JP2018049864A - 機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法 - Google Patents

機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法 Download PDF

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亮太 三田
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Abstract

【課題】 機能層が機能を十分に奏することができる、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を提供すること。【解決手段】この方法は、電極が設けられる下面11および下面11に対向する上面12を有する光半導体素子1と、光半導体素子1の上面12を被覆する蛍光体層2と、蛍光体層2の外周面26を被覆する光反射層3とを備える蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法である。この方法は、光半導体素子1と蛍光体層2とを備える蛍光体層付光半導体素子を用意する第1工程と、光反射層3を、蛍光体層2の外周面26に形成する第2工程と、第2工程において蛍光体層2の上面24に付着する光反射層を除去する第3工程とを備える。第2工程において蛍光体層の上面に付着する付着部分8の厚みTが、50μm以下である。第2工程における光反射層の上面の算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法に関する。
従来、発光素子の側面に、光反射性粒子および透光性樹脂を含有する被覆部材を配置する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、まず、複数の発光素子を基板に対してフリップチップ実装し、その後、ディスペンサ(液体定量吐出装置)により、光反射性粒子を含有する液状の樹脂を複数の発光素子の間にポッティング(滴下)することにより、被覆部材を各発光素子の側面に配置している。
特開2010−238846号公報
しかし、特許文献1の方法では、液状の樹脂の性状および量によって、被覆部材が、発光素子の上面に付着する場合がある。さらに、発光素子の上面に予め機能層を配置する場合があり、その場合にも、被覆部材が機能層の上面に付着するという不具合がある。
そうすると、機能層が所望の機能を十分に奏することができないという不具合がある。
本発明の目的は、機能層が機能を十分に奏することができる、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を提供することにある。
本発明(1)は、電極が設けられる下面および前記下面に対向する上面を有する光半導体素子と、前記光半導体素子の前記上面を被覆する機能層と、前記機能層の側面を被覆する被覆層とを備える機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法であり、前記光半導体素子と前記機能層とを備える機能層付光半導体素子を用意する第1工程と、前記被覆層を、前記機能層の前記側面に形成する第2工程と、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を除去する第3工程とを備え、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の厚みTが、50μm以下であり、前記第2工程における前記被覆層の前記上面の、JIS B0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下である、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第3工程では、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を除去するので、光半導体素子の上面から発光された光を、機能層が機能を確実に奏しながら、取り出すことができる。
また、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層の厚みTが、50μm以下であるので、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を確実に除去することができる。
また、第2工程における被覆層の上面の、JIS B0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であるので、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を確実に除去することができる。
本発明(2)は、前記第3工程で、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を、感圧接着シートを用いて、前記機能層の前記上面から引き剥がす、(1)に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第3工程で、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を、感圧接着シートを用いて、機能層の上面から引き剥がすので、上記した機能層の上面に付着する被覆層を簡易かつ確実に除去することができる。
本発明(3)は、前記被覆層は、粒子を含有する、(1)または(2)に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、被覆層が粒子を含有するので、被覆層の上面に所望の算術平均粗さRaを容易に付与することができる。
本発明(4)は、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の厚みTが、3μm以上である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層の厚みTが、3μm以上であるので、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層をより確実に除去することができる。
本発明(5)は、前記被覆層および前記機能層間の剥離強度が、0.3(N/20mm)超過、8(N/20mm)以下である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、被覆層および機能層間の剥離強度が、0.3(N/20mm)超過、8(N/20mm)以下であるので、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層をより確実に除去することができる。
本発明(6)は、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の弾性率は、20N/mm以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の弾性率は、20N/mm以上であれば、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層をより確実に除去することができる。
また、本発明(7)は、前記機能層は、蛍光体を含有し、前記機能層は、前記光半導体素子の側面を被覆している、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、蛍光体を含有する機能層が光半導体素子の側面を被覆するので、光半導体素子から側方に発光され、機能層によって波長変換された光を取り出すことができる。
本発明(8)は、前記第2工程では、前記被覆層を形成するための被覆材料からシート状に形成される被覆シートにより、前記機能層を埋設することを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
第2工程では、被覆層を形成するための被覆材料からシート状に形成される被覆シートにより機能層を埋設すると、被覆材料が機能層の上面に不可避的に付着する。
しかし、この方法では、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層の厚みTが、50μm以下であり、第2工程における被覆層の上面の、JIS B0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であるので、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を確実に除去できる。
また、第2工程では、被覆層を形成するための被覆材料からシート状に形成される被覆シートにより機能層を埋設するので、被覆層を、機能層の側面に簡単に形成できる。
本発明(9)は、前記第1工程では、前記機能層付光半導体素子を、互いに間隔を隔てて複数配置し、前記第2工程では、前記被覆層を形成するための被覆材料から形成される被覆シートを前記機能層付光半導体素子の前記上面に配置するとともに、前記被覆シートを、互いに隣接する複数の前記機能層付光半導体素子間に充填し、前記第3工程では、前記第2工程において複数の前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を除去する、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第2工程において複数の機能層の上面に付着する被覆層を効率的に除去することができる。
本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法によれば、第2工程において機能層の上面に付着する被覆層を確実に除去して、機能層が機能を確実に奏することができる。
図1A〜図1Cは、本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態である蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法の工程図であり、図1Aが、蛍光体層−光反射層付光半導体素子を用意する第1工程、図1Bが、光反射層を形成する第2工程であって、蛍光体層付光半導体素子がプレスによって剥離シートに対して沈み込む態様、図1Cが、光反射層を形成する第2工程であって、蛍光体層付光半導体素子に対するプレスが解放されて、蛍光体層付光半導体素子が復元し、付着部分が上側に突出する態様を示す。 図2D〜図2Eは、図1Cに引き続き、本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態である蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法の工程図であり、図2Dが、付着部分を除去する第3工程、図2Eが、蛍光体層−光反射層付光半導体素子を個片化する第4工程を示す。 図3Aおよび図3Bは、複数の蛍光体層付光半導体素子および複数の蛍光体層−光反射層付光半導体素子の平面図であって、図3Aが、図1Aに対応する複数の蛍光体層付光半導体素子の平面図、図3Bが、図2Eに対応する複数の蛍光体層−光反射層付光半導体素子の平面図を示す。 図4は、図2Eに示す蛍光体層−光反射層付光半導体素子を基板に実装する工程を示す。 図5A〜図5Cは、図1A〜図2Eの製造方法の変形例であって、図5Aが、1つの蛍光体層−光反射層付光半導体素子を用意する第1工程、図5Bおよび図5Cが、光反射層を形成する第2工程を示す。 図6D〜図6Eは、図5Cに引き続き、図1A〜図2Eの製造方法の変形例であって、図6Dが、付着部分を除去する第3工程、図6Eが、1つの蛍光体層−光反射層付光半導体素子を基板に実装する工程を示す。 図7は、蛍光体層−光反射層付光半導体素子の変形例(光反射層の上面と、蛍光体層の上面とが連続する態様)の断面図を示す。 図8A〜図8Cは、図1A〜図2Eの製造方法の変形例であって、図8Aが、光反射層を形成する第2工程、図8Bが、付着部分を除去する第3工程、図8Cが、蛍光体層−光反射層付光半導体素子を個片化する第4工程を示す。 図9A〜図9Cは、一実施形態の変形例(蛍光体層が上壁のみを有する態様)の一部工程図であって、図9Aが、蛍光体層付光半導体素子を用意する第1工程、図9Bが、光反射層を形成する第2工程、図9Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図10A〜図10Cは、一実施形態の変形例(蛍光体層の上壁が突出部を有する態様)の一部工程図であって、図10Aが、蛍光体層付光半導体素子を用意する第1工程、図10Bが、光反射層を形成する第2工程、図10Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図11A〜図11Cは、一実施形態の変形例(蛍光体層の周壁が、光半導体素子の周側面の上側部分を被覆する態様)の一部工程図であって、図11Aが、蛍光体層付光半導体素子を用意する第1工程、図11Bが、光反射層を形成する第2工程、図11Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図12A〜図12Cは、一実施形態の変形例(蛍光体層が、鍔部をさらに有する態様)の一部工程図であって、図12Aが、蛍光体層付光半導体素子(光拡散層−蛍光体層付光半導体素子)を用意する第1工程、図12Bが、光反射層を形成する第2工程、図12Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図13A〜図13Cは、一実施形態の変形例(光反射層−透明層−蛍光体層付光半導体素子(光反射層−光拡散層−蛍光体層付光半導体素子)の製造方法)の一部工程図であって、図13Aが、透明層−蛍光体層付光半導体素子(光拡散層−蛍光体層付光半導体素子)を用意する第1工程、図13Bが、光反射層を形成する第2工程、図13Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図14A〜図14Cは、一実施形態の変形例(透明層の外周面が蛍光体層の外周面と面一である態様)の一部工程図であって、図14Aが、透明層−蛍光体層付光半導体素子(光拡散層−蛍光体層付光半導体素子)を用意する第1工程、図14Bが、光反射層を形成する第2工程、図14Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。 図15A〜図15Cは、一実施形態の変形例(透明層が第2突出部を有する態様)の一部工程図であって、図15Aが、透明層−蛍光体層付光半導体素子(光拡散層−蛍光体層付光半導体素子)を用意する第1工程、図15Bが、光反射層を形成する第2工程、図15Cが、付着部分を除去する第3工程を示す。
<一実施形態>
本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態である蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法を図1A〜図2Eを用いて説明する。
この蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法は、図2Eに示すように、光半導体素子1と、光半導体素子1の一部を被覆する機能層の一例としての蛍光体層2と、蛍光体層2の一部を被覆する被覆層の一例としての光反射層3とを備える蛍光体層−被覆層付光半導体素子10を製造するための方法である。
1.蛍光体層−光反射層付光半導体素子
光半導体素子1は、例えば、電気エネルギーを光エネルギーに変換するLEDやLDである。好ましくは、光半導体素子1は、青色光を発光する青色LED(発光ダイオード素子)である。一方、光半導体素子1は、光半導体素子とは技術分野が異なるトランジスタなどの整流器(半導体素子)を含まない。
光半導体素子1は、上下方向に直交する面方向(前後方向および左右方向)に延びる平面視略矩形板(シート)形状を有している。光半導体素子1は、下面11と、上面12と、側面の一例としての周側面13とを連続して有している。
下面11は、図示しない電極が設けられる電極面である。
上面12は、下面11に対して上側に間隔を隔てて対向配置されている。上面12は、下面11と同じサイズを有し、面方向に平坦な形状を有する。
周側面13は、下面11の周端縁と、上面12の周端縁とを上下方向に連結している。
光半導体素子1の寸法は、適宜設定されており、具体的には、厚み(上下方向長さ)が、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。光半導体素子1の面方向における一辺の長さは、例えば、0.2mm以上、好ましくは、0.5mm以上であり、また、例えば、3.00mm以下、好ましくは、2.00mm以下である。
蛍光体層2は、光半導体素子1から発光された光を波長変換することができる波長変換層である。蛍光体層2は、後述する蛍光体樹脂組成物から調製されている。
蛍光体層2は、光半導体素子1を埋設している。具体的には、蛍光体層2は、光半導体素子1の上面12および周側面13を被覆している。蛍光体層2は、上下方向に延び、上端が閉塞された略角筒形状を有する。蛍光体層2は、上下方向に延びる断面視において、下方に向かって開放される略U字(コ字)形状を有する。蛍光体層2は、上壁21と、上壁21の周端縁から下方に延びる(垂れ下がる)形状を有する周壁22とを連続して有する。
上壁21は、面方向に延びる平面視略矩形板(シート)形状を有する。上壁21は、光半導体素子1の上面12を被覆する。上壁21は、面方向に平行し、平坦な上壁下面23と、上壁下面23に対して上下方向に対向し、平坦な上面24とを有する。
上壁21の上壁下面23は、光半導体素子1の上面12と接触する。
上壁21の上面24は、上壁下面23に平行する。
周壁22は、光半導体素子1の周側面13を被覆する。周壁22は、面方向に内側に臨む内周面25と、内周面25に対して外側(光半導体素子1から遠ざかる方向)に対向する側面の一例としての外周面26と、内周面25および外周面26の下端縁を連結する周壁下面27を有する。
周壁22の内周面25は、上壁21の上壁下面23の周端縁から下方に延びる。内周面25は、光半導体素子1の周側面13に接触する。
周壁22の外周面26は、上壁21の上面24の周端縁から下方に延びる。外周面26は、上下方向に延びる平坦面を有する。
周壁22の周壁下面27は、光半導体素子1の下面11に連続する。周壁下面27は、光半導体素子1の下面11の周端縁から外側(光半導体素子1から遠ざかる方向)に延びる、底面視略矩形枠形状を有する。
蛍光体層2の寸法は、用途および目的に応じて適宜設定される。上壁21の厚み(上壁下面23および上面24間の距離)は、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。上壁21の上面24の面方向における一辺の長さは、例えば、0.2mm以上、好ましくは、0.5mm以上であり、また、例えば、10mm以下、好ましくは、3mm以下である。上面24の面積(上壁21の平面積)は、例えば、0.04mm以上、好ましくは、0.25mm以上であり、また、例えば、100mm以下、好ましくは、9mm以下である。
周壁22の厚み(内周面25および外周面26間の距離)は、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、500μm以下である。周壁22の厚みは、好ましくは、上壁21の厚みと同一である。
光反射層3は、光半導体素子1から発光され、蛍光体層2によって波長変換された光を反射する層である。光反射層3は、後述する光反射樹脂組成物から調製されている。
光反射層3は、蛍光体層2の外周面26を被覆する。光反射層3は、上下方向に延びる略角筒形状を有する。光反射層3は、内周面31と、内周面31の外側(光半導体素子1から遠ざかる方向)に間隔を隔てて対向配置される外周面32と、内周面31および外周面32の下端縁を連結する下面33と、内周面31および外周面32の上端縁を連結する上面34とを連続して有する。
光反射層3の内周面31は、上下方向に沿う平坦面を有する。内周面31の上端部以外の部分は、蛍光体層2の外周面26に接触する。一方、内周面31の上端部は、蛍光体層2から露出している。
光反射層3の外周面32は、外側に露出している。
光反射層3の下面33は、蛍光体層2の周壁下面27に連続する。下面33は、蛍光体層2の周壁下面27の周端縁から外側(光半導体素子1から遠ざかる方向)に延びる底面視略矩形枠形状を有する。
光反射層3の上面34は、平面視略矩形枠形状を有する。上面34は、蛍光体層2の上面24より下側に位置する。具体的には、上面34は、蛍光体層2の上面24に連続せず、かかる蛍光体層2の上面24より下側に位置する。
光反射層3の上面34と、蛍光体層2の上面24との距離dは、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
2.蛍光体層−光反射層付光半導体素子の製造方法
この蛍光体層−被覆層付光半導体素子10の製造方法は、図1A〜図2Eに示すように、光半導体素子1と蛍光体層2とを備える機能層−被覆層付光半導体素子の一例としての蛍光体層付光半導体素子7を用意する第1工程(図1A参照)と、光反射層3を、蛍光体層2の周壁22の外周面26に形成する第2工程(図1Bおよび図1C参照)と、第2工程において蛍光体層2の上壁21の上面24に付着する付着部分8を除去する第3工程(図2D参照)と、隣接する蛍光体層付光半導体素子7間の光反射層3を切断して、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を個片化する第4工程(図2E参照)とを備える。
(1)第1工程
図1Aおよび図3Aに示すように、第1工程では、蛍光体層付光半導体素子7を用意する。
蛍光体層付光半導体素子7は、上記した光半導体素子1と、光半導体素子1の上面12および周側面13を被覆する蛍光体層2とを備える。また、蛍光体層付光半導体素子7は、剥離シート5の上面に互いに面方向に間隔を隔てて複数整列配置されて、用意される。
剥離シート5としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム(PETなど)などのポリマーフィルム、例えば、セラミックスシート、例えば、金属箔などが挙げられる。また、剥離シート5の上面は、例えば、剥離処理が施されていてもよい。剥離シート5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、2,000μm以下、好ましくは、1,000μm以下である。
第1工程において、蛍光体層付光半導体素子7を用意するには、まず、複数の光半導体素子1を用意する。次いで、複数の光半導体素子1を剥離シート5に載置する。具体的には、光半導体素子1の下面11を剥離シート5の上面に接触させる。
次いで、図示しない剥離シートに支持された蛍光体シートを用意する。蛍光体シートは、例えば、YAGなどの蛍光体と、シリコーン樹脂などの樹脂(熱硬化性樹脂、好ましくは、加熱によって変形できるBステージとなることができる硬化性樹脂)とを含有する蛍光体樹脂組成物から調製する。なお、Bステージは、熱硬化性樹脂が、液状または溶剤に可溶であるAステージ状態と、完全硬化したCステージとの間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、溶剤に膨潤するが完全に溶解せず、加熱によって軟化または溶融する状態である。また、蛍光体樹脂組成物は、充填材(後述)、チクソ付与粒子(後述)をさらに含有することもできる。上記した各成分の割合は、用途および目的に応じて適宜設定されている。
好ましくは、加熱によって変形することができるBステージの蛍光体シートを用意する。次いで、1つの蛍光体シートを、複数の光半導体素子1を埋設するように、剥離シート5の上面に熱プレスする。その後、Bステージの蛍光体シートをCステージ化させる。その後、蛍光体シートに、広幅のダイシングソーを用いて、光半導体素子1から離れた蛍光体シートを除去して、蛍光体層2を形成する。
これによって、1つの光半導体素子1と、それの上面12および周側面13を被覆する1つの蛍光体層2とを備える複数の蛍光体層付光半導体素子7を、剥離シート5に支持された状態で用意する。
なお、蛍光体層2における周壁22の外周面26は、蛍光体層付光半導体素子7の外周面26に相当する。また、蛍光体層2における上壁21の上面24は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に相当する。さらに、蛍光体層2における周壁22の周壁下面27、および、光半導体素子1の下面11は、蛍光体層付光半導体素子7の下面に相当する。
図3Aが参照されるように、複数の蛍光体層付光半導体素子7の総面積の、最外側に配置される蛍光体層付光半導体素子7の外周面26に沿う仮想線Lによって囲まれる素子領域(複数の蛍光体層付光半導体素子7全てを包含する領域)の面積に対する割合は、例えば、1%以上、好ましくは、10%以上であり、また、例えば、95%以下、好ましくは、90%以下、より好ましくは、80%以下である。
(2)第2工程
第2工程では、図1Bおよび図1Cに示すように、光反射層3を、蛍光体層2の外周面26に形成する。
まず、図1Aの上側図に示すように、光反射シート6を用意する。
光反射シート6は、例えば、光反射成分、粒子および樹脂を含有する被覆材料の一例としての光反射樹脂組成物から、面方向に延びる略平板(シート)形状に形成する。
光反射成分は、光半導体素子1から側方に向かって発光され、蛍光体層2を透過した光、および、蛍光体層2によって波長変換された光を上方に反射するための成分である。
光反射成分としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの酸化物、例えば、鉛白(塩基性炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリンなどの粘土鉱物などの、無機物粒子が挙げられる。好ましくは、酸化チタンが挙げられる。光反射成分の平均粒子径は、例えば、0.25μm以上、好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下でもある。
光反射成分の屈折率は、例えば、2.0以上、好ましくは、2.5以上であり、また、例えば、5.0以下である。また、光反射成分の屈折率は、次に説明する樹脂との屈折率差が、例えば、0.5以上、好ましくは、0.75以上、より好ましくは、1以上、また、例えば、5以下となるように、調整される。
光反射成分の割合は、光反射樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
粒子は、後述する第2工程において形成される付着部分8の上面34の算術平均粗さRaが比較的高い所望範囲となるように、光反射樹脂組成物に配合される微小凹凸付与成分である。また、粒子は、光反射層3の強化や、光反射樹脂組成物を増量させるために、光反射樹脂組成物に任意的に配合されるフィラーでもある。
そのような粒子として、例えば、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ(SiO)、タルク(Mg(Si10)(HO))、アルミナ(Al)、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バリウム(BaO)、酸化アンチモン(Sb)などの酸化物、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)などの窒化物などの無機物粒子(無機物)が挙げられる。また、無機粒子として、例えば、上記例示の無機物から調製される複合無機物粒子が挙げられ、具体的には、酸化物から調製される複合無機酸化物粒子(具体的には、ガラス粒子など)が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、アクリル−スチレン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、ベンゾグアナミン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂粒子、ポリアミド系樹脂粒子、ポリイミド系樹脂粒子などが挙げられる。
粒子は、単独使用または併用することができる。
好ましくは、無機酸化物粒子、より好ましくは、ガラス粒子が挙げられる。
粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。好ましくは、球状である。
粒子の平均粒子径は、例えば、0.25μm以上、好ましくは、1μm以上、より好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、50μm以下である。
粒子の屈折率は、例えば、1.4以上、1.7以下である。粒子は、次に説明する樹脂との屈折率差が実質的に同一である屈折率を有する。なお、粒子は、例えば、樹脂の屈折率と近似する屈折率を有することが許容される。詳しくは、粒子と樹脂との屈折率差が、例えば、0.05以下、さらには、0.04以下の微小値となることが、許容される。
粒子の割合は、蛍光体樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
樹脂としては、光反射成分および粒子を分散できるマトリクスを構成できる透明樹脂が挙げられる。そのような樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂、より好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。また、熱硬化性樹脂および活性エネルギー線硬化性樹脂としては、Bステージとなることが樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。好ましくは、耐久性の観点から、好ましくは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられ、透明性の観点から、より好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、例えば、フェニル系シリコーン樹脂、メチル系シリコーン樹脂が挙げられる。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂が挙げられる。
フェニル系シリコーン樹脂は、完全硬化時(Cステージ時)において、例えば、シロキサン結合である主骨格に結合するフェニル基を少なくとも有しており、具体的には、主骨格に結合するメチル基およびフェニル基を有し、あるいは、例えば、主骨格に結合するフェニル基のみを有する。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂硬化体は、主骨格に結合するメチル基およびフェニル基を有する。そのようなフェニル系シリコーン樹脂は、例えば、特開2016−037562号公報などに記載される。なお、Bステージのフェニル系シリコーン樹脂は、さらなる加熱において、一旦軟化した後、硬化する(Cステージとなる)。フェニル系シリコーン樹脂の完全硬化時における屈折率は、例えば、1.45以上、好ましくは、1.50以上、より好ましくは、1.53以上、さらに好ましくは、1.55以上であり、また、例えば、1.75以下、好ましくは、1.65以下である。
メチル系シリコーン樹脂は、完全硬化時(Cステージ)において、主骨格に結合するメチル基を有する。メチル系シリコーン樹脂の屈折率は、完全硬化時において、例えば、1.50未満、好ましくは、1.45以下であり、また、例えば、1.3以上、好ましくは、1.35以上である。
具体的には、樹脂の屈折率は、上記した光反射成分との屈折率差が、上記した範囲(例えば、0.5以上、5以下)となり、かつ、上記した粒子との屈折率差が実質的に同一となる。
樹脂の割合は、光反射樹脂組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、97質量%以下である。
さらに、光反射樹脂組成物には、必要により、チクソ付与粒子を添加することができる。
チクソ付与粒子は、光反射樹脂組成物に揺変性(thixotropy、チクソ性)を付与または向上させる揺変剤である。揺変性は、せん断応力を受け続けると粘度が次第に低下し、静止すると粘度が次第に上昇する性質である。
チクソ付与粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ(煙霧シリカ)などのナノシリカなどが挙げられる。ヒュームドシリカとしては、例えば、ジメチルジクロロシラン、シリコーンオイルなどの表面処理剤により表面が疎水化された疎水性煙霧シリカ、および、表面処理されていない親水性煙霧シリカのいずれであってもよい。
チクソ付与粒子の平均粒子径は、光反射成分および粒子の平均粒子径より小さく、具体的には、例えば、200nm以下、好ましくは、50nm以下であり、また、例えば、1nm以上、好ましくは、5nm以上である。
チクソ付与粒子は、単独使用または併用することができる。
チクソ付与粒子の光反射樹脂組成物における割合は、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.2質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下である。
そして、まず、上記した光反射成分と、粒子と、樹脂(Aステージ)と、必要により添加されるチクソ付与粒子とを配合して、それらを混合して、液状の光反射樹脂組成物を調製する。
次いで、液状の光反射樹脂組成物を図示しない剥離シートの表面に塗布して、剥離シートの表面に、光反射樹脂組成物をシート状に成形する。
その後、光反射樹脂組成物がBステージとなることができる熱硬化性樹脂を含有する場合には、光反射樹脂組成物を加熱によりBステージ化する。加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、150℃以下、好ましくは、100℃以下である。加熱時間は、例えば、2.5分以上、好ましくは、5.5分以上であり、また、例えば、1時間以下、好ましくは、30分以下である。
これによって、図示しない剥離シートの表面に、シート状に形成された光反射シート6(好ましくは、Bステージの光反射シート6)を用意する。
次いで、光反射シート6を、複数の蛍光体層付光半導体素子7の上面に配置する。具体的には、光反射シート6の下面を、複数の蛍光体層付光半導体素子7のそれぞれにおける蛍光体層2の上面24に接触される。
続いて、光反射シート6が、上記したBステージとなることができ、そのBステージにおける加熱によって十分に軟化して変形することができる熱硬化性樹脂を含有する場合には、光反射シート6を加熱する。
具体的には、Bステージの光反射シート6を、複数の蛍光体層付光半導体素子7に対して熱プレスする。
熱プレスは、光反射シート6をCステージ化(完全硬化)させることなく、光反射シート6を変形させる条件で実施される。熱プレス温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、180℃以下である。また、加熱時間は、例えば、3分以上、好ましくは、5分以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。
また、熱プレスの際には、複数の蛍光体層付光半導体素子7の外側にスペーサを配置し、プレス厚みを調整する。プレス厚みは、比較的狭く(薄く)設定されている。
そうすると、光反射シート6は、熱プレスによって、変形(溶融)して、複数の蛍光体層付光半導体素子7のそれぞれを埋設する。具体的には、光反射樹脂組成物が、隣接する蛍光体層付光半導体素子7の間に充填されるとともに、最外側に配置される蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆する。これによって、複数の蛍光体層付光半導体素子7のすべての外周面26が光反射シート6によって被覆される。なお、蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆する光反射シート6の下端部は、剥離シート5の上面に接触する。
なお、Bステージの光反射シート6が熱プレスによって溶融する際の溶融粘度、具体的には、光反射シート6の60℃における溶融粘度は、例えば、10Pa・s以上、好ましくは、50Pa・s以上であり、また、例えば、2000Pa・s以下、好ましくは、1000Pa・s以下である。
これとともに、蛍光体層付光半導体素子7の上面24も、光反射樹脂組成物によって被覆され、付着部分8が形成される。
付着部分8は、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10に本来不要な部分であって、第2工程によって不可避的に形成される部分である。
同時に、熱プレスにおいて、付着部分8は、比較的硬い蛍光体層付光半導体素子7の上面24に位置するから、蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆する側部38に比べて、高い圧力で下側に圧縮される。そのため、図1Bに示すように、付着部分8の下側に位置する蛍光体層付光半導体素子7は、剥離シート5に向かってわずかに沈み込む。
続いて、上記した蛍光体層付光半導体素子7へのプレスが解放されると、図1Cに示すように、蛍光体層付光半導体素子7は、復元し、つまり、蛍光体層付光半導体素子7の下面が、周囲の剥離シート5の上面と同一位置に配置される。蛍光体層付光半導体素子7の復元に伴って、付着部分8の上面34(後述)は、側部38の上面34に対して、上側に位置する。例えば、側部38の上面34は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24と同一位置に配置される。
これによって、第2工程において、複数の蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆する側部38と、付着部分8とを有する光反射層3が形成される。
光反射層3は、平面視において、複数の蛍光体層付光半導体素子7の上面24を含む上面34を有する。付着部分8の上面34は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に対して、上側に配置されている。
付着部分8の上面34は、図1Bでは、平坦状に描画されているが、実際には、光反射樹脂組成物に含有される粒子の形状に基づく、極めて微小な凹凸形状を有する。
そのため、付着部分8の上面34の算術平均粗さRaは、1μm以上、好ましくは、2μm以上であり、また、10μm以下、好ましくは、7μm以下である。
付着部分8の上面34の算術平均粗さRaが上記した下限を下回れば、あるいは、上限を上回れば、感圧接着シート9の付着部分8に対する被着面積が低下するので、次に説明する第3工程(図2D参照)において付着部分8を確実に除去することができない。
また、付着部分8の上面34の算術平均粗さRaは、10μm以下、好ましくは、7μm以下である。付着部分8の上面34の算術平均粗さRaが上記した上限を上回れば、後述する感圧接着シート9の感圧接着剤が、付着部分8の上面34に十分に広がらず(行き渡らず)、そのため、感圧接着シート9の付着部分8に対する被着面積が低下する。その結果、次に説明する第3工程(図2D参照)において付着部分8を確実に除去することができない。
要するに、付着部分8の上面34の算術平均粗さRaが上記した上限以下、かつ、上記した下限以上であれば、感圧接着シート9の付着部分8に対する被着面積が低下することを抑制して、感圧接着シート9により付着部分8を確実に除去することができる。
付着部分8の上面の算術平均粗さRaは、JIS B0601(2009)に従って測定される。
光反射層3の25℃における弾性率(ヤング率)は、例えば、14N/mm以上、好ましくは、20N/mm以上、より好ましくは、21N/mm以上であり、また、例えば、150N/mm以下、好ましくは、110N/mm以下、より好ましくは、50N/mm以下である。光反射層3の弾性率が上記した上限以下、または、下限以上であれば、付着部分8をより確実に除去することができる。とりわけ、光反射層3の弾性率が低ければ(110N/mm以下、さらには、50N/mm以下)、付着部分8をより小さい力で剥離可能となるから好適である。
付着部分8の厚みTは、50μm以下、好ましくは、40μm以下である。付着部分8の厚みTが上記した上限を上回れば、剥離方向への付着部分8の屈曲(折り返し)が妨げられるので、次に説明する第3工程(図2D参照)において付着部分8を確実に除去することができない。
付着部分8の厚みTは、例えば、3μm以上、好ましくは、15μm以上である。付着部分8の厚みTが上記した上限以上であれば、剥離時の屈曲(折り返し)変形に付着部分8が追従できるので、次に説明する第3工程(図2D参照)において付着部分8を確実に除去することができる。
付着部分8の厚みTは、光反射層3の上面34と、蛍光体層2の上面24との最短距離である。
付着部分8の厚みTは、ダイヤルゲージによって測定される。
また、付着部分8の、蛍光体層2の上壁21に対する剥離強度(光反射層3および蛍光体層2間の剥離強度)は、例えば、0.3(N/20mm)超過、好ましくは、1(N/20mm)以上であり、また、例えば、8(N/20mm)以下、好ましくは、4(N/20mm)以下である。剥離強度が上記した下限を上回れば、あるいは、上限を下回れば、次に説明する第3工程(図2D参照)において付着部分8を確実に除去することができる。
上記した剥離強度の測定方法は、後の実施例で詳述される。
(3)第3工程
図2Dに示すように、第3工程では、上記した付着部分8を除去する。
付着部分8を除去するには、例えば、図1Cに示すように、感圧接着シート9を用いる。
感圧接着シート9は、感圧接着剤から調製されており、面方向に連続するシート形状を有している。感圧接着シート9の大きさは、例えば、感圧接着シート9を、平面視において、付着部分8を含むことができる大きさに設定されている。感圧接着剤としては、例えば、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤、ポリアクリルアミド系感圧接着剤などが挙げられる。また、感圧接着シート9は、支持材などで支持されていてもよい。感圧接着シート9の25℃における剥離強度(180度剥離接着力)は、例えば、2.0(N/20mm)以上、好ましくは、4.0(N/20mm)以上であり、また、例えば、100(N/20mm)以下、好ましくは、20.0(N/20mm)以下である。剥離強度は、感圧接着シート9を20mm幅に切り出し、これを、シリコーンウェハーに感圧接着し、その後、感圧接着シート9を、剥離速度100mm/分、剥離角度180℃で剥離試験したときの接着力として測定される。
この方法では、感圧接着シート9の感圧接着面(感圧接着シート9が支持材が支持されている場合には、支持材によって支持される面に対する反対側の面)を、付着部分8の上面34に対向配置し、付着部分8に感圧接着し、続いて、付着部分8を、蛍光体層付光半導体素子7の上面24から引き剥がす。
具体的には、まず、図1Bに示すように、感圧接着シート9を下降させ、続いて、図1Cに示すように、感圧接着シート9を付着部分8に対して十分に感圧接着する。その際、図1Cに示すように、感圧接着シート9は、側部38の上面34に対して、間隔が隔てられてもよい。
その後、図2Dの仮想線で示すように、感圧接着シート9の面方向一端部(例えば、左端部)(一辺、具体的には、左辺)を把持し、感圧接着シート9の一端部(例えば、左端部)(一辺、具体的には、左辺)を面方向他方側(例えば、右方)に向けて引っ張りながら、付着部分8を蛍光体層付光半導体素子7の上面24から引き剥がす。
好ましくは、感圧接着シート9の隅部(例えば、左端前端部)を把持し、感圧接着シート9の隅部(例えば、左端前端部)を右方斜め後側に向けて引っ張る。つまり、感圧接着シート9の剥離方向を、前後方向および左右方向に対して傾斜する方向にする。感圧接着シート9の隅部を把持すれば、感圧接着シート9の一辺を把持する場合に比べて、把持した部分を剥離のきっかけによりし易く、かかるきっかけ(隅部)を容易かつ確実に把持できる。そのため、付着部分8をより確実に除去することができる。
この際、上記したように、付着部分8に上方への引き剥がし力が付与されないように、感圧接着シート9を、例えば、120度以上、好ましくは、150度以上、より好ましくは、165度以上、さらに好ましくは、170度以上、とりわけ好ましくは、180度で、剥離する。具体的には、感圧接着シート9を折り返すように、感圧接着シート9を剥離する。
すると、付着部分8は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24から剥離され、感圧接着シート9に追従する。また、付着部分8の剥離が一回で完了しない時には、上記動作を複数回繰り返し、これによって付着部分8の剥離を完了させる。
光反射層3の厚み(蛍光体層付光半導体素子7と重ならない光反射層3における上面34および剥離シート5の上面の間の最短距離)は、蛍光体層付光半導体素子7の厚みより厚く、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。
上端部36の厚み(上下方向長さ、突出長さ)は、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
これにより、複数の蛍光体層付光半導体素子7と、それらの外周面26を被覆する1つの光反射層3とを備える光半導体素子集合体15を、剥離シート5に支持された状態で得る。
(4)第4工程
図2Eおよび図3Bに示すように、第4工程では、隣接する蛍光体層付光半導体素子7間の光反射層3を切断する。
光反射層3がBステージである場合には、まず、光反射層3を加熱によりCステージ化する(完全硬化させる)。
加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、180℃以下である。また、加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下である。
光反射層3の加熱によって、光反射層3は熱収縮する。そのため、図2Eに示すように、側部38の上面34は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に対して、下側に位置する。
次いで、具体的には、光半導体素子集合体15において、複数の光半導体素子1を個片化するように、光反射層3を切断する。
光反射層3を切断するには、例えば、円盤状のダイシングソー(ダイシングブレード)を用いるダイシング装置、例えば、カッターを用いるカッティング装置、例えば、レーザー照射装置などの切断装置が用いられる。好ましくは、ダイシング装置が用いられる。ダイシングソーの刃厚は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
光反射層3の切断によって、光反射層3には、互いに隣接する蛍光体層付光半導体素子7の間において、前後方向および左右方向に沿って整列する切断溝37が形成される。切断溝37は、光反射層3を厚み方向に貫通する。切断溝37は、図3Bに示すように、平面視において、略碁盤目形状を有している。切断溝37の幅は、切断装置(好ましくは、ダイシングソーの刃厚)に対応しており、具体的には、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
切断溝37の形成によって、光反射層3には、切断溝37に面する外周面32が形成される。切断溝37は、光反射層3を複数に仕切って(分割して)いる。
第4工程によって、1つの蛍光体層付光半導体素子7と、蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆し、蛍光体層付光半導体素子7の上面24を露出する1つの光反射層3とを備える複数の蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を、剥離シート5に支持された状態で、得る。
好ましくは、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10は、蛍光体層付光半導体素子7(光半導体素子1および蛍光体層2)と、光反射層3とのみからなる。
この蛍光体層付光半導体素子7は、次に説明する光半導体装置41(図4参照)ではなく、つまり、光半導体装置41に備えられる基板40を含まない。つまり、蛍光体層付光半導体素子7は、光半導体装置41の一部品、すなわち、光半導体装置41を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
(5)蛍光体層−光反射層付光半導体素子の基板への実装
その後、図4に示すように、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を基板40に実装する。具体的には、光半導体素子1を基板40にフリップチップ実装する。
これによって、基板40と、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10とを備える光半導体装置41を得る。
光半導体装置41において、蛍光体層2の周壁下面27、および、光反射層3の下面33は、基板40の上面と接触している。
3.一実施形態の作用効果
この製造方法によれば、図2Dに示す第3工程では、第2工程(図1B参照)において蛍光体層2の上面24に付着する付着部分8を除去するので、光半導体素子1の上面12から発光された光を、蛍光体層2が確実に波長変換し、その後、波長変換された光を取り出すことができる。
また、付着部分8の厚みTが、50μm以下であるので、図2Dに示す第3工程では、付着部分8が感圧接着シート9に追従して屈曲できる(折り返される)ので、付着部分8を確実に除去することができる。
また、光反射層3の上面34の、JIS B0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であるので、感圧接着シート9の付着部分8に対する被着面積の低下を抑制できる。そのため、上面34に対する付着部分8の剥離強度を低減して、感圧接着シート9によって、図2Dに示す第3工程では、付着部分8を確実に除去することができる。具体的には、付着部分8の上面34に対する剥離強度が、付着部分8の感圧接着シート9に対する剥離強度に対して、小さくなるので、付着部分8を確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、図2Dに示すように、第3工程で、付着部分8を、感圧接着シート9を用いて、蛍光体層2の上面34から引き剥がすので、付着部分8を簡易かつ確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、光反射層3が粒子を含有するので、光反射層3の上面34に所望の算術平均粗さRaを容易に付与することができる。
また、この製造方法によれば、付着部分8の厚みTが、3μm以上であれば、感圧接着シート9の屈曲(折り返し)時に付着部分8が千切れずに追従できるので、付着部分8をより確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、蛍光体層2および光反射層3間の剥離強度が、0.3(N/20mm)超過、8(N/20mm)以下であれば、付着部分8をより確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、第3工程において、付着部分8が除去された後の光反射層3の上面34が、蛍光体層2の上面24より、下側に配置されている。
詳しくは、図1Cに示すように、付着部分8の上面34が、側部38の上面34より上側に配置される。そうすると、感圧接着シート9を光反射層3に対して配置すれば、感圧接着シート9は、付着部分8には接触する一方、側部38には接触しにくい。そのため、感圧接着シート9が側部38に付着することによって起因する、本来除去する必要のない側部38の上端部の除去を防止することができる。そのため、側部38の上端部の除去を防止する設計を考慮する必要がない。従って、感圧接着シート9によって、本来除去する必要がある付着部分8のみを簡単に除去することができる。そのため、製造工程を簡便にして、製造効率を向上させることができる。
また、この製造方法によれば、蛍光体層2が光半導体素子1の周側面13を被覆するので、光半導体素子1から側方に発光され、蛍光体層2によって波長変換された光を取り出すことができる。そのため、蛍光体層付光半導体素子7の光の取出効率を向上することができる。
また、この製造方法によれば、第2工程において複数の光反射層3の上面34に付着する付着部分8を効率的に除去することができる。
<変形例>
変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1Aおよび図1Bに示すように、一実施形態の第2工程において、光反射シート6から光反射層3を形成したが、これに限定されない。例えば、光反射樹脂組成物をポッティングすることにより、光反射層3を形成することもできる。
好ましくは、光反射シート6から光反射層3を形成する。
第2工程では、光反射樹脂組成物からシート状に形成される光反射シート6により蛍光体層付光半導体素子7を埋設すると、光反射樹脂組成物が蛍光体層付光半導体素子7の上面24に不可避的に付着する。
しかし、この方法では、第2工程において付着部分8の厚みTが、50μm以下であり、第2工程における付着部分8の上面34の算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であるので、第2工程において付着部分8を確実に除去できる。
また、第2工程では、光反射樹脂組成物からシート状に形成される光反射シート6により蛍光体層付光半導体素子7を埋設するので、光反射層3を、蛍光体層付光半導体素子7の外周面26に簡単に形成できる。
図2Dに示すように、一実施形態の第3工程では、感圧接着シート9を好適には180度剥離しているが、剥離方向は特に限定されない。感圧接着シート9を、図示しないが、例えば、90度剥離することもできる。好ましくは、第3工程では、一実施形態のように、感圧接着シート9を180度剥離する。これにより、付着部分8に上方への引き剥がし力が付与されず、剥離シート5ごと持ち上げることなく剥離できるので、付着部分8を蛍光体層2の上面24から確実に引き剥がすことができる。
一実施形態の第3工程では、感圧接着シート9を用いて付着部分8を除去している。しかし、付着部分8の除去は、上記に限定されない。例えば、溶媒を用いる方法、例えば、図示しないが、研磨部材を用いる方法を用いることもできる。
溶媒としては、例えば、光反射樹脂組成物を完全または部分的に溶解または分散させることができる溶媒が選択される。具体的には、溶媒としては、有機溶媒、水系溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテルなどが挙げられる。好ましくは、アルコール、芳香族炭化水素が挙げられる。
この方法では、次いで、上記した溶媒を布に吸収させ、その布によって、光反射層3の上面34を拭く。
研磨部材としては、バフなどの布、ブラシ、ウォーターブラストなどが挙げられる。
研磨部材によって、付着部分8を含む光反射層3の上面34を研磨する。
また、上記した各方法は、適宜併用することができる。例えば、まず、溶媒によって、光反射層3の上面34を拭き、その後、感圧接着シート9で付着部分8を引き剥がす。
また、一実施形態では、まず、光反射層3を形成し、付着部分8を含む光反射層3を完全硬化(Cステージ化)する前に、付着部分8を除去し、その後、付着部分8が除去された光反射層3を完全硬化(Cステージ化)している。
しかし、例えば、まず、光反射層3を完全硬化(Cステージ化)した後、付着部分8を除去することもできる。その際には、完全硬化(Cステージ化)した光反射層3は、上記した弾性率を有する。
好ましくは、光反射層3を完全硬化(Cステージ化)する前に、付着部分8を除去する。これにすれば、所望の弾性率を有する付着部分8を簡易かつ確実に除去することができる。
また、一実施形態の第1工程において、蛍光体層付光半導体素子7における蛍光体層2をCステージで調製しているが、例えば、Bステージで調製することもできる。Bステージの蛍光体層2は、第2工程において、光反射層3のCステージ化とともに、Cステージ化する。好ましくは、一実施形態のように、蛍光体層付光半導体素子7における蛍光体層2を予めCステージ化する。これによれば、蛍光体層2および光反射層3間の剥離強度を低い所望範囲に設定して、付着部分8を蛍光体層2から確実に剥離することができる。
また、一実施形態では、第2工程において、粒子を、光反射樹脂組成物に配合しているが、これに限定されない。例えば、粒子を光反射樹脂組成物に配合しなくてもよい。その場合には、光反射層3の上面34を、硬質かつ微小な凸部を複数有する切削部材で摺擦することにより、光反射層3の上面34に微小な凹凸を付与することができる。切削部材としては、例えば、やすりなどが挙げられる。
また、一実施形態では、図1A〜図2Dに示すように、複数の蛍光体層付光半導体素子7のそれぞれの上面34に付着する付着部分8をまとめて除去している。
しかし、図5B〜図6Dに示すように、1つの蛍光体層付光半導体素子7の上面34に付着する付着部分8を除去することもできる。
図5Aに示す第1工程では、1つの光半導体素子1と、その上面12および周側面13を被覆する1つの蛍光体層2とを備える1つの蛍光体層付光半導体素子7を用意する。
図5Bおよび図5Cに示す第2工程では、1つの蛍光体層付光半導体素子7の上面24および外周面26を、光反射層3によって被覆する。これにより、1つの蛍光体層付光半導体素子7、および、1つの光反射層3を備える1つの蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を得る。
図6Dに示す第3工程において、付着部分8を除去する。
その後、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を剥離シート5から剥離した後、図6Eに示すように、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を基板40にフリップチップ実装する。
この方法によっても、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、この方法によれば、光反射層3を切断して、蛍光体層付光半導体素子7を個片化する第4工程を実施しない。そのため、工程を簡略化することができる。
他方、一実施形態のように、複数の蛍光体層付光半導体素子7のそれぞれの上面34に付着する付着部分8をまとめて除去すれば、製造効率を向上させることができる。
一実施形態では、図2Eに示すように、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10において、光反射層3の上面34は、蛍光体層2の上面24に対して、下側に配置されている。しかし、図7に示すように、光反射層3の上面34を、蛍光体層2の上面24に対して、厚み方向において同一位置に配置することもできる。光反射層3の上面34は、蛍光体層2の上面24に連続している。
さらには、図8Cに示すように、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10において、光反射層3の上面34を、蛍光体層2の上面24に対して、上側に配置することもできる。
図8Cに示す蛍光体層−被覆層付光半導体素子10を得るには、図8Aに示す第2工程の熱プレスおいて、比較的厚いスペーサを用いて、プレス厚みを比較的広く(厚く)設定する。
すると、熱プレスによっても、図1Bに示す蛍光体層付光半導体素子7の沈み込み、および、図1Cに示す蛍光体層付光半導体素子7の復元を抑制できる。そのため、図1Cに示すような付着部分8が側部38から上側に配置されず、具体的には、図8Bに示すように、付着部分8の上面34と、側部38の上面34とが、連続し、面一となる。
その後、図8Cに示すように、第3工程を実施すると、光反射層3において、付着部分8のみが除去される。この際、平面視において蛍光体層付光半導体素子7と重ならない光反射層3は、感圧接着シート9に接触しているものの、かかる光反射層3の厚みが付着部分8の厚みに対して十分に厚いため、感圧接着シート9によって引き剥がされず(感圧接着シート9に追従せず)、残存する。
そのため、光反射層3の上面34は、蛍光体層2の上面24よりも、上側に配置されている。光反射層3は、蛍光体層付光半導体素子7と重ならない上端部36を有する。光反射層3の上端部36は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24より上側に位置し、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に対して上側に突出する突出部分である。
また、上面34から蛍光体層付光半導体素子7の上面24に向かって凹む凹部39が光半導体素子集合体15に形成される。
凹部39は、光反射層3の上端部36の内周面31と、蛍光体層付光半導体素子7の上面24とからなる。
光反射層3の突出部分(上端部36)の厚み、すなわち、凹部39の深さは、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
この蛍光体層−被覆層付光半導体素子10では、付着部分8が除去された後の光反射層3の上面34が、蛍光体層2の上面24より、上側に配置されている。そのため、光半導体素子1から側方斜め上方に発光された光を、光反射層3の上端部36がより一層有効に反射することができる。そのため、蛍光体層付光半導体素子7の光の指向性(光が上方に集中する性質)を向上することができる。
図1Aに示すように、一実施形態の蛍光体層付光半導体素子7では、蛍光体層2は、断面視において、下方に向かって開放される略U字(コ字)形状を有し、上壁21および周壁22を有する。しかし、蛍光体層2の形状は、上記に限定されない。
例えば、図9Aに示すように、蛍光体層2が、周壁22(図1Aおよび図2E参照)を有さず、上壁21のみを有してもよく、また、図10Aに示すように、蛍光体層2の上壁21が突出部28を有してもよく、さらに、図11Aに示すように、蛍光体層2の周壁22が、光半導体素子1の周側面13の上側部分のみを被覆してもよく、さらにまた、図12Aに示すように、蛍光体層2が、鍔部29をさらに有することもできる。
図9Aに示すように、第1工程で用意される蛍光体層付光半導体素子7において、光反射層3は、上壁21からなる。上壁21は、外周面26を有する。外周面26は、光半導体素子1の周側面13と面一であって、周側面13に連続する。
図9Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、蛍光体層2の外周面26、および、光半導体素子1の周側面13に形成する。この際、光反射層3の上壁21の上面24に付着部分8が形成される。
図9Cに示すように、第3工程では、光反射層3の上壁21の上面24に付着する付着部分8を除去する。
また、図10Aに示すように、第1工程で用意される蛍光体層付光半導体素子7において、上壁21は、平面視において、光半導体素子1から外方(光半導体素子1から離れる方向)に突出する突出部28を有する。突出部28は、平面視において、光半導体素子1と重複しない非重複部である。突出部28の先端面は、上壁21の外周面26を構成する。
図10Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、上壁21の突出部28の外周面26および下面と、光半導体素子1の周側面13とに形成する。この際、光反射層3の上壁21の上面24に付着部分8が形成される。
図10Cに示すように、第3工程では、光反射層3において、突出部28を含む上壁21の上面24に付着する付着部分8を除去する。
図11Aに示すように、第1工程で用意される蛍光体層付光半導体素子7において、周壁22は、光半導体素子1の周側面13の下側部分を露出する一方、周側面13の上側部分を被覆する。周壁22の周壁下面27は、光半導体素子1の下面11に対して、上側に位置する。
図11Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、蛍光体層2における周壁22の外周面26および周壁下面27と、光半導体素子1の周側面13の下側部分とに形成する。この際、光反射層3の上壁21の上面24に付着部分8が形成される。
図11Cに示すように、第3工程では、上壁21の上面24に付着する付着部分8を除去する。
図12Aに示すように、第1工程で用意される蛍光体層付光半導体素子7において、鍔部29は、周壁22の下端縁から外方(光半導体素子1から離れる方向)に膨出する、平面視略矩形枠形状を有する。
図12Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、蛍光体層2における周壁22の外周面26と、鍔部29の上面とに形成する。この際、光反射層3の上壁21の上面24に付着部分8が形成される。
図12Cに示すように、第3工程では、光反射層3の上壁21の上面24に付着する付着部分8を除去する。
さらに、図9C、図10C、図11Cおよび図12Cにおいて図示しないが、図8Cが参照されるように、光反射層3の上面34が、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に対して、上側に配置されてもよい。あるいは、図7が参照されるように、光反射層3の上面34が、蛍光体層付光半導体素子7の上面24に対して、連続し、面一となってもよい。
また、図1Bに示すように、一実施形態の第2工程において、付着部分8(光反射層3)は、蛍光体層2の上面24に付着している。しかし、光反射層3の付着対象は、上記に限定されない。例えば、図13A、図14Aおよび図15Aに示すように、まず、第1工程において、蛍光体層2の上壁21の上面24に、機能層の一例としての透明層42を形成し、次いで、図13B、図14Bおよび図15Bに示すように、第2工程において、かかる透明層42の上面44に付着部分8が付着してもよい。つまり、第2工程において、透明層42が、蛍光体層2と光反射層3との間に介在してもよい。
図13Aに示すように、第1工程で用意される機能層付光半導体素子の一例としての透明層−蛍光体層付光半導体素子47は、光半導体素子1および蛍光体層2に加え、透明層42をさらに備えられる。
透明層42は、蛍光体層2の上面24を被覆する。透明層42は、蛍光体層2の上面24に接触する下面43と、下面43の上側に対向配置される上面44と、下面43および上面44の周端縁を連結する外周面45とを有する。透明層42の外周面45は、蛍光体層2の外周面26に連続する。透明層42は、上記した透明樹脂と、必要により充填材およびチクソ付与粒子とを適宜の割合で含有する透明樹脂組成物から、略平板(シート)形状に形成されている。
図13Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、透明層42の外周面45と、蛍光体層2の外周面26とに形成する。この際、透明層42の上面44に付着部分8が形成される。
図13Cに示すように、第3工程では、透明層42の上面44に付着する付着部分8を除去する。これによって、透明層−蛍光体層付光半導体素子47および光反射層3を備える光反射層−透明層−蛍光体層付光半導体素子50を得る。
図14Aに示すように、第1工程で用意される透明層−蛍光体層付光半導体素子47において、蛍光体層2は、上壁21のみからなる。透明層42の外周面45は、蛍光体層2の上壁21の外周面26に連続する。
図14Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、透明層42の外周面45と、蛍光体層2の外周面26と、光半導体素子1の周側面13とに形成する。この際、透明層42の上面44に付着部分8が形成される。
図14Cに示すように、第3工程では、透明層42の上面44に付着する付着部分8を除去する。
図15Aに示すように、第1工程で用意される透明層−蛍光体層付光半導体素子47において、透明層42は、平面視において、光半導体素子1から外方(光半導体素子1から離れる方向)に突出する第2突出部48を有する。第2突出部48は、蛍光体層2の突出部28の上側に配置されている。第2突出部48の外周面45と、突出部28の外周面26とは、面一であって、連続している。
図15Bに示すように、第2工程では、光反射層3を、透明層42の第2突出部48の外周面45と、蛍光体層2の突出部28の外周面26および下面と、光半導体素子1の周側面13とに形成する。この際、透明層42の上面44に付着部分8が形成される。
図15Cに示すように、第3工程では、透明層42の上面44に付着する付着部分8を除去する。
図13C、図14Cおよび図15Cにおいて図示しないが、図8Cが参照されるように、図8Cが参照されるように、光反射層3の上面34が、透明層−蛍光体層付光半導体素子47の上面に対して、上側に配置されてもよい。あるいは、図7が参照されるように、光反射層3の上面34が、透明層−蛍光体層付光半導体素子47の上面に対して、連続し、面一となってもよい。
さらに、図13A〜図15Cの括弧書き符号で示すように、機能層の一例として、透明層42に代えて、光拡散層49を用いることができる。
光拡散層49は、上記した樹脂と、特開2016−048764号公報などに記載される光拡散性粒子とを適宜の割合で含有する。
図13A、図14Aおよび図15Aに示すように、第1工程では、光半導体素子1、蛍光体層2および光拡散層49を備える機能層付光半導体素子の一例としての光拡散層−蛍光体層付光半導体素子46を用意する。
この方法では、図13C、図14Cおよび図15Cに示すように、光半導体素子1、蛍光体層2、光拡散層49および光反射層3を備える光反射層−光拡散層−蛍光体層付光半導体素子51が得られる。
図13C、図14Cおよび図15Cにおいて図示しないが、図8Cが参照されるように、図8Cが参照されるように、光反射層3の上面34が、光拡散層−蛍光体層付光半導体素子46の上面に対して、上側に配置されてもよい。あるいは、図7が参照されるように、光反射層3の上面34が、光拡散層−蛍光体層付光半導体素子46の上面に対して、連続し、面一となってもよい。
また、一実施形態では、被覆層の一例として光反射層3を挙げたが、これに限定されず、例えば、透明層、有色層、熱伝導層などを挙げることもできる。
上記した各変形例は、上記した一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
(1)第1工程(蛍光体層付光半導体素子の作製)
図1Aに示すように、一実施形態と同様の、光半導体素子1、および、光半導体素子1の上面12および周側面13を被覆する蛍光体層2を有する複数の蛍光体層付光半導体素子7を用意した。
光半導体素子1の寸法は、1.14mm×1.14mm、厚み150μmであった。
蛍光体層2における上壁21の厚みは、200μmであり、周壁22の厚みは、100μmであった。また、蛍光体層2は、フェニル系シリコーン樹脂(屈折率1.56)100質量部、蛍光体(商品名「Y468」、YAG:Ce、平均粒子径17μm、ネモト・ルミマテリアル社製)40質量部、充填材としてのガラス粒子(屈折率1.55、平均粒子径20μm、組成および組成比率(質量%):SiO/Al/CaO/MgO=60/20/15/5の無機粒子)100質量部、および、チクソ付与粒子としての煙霧シリカ(R976s、日本アエロジル社製)2質量部を含有する蛍光体樹脂組成物から調製した。また、蛍光体層2は、Cステージであった。
蛍光体層付光半導体素子7の寸法は、1.34mm×1.34mm、厚み350μmであった。複数の蛍光体層付光半導体素子7間の間隔は、0.3mmでった。また、複数の蛍光体層付光半導体素子7の総面積の、素子領域の面積に対する割合は、67%であった。
(2)第2工程
特開2016−037562号公報の実施例に記載の調製例1に準拠したAステージのフェニル系シリコーン樹脂(Bステージとなることができる1段反応硬化性樹脂、Cステージにおける屈折率1.56)100質量部に、光反射成分として酸化チタン粒子(屈折率2.7、平均粒子径0.36μm、R706、デュポン社製)60質量部、粒子としてのガラス粒子(屈折率1.55、平均粒子径20μm、組成および組成比率(質量%):SiO/Al/CaO/MgO=60/20/15/5の無機粒子)40質量部(光反射性樹脂組成物に対して30質量%)、および、チクソ付与粒子としての煙霧シリカ(屈折率1.41、R976s(日本アエロジル社製)2質量部を、配合して混合することにより、光反射性樹脂組成物を調製した。
別途、図示しない剥離シート(PETフィルム、品名「SE−1」、厚み50μm、フジコー社製)の表面に、加熱後の厚みが200μmとなるようにコンマコーターで光反射性樹脂組成物を塗布し、続いて、80℃、11.5分加熱(ベイク)した。
これにより、図1Aに示すように、Bステージの光反射シート6を作製した。
続いて、1枚のBステージの光反射シート6を、複数の蛍光体層付光半導体素子7の上面24に配置し、続いて、Bステージの光反射シート6を複数の蛍光体層付光半導体素子7に対して、平板熱プレスを用いて、90℃で、10分、熱プレスした。これにより、図1Bおよび図1Cに示すように、Bステージの光反射樹脂組成物を、複数の蛍光体層付光半導体素子7間に充填するとともに、Bステージの光反射層3で、平面視において外側に配置される蛍光体層付光半導体素子7の外周面26を被覆した。
一方、蛍光体層付光半導体素子7の上面24には、光反射層3の一部である付着部分8が付着した。付着部分8の上面34は、側部38の上面34に対して、20μm上側に配置されていた。
なお、熱プレス中、光反射層3は、軟化および溶融し、その際、付着部分8の上面34がプレス板に対応する平坦面を有していた。
(3)第3工程
図2Dに示すように、感圧接着シート9(商品名5615、日東電工社製)を付着部分8の上面34に感圧接着し、その後、感圧接着シート9を付着部分8の上面34に対して180度剥離することにより、付着部分8を蛍光体層2の上面24から剥離した。
これによって、複数の蛍光体層付光半導体素子7と、1つの光反射層3とを備える光半導体素子集合体15を、仮固定シートで支持した状態で、得た。
(4)第4工程
まず、光反射層3を、150℃、3時間加熱して、Cステージ化した(完全硬化させた)。光反射層3の加熱によって、光反射層3は、熱収縮した。そのため、側部38の上面34は、蛍光体層付光半導体素子7の上面24より、5μm下側に配置された。
続いて、ダイシングソーによって、Cステージの光反射層3を切断して、蛍光体層付光半導体素子7を個片化した。
これによって、蛍光体層付光半導体素子7と、光反射層3とを備える複数の蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を得た。
実施例2〜7および比較例1〜3
表1に従って処方を変更した以外は、実施例1と同様に処理して、蛍光体層−光反射層付光半導体素子10を得た。
なお、実施例2は、第2工程において、1枚のBステージの光反射シート6を、複数の蛍光体層付光半導体素子7の上面24に配置し、続いて、Bステージの光反射シート6を複数の蛍光体層付光半導体素子7に対して、90℃で、10分、熱プレスし、光反射シート6を変形させた。次いで、150℃で3時間加熱することでCステージ化した(完全硬化させた)。その後、第3工程を実施した。
実施例4については、やすり(種類No.240)によって、光反射層3の上面34に微小な凹凸を付与した。
評価
各実施例および各比較例について、以下の項目を評価した。その結果を表1に示す。
1.付着部分の厚みT
ダイヤルゲージによって、付着部分8の厚みTを測定した。
2.剥離強度
蛍光体層2および光反射層3間の剥離強度を、オートグラフAGシリーズ(島津製作所社製)によって、測定した。
3.光反射層の弾性率
付着部分8を剥離する直前の光反射層3の弾性率として、表中、「蛍光体シートの加熱条件」で加熱した光反射シート6(300μm×10mm×10mm)の25℃におけるヤング率(JIS K7161−1994)を求めた。
4.光反射層の上面の観察
(1)表面粗さ
付着部分8の上面34の算術平均粗さRaを、JIS B0601(2009)に従って測定した。
(2)第2工程における光反射層の上面の凹凸
第2工程の熱プレス時における付着部分8の上面34をマイクロスコープVHXシリーズ(キーエンス社製)により観察した。
4.付着部分の除去性
第3工程における付着部分8の除去性を、下の基準で評価した。
○:付着部分8の残存が全く観察されなかった。
△:付着部分8の残存がほとんど観察されなかった。
×:付着部分8の残存が観察された。
Figure 2018049864
1 光半導体素子
2 蛍光体層
3 光反射層
7 蛍光体層付光半導体素子
9 感圧接着シート
11 下面(光半導体素子)
12 上面(光半導体素子)
24 上面(蛍光体層)
34 上面(光反射層)
42 透明層
44 上面(透明層)
45 外周面(透明層)
46 光拡散層−蛍光体層付光半導体素子
47 透明層−蛍光体層付光半導体素子
49 光拡散層
50 光反射層−透明層−蛍光体層付光半導体素子
51 光反射層−光拡散層−蛍光体層付光半導体素子
T 付着部分の厚み
Ra 算術表面粗さ(光反射層の上面)

Claims (9)

  1. 電極が設けられる下面および前記下面に対向する上面を有する光半導体素子と、
    前記光半導体素子の前記上面を被覆する機能層と、
    前記機能層の側面を被覆する被覆層とを備える機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法であり、
    前記光半導体素子と前記機能層とを備える機能層付光半導体素子を用意する第1工程と、
    前記被覆層を、前記機能層の前記側面に形成する第2工程と、
    前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を除去する第3工程とを備え、
    前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の厚みTが、50μm以下であり、
    前記第2工程における前記被覆層の前記上面の、JIS B0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であることを特徴とする、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  2. 前記第3工程で、前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を、感圧接着シートを用いて、前記機能層の前記上面から引き剥がすことを特徴とする、請求項1に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  3. 前記被覆層は、粒子を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  4. 前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の厚みTが、3μm以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  5. 前記被覆層および前記機能層間の剥離強度が、0.3(N/20mm)超過、8(N/20mm)以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  6. 前記第2工程において前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層の弾性率は、20N/mm以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  7. 前記機能層は、蛍光体を含有し、
    前記機能層は、前記光半導体素子の側面を被覆していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  8. 前記第2工程では、前記被覆層を形成するための被覆材料からシート状に形成される被覆シートにより、前記機能層を埋設することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の被覆層付光半導体素子の製造方法。
  9. 前記第1工程では、前記機能層付光半導体素子を、互いに間隔を隔てて複数配置し、
    前記第2工程では、前記被覆層を形成するための被覆材料から形成される被覆シートを前記機能層付光半導体素子の前記上面に配置するとともに、前記被覆シートを、互いに隣接する複数の前記機能層付光半導体素子間に充填し、
    前記第3工程では、前記第2工程において複数の前記機能層の前記上面に付着する前記被覆層を除去することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
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