせに基づいて携帯機2の所在の判定を行なう(ステップS117)。ステップS117では例えば、受信強度dが異常値である可能性がある場合には、制御部10は受信強度dを用いない判定式によって判定を行なうか、受信強度dに所定値を加算してから判定式に当てはめて判定を行なうなどする。なお加算する場合の所定値は、送信アンテナ34に金属製の遮蔽物が近接している場合のアンテナ22aでの減衰分を予め算出しておくか、又は、測定しておき、その減衰分に基づく値を記憶部11に記憶しておくとよい。また他の例として、受信強度全てが異常値である可能性がある場合には(携帯機2が遮蔽物に覆われている状況)、制御部10は受信強度a〜e全てに所定値を加算してから判定式に当てはめて判定を行なうなどする。そして制御部10は、ステップS117の判定結果に応じた処理を行なうべく処理をステップS115へ進め、処理を終了する。
なおステップS102及びステップS105においてレスポンス信号を受信しなかったと判断された場合(S102:NO、S105:NO)、制御部10は処理を終了する。ステップS103で正当でないと判断された場合(S103:NO)、更にステップS106において認証に失敗したと判断された場合(S106:NO)、制御部10は処理をそのまま終了とする。
このように、受信状況が不良である疑いがあるか否かを判断してから、携帯機2での受信強度に基づく所在の判定が行なわれる。これにより、アンテナ自体は故障していなくとも、車室内外に金属製のものが存在することで受信強度が影響を受けている場合の誤判定が防止される。
(実施の形態2)
実施の形態2における車輌用通信システムの構成は、記憶部11に記憶してある情報及びこれを用いた詳細な処理手順を除き、実施の形態1における構成と同一である。したがって以下の説明では、共通する構成に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施の形態2においては記憶部11に、受信強度a〜eの典型的な組み合わせが状況良好時及び不良時夫々、判別用に記憶されてある。図5は、判別用の情報の内容例を示す説明図である。記憶部11には、受信状況が良好(正常)である場合(遮蔽物が存在しない場合)の例えば4箇所夫々における受信強度a〜eの組み合わせ(a,b,c,d,e)が、その箇所を各識別する情報に対応付けて記憶されている。4箇所の例として図5では、車外の運転席ドアに近接した位置にある場合、助手席ドアに近接した位置にある場合、車内の前方座席にある場合、及び車内の後方座席(荷室)にある場合を挙げた。そして図5に示すように、各箇所においてアンテナ31に遮蔽物が近接しており、受信強度aが異常値である場合の受信強度a〜eの組み合わせ(a,b,c,d,e)が、箇所を識別する情報及び異常値がaである可能性が高いことを識別する情報と対応付けて記憶されている。これらの情報は実際に測定した値を使用してもよい。また、記憶部11に記憶してある各組み合わせ(a,b,c,d,e)については、最大の受信強度が1.0となるように規準化されてあってもよい。
次に図5に示した例の情報を用いた受信状況の判別方法の例について説明する。図6は、実施の形態2における受信状況判別の処理手順の一例を示すフローチャートである。実施の形態2において制御部10は、実施の形態1同様に携帯機2との通信処理を実行するが、ステップS112の受信状況の判別処理において、図6のフローチャートに示す処理手順を実行する。
制御部10は、ステップS111で抽出された受信強度a〜eを(a,b,c,d,e)として、図5に示すように記憶してある各組み合わせ(パターン)と照合する(ステップS21)。なおステップS21の照合処理は、組み合わせ同士の差分をとるようにしてもよいし、抽出された受信強度a〜eの組み合わせと、記憶部11の各組み合わせとの類似度を統計的に求めるなどの処理によって実現してもよい。
制御部10は、照合結果から最も類似する組み合わせを決定し(ステップS22)、決定した組み合わせに対応付けて記憶されている良好/不良の判別情報、携帯機2の位置(箇所)の識別情報、及び異常値の識別情報を特定する(ステップS23)。制御部10は、特定した判別情報から良好/不良を判定し(ステップS24)、処理を終了する。この後、制御部10は図4のフローチャートのステップS113へ処理を進める。
ステップS23で特定した異常値の識別情報は、ステップS116の異常値の特定処理で用いるとよい。なお、ステップS21〜S23の処理により、最も類似する組み合わせに対応付けられている携帯機2の箇所の識別情報に基づき、携帯機2の所在の判定まで行ない、ステップS114及びS117の処理を省略することも可能である。
このように測定用信号の受信状況の判別は、実施の形態1の条件式による判定には限られない。組み合わせに基づく受信状況の判別処理により、室内外に金属製のものが存在することで受信強度が影響を受けている場合に誤判定を防止し、判定精度を維持することも可能になる。
実施の形態1及び2においては、受信強度の分布により受信状況を判別したが、受信強度の低下は、金属体が近接して存在していることによるアンテナの共振周波数のずれを起因として発生している。したがってこの共振周波数のずれを直接的に検知した結果を合わせて用い、受信状況を判別するようにしてもよい。アンテナの共振周波数のずれは例えば、車載機1側で送信アンテナ31〜35から送信する搬送周波数を可変できる回路と駆動電流をモニタリングすることができる回路とを備え、送信アンテナ31〜35における共振周波数がずれた場合に、これを検知する方法で実現が可能である。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3における車輌用通信システムの構成を示すブロック図である。実施の形態3における車輌用通信システムの構成は、車載機1に情報を出力する出力部15及びこれを用いた詳細な処理手順を除き、実施の形態1における構成と同一である。したがって以下の説明では、共通する構成に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施の形態3において車載機1は、制御部10、記憶部11、送信部13及び受信部14の他に出力部15を備える。出力部15には、ディスプレイ51及びスピーカ52が接続されている。ディスプレイ51及びスピーカ52はいずれか一方のみであってもよい。出力部15は制御部10の制御により、ディスプレイ51へ制御信号を出力し、及びスピーカ52へ音声信号を出力する。
ディスプレイ51は、インストルメントパネル上の速度計を含む計器類のパネル内に設けられた表示灯である。LED(Light Emitting Diode)を用いてもよい。ディスプレイ51は、ナビゲーションシステム等で用いられるタッチパネルを内蔵したタイプであって、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro Luminescence)等の表示パネルを用いるものであってもよい。ディスプレイ51は出力部15から出力される信号に基づき、画像又は文字を表示する。
スピーカ52は、出力部15から出力される信号に基づき、音声又は効果音を発する。
出力部15を用いる処理を実現すべく車載機1の記憶部11には制御プログラム13Pが記憶されている。制御プログラム13Pは、図示しない読出装置によって記録媒体5から読み出された制御プログラム53Pを記憶したものであってもよい。
図8及び図9は、実施の形態3における制御部10による携帯機2との通信処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は図8及び図9のフローチャートに示す処理手順を定期的に実行する。なお図8及び図9のフローチャートに示す処理手順の内、実施の形態1における図4のフローチャートに示した処理手順と共通する手順については同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
実施の形態3においても制御部10は、受信状況を判別し(S112)、S113にて判別結果が状況良好でないと判断された場合(S113:NO)、制御部は異常値であると推測される受信強度を特定する(S116)。S112の受信状況の判別方法は、実施の形態1〜3のいずれでもよい。そして制御部10は、特定した受信強度に対応する不良個所の送信元のアンテナを送信アンテナ31〜35のいずれかから推定する(ステップS141)。ステップS141において例えば制御部10は、受信強度aが異常値であると推測される場合は送信アンテナ31を特定する。制御部10は、推定した不良箇所、即ち異常値に対応する送信アンテナ31〜35の内のいずれかを示す表示(又は音声出力)を行なうように出力部15からディスプレイ51へ制御信号を出力する(ステップS142)。そして制御部10は処理をステップS117へ進める。ステップS142においては出力部15からスピーカ52へ向けて、スピーカ52から警告音等が発せられるように音声信号を出力する。ステップS142では、異常値が推測される受信強度に対応する送信アンテナ31〜35がどの辺りかを特定できるような情報であれば、ディスプレイ51及びスピーカ52のいずれか一方であってよい。
図10は、ディスプレイ51における表示内容例を示す説明図である。図10には車輌Vの模式図が表示されている。そして、図10中に実線及び破線で示す放射状アイコン511にて、送信アンテナ31〜35に対応する箇所が点灯するなどによって異常と推測される箇所が識別可能に出力されている。
図10に示すような出力をディスプレイ51にて実現することにより、車輌Vの搭乗者は、携帯機2の所在判定に影響するような荷物(鉄板等)を載置していることを認識することができる。これにより、搭乗者が所在判定に影響するような荷物の場所を変更したりするなど、影響を低減させるための対処が可能であり、結果として携帯機2の所在の誤判定を防止し、判定精度を維持することが可能になる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
V 車輌
1 車載機
10 制御部
11 記憶部
13 送信部
13a 切替部
13b 故障検出部
14 受信部
15 出力部
31,32,33,34,35 送信アンテナ
2 携帯機
20 制御部
21 送信部
21a アンテナ
22 受信部
22a アンテナ
22b 切替部
23 信号強度測定部
24 記憶部
1P,12P,13P,5P,52P,53P,2P,22P 制御プログラム

Claims (8)

  1. 車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより信号を送受信する車載機と、前記複数のアンテナから送信された信号を受信し、受信した信号の受信強度を測定する測定部を備える携帯機とを含み、該携帯機にて測定された受信強度に基づいて前記携帯機の位置を特定する特定部を前記車載機又は携帯機が有する車輌用通信システムであって、
    前記複数のアンテナから前記携帯機にて受信した複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を備える
    ことを特徴とする車輌用通信システム。
  2. 前記受信状況判別部は、複数のアンテナから受信された信号の受信強度を変数とする判定式に基づいて受信状況の良/不良を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車輌用通信システム。
  3. 前記受信状況判別部は、受信強度の組み合わせに基づき受信状況の良/不良を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車輌用通信システム。
  4. 受信状況の不良箇所を推定する推定部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の車輌用通信システム。
  5. 前記受信状況判別部により判別された受信状況に応じて、前記複数のアンテナから送信された複数の信号夫々の受信強度の内、前記判定部が判定に使用する受信強度を選択する選択部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の車輌用通信システム。
  6. 車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナにより他の機器宛てに信号を送信する送信部と、前記複数のアンテナからの信号の受信強度を前記他の機器にて測定した結果を受信する受信部と、該受信部にて受信した測定結果に基づいて前記他の機器の位置を特定する特定部とを備える車載機において、
    前記複数のアンテナから前記他の機器にて測定された複数の信号夫々の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える
    を特徴とする車載機。
  7. 車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナから送信された信号を受信する受信部と、受信した信号の受信強度を測定する測定部と、該測定部により測定された結果に基づいて自機の位置を特定する特定部とを備える携帯機であって、
    前記複数のアンテナ夫々から送信された複数の信号の受信強度から受信状況の良/不良を判別する受信状況判別部を更に備える
    を特徴とする携帯機。
  8. 車輌の異なる位置に設けられた複数のアンテナを用いた信号の送受信部を有するコンピュータに、前記車輌に対応する携帯機の位置を特定させるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記複数のアンテナからの信号の受信強度を測定した結果を取得する処理、
    前記取得した受信強度に基づく受信状況の良/不良を判別する処理、
    判別された受信状況に応じて、前記複数のアンテナから送信された複数の信号夫々の受信強度の内、判定に用いる受信強度を選択する処理、及び
    選択された受信強度を用いて前記携帯機の位置を特定する処理
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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