JP2018053288A - 凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体 - Google Patents

凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41にホットスタンプを行って凸条11の周辺における割れを生じることなくホットスタンプ成形体20を製造する。
【解決手段】母材鋼板10と溶融亜鉛系めっき皮膜44とを有する凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41である。母材鋼板10は、第1の面45と凸条11とを有する。凸条11は、母材鋼板10の板厚方向について第1の面45から離れた第2の面46、および、第1の面45および第2の面46につながるとともに第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面47を有する。溶融亜鉛系めっき皮膜44は、少なくとも、第1の面45、第2の面46および曲面47に設けられる。凸条11の延設方向と直交する断面において、鋼板表面の曲面47をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点P1〜P3を通過する曲率円48の曲率半径rの最小値rminが400μm以上である。
【選択図】図1B

Description

本発明は、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体に関する。
プレス成形品は構造部品、特に自動車用構造部品に多用される。プレス成形品の素材は、鋼板等の金属板である。自動車用構造部品は、単独のプレス成形品や複数のプレス成形品の接合体により構成される。例えば特許文献1,2に開示されるように、長尺のプレス成形品が各種の自動車用構造部品に多用される。これらのプレス成形品の多くは、天板と、天板につながる2つの稜線と、2つの稜線にそれぞれつながる2つの縦壁と、2つの縦壁にそれぞれつながる2つのフランジにより構成されるハット型の横断面形状を有する。
プレス成形品の板厚を増加することが、これらの自動車用構造部品の強度や安全性を向上するためには有効である。しかし、板厚の増加は、プレス成形品の全域ではなく、ハット型の横断面形状の稜線といった変形応力が集中する特定の部位のみで行えば、自動車用構造部品の強度や安全性を十分に向上できることが多い。そこで、特定の部位の板厚を増加するとともに変形応力が余り負荷されない部位を薄肉化することが可能な凸条付き鋼板が検討されている。
本出願人は、特許文献3,4により、後述する図3,4に示すように、上面または下面の一方または双方に1つまたは複数の凸条11が形成された凸条付き鋼板10を素材として用い、自動車用構造部品20の強度を向上できることを開示した。この凸条付き鋼板10では、凸条11のピッチ:15mm超2000mm未満、最小板厚tminと凸条11の高さhの和で表わされる凸条板厚tと、最小板厚tminとの板厚比(t/tmin):1.0超10.0未満である。
この凸条付き鋼板10の用途は、自動車用構造部品には限定されず、各種の車両用、家電製品用、船舶用、建材用等の構造部品である。自動車用構造部品では、部品の強度をさらに高めるために、熱処理と焼入れにより高強度鋼板が用いられる。
一方、自動車用構造部品の中でも特に自動車の車体を構成する各種の車体構成部品は、静的強度、動的強度、衝突安全性さらには軽量化等の様々な観点から、多用な性能や特性の向上が要求されている。これらの多様な要求を満足するために各種の高強度鋼板が用いられるとともに、焼入れ用鋼板をホットスタンプ(「熱間プレス」ともいう)成形して高強度および成形性を確保することも行われている。
ホットスタンプ用鋼板として表面処理を施されていない鋼板を用いると、鉄の酸化スケールがホットスタンプ成形の加熱中に鋼板の表面に生成する。生成した酸化スケールは、ホットスタンプ成形中に剥離して金型を損傷したり、部品の表面疵を生じたりする。さらに、酸化スケールがホットスタンプ成形後の部品の表面に残存すると、後の溶接工程での溶接不良の原因になったり、塗装工程での塗膜の密着不良の原因になることもある。
ホットスタンプ成形の際の酸化スケールの発生を防止するために、特許文献5の段落0037,0084に開示されるように、溶融亜鉛めっき鋼板や合金化溶融亜鉛めっき鋼板といった溶融亜鉛系めっき鋼板が用いられることがある。溶融亜鉛系めっき鋼板を用いることにより、鉄よりも先に亜鉛が少量酸化されることにより、鉄の酸化を抑制し、溶接性や塗装性の低下を防止することができる。
特開2013−189173号公報 特開2014−91462号公報 国際公開第2016/056234号パンフレット 国際公開第2016/056235号パンフレット 特開2011−88484号公報
本発明者らは、例えば自動車用といった各種の構造部品のさらなる性能向上を図るため、特許文献3,4により開示された凸条付き鋼板10に着目し、凸条付き鋼板10に溶融亜鉛系めっきを行った凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板を製作し、この凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板にホットスタンプ成形を行って自動車用構造部品(例えばBピラーリンフォースメント)を試作する実験を多数行った。
その結果、意外にも、製造した多数の自動車用構造部品の一部における母材鋼板の凸条11の周辺に、ホットスタンプ成形後に目視で確認可能な割れが発生した。
モノコックボディを構成する自動車用構造部品の殆ど全ては、走行時に繰り返し応力を負荷されるため、この割れが存在すると応力集中により自動車用構造部品の損傷が懸念される。したがって、割れが発生した自動車用構造部品を用いることはできない。
本発明の目的は、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板にホットスタンプ成形を行って、母材鋼板の凸条の周辺における割れの発生を防止しながら、ホットスタンプ成形体である部品、例えば自動車用構造部品を製造することができる凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体を提供することである。
本発明者らは、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板をホットスタンプ成形する際に凸条の周辺において発生する割れの原因を詳細に調査した結果、以下に説明するように、この割れの原因は、ホットスタンプ成形の際に、母材鋼板に接した亜鉛液相が母材鋼板の結晶粒界に侵入することによって結晶粒界が脆化する現象である液体金属脆性であることが初めて判明した。
通常の平坦な溶融亜鉛系めっき鋼板をホットスタンプ成形する場合には、工業的に可能な通常の加熱時間(例えば4分間程度)であれば加熱中に亜鉛液相が消失し、亜鉛と母材鋼板の鉄とが固溶相を形成して固体化するため、液体金属脆性は発生しない。
図1A,1Bは、いずれも、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41の母材鋼板10における凸条11の段差42付近を拡大して模式的に示す説明図であり、図1Aは段差42の隅部43の角度が約90°である場合(比較例)を示し、図1Bは段差42の隅部43の角度が約60°である場合(本発明例)を示す。
図1A,1Bに示すように、割れが発生した凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41の母材鋼板10における凸条11の段差42の形状と、段差42での溶融亜鉛系めっき皮膜44の付着量との関係を詳細に調査した結果、段差42の隅部43の角度が直角に近いほど溶融亜鉛系めっき皮膜44の付着量が増加することがわかった。この結果から、段差42の隅部43に溶融亜鉛系めっき皮膜44が多量に付着するメカニズムは、以下のように推定される。
まず、通常の平坦な母材鋼板の場合には、溶融亜鉛系めっき皮膜の付着量はめっき時に母材鋼板の表面に沿って略均一になり、ホットスタンプによる加熱によって短時間で固溶化が完了するため、液体金属脆性は発生しない。
これに対し、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41の場合には、図1Aに示すように、溶融めっきにより液体として付着した亜鉛が自らの表面張力によって段差42の隅部43に多く引き寄せられて溜まり、一つの凸条11の両側の段差42の隅部43には溶融亜鉛が非常に多量に付着する。このため、ホットスタンプ成形による通常の加熱時間(例えば4分間程度)では固溶化が完了せず、成形時に母材鋼板10に接した亜鉛液相が母材鋼板10の結晶粒界に侵入することによって結晶粒界を脆化させるため、割れが発生する。
液体金属脆性の一般的な抑制方法は、これまでにも幾つか提案されている。例えば、特開2006−37141号公報には、亜鉛めっき中のFe含有量を高めて亜鉛めっき皮膜の融点を高めることにより液体金属脆性の発生を抑制する発明が開示されている。
しかし、めっき層中のFe含有量を高めるためには、めっき工程で長時間加熱を行う必要があり、生産性の低下やコストの上昇は否めないとともに、母材鋼板10の凸条11の周辺に液体として付着した亜鉛が自らの表面張力によって段差42の隅部43に多く引き寄せられて溜まることを防ぐことはできない。
また、国際公開第2016/121399号パンフレットには、めっき層を、融点が800℃以上の電気めっきなどのめっき層とすることにより液体金属脆性の発生を抑制する発明が開示されている。
しかし、ホットスタンプ成形による加熱では、ブランクを900℃程度まで昇温するのに対し、国際公開第2016/121399号パンフレットにより開示された発明は800℃程度の融点のめっき層を有するめっき鋼板を用いるため、液体金属脆性を完全に防止することはできない。また、めっき層の融点を上げるにはNiなどの高価な金属元素を添加するとともに製造コストが高い電気めっきを用いる必要があり、製造コストの上昇も避けられない。
そこで、本発明者らは、凸条11の段差42の形状や角度などを種々変更した母材鋼板10を有する凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41を試作し、ホットスタンプ成形を行って液体金属脆性が発生するか否かを調査した結果、図1Bに示すように、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41の母材鋼板10における凸条11の段差42の周辺に、大きな曲率半径の曲面47を、溶融亜鉛系めっきを行う前に予め設けておくことにより、凸条11の段差42の周辺における溶融亜鉛系めっき皮膜44の厚さの増加を抑制でき、これにより液体金属脆性による割れを防止できることを知見して、本発明を完成した。
本発明は以下に列記の通りである。
(1)母材鋼板と、該母材鋼板の少なくとも一方の表面に設けられる溶融亜鉛系めっき皮膜とを有する凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板であって、
前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向について前記第1の面から離れた第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
前記溶融亜鉛系めっき皮膜は、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
前記一の方向と直交する断面において、前記曲面をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値が400μm以上、好ましくは700μm以上である、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板。
(2)前記溶融亜鉛系めっき皮膜は溶融亜鉛めっき皮膜または合金化溶融亜鉛めっき皮膜である、1項に記載の凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板。
前記第1の面における前記溶融亜鉛系めっき皮膜の目付量は、20〜120g/mであることが好ましい。また、前記母材鋼板は引張強度が440MPa以上、好ましくは500MPa以上の高強度鋼板であることが好ましい。
(3)母材鋼板の少なくとも一方の表面に溶融亜鉛系めっきを行うことにより凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板を製造する方法であって、
前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向について前記第1の面から離れた第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
前記溶融亜鉛系めっきは、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
前記溶融亜鉛系めっきを行う前に、前記一の方向と直交する断面において、前記曲面部をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値を400μm以上、好ましくは700μm以上とする、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
(4)前記溶融亜鉛系めっきは溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきである、3項に記載の凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
前記第1の面における前記亜鉛系めっき皮膜の目付量は、20〜120g/mであることが好ましい。また、前記母材鋼板は引張強度が440MPa以上、好ましくは500MPa以上の高強度鋼板であることが好ましい。
(5)母材鋼板と、該母材鋼板の少なくとも一方の表面に設けられる溶融亜鉛系めっき皮膜とを有する凸条付き系溶融亜鉛めっき鋼板を素材とするホットスタンプ成形体であって、
前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向について前記第1の面から離れた第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
前記溶融亜鉛系めっき皮膜は、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
前記一の方向と直交する断面において、前記曲面部をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値が400μm以上、好ましくは700μm以上である、ホットスタンプ成形体。
(6)前記溶融亜鉛系めっき皮膜は溶融亜鉛めっき皮膜または合金化溶融亜鉛めっき皮膜である、5項に記載のホットスタンプ成形体。
前記第1の面における前記溶融亜鉛系めっき皮膜の目付量は、20〜120g/mであることが好ましい。また、前記母材鋼板は引張強度が440MPa以上、好ましくは500MPa以上の高強度鋼板であることが好ましい。
本発明により、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板にホットスタンプを行って凸条の周辺における割れを生じることなくホットスタンプ成形体を製造することができる。
図1Aは、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の母材鋼板における凸条の段差付近の断面を模式的に示す説明図であり、段差の隅部の角度が約90°で且つ段差部凹曲面の曲率が400μm未満の場合(比較例)を示す。 図1Bは、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の母材鋼板における凸条の段差付近の断面を模式的に示す説明図であり、段差の隅部の角度が約60°で且つ段差部凹曲面の曲率が400μm以上ある場合(本発明例)を示す。 図1Cは、加熱後の割れに及ぼす段差の隅部の曲率半径の影響を示すグラフである。 図2は、本発明に係る凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の母材鋼板の製造設備列の一例を模式的に示す説明図である。 図3は、溝付きロールが組み込まれたロールスタンドの一例を示す断面図である。 図4は、図3に示すロールスタンドを含む仕上圧延機によって製造された凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板の母材鋼板を示す斜視図である。 図5は、母材鋼板の他の一例を模式的に示す断面図である。 図6は、母材鋼板の他の一例を模式的に示す断面図である。 図7は、母材鋼板の他の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、母材鋼板の他の一例を模式的に示す断面図である。 図9は、本発明に係るホットスタンプ成形体を製造するために凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板から切り出されたブランクの一例を示す断面図である。 図10Aは、図9に示すブランクをホットスタンプ成形体にプレス成形する状況の一例を模式的に示す断面図であり、プレス成形装置を示す。 図10Bは、図9に示すブランクをホットスタンプ成形体にプレス成形する状況の一例を模式的に示す断面図であり、ホットスタンプ成形体を示す。 図11Aは、図9に示すブランクをホットスタンプ成形体にプレス成形する状況の別例を模式的に示す断面図であり、プレス成形装置を示す。 図11Bは、図9に示すブランクをホットスタンプ成形体にプレス成形する状況の別例を模式的に示す断面図であり、ホットスタンプ成形体を示す。 図12は、ホットスタンプ成形体の他の一例を模式的に示す説明図である。 図13は、ホットスタンプ成形体の他の一例を模式的に示す説明図である。 図14は、ホットスタンプ成形体の他の一例を模式的に示す説明図である。 図15は、ホットスタンプ成形体の他の一例を模式的に示す説明図である。 図16は、ホットスタンプ成形体の他の一例を模式的に示す説明図である。
本発明を説明する。以降の説明では、化学組成に関する「%」は「質量%」を意味する。
1.本発明に係る凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41
(1−1)母材鋼板10
図1Bは、本発明に係る凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41の一例を示す説明図である。
図1Bに示すように、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、母材鋼板10と、母材鋼板10の少なくとも一方の表面に設けられる溶融亜鉛系めっき皮膜44とを有する。
母材鋼板10は、特に限定しないが、ホットスタンプ用として用いられるホットスタンプ用加熱冷却熱処理後の引張強度が980MPa以上、更に好ましくは1470MPaの焼入れ用高強度鋼板であることが好ましい。
母材鋼板10の化学組成は、特に限定しないが、例えば、必須元素として、C:0.01〜0.50%、Si:0.001〜1.000%、Mn:0.01〜3.00%、P:0.1%以下、S:0.02%以下、N:0.001〜0.100%、B:0.0002〜0.0100%、Al:0.001〜1.000%を含有し、任意元素として、Ti:0.005〜0.100%、Nb:0.005〜0.100%、Cr:0.020〜0.500%、V:0.005〜0.100%、W:0.005〜0.100%、Zr:0.005〜0.100%、Mg:0.0002〜0.0100%、REM:0.0002〜0.0100%、Ca:0.0002〜0.0100%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である。
母材鋼板10の少なくとも一方の表面には、特許文献3,4により開示されるのと同様に、第1の面45と、一の方向(図1Bの紙面に直交する方向)へ延びて存在する凸条11が形成されている。
凸条11は、母材鋼板10の板厚方向について第1の面45から離れた第2の面46、および、第1の面45および第2の面46につながるとともに第1の面45の側へ向けて凸となって屈曲する曲面47を有する。
一の方向と直交する断面において、凸条11の高さh、すなわち母材鋼板10の板厚方向への、第1の面45と曲面47および第2の面46の会合点との距離は0.1〜5mmであることが好ましい。また、この断面において、母材鋼板10の板厚方向と直交する方向への、第1の面45と第2の面46との距離Lは0.1〜10mmであることが好ましい。
これらの高さhおよび距離Lを満足することにより、後述する曲率円48の曲率半径rの最小値rminを400μm以上とすることができる。このため、凸条11の段差42の周辺における溶融亜鉛系めっき皮膜44の厚さの増加を抑制でき、これにより、液体金属脆性に起因した、母材鋼板10の凸条11の段差42の周辺での割れを防止できる。
なお、図1Bに示す母材鋼板10では、第1の面45と第2の面46とは、後述する図3,4,5,6,8等に示すように略平行に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述する図7に示すように交差するように形成されていてもよい。
図1Bに示すように、一の方向と直交する断面において、母材鋼板10の曲面47をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点P1,P2およびP3を通過する曲率円48の曲率半径rの最小値rminは、400μm以上であり、好ましくは700μm以上である。この理由を説明する。
なお、曲率半径rは、図1Bに示す、凸条11の延在方向(一の方向)と直交する断面における、段差42の隅部43の母材鋼板10の表面の曲線上で、任意に50μm間隔で隣接する3点P1,P2およびP3をとったとき、これら3点P1,P2およびP3を通過する曲率円弧48が有する曲率半径rを意味する。このため、曲率半径rの最小値rminとは、3点P1,P2およびP3を通過する曲率円弧48が有する曲率半径rの最小値を意味する。
曲率円48の曲率半径rが小さいと、すなわち段差42が立っている状況であったり、または段差42の隅部43が直角もしくは直角に近いと、溶融亜鉛の表面張力の影響が大きくなり、段差42の隅部43に溶融亜鉛が多く溜まる。逆に、曲率円48の曲率半径rが大きいほど、溶融亜鉛の表面張力の影響が小さくなり、溶融亜鉛の厚さが薄くなるため、液体金属脆性が発生し難くなる。
曲率円48の曲率半径rは必ずしも一様、均一ではない場合もあるが、加熱後の割れに及ぼす曲率半径rの影響を示す図1Cのグラフに示すように、曲率円48の曲率半径rが400μm以上であれば、溶融亜鉛の付着量が大きく抑制されるために、加熱後の割れは、無くなるかあるいは微小になり、液体金属脆性は抑制される。このため、曲率半径rは、400μm以上であるが、曲率半径rがより大きいほど表面張力の影響を受け難くなるために好ましくは700μm以上である。
曲率円48の曲率半径rを測定する方法は、めっき前の鋼板で鋼板表面を測定する場合と、めっき後の鋼板でめっきと鋼板母材の界面を測定する場合がある。
めっき後の鋼板の場合、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41を凸条11の稜線に直交する面で切断して断面埋め込み研磨し、ニコン社製光学顕微鏡EclipseLV150で観察した画像を、ニコン社製画像解析ソフトNIS−Elements−Dを用いて、測定し、画面上のめっきと鋼板母材の界面上の任意に50μm離れた3点P1,P2およびP3を選び、3点P1,P2およびP3を通過する円弧48を画像解析で特定して曲率半径rを算出し、その中で最も小さい曲率半径を最小曲率半径rminとする。
めっきと鋼板の界面が明瞭な場合はそのまま光学顕微鏡観察すればよいが、不明瞭な場合はエタノールに0.1wt%の硝酸を添加したナイタールエッチング液で10秒間程度エッチングすれば、明確に観察できる。
めっき前の鋼板の場合も同様に凸条11に直行する面で切断して断面埋め込み研磨し、同様な手法で鋼板表面上の任意に50μm離れた3点P1,P2およびP3を選び、点P1,P2およびP3を通過する円弧48を画像解析で特定して曲率半径rを算出し、その中で最も小さい曲率半径を最小曲率半径rminとする。
曲率半径を観察測定する倍率は特に規定しないが、凸状部の段差42の隅部43を好ましくは300倍程度で観察する。また、視野のサイズについては、P1、P2、P3の3点を確保する都合上、500μm×500μm程度以上の視野を確保することが好ましい。
(1−2)凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板41の母材鋼板10の製造方法
溶融亜鉛系めっきを行う前の母材鋼板10に、一の方向と直交する断面において、曲面47をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点P1,P2およびP3を通過する曲率円48の曲率半径rの最小値rminを400μm以上、好ましくは700μm以上とする。
曲率円48の曲率半径rの最小値rminを400μm以上とする方法は、特定の方法には限定されない。例えば、切削により削り出す方法、圧延により付与する方法、鍛造により付与する方法、さらには、溶接や肉盛りにより付与する方法などがある。
以下に、圧延により付与する方法、すなわち、特許文献3,4により開示された凸条付き鋼板の製造方法を説明する。
図2は、凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板41の母材鋼板10の製造設備列の一例を模式的に示す説明図である。
図2に示すように、母材鋼板10の素材としてスラブ30を用いる。製造設備列は、加熱炉1と、粗圧延機2と、仕上圧延機3と、冷却装置4と、巻取機5を順に備える。
加熱炉1はスラブ30を加熱する。加熱されたスラブ30は粗圧延機2に搬送される。粗圧延機2はスラブ30を圧延し、例えば50mm程度の板厚を有する長尺のシート31とする。
シート31は仕上圧延機3に搬送される。仕上圧延機3は順に連なる6つのロールスタンドS1〜S6を備える。被圧延材であるシート31は、各ロールスタンドS1〜S6を順に経て圧延され、所望の板厚を有する、凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板41の母材鋼板10に圧延される。母材鋼板10は、連続的に、冷却装置4を経て冷却され、巻取機5によりコイルに巻き取られる。
仕上圧延機3の各ロールスタンドS1〜S6は、上下一対のワークロール6および7を備え、さらに、それらの上ワークロール6および下ワークロール7それぞれと対になるバックアップロールを備える。
母材鋼板10を製造するため、仕上圧延機3のロールスタンドS1〜S6のうちから選択された1つの特定のロールスタンドに、後述する溝付きロール8が組み込まれる。特定のスタンドは、各ロールスタンドS1〜S6の圧延能力(例:圧延荷重、圧下率等)に応じて選定される。
例えば、図2に示す仕上圧延機3では、最終の第6ロールスタンドS6の2つ前段の第4ロールスタンドS4に溝付きロール8が組み込まれる。溝付きロール8が組み込まれるロールスタンドは、最終のロールスタンドS6を除いたロールスタンドS1〜S5のいずれかである。例えば、溝付きロール8は、最終のロールスタンドS6の少なくとも1つ前段のロールスタンドS5に組み込まれる。溝付きロール8が組み込まれたロールスタンドの後段のロールスタンドは、いずれも、実質的に圧下を行わないロールスタンドとなり、このロールスタンドに組み込まれたロールは、搬送用のロールとして機能する。
図3は、溝付きロール8が組み込まれたロールスタンドの一例を示す断面図である。図4は、図3に示すロールスタンドを含む仕上圧延機によって製造された母材鋼板10を示す斜視図である。
図3に示すように、特定のロールスタンド(図2に示す第4ロールスタンドS4)の上ロール6および下ロール7のうちの上ロール6として、溝付きロール8が組み込まれる。下ロール7としては、通常のフラットロールが組み込まれるが、上ロール6と同様に溝付きロール8が組み込まれていてもよい。特定のロールスタンド以外のスタンドには、通常のフラットロールが組み込まれる。
溝付きロール8の外周面には、円周方向に沿って1つまたは複数の溝9(以下、「ロール溝」ともいう)が刻設されている。図3には、8つのロール溝9が等間隔に刻設された態様が示される。このような溝付きロール8が組み込まれた仕上圧延機3によって鋼シート31が圧延される。これにより、各ロール溝9にそれぞれ対応して凸条11が形成され、凸条11を有する母材鋼板10が成形される(図4参照)。
凸条11は、母材鋼板10の圧延方向へ連続して形成される。図3に示すように、溝付きロール8が上ロール6として組み込まれているため、凸条11は母材鋼板10の上面に形成される。下ロール7にも溝付きロール8が組み込まれる場合には、凸条11は、母材鋼板10の上面および下面に形成される。
溝付きロール8の縦断面におけるロール溝9の形状は、図1Bに示す母材鋼板10の第1の面45と、第1の面45につながるとともに板厚方向へ屈曲する曲面47、およびこの曲面47につながる第2の面46により構成される横断面形状に対応する。
図3に示すように、溝付きロール8の縦断面におけるロール溝9の配置は、左右対称であることが好ましい。ここでいう左右とは、溝付きロール8の軸方向に沿う方向であり、母材鋼板10の圧延方向とは直角な幅方向に相当する。
ロール溝9の配置が左右非対称であると、溝付きロール8による圧延状態が左右で不均等になり、母材鋼板10が左右のどちらかに斜行し易くなり、操業トラブルが発生するおそれがある。これに対し、ロール溝9の配置が左右対称であると、溝付きロール8による圧延状態が左右で均等になり、母材鋼板10が圧延方向へ直進するため、母材鋼板10の斜行に起因する操業トラブルが防止される。
ロール溝9の幅w1は、母材鋼板10における凸条11の幅と一致する。互いに隣接するロール溝9のピッチは、母材鋼板10における凸条11のピッチpと一致する。ロール溝9の深さは、凸条11の高さhと一致する。
母材鋼板10における最小板厚tminの領域は、溝付きロール8のロール溝9の無い領域(以下、「ロール溝無し領域」)とフラットロール7との圧下によって形成される。つまり、母材鋼板10における最小板厚tminは、凸条11が存在しない領域の最小の板厚である。ロール溝無し領域の幅w2は、母材鋼板10において互いに隣接する凸条11同士の間の凹部12(以下、「凸条間凹部12」ともいう)の幅と一致する。
それらのロール溝9および凸条11に関わる諸寸法(個数、断面形状等を含む)は、基本的には、母材鋼板10を用いて製造されるホットスタンプ成形体20の設計寸法に応じて決定される。その決定には、仕上圧延機3の能力、ロールの有効長さ(実用的には最大で2000mm)等が考慮される。さらに、その決定には、母材鋼板10を素材とするホットスタンプ成形体20の成形性も考慮される。
例えば、ロール溝9の幅w1(すなわち、凸条11の幅)は、5mm超2000mm未満であることが好ましい。ただし、ロール溝9の幅w1は、より好ましくは10mm以上であり、さらに好ましくは20mm以上である。母材鋼板10を用いて製造されるホットスタンプ成形体20の補強領域の幅を確保し、ホットスタンプ成形体20の強度を確保するためである。また、ロール溝9の幅w1は、好ましくは1000mm以下であり、より好ましくは500mm以下である。母材鋼板10を用いて製造されるホットスタンプ成形体20の重量を軽減するためである。
ロール溝9のピッチ(すなわち、凸条11のピッチp)は、15mm超2000mm未満であることが好ましい。ただし、ロール溝9のピッチは、好ましくは20mm超である。ロール溝9の幅w1(すなわち、凸条11の幅)を確保し、ひいては母材鋼板10を用いて製造されるホットスタンプ成形体20の強度を確保するためである。また、ロール溝9のピッチは、好ましくは500mm以下であり、より好ましくは200mm以下である。ロール溝9のピッチが過剰に大きいと、ロール溝9の幅(すなわち、凸条11の幅)が小さくなり、ロール溝無し領域の幅w2(凸条11間の凹部12の幅)が大きくなるが、母材鋼板10における最小板厚tminの領域の幅が大きくなり、最小板厚tminの領域が変形し易くなって母材鋼板10の品質が損なわれるからである。
母材鋼板10における最小板厚tminと凸条11の高さh(すなわち、ロール溝9の深さ)の和で表わされる凸条11の板厚t(tmin+h)と、最小板厚tminとの板厚比(t/tmin)は、1.0超10.0未満であることが好ましい。板厚比(t/tmin)は、好ましくは1.2以上である。凸条11の高さhを確保し、ひいては母材鋼板10を用いて製造されるホットスタンプ成形体20の強度を確保するためである。また、板厚比(t/tmin)は、好ましくは4.0未満である。板厚比(t/tmin)が過剰に大きいと、溝付きロール8による圧下率が過大になるからである。
母材鋼板10における最小板厚tminは、特に限定しないが、実用的には、0.6〜10mm程度である。
図5〜8は、母材鋼板10の他の一例を模式的に示す断面図である。図5〜7に示す母材鋼板10は、その上面に複数の凸条11を備える。図8に示す母材鋼板10は、その上面に1つの凸条11を備える。図5,6,8に示す凸条11の配置は左右対称であり、図7に示す凸条11の配置は左右非対称である。
ここで、図2,3に示すように、特定のロールスタンド(図2に示す第4ロールスタンドS4)の上ロール6として溝付きロール8が組み込まれた仕上圧延機3を用いて鋼シート31を圧延する場合、特定のロールスタンドにおいて、ロールによって圧下された直後の鋼シート31は、ロール溝9に噛み込むために、下ロール7としてのフラットロールよりも上ロール6としての溝付きロール8に密着し易く、特定のロールスタンドを通過した鋼シート31に上向きの力が作用する。
このため、最初から、特定のロールスタンドのロールによる最大圧下率を所要値に設定すると、鋼シート31の先端部が上向きに大きく反り、大きく反った鋼シート31の先端部が、溝付きロール8に巻き付いたり、次のロールスタンドのロール同士の隙間に入らずにそのロールスタンドに衝突したりする操業トラブルが発生するおそれがある。
このため、鋼シート31の先端が特定のロールスタンドの一つ下流のロールスタンドに到達するまで、特定のロールスタンドのロールによる最大圧下率を所要値よりも低い暫定値に設定しておき、鋼シート31の先端が特定のロールスタンドの一つ下流のロールスタンドに到達した後に特定のロールスタンドのロールによる最大圧下率を所要値に変更することにより、上述の操業トラブルの発生を防止することができる。
最大圧下率の設定および調整は、特定のロールスタンドのロール軸間調整機構によって行われる。ここでいう最大圧下率Aは、下記の式(1)で表わされる。
A=(t0−t1)/t0×100[%] ・・・・・(1)
式(1)中、t0は、特定のロールスタンドにおける圧下前の鋼シート31の板厚を示し、t1は圧下後の母材鋼板10における凸条間凹部12の最小板厚を示す。
このような制御を行うことにより、鋼シート31の先端が特定のロールスタンドの一つ下流のロールスタンドに到達するまで、鋼シート31の先端部に作用する上向きの力が緩和され、これにより、鋼シート31の先端部の反りが抑制され、鋼シート31の先端部は、一つ下流のロールスタンドのロール同士の隙間にスムーズに入る。したがって、鋼シート31の先端部の反りに起因した操業トラブルは起こらない。
特定のロールスタンドの最大圧下率を所要値に変更するタイミングは、鋼シート31の先端が特定のロールスタンドの一つ下流のロールスタンドに到達した後であればよい。もっとも、特定のロールスタンドの一つ下流のロールスタンドは、搬送用の圧下しないロールスタンドである。そのため、そのロールスタンドに鋼シート31の先端が到達したか否かは、例えば、特定のロールスタンドに設けられたロードセルの出力を利用して検知される。
具体的には、特定のロールスタンドに鋼シート31の先端が到達したことをロードセルによって検知し、その検知時点からの経過時間を計測し、その経過時間、特定のロールスタンドの圧下による理論上の被圧延材走行速度、および特定のロールスタンドのロール軸と次の圧下しないロールスタンドのロール軸との距離に基づき、その圧下しないロールスタンドに鋼シート31の先端が到達した時点を算出することができる。
仕上げ圧延機3の能力を考慮すると、特定のロールスタンドの最大圧下率の所要値は、好ましくは10〜80%であり、より好ましくは20〜60%である。
鋼シート31の先端部の反りを十分に抑制するため、特定のロールスタンドの最大圧下率の暫定値は、好ましくは所要値の10〜90%であり、より好ましくは所要値の40〜80%である。
(1−3)溶融亜鉛系めっき皮膜44
溶融亜鉛系めっき皮膜44は、少なくとも、母材鋼板10の第1の面45、曲面47および第2の面46に設けられる。溶融亜鉛系めっき皮膜44は、溶融亜鉛めっき皮膜または合金化溶融亜鉛めっき皮膜であることが好ましい。第1の面45における溶融亜鉛系めっき皮膜44の目付量は、一般的なホットスタンプ用めっきの付着量である20〜120g/mであることが好ましい。
本発明で使用可能な溶融亜鉛系めっきの種類としては、亜鉛を主成分とするめっきであれば特に限定しないが、溶融亜鉛めっき(GI)および合金化溶融亜鉛めっき(GA)以外に、溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき,溶融亜鉛−アルミニウム−シリコン合金めっき、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板などを含まれ、またそれぞれの詳細な元素組成も特に限定を要さない。
2.本発明に係る製造方法
本発明に係る製造方法では、母材鋼板10の少なくとも一方の表面であって少なくとも、第1の面45、曲面47および第2の面46に、好ましくは第1の面45での目付量:20〜120g/mで、溶融亜鉛系めっきを行うことにより凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41を製造する。
本発明に係る製造方法では、溶融亜鉛系めっきを行う前に、上述した各種の方法により、一の方向と直交する断面において、曲面47をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点P1〜P3を通過する曲率円48の曲率半径rの最小値rminを400μm以上、好ましくは700μm以上とする。
めっき施工の前に、酸洗、ショットブラスト等によって、母材鋼板10の表面の酸化膜が除去される。もっとも、酸洗、ショットブラスト、めっき施工等は、ホットスタンプによるプレス加工の前までに実施されていればよく、母材鋼板10から切り出されたブランクに実施してもよい。
3.本発明に係るホットスタンプ成形体20
本発明に係るホットスタンプ成形体20は、上述した本発明に係る凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41を素材とするホットスタンプ成形体である。
凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、ホットスタンプによって成形されるホットスタンプ成形体20のブランクとして用いられる。ホットスタンプに際し、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、ホットスタンプ成形体20に適合する形状に切断される。
図9は、本発明に係るホットスタンプ成形体20を製造するために凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41から切り出されたブランク15の一例を示す断面図である。図10Aおよび図10Bは、図9に示すブランク15をホットスタンプ成形体にプレス成形する状況の一例を模式的に示す断面図であり、図10Aはプレス成形装置を示し、図10Bはホットスタンプ成形体を示す。
また、図11Aおよび図11Bは、図9に示すブランク15をホットスタンプ成形体21にプレス成形する状況の別例を模式的に示す断面図であり、図11Aはプレス成形装置を示し、図11Bはホットスタンプ成形体21を示す。
図9に示すように、ブランク15は凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41から切り出される。その際、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、長手方向(凸条11の伸びる方向)に切断され、幅方向(凸条11の伸びる方向と直角な方向)にも切断される。切断位置は、ホットスタンプ成形体21の仕様に応じて定められる。
例えば、図10Bおよび図11Bに示すホットスタンプ成形体21は、略U字形(略溝形)の横断面形状を有する。このホットスタンプ成形体21を2つ組み合わせることにより、角筒状の構造部品が製造される。
この構造部品に用いられるホットスタンプ成形体21において、部分的に強度が必要な補強領域は、天板24および稜線23,23である。そのため、このホットスタンプ成形体21に適合するブランク15を凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41から切り出す際、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、ホットスタンプ成形体21の天板24および稜線23,23に対応して凸条11を残すように、凸条間凹部12の位置で切断される。
図10Aに示すように、ブランク15は、単純なパンチ51とダイ52を用いたプレス加工によってホットスタンプ成形体21に成形される。ただし、この場合、図10Bに示すように、板厚の厚い凸条11が曲げられるため、スプリングバックが発生し易い。
そこで、図11Aに示すように、分割型パンチ53を用いることが好ましい。分割型パンチ53は、パンチ肩の部分が独立したものである。プレス加工時、そのパンチ肩の部分から凸条11に高い荷重を与えることにより、スプリングバックを低減できる。
図12〜16は、ホットスタンプ成形体20の他の一例を模式的に示す説明図である。図12〜16に示すホットスタンプ成形体20は、いずれも、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41から切り出されたブランク15をホットスタンプすることにより成形されたものであり、表面または裏面に凸条11を備える。
凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41を素材とするホットスタンプ成形体は、板厚が一定の鋼板を素材とする構造部品と比較し、部品性能の向上、製造の簡便化等の点で利便性がある。例えば、補強部材の省略により、部材点数の削減が可能である。また、補強部材の一体化により、強度および剛性の向上、軽量化、溶接,ネジ止め等の接合工程の省略、さらには、補強部材が別体のものよりも全体の表面積の低減による防錆能の向上を図ることができる。
図12に示すホットスタンプ成形体20は、L字形の横断面形状を有し、その稜線23の裏面に凸条11が配置される。このため、稜線23が長手方向の全域にわたって強化されるため、図12に示すホットスタンプ成形体20の強度が向上する。
図13に示すホットスタンプ成形体20は、概ね平板状であり、その表面の中央に幅の広い凸条11が配置される。このため、中央領域が長手方向の全域にわたって広範に強化されるため、図13に示すホットスタンプ成形体20の強度が向上する。
図14に示すホットスタンプ成形体20は、略U字形(略溝型)の横断面形状を有し、その天板24を含めた稜線23,23の裏面に凸条11が配置される。このため、天板24および稜線部23,23が長手方向の全域にわたって強化されるため、図14に示すホットスタンプ成形体20の強度が向上する。しかも、曲げの軸(中立軸)からある程度離れた位置に凸条11が配置されるようにすれば、重量の増加が最小限に抑えられ、断面二次モーメントの大幅な強化が図られる。
図15に示すホットスタンプ成形体20は、略U字形(略溝型)の横断面形状を有し、その稜線23,23の近傍の裏面に凸条11が配置される。このため、稜線23,23の近傍の天板24およびフランジ22が長手方向の全域にわたって強化されるため、図15に示すホットスタンプ成形体20の強度が向上する。
また、図15に示すホットスタンプ成形体20では、プレス加工時に、凸条11が曲げられるわけでなく、凸条11の近傍が曲げられるため、成形性が良好である。つまり、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は凸条11によって面内異方性を有するため、その特性を活用すれば、プレス加工時のプレス荷重の低減とホットスタンプ成形体20の高強度化・高剛性化を両立することが可能になる。
図16に示すホットスタンプ成形体20は角筒状である。このホットスタンプ成形体20は、横断面形状がU字形(略溝型)のプレス成形品と、金属板を組み合わせて構成される。凸条11は、角筒状のホットスタンプ成形体20の周方向に配置される。つまり、凸条間凹部12も、角筒状のホットスタンプ成形体20の周方向に配置される。
このため、凸条11が配置された領域が周方向の全域にわたって強化されるため、図16に示すホットスタンプ成形体20の強度が向上する。これにより、凸条11が配置された領域に別の部品が溶接されても、強度を確保することができる。したがって、図16に示すホットスタンプ成形体20は、別の部品との溶接が要求される部品に有用である。特に、重量やスペース等の制約から全体の厚肉化が制限される被溶接部品に、図16に示すホットスタンプ成形体20は有用である。
また、図16に示すホットスタンプ成形体20の場合、凸条間凹部12が配置された領域が周方向の全域にわたって脆弱となる。これにより、凸条11が配置された領域と比較し、凸条間凹部12が配置された領域が破壊し易い。そのため、そのホットスタンプ成形体20は、意図的に破壊領域が指定された部品に有用である。これらの凸条11は凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41やホットスタンプ成形体20の表面や裏面の片面だけでなく、両面に形成されていてもよい。
なお、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41は、上述したように、仕上げ圧延機3によって熱間で製造される。そのため、板厚の厚い凸条11の領域は、他の領域(凸条間凹部12の領域)と比較して冷却速度が遅くなり、硬さが低くなり易い。このような凸条11の領域の性質を利用し、成形し難い部分に凸条11の領域を位置させることにより、成形性を高めることも可能である。
このように、ホットスタンプ成形体20は、凸条11が所定の位置に存在するように凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板41をホットスタンプ成形することにより製造されるため、重量増を最小限に抑制しながら、曲げ剛性、捻じり剛性、耐三点曲げ性、さらには耐軸圧壊性を高めたホットスタンプ成形体を、凸条の周辺における割れを生じることなく、製造することができる。
C:0.21%、Si:0.03%、Mn:1.33%,P:0.01%、S:0.007%,Cr:0.2%、Ti:0.02%、B:0.003%、残部Feおよび不可避的不純物である化学組成を有する鋼を、板厚3mmに冷間圧延した後、幅100mm,長さ200mmにして鋼板を得た。その鋼板の片面を切削加工により、高低差0.5mmの段差42を設け、その段差42の形状を種々に変更した、図1Bに示す母材鋼板10を製作した。
段差42の曲率半径は、母材鋼板10を凸条11の稜線に直交する面で切断して断面埋め込み研磨し、ニコン社製光学顕微鏡EclipseLV150で観察した画像を、ニコン社製画像解析ソフトNIS−Elements−Dを用いて、測定した。画面上の鋼板母材表面上で任意に50μm離れた3点P1〜P3を選び、3点P1〜P3を通過する曲率円48を画像解析により特定して曲率半径rを算出し、その中で最も小さい曲率半径を最小曲率半径rminとした。
その後、母材鋼板10にレスカ製ラボ溶融めっき装置を用いて焼鈍と溶融亜鉛めっきを施し、凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板41を得た。溶融亜鉛めっきの目付量は、凸条11のない平板をめっきする条件として片面当たり60g/mとした。
この凸条付き溶融亜鉛めっき鋼板41を、大気雰囲気の電気炉で900℃に加熱し、その中で4分間加熱した後に取出し、10秒間以内に700℃以上で水冷配管を内蔵したV曲げプレス機でV曲げ成形と同時に急冷してホットスタンプ成形体を得た。ホットスタンプのヒートパターンは、母材鋼板10に溶接した熱電対により測定した。室温から900℃±10℃以内に昇温するまでに約2分間を要した。
そして、ホットスタンプ成形体の外観上の割れの有無や、皮膜断面埋め込みをして母材鋼板10における微小なわれの有無を調査した。割れは、外観目視でも割れが確認できるものを「割れあり」とし、外観目視では割れは確認されなかったが断面SEM観察で微小な割れが見られたものを「微小割れあり」とし、断面SEM観察でも割れが確認されなかったものを「割れなし」とした。
「微小割れ」の観察方法は、ホットスタンプ成形体を最も曲げRが小さい稜線に対して直角方向へ切断し、その切断面を樹脂に埋め込んで研磨し、エッチング無しで300倍の倍率で観察して50μm以上の深さの割れがある場合を「微小割れ」とした。
「割れあり」のホットスタンプ成形体は、自動車用構造部品として用いることはできず、「割れ無し」のホットスタンプ成形体は、自動車用構造部品として用いることができる。さらに、「微小割れあり」のホットスタンプ成形体は、負荷される応力が低い自動車用構造部品であれば用いることができる。
結果を表1にまとめて示す。
Figure 2018053288
本発明で規定するように、3点P1〜P3を通過する曲率円の曲率半径の最小値が400μm以上であれば、ホットスタンプ成形後の溶融金属割れを、抑制することができる。
1 加熱炉
2 粗圧延機
3 仕上圧延機
S1〜S6 ロールスタンド
4 冷却装置
5 巻取機
6,7 ワークロール
8 溝付きロール
9 溝(ロール溝)
10 母材鋼板
11 凸条
12 凹部(凸条間凹部)
15 ブランク
20,21 ホットスタンプ成形体
23 稜線
24 天板
30 スラブ
31 シート
41 凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板
42 段差
43 隅部
44 溶融亜鉛系めっき被膜
45 第1の面
46 第2の面
47 曲面
48 曲率円
51 パンチ
52 ダイ
53 分割型パンチ

Claims (6)

  1. 母材鋼板と、該母材鋼板の少なくとも一方の表面に設けられる溶融亜鉛系めっき皮膜とを有する凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板であって、
    前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
    前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向について前記第1の面から離れた第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
    前記溶融亜鉛系めっき皮膜は、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
    前記一の方向と直交する断面において、鋼板表面の前記曲面をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値が400μm以上である、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板。
  2. 前記溶融亜鉛系めっき皮膜は溶融亜鉛めっき皮膜または合金化溶融亜鉛めっき皮膜である、請求項1に記載の凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板。
  3. 母材鋼板の少なくとも一方の表面に溶融亜鉛系めっきを行うことにより凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板を製造する方法であって、
    前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
    前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向について前記第1の面から離れた第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
    前記溶融亜鉛系めっきは、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
    前記溶融亜鉛系めっきを行う前に、前記一の方向と直交する断面において、鋼板表面の前記曲面部をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値を400μm以上とする、凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  4. 前記溶融亜鉛系めっきは溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきである、請求項3に記載の凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  5. 母材鋼板と、該母材鋼板の少なくとも一方の表面に設けられる溶融亜鉛系めっき皮膜とを有する凸条付き系溶融亜鉛めっき鋼板を素材とするホットスタンプ成形体であって、
    前記少なくとも一方の表面は、第1の面と、一の方向へ延びて存在する凸条とを有し、
    前記凸条は、前記母材鋼板の板厚方向へ前記第1の面から離間した第2の面、および、前記第1の面および前記第2の面につながるとともに前記第1の面の側へ向けて凸となって屈曲する曲面を有し、
    前記溶融亜鉛系めっき皮膜は、少なくとも、前記第1の面、前記第2の面および前記曲面に設けられるとともに、
    前記一の方向と直交する断面において、鋼板表面の前記曲面部をなす曲線上の任意の位置に50μm間隔で設定する隣接した3点を通過する曲率円の曲率半径の最小値が400μm以上である、ホットスタンプ成形体。
  6. 前記溶融亜鉛系めっき皮膜は溶融亜鉛めっき皮膜または合金化溶融亜鉛めっき皮膜である、請求項5に記載のホットスタンプ成形体。
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