JP2018053533A - ウォーターフェンス - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォーターフェンスを予め設置していない場所でも、浸水を効果的に抑制することが可能なウォーターフェンスを提供する。【解決手段】このウォーターフェンス100は、設置面に配置される底部11と、底部11に接続されて鉛直方向に沿って延びる背面部12とを含む本体部材1と、本体部材1の背面部12に接続されて背面方向かつ鉛直方向に沿って延びる側面部材2とを備える。本体部材1の底部11には、底部11と設置面との間の水を吸い取るポンプ4を取り付けるための吸水装置取付部13が設けられている。【選択図】図1

Description

この発明は、ウォーターフェンスに関する。
従来、浸水を抑制するためのウォーターフェンスが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、階段部を覆う側壁により形成された開口部を覆う止水装置(ウォーターフェンス)が開示されている。この止水装置は、階段部を覆う側壁に取り付けられた浸水防止用袋体と、浸水防止用袋体にエアを吹き込むエア吹き込み手段とを備えている。また、止水装置は、浸水防止用袋体にエアが吹き込まれると、浸水防止用袋体が開口部全体を塞ぐようにして浸水を抑制している。
特開2004−060348号公報
しかしながら、上記特許文献1の止水装置(ウォーターフェンス)は、浸水防止用袋体と、エア吹き込み手段とを、予め浸水を抑制したい開口部を形成する側壁に設けておく必要があるという不都合がある。このため、止水装置を設備として予め開口部を形成する側壁に設置する必要があるので、止水装置(ウォーターフェンス)が予め設置されていない場所の浸水を抑制することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ウォーターフェンスを予め設置していない場所でも、浸水を効果的に抑制することが可能なウォーターフェンスを提供することである。
この発明の一の局面によるウォーターフェンスは、設置面に配置される底部と、底部に接続されて鉛直方向に沿って延びる背面部とを含む本体部材と、本体部材の背面部に接続されて背面方向かつ鉛直方向に沿って延びる側面部材とを備え、本体部材の底部には、底部と設置面との間の水を吸い取る吸水装置を取り付けるための吸水装置取付部が設けられている。
この発明の一の局面によるウォーターフェンスでは、上記のように、本体部材と側面部材とを設ける。これにより、本体部材と側面部材とを設置面に設置することにより、浸水を抑制したい開口部を容易に塞ぐことができるので、ウォーターフェンスを設備として予め開口部を形成する壁や柱などに設置する必要がない。その結果、ウォーターフェンスが予め設置されていない場所でも、浸水を効果的に抑制することができる。また、本体部材の背面部に接続されて背面方向かつ鉛直方向に沿って延びる側面部材を設ける。これにより、本体部材の背面部を水が回り込んでくるのを側面部材により抑制することができるので、浸水をより効果的に抑制することができる。その結果、背面部により開口部全体を塞がなくても浸水を効果的に抑制することができるので、背面部を跨ぐことにより、人が容易に出入りすることができる。また、本体部材の底部に、底部と設置面との間の水を吸い取る吸水装置を取り付けるための吸水装置取付部を設ける。これにより、吸水装置によりウォーターフェンスの底部と設置面との間の水が空気とともに吸い取られるので、ウォーターフェンスの底部と設置面との間に負圧を発生させることができる。その結果、底部および底部に接続された背面部を含む本体部材が設置面に対して浮き上がるのを抑制することができるので、ウォーターフェンスの総重量を小さくした場合でも、ウォーターフェンスが水に流されるのを抑制することができる。また、吸水装置により、侵入しようとする水を排出することができるので、浸水を効果的に抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、側面部材は、背面部に対して角度を変更可能に接続されている。このように構成すれば、側面部材を設置場所の形状に合わせて沿うように配置することができるので、水の回り込みを効果的に抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、側面部材の一部は、本体部材の背面部と略同じ方向に沿って延びるように配置することが可能に構成されている。このように構成すれば、側面部材を背面部と並べて配置することができるので、水を堰き止める水平方向の長さを側面部材により容易に調整することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、側面部材は、略鉛直方向に延びる折線に沿って折り畳み可能に構成されている。このように構成すれば、側面部材の水平方向の長さを容易に調整することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、底部の設置面側に配置され、底部の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材をさらに備える。このように構成すれば、凹凸のある設置面に対しての設置性や水密性を向上させることができるので、安定してウォーターフェンスを設置することができる。その結果、ウォーターフェンスの底面からの浸水を効果的に抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、本体部材の底部および背面部と、側面部材とは、それぞれ、板材と板材を覆う防水性の被覆材とにより形成されている。このように構成すれば、防水性の被覆材により、底部、背面部および側面部材を水が通り抜けるのを抑制することができるので、浸水を効果的に抑制することができる。また、被覆材により被覆することにより、本体部材および側面部材の耐摩耗性を高めることができる。また、底部の板材と背面部の板材との境界を折り目として容易に折り畳むことができるので、ウォーターフェンスの保管時のスペースを小さくすることができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、背面部および側面部材に接続され、背面部の背面側の設置面に配置される底面部材をさらに備える。このように構成すれば、背面部および側面部材が接続されている角部の設置面に底面部材を配置することができるので、角部の底面からの浸水を効果的に抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、側面部材は、対向するように一対設けられており、一対の側面部材がそれぞれ移動するのを抑制する側面支持部材をさらに備える。このように構成すれば、側面部材が水により動かされるのを抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、本体部材の背面部が背面側に倒れるのを抑制する背面支持部材をさらに備える。このように構成すれば、背面部が水に押されて倒れるのを抑制することができるので、浸水をより確実に防ぐことができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスにおいて、好ましくは、本体部材および側面部材の少なくとも一部は、分割可能に構成されており、分割された部分同士は、止水ファスナーにより接続可能に構成されている。このように構成すれば、本体部材および側面部材の一部を分割することにより、ウォーターフェンスの水平方向の長さを容易に調整することができる。また、分割することにより、ウォーターフェンスの保管時のスペースを容易に小さくすることができる。また、止水ファスナーにより継手からの浸水を抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、ウォーターフェンスを予め設置していない場所でも、浸水を効果的に抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスを示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスを底面側から見た図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの吸水装置取付部を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの底部、背面部および側面部材の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの設置力増強部材の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの設置力増強部材の水透過の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスのチューブ材の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの第1使用例を示した平面図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの第2使用例を示した平面図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスの第3使用例を示した側面図である。 本発明の第2実施形態によるウォーターフェンスを示した斜視図である。 本発明の第2実施形態によるウォーターフェンスの底面部材の折り返しを説明するための図である。 本発明の第1および第2実施形態の変形例によるウォーターフェンスを底面側から見た図である。 本発明の第1および第2実施形態の変形例によるウォーターフェンスの吸水装置取付部周辺を示した側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図10を参照して、本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス100の構成について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
図1〜図10を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態によるウォーターフェンス100は、建物への浸水を防いだり、工事現場などにおいて水を長時間せき止めたり、流れを有する河川などをせき止めたりするために用いられる。ウォーターフェンス100は、図1に示すように、本体部材1と、側面部材2と、設置力増強部材3とを備えている。ウォーターフェンス100の本体部材1は、X方向に延びるように形成されており、Y方向の水を止めるように設置される。また、図1に示すように、ウォーターフェンス100には、自吸機能を有した自吸ポンプ(以下「ポンプ」と称す)4が接続されている。ポンプ4は、急な増水に対しても信頼性の高い水没使用が可能な防水構造を有するポンプとすることが望ましい。また、ウォーターフェンス100は、図2に示すように、設置力増強部材3の底面に配置されたチューブ材31を備えている。また、ウォーターフェンス100は、図1および図2に示すように、一対の側面部材2の間に配置されるつっかえ棒5を備えている。なお、ポンプ4は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。
本体部材1は、図1に示すように、底部11と、背面部12と、吸水装置取付部13と、止水ファスナー14とを含んでいる。本体部材1は、浸水を防止するための堰を形成している。具体的には、本体部材1は、建物や地下への入口や扉(図示せず)などの前面側(Y2方向側)に配置され、背面側(Y1方向側)への浸水を防止する堰を形成している。本体部材1は、底部11と背面部12とにより、X方向に見て、略L字形状を有している。本体部材1は、底部11および背面部12に沿って、L字形状の重しを配置することが可能に構成されている。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、底部11は、設置面に配置されている。具体的には、底部11は、水平方向(XY方向)に沿って延びる板状に形成されている。また、底部11は、X方向に延びる矩形形状に形成されている。また、底部11は、水を透過させない素材により形成されている。また、底部11は、折り畳み可能な部材により形成されている。底部11は、板材111と、板材111を覆う防水性の被覆材112とにより形成されている。
板材111は、たとえば、プラスチック製段ボールにより形成されている。プラスチック製段ボールの厚さは、3mm以上7mm以下程度である。プラスチック製段ボールは、ポリプロピレンなどのプラスチックにより形成されている。プラスチック製段ボールは、波状の芯部材を外側の一対の平板状の部材により挟み込んで形成されている。つまり、プラスチック製段ボールは、芯部材の波の筋方向により、異なる機械的強度を有している。具体的には、プラスチック製段ボールの筋方向の圧縮強度は、筋方向と直交する方向の圧縮強度より強い。
被覆材112は、防水性および耐摩耗性に優れた材料により形成されている。たとえば、被覆材112は、樹脂製繊維を織ったシート状の材料により形成されている。また、被覆材112は、板材111よりも小さい厚みを有している。たとえば、被覆材112は、2mm程度の厚さを有している。また、被覆材112は、板材111よりも折り畳みやすい材料により形成されている。
底部11には、底部11と設置面との間の水を吸い取るポンプ4を取り付けるための吸水装置取付部13が配置されている。具体的には、図3に示すように、吸水装置取付部13は、底部11に設けられた孔11aに挿入されている。また、底部11のプラスチック製段ボールの筋は、前面から背面に向かう方向(Y方向)に沿って延びるように配置されている。これにより、底部11のY方向の機械的強度を高めることが可能である。
また、第1実施形態では、背面部12は、底部11に接続されて鉛直方向(Z方向)に沿って延びるように配置されている。具体的には、背面部12は、鉛直方向に沿って延びる板状に形成されている。また、背面部12は、X方向に延びる矩形形状に形成されている。また、背面部12は、水を透過させない素材により形成されている。また、背面部12は、折り畳み可能な部材により形成されている。背面部12は、板材121と、板材121を覆う防水性の被覆材122とにより形成されている。板材121は、板材111と同様の部材により形成されている。被覆材122は、被覆材112と同様の部材により形成されている。背面部12の板材121のプラスチック製段ボールの筋は、鉛直方向(Z方向)に沿って延びるように配置されている。これにより、背面部12のZ方向の機械的強度を高めることが可能である。
吸水装置取付部13は、底面と設置面との間の水を吸い取るポンプ4を取り付けるために設けられている。具体的には、吸水装置取付部13の上側(Z1方向側)の端部には、ポンプ4に接続される管41(ホースなど)が接続されるように構成されている。
吸水装置取付部13は、図3に示すように、底部11の孔11aに挿入されている。吸水装置取付部13は、底部11に当接する当接部131を含んでいる。吸水装置取付部13の下側(Z2方向側)の端部には、本体部材1の底面と設置面との間の水を吸い取るための吸水パイプ132が接続されている。これにより、本体部材1の底面と設置面との間の水が、ポンプ4により吸水される。なお、吸水パイプ132に、異物除去用のフィルターを設けてもよい。これにより、ポンプ4によって吸い込み、排出される水からゴミなどの異物を除去することができるので、緊急時の水として活用することも可能である。なお、フィルターは吸込みから排出までの間に設けられれば良いので、ポンプ4の吸水用ホースなどに設けてもよい。
また、吸水装置取付部13の外周には、ネジ山が切られている。吸水装置取付部13には、当接部131とともに底部11を挟み込んで固定する締結部材133が締結される。締結部材133は、たとえば、ナットである。また、当接部131および底部11の間と、底部11および締結部材133の間とには、それぞれ、ガスケット134が配置されている。これにより、孔11aを封止することができるので、本体部材1(底部11)と設置面との間の空間の負圧状態を維持することができるとともに、孔11aから底部11の下側(設置面側)に水が入り込むのを抑制することが可能である。
止水ファスナー14は、分割可能な本体部材1を連結するように構成されている。本体部材1は、分割可能に構成されている。具体的には、本体部材1は、X方向の長さを調整するように略中央で分割可能である。また、本体部材1は、底部11と、背面部12とが分割可能である。止水ファスナー14同士を係合することにより、分割された部分同士が互いに接続されるように構成されている。また、止水ファスナー14同士の係合を解除することにより、分割可能な部分が互いに分離されるように構成されている。
ここで、第1実施形態では、側面部材2は、ウォーターフェンス100の背面側(Y1方向側)に配置されている。また、側面部材2は、浸水を止める建物や入口の内側の壁や柱または外側の壁や柱に配置され、ウォーターフェンス100のX方向からの浸水を抑制するように構成されている。側面部材2は、本体部材1の背面部12に接続されている。具体的には、側面部材2は、背面部12の背面側(Y1方向側)に接続されている。また、側面部材2は、背面方向(Y1方向)かつ鉛直方向(Z方向)に沿って延びるように配置されている。具体的には、側面部材2は、鉛直方向に沿って延びる板状に形成されている。また、側面部材2は、Y方向に延びる矩形形状に形成されている。また、側面部材2は、水を透過させない素材により形成されている。また、側面部材2は、折り畳み可能な部材により形成されている。側面部材2は、板材21と、板材21を覆う防水性の被覆材22とにより形成されている。板材21は、板材111と同様の部材により形成されている。被覆材22は、被覆材112と同様の部材により形成されている。側面部材2の板材21のプラスチック製段ボールの筋は、鉛直方向(Z方向)に沿って延びるように配置されている。これにより、側面部材2のZ方向の機械的強度を高めることが可能である。
側面部材2は、背面部12に対して角度を変更可能に接続されている。具体的には、平面視において(Z方向に見て)、側面部材2と、背面部12とのなす角は、変更可能に構成されている。また、側面部材2と、背面部12との連結部分は折れ曲がることが可能に接続されている。また、側面部材2の一部は、本体部材1の背面部12と略同じ方向に沿って延びるように配置することが可能に構成されている。具体的には、側面部材2は、略鉛直方向(Z方向)に延びる折線に沿って折り畳み可能に構成されている。また、側面部材2は、板材21が水平方向に沿って3つに分割されている。3つの板材21は、共通の被覆材22により覆われて連結されている。そして、側面部材2は、3つに分割された板材21の間の折線に沿って折り畳み可能に構成されている。これにより、一部の側面部材2を背面部12に隣接するようにX方向に延びるように配置することが可能である。
また、側面部材2は、対向するように一対設けられている。具体的には、側面部材2は、背面部12に対してX方向における両端に一対設けられている。図1および図2に示すように、一対の側面部材2の間には、つっかえ棒5が配置される。つっかえ棒5は、一対の側面部材2がX方向における内側に移動するのを抑制するように構成されている。つっかえ棒5は、伸縮可能に構成されている。これにより、つっかえ棒5を一対の側面部材2の間に調整して挿入することが可能である。なお、つっかえ棒5は、特許請求の範囲の「側面支持部材」の一例である。
また、図2に示すように、側面部材2の壁や柱などに当接する部分には、シール材2aが設けられている。シール材2aは、側面部材2と、壁や柱との間の隙間を埋めるために設けられている。シール材2aは、水を通しにくい材料により形成されている。また、シール材2aは、弾性を有する(柔らかい)部材により形成されている。シール材2aは、たとえば厚さ3mm以上5mm以下程度のゲル状の材料や、設置力増強部材3と同じ材料により形成されている。
図1に示すように、設置力増強部材3は、本体部材1の底面に配置され、本体部材1(底部11)の設置面への設置性を向上させるように構成されている。つまり、本体部材1の設置時の自重と、ポンプ4が吸水することとによって、設置力増強部材3は、弾性圧縮変形するとともに、外部の水を所定量透過させることにより、本体部材1の設置面内の圧力を低圧安定させるように構成されている。
具体的には、設置力増強部材3は、本体部材1の自重と、ポンプ4が吸水することにより生じる負圧と、ウォーターフェンス100の前に押し寄せる水の重さとにより、圧縮されて、水の透過率が所定の値となることにより、本体部材1の底面と設置面との間に外部からの水を所定量透過させてポンプ4の自吸水を確保するように構成されている。
設置力増強部材3は、半連続気泡構造を有しており、圧縮変形されることにより水の透過率が変化するように構成されている。設置力増強部材3は、たとえば、半連続気泡構造の気孔率50%〜60%程度のやわらかいスポンジ材により形成されている。また、設置力増強部材3は、半連続気泡構造のスポンジが圧縮されることによりスポンジの孔が小さくなり、水の透過率が変わるように構成されている。また、設置力増強部材3は、圧縮力がかからない状態において、たとえば、約20mm以上約30mm以下の高さを有する。ポンプ4が駆動された場合、半連続気泡構造のスポンジは50〜80%程度圧縮されることが望ましい。
また、ポンプ4は設置力増強部材3を透過した水を、設置面内側の空間の空気とともに吸引するように構成されている。つまり、設置力増強部材3により吸水された水が吸水パイプ132を介してポンプ4に吸引されるように構成されている。なお、ポンプ4は、空気とともに水を吸い込むので、ポンプ4の吐出口から水を吐き出す状態と、ポンプ4の吐出口から少しの水を空気とともに吐き出す状態とを数秒程度の周期で繰り返す間欠運転となる。
また、ポンプ4により、設置力増強部材3を透過した水を、設置面内側の空間の空気とともに吸引することにより、本体部材1(底部11)と設置面との間の空間の真空度が上げられる(空間の気圧が下がり、負圧状態となる)。これにより、設置面に対して本体部材1を安定させて配置することが可能に構成されている。その結果、本体部材1が水により押されて変形したり、流されたりすることを効果的に抑制することが可能である。
また、設置力増強部材3は、両面テープなどの接着層を介して、底部11に取り付けられる。また、図2に示すように、設置力増強部材3は、平面視において(Z方向から見て)、本体部材1の底面の外周部に環状に配置されている。
また、設置力増強部材3は、組み立てる前において、端部が底部11からX方向にはみ出して構成していることが望ましい。たとえば、設置力増強部材3は、X1側およびX2側の端部が、底部11の端部よりも5〜10mm程度突出して構成してもよい。なお、突出量は、ウォーターフェンス100のX方向の長さ、設置力増強部材3の硬さなどに応じて適宜設定してもよい。これにより、設置力増強部材3のX方向の端部同士を合わせた場合に、設置力増強部材3が圧縮されて端部同士が合わされる。これにより、設置力増強部材3の端部間に隙間が生じるのを抑制して、密着させた状態でウォーターフェンス100を組み立てることができるので、本体部材1と設置面との間の気密性を高めることができる。その結果、ポンプ4の吸引により、本体部材1と設置面との間の空間の真空度を効果的に上げる(空間の気圧を下げる)ことが可能である。
図2に示すように、チューブ材31は、設置力増強部材3の底面に配置されている。また、チューブ材31は、設置力増強部材3よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材3よりも柔らかい。具体的には、チューブ材31は、中空形状を有する管状部材である。また、チューブ材31は、外力により変形しやすい材料により形成されている。たとえば、チューブ材31は、ゴムにより形成されている。また、チューブ材31は、断面形状が楕円形状を有している。また、チューブ材31は、たとえば、1.5mm程度の肉厚を有する管状部材である。また、チューブ材31は、設置力増強部材3に、接着層を介して貼りつけられている。たとえば、チューブ材31は、ゲル状の瞬間接着材により設置力増強部材3に接着されている。なお、接着層は、テープ等であってもよい。また、接着層は、耐水性があるものが好ましい。
また、チューブ材31は、設置面の目地などの凹凸に食い込むように構成されている。つまり、チューブ材31は、本体部材1の自重と、ポンプ4の吸引力によって生じる負圧と、ウォーターフェンス100の前に押し寄せる水の重さとにより圧縮されるように構成されている。これにより、チューブ材31が設置面の凹凸にフィッティングするように構成されている。また、チューブ材31が圧縮されて変形することにより、設置力増強部材3も設置面に密着して接するように構成されている。
また、チューブ材31は、設置力増強部材3よりも小さい幅を有する。たとえば、チューブ材31は、設置力増強部材3の1/4程度の幅を有する。また、チューブ材31は、設置面の目地などの凹凸の深さと同程度、または、少し大きい高さを有する。たとえば、チューブ材31は、10mm以下の高さを有する。
また、チューブ材31は、設置力増強部材3に沿って配置されている。具体的には、チューブ材31は、平面視において(Z方向に見て)略ロ字形状に配置された設置力増強部材3に沿って、略ロ字形状に配置されている。また、チューブ材31は、設置力増強部材3の略中央に配置されている。また、チューブ材31は、分割可能に構成されている。
また、分割されたチューブ材31は、平面視において(Z方向に見て)、互いに端部がずれた状態で配置されている。具体的には、X1方向側に配置されたチューブ材31のX2方向側の端部は、Y方向における外側に曲げられて、X2方向側に配置されたチューブ材31に対して端部がずれるように配置されている。
ポンプ4は、本体部材1の底面と設置面との間の水を吸い取るように構成されている。また、ポンプ4は、水深が浅い水を吸水可能に構成されている。これにより、ポンプ4は、設置面と本体部材1の底面との間に浸水した少量の水を効果的に排水することが可能である。
図4を参照して、底部11の板材111、背面部12の板材121および側面部材2の板材21の特性の一例について説明する。
図4に示すように、板材111、121および21は、たとえば、見掛け密度が167kg/m3であり、エンドクラッシュが、筋方向において63Nであり、筋と垂直方向において6Nである。なお、エンドクラッシュは、プラスチック製ダンボールの板方向に沿って、圧縮荷重をかけて、折れる際の機械的強度を測定したものである。また、このエンドクラッシュは、50mm間隔で測定している。また、フラットクラッシュが、300kPaである。なお、フラットクラッシュは、プラスチック製段ボールの板方向と直交する方向に荷重をかけて、座屈する際の機械的強度を測定したものである。
図5を参照して、設置力増強部材3の特性の一例について説明する。
図5に示すように、設置力増強部材3は、たとえば、見掛け密度が110kg/m3であり、引張強さが80kPaであり、伸びが450%である。また、設置力増強部材3は、圧縮硬さが、圧縮率が25%の場合、3.3kPaであり、圧縮率が50%の場合、4.5kPaである。
図6を参照して、設置力増強部材3の特性(水透過)の一例について説明する。
図6に示すように、水透過について、設置力増強部材3は、圧縮率が60%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材3は、圧縮率が70%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分を超えて30分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材3は、圧縮率が80%および90%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、30分間水漏れしなかった。なお、水透過について、10分以内に水漏れがあった場合、「△」と示し、10分を超えて30分以内に水漏れがあった場合、「○」と示し、30分間水漏れしなかった場合、「◎」と示している。
設置力増強部材3に用いる気孔率50%〜60%程度の半連続気泡構造のスポンジ材は、図6に示す一例のように、圧縮率に応じた透過率となる。また、設置力増強部材3は、50%以上80%以下の圧縮率になるように圧縮抑制することにより、半連続気泡構造のスポンジを透過する水量をポンプ4の呼び水として適度な透過水量に抑えることが可能である。また、設置力増強部材3(スポンジ)を透過した水をポンプ4で排水するので本体部材1を越えて浸水させないようにすることが可能である。つまり、壁や柱の前に水が押し寄せ、水の重量が設置力増強部材3に加わり、ポンプ4を駆動させた場合に、設置力増強部材3の圧縮率が50%以上80%以下になることが好ましい。
図7を参照して、チューブ材31の特性の一例について説明する。
図7に示すように、チューブ材31は、たとえば、見掛け密度が780kg/m3であり、引張強さが340kPaであり、伸びが750%である。つまり、チューブ材31は、設置力増強部材3よりも柔らかい。また、チューブ材31は、200%に伸ばした際の引張応力が80kPaである。なお、引張強さ、伸び率、200%引張応力は、長さ10cmのチューブ材31に2.5mmほどの切り込みを入れて試験を行った。また、チューブ材31は、吸水率が1.0%以下である。つまり、チューブ材31は、設置力増強部材3よりも低い吸水率を有する。
図8を参照して、ウォーターフェンス100の第1使用例について説明する。
第1使用例では、図8に示すように、側面部材2を壁10の内側に配置する。そして、つっかえ棒5を、対向する一対の側面部材2の間に配置する。これにより、壁10と側面部材2とが密着し、浸水を効果的に抑制することが可能である。
図9を参照して、ウォーターフェンス100の第2使用例について説明する。
第2使用例では、図9に示すように、側面部材2を壁10の外側に配置する。そして、ウェイト51を側面部材2の外側に配置して、側面部材2を壁10の外側に当接させる。つまり、ウェイト51は、一対の側面部材2がそれぞれ移動するのを抑制するように構成されている。なお、側面部材2を壁10の外側に配置した場合、側面部材2が押し寄せる水により壁10の外側に押しつけられるのであれば、ウェイト51を配置しなくてもよい。なお、ウェイト51は、特許請求の範囲の「側面支持部材」の一例である。
また、第2使用例では、側面部材2の一部を背面部12と略同じ方向(X方向)に沿って延びるように配置している。この場合、X方向に延びる側面部材2の前面側(図9破線領域)に底部を止水ファスナにより連結してもよい。なお、この場合、設置力増強部材3は、底部11と、側面部材2の前面側に増設した底部の底面にロ字状に設けられる事が望ましい。また、第2使用例においても、側面部材2の壁10に当接する部分には、シール材2aが設けられている。シール材2aは、平面視において(Z方向から見て)、略L字形状に配置される。
図10を参照して、ウォーターフェンス100の第3使用例について説明する。
第3使用例では、図10に示すように、ウォーターフェンス100には、本体部材1の背面部12が背面側(Y1方向側)に倒れるのを抑制する背面支持部材52が設けられている。背面支持部材52は、X方向に沿って、複数設けられている。背面支持部材52は、棒状に形成されており、背面部12と、設置面と接している。また、背面支持部材52は、X方向から見て、設置面に対して所定の角度を有して斜めに立てられている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、本体部材1と側面部材2とを設ける。これにより、本体部材1と側面部材2とを設置面に設置することにより、浸水を抑制したい開口部を容易に塞ぐことができるので、ウォーターフェンス100を設備として予め開口部を形成する壁や柱などに設置する必要がない。その結果、ウォーターフェンス100が予め設置されていない場所でも、浸水を効果的に抑制することができる。また、本体部材1の背面部12に接続されて背面方向(Y1方向)かつ鉛直方向(Z方向)に沿って延びる側面部材2を設ける。これにより、本体部材1の背面部12を水が回り込んでくるのを側面部材2により抑制することができるので、浸水をより効果的に抑制することができる。その結果、背面部12により開口部全体を塞がなくても浸水を効果的に抑制することができるので、背面部12を跨ぐことにより、人が容易に出入りすることができる。また、本体部材1の底部11に、底部11と設置面との間の水を吸い取るポンプ4を取り付けるための吸水装置取付部13を設ける。これにより、ポンプ4によりウォーターフェンス100の底部11と設置面との間の水が空気とともに吸い取られるので、ウォーターフェンス100の底部11と設置面との間に負圧を発生させることができる。その結果、底部11および底部11に接続された背面部12を含む本体部材1が設置面に対して浮き上がるのを抑制することができるので、ウォーターフェンス100の総重量を小さくした場合でも、ウォーターフェンス100が水に流されるのを抑制することができる。また、ポンプ4により、侵入しようとする水を排出することができるので、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、側面部材2を、背面部12に対して角度を変更可能に接続する。これにより、側面部材2を設置場所の形状に合わせて沿うように配置することができるので、水の回り込みを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、側面部材2の一部を、本体部材1の背面部12と略同じ方向に沿って延びるように配置することが可能に構成する。これにより、側面部材2を背面部12と並べて配置することができるので、水を堰き止める水平方向(X方向)の長さを側面部材2により容易に調整することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、側面部材2を、略鉛直方向(Z方向)に延びる折線に沿って折り畳み可能に構成する。これにより、側面部材2の水平方向(Y方向)の長さを容易に調整することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、底部11の設置面側に配置され、底部11の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材3を設ける。これにより、凹凸のある設置面に対しての設置性や水密性を向上させることができるので、安定してウォーターフェンス100を設置することができる。その結果、ウォーターフェンス100の底面からの浸水を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、本体部材1の底部11を、板材111と板材111を覆う防水性の被覆材112とにより形成する。また、本体部材1の背面部12を、板材121と板材121を覆う防水性の被覆材122とにより形成する。また、側面部材2を、板材21と板材21を覆う防水性の被覆材22とにより形成する。これにより、防水性の被覆材112、122および22により、それぞれ、底部11、背面部12および側面部材2を水が通り抜けるのを抑制することができるので、浸水を効果的に抑制することができる。また、被覆材22、112および122により被覆することにより、本体部材1および側面部材2の耐摩耗性を高めることができる。また、底部11の板材111と背面部12の板材121との境界を折り目として容易に折り畳むことができるので、ウォーターフェンス100の保管時のスペースを小さくすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、側面部材2を、対向するように一対設け、一対の側面部材2がそれぞれ移動するのを抑制するつっかえ棒5を設ける。これにより、側面部材2が水により動かされるのを抑制することができる。また、一対の側面部材2が内側に倒れ込むのを抑制することができるので、側面からの浸水をより効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、本体部材1の背面部12が背面側(Y1方向側)に倒れるのを抑制する背面支持部材52を設ける。これにより、背面部12が水に押されて倒れるのを抑制することができるので、浸水をより確実に防ぐことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、本体部材1および側面部材2の少なくとも一部を、分割可能に構成し、分割された部分同士を、止水ファスナー14により接続可能に構成する。これにより、本体部材1および側面部材2の一部を分割することにより、ウォーターフェンス100の水平方向の長さを容易に調整することができる。また、分割することにより、ウォーターフェンス100の保管時のスペースを容易に小さくすることができる。また、止水ファスナー14により継手からの浸水を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図11および図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、背面部の背面側に底面部材をさらに設けた構成の例について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
本発明の第2実施形態によるウォーターフェンス200は、図11に示すように、本体部材1と、側面部材2と、設置力増強部材3とを備えている。また、本体部材1には、自吸機能を有したポンプ4が接続されている。また、本体部材1は、底部11と、背面部12と、吸水装置取付部13とを含んでいる。なお、ポンプ4は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。
ここで、第2実施形態では、ウォーターフェンス200は、背面部12および側面部材2に接続され、背面部12の背面側(Y1方向側)の設置面に配置される底面部材6をさらに備える。底面部材6は、側面部材2および背面部12に止水ファスナーにより接続されている。また、底面部材6は、図12に示すように、背面部12との接続を解除すると、側面部材2に対して、回動することが可能に構成されている。これにより、容易に折り畳んで保管することが可能である。
底面部材6は、水平方向(XY方向)に沿って延びる板状に形成されている。また、底面部材6は、矩形形状に形成されている。また、底面部材6は、水を透過させない素材により形成されている。また、底面部材6は、折り畳み可能な部材により形成されている。底面部材6は、板材と、板材を覆う防水性の被覆材とにより形成されている。板材は、板材111と同様の部材により形成されている。被覆材は、被覆材112と同様の部材により形成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、本体部材1と側面部材2とを設ける。これにより、本体部材1と側面部材2とを設置面に設置することにより、浸水を抑制したい開口部を容易に塞ぐことができるので、ウォーターフェンス200を設備として予め開口部を形成する壁や柱などに設置する必要がない。その結果、ウォーターフェンス200が予め設置されていない場所でも、浸水を効果的に抑制することができる。また、本体部材1の背面部12に接続されて背面方向(Y1方向)かつ鉛直方向(Z方向)に沿って延びる側面部材2を設ける。これにより、本体部材1の背面部12を水が回り込んでくるのを側面部材2により抑制することができるので、浸水をより効果的に抑制することができる。その結果、背面部12により開口部全体を塞がなくても浸水を効果的に抑制することができるので、背面部12を跨ぐことにより、人が容易に出入りすることができる。また、本体部材1の底部11に、底部11と設置面との間の水を吸い取るポンプ4を取り付けるための吸水装置取付部13を設ける。これにより、ポンプ4によりウォーターフェンス200の底部11と設置面との間の水が空気とともに吸い取られるので、ウォーターフェンス200の底部11と設置面との間に負圧を発生させることができる。その結果、底部11および底部11に接続された背面部12を含む本体部材1が設置面に対して浮き上がるのを抑制することができるので、ウォーターフェンス200の総重量を小さくした場合でも、ウォーターフェンス200が水に流されるのを抑制することができる。また、ポンプ4により、侵入しようとする水を排出することができるので、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、背面部12および側面部材2に接続され、背面部12の背面側(Y1方向側)の設置面に配置される底面部材6をさらに備える。このように構成すれば、背面部12および側面部材2が接続されている角部の設置面に底面部材6を配置することができるので、角部の底面からの浸水を効果的に抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、底部の板材、背面部の板材および側面部材の板材をプラスチック製段ボールにより形成する構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、底部の板材、背面部の板材および側面部材の板材を、プラスチック製段ボール以外により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、底部、背面部および側面部材を、折り畳み可能な部材により形成する構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、底部、背面部および側面部材を、硬質の板状の部材により形成してもよい。また、底部、背面部および側面部材を、巻き回してコンパクトにすることが可能な部材により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、底部に設置力増強部材を貼り付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図13および図14に示す変形例のように、底部11と、設置力増強部材3との間に配置され、底部11の底面を覆う底板32をさらに設けてもよい。この場合、設置力増強部材3は、底板32に貼り付けられていることが望ましい。たとえば、設置力増強部材3は、両面テープなどの接着層を介して、底板32に取り付けられてもよい。また、図13および図14に示す変形例では、底板32は、吸水装置取付部13を中心に底部11に2つ設けられているが、1つだけ設けるよう構成してもよい。また、底板32は、当接部131および締結部材133の締め付け力により固定してもよい。また、底板32は、樹脂などにより形成されていてもよい。また、底板32の厚さは、たとえば、0.5mm以上1mm以下程度である。このように構成することで、底板32によりウォーターフェンス100の底部11の強度を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、被覆材により底部、背面部および側面部材が覆われた構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、底部、背面部および側面部材を被覆材により覆ってなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ウォーターフェンスが直線的に形成されている構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ウォーターフェンスが折れ曲がるように形成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、本体部材が分割可能な構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、本体部材および側面部材の少なくとも一部が分割可能であってもよいし、本体部材および側面部材が分割できなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、設置力増強部材が、1層により形成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、設置力増強部材を2層以上により形成してもよい。また、設置力増強部材を、気孔率80%〜90%程度のスポンジ材により形成してもよい。また、設置力増強部材を、吸水率が大きい材料により形成してもよい。たとえば、設置力増強部材を、PVA(ポリビニールアルコール)製のスポンジ材により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、吸水装置として自吸式のポンプを用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、自吸式に限らず、吸水機能を有するポンプであれば特に限定されない。また、真空ポンプや掃除機などの真空吸引方式の吸引装置を用いてもよい。
1 本体部材
2 側面部材
3 設置力増強部材
4 ポンプ(吸水装置)
5 つっかえ棒(側面支持部材)
6 底面部材
11 底部
12 背面部
13 吸水装置取付部
14 止水ファスナー
16 底板
21、111、121 板材
22、112、122 被覆材
51 ウェイト(側面支持部材)
52 背面支持部材
100、200 ウォーターフェンス

Claims (10)

  1. 設置面に配置される底部と、前記底部に接続されて鉛直方向に沿って延びる背面部とを含む本体部材と、
    前記本体部材の前記背面部に接続されて背面方向かつ鉛直方向に沿って延びる側面部材とを備え、
    前記本体部材の前記底部には、前記底部と設置面との間の水を吸い取る吸水装置を取り付けるための吸水装置取付部が設けられている、ウォーターフェンス。
  2. 前記側面部材は、前記背面部に対して角度を変更可能に接続されている、請求項1に記載のウォーターフェンス。
  3. 前記側面部材の一部は、前記本体部材の前記背面部と略同じ方向に沿って延びるように配置することが可能に構成されている、請求項1または2に記載のウォーターフェンス。
  4. 前記側面部材は、略鉛直方向に延びる折線に沿って折り畳み可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  5. 前記底部の設置面側に配置され、前記底部の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  6. 前記本体部材の前記底部および前記背面部と、前記側面部材とは、それぞれ、板材と前記板材を覆う防水性の被覆材とにより形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  7. 前記背面部および前記側面部材に接続され、前記背面部の背面側の設置面に配置される底面部材をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  8. 前記側面部材は、対向するように一対設けられており、
    一対の前記側面部材がそれぞれ移動するのを抑制する側面支持部材をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  9. 前記本体部材の前記背面部が背面側に倒れるのを抑制する背面支持部材をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
  10. 前記本体部材および前記側面部材の少なくとも一部は、分割可能に構成されており、分割された部分同士は、止水ファスナーにより接続可能に構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のウォーターフェンス。
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