JP6651259B2 - ウォーターフェンスシステム - Google Patents

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Description

この発明は、ウォーターフェンスシステムに関する。
従来、浸水を抑制するための水嚢(ウォーターフェンスシステム)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、洪水などによって大量の水が流れ出た場合、袋体に水を注水して、流出した水による浸水を防ぐ堰として機能させるための水嚢が開示されている。
特開2005−163514号公報
しかしながら、上記特許文献1では、注水した袋体からなる水嚢を地面に設置して浸水を防ぐという構造であるため、水をある程度止めることができるものの、浸水しようとする水を排出することはできないという不都合がある。このため、浸水を効果的に抑制することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、浸水を効果的に抑制することが可能なウォーターフェンスシステムを提供することである。
この発明の一の局面によるウォーターフェンスシステムは、堰を形成するウォーターフェンス本体部と、ウォーターフェンス本体部に一端が装着される吸水ホースと、吸水ホースの他端が接続され、ウォーターフェンス本体部の底面と設置面との間の水を吸い取る吸水装置本体部と、吸水装置本体部に電気的に接続された水検知部と、水検知部の検知結果に基づいて、吸水装置本体部の駆動を制御する制御部と、ウォーターフェンス本体部および吸水装置本体部から離間した位置に水検知部を設置可能であり、水検知部が固定される水検知部設置部材とを備える。
この発明の一の局面によるウォーターフェンスシステムでは、上記のように、水検知部の検知結果に基づいて、吸水装置本体部の駆動を制御する制御部を設ける。これにより、ウォーターフェンス本体部に水が押し寄せてきた場合に、ウォーターフェンス本体部により押し寄せる水を止めるとともに、水検知部の検知結果に基づいて制御部により自動的に吸水装置本体部を駆動させることができるので、浸水しようとする水を排出することができる。その結果、浸水を効果的に抑制することができる。また、水検知部が固定され、固定された水検知部を、ウォーターフェンス本体部および吸水装置本体部から離間した位置に設置可能な水検知部設置部材を設ける。これにより、水検知部設置部材を用いて、水検知部を任意の位置に配置することができるので、水検知部の配置の自由度を向上させることができる。また、水がない場合に吸水装置本体部を自動的に停止させることができるので、吸水装置本体部の空運転を防止することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスシステムにおいて、好ましくは、水検知部は、第1電極部を含み、水検知部設置部材は、水よりも比重が大きい導電性材料により形成され、水検知部の第1電極部と対をなす第2電極部として機能し、制御部は、第1電極部と、第2電極部として機能する水検知部設置部材とが水により通電することに基づいて、吸水装置本体部を駆動するように構成されている。このように構成すれば、水検知部設置部材が水よりも比重が大きい導電性材料により形成されるので、水が押し寄せてきても、流されにくく、所望の設置位置に水検知部を配置し続けることができる。また、水検知部設置部材が第1電極部と対をなす第2電極部として機能するので、水検知部が2つの電極部を有するように構成する場合と比較して、水検知部の構成を簡素化することができる。
この場合、好ましくは、ウォーターフェンス本体部の底面に配置され、ウォーターフェンス本体部の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材をさらに備え、水検知部設置部材の底面には、第1電極部の下端の高さ位置を、吸水装置本体部の非駆動時における設置力増強部材の上端近傍の高さ位置に合うように調整する高さ調整部材が脱着可能に設けられている。このように構成すれば、吸水装置本体部が空運転することがない所定の水位により、吸水装置本体部を駆動させることができる。また、設置力増強部材により、凹凸のある設置面に対しての設置性や水密性を向上させることができるので、安定してウォーターフェンス本体部を設置することができる。その結果、ウォーターフェンス本体部の下方からの浸水を効果的に抑制することができる。また、吸水装置本体部によりウォーターフェンス本体部の底面の水を空気とともに吸い取ることによって、ウォーターフェンス本体部の底面と設置面との間に負圧を発生させることができる。これにより、設置力増強部材を地面へ吸着させて、ウォーターフェンス本体部を地面に対して安定して設置することができる。
上記ウォーターフェンス本体部に高さ調整部材が設けられている構成において、好ましくは、高さ調整部材は、第1電極部の下端の高さ位置の調整に加えて、水検知部設置部材の設置面に対する角度を調整可能に構成されている。このように構成すれば、水検知部設置部材の設置面に対する角度を調整することができるので、水検知部設置部材が傾斜面に配置される場合でも、第1電極部が傾斜して配置されるのを抑制することができる。その結果、吸水装置本体部を駆動させる所望の水位とは異なる水位によって、吸水装置本体部が駆動されるのを抑制することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスシステムにおいて、好ましくは、水検知部設置部材は、吸水用の貫通孔と、吸水ホースの上記一端を貫通孔に対して連通状態で装着可能な吸水ホース取付部とを含む。このように構成すれば、吸水ホースの一端を、ウォーターフェンス本体部から取り外して、吸水ホース取付部に取り付けることにより、吸水装置本体部をいわゆる残水ポンプとして用いることができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスシステムにおいて、好ましくは、制御部は、吸水装置本体部に内蔵されている。このように構成すれば、制御部を吸水装置本体部と別体で設ける場合に比べて、ウォーターフェンスシステムの構成を簡素化することができる。
上記一の局面によるウォーターフェンスシステムにおいて、好ましくは、吸水装置本体部と水検知部とを互いに電気的に接続する延長ケーブルをさらに備える。このように構成すれば、延長ケーブルにより水検知部および水検知部設置部材を、吸水装置本体部周りのより広い範囲に配置することができるので、水検知部の配置の自由度をより向上させることができる。
本発明によれば、上記のように、浸水を効果的に抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステムを上方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス本体部および設置力増強部材を下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス本体部を下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス本体部および設置力増強部材の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス本体部の第1本体部を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス本体部および設置力増強部材を底面側から見た図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステムのポンプ本体部および第1水検知部設置部材を示した側面図である。 本発明の第1実施形態によるポンプ本体部を残水ポンプとして使用する場合の状態を示した図である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステムの設置力増強部材の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステムの設置力増強部材の水透過の特性を示した表である。 本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステムのチューブ材の特性を示した表である。 本発明の第2実施形態によるウォーターフェンスシステムを上方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態によるウォーターフェンスシステムのポンプ本体部および第1水検知部設置部材を示した側面図である。 本発明の第2実施形態によるウォーターフェンスシステムの傾斜面に設置された第1水検知部設置部材について説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例によるウォーターフェンスシステムのポンプ本体部および第1水検知部設置部材を示した側面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例によるウォーターフェンスシステムのポンプ本体部および第1水検知部設置部材を示した側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図11を参照して、本発明の第1実施形態によるウォーターフェンスシステム100について説明する。
(ウォーターフェンスシステムの構成)
図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態のウォーターフェンスシステム100の構成について説明する。第1実施形態によるウォーターフェンスシステム100は、建物への浸水を防いだり、工事現場などにおいて水を長時間せき止めたり、流れを有する河川などをせき止めたりするために用いられる。
ウォーターフェンスシステム100は、図1に示すように、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2と、吸水ホース3と、ポンプ本体部4と、延長ケーブル5と、第1水検知部設置部材6と、第1水検知部7と、制御基板8とを備えている。なお、ポンプ本体部4は、特許請求の範囲の「吸水装置本体部」の一例である。また、第1水検知部設置部材6は、特許請求の範囲の「水検知部設置部材」の一例である。また、第1水検知部7は、特許請求の範囲の「水検知部」の一例である。また、制御基板8は、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
ウォーターフェンス本体部1は、X方向に延びる細長形状を有しており、柱Hの前面側で水を止めるように設置される。設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の底面1aに配置されている。吸水ホース3は、一端3aがウォーターフェンス本体部1に装着され、他端3bがポンプ本体部4に接続されている。ポンプ本体部4は、自吸機能を有し、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間の水を空気とともに吸い取るように構成されている。ポンプ本体部4は、ポンプ筐体41と、ポンプ筐体41に固定的に取り付けられる第2水検知部42とを含んでいる。延長ケーブル5は、一端が第2水検知部42(ポンプ本体部4)に接続され、他端が第1水検知部7に接続されており、第2水検知部42(ポンプ本体部4)と第1水検知部7とを互いに電気的に接続している。詳細については後述する。
ウォーターフェンス本体部1は、図2〜図4に示すように、第1本体部11と、第2本体部12と、連結部材13とを含んでいる。
第1本体部11は、図3、図4または図5に示すように、パイプ11a(図4参照)と、底面1aと設置面との間の水をポンプ本体部4により吸い取るための吸水口11bが設けられたパイプ11c(図3参照)と、凸部111(図3参照)と、嵌合部112(図5参照)と、筒状部113(図5参照)と、板状部114(図5参照)と、フランジ部115(図5参照)と、肉抜穴116(図5参照)とを有している。第2本体部12は、図3または図4に示すように、重り収容部121と、凸部122(図3参照)と、嵌合部123(図4参照)と、凹部124および125とを有している。
ウォーターフェンス本体部1は、図1に示すように、背面1b側(Y1方向側)への浸水を防止するための堰を形成している。具体的には、ウォーターフェンス本体部1は、柱H(あるいは壁または扉など)の前面側(Y2方向側)に配置され、背面1b側(Y1方向側)への浸水を防止する堰を形成している。
また、第2本体部12は、X方向において第1本体部11を挟むように一対設けられ、第1本体部11に接続するように構成されている。一対の第2本体部12は、第1本体部11を挟み込んだ状態で、弾性を有する連結部材13により挟持されることにより、連結されている。
第1本体部11は、水を透過させない素材により形成されている。第1本体部11は、たとえば、ゴムや樹脂或いは金属などにより形成されている。好ましくは、第1本体部11は、弾性材料により形成されている。また、第1本体部11は、第2本体部12よりも比重が大きい材料により形成されている。
図3に示すように、第1本体部11の下面側(Z2方向側)には、凸部111が設けられている。凸部111の外側の平坦面110には、設置力増強部材2が取り付けられるように構成されている。また、凸部111は、図6に示すように、吸水口11bが設けられたパイプ11cをY方向に挟み込むように、一対設けられている。また、凸部111は、第1本体部11に連結される第2本体部12の凸部122とつながるように形成されており、長方形のロ字形状の凸部が形成される。この凸部111および122により設置力増強部材2が略水平方向(XY方向)にずれることが抑制される。また、凸部111は、Y方向において、設置力増強部材2と吸水口11bとの間に配置されている。また、凸部111は、底面1aから下方に突出している。
図4および図5に示すように、第1本体部11の底部(Z2方向側部)には、第2本体部12側(X方向)に凸状に突出する嵌合部112が設けられている。嵌合部112は、第2本体部12の嵌合部123に嵌合するように構成されている。嵌合部112は、図3に示すように、第2本体部12に覆いかぶさるように、嵌合部123に嵌合する。
図5に示すように、筒状部113は、上下方向(Z方向)に延びるように形成され、第1本体部11のY方向の中央近傍で、かつ、X方向の中央近傍に1つ配置されている。また、筒状部113は、第2本体部12の凹部124に嵌り込むように構成されている。筒状部113の内側には、ポンプ本体部4により底面1aと設置面との間の水を吸い取るための流路113aが設けられている。
筒状部113の上部には、図4に示すように、ポンプ本体部4が接続されるための略L字形状のパイプ11aが挿入されている。パイプ11aは、たとえば、金属により形成されている。パイプ11aには、設置面とウォーターフェンス本体部1の底面1a(図3参照)との間の水を吸い取るポンプ本体部4が吸水ホース3を介して取り付けられるように構成されている。
筒状部113の底部には、図3に示すように、吸水口11bが設けられたパイプ11cが挿入されている。パイプ11cは、たとえば、金属により形成されている。パイプ11cの下側(Z2方向側)の端部は、凸部111の下端近傍(Z2方向側の端部近傍)に配置されている。これにより、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間の水が、ポンプ本体部4により吸水される。なお、パイプ11cの吸水口11bに、異物除去用のフィルターを設けてもよい。
図5に示すように、板状部114は、筒状部113に対してY方向に接続され、Y方向に延びるように形成されている。具体的には、板状部114は、筒状部113のY方向の両側(Y1方向およびY2方向)に配置されている。また、板状部114は、筒状部113の外径よりも小さいX方向の幅を有している。
フランジ部115は、筒状部113の上部に配置されている。また、フランジ部115は、略水平方向(XY方向)に突出するように形成されている。また、フランジ部115は、第2本体部12の凹部125(図4参照)に嵌り込むように構成されている。
肉抜穴116は、嵌合部112に設けられている。また、肉抜穴116は、X方向に延びるように形成されている。これにより、第1本体部11を軽量化することが可能である。
図1に示すように、第2本体部12は、直方体の箱型形状を有している。また、第2本体部12は、X方向に延びるように形成されている。また、第2本体部12は、水を透過させない素材により形成されている。第2本体部12は、たとえば、発泡スチロールやゴムや樹脂或いは金属などにより形成されている。好ましくは、第2本体部12は、発泡材料により形成されている。第2本体部12の重り収容部121は、上方が開放された凹状に形成されている。重り収容部121の内側には、重りとして水を注水したり、ペットボトルなどが収容されるように構成されている。
図3に示すように、第2本体部12の下面側(Z2方向側)には、凸部122が設けられている。凸部122の外側の平坦面120には、設置力増強部材2が取り付けられるように構成されている。また、凸部122は、図6に示すように、平面視において(Z方向から見て)、略U字形状に形成されている。また、凸部122は、第2本体部12に連結される第1本体部11の凸部111とつながるように形成されている。また、凸部122は、Y方向において、設置力増強部材2と吸水口11bとの間に配置されている。また、凸部122は、図7に示すように、底面1aから下方に突出している。
図4に示すように、嵌合部123は、第2本体部12の底部(Z2方向側部)に設けられ、凹状に形成されており、凸状の嵌合部112が嵌合するように構成されている。凹部124は、第1本体部11および第2本体部12を組み合わせた場合に、第1本体部11の筒状部113が第2本体部12の凹部124に嵌り込む(係合する)ように構成されている。凹部125は、第1本体部11および第2本体部12を組み合わせた場合に、第1本体部11のフランジ部115が第2本体部12の凹部125に嵌り込む(係合する)ように構成されている。
図2に示すように、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の底部(底面1a)に、パイプ11cの吸水口11bを取り囲むように矩形の周状(枠状)に設けられている。また、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の設置面への設置性を向上させるように構成されている。つまり、ウォーターフェンス本体部1の設置時の自重と、ポンプ本体部4が吸水することとによって、設置力増強部材2は、弾性圧縮変形するとともに、外部の水を所定量透過させることにより、ウォーターフェンス本体部1の設置面内の圧力を低圧安定させるように構成されている。また、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1のX方向の両側の外表面、および、Y方向の両側の外表面に沿って配置されている。
具体的には、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の自重と、ペットボトルなどの重りの重力と、ポンプ本体部4が吸水することにより生じる負圧とにより、圧縮されるように構成されている。設置力増強部材2は、圧縮によって水の透過率が所定の値となることにより、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間に外部からの水を所定量透過させてポンプ本体部4の自吸水を確保するように構成されている。
設置力増強部材2は、半連続気泡構造を有しており、圧縮変形されることにより水の透過率が変化するように構成されている。設置力増強部材2は、たとえば、半連続気泡構造の気孔率50%〜60%程度のやわらかいスポンジ材により形成されている。また、設置力増強部材2は、半連続気泡構造のスポンジが圧縮されることによりスポンジの孔が小さくなり、水の透過率が変わるように構成されている。また、設置力増強部材2は、圧縮力がかからない状態において、たとえば、約20mm以上約30mm以下の高さを有する。重り収容部121に水などの重りが収容されてポンプ本体部4が駆動された場合、半連続気泡構造のスポンジは、50〜80%程度圧縮されることが望ましい。また、設置力増強部材2は、第1本体部11よりも柔らかい材料により形成されている。
設置力増強部材2は、第1本体部11の凸部111の外側の平坦面110(図3参照)および第2本体部12の凸部122の外側の平坦面120(図3参照)に取り付けられるように構成されている。具体的には、設置力増強部材2は、両面テープなどの接着層を介して、第1本体部11および第2本体部12の底面1aに取り付けられる。また、設置力増強部材2は、図2に示すように、平面視(Z方向から見て)において、Y方向の端部が、第2本体部12の細い部分と略面一となるように配置されている。また、図2および図6に示すように、設置力増強部材2は、平面視において(Z方向から見て)、ウォーターフェンス本体部1の底面1aの外周部に環状に配置されている。
設置力増強部材2は、図4に示すように、分割可能に構成されている。具体的には、設置力増強部材2は、第1本体部11に取り付けられる設置力増強部材21と、第2本体部12に取り付けられる設置力増強部材22とに分割可能である。つまり、設置力増強部材21を第1本体部11に取り付け、設置力増強部材22を第2本体部12に取り付けた状態で、第1本体部11および第2本体部12を、分割すること、または、組み立てることが可能である。
設置力増強部材21の端部は、組み立てる前において、第1本体部11の端部(側面)からX方向に突出して構成されていることが望ましい。たとえば、X1方向側の設置力増強部材21の端部が、X1方向側の第1本体部11の端部よりも5〜10mm程度突出し、さらに、X2方向側の設置力増強部材21の端部が、X2方向側の第1本体部11の端部よりも5〜10mm程度突出して構成されることが望ましい。なお、設置力増強部材21のX方向における端部は、第1本体部11の端部と面一に揃え、設置力増強部材22の端部が、第2本体部12の端部からX方向(設置力増強部材21側)に5〜10mm程度突出して構成してもよい。また、設置力増強部材21のX方向側の端部を、第1本体部11の端部からX方向(設置力増強部材22側)に3〜5mm程度突出させ、さらに、設置力増強部材22のX方向側の端部を、第2本体部12の端部からX方向(設置力増強部材21側)に3〜5mm程度突出させて構成してもよい。また、突出量は、ウォーターフェンス本体部1のX方向の長さ、設置力増強部材2の硬さなどに応じて適宜設定してもよい。
これにより、第1本体部11と第2本体部12を組立ててウォーターフェンス本体部1を形成した場合に、第1本体部11に設けられた設置力増強部材21と第2本体部12に設けられた設置力増強部材22同士が圧縮されて端部が合わされる。したがって、設置力増強部材21と設置力増強部材22の端部間に隙間が生じるのを抑制して、密着させた状態でウォーターフェンス本体部1を組み立てることができるので、ウォーターフェンス本体部1と設置面との間の気密性を高めることができる。その結果、ポンプ本体部4の吸引により、ウォーターフェンス本体部1と設置面との間の設置力増強部材2に囲まれる空間(図6に示す2点鎖線の領域A)の真空度を効果的に上げる(空間の気圧を下げる)ことが可能である。なお、設置力増強部材21、設置力増強部材22のいずれか一方、あるいは両方が、第1本体部11および第2本体部12の端部より、X方向にわずかに突出させて構成されていればよいので、上記の形態に限定されるものではない。また、設置力増強部材2の底面には、チューブ材23が配置されている。
図2に示すように、チューブ材23は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、チューブ材23は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材2よりも柔らかい。具体的には、チューブ材23は、中空形状を有する管状部材である。また、チューブ材23は、外力により変形しやすい材料により形成されている。たとえば、チューブ材23は、ゴムにより形成されている。また、チューブ材23は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。
チューブ材23は、圧縮されて変形することにより、設置面の目地などの凹凸に食い込むとともに、設置力増強部材2を設置面に密着させるように構成されている。また、チューブ材23は、設置力増強部材2よりも小さい幅を有する。また、図2および図6に示すように、チューブ材23は、設置力増強部材2に沿って配置されている。具体的には、チューブ材23は、平面視において(Z方向から見て)略ロ字形状に配置された設置力増強部材2に沿って、略ロ字形状に配置されている。また、チューブ材23は、設置力増強部材2の略中央に配置されている。
チューブ材23は、図4に示すように、分割可能に構成されている。具体的には、チューブ材23は、第1本体部11(設置力増強部材21)に取り付けられるI字状のチューブ材23aと、第2本体部12(設置力増強部材22)に取り付けられるC字状のチューブ材23bとに分割可能である。
チューブ材23aの端部と、チューブ材23bの端部とは、平面視において(Z方向から見て)、互いにY方向にずれた状態で配置されている。つまり、チューブ材23aの端部と、チューブ材23bの端部とは、略水平方向(XY方向)に互いに重なることがないように配置されている。
図7に示すポンプ本体部4は、上記の通り、自吸機能を有しており、水深が浅い水を吸水可能に構成されている。これにより、ポンプ本体部4は、設置面とウォーターフェンス本体部1の底面1aとの間に浸水した少量の水を効果的に排水することが可能である。また、ポンプ本体部4は、急な増水に対しても信頼性の高い水没使用が可能な防水構造を有していることが望ましい。
また、ポンプ本体部4により、設置力増強部材2を透過した水を、設置面内側の空間の空気と共に吸引することにより、ウォーターフェンス本体部1と設置面との間の空間の真空度が上げられる(空間の気圧が下がる)。これにより、設置面に対してウォーターフェンス本体部1を安定させて配置することが可能に構成されている。その結果、ウォーターフェンス本体部1が水により押されて変形したり、流されたりすることを効果的に抑制することが可能である。
ポンプ本体部4は、上記の通り、ポンプ筐体41と、第2水検知部42とを含んでいる。また、第2水検知部42は、直方体形状の箱体43と、箱体43の下端部から下方に突出するように設けられ、水平方向に並ぶ一対の電極棒44aおよび44bとを有している。箱体43は、ゴムなどの絶縁材料により形成されている。また、箱体43(ポンプ本体部4)には、制御基板8が内蔵されている。一対の電極棒44aおよび44bは、それぞれ、制御基板8に電気的に接続されている。また、一対の電極棒44aおよび44bは、互いに絶縁されている。
吸水ホース3は、図1および図7に示すように、上記の通り、一端3aがウォーターフェンス本体部1に装着され、他端3bがポンプ本体部4に接続されている。また、吸水ホース3は、図8に示すように、ウォーターフェンス本体部1から一端3aを取り外して、一端3aを第1水検知部設置部材6に装着することが可能である。これにより、ポンプ本体部4をいわゆる残水ポンプとしても使用することが可能となる。詳細については後述する。
延長ケーブル5は、図7に示すように、上記の通り、一端が第2水検知部42(ポンプ本体部4)に接続され、他端が第1水検知部7に接続されており、第2水検知部42(ポンプ本体部4)と第1水検知部7とを互いに電気的に接続している。
詳細には、延長ケーブル5は、互いに絶縁された一対の導体線51aおよび51bと、導体線51aおよび51bを覆う被覆部52とを有している。導体線51aは、一端が第2水検知部42の電極棒44aに接続され、他端が第1水検知部7の後述する第1電極部71に接続されている。導体線51bは、一端が第2水検知部42の電極棒44bに接続され、他端が第1水検知部設置部材6に接続されている。被覆部52は、導体線51aと導体線51bとを互いに絶縁した状態で1本のケーブル状に束ねている。
延長ケーブル5は、第2水検知部42側の一端に、第2水検知部42の下端に接続されるコネクタ部53を有している。また、コネクタ部53は、コネクタ部53が第2水検知部42に接続された状態で電極棒44aおよび44bが露出する溝部53aを有している。これにより、第2水検知部42は、延長ケーブル5(コネクタ部53)が接続された状態であっても、電極棒44aおよび44bにより水を検知することが可能なように構成されている。また、溝部53aからボルト(不図示)を締結することでコネクタ部53を第2水検知部42に接続するよう構成されている。なお、溝部53aをコネクタ部53に設けずに構成してもよい。
第1水検知部設置部材6は、円柱形状を有している。また、第1水検知部設置部材6は、第1水検知部7が固定されるように構成されている。詳細には、第1水検知部設置部材6は、上面上に図示しないボルトによって、第1水検知部7が固定されるように構成されている。なお、延長ケーブル5を介して第1水検知部7がポンプ本体部4に接続されていることから、第1水検知部設置部材6は、ウォーターフェンス本体部1およびポンプ本体部4から離間した位置に第1水検知部7を設置することが可能である。また、第1水検知部設置部材6は、ユーザにより移動されることによって、ウォーターフェンス本体部1およびポンプ本体部4に対する第1水検知部7の位置を、延長ケーブル5を配置可能な所定範囲B(図1に示すポンプ本体部4を中心とする周状の範囲)において移動させることが可能である。
第1水検知部設置部材6は、水よりも比重が大きい導電性材料から形成されている。具体的には、第1水検知部設置部材6は、鋳物などの金属により形成されている。したがって、第1水検知部設置部材6は、水により移動しにくいため、第1水検知部7を所定位置に保持する保持部材として機能するように構成されている。また、第1水検知部設置部材6と第1水検知部7とは、互いに絶縁されている。また、第1水検知部設置部材6は、第1水検知部7の後述する第1電極部71と対をなす第2電極部として機能するように構成されている。また、第1水検知部設置部材6は、上記の通り、延長ケーブル5の導体線51bを介してポンプ本体部4の第2水検知部42の電極棒44bに電気的に接続されている。
第1水検知部設置部材6は、吸水用の貫通孔61と、吸水ホース取付部62とを含んでいる。貫通孔61は、第1水検知部設置部材6を上下方向に貫通している。また、吸水ホース取付部62は、貫通孔61の上端部に設けられ、吸水ホース3を取付可能に構成されている。そして、第1水検知部設置部材6は、図8に示すように、吸水ホース3が吸水ホース取付部62に取り付けられた状態で、ポンプ本体部4が駆動することにより、吸水口として機能するように構成されている。すなわち、ポンプ本体部4は、ウォーターフェンス本体部1から取り外して、いわゆる残水ポンプとして用いることが可能である。なお、ポンプ本体部4を残水ポンプとして用いる場合には、吸水ホース3と延長ケーブル5とは、結束バンドなどにより互い固定されることが好ましい。また、ポンプ本体部4は、延長ケーブル5を取り外して、残水ポンプとして用いることも可能である。この場合、ポンプ本体部4は、制御基板8による制御の下、第2水検知部42により水が検知されることに基づいて、駆動される。
第1水検知部設置部材6の底面には、図7に示すように、第1水検知部7の第1電極部71の下端の高さ位置H1を、ポンプ本体部4の非駆動時における設置力増強部材2の上端の高さ位置H2に合うように調整する高さ調整部材63が設けられている。高さ調整部材63は、ゴムや樹脂、あるいは第1水検知部設置部材6と同様に鋳物などの金属により形成されている。また、第1水検知部設置部材6を高さ調整部材63に対して設置するだけの構成としてもよいが、第1水検知部設置部材6と高さ調整部材63とを互いに嵌合させたり、ボルト止め等をすることで固定してもよい。また、高さ調整部材63は、平面視において(上方から見て)、第1水検知部設置部材6と重なる円柱形状を有している。また、高さ調整部材63は、上面と底面とが平行である。また、高さ調整部材63は、貫通孔61に連通する上下方向に延びる貫通孔63aを有している。また、高さ調整部材63の底面には、ポンプ本体部4をいわゆる残水ポンプとして使用する際に、第1水検知部設置部材6の外側から貫通孔63aに水を導くための溝部(図示せず)が設けられている。なお、高さ調整部材63を取り外した状態でも、ポンプ本体部4は、残水ポンプとして使用することが可能である。また、第1水検知部設置部材6の底面にも、第1水検知部設置部材6の外側から貫通孔61に水を導くための溝部(図示せず)が設けられている。
第1水検知部7の第1電極部71の下端の高さ位置H1と、設置力増強部材2の上端の高さ位置H2とを合せる場合には、第1水検知部7が固定される第1水検知部設置部材6は、所定範囲B(図1参照)内において、ウォーターフェンス本体部1の近傍(手前)に配置されるのが好ましい。
第1水検知部7は、ポンプ本体部4に電気的に接続されている。詳細には、第1水検知部7は、第1電極部71を含んでいる。第1電極部71は、延長ケーブル5の導体線51aを介してポンプ本体部4の第2水検知部42の一方の電極棒44aに電気的に接続されている。
制御基板8は、ポンプ本体部4の箱体43に内蔵されている。また、制御基板8は、第1水検知部7または第2水検知部42の検知結果に基づいて、ポンプ本体部4を駆動するように構成されている。詳細には、制御基板8は、第1水検知部7の第1電極部71と、第1電極部71と対をなす第2電極部として機能する第1水検知部設置部材6とが水により通電することに基づいて、ポンプ本体部4を駆動するように構成されている。具体的には、制御基板8は、水位が第1電極部71の下端(水位が高さ位置H1)にまで達することにより、ポンプ本体部4を駆動するように構成されている。また、制御基板8は、第1電極部71と第1水検知部設置部材6との水による通電が解除されることに基づいて、ポンプ本体部4の駆動を停止するように構成されている。なお、ポンプ本体部4の駆動を停止するタイミングは、第1電極部71と第1水検知部設置部材6との水による通電が解除された時点でもよいし、通電が解除されてから所定時間経過後(たとえば1分後)であってもよい。また、制御基板8は、第2水検知部42の一対の電極棒44aおよび44bが通電することによっても、ポンプ本体部4を駆動するように構成されている。
図9を参照して、設置力増強部材2の特性の一例について説明する。
設置力増強部材2は、たとえば、見掛け密度が110kg/m3であり、引張強さが80kPaであり、伸びが450%である。また、設置力増強部材2は、圧縮硬さが、圧縮率が25%の場合、3.3kPaであり、圧縮率が50%の場合、4.5kPaである。
図10を参照して、設置力増強部材2の特性(水透過)の一例について説明する。
水透過について、設置力増強部材2は、圧縮率が60%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材2は、圧縮率が70%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分を超えて30分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材2は、圧縮率が80%および90%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、30分間水漏れしなかった。なお、水透過について、10分以内に水漏れがあった場合、「△」と示し、10分を超えて30分以内に水漏れがあった場合、「○」と示し、30分間水漏れしなかった場合、「◎」と示している。
設置力増強部材2に用いる気孔率50%〜60%程度の半連続気泡構造のスポンジ材は、圧縮率に応じた透過率となる。また、設置力増強部材2は、50%以上80%以下の圧縮率になるように圧縮抑制することにより、半連続気泡構造のスポンジを透過する水量をポンプ本体部4の呼び水として適度な透過水量に抑えることが可能である。また、設置力増強部材2(スポンジ)を透過した水をポンプ本体部4で排水するのでウォーターフェンス本体部1を越えて浸水させないようにすることが可能である。つまり、ポンプ本体部4を駆動させた場合に、設置力増強部材2の圧縮率が50%以上80%以下になることが好ましい。
図11を参照して、チューブ材23の特性の一例について説明する。
チューブ材23は、たとえば、見掛け密度が780kg/m3であり、引張強さが340kPaであり、伸びが750%である。つまり、チューブ材23は、設置力増強部材2よりも柔らかい。また、チューブ材23は、200%に伸ばした際の引張応力が80kPaである。なお、引張強さ、伸び率、200%引張応力は、長さ10cmのチューブ材23に2.5mmほどの切り込みを入れて試験を行った。また、チューブ材23は、吸水率が1.0%以下である。つまり、チューブ材23は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、第1水検知部7の検知結果に基づいて、ポンプ本体部4の駆動を制御する制御基板8を設ける。これにより、ウォーターフェンス本体部1に水が押し寄せてきた場合に、ウォーターフェンス本体部1により押し寄せる水を止めるとともに、第1水検知部7の検知結果に基づいて制御基板8により自動的にポンプ本体部4を駆動させることができるので、浸水しようとする水を排出することができる。その結果、浸水を効果的に抑制することができる。また、第1水検知部7が固定され、固定された第1水検知部7を、ウォーターフェンス本体部1およびポンプ本体部4から離間した位置に設置可能な第1水検知部設置部材6を設ける。これにより、第1水検知部設置部材6を用いて、第1水検知部7を任意の位置に配置することができるので、第1水検知部7の配置の自由度を向上させることができる。また、水がない場合にポンプ本体部4を自動的に停止させることができるので、ポンプ本体部4の空運転を防止することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1水検知部7に、第1電極部71を設け、第1水検知部設置部材6を、水よりも比重が大きい導電性材料(鋳物など)により形成し、第1水検知部7の第1電極部71と対をなす第2電極部として機能するように構成し、制御基板8を、第1電極部71と、第2電極部として機能する第1水検知部設置部材6とが水により通電することに基づいて、ポンプ本体部4を駆動するように構成する。これにより、第1水検知部設置部材6が水よりも比重が大きい導電性材料により形成されるので、水が押し寄せてきても、流されにくく、所望の設置位置に第1水検知部7を配置し続けることができる。また、第1水検知部設置部材6が第1電極部71と対をなす第2電極部として機能するので、第1水検知部7が2つの電極部を有するように構成する場合と比較して、第1水検知部7の構成を簡素化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ウォーターフェンス本体部1の底面1aに配置され、ウォーターフェンス本体部1の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材2を設け、第1水検知部設置部材6の底面には、第1電極部71の下端の高さ位置を、ポンプ本体部4の非駆動時における設置力増強部材2の上端近傍の高さ位置に合うように調整する高さ調整部材63を脱着可能に設ける。これにより、ポンプ本体部4が空運転することがない所定の水位により、ポンプ本体部4を駆動させることができる。また、設置力増強部材2により、凹凸のある設置面に対しての設置性や水密性を向上させることができるので、安定してウォーターフェンス本体部1を設置することができる。その結果、ウォーターフェンス本体部1の下方からの浸水を効果的に抑制することができる。また、ポンプ本体部4によりウォーターフェンス本体部1の底面1aの水を空気とともに吸い取ることによって、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間に負圧を発生させることができる。これにより、設置力増強部材2を地面へ吸着させて、ウォーターフェンス本体部1を地面に対して安定して設置することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1水検知部設置部材6に、吸水用の貫通孔61と、吸水ホース3の上記一端3aを貫通孔61に対して連通状態で装着可能な吸水ホース取付部62とを設ける。これにより、吸水ホース3の一端3aを、ウォーターフェンス本体部1から取り外して、吸水ホース取付部62に取り付けることにより、ポンプ本体部4をいわゆる残水ポンプとして用いることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御基板8を、ポンプ本体部4の箱体43(第2水検知部42)に内蔵する。これにより、制御基板8をポンプ本体部4と別体で設ける場合に比べて、ウォーターフェンスシステム100の構成を簡素化することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ポンプ本体部4と第1水検知部7とを互いに電気的に接続する延長ケーブル5を設ける。これにより、延長ケーブル5により第1水検知部7および第1水検知部設置部材6を、ポンプ本体部4周りのより広い範囲に配置することができるので、第1水検知部7の配置の自由度をより向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、図12〜図14を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、第1水検知部設置部材6の底面に第1電極部71の下端の高さを調整する円柱状の高さ調整部材63を設けた上記第1実施形態とは異なり、第1水検知部設置部材6の底面に第1電極部71の下端の高さを調整する高さ調整用ボルト631を設ける構成について説明する。なお、高さ調整用ボルト631は、特許請求の範囲の「高さ調整部材」の一例である。
図12に示すように、第2実施形態によるウォーターフェンスシステム200は、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2と、吸水ホース3と、ポンプ本体部4と、延長ケーブル5と、第1水検知部設置部材6と、第1水検知部7と、制御基板8とを備えている。
第1水検知部設置部材6の底面には、図13に示すように、第1水検知部7の第1電極部71の下端の高さ位置H1を、ポンプ本体部4の非駆動時における設置力増強部材2の上端の高さ位置H2に合うように調整する3つの高さ調整用ボルト631が設けられている。
3つの高さ調整用ボルト631は、平面視において(上方から見て)、第1水検知部設置部材6の貫通孔61を囲むように配置され、貫通孔61を中心とする周方向に等間隔(120度間隔)で配置されている。また、第1水検知部設置部材6の底面には、3つの高さ調整用ボルト631を螺合するための雌ネジ部(図示せず)が設けられている。また、高さ調整用ボルト631は、第1水検知部設置部材6に対する螺合量を調整することにより、第1水検知部設置部材6の底面からの突出量を調整可能に構成されている。これにより、高さ調整用ボルト631は、第1電極部71の下端の高さ位置H1を所定範囲内で調整可能に構成されている。
また、図14に示すように、高さ調整用ボルト631は、第1電極部71の下端の高さ位置H1の調整に加えて、第1水検知部設置部材6のウォーターフェンス本体部1が設置される設置面に対する角度を調整可能に構成されている。具体的には、3つの高さ調整用ボルト631の第1水検知部設置部材6の底面からの突出量を互いに所定量だけ異ならせることにより、ウォーターフェンス本体部1が設置される設置面に対する角度を調整可能に構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1水検知部7の検知結果に基づいて、ポンプ本体部4の駆動を制御する制御基板8を設ける。これにより、制御基板8により自動的にポンプ本体部4を駆動させて、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、高さ調整用ボルト631を、第1電極部71の下端の高さ位置の調整に加えて、第1水検知部設置部材6の設置面に対する角度を調整可能に構成する。これにより、第1水検知部設置部材6の設置面に対する角度を調整することができるので、第1水検知部設置部材6が傾斜面に配置される場合でも、第1電極部71が傾斜して配置されるのを抑制することができる。その結果、ポンプ本体部4を駆動させる所望の水位とは異なる水位によって、ポンプ本体部4が駆動されるのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、上面と底面とが平行な高さ調整部材を、第1水検知部設置部材の底面に設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図15に示す第1実施形態の第1変形例のように、上面632aに対して底面632bが傾斜している高さ調整部材632を、第1水検知部設置部材6の底面に設けてもよい。これにより、高さ調整部材632(第1水検知部設置部材6)を傾斜面に設置した場合において、第1水検知部7の第1電極部71が傾くのを抑制することができる。
また、上記第1実施形態では、高さ調整部材を、平面視において(上方から見て)、第1水検知部設置部材と重なる円柱形状に構成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、高さ調整部材は、第1水検知部設置部材を設置することができればよいので、高さ調整部材を第1水検知部設置部材よりも小さい径、あるいは大きい径で構成してもよいし、直方体など円柱以外の形状で構成してもよい。
また、上記第1実施形態では、高さ調整部材は、上下方向に延びる貫通孔と、高さ調整部材の底面にポンプ本体部を残水ポンプとして使用する際に、第1水検知部設置部材の外側から水を導くための溝部(図示せず)とを設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、高さ調整部材に上下方向に延びる貫通孔と、底面の溝部とを設けずに構成してもよい。なお、高さ調整部材に上下方向に延びる貫通孔と、底面の溝部とを設けずに構成する場合、ポンプ本体部を残水ポンプとして使用する際は、高さ調整部材を取り外すこととなる。
また、上記第1および第2実施形態では、第1水検知部設置部材を円柱形状に形成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図16に示す第1実施形態の第2変形例のように、第1水検知部設置部材6aを水平方向に延びる皿形状に形成してもよい。これにより、第1水検知部設置部材を円柱形状に形成する場合と比べて、第1水検知部設置部材6aを形成する導電性材料(鋳物など)の使用量を少なくすることができる。また、第1水検知部設置部材6aが水平方向に延びるので、第1水検知部設置部材6aを安定して設置することができる。また、皿形状の第1水検知部設置部材6aは滑らかな傾斜面を有するので、水の抵抗を受けにくい。なお、第1水検知部設置部材6aは、特許請求の範囲の「水検知部設置部材」の一例である。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部(制御基板)が吸水装置本体部に内蔵される例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、制御部(制御基板)が吸水装置本体部の外部に設けられていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、本発明の吸水装置本体部として自吸式のポンプを用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、自吸式に限らず、吸水機能を有するポンプであれば特に限定されない。また、真空ポンプや掃除機などの真空吸引方式の吸引装置を用いてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、設置力増強部材を1層により形成する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、設置力増強部材を2層以上により形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ウォーターフェンスに入れる重りとして水を注水したり、ペットボトルを用いた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、水やペットボトル以外の部材を重りとして用いてもよい。たとえば、バーベルや、石、砂、土などを重りとして用いてもよい。
1 ウォーターフェンス本体部
1a 底面
2、21、22 設置力増強部材
3 吸水ホース
3a 一端
3b 他端
4 ポンプ本体部(吸水装置本体部)
5 延長ケーブル
6、6a 第1水検知部設置部材(水検知部設置部材)
7 第1水検知部(水検知部)
8 制御基板(制御部)
61 貫通孔
62 吸水ホース取付部
63 高さ調整部材
71 第1電極部
100、200 ウォーターフェンスシステム
631 高さ調整用ボルト(高さ調整部材)

Claims (7)

  1. 堰を形成するウォーターフェンス本体部と、
    前記ウォーターフェンス本体部に一端が装着される吸水ホースと、
    前記吸水ホースの他端が接続され、前記ウォーターフェンス本体部の底面と設置面との間の水を吸い取る吸水装置本体部と、
    前記吸水装置本体部に電気的に接続された水検知部と、
    前記水検知部の検知結果に基づいて、前記吸水装置本体部の駆動を制御する制御部と、
    前記ウォーターフェンス本体部および前記吸水装置本体部から離間した位置に前記水検知部を設置可能であり、前記水検知部が固定される水検知部設置部材とを備える、ウォーターフェンスシステム。
  2. 前記水検知部は、第1電極部を含み、
    前記水検知部設置部材は、水よりも比重が大きい導電性材料により形成され、前記水検知部の前記第1電極部と対をなす第2電極部として機能し、
    前記制御部は、前記第1電極部と、前記第2電極部として機能する水検知部設置部材とが水により通電することに基づいて、前記吸水装置本体部を駆動するように構成されている、請求項1に記載のウォーターフェンスシステム。
  3. 前記ウォーターフェンス本体部の底面に配置され、前記ウォーターフェンス本体部の設置面への設置性を向上させる設置力増強部材をさらに備え、
    前記水検知部設置部材の底面には、前記第1電極部の下端の高さ位置を、前記吸水装置本体部の非駆動時における前記設置力増強部材の上端近傍の高さ位置に合うように調整する高さ調整部材が脱着可能に設けられている、請求項2に記載のウォーターフェンスシステム。
  4. 前記高さ調整部材は、前記第1電極部の下端の高さ位置の調整に加えて、前記水検知部設置部材の前記設置面に対する角度を調整可能に構成されている、請求項3に記載のウォーターフェンスシステム。
  5. 前記水検知部設置部材は、吸水用の貫通孔と、前記吸水ホースの前記一端を前記貫通孔に対して連通状態で装着可能な吸水ホース取付部とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウォーターフェンスシステム。
  6. 前記制御部は、前記吸水装置本体部に内蔵されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のウォーターフェンスシステム。
  7. 前記吸水装置本体部と前記水検知部とを互いに電気的に接続する延長ケーブルをさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のウォーターフェンスシステム。
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