JP2018052708A - 作物整列装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作物の落下による回収等の人手による作業の発生を低減できると共に、作物の商品価値の低下を抑制すること。【解決手段】人参を貯留する貯留部(100)と、貯留部(100)に貯留された人参を上方へ搬送する汲上搬送装置(200)と、汲上搬送装置(200)から供給されてくる人参を整列させながら搬送する整列搬送装置(300)と、汲上搬送装置(200)から供給されてきた人参の詰まり状態の有無を検知するための人参詰まり検知装置(400)と、人参詰まり検知装置(400)による検知結果に基づいて、人参の詰まりを検知した場合、汲上搬送装置(200)の動作を停止又は搬送速度を低減させる制御装置(450)と、を備えたことを特徴とする人参整列装置(1)である。【選択図】図1

Description

本発明は、作物を整列させながら、下流側に配置されている選別装置側に搬送する作物整列装置に関する。
従来より、作物整列装置は、貯留部から汲上搬送装置で作物を汲上搬送し、整列搬送装置で作物を一本ずつ前後方向に並ぶよう、作物を篩い落としながら搬送し、重量式の選別搬送装置に搬送するものが知られている(特許文献1参照)。
これにより、選別搬送装置に複数の作物が同時に搬送されることを防止できるので、作物の選別精度が向上する。
整列搬送装置で篩い落とされた作物は、リターンシュータを経由して貯留部に戻り、再び汲上搬送装置によって搬送されるので、作物を貯留部に投入しておけば、選別作業を無人で行うことが可能になる。
特許第5439829号公報
しかしながら、上記従来の作物整列装置では、汲上搬送装置の搬送終端部の下方に整列搬送装置の搬送始端部を臨ませていることにより、作物がこの間隔部に落下すると、姿勢によっては詰まってしまうことがある。また、整列搬送装置の整列コンベアによる搬送途中で詰まることもある。
これにより、整列搬送装置における作物の搬送処理が停滞すると、汲上搬送装置から排出される作物が整列搬送装置に溜まっていき、作業者がこの詰まりを解消する必要が生じる。また、作物が詰まった状態が続くと、作物は整列搬送装置の収容量を超えるので、整列搬送装置の外に落下し、傷付いて商品価値が失われる作物が生じると共に、作業者が作物を拾い集める作業が必要になるという問題がある。
本発明は、従来のこのような課題を考慮し、作物の落下による回収等の人手による作業の発生を低減できると共に、作物の商品価値の低下を抑制できる作物整列装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
作物を貯留する貯留部(100)と、
前記貯留部(100)に貯留された前記作物を上方へ搬送する上方搬送装置(200)と、
前記上方搬送装置(200)から供給されてくる前記作物を整列させながら搬送する整列搬送装置(300)と、
前記上方搬送装置(200)から供給されてきた前記作物の詰まり状態の有無を検知するための詰まり検知装置(400)と、
前記詰まり検知装置(400)による検知結果に基づいて、前記作物の詰まりを検知した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は搬送速度を低減させる制御装置(450)と、
を備えたことを特徴とする作物整列装置である。
また、第2の本発明は、
前記詰まり検知装置(400)は、
前記作物と接触状態にあるときは所定位置に移動し、前記作物と非接触状態にあるときは元の位置に戻る移動板(410L、410R)と、
前記移動板(410L、410R)が前記所定位置に位置している間、前記作物との接触状態を検知し続ける接触状態検知スイッチ(420L、420R)と、を有し、
前記制御装置(450)は、前記接触状態検知スイッチ(420L、420R)による前記接触状態の検知が、第1所定時間継続したと判定した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させる、ことを特徴とする上記第1の本発明の作物整列装置である。
また、第3の本発明は、
前記詰まり検知装置(400)は、
前記作物と接触状態にあるときは所定位置に移動し、前記作物と非接触状態にあるときは元の位置に戻る移動板(410L、410R)と、
前記移動板(410L、410R)が前記元の位置に位置している間、前記作物との非接触状態を検知し続ける非接触状態検知スイッチと、を有し、
前記制御装置(450)は、前記非接触状態検知スイッチによる前記非接触状態の検知が行われていない時間が、第1所定時間継続したと判定した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させる、ことを特徴とする上記第1の本発明の作物整列装置である。
また、第4の本発明は、
前記整列搬送装置(300)は、
前記上方搬送装置(200)から供給されてくる前記作物を所定の傾斜方向に沿って移動させる傾斜板(302)と、
前記傾斜板(302)により移動させられた前記作物を搬送する整列搬送コンベア(301)と、
前記傾斜板(302)を振動させるための振動装置(320A)と、を有し、
前記制御装置(450)は、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させた後、前記振動装置(320A)を作動させる、ことを特徴とする上記第2、又は第3の本発明の作物整列装置である。
また、第5の本発明は、
前記整列搬送装置(300)は、
前記整列搬送コンベア(301)上に前記作物が一つずつ並ぶ様に余分な作物を前記整列搬送コンベア(301)上から除外するための除外部材(310)と、
前記整列搬送コンベア(301)上から除外された前記余分な作物を前記貯留部(100)に戻すためのリターン機構(390)と、
少なくとも前記整列搬送コンベア(301)を振動させるための第2振動装置(320B)と、を有していることを特徴とする、上記第4の本発明の作物整列装置である。
また、第6の本発明は、
前記整列搬送装置(300)は、
前記整列搬送コンベア(301)に沿って設けられた、前記作物の外部への落下を防止する側壁部材(360L、360R)を有し、
前記側壁部材(360L、360R)の一部の部位(363)は、前記整列搬送コンベア(301)から外側に向けて移動可能に構成されており、
前記一部の部位を移動させるための移動装置(366)と、
前記一部の部位が前記外側に向けて移動した後、前記移動した前記下流側に沿った部位の側に落下してくる前記作物を前記リターン機構(390)に案内する案内部(304)と、を備え、
前記制御装置(450)は、前記上方搬送装置(200)の動きを停止又は搬送速度を低減させた際、前記移動装置(366)に対して、前記一部の部位を前記外側に向けて移動させるための指令を出すことを特徴とする、上記第5の本発明の作物整列装置である。
また、第7の本発明は、
前記リターン機構(390)は、
前記整列搬送コンベア(301)上から除外された前記余分な作物を回収する開口部(326)と、
前記開口部(326)に移動した前記余分な作物を前記整列搬送コンベア(301)の左右何れか一方側に案内する案内シュータ(392)と、
前記案内シュータ(392)により案内された前記余分な作物を前記貯留部(100)に戻すリターンコンベア(393)と、を有し、
前記除外部材(310)は、前記開口部(326)の上流側において、前記余分な作物を前記開口部(326)に移動させる様に回動可能に構成されており、
前記制御装置(450)は、前記移動装置(366)に前記指令を出した後、前記接触状態検知スイッチ(420L、420R)による前記接触状態の検知時間又は前記非接触状態検知スイッチによる前記非接触状態の検知が行われていない時間が、第2所定時間継続したと判定した場合、前記除外部材(310)を回動させるための指令を出すことを特徴とする、上記第6の本発明の作物整列装置である。
第1の本発明によれば、詰まり検知装置(400)を設けたことにより、上方搬送装置(200)の動作を停止又は上方搬送装置(200)の搬送速度を低減させることができ、上方搬送装置から供給される作物が整列搬送装置において滞留することや、整列搬送装置から溢れ出すことを低減できるので、溢れ出した作物を人手で回収する作業は減少する。
また、作物の溢れ出し等の減少により作物に傷が付きにくくなるので、作物の収量や商品価値の低下が改善される。
また、第2の本発明によれば、上記第1の本発明の効果に加えて、制御装置(450)は、接触状態検知スイッチ(420L、420R)による接触状態の検知が、第1所定時間継続したと判定した場合、上方搬送装置(200)の動作を停止又は搬送速度を低減させることにより、整列搬送装置側における作物の詰まりの有無を的確に判定でき、搬送可能であるにもかかわらず作物が詰まっているとの誤判定をすることが防止される。
また、移動板が作物との接触で移動することにより、整列搬送装置に作物を案内するシュータとしての機能も発揮するので、作物の移動の停滞が防止される。
また、第3の本発明によれば、上記第1の本発明の効果に加えて、制御装置(450)は、非接触状態検知スイッチによる非接触状態の検知が行われていない時間が、第1所定時間継続したと判定した場合、上方搬送装置(200)の動作を停止又は搬送速度を低減させることにより、整列搬送装置側における作物の詰まりの有無を的確に判定でき、搬送可能であるにもかかわらず詰まり検知部材が詰まりを検知することが防止される。
また、移動板が作物との接触で移動することにより、整列搬送装置に作物を案内するシュータとしての機能も発揮するので、作物の移動の停滞が防止される。
また、第4の本発明によれば、上記第2又は第3の本発明の効果に加えて、傾斜板を振動装置(320A)で振動させることにより、整列搬送装置(300)の傾斜板(302)周辺における作物の詰まりを解消して整列搬送コンベア(301)に移動させることができるので、作物が停滞し、整列搬送装置に作物が滞留することが防止され、人手で作物の停滞を解消する必要が省略される。
また、整列搬送装置から作物が溢れ出すことを防止できるので、作物が落下して傷付くことが防止される。
また、第5の本発明によれば、上記第4の本発明の効果に加えて、作物が一つずつ並ぶ様に余分な作物を整列搬送コンベア(301)上から除外する除外部材(310)を設けると共に、整列搬送コンベア(301)を振動させる第2振動装置(320B)を設けたことにより、除外部材(310)で除外された作物を塊にならないよう揺らしながらリターン機構(390)に移動させることができるので、作物が整列搬送コンベア(301)の途中で詰まって後続の作物の移動を妨げることが防止される。
また、第6の本発明によれば、上記第1乃至第5の本発明の何れか一つの本発明の効果に加えて、側壁部材の内、整列搬送コンベアの下流側に沿った部位を整列搬送コンベアから外側に向けて開くことができることにより、整列搬送コンベア上で作物が詰まった際、容易に詰まりを解消することができるので、詰まりの解消作業に要する時間と労力が軽減される。
また、上方搬送装置が停止又は搬送速度の低減がなされると、移動装置が、側壁部材の内、整列搬送コンベアの下流側に沿った部位を外側に向けて開くことにより、整列搬送コンベア上の作物の詰まりを自動的に解消することができるので、作業の無人化が図られる。
また、第7の本発明によれば、上記第6の本発明の効果に加えて、除外部材(310)が回動すると空間部が開くことにより、整列搬送コンベア上の作物の詰まりを自動的に解消することができるので、作業の無人化が図られる。
本発明の実施の形態の人参整列装置の概略左側面図 図1に示す人参整列装置の概略平面図 図2に示す人参整列装置を含む人参選別機の概略平面図 本実施の形態の汲上搬送装置の左右一対の汲上側壁部材の終端部近傍に取り付けられた人参詰まり検知装置の概略左側面図 図4のY1−Y2−Y3−Y4−Y5−Y6断面矢視概略図 本実施の形態における整列搬送装置を下流側から上流側を見た部分斜視図
以下に、本発明の作物整列装置の一例としての人参整列装置について図面を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態では、人参整列装置において人参の搬送方向を基準とし、下流側から上流側を見て、当該装置の中央部より右手側を右側、左手側を左側と称するものとする。
図1は、本実施の形態の人参整列装置1の概略左側面図であり、図2は、図1に示す人参整列装置1の概略平面図である。
本実施の形態の人参整列装置1は、図1、図2に示す様に、洗浄された人参を貯留する貯留部100と、貯留部100に貯留された人参を上方へ搬送する汲上搬送装置200と、汲上搬送装置200から供給されてくる人参を一本ずつ整列させながら下流側へ搬送する整列搬送装置300と、を備えている。
なお、本実施の形態の人参整列装置1は、その下流側に人参選別搬送装置600を配置することにより、人参選別機2を構成することが出来る(図3参照)。図3は、人参選別機2の概略平面図である。
人参選別機2によれば、人参整列装置1側の整列搬送装置300により一本ずつ整列されて搬送されてくる人参は、人参選別搬送装置600においてその重量に応じて選別される構成である。
本実施の形態では、人参整列装置1を中心に説明し、人参選別搬送装置600については、最後に簡単に説明する。
なお、本実施の形態の貯留部100は、本発明の貯留部の一例にあたる。また、本実施の形態の汲上搬送装置200は、本発明の上方搬送装置の一例にあたり、本実施の形態の整列搬送装置300は、本発明の整列搬送装置の一例にあたる。
まず、貯留部100について、図1、図2を参照しながら説明する。
人参整列装置1を納屋等の部屋の床面上で移動可能に配置するための、下面側の四隅にキャスターと位置決め用突っ張り棒とを備えたメインフレーム1Aの搬送方向を基準として上流側に、上面側が開放され、平面視で略矩形状の貯留部100が配置されている。
貯留部100の四方の側壁部の内、前端側と左右両側の側壁102a、102bは、それぞれの下部側が、貯留部100の底部に近づく程その中央寄りに傾斜した傾斜姿勢を成している。
また、前端側の側壁102aの内、傾斜姿勢を成す傾斜部102aaは、通常の傾斜板構造(図1参照)に代えて、水抜き用簀の子構造500(図2参照)に変更可能に構成されている。なお、水抜き用簀の子構造については、更に後述する。
次に、汲上搬送装置200について、図1、図2を参照しながら説明する。
本実施の形態の汲上搬送装置200では、図1、図2に示す様に、貯留部100の内側下部に左右一対の側壁部材203、203が取り付けられていると共に、当該左右一対の側壁部材203、203の後端部に左右一対の汲上側壁部材204、204が、下流側に向けて上り勾配を成す様に取り付けられている。
また、左右一対の汲上側壁部材204、204の後端部左右間には、左右一対の駆動スプロケット205L、205Rが左右両端に固定された駆動シャフト206が回動自在に取り付けられている。また、左右一対の側壁部材203、203と、左右一対の汲上側壁部材204、204との境目に、左右一対のテンションスプロケット208、208が左右両端に固定された中間シャフト209が回動自在に取り付けられている。また、左右一対の側壁部材203、203の前端部左右間には、左右一対の従動スプロケット210、210が左右両端に固定された従動シャフト211が回動自在に取り付けられている。
また、左右一対の駆動スプロケット205、205と、左右一対のテンションスプロケット208、208と、左右一対の従動スプロケット210、210とに、左右一対の伝動チェーン212、212が無端状に巻き掛けられている。また、左右一対の伝動チェーン212、212の左右間には、人参を搬送方向下流側へ搬送するための複数の搬送ローラ214が、等間隔で回動自在に取り付けられている。また、左右一対の伝動チェーン212、212の左右間には、複数の搬送ローラ214によって搬送される人参を下方から支えるステンレス製の人参搬送用床板部材215(図2参照)が、従動シャフト211の上方を通り中間シャフト209の上方を経て駆動シャフト206の上方を通って汲上搬送装置200の終端部に至るまでの間において設けられている。
また、メインフレーム1Aの、側面視で前後方向の略中央部で且つ上方に支持台217が取り付けられており、当該支持台217の上部には、上述した左側の駆動スプロケット205L(図2参照)に駆動力を供給するための汲上駆動モータ218が取り付けられている。
また、左右一対の汲上側壁部材204、204の内、左側の汲上側壁部材204に汲上伝動ケース219が取り付けられており、当該汲上伝動ケース219の内側上部には、出力スプロケット220が駆動シャフト206の左端部に固定されており、汲上伝動ケース219の内側下部には、入力スプロケット221が汲上駆動モータ218から突き出した駆動軸に固定されており、且つ、出力スプロケット220と入力スプロケット221との間に汲上伝動チェーン222が無端状に巻き掛けられている。
上記構成によれば、貯留部100に貯留されている人参は、図1に示す様に、汲上駆動モータ218からの駆動力を得て左側面視で時計回りに回動する左右一対の伝動チェーン212、212の左右間に連結された複数の搬送ローラ214が、上流側において貯留部100内を通過すると共に隣接する搬送ローラ214間に人参を取り込んで、人参搬送用床板部材215に沿って下流側に向けて移動することで、人参搬送用床板部材215の終端部に達した人参は、そのまま落下することで整列搬送装置300へ供給される。
次に、主として図4、図5を用いて、本実施の形態の汲上搬送装置200の左右一対の汲上側壁部材204、204の終端部近傍に取り付けられた人参詰まり検知装置400と、当該人参詰まり検知装置400の検知結果に基づいて、左側の汲上側壁部材204に取り付けられた制御盤450に内蔵された制御装置(図示省略)について説明する。
図4は、本実施の形態の汲上搬送装置200の左右一対の汲上側壁部材204、204の終端部近傍に取り付けられた人参詰まり検知装置400の概略左側面図であり、図5は、図4のY1−Y2−Y3−Y4−Y5−Y6断面矢視概略図である。
人参詰まり検知装置400は、図4、図5に示す様に、左右一対のセンサ板410L、410Rと、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rとを有している。
左右一対のセンサ板410L、410Rのそれぞれは、図5に示す様に、汲上搬送部底板204aの上端部の左右幅の中央から左側と右側において、左右一対の回動軸411、411を介して、それぞれ個別に回動可能に配置されており、背面視で略逆三角形状を成した板状部材である。
なお、汲上搬送部底板204aは、その両端部が、汲上搬送装置200の左右一対の汲上側壁部材204、204の下面に固定され、左右一対の汲上側壁部材204、204間の下方を覆う様に配置された長方形の板状部材である。
左右一対のセンサ板410L、410Rと、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rは、後述する左右二連式の整列搬送コンベア301を有する整列搬送装置300に対応して、左右両側にそれぞれ個別に配置されている。
また、左右一対のセンサ板410L、410Rの表面、即ち、落下してくる人参が当たる側の面は、滑りの良い平滑面とし、且つ、クッション性を有するゴム製や塩ビ樹脂製の弾性部材で構成されている。これにより、人参搬送用床板部材215の終端部から落下してきた人参が、左右一対のセンサ板410L、410Rの表面に当たっても、折損することが防止できる。
また、人参搬送用床板部材215の終端部から落下してきた人参は、左右一対のセンサ板410L、410Rの表面に当たりながら整列搬送装置300へ供給されるので、左右一対のセンサ板410L、410Rはシュータの役割も有している。
また、左右一対のセンサ板410L、410Rのそれぞれの中央部から斜め下方に至る一辺410La、410Raは、後述する整列搬送装置300の振り分け板部材302の傾斜面に沿い、且つ、左右一対のセンサ板410L、410Rのそれぞれの外側部から斜め下方に至る他辺410Lb、410Rbは、後述する整列搬送装置300の左右の整列側壁部材360L、360Rの傾斜した内壁面に沿う様に形成されている。
また、左右一対のセンサ板410L、410Rの下端部410Lc、410Rcは、後述する左右二連式の第1整列搬送コンベア337の各ベルトによる凹凸に概ね対応する様に中央部が下方に突き出した形状を成している。
また、左右一対の回動軸411、411には、左右一対のセンサ板用トルクスプリング412L、412Rが配置されている。そして、当該センサ板用トルクスプリング412L、412Rのそれぞれの一端部412La、412Raは、汲上搬送部底板204aに固定され、且つ、それぞれの他端部412Lb、412Rbは、左右一対のセンサ板410L、410Rの裏面、即ち、落下してくる人参が当たる側の面とは反対側の面に固定されている。
これにより、左右一対のセンサ板410L、410Rには、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rから離れる方向に回動させようとする回転トルクが常時作用しており、左右一対のセンサ板410L、410Rの何れの側に対しても、人参が接触していない状態の場合、左右一対のセンサ板用トルクスプリング412L、412Rの回転トルクの作用により、左右一対のセンサ板410L、410Rは、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rから離れた位置にそれぞれ位置している(図4参照)。
また、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rは、左右一対のセンサ板410L、410Rに対して人参が接触していない状態において、左右一対のセンサ板410L、410Rの裏面から所定の距離を隔てた位置に配置される様に、センサスイッチ取付板421を介して、汲上搬送部底板204aに固定されている。
また、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rのそれぞれには、接触状態検知ピン422が設けられている。人参が、左右一対のセンサ板410L、410Rの何れか一方又は双方に接触することにより、人参が接触したセンサ板410L(又は410R)が左側面視で時計回りに回動し(図4参照)、対応する側の接触状態検知ピン422を押圧することで、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rのそれぞれが、人参とセンサ板410L、410Rとの接触状態を個別に検知することが出来る構成である。
即ち、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rのそれぞれは、人参が、左右一対のセンサ板410L、410Rの何れか一方又は双方に接触し、対応する側の接触状態検知ピン422を押圧し続けている間、人参とセンサ板410L、410Rとの接触状態を検知し続けて、その接触状態を知らせるためのON信号を、制御盤450に内蔵された制御装置に送信し続ける構成である。
これにより、左右一対のセンサ板410L、410Rの何れか一方、又は双方に人参が接触している状態の場合、人参の重量等により、左右一対のセンサ板410L、410Rは、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rに近づく方向に回動し、接触状態検知ピン422が押圧され、押圧された側のセンサスイッチ420L、420RからON信号が出力され続ける。また、左右一対のセンサ板410L、410Rは、人参が接触しなくなるとセンサ板用トルクスプリング412L、412Rの回転トルクの作用により元の位置に戻り、接触状態検知ピン422への押圧が解除され、押圧が解除された側のセンサスイッチ420L、420RからON信号の出力は停止される。
また、制御盤450に内蔵された制御装置は、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から出力されてくるON信号が、予め設定されている第1所定時間継続していると判定した場合、汲上駆動モータ218への電源供給を停止し、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させる。
なお、前記第1所定時間とは、一例として1〜1.5秒、1.5〜2.5秒である。上記の時間とすると、詰まりによる影響が小さいうちに汲上搬送装置200から整列搬送装置300への人参の流入が停止するので、人参が整列搬送装置300の外に溢れ出すことや、人参同士がぶつかり合って破損することが防止される。なお、第1所定時間は、例示した時間を組み合わせて、1〜2.5秒の範囲としてもよい。さらに、時間の下限及び上限を、上記の数値の範囲外に設定可能としてもよい。また、本発明の第1所定時間は、上記の例示に限定されるものではない。
なお、本実施の形態の人参詰まり検知装置400は、本発明の詰まり検知装置の一例にあたり、本実施の形態の制御盤450に内蔵された制御装置は、本発明の制御装置の一例にあたる。また、本実施の形態の左右一対のセンサ板410L、410Rは、本発明の移動板の一例にあたり、本実施の形態の左右一対のセンサスイッチ420L、420Rは、本発明の接触状態検知スイッチの一例にあたる。
上記構成によれば、制御盤450に内蔵された制御装置は、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から出力されてくるON信号が、上記の第1所定時間継続して入力された、と判定した場合には、左右二連式の整列搬送装置300の何れかの場所で人参が詰まっているものと判定して、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させることが出来るので、汲上搬送装置200から供給される人参が整列搬送装置300において滞留することや、整列搬送装置300から溢れ出すことを防止できる。また、溢れ出した人参を人手で回収する作業は必要がない。
また、人参の溢れ出しが防止できるので、人参の収量や商品価値の低下が防止される。
また、ON信号が、予め設定されている第1所定時間継続して入力されたと判定した場合に限り、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させる構成としたことにより、制御盤450に内蔵された制御装置は、整列搬送装置側における人参の詰まりの有無を的確に判定でき、汲上搬送装置200から正常に落下してきた人参が、左右一対のセンサ板410L、410Rに当たり、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの何れか一方または双方の接触状態検知ピン422が押圧されてON信号が出力されたとしても、そのON信号が継続して入力される時間が第1所定時間未満であれば、制御盤450に内蔵された制御装置が、人参が詰まっていると誤判定することは無い。
なお、第1所定時間は、制御盤450に設けられているタイマーダイヤル(図示省略)を調節することにより、変更可能に構成されている。
また、上記タイマーダイヤルは、ユーザが触れることが出来ない様に制御盤450の裏側に配置されている。
また、制御盤450に内蔵された制御装置が、上述した様に汲上駆動モータ218への電源供給を停止した場合、汲上搬送装置200による人参の搬送動作が停止されたことを作業者に知らせるために、当該制御装置は、どこからでも良く見える位置である、左側の汲上側壁部材204の頂上に設けられたランプ460を点灯させる構成である。
次に、図1、図2、図6を用いて、本実施の形態の整列搬送装置300について説明する。
図6は、本実施の形態の整列搬送装置300を下流側から上流側を見た部分斜視図である。
なお、図6では、第2振動装置320Bの取付位置に関しては、後述する左右の整列側壁部材360L、360Rの内面側に移動可能に取り付けた構成例(図5参照)ではなく、振り分け板部材302の背面の内側で、且つ除外部材310の搬送方向上手側付近に取り付けた場合の構成例を変形例として示している。この変形例については、更に後述する。
本実施の形態の整列搬送装置300は、図1に示す様に、メインフレーム1Aの後部上方に取り付けられた整列搬送フレーム123の上部に固定されていると共に、その上流端側が、上述した汲上搬送装置200の人参搬送用床板部材215の終端部の下方に位置する様に配置されている。
整列搬送装置300は、(1)汲上搬送装置200から供給されてくる人参を搬送方向に沿って一本ずつ並ぶ様に搬送する二連式の整列搬送コンベア301(図4参照)と、(2)整列搬送コンベア301に沿って左右両側に設けられ、搬送される人参の外部への落下を防止すると共に二連式の整列搬送コンベア301側の壁面は、整列搬送コンベア301上に人参が整列しやすくなる様に傾斜面を成している左右の整列側壁部材360L、360R(図5参照)と、(3)人参が整列搬送コンベア301上に搬送方向に沿って一本ずつ並ぶ様に人参の姿勢を整えると共に整列搬送コンベア301上に整列しない余分な人参を整列搬送コンベア301上から除外し後述する開口部326に落下させる第1の役割と、人参が詰まっていると判定し後述する詰まり状態解消動作を実施してもその詰まりが解消していないと制御装置が判定したときに、その詰まりを解消するために、人参を後述する開口部326に落下させるべく制御装置からの指令により回動させられる第2の役割と、を有する左右一対の除外部材310、310(図4、図5参照)と、(4)整列搬送コンベア301上で整列しない余分な人参を上述した貯留部100に戻すためのリターン機構390(図1参照)と、を備えている。
また、二連式の整列搬送コンベア301は、後述する左右一対の第1整列搬送コンベア337、337と、後述する左右一対の第2整列搬送コンベア348、348とを連結することにより、人参の搬送経路を形成している(図1、図2、図4参照)。
更に、整列搬送装置300は、(1)汲上搬送装置200から供給されてくる人参を左右一対の第1整列搬送コンベア337、337の左右二連の何れか一方に振り分ける山型の傾斜面302aを有する振り分け板部材302(図1、図5、図6参照)と、(2)振り分け板部材302の左右の傾斜面302a(図5参照)をそれぞれ振動させことで人参の詰まり状態を解消するための、振り分け板部材302の左右の傾斜面302aの内壁面に例えば強力磁石を用いたり或いは長孔を設けて当該長孔に対してボルトナット締め等により移動可能に取り付けられた複数の第1振動装置320A(図2、図5参照)と、(3)左右一対の第2整列搬送コンベア348、348を振動させるための、左右の整列側壁部材360L、360Rの内側の空間部で、且つ第2整列搬送コンベア348,348の搬送始端部の側方に、第1振動装置320Aと同様に移動可能に取り付けられた左右一対の第2振動装置320B(図4、図5参照)と、(4)振り分け板部材302の下流側に連接し、左右一対の第2整列搬送コンベア348、348の間に配置されると共に、左右一対の第2整列搬送コンベア348、348に沿って後述する左右一対の開口部326、326が形成された仕切り板部材303と、(5)人参の長辺(長手方向の部分)が第2整列搬送コンベア348の搬送方向と同じになる様にその姿勢を保つために、仕切り板部材303の表面であって、第2整列搬送コンベア348の終端部付近に配置された左右一対のガイドプレート305、305と、を備えている。左右一対のガイドプレート305、305は、上述した振り分け板部材302の傾斜面(図5参照)と概ね同じ向きに傾斜している。
なお、第1振動装置320A、及び第2振動装置320Bは、いずれも、図5に示す様に、モータ321の回動軸322に略楕円形状のカム323が固定され、当該カム323の一方のカム先端部323aが振り分け板部材302の内壁面、及び左右の整列側壁部材360L、360Rの内壁面に間欠的に当接することにより振動を発生させる構成である。
また、汲上搬送装置200から人参が振り分け板部材302に落下する位置、即ち振り分け板部材302の前部に3〜5mm程度の厚みのクッション部材327(図1参照)が山型形状に沿わせて敷設されている。これにより、落下の衝撃で人参が傷付くことを防止できるので、人参の商品価値が向上する。
次に、左右の整列側壁部材360L、360Rについて、図6を用いて更に説明する。
右側の整列側壁部材360Rは、整列搬送コンベア301に沿って右側に設けられると共に、右側の第1整列搬送コンベア337の終端部手前(下流側)から右側の第2整列搬送コンベア348の始端部(上流側)に至る間において壁面が開放された開放部361を有する整列側壁部材本体362と、その開放部361を開閉するために回動可能に取り付けられた開閉側壁部363と、を備えている。
開閉側壁部363は、図6に示す様に、その傾斜面363aの上流側端部においてヒンジ部材364により、整列側壁部材本体362の傾斜面に対して回動可能に取り付けられていると共に、その傾斜面363aと反対側の壁面、即ち、外側面の下流側端部において、遮蔽板365がトルクスプリング(図示省略)を介して回動軸365aに回動可能に取り付けられている。
また、開閉側壁部363の傾斜面363aの表面には、人参が引っかからない様にするために、平滑な軟質部材(例えば、ゴム板や塩ビ樹脂製板、或いはゴムシートや塩ビ樹脂製シート)が貼り付けられている。
また、ヒンジ部材364には、ヒンジ用トルクスプリング(図示省略)が設けられており、開閉側壁部363が、開放部361を閉じる方向に回動する様に回転トルクが常時作用する構成である。
上述した通り、開閉側壁部363は、図6に示す様に、その傾斜面363aの上流側端部においてヒンジ部材364により開閉可能に構成されているので、開かれたときの傾斜面363aの開き度合が、下流側に向かうほど第1整列搬送コンベア337からの水平距離が広くなる。これにより、詰まった人参がスムーズに開放部361から外部に排出できる。
なお、開閉側壁部363の傾斜面363aの、第1整列搬送コンベア337に沿った部分の寸法A(図6参照)は、標準的な人参(Lサイズの人参)の約半分の長さ、即ち、概ね90mm〜100mmに設定されている。また、開閉側壁部363の傾斜面363aの横方向に動く寸法B(図6参照)は、標準的な人参(Lサイズの人参)の直径、即ち、概ね40mm〜50mmに設定されている。これにより、詰まった人参を確実に開放部361から外部に排出でき、詰まりを解消できる。
また、整列側壁部材本体362の内部には、ヒンジ部材364の近傍において、開閉側壁部363を回動させるための開閉側壁部回動用ソレノイド366が取り付けられている。
制御盤450に内蔵された制御装置からの指令により閉側壁部回動用ソレノイド366が作動すると、開閉側壁部363は、上述した回転トルクに対抗して、ヒンジ部材364を回動中心としてその下流側ほど第1整列搬送コンベア337から離れる様に外側に向けて回動し、開放部361が開放されると共に、その開放部361から人参が下流側に向けて外部に飛び出した際に拡張用案内シュータ304による回収が可能な範囲を超えて飛び出すのを規制するために、遮蔽板365が回動軸365aを中心として、トルクスプリングの回転トルクの作用により平面視で時計回りに回動し、遮蔽板365の先端縁部365bが、整列側壁部材本体362の開放部361より下流側の外側面に接触する構成である。
これにより、開閉側壁部363は、開放部361に位置することでその開放部361を閉じているときは、整列側壁部材360Rの傾斜面の一部を成し、また、制御盤450に内蔵された制御装置からの指令により閉側壁部回動用ソレノイド366が作動して、開閉側壁部363がヒンジ部材364を回動中心として外側へ移動し開放部361を開くと共に、遮蔽板365の先端縁部365bが、整列側壁部材本体362の開放部361より下流側の外側面に接触する様に回動したときには、整列側壁部材360Rの傾斜面の一部が外側に向けて拡張される構成である。
また、開閉側壁部363のヒンジ部材364を回動中心とした外側への移動により、整列側壁部材360Rの傾斜面の一部が外側に向けて拡張された場合、開放部361から飛び出してくる人参は、開閉側壁部363の傾斜面や遮蔽板365に当接して下方に落下するが、その落下してくる人参を回収して、後述するリターン機構390に案内する拡張用案内シュータ304が、開閉側壁部363及び遮蔽板365の下方に設けられている。
なお、拡張用案内シュータ304は、後述する案内シュータに連結されている。
また、左側の整列側壁部材360Lについても、上述した右側の整列側壁部材360Rの場合と同様、開放部361、整列側壁部材本体362、開閉側壁部363、及び開閉側壁部回動用ソレノイド366を備えるが、遮蔽板365を有していない点で相違する。
また、左側の整列側壁部材360Lの場合、開放部361の外側下方には、後述するリターンコンベアが設けられているので、上述した拡張用案内シュータ304を設ける必要はない。
次に、左右一対の除外部材310、310について、図6を用いて更に説明する。
仕切り板部材303に形成された左右一対の開口部326、326は、図6に示す様に、それぞれの上流側の開口縁部が、振り分け板部材302の背面302bの立ち上がり部分にまで到達している。
そして、左右一対の除外部材310、310は、図6に示す様に、左右一対の開口部326、326の内の上流側の開口部分を開閉するために、仕切り板部材303に対して回動可能に取り付けられていると共に、仕切り板部材303の表面から上方に、背面視で略台形状に突き出した形状を成している。左右一対の除外部材310、310の回動は、仕切り板部材303の下面側に設けられた左右一対の除外部材回動用ソレノイド(図示省略)と、除外部材回動軸312に設けられた左右一対の除外部材回動用トルクスプリング(図示省略)とにより行われる構成である。
即ち、除外部材回動用トルクスプリングは、除外部材310が上記開口部分を閉じる方向に回転トルクを常時発生させる構成であり、除外部材回動用ソレノイドは、制御盤450に内蔵された制御装置からの指令により通電され、除外部材回動用トルクスプリングの回転トルクに対抗して、除外部材310が上記開口部分を開く方向に回動させる構成である。この構成は、上述した第2の役割に対応するものである。
また、左右一対の除外部材310、310の背面視で略台形状に突き出した部分は、振り分け板部材302の傾斜面302aと同じ傾斜のテーパ部311を有すると共に、その略台形状に突き出した部分の前側外壁面は、除外部材310、310が開口部326、326の上流側の開口部分を閉じているときは、振り分け板部材302の背面302bに接触している。この構成は、上述した第1の役割に対応するものである。
ここで、左右一対の除外部材310、310が、上述したテーパ部311を有する意味について更に説明する。
即ち、振り分け板部材302の傾斜面302aに沿って下流側に向けて移動してきた人参は、その傾斜面302aが途切れたところから姿勢やバランスを崩す可能性があるが、テーパ部311により案内された人参は搬送姿勢が正されて詰まりが防止されると共に、安易に開口部326に落下することなく、整列搬送コンベア301上に並び易くなる。これにより、安易に開口部326に落下する人参を低減することが出来るので、下流側に配置された人参選別搬送装置600で選別対象となる人参が減少し選別作業時間が長くなることを防止出来る。
なお、テーパ部311により案内され、整列搬送コンベア301上に一列に並ばなかった人参は、左右一対の除外部材310、310の上面を伝って開口部326に落下し、後述する案内シュータを経由して貯留部100に戻される。
また、左右一対の除外部材310、310を直方体形状とした場合、直角の角部に人参が当たった場合に傷が付きやすいが、整列搬送コンベア301側の面にテーパ部311を設けたことにより、人参が当たっても傷が付きにくい。
また、上記の第2の役割のところで説明した除外部材310が上記開口部分を閉じる方向に回動するときに、除外部材310の上端エッジ部が開口部326の縁部に引っかかって、閉止位置に戻れなくなることが防止できる。
次に、リターン機構390について、図1、図2、図6を用いて更に説明する。
リターン機構390は、図1、図2、図6に示す様に、(1)整列搬送コンベア301上から除外された余分な人参を回収するための、仕切り板部材303の左右両側に設けられた平面視で略長方形状の左右一対の開口部326、326と、(2)左右一対の開口部326、326に移動した人参、或いは、上述した拡張用案内シュータ304に移動した人参を、左右二連式の整列搬送コンベア301の下方に案内し、左側の整列側壁部材360Lの外壁部に設けられた排出口391から外部に排出する案内シュータ392と、(3)案内シュータ392から排出されてきた人参を貯留部100に戻すためのリターンコンベア393と、を備えている。なお、リターンコンベア393は、駆動モータ(図示省略)により駆動する。
ところで、本実施の形態の振り分け板部材302は、本発明の傾斜板の一例にあたる。また、本実施の形態の整列搬送コンベア301は、本発明の整列搬送コンベアの一例にあたる。また、本実施の形態の第1振動装置320Aは、本発明の振動装置の一例にあたり、本実施の形態の第2振動装置320Bは、本発明の第2振動装置の一例にあたる。
また、本実施の形態の左右一対の除外部材310、310は、本発明の除外部材の一例にあたる。また、本実施の形態のリターン機構390は、本発明のリターン機構の一例にあたる。また、本実施の形態の左右の整列側壁部材360L、360Rは、本発明の側壁部材の一例にあたる。また、本実施の形態の左右の開閉側壁部363、363は、本発明の側壁部材の一部の部位の一例にあたる。
また、本実施の形態の左右の開閉側壁部回動用ソレノイド366、366は、本発明の移動装置の一例にあたる。また、本実施の形態の拡張用案内シュータ304は、本発明の案内部の一例にあたる。また、本実施の形態の左右一対の開口部326、326は、本発明の開口部にあたる。また、本実施の形態の案内シュータ392は、本発明の案内シュータの一例にあたり、本実施の形態のリターンコンベア393は、本発明のリターンコンベアの一例にあたる。
次に、本実施の形態の汲上搬送装置200、整列搬送装置300、人参詰まり検知装置400、及び制御盤450に内蔵された制御装置による詰まり状態解消動作を中心に説明する。
汲上搬送装置200(図1参照)は汲上駆動モータ218の駆動力を利用して、貯留部100に貯留されている人参を、隣接する搬送ローラ214の間に載せて後方斜め上方に向けて搬送し、人参搬送用床板部材215(図4参照)の終端部から落下させて整列搬送装置300へ供給する。
整列搬送装置300へ落下してきた人参は、振り分け板部材302の山型の傾斜面302aにより、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337の左右二連の何れか一方に振り分けられる。
また、人参が整列搬送装置300へ落下してくるとき、左右一対のセンサ板410L、410R(図4、図5参照)のどちらかに当接することにより、左右一対のセンサ板410L、410Rの内、人参が当接した側のセンサ板410R(又は410L)が、回動軸411を中心にして、左側面視で、時計回りに回動し(図4参照)、それに対応する側のセンサスイッチ420R(又は420L)の接触状態検知ピン422が押圧され、制御盤450に内蔵された制御装置にON信号が送信される。
制御装置は、ON信号が送信されてくる度に、そのON信号の継続時間をカウントし、そのカウント時間が、予め設定されている第1所定時間未満であると判定した場合は、汲上駆動モータ218への電源供給を維持し、汲上搬送装置200による人参の搬送動作をそのまま続ける。
一方、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から送信されてくるON信号が上記の第1所定時間に亘って継続されたと制御装置が判定した場合は、制御装置は、整列搬送装置300側で人参が詰まった状態が発生していると判定し、汲上駆動モータ218への電源供給を停止し、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させると共に、詰まり状態を検知したセンサスイッチ420R(又は420L)に対応する側に配置されている第1振動装置320A及び第2振動装置320B(図5参照)を駆動させることで、振り分け板部材302の対応する側の傾斜面302aを振動させ、且つ、左右の整列側壁部材360L、360Rの対応する側の整列側壁部材360R(又は360L)の内部を打撃して整列搬送コンベア301を振動させ、詰まり状態の解消を促進させる。
更に、制御装置は、汲上駆動モータ218への電源供給を停止すると同時に、詰まり状態を検知したセンサスイッチ420R(又は420L)に対応する側に配置されている例えば右側の閉側壁部回動用ソレノイド366に対して、作動指令を出力する。
これにより、例えば右側の開閉側壁部363は、上述した回転トルクに対抗して、ヒンジ部材364を回動中心として外側に向けて回動し、右側の開放部361が開放されることにより、詰まり状態にある人参がその開放部361から外部に排出され、詰まり状態の解消を促進させる(図6参照)。
なお、右側の開放部361から外部に排出された人参は、拡張用案内シュータ304により回収され、底面の傾斜を利用して、案内シュータ392を経由して排出口391からリターンコンベア393へ送られて、貯留部100に戻る(図1、図6参照)。
なお、例えば左側の閉側壁部回動用ソレノイド366に対して、制御装置が作動指令を出力した場合、詰まり状態にある人参は、左側の開放部361から外部に排出され、そのまま、リターンコンベア393上に落下し、貯留部100に戻される(図1、図6参照)。
更にまた、制御装置は、電源供給を停止すると同時にランプ460を点灯させて、汲上搬送装置200による人参の搬送動作が停止されたことを作業者に知らせる。
汲上駆動モータ218への電源供給が停止され、汲上搬送装置200による人参の搬送動作が停止している間、整列搬送装置300による人参の搬送動作は継続しており、上述した傾斜面302a及び整列側壁部材360R(又は360L)の振動も継続しており、且つ、開閉側壁部363が開いており、人参選別搬送装置600による選別動作も引き続き行われている。
これにより、整列搬送装置300側における人参の詰まり状態が解消した場合、人参はセンサ板410R(又は、410L)に接触しなくなるので、制御装置にそれまで送信され続けていたON信号は停止する。これにより、制御装置は、人参の詰まり状態が解消したと判定し、汲上駆動モータ218への電源供給を開始し、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を再開すると共に、第1振動装置320A、第2振動装置320B、及び閉側壁部回動用ソレノイド366への電源供給を停止する。
これにより、汲上搬送装置200から供給される人参が整列搬送装置300において滞留することや、整列搬送装置300から溢れ出すことを防止できる。また、溢れ出した人参を人手で回収する作業は必要がなく、作業の無人化が図れる。

次に、上述した様に制御装置からの指令が出された後、即ち、汲上駆動モータ218への電源供給が停止されることで汲上搬送装置200による人参の搬送動作が停止し、且つ、閉側壁部回動用ソレノイド366への通電がなされることで開閉側壁部363が外側に向けて回動する等した後、第2所定時間経過しても整列搬送装置300側における人参の詰まり状態が解消しなかった場合について説明する。
制御装置は、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から送信されてくるON信号が上述した第1所定時間継続して入力された、と判定した後、更に第2所定時間継続して入力された、と判定した場合、上述した各種の人参の詰まり状態解消動作を実施しても、まだ、人参の詰まり状態が解消してないと判定し、詰まり状態を検知したセンサスイッチ420R(又は420L)に対応する側に配置されている例えば右側の除外部材回動用ソレノイド(図示省略)に対して、作動指令を出力する。
これにより、例えば右側の除外部材310は、上述した回転トルクに対抗して、除外部材回動軸312を回動中心として下方に向けて回動し、右側の開口部326の内の上流部分が開放されることにより、詰まり状態にある人参がその開口部326から下方に落下し、案内シュータ392を経由して排出口391からリターンコンベア393へ送られて、貯留部100に戻る(図1、図6参照)。
上述した人参の詰まり状態解消動作が自動的に実行されることにより、人参の詰まり状態が解消されると、人参はセンサ板410R(又は、410L)に接触しなくなるので、制御装置にそれまで送信され続けていたON信号は停止する。これにより、制御装置は、人参の詰まり状態が解消したと判定し、汲上駆動モータ218への電源供給を開始し、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を再開すると共に、第1振動装置320A、第2振動装置320B、閉側壁部回動用ソレノイド366、及び除外部材回動用ソレノイドへの電源供給を停止する。
これにより、整列搬送装置300側における人参の詰まり状態が自動的に解消されるので、作業の無人化が図られる。また、整列搬送装置300から人参が溢れ出すことを防止できるので、人参が地面に落下するなどして、傷付くことが防止できると共に、人参の収量や商品価値の低下が防止される。
次に、貯留部100に着脱可能に設けられた水抜き用簀の子構造について、図2を用いて更に説明する。
上述した通り、貯留部100の前端側の側壁102aの内、傾斜姿勢を成す傾斜部102aaは、通常の傾斜板構造(図1参照)に代えて、水抜き用簀の子構造500(図2参照)に変更可能に構成されている。
この傾斜部102aaは、台形状の枠体510と、その枠体510の上下の枠をスライドガイドとして左右横方向への移動が可能な塩ビ製パイプ520が複数配置されている。
また、枠体510の左右の枠の内、何れか一方の枠が着脱可能に取り付けられており、枠体510に保持されている塩ビ製パイプ520を交換することが可能となる。
また、塩ビ製パイプ520を交換する際に、枠体510の左右両側の枠が取り外されても、枠体510の台形状が維持できる様に、枠体510の上下の枠は左右の2か所において繋ぎ部材(図示省略)により連結されている。また、当該繋ぎ部材は、塩ビ製パイプ520を交換する際などに干渉しない様に、塩ビ製パイプ520の下方側を通過する構成である。
また、塩ビ製パイプ520の両端部には、枠体510の上下の枠の板厚部分がスライドガイドとして挿入可能となる様に、切り欠き部(図示省略)が形成されており、且つ、その切り欠き部が形成された塩ビ製パイプ520の両端の内部にはゴム製板部材やクッション性を有する部材等の摩擦体(図示省略)が固定されている。
摩擦体が切り欠き部の内側に設けられていることにより、塩ビ製パイプ520の両端部を、その切り欠き部を利用して、枠体510の上下の枠の板厚部分に挿入した場合、作業者が、塩ビ製パイプ520を持って、摩擦体と上下の枠との間で生じる摩擦力に対抗する力を加えることにより、左右横方向にスライド移動させることが可能となり、塩ビ製パイプ520のピッチを変更することが出来る。また、上下の枠に挿入された塩ビ製パイプ520は、上述した摩擦力に対抗する力を加えないと移動しないので、作業中において、塩ビ製パイプ520がスライド移動して、ピッチが変化することを防止できる。
なお、図2から明らかな様に、台形状の枠体510の角部に配置された塩ビ製パイプ520についても、台形状の斜めの辺に相当する枠が長さの異なる塩ビ製パイプ520を階段状のスライドガイドで保持できる構成としているので、ピッチの変更が可能である。
これにより、簡単な構成で水抜き用簀の子構造が実現でき、また、人参のサイズ等に応じて、簡単に塩ビ製パイプ520のピッチを調整できる。
また、水抜き用簀の子の終端部には、軟質性で耐水性を有するシュータ530が配置されており、人参がスムーズに汲上搬送装置200の始端部に導かれる構造を成している。
次に、上述したステンレス製の人参搬送用床板部材215(図2参照)に設けられた水抜き孔216について、図2を用いて更に説明する。
人参搬送用床板部材215(図2参照)の内、貯留部100の内側下部に取り付けられた左右一対の側壁部材203の間において概ね水平に配置された部分には、多数の長孔状の水抜き孔216が形成されている。
長孔状の水抜き孔216の長手方向は、人参の搬送方向に対応しており、且つ、水抜き孔216の短手方向は、人参の搬送方向に直行する方向、即ち、人参搬送用床板部材215の左右幅方向に対応している。また、人参搬送用床板部材215の両サイドから1列目と2列目にある水抜き孔216の長手方向の寸法は、それら以外の列にある水抜き孔216の長手方向の寸法の概ね2倍の長さに設定されている。また、水抜き孔216の短手方向の寸法は、人参搬送用床板部材215の両サイドから1列目にあるものを除き、2Sサイズ以下の人参の先端部より幅が狭い、概ね2〜3mmに設定されている。
また、人参搬送用床板部材215の両サイドから1列目にあるものは、概ね八の字形状を成しており、長手方向の中央部が狭くなっているので、人参の先端が入りにくい構造である。
上記構成により、人参搬送用床板部材215(図2参照)の内、貯留部100の内側下部において、概ね水平に配置された部分に設けられた多数の水抜き孔216からも水が抜け出る。
次に、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337と、左右一対の第2整列搬送コンベア348、348について、図1を用いて更に説明する。
上述した整列搬送フレーム123(図1参照)の上面側に、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337、及び左右一対の第2整列搬送コンベア348、348に駆動力を供給する整列駆動モータ328が固定されており、整列駆動モータ328の出力軸に出力スプロケット329が固定されている。また、三本の搬送ベルトを巻き掛ける溝部が形成された左右一対の第1駆動プーリ331、331が左右両端部に固定された第1駆動軸332が、左右の整列側壁部材360L、360R(図5参照)の前後方向の略中央部近傍に回動自在に取り付けられていると共に、三本の搬送ベルトを巻き掛ける溝部が形成された左右一対の第1従動プーリ333、333が左右両端部に固定された第1従動軸334が、左右の整列側壁部材360L、360R(図5参照)の前後方向の前端部近傍に回動自在に取り付けられている
また、第1駆動軸332の左右幅方向の中央部近傍には、整列駆動モータ328からの駆動力を整列伝動チェーン336を介して受け取る第1入力スプロケット(図示省略)が固定されている。
これら左右一対の第1駆動プーリ331、331と、左右一対の第1従動プーリ333、333のそれぞれに形成された三つの溝部に、三本の第1整列搬送ベルト335が無端状に巻き掛けられることにより、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337が構成されている。
また、第1駆動軸332の左右幅方向の中央部近傍には、第1出力スプロケット(図示省略)が固定されている。
一方、第1駆動軸332の後方近傍には、第2駆動軸340が、左右の整列側壁部材360L、360R(図5参照)の前後方向の略中央部近傍に回動自在に取り付けられており、その第2駆動軸340の左右両端部には、左右一対の第2駆動プーリ343、343が固定されていると共に、その第2駆動軸340の中央部には、第1駆動軸332の左右幅方向の中央部近傍に固定された上記第1出力スプロケットからの駆動力を中継伝動チェーン(図示省略)を介して受け取る第2入力スプロケット(図示省略)が固定されている。
これら左右一対の第2駆動プーリ343、343と左右一対の第2従動プーリ344、344の溝部に、二本の第2整列搬送ベルト346が無端状に巻き掛けられることにより、左右一対の第2整列搬送コンベア348、348が構成されている。
なお、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337における三つの溝部の内、中央に位置する溝部に巻き掛けられた第1整列搬送ベルト335は、上述した通り、左右一対の第1駆動プーリ331、331と左右一対の第1従動プーリ333、333とに巻き掛けられていると共に、第2駆動軸340の両端部のそれぞれに固定された二つの第2駆動プーリ343、343の間に独立して回動自在に取り付けられた受けプーリ(図示省略)にも巻き掛けられている。
これにより、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337と左右一対の第2整列搬送コンベア348、348との間に隙間が生じなくなるので、その隙間に先端部の細い人参や生育不良などの極小サイズの人参が詰まることが防止でき、作業者が手作業で詰まった人参を取り除く必要がなくなるので作業の自動化が図られると共に、人参の整列搬送が停滞することを防止できるので、作業能率が向上する。
また、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337における三つの溝部の内、中央に位置する溝部に巻き掛けられた第1整列搬送ベルト335の厚み(即ち、上下幅)は、中央に位置する溝部の左右両側の溝部に巻き掛けられた第1整列搬送ベルト335、335のそれぞれの厚み(即ち、上下幅)より薄く構成されている(図5参照)。
これにより、図5に示す様に、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337が、背面視(又は正面視)で凹形状となり、人参がこの凹部に沿った姿勢で左右一対の整列搬送コンベア337、337に載りやすくなるので、人参の長手方向を左右一対の整列搬送コンベア301、301の搬送方向に沿って安定的に搬送することが出来る。
なお、次に、人参選別搬送装置600について、図3を用いて説明する。
人参選別搬送装置600は、図3に示す様に、左右一対の選別搬送コンベア656の巻き回し域内において、上流側から下流側に沿って、左右5つずつ設けた重量検出装置657で人参の重量を検出し、検出した重量が、作業前に予め設定した重量以上の重量であれば、選別搬送コンベア656で搬送中の人参を、重量検出装置657に対応して配置された選別撥ね飛ばし装置658で撥ね飛ばす構成である。
また、選別撥ね飛ばし装置658で撥ね飛ばされた人参が落下する落下シュータ659が、選別撥ね飛ばし装置658に対応して配置されており、重量別に落下シュータ659を介して排出されてくる人参を収容する収容箱664が、重量別に左右それぞれに配置されている。
上記実施の形態では、制御装置は、人参詰まり検知装置400による検知結果から、人参が詰まっているものと判定した場合、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させる構成について説明したが、これに限らず例えば、汲上搬送装置200による人参の搬送速度を低減させる構成であっても良い。これにより、汲上搬送装置200から整列搬送装置300に供給される人参の数が減少するので、人参が整列搬送装置300において滞留することや、整列搬送装置300から溢れ出すことを低減できるので、溢れ出した作物を人手で回収する作業が減少する。また、人参の溢れ出し等の減少により人参に傷が付きにくくなるので、人参の収量や商品価値の低下が改善される。
また、上記実施の形態では、人参を整列し搬送する人参整列装置1について説明したが、これに限らず例えば、人参以外の野菜や果物など他の作物であっても良い。
また、上記実施の形態では、人参が左右一対のセンサ板410L、410Rの何れか一方又は双方に接触することにより、人参が接触したセンサ板410L(又は410R)に対応する側の接触状態検知ピン422を押圧することで、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rのそれぞれが、人参とセンサ板410L、410Rとの接触状態を個別に検知することが出来る構成について説明した。しかし、本願発明の他の例としては、これに限らず例えば、左右一対のセンサ板410L、410Rの何れか一方又は双方が人参と接触していないときに位置する元の位置に存在している間、人参との非接触状態を検知し続ける左右一対の第2センサスイッチを備えた構成であっても良い。この構成の場合、制御装置は、第2センサスイッチによる、人参との非接触状態を検知していない時間が、上述した第1所定時間継続して入力されたと判定した場合、汲上搬送装置200による人参の搬送動作を停止させるか、又は、その搬送速度を低減させる構成とすれば良い。
また、上記実施の形態では、整列搬送装置300が二連式の整列搬送コンベア301を有する構成について説明したが、これに限らず例えば、整列搬送装置300が一連式の整列搬送コンベアを有する構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、第1振動装置320Aを振り分け板部材302の内壁面に取り付けた場合について説明したが、これに限らず例えば、左右の整列側壁部材360L、360Rの傾斜面の内面であって、左右一対の第1整列搬送コンベア337、337の上流側と下流側のそれぞれに取り付けても良いし、更に、上記取り付け位置に加えて、左右一対の開口部326、326の近傍にも取り付けても良い。
また、上記実施の形態では、第1振動装置320A、及び第2振動装置320Bは、所定位置に移動可能に取り付けられた構成について説明したが、これに限らず例えば、予め定められた位置に固定された構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、第1振動装置320A、第2振動装置320Bは、人参が詰まり状態にあると制御装置により判定された場合に振動する構成について説明したが、これに限らず例えば、複数の第1振動装置320A及び第2振動装置320Bの全部又は一部について、人参が詰まり状態にあると判定された場合でなくても、作業中において定期的に、又は常時振動させる構成であっても良い。また、振動させる場合、連続的に振動させても良いし、或いは間欠的に振動させても良い。
また、上記実施の形態では、第2振動装置320Bは、左右の整列側壁部材360L、360Rの内面側に固定されている場合について説明したが(図5参照)、これに限らず例えば、図6で示すように、第2振動装置320Bは、振り分け板部材302の搬送方向下手側(即ち、振り分け板部材302の背面の内側)で、且つ除外部材310の搬送方向上手側付近に設けてもよい。
これにより、振り分け板部材302及び除外部材310に振動を加えることができるので、振り分け板部材302や除外部材310に接触した人参を整列搬送装置300の搬送経路に移動させることができ、人参の滞留が防止され、作業能率の向上や作業の自動化が図られる。
また、上記実施の形態では、除外部材310が、上述した第1の役割と第2の役割の両方を備えた構成について説明したが、これに限らず例えば、除外部材310は、上述した第1の役割と第2の役割の何れか一方を備えた構成であっても良いし、或いは、上記除外部材310に代えて上記第1の役割を有した第1部材を備え、その下流側に、上記第2の役割を有した第2部材を個別に備えた構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、制御装置が、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から送信されてくるON信号が第1所定時間継続して入力されたと判定した場合、汲上駆動モータ218への電源供給を停止させる又は汲上搬送装置200の搬送速度を低減させると共に、ランプ460を点灯させ、第1振動装置320A及び第2振動装置320Bを振動させ、且つ、開閉側壁部回動用ソレノイド366を作動させ、更に、第1所定時間経過後、左右一対のセンサスイッチ420L、420Rの少なくとも何れか一方から送信されてくるON信号が、第2所定時間継続して入力されたと制御装置が判定した場合には、除外部材回動用ソレノイド(図示省略)を作動させて除外部材310を回動させる構成について説明した。しかし、これに限らず例えば、上記のON信号が第1所定時間継続して入力されたと制御装置が判定した場合、汲上駆動モータ218への電源供給を停止させる又は汲上搬送装置200の搬送速度を低減させるだけの構成でも良いし、更に、それに加えて、上述したランプ460の点灯開始、第1振動装置320Aと第2振動装置320Bの少なくとも何れか一方の振動装置の振動開始、開閉側壁部回動用ソレノイド366の作動開始、及び除外部材回動用ソレノイド(図示省略)の作動開始の少なくとも何れか一つの動作を開始させる構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、除外部材回動用ソレノイド(図示省略)を作動させて除外部材310を回動させる構成について説明した。しかし、これに限らず例えば、除外部材回動用ソレノイドを有さず、除外部材310を人手で操作して回動させるか、あるいは詰まった人参が押し合う力を受けると下方へ回動する構成としても良い。
本発明の作物整列装置によれば、作物が詰まった場合でも人手により作物を除去する作業をなくすことができる上、作物を落下させたりして傷つけることなく、作物の商品価値の低下を抑制できるという効果を有し、例えば作物の選別搬送装置等と組み合わせることにより、安定した作物の選別作業を実施できるものとして有用である。
100 貯留部
200 汲上搬送装置
300 整列搬送装置
337 第1整列搬送コンベア
348 第2整列搬送コンベア
400 人参詰まり検知装置
450 制御盤

Claims (7)

  1. 作物を貯留する貯留部(100)と、
    前記貯留部(100)に貯留された前記作物を上方へ搬送する上方搬送装置(200)と、
    前記上方搬送装置(200)から供給されてくる前記作物を整列させながら搬送する整列搬送装置(300)と、
    前記上方搬送装置(200)から供給されてきた前記作物の詰まり状態の有無を検知するための詰まり検知装置(400)と、
    前記詰まり検知装置(400)による検知結果に基づいて、前記作物の詰まりを検知した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は搬送速度を低減させる制御装置(450)と、
    を備えたことを特徴とする作物整列装置。
  2. 前記詰まり検知装置(400)は、
    前記作物と接触状態にあるときは所定位置に移動し、前記作物と非接触状態にあるときは元の位置に戻る移動板(410L、410R)と、
    前記移動板(410L、410R)が前記所定位置に位置している間、前記作物との接触状態を検知し続ける接触状態検知スイッチ(420L、420R)と、を有し、
    前記制御装置(450)は、前記接触状態検知スイッチ(420L、420R)による前記接触状態の検知が、第1所定時間継続したと判定した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の作物整列装置。
  3. 前記詰まり検知装置(400)は、
    前記作物と接触状態にあるときは所定位置に移動し、前記作物と非接触状態にあるときは元の位置に戻る移動板(410L、410R)と、
    前記移動板(410L、410R)が前記元の位置に位置している間、前記作物との非接触状態を検知し続ける非接触状態検知スイッチと、を有し、
    前記制御装置(450)は、前記非接触状態検知スイッチによる前記非接触状態の検知が行われていない時間が、第1所定時間継続したと判定した場合、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の作物整列装置。
  4. 前記整列搬送装置(300)は、
    前記上方搬送装置(200)から供給されてくる前記作物を所定の傾斜方向に沿って移動させる傾斜板(302)と、
    前記傾斜板(302)により移動させられた前記作物を搬送する整列搬送コンベア(301)と、
    前記傾斜板(302)を振動させるための振動装置(320A)と、を有し、
    前記制御装置(450)は、前記上方搬送装置(200)の動作を停止又は前記搬送速度を低減させた後、前記振動装置(320A)を作動させる、ことを特徴とする請求項2、又は3に記載の作物整列装置。
  5. 前記整列搬送装置(300)は、
    前記整列搬送コンベア(301)上に前記作物が一つずつ並ぶ様に余分な作物を前記整列搬送コンベア(301)上から除外するための除外部材(310)と、
    前記整列搬送コンベア(301)上から除外された前記余分な作物を前記貯留部(100)に戻すためのリターン機構(390)と、
    少なくとも前記整列搬送コンベア(301)を振動させるための第2振動装置(320B)と、を有していることを特徴とする、請求項4に記載の作物整列装置。
  6. 前記整列搬送装置(300)は、
    前記整列搬送コンベア(301)に沿って設けられた、前記作物の外部への落下を防止する側壁部材(360L、360R)を有し、
    前記側壁部材(360L、360R)の一部の部位(363)は、前記整列搬送コンベア(301)から外側に向けて移動可能に構成されており、
    前記一部の部位を移動させるための移動装置(366)と、
    前記一部の部位が前記外側に向けて移動した後、前記移動した前記下流側に沿った部位の側に落下してくる前記作物を前記リターン機構(390)に案内する案内部(304)と、を備え、
    前記制御装置(450)は、前記上方搬送装置(200)の動きを停止又は搬送速度を低減させた際、前記移動装置(366)に対して、前記一部の部位を前記外側に向けて移動させるための指令を出すことを特徴とする、請求項5に記載の作物整列装置。
  7. 前記リターン機構(390)は、
    前記整列搬送コンベア(301)上から除外された前記余分な作物を回収する開口部(326)と、
    前記開口部(326)に移動した前記余分な作物を前記整列搬送コンベア(301)の左右何れか一方側に案内する案内シュータ(392)と、
    前記案内シュータ(392)により案内された前記余分な作物を前記貯留部(100)に戻すリターンコンベア(393)と、を有し、
    前記除外部材(310)は、前記開口部(326)の上流側において、前記余分な作物を前記開口部(326)に移動させる様に回動可能に構成されており、
    前記制御装置(450)は、前記移動装置(366)に前記指令を出した後、前記接触状態検知スイッチ(420L、420R)による前記接触状態の検知時間又は前記非接触状態検知スイッチによる前記非接触状態の検知が行われていない時間が、第2所定時間継続したと判定した場合、前記除外部材(310)を回動させるための指令を出すことを特徴とする、請求項6に記載の作物整列装置。
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