JP6852339B2 - 自動車用鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(I)特定部位がこの特定部位以外の一般部位よりも優れた伸びフランジ性を有する、といったように、成形素材の面内の各部位が異なるレベルの加工性を有すること、
(II)特定部位が一般部位よりも高い引張強度を有する、といったように、成形素材の面内の各部位が異なるレベルの機械特性を有すること
が要求されている。
前記鋼板表面を含む水平面から板厚方向において、
前記第1の領域は、板厚の全てに亘り第1の化学組成を有し、
前記第2の領域は、前記鋼板表面から所定深さまでに前記第1の化学組成とは異なる第2の化学組成を有し、且つ、前記所定深さを超える深さには、前記第1の化学組成を有する、鋼板。
前記連続スタンドの前段スタンドで被圧延材の一方の表面の一部の所定の位置に、前記第1の化学組成とは異なる第2の化学組成を有する鋼を肉盛溶接した後に仕上圧延を行う工程を含む、鋼板の製造方法。
前記連続スタンドの前段スタンドで被圧延材の表面の一部の所定の位置に、前記第1の化学組成とは異なる第2の化学組成を有する鋼を肉盛溶接した後に仕上圧延を行う工程を含む、鋼板の製造方法。
図1は、本発明に係る鋼板1の構成を模式的に示す説明図である。鋼板1の表層1aにおける破線で示す範囲は、鋼板1からL型ロアーアームのブランク(圧延素材)として切り出される範囲を示す。なお、図1では、鋼板1の板厚を誇張して示す。
[化学組成]
第1の領域2の第1の化学組成は、必須元素としてC、Si、Mn、P、Sを含有し、必要に応じて含有される任意元素として、B、Nb、Ti、Mo、Cr、V、Co、Sn、Cuの少なくとも一種を有し、残部Feおよび不純物を有する。
第1の領域2は、第1の化学組成を有することにより、それに応じた第1の組織、そして第1の程度の加工性または機械特性を有する。加工性としては、深絞り性(縮みフランジ性)、張り出し性(張出し成形性)、伸びフランジ性(フランジ成形性)、曲げ性、密着曲げ性、せん断加工性、溶接性等が例示される。機械特性としては、引張強さ、降伏強さ、全伸び、一様伸び、局部伸び、r値、n値、エリクセン値等が例示される。
[化学組成]
第2の領域3は、第1の化学組成とは異なる第2の化学組成と、第1の程度とは異なる第2の程度の加工性を有する。
第2の領域3は、第1の化学組成を有することにより、それに応じた第2の組織、そして第2の程度の加工性または機械特性を有する。加工性とは、第1の領域2の加工性と同義であり、深絞り性(縮みフランジ性)、張り出し性(張出し成形性)、伸びフランジ性(フランジ成形性)、曲げ性、密着曲げ性、せん断加工性、溶接性等が例示される。機械特性としては、引張強さ、降伏強さ、全伸び、一様伸び、局部伸び、r値、n値、エリクセン値等が例示される。
第2の領域3は、一方の表層1aの一部4から、例えば10〜600μmの深さ位置までの領域5に存在する。
図1に示すように、第2の領域3は、鋼板1の表層1aに円形状に形成される。第2の領域3は、第1の領域2の加工性や機械特性のレベルとは異なるレベルの加工性や機械特性を与えたいという要求がある部分に形成されればよい。このため、第2の領域3の形状は、特定の形状に限定されるものではなく、例えば、直線形状、曲線形状、円形状、楕円形状、異形形状、凸多角形形状、凹多角形形状、渦巻き形状、または、これらを二つ以上組み合わせた形状が例示される。
第1の領域2および第2の領域3それぞれの化学組成は相違するが、この相違の類型を説明する。
鋼板1は、既存の熱間圧延工程で製造可能であるため、熱延鋼板として製造されるが、その後に通常の冷間圧延工程および連続焼鈍工程(冷延・CAPL工程)を経ることにより、冷延鋼板としても製造される。
以上の説明では、鋼板1が第1の領域2および第2の領域3を有する場合を例にとった。しかし、本発明はこの場合に限定されず、鋼板1は、第2の領域3とは少なくとも化学組成および存在領域が相違する第3の領域を、第2の領域3とは別に有していてもよい。
(2−1)熱延鋼板
鋼板1は、基本的に、第1の化学組成を有するスラブに複数の圧延スタンドを有する連続スタンドを用いて熱間圧延を行うことにより、製造される。
この後、通常の冷間圧延工程と、必要に応じて連続焼鈍工程(冷延・CAPL工程)を経ることにより、本発明に係る冷延鋼板1としてもよい。冷間圧延および連続焼鈍の条件は、この種の冷延鋼板に対する慣用の条件とすればよく、当業者には周知であるので、説明を省略する。
1a 表層
2 第1の領域
3 第2の領域
4 一部
5 領域
Claims (7)
- 鋼板表面に第1の領域と第2の領域を有する自動車用鋼板であって、
前記鋼板表面を含む水平面から板厚方向において、
前記第1の領域は、板厚の全てに亘り第1の化学組成を有し、
前記第2の領域は、前記鋼板表面から所定深さまでに前記第1の化学組成とは異なる第2の化学組成を有し、且つ、前記所定深さを超える深さには、前記第1の化学組成を有し、
前記第1の領域における鋼板の板厚と、前記第2の領域における鋼板の板厚は同一で、かつ、0.6mm〜8.0mmであり、
前記第2の領域の前記所定深さは、前記板厚の1/300〜1/5の範囲であり、
前記第2の領域が、JIS Z2248:2006に規定される180度密着曲げ試験によって合格判定される、
自動車用鋼板。 - 前記第2の領域は、鋼板の圧延方向に沿って存在する、請求項1に記載の自動車用鋼板。
- 前記第2の領域は、一つ、または互いに離隔して二つ以上、存在する、請求項1または2に記載の自動車用鋼板。
- 前記第2の領域は、前記第1の領域の化学組成の化学成分のうちの少なくとも一種の元素の含有量を増加または減少させた化学組成を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用鋼板。
- 前記第1の化学組成を構成する元素と、前記第2の化学組成を構成する元素の種類が相違する、請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用鋼板。
- 自動車用鋼板の製造方法であって、
前記自動車用鋼板は、鋼板表面に第1の領域と第2の領域を有し、
前記鋼板表面を含む水平面から板厚方向において、
前記第1の領域は、板厚の全てに亘り第1の化学組成を有し、
前記第2の領域は、前記鋼板表面から所定深さまでに前記第1の化学組成とは異なる第2の化学組成を有し、且つ、前記所定深さを超える深さには、前記第1の化学組成を有し、
前記第1の領域における鋼板の板厚と、前記第2の領域における鋼板の板厚は同一で、かつ、0.6mm〜8.0mmであり、
前記第2の領域の前記所定深さは、前記板厚の1/300〜1/5の範囲であり、
前記自動車用鋼板の製造方法は、前記第1の化学組成を有するスラブに複数の仕上圧延スタンドを有する連続スタンドを用いて熱間圧延を行うことにより前記自動車用鋼板を製造する方法であり、
前記仕上圧延スタンドの第1スタンド前で被圧延材の一方の表面の一部の所定の位置に、前記第1の化学組成とは異なる前記第2の化学組成を有する鋼を肉盛溶接した後に仕上圧延を行う工程を含む、
自動車用鋼板の製造方法。 - 前記熱間圧延を行った後に冷間圧延を行う工程を含む、請求項6に記載の自動車用鋼板の製造方法。
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JP2016197457A JP6852339B2 (ja) | 2016-10-05 | 2016-10-05 | 自動車用鋼板およびその製造方法 |
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JP2018059156A JP2018059156A (ja) | 2018-04-12 |
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DE102019215053A1 (de) * | 2019-09-30 | 2021-04-01 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Verfahren zur Herstellung eines zumindest teilweise vergüteten Stahlblechbauteils und zumindest teilweise vergütetes Stahlblechbauteil |
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