JP2018041860A - 波長変換シート、シート被覆素子および光半導体装置 - Google Patents

波長変換シート、シート被覆素子および光半導体装置 Download PDF

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一聡 鈴木
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Abstract

【課題】薄型化を図りつつ、色度のバラツキを低減しながら、後方散乱を抑制することのできる波長変換シート、長期信頼性に優れるシート被覆素子、および、良好な光の取出効率を有する光半導体装置を提供する。【解決手段】波長変換シート1は、光半導体素子を被覆するための蛍光体層3と、蛍光体層3に対して光半導体素子の反対側に配置される光拡散層2とを厚み方向に順に備える。光拡散層2は、第1の樹脂および光拡散粒子を含有する。光拡散層2は、30μm以上、100μm以下の厚みTを有する。第1の樹脂と光拡散粒子との屈折率差の絶対値D1が、0.12以上、0.18以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換シート、シート被覆素子および光半導体装置、詳しくは、波長変換シート、それに被覆される光半導体素子を備えるシート被覆素子、および、それを備える光半導体装置に関する。
蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン樹脂シートをLED素子上に貼り付け、その後、硬化させて、発光半導体装置を得ることが知られている。
例えば、蛍光体を含有する蛍光体層と、酸化チタンを含有する白色顔料層とを有する熱硬化性シリコーン樹脂シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の熱硬化性シリコーン樹脂シートによれば、蛍光体層により、LED素子の表面に容易に蛍光体を分散できる。また、特許文献1に記載の熱硬化性シリコーン樹脂シートによれば、白色顔料層により、色度のバラツキを低減することができる。
特開2013−179300号公報
しかし、特許文献1に記載される熱硬化性シリコーン樹脂シートでは、LEDから上方に向かって発光された光が白色顔料層に至り、その後、下方に向かって散乱する後方散乱が発生するため、光の取出効率が低下するという不具合がある。
また、熱硬化性シリコーン樹脂シートには、薄型化も要求される。
さらに、熱硬化性シリコーン樹脂シートは、長期信頼性も要求される。
本発明の目的は、薄型化を図りつつ、色度のバラツキを低減しながら、後方散乱を抑制することのできる波長変換シート、長期信頼性に優れるシート被覆素子、および、良好な光の取出効率を有する光半導体装置を提供することにある。
本発明(1)は、光半導体素子を被覆するための蛍光体層と、前記蛍光体層に対して前記光半導体素子の反対側に配置される前記光拡散層とを厚み方向に順に備え、前記光拡散層は、第1の樹脂および光拡散粒子を含有し、前記光拡散層は、30μm以上、100μm以下の厚みを有し、前記第1の樹脂と前記光拡散粒子との屈折率差の絶対値が、0.12以上、0.18以下である、波長変換シートを含む。
この波長変換シートでは、光拡散層が、30μm以上の厚みを有するので、光拡散層を十分に保形することができる。
また、光拡散層が、100μm以下の厚みを有するので、波長変換シートの薄型化、さらには、シート被覆素子の薄型化、ひいては、光半導体装置の薄型化を図ることができる。さらに、光拡散層が、100μm以下の厚みを有するので、長期信頼性に優れる。
この波長変換シートでは、第1の樹脂と光拡散粒子との屈折率差の絶対値が、0.12以上であるので、色度のバラツキを低減できる。また、上記した屈折率差の絶対値が、0.18以下であるので、波長変換シートで光半導体素子を被覆したシート被覆素子、および、それを備える光半導体装置において、後方散乱を抑制することができる。
本発明(2)は、厚み方向から見たときの1cm当たりの前記波長変換シートに存在する前記光拡散粒子の体積が、0.0004cm以上、0.0018cm以下である、(1)に記載の波長変換シートを含む。
厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シートに存在する光拡散粒子の体積が、0.0004cm以上であるので、色度のバラツキを低減することができる。
また、厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シートに存在する光拡散粒子の体積が0.0018cm以下であるので、後方散乱を効率的に抑制することができる。
本発明(3)は、前記蛍光体層は、前記光拡散粒子を含有する、(1)または(2)に記載の波長変換シートを含む。
また、蛍光体層が光拡散粒子を含有する。つまり、光拡散層および蛍光体層がともに、光拡散粒子を含有する。そのため、光拡散層における光拡散粒子の含有割合を、蛍光体層が光拡散粒子を含有せず、光拡散層のみが光拡散粒子を含有する場合に比べて、低減することができる。その結果、光拡散樹脂組成物の取扱性を良好にすることができる。
本発明(4)は、前記光拡散層は、充填材およびチクソ付与粒子からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含有する、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の波長変換シートを含む。
光拡散層が、充填材およびチクソ付与粒子からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含有するので、光拡散層を強化できたり、あるいは、光拡散樹脂組成物の取扱性を良好にすることができる。
本発明(5)は、前記蛍光体層は、Bステージの第2の樹脂を含有する、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の波長変換シートを含む。
また、蛍光体層が、Bステージの第2の樹脂を含有するので、蛍光体層に光半導体素子を容易に感圧接着させることができる。
本発明(6)は、前記蛍光体層を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、前記極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、前記極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上、90,000Pa以下の範囲にある、(5)に記載の波長変換シートを含む。
蛍光体層を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上、90,000Pa以下の範囲にあれば、蛍光体層の厚みを均一としながら、蛍光体層に光半導体素子を確実に感圧接着させることができる。
本発明(7)は、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の波長変換シートと、前記波長変換シートの前記蛍光体層に上面が被覆される光半導体素子とを備える、シート被覆素子を含む。
このシート被覆素子によれば、上記した波長変換シートを備えるので、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、後方散乱を抑制することができる。さらに、このシート被覆素子は、長期信頼性に優れる。
本発明(8)は、前記光半導体素子の側面に接触する反射層をさらに備える、(7)に記載のシート被覆素子を含む。
シート被覆素子が光反射性層を備えるので、光の取出効率を向上させることができる。
本発明(9)は、(7)または(8)に記載のシート被覆素子と、前記シート被覆素子の前記光半導体素子が実装される基板とを備える、光半導体装置を含む。
光半導体装置によれば、上記したシート被覆素子を備えるので、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、後方散乱を抑制して、良好な光の取出効率を有する。さらに、この光半導体装置は、長期信頼性に優れる。
本発明の波長変換シートによれば、波長変換シートの薄型化を図り、色度のバラツキを低減しながら、長期信頼性に優れ、後方散乱を抑制することができる。
本発明のシート被覆素子によれば、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、長期信頼性に優れ、後方散乱を抑制することができる。
本発明の光半導体装置によれば、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、後方散乱を抑制して、長期信頼性に優れ、良好な光の取出効率を有する。
図1は、本発明の第1実施形態の波長変換シートの断面図を示す。 図2は、図1に示す波長変換シートの製造工程図を示す。 図3は、図1に示す波長変換シートを備えるシート被覆素子の断面図を示す。 図4A〜図4Cは、図3に示すシート被覆素子の製造工程図であり、図4Aが、波長変換シートを切断する第1工程、図4Bが、波長変換シートを第3剥離シートに配置する第2工程、図4Cが、光半導体素子を蛍光体層の厚み方向一方面に固定する第3工程を示す。 図5D〜図5Fは、図4Cに引き続き、図3に示すシート被覆素子の製造工程図、および、光半導体装置の製造工程図であり、図5Dが、光反射性層によって複数の光半導体素子および複数の波長変換シートを封止する第4工程、図5Eが、素子集合体を切断する第5工程、図5Fが、シート被覆素子を基板に実装する工程を示す。 図6は、第1実施形態の変形例の波長変換シート(透明層をさらに備える態様)の断面図を示す。 図7は、本発明の第2実施形態のシート被覆素子の断面図を示す。 図8A〜図8Dは、図7に示すシート被覆素子の製造工程図、および、光半導体装置の製造工程図であり、図8Aが、光半導体素子を蛍光体層に感圧接着させる工程、図8Bが、光反射性層を配置する工程、図8Cが、光反射性層の上部を除去する工程、図8Dが、シート被覆素子を基板に実装する工程を示す。 図9は、本発明の第3実施形態のシート被覆素子の断面図を示す。 図10A〜図10Fは、図9に示すシート被覆素子の製造工程図、および、光半導体装置の製造工程図であり、図10Aが、第2剥離シートを剥離する工程、図10Bが、光半導体素子を蛍光体層に感圧接着させる工程、図10Cが、光拡散層を第5剥離シートに載置する工程、図10Dが、光反射性層を配置する工程、図10Eが、光反射性層の上部を除去する工程、図10Fが、シート被覆素子を基板に実装する工程を示す。 図11は、実施例1における蛍光体層の貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す。
<第1実施形態>
本発明の波長変換シート、シート被覆素子および光半導体装置の第1実施形態を説明する。
1.波長変換シート
図1に示すように、波長変換シート1は、面方向(厚み方向に直交する方向であり、左右方向および前後方向を含む)に延びる略板(シート)形状を有する。波長変換シート1は、光拡散層2と、蛍光体層3とを厚み方向一方側に向かって順に備える。また、波長変換シート1は、好ましくは、光拡散層2と、蛍光体層3とのみからなる。
2.光拡散層
光拡散層2は、波長変換シート1において、厚み方向他方側に位置する厚み方向他方側層を形成する。光拡散層2は、面方向に延びる略板(シート)形状を有する。光拡散層2は、後述する光半導体素子5(図5F参照)から発光され、蛍光体層3を透過した光、および、蛍光体層3によって波長変換された光を拡散させる拡散層である。
光拡散層2は、100μm厚みとして450nm波長の光で照射したときの光透過率が、例えば、30%超過、好ましくは、40%以上であり、また、例えば、80%以下、好ましくは、70%以下である。
光拡散層2は、第1の樹脂および第1の光拡散粒子(光拡散粒子の一例)を含有する。具体的には、光拡散層2は、第1の樹脂および第1の光拡散粒子を含有する光拡散樹脂組成物からなる。
2−1.第1の樹脂
第1の樹脂としては、第1の光拡散粒子を分散できるマトリクスを構成できる透明樹脂が挙げられる。そのような第1の樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、2段反応硬化性樹脂、1段反応硬化性樹脂が挙げられる。
2段反応硬化性樹脂は、2つの反応機構を有しており、第1段の反応で、AステージからBステージ化(半硬化)し、次いで、第2段の反応で、BステージからCステージ化(完全硬化)することができる。つまり、2段反応硬化性樹脂は、適度の加熱条件によりBステージとなることができる熱硬化性樹脂である。Bステージは、熱硬化性樹脂が、液状であるAステージと、完全硬化したCステージとの間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、圧縮弾性率がCステージの弾性率よりも小さい半固体状態または固体状態である。
1段反応硬化性樹脂は、1つの反応機構を有しており、第1段の反応で、AステージからCステージ化(完全硬化)することができる。このような1段反応硬化性樹脂は、第1段の反応の途中で、その反応が停止して、AステージからBステージとなることができ、その後のさらなる加熱によって、第1段の反応が再開されて、BステージからCステージ化(完全硬化)することができる熱硬化性樹脂を含む。つまり、かかる熱硬化性樹脂は、Bステージとなることができる1段反応硬化性樹脂である。また、1段反応硬化性樹脂は、1段の反応の途中で停止するように制御できず、すなわち、Bステージとなることができず、一度に、AステージからCステージ化(完全硬化)する熱硬化性樹脂も含む。つまり、かかる熱硬化性樹脂は、Bステージとなることができない1段反応硬化性樹脂である。
好ましくは、熱硬化性樹脂としては、Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂(2段反応硬化性樹脂および1段反応硬化性樹脂)が挙げられる。
Bステージ状態となることができる熱硬化性樹脂としては、好ましくは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられ、より好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
また、Bステージ状態となることができるシリコーン樹脂としては、例えば、熱可塑性および熱硬化性を併有するシリコーン樹脂(熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)、熱可塑性を有さず・熱硬化性を有するシリコーン樹脂(非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂)が挙げられる。
熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂は、Bステージにおいて、加熱により、一旦可塑化(あるいは液状化)し、その後、さらなる加熱によって硬化(Cステージ化)する。具体的には、1段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2016−037562号公報、特開2016−119454号公報などに記載されるフェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられ、2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2014−72351号公報、特開2013−187227号公報に記載される第1〜第6の熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂組成物(例えば、両末端アミノ型シリコーン樹脂を含有する組成物、かご型オクタシルセスキオキサンを含有する組成物)などが挙げられる。
フェニル系シリコーン樹脂組成物がCステージ化したフェニル系シリコーン樹脂硬化体(生成物)は、例えば、シロキサン結合である主骨格にメチル基およびフェニル基を有し、あるいは、例えば、シロキサン結合である主骨格にフェニル基のみを有する。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂硬化体は、シロキサン結合である主骨格にメチル基およびフェニル基を有する。フェニル系シリコーン樹脂組成物としては、好ましくは、付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。具体的には、アルケニル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒とを含有し、アルケニル基含有ポリシロキサンおよびヒドロシリル基含有ポリシロキサンの少なくとも一方がフェニル基を有する付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物などが挙げられる。
フェニル系シリコーン樹脂組成物の屈折率は、例えば、1.45以上、好ましくは、1.50以上、より好ましくは、1.53以上、さらに好ましくは、1.55以上であり、また、例えば、1.75以下、好ましくは、1.65以下である。
フェニル系シリコーン樹脂組成物(特に後述する貯蔵剪断弾性率G’が1,000Pa以上のもの)は、上記したさらなる加熱において、軟化する(極小点を示す)ものの、一般的な熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂よりも硬い。
メチル系シリコーン樹脂組成物がCステージ化したメチル系シリコーン樹脂硬化体(生成物)は、シロキサン結合である主骨格に実質的にメチル基のみを有する。具体的には、ケイ素原子に直接結合する炭化水素基におけるメチル基の含有割合が、例えば、90モル%以上、好ましくは、95モル%以上、より好ましくは、99モル%以上であり、さらに好ましくは、100モル%である。メチル系シリコーン樹脂組成物の屈折率は、例えば、1.50未満、好ましくは、1.45以下であり、また、例えば、1.3以上、好ましくは、1.35以上である。
非熱可塑性・熱硬化性シリコーン樹脂としては、2段反応硬化型樹脂として、例えば、特開2010−265436号公報、特開2013−187227号公報などに記載される第1〜第8の縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物が挙げられる。
そして、第1の樹脂は、少なくともBステージ(半硬化)状態にあるとき、固体状である。そして、このような第1の樹脂は、熱可塑性および熱硬化性を併有する。つまり、第1の樹脂は、加熱により、一旦、可塑化した後、完全硬化する。より具体的には、第1の樹脂は、昇温とともに、粘度が次第に下降し、その後、昇温を継続すると、粘度が次第に上昇する。
なお、第1の樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、Aステージ、BステージおよびCステージの屈折率は、同一である。
第1の樹脂の含有割合は、光拡散樹脂組成物に対して、例えば、50体積%以上、好ましくは、80体積%以上、より好ましくは、90体積%以上であり、例えば、97体積%以下、好ましくは、94体積%以下、より好ましくは、93体積%以下、さらに好ましくは、92体積%以下である。
2−2.第1の光拡散粒子
第1の光拡散粒子は、光拡散層2において、光半導体素子5(図5F参照)から発光され、蛍光体層3を透過した光を拡散させることができる粒子である。具体的には、第1の光拡散粒子は、第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が、0.12以上であり、平均粒子径が、0.25μm以上である粒子である。なお、平均粒子径は、D50値として算出され、具体的には、レーザー回折式粒度分布計により測定される。以降の粒子の平均粒子径も、上記と同様に求められる。
そのような粒子として、例えば、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ(SiO)、タルク(Mg(Si10)(HO))、アルミナ(Al)、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バリウム(BaO)、酸化アンチモン(Sb)などの酸化物、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)などの窒化物などの無機物粒子(無機物)が挙げられる。また、無機粒子として、例えば、上記例示の無機物から調製される複合無機物粒子が挙げられ、具体的には、酸化物から調製される複合無機酸化物粒子(具体的には、ガラス粒子など)が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、アクリル−スチレン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、ベンゾグアナミン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂粒子、ポリアミド系樹脂粒子、ポリイミド系樹脂粒子などが挙げられる。
第1の光拡散粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。
第1の光拡散粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
第1の光拡散粒子は、上記した例示から、第1の樹脂との屈折率差D1に基づいて、適宜選択され、具体的には、好ましくは、有機粒子、より好ましくは、シリコーン系樹脂粒子が挙げられる。
第1の光拡散粒子の平均粒子径は、例えば、0.25μm以上、好ましくは、0.3μm以上、より好ましくは、0.5μm以上、さらに好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、10μm以下である。
第1の光拡散粒子と第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1は、0.12以上、好ましくは、0.15以上であり、また、0.18以下、好ましくは、0.16以下である。
第1の光拡散粒子の平均粒子径が上記した下限以上で、かつ、第1の光拡散粒子と第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が上記した下限以上であれば、第1の光拡散粒子が光半導体素子5(図5F参照)から発光された光を確実にかつ効率的に拡散させることができる。
第1の光拡散粒子と第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が、上記した下限を下回れば、色度のバラツキを低減できない。また、第1の光拡散粒子と第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が、上記した上限を上回れば、後方散乱を抑制することができない。
具体的には、第1の光拡散粒子の屈折率は、例えば、1.2以上、例えば、1.7以下である。
また、第1の光拡散粒子が2種以上併用される場合には、いずれの種の第1の光拡散粒子も、第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が上記した範囲内となる。具体的には、第1の光拡散粒子が、A種およびB種からなれば、A種と第1の樹脂の屈折率差の絶対値D1Aが上記した範囲内となり、かつ、B種と第1の樹脂の屈折率差の絶対値D1Bが上記した範囲内となる。
第1の光拡散粒子の割合は、第1の樹脂100体積部に対して、例えば、2.5体積部以上、好ましくは、5体積部以上であり、また、例えば、40体積部以下、好ましくは、20体積部以下である。第1の光拡散粒子の光拡散樹脂組成物における含有割合は、例えば、1体積%以上、好ましくは、5体積%超過、より好ましくは、6体積%以上、さらに好ましくは、7体積%以上であり、また、例えば、40体積%以下、好ましくは、20体積%以下、より好ましくは、10体積%以下である。
2−3.第1の光拡散粒子以外の粒子
また、光拡散樹脂組成物は、第1の光拡散粒子以外の粒子を含有することができる。
そのような粒子は、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光を十分に拡散することができない粒子(光拡散不十分粒子)である。具体的には、そのような粒子としては、例えば、第1の充填材、第1のチクソ付与粒子が挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。
(1)第1の充填材
第1の充填材は、光拡散層2の強化や、光拡散樹脂組成物を増量させるために、光拡散樹脂組成物に任意的に配合される。具体的には、第1の充填材は、光拡散樹脂組成物において、第1の樹脂と屈折率が実質的に同一である粒子である。
第1の充填材としては、上記した第1の光拡散粒子の中から、第1の樹脂と実質的に同一の屈折率を有するものが選択される。第1の充填材として、好ましくは、無機粒子、より好ましくは、ガラス粒子が挙げられる。
第1の充填材の平均粒子径は、例えば、0.25μm以上、好ましくは、0.3μm以上、より好ましくは、0.5μm以上、さらに好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
第1の充填材の割合は、第1の樹脂100体積部に対して、例えば、3体積部以上、好ましくは、10体積部以上であり、また、例えば、40体積部以下、好ましくは、20体積部以下である。第1の充填材の光拡散樹脂組成物における含有割合は、例えば、2.5体積%以上、好ましくは、7.5体積%以上であり、また、例えば、30体積%以下、好ましくは、15体積%以下である。
(2)第1のチクソ付与粒子
第1のチクソ付与粒子は、光拡散樹脂組成物に揺変性(thixotropy、チクソ性)を付与または向上させる揺変剤である。揺変性は、せん断応力を受け続けると粘度が次第に低下し、静止すると粘度が次第に上昇する性質である。第1のチクソ付与粒子は、光拡散樹脂組成物に任意的に配合される。
第1のチクソ付与粒子としては、ヒュームドシリカ(煙霧シリカ)などのナノシリカなどが挙げられる。
ヒュームドシリカとしては、例えば、ジメチルジクロロシラン、シリコーンオイルなどの表面処理剤により表面が疎水化された疎水性煙霧シリカ、および、表面処理されていない親水性煙霧シリカのいずれであってもよい。
第1のチクソ付与粒子の平均粒子径は、例えば、200nm以下、好ましくは、50nm以下であり、また、例えば、1nm以上、好ましくは、5nm以上である。
第1のチクソ付与粒子の割合は、第1の樹脂100体積部に対して、例えば、0.01体積部以上、好ましくは、0.1体積部以上であり、また、例えば、5体積部以下、好ましくは、1体積部以下である。第1のチクソ付与粒子の光拡散樹脂組成物における含有割合は、例えば、0.1体積%以上、好ましくは、0.2体積%以上であり、また、例えば、2体積%以下、好ましくは、1体積%以下である。
2−4.光拡散樹脂組成物
光拡散樹脂組成物は、第1の樹脂と、光拡散粒子と、必要により、光拡散粒子以外の粒子(第1の充填材、第1のチクソ付与粒子)とを配合して、混合することにより、調製される。
3.蛍光体層
蛍光体層3は、図1に示すように、波長変換シート1において、厚み方向一方側に位置する厚み方向一方側層を形成する。蛍光体層3は、光拡散層2の厚み方向一方面の全面に接触するように、光拡散層2の厚み方向一方面に配置されている。蛍光体層3は、面方向に延びる略板(シート)形状を有する。蛍光体層3は、光半導体素子5(図5F参照)を被覆するための層である。蛍光体層3は、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光の波長を変換する波長変換層である。
蛍光体層3は、例えば、蛍光体を粒子として有する。具体的には、蛍光体層3は、例えば、蛍光体を有する蛍光体樹脂組成物からなる。
3−1.蛍光体樹脂組成物
蛍光体樹脂組成物は、例えば、第2の樹脂および蛍光体を含有する。
3−2.第2の樹脂
第2の樹脂としては、蛍光体を分散できるマトリクスを構成できる透明樹脂が挙げられる。第2の樹脂としては、第1の樹脂と同様の樹脂が挙げられる。第2の樹脂として、好ましくは、Bステージとなることができる熱硬化性樹脂が挙げられ、より好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂組成物が挙げられる。
第2の樹脂の蛍光体樹脂組成物における含有割合は、例えば、50体積%以上、好ましくは、60体積%以上であり、また、例えば、95体積%以下、好ましくは、90体積%以下である。
3−3.蛍光体
蛍光体は、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光の波長を変換することのできる粒子(波長変換可能粒子)である。蛍光体としては、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体、青色光を赤色光に変換することのできる赤色蛍光体などが挙げられる。
黄色蛍光体としては、例えば、(Ba,Sr,Ca)SiO;Eu、(Sr,Ba)SiO:Eu(バリウムオルソシリケート(BOS))などのシリケート蛍光体、例えば、YAl12:Ce(YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)、TbAl12:Ce(TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)などのガーネット型結晶構造を有するガーネット型蛍光体、例えば、Ca−α−SiAlONなどの酸窒化物蛍光体などが挙げられる。
赤色蛍光体としては、例えば、CaAlSiN:Eu、CaSiN:Euなどの窒化物蛍光体などが挙げられる。
蛍光体として、好ましくは、黄色蛍光体、より好ましくは、ガーネット型蛍光体が挙げられる。
蛍光体の形状としては、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。
蛍光体の平均粒子径は、例えば、0.25μm以上、好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下でもある。蛍光体の平均粒子径が上記した下限以上であれば、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光の波長を確実に変換することができる。
蛍光体は、単独使用または併用することができる。
蛍光体の割合は、第2の樹脂100体積部に対して、例えば、1体積部以上、好ましくは、5体積部以上であり、また、例えば、40体積部以下、好ましくは、20体積部以下である。蛍光体の含有割合は、蛍光体樹脂組成物に対して、例えば、1体積%以上、好ましくは、5体積%以上であり、例えば、50体積%以下、好ましくは、20体積%以下である。
3−4.蛍光体以外の粒子
蛍光体樹脂組成物は、さらに、蛍光体以外の粒子を含有することができる。
そのような粒子は、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光の波長を十分変換することができない粒子(波長変換不十分粒子)である。具体的には、そのような粒子としては、例えば、第2の充填材、第2の光拡散粒子(光拡散粒子の一例)、第2のチクソ付与粒子などが挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。
(1)第2の充填材
第2の充填材は、蛍光体層3の強化や、蛍光体樹脂組成物の増量のために、蛍光体樹脂組成物に任意的に配合される。一方、蛍光体樹脂組成物において、第2の充填材は、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光を拡散できない粒子である。そのため、第2の充填材は、その屈折率が第2の樹脂と実質的に同一である粒子である。つまり、第2の充填材は、上記した第1の光拡散粒子の中から、第2の樹脂と実質的に同一の屈折率を有するものが選択される。第2の充填材として、好ましくは、無機粒子、より好ましくは、ガラス粒子が挙げられる。第2の充填材の平均粒子径は、第1の平均粒子径と同様である。
第2の充填材の割合は、第2の樹脂100体積部に対して、例えば、0体積部超過、好ましくは、10体積部以上であり、また、例えば、100体積部以下、好ましくは、20体積部以下である。第2の充填材の蛍光体樹脂組成物における含有割合は、例えば、0体積%超過、好ましくは、5体積%以上であり、また、例えば、40体積%以下、好ましくは、20体積%以下である。
(2)第2の光拡散粒子
第2の光拡散粒子は、蛍光体層3において、光半導体素子5(図5F参照)から発光された光を拡散させることができる粒子である。第2の光拡散粒子は、上記した光の拡散に基づいて、後方散乱をより一層抑制させるために、蛍光体樹脂組成物に任意的に配合される。
また、第2の光拡散粒子としては、第1の光拡散粒子の同様のものが挙げられ、好ましくは、同一種類が挙げられる。つまり、光拡散層2および蛍光体層3がともに、同一の光拡散粒子を含有する。そうすると、光拡散層2における第1の光拡散粒子の含有割合を、蛍光体層3が第2の光拡散粒子を含有せず、光拡散層2のみが第1の光拡散粒子を含有する場合に比べて、低減することができる。その結果、光拡散樹脂組成物の取扱性を良好にすることができ、具体的には、光拡散樹脂組成物の粘度を低減することができる。
第2の光拡散粒子は、第1の樹脂との屈折率差の絶対値D1が、0.12以上であり、平均粒子径が、0.25μm以上である粒子である。
第2の光拡散粒子は、上記した第1の光拡散粒子の中から、用途および目的に応じて適宜選択され、好ましくは、有機粒子、より好ましくは、シリコーン系樹脂粒子が挙げられる。
第2の光拡散粒子の屈折率および平均粒子径のそれぞれは、第1の光拡散粒子の屈折率および平均粒子径のそれぞれと同一である。
第2の光拡散粒子の割合は、第2の樹脂100体積部に対して、例えば、0体積部超過、好ましくは、5体積部以上であり、また、例えば、20体積部以下、好ましくは、10体積部以下である。第2の光拡散粒子の蛍光体樹脂組成物における含有割合は、例えば、0体積%超過、好ましくは、2体積%以上であり、また、例えば、10体積%以下、好ましくは、5体積%以下である。
(3)第2のチクソ付与粒子
第2のチクソ付与粒子は、蛍光体樹脂組成物に揺変性を付与または向上させる揺変剤である。第2のチクソ付与粒子は、蛍光体樹脂組成物に任意的に配合される。第2のチクソ付与粒子は、上記した第1のチクソ付与粒子の中から、用途および目的に応じて適宜選択される。第2のチクソ付与粒子の平均粒子径は、第1のチクソ付与粒子の平均粒子径と同一である。
第2のチクソ付与粒子の割合は、第2の樹脂100体積部に対して、例えば、0.01体積部以上、好ましくは、0.1体積部以上であり、また、例えば、5体積部以下、好ましくは、1体積部以下である。第2のチクソ付与粒子の蛍光体樹脂組成物における含有割合は、例えば、0.1体積%以上、好ましくは、0.2体積%以上であり、また、例えば、2体積%以下、好ましくは、1体積%以下である。
3−5.蛍光体樹脂組成物の調製
蛍光体樹脂組成物は、例えば、蛍光体と、第2の樹脂と、必要により、蛍光体以外の粒子(第2の充填材、第2の光拡散粒子および第2のチクソ付与粒子)とを配合して、混合することにより、調製される。
4.波長変換シートの製造方法
波長変換シート1を製造するには、例えば、図2に示すように、まず、光拡散層2を作製し、別途、蛍光体層3を作製し、その後、光拡散層2および蛍光体層3を互いに貼り合わせる。
(1) 光拡散層の作製
光拡散層2を作製するには、例えば、まず、上記した光拡散樹脂組成物(ワニス)を調製する。
光拡散樹脂組成物の25℃における粘度は、例えば、1Pa・s以上、好ましくは、5Pa・s以上であり、また、例えば、100Pa・s以下、好ましくは、60Pa・s未満、より好ましくは、50Pa・s以下である。粘度は、例えば、E型粘度計で測定される。
光拡散樹脂組成物の粘度が上記した下限以上であれば、塗膜が過度に薄くなることを抑制することができる。一方、光拡散樹脂組成物の粘度が上記した上限以下であれば、ワニスの取扱性を向上させ、所望の厚みの薄い塗膜を作製でき、そのため、薄型の光拡散層2を作製することができる。
次いで、光拡散樹脂組成物を、第1剥離シート21の表面に塗布する。
第1剥離シート21としては、第2剥離シート22と同様のものが挙げられる。
次いで、光拡散樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、光拡散樹脂組成物を、Bステージ化する。具体的には、Aステージの光拡散樹脂組成物を、加熱(ベイク)して、Bステージ化する。
加熱(ベイク)条件は、用途および目的に応じて、適宜設定される。具体的には、加熱温度が、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上、より好ましくは、80℃以上であり、また、例えば、120℃以下、好ましくは、100℃以下である。加熱時間は、例えば、2.5分以上、好ましくは、5.5分以上であり、また、例えば、4時間以下、好ましくは、1時間以下、より好ましくは、30分以下、さらに好ましくは、10分以下である。加熱温度が上記下限以上、および/または、上記上限以下であり、また、加熱時間が上記下限以上、および/または、上記上限以下であれば、光拡散層2の貯蔵剪断弾性率G’の極小値(後述)を所望の範囲に設定することができる。
これにより、光拡散層2が第1剥離シート21の表面に作製される。具体的には、Bステージの光拡散層2が作製される。
光拡散層2の厚みTは、30μm以上、例えば、40μm以上、好ましくは、50μm以上である。光拡散層2の厚みTが上記した下限を下回れば、光拡散層2を均一な膜として保形できない不具合がある。一方、光拡散層2の厚みTが上記した下限以上であれば、光拡散層2を均一な膜として保形できる。また、光拡散層2がその機能を十分に奏することができる。
光拡散層2の厚みTは、100μm以下、好ましくは、95μm以下、より好ましくは、90μm以下、さらに好ましくは、85μm以下である。光拡散層2の厚みTが上記した上限を上回れば、波長変換シート1の薄型化を図れず、また、長期信頼性が低下するという不具合がある。一方、光拡散層2の厚みTが上記した上限以下であれば、波長変換シート1の薄型化を図ることができ、さらに、長期信頼性の低下を抑制することができる。
(2)Bステージの光拡散層の物性(動的粘弾性)
Bステージの光拡散層2の動的粘弾性は、Bステージの蛍光体層3の動的粘弾性(後述)と同一である。
(3) 蛍光体層の作製
蛍光体層3を作製するには、まず、蛍光体樹脂組成物(ワニス)を調製する。次いで、蛍光体樹脂組成物を、第2剥離シート22の表面に塗布する。
第2剥離シート22としては、第1剥離シート21と同様のものが挙げられる。
次いで、蛍光体樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、蛍光体樹脂組成物を、Bステージ化する。具体的には、Aステージの蛍光体樹脂組成物を、加熱(ベイク)して、Bステージ化する。
加熱(ベイク)条件は、蛍光体層3において動的粘弾性測定における貯蔵剪断弾性率G’が所望の範囲となるように、適宜設定される。
つまり、加熱温度は、蛍光体樹脂組成物における熱硬化性樹脂組成物の組成によって適宜設定され、具体的には、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上、より好ましくは、80℃以上であり、また、例えば、120℃以下、好ましくは、100℃以下である。加熱温度が上記下限以上、および/または、加熱温度が上記上限以下であれば、上記した貯蔵剪断弾性率G’の極小値を所望の範囲に設定することができる。
加熱時間は、例えば、2.5分以上、好ましくは、5.5分以上であり、また、例えば、4時間以下、好ましくは、1時間以下、より好ましくは、30分以下、さらに好ましくは、10分以下である。加熱時間が上記下限以上、および/または、上記上限以下であれば、上記した貯蔵剪断弾性率G’の極小値を所望の範囲に設定することができる。
これにより、蛍光体層3が第2剥離シート22の厚み方向他方面に作製される。好ましくは、Bステージの蛍光体層3が作製される。
蛍光体層3の厚みは、例えば、100μm以下、好ましくは、95μm以下、より好ましくは、90μm以下、さらに好ましくは、85μm以下である。
(4)Bステージの蛍光体層の物性(動的粘弾性)
蛍光体層3がBステージである場合、詳しくは、蛍光体層3がBステージの第2樹脂を含有する場合には、この蛍光体層3を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線は、図11が参照されるように、極小値を有する。
そして、そのような極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、上記した極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、例えば、5Pa以上、好ましくは、20Pa以上、90,000Pa以下の範囲にある。
さらに、極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、上記した極小値における貯蔵剪断弾性率G’は、好ましくは、1,000Pa以上、より好ましくは、10,000Pa以上、さらに好ましくは、20,000Pa以上、とりわけ好ましくは、30,000Pa以上であり、また、好ましくは、70,000Pa以下の範囲にある。
極小値における貯蔵剪断弾性率G’が上記した下限以上であれば、次に説明する熱プレス工程において、蛍光体層3のしわを防止して、蛍光体層3の厚みが均一となり、得られるシート被覆素子4および光半導体装置8(図5F参照)の色均一性が優れる。
極小値における貯蔵剪断弾性率G’が上記した上限以下であれば、図4Cに示す第3工程(後述)において、蛍光体層3に光半導体素子5を確実に感圧接着させることができる。
(5)光拡散層および蛍光体層の貼り合わせ
その後、光拡散層2および蛍光体層3を貼り合わせる。
具体的には、第1剥離シート21に支持された光拡散層2の露出面と、第2剥離シート22に支持された蛍光体層3の露出面とを、例えば、ラミネータなどによって、互いに貼り合わせる。
これにより、光拡散層2および蛍光体層3を備える波長変換シート1が、第1剥離シート21および第2剥離シート22により挟まれた(支持された)状態で、製造される。
6.光拡散粒子の体積
厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1(光拡散層2および蛍光体層3)に存在する第1の光拡散粒子および第2の光拡散粒子の総体積(以下、単に光拡散粒子の体積という)は、例えば、0.0004cm以上、好ましくは、0.0005cm以上、より好ましくは、0.0005cm超過であり、また、例えば、0.0018cm以下、好ましくは、0.0015cm以下、より好ましくは、0.0010cm以下である。
厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1に存在する光拡散粒子の体積が上記した下限以上であれば、色度のバラツキを低減することができる。
一方、厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1に存在する光拡散粒子の体積が上記した上限以下であれば、後方散乱を効率的に抑制することができる。
なお、厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1に存在する光拡散粒子の体積とは、体積(厚み)にかかわらず、波長変換シート1 1cmを厚み方向に投影した体積中に存在する光拡散粒子の量をいう。
光拡散粒子の体積は、光拡散樹脂組成物の仕込み量から計算することができる。具体的には、(1)光拡散樹脂組成物に含有される各組成の体積割合を測定する。なお、光拡散粒子などの粒子については、真比重および質量から体積を測定することができる。(2)次いで、光拡散樹脂組成物1cmに含有される光拡散粒子の体積割合X(/cm)を測定する。(3)次いで、波長変換シート1の厚み(cm)を、上記光拡散粒子の体積割合X(/cm)に乗じる。
なお、第1実施形態において、波長変換シート1に存在する光拡散粒子の総体積は、光拡散層2が第1の光拡散粒子を含有する一方、蛍光体層3が第2の光拡散粒子を含有しない場合には、光拡散層2のみに含有される第1の光拡散粒子の総体積に等しい。
7. シート被覆素子、光半導体装置およびそれらの製造方法
次に、波長変換シート1を用いて製造されるシート被覆素子4、光半導体装置8およびそれらの製造方法について説明する。
7−1.シート被覆素子
シート被覆素子4は、図3に示すように、光半導体素子5が上記した波長変換シート1により被覆された素子であり、図5Gに示すように、光半導体素子5が波長変換シート1によって被覆された後、基板9(後述)に実装される。
なお、シート被覆素子4は、光半導体装置8ではなく、つまり、光半導体装置8に備えられる基板9を含んでいない。具体的には、シート被覆素子4は、光半導体素子5と、波長変換シート1(光拡散層2および光拡散層3)と、光反射性層7とを備える。シート被覆素子4は、好ましくは、光半導体素子5と、波長変換シート1と、光反射性層7とからなる。つまり、光半導体素子5は、光半導体装置8の基板9に備えられる電極とまだ電気的に接続されないように、構成されている。また、シート被覆素子4は、光半導体装置8の一部品、すなわち、光半導体装置8を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
光半導体素子5は、例えば、電気エネルギーを光エネルギーに変換するLED(発光ダイオード素子)またはLD(半導体レーザー素子)である。好ましくは、光半導体素子5は、青色光を発光する青色LEDである。なお、光半導体素子5は、光半導体素子とは技術分野が異なるトランジスタなどの整流器(半導体素子)を含まない。
光半導体素子5は、左右方向および前後方向に沿う略平板形状を有している。また、光半導体素子5は、平面視略矩形状(好ましくは、平面視略正方形状)を有している。光半導体素子5は、電極10が設けられる電極面11と、電極面11の厚み方向(上下方向)に対向する対向面12と、電極面11および対向面12の周端縁を連結する側面13とを一体的に有する。
電極面11は、光半導体素子5における下面の一例である。電極面11には、複数(2個)の電極10が設けられている。複数の電極10のそれぞれは、電極面11から下側に向かってわずかに突出する形状を有する。
対向面12は、光半導体素子5における上面の一例である。
光半導体素子5の寸法は、適宜設定されており、具体的には、厚み(上下方向長さ)は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上、より好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下である。光半導体素子5の左右方向および/または前後方向における長さは、それぞれ、例えば、200μm以上、好ましくは、500μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、2000μm以下である。
波長変換シート1は、シート被覆素子4において、光半導体素子5から発光された光を面方向に拡散させながら、波長変換する光拡散−波長変換シートである。波長変換シート1は、平面視略矩形の平板状を有する。波長変換シート1は、厚み方向に投影したときに、光半導体素子5を含んでいる。波長変換シート1では、光半導体素子5の対向面12から上方に向かって、蛍光体層3および光拡散層2が順に配置されている。光拡散層2は、シート被覆素子4の上面の中央部を形成する。光拡散層2の上面は、後述する光反射性層7の上面と面一となっている。光拡散層3の中央部は、対向面12と接触している。波長変換シート1の周端部は、光半導体素子5よりも外側に位置しており、光反射性層7と接触している。
光反射性層7は、光半導体素子5および波長変換シート1の側方に配置され、光半導体素子5から主として側方に放射される光を反射することができる白色層である。光反射性層7は、平面視略矩形枠状を有している。光反射性層7は、下部14と、および、その上側に設けられる上部15とを一体的に備えている。
下部14は、光半導体素子5の側方(周囲、すなわち、左右方向外側および前後方向外側)に配置されている。具体的には、下部14は、光半導体素子の側面13と接触し、それを被覆している。下部14の内側部は、蛍光体層3の下面と接触している。下部14の外側部は、上部15と連続している。下部14は、平面視略枠形状を有している。下部14は、厚み方向に投影したときに、その内形が光半導体素子5と一致し、その外形が上部15の外形と一致するように形成されている。下部14の厚みは、光半導体素子5の厚みと同一である。
上部15は、波長変換シート1の側方(周囲、すなわち、左右方向外側および前後方向外側)に配置されている。具体的には、上部15は、波長変換シート1の周側面と接触し、それらを被覆している。上部15は、平面視略枠形状を有している。上部15は、厚み方向に投影したときに、その内形が波長変換シート1と一致し、その外形が下部14の外形と一致するように形成されている。上部15の開口は、下部14の開口に対して大きい。上部15の厚みは、光拡散層2の厚みTおよび蛍光体層3の厚みの合計と同一である。
光反射性層7は、100μm厚みとして450nm波長の光で照射したときの光透過率が、例えば、20%以下、好ましくは、10%以下であり、また、例えば、0%以上である。
光反射性層7は、例えば、樹脂と光反射性粒子とを含有する光反射樹脂組成物から形成(調製)されている。樹脂としては、上記した第1の樹脂と同様の樹脂、好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂が挙げられる。光反射性粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの酸化物、例えば、鉛白(塩基性炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリンなどの粘土鉱物などの、無機物が挙げられる。好ましくは、酸化チタンが挙げられる。光反射性粒子の屈折率は、例えば、2.0以上、好ましくは、2.5以上であり、また、例えば、5.0以下である。
樹脂と光反射性粒子との含有割合は、用途および目的に応じて適宜設定される。
7−2. シート被覆素子の製造方法
そして、このシート被覆素子4は、波長変換シート1を切断する第1工程(図4A参照)、複数の波長変換シート1における光拡散層2を第3剥離シート23の表面に配置する第2工程(図4B参照)、複数の光半導体素子5のそれぞれを複数の蛍光体層3のそれぞれの厚み方向一方面に固定する第3工程(図4C参照)、光反射性層7によって、複数の光半導体素子5および複数の波長変換シート1を被覆する第4工程(図5D参照)、素子集合体17を切断して、複数のシート被覆素子4を製造する第5工程(図5E参照)を順に備える、シート被覆素子4の製造方法によって、製造される。
(1)第1工程
図4Aの太い一点破線で示すように、第1工程では、1枚の波長変換シート1を、用途および目的に応じたサイズに切断して、複数枚の波長変換シート1を作製する。波長変換シート1の切断では、光拡散層2および蛍光体層3とともに、第1剥離シート21および第2剥離シート22を切断する。
(2)第2工程
第2工程では、まず、第1剥離シート21を光拡散層2から剥離し、次いで、図4Bに示すように、光拡散層2を、第3剥離シート23に配置する。具体的には、光拡散層2の厚み方向他方面を、第3剥離シート23の厚み方向一方面に接触させる。また、波長変換シート1を、面方向に互いに間隔を隔てて複数配置する。
第3剥離シート23としては、第1剥離シート21と同様のものが挙げられる。
(3)第3工程
第3工程では、図4Cに示すように、光半導体素子5を、蛍光体層3の厚み方向一方面に配置する。具体的には、まず、第2剥離シート22(図4B参照)を蛍光体層3から剥離し、その後、光半導体素子5の対向面12を、蛍光体層3の厚み方向一方面に接触させる。これにより、光半導体素子5は、Bステージの蛍光体層3に対して仮固定(密着)される。光拡散層2は、蛍光体層3に対して光半導体素子5の反対側に位置する。なお、電極10は、光半導体素子5に対して波長変換シート1の反対側に位置する。
その後、光拡散層2および蛍光体層3がBステージである場合、具体的には、光拡散層2が含有する第1の樹脂、および、蛍光体層3が含有する第2の樹脂が、Bステージである場合には、光拡散層2および蛍光体層3をCステージ化させる。
具体的には、Bステージの光拡散層2およびBステージの蛍光体層3を加熱する。加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、150℃以下である。また、加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下である。
第3工程によって、Cステージの光拡散層2、Cステージの蛍光体層3を備える複数の波長変換シート1が、第3剥離シート23に支持された状態で、作製される。
(Cステージの生成物)
蛍光体層3に含有されるフェニル系シリコーン樹脂組成物が反応(Cステージ化反応)して、生成物(あるいは硬化物)が得られる。つまり、ヒドロシリル付加反応の完結により、シリコーン樹脂組成物において、硬化性(具体的には、熱硬化性)が発現する。
Cステージの生成物において、ケイ素原子に直接結合する炭化水素基におけるフェニル基の含有割合は、例えば、30モル%以上、好ましくは、35モル%以上であり、また、例えば、55モル%以下、好ましくは、50モル%以下である。フェニル基の含有割合は、29Si−NMRにより算出される。フェニル基の含有割合の算出方法の詳細は、例えば、WO2011/125463などに記載される。
蛍光体層3に含有されるフェニル系シリコーン樹脂組成物のCステージ化によって、蛍光体層3が光半導体素子5と接着する。
光拡散層2に含有されるフェニル系シリコーン樹脂組成物の反応および生成物も、蛍光体層3に含有されるそれらと同一である。
(4)第4工程
図5Dに示すように、第4工程では、例えば、まず、光反射シート16(仮想線)を、複数の光半導体素子5および複数の波長変換シート1に対して、上下方向に間隔を隔てて対向配置する。
まず、光反射シート16を、光反射性層7を構成する光反射樹脂組成物(好ましくは、Bステージのフェニル系シリコーン樹脂および光反射性粒子(屈折率が、例えば、2.0以上、好ましくは、2.3以上、例えば、5.0以下)を含有する光反射樹脂組成物)から、面方向(上下方向に直交する方向)に沿うシート状に、形成する。
次いで、複数の光半導体素子5、複数の波長変換シート1および第3剥離シート23と、光反射シート16とを、熱プレス機(図示せず)にセットする。具体的には、複数の光半導体素子5と、光反射シート16とが対向配置される。
次いで、図5Dの矢印で示すように、光反射シート16を、複数の光半導体素子5および複数の波長変換シート1に対して、熱プレスする。
熱プレスの条件は、光反射シート16が複数の光半導体素子5および複数の波長変換シート1を埋設して変形するように、設定される。
この熱プレスによって、光反射シート16は、下部14および上部15を有する光反射性層7に形成される。
これによって、複数の光半導体素子5と、複数の波長変換シート1と、1つの光反射性層7とを備える素子集合体17が、第3剥離シート23に支持された状態で、得られる。
次いで、素子集合体17における光反射性層7を加熱してCステージ化する。具体的には、素子集合体17をプレス機30から取り出し、オーブンなどによって、加熱する。
その後、光反射性層7の上部を、例えば、グラインド加工、溶媒による拭き取り加工、粘着シートによる引き剥がし加工によって、除去する。これによって、光半導体素子5の電極面11を露出させる。
(5)第5工程
第5工程では、図5Fに示すように、面方向に隣接する光半導体素子5の間と、面方向に隣接する波長変換シート1の間とに位置する光反射性層7を、例えば、ダイシングなどによって切断する。これにより、素子集合体17を個片化する。
これによって、1つの光半導体素子5、1つの波長変換シート1と、1つの光反射性層7とを備えるシート被覆素子4が得られる。
7−3.光半導体装置の製造方法
その後、図5Gに示すように、シート被覆素子4を基板9に実装する。具体的には、光半導体素子5を基板9にフリップチップ実装する。より具体的には、光半導体素子5の電極10を基板9に設けられる端子(図示せず)と電気的に接続する。
これによって、基板9と、シート被覆素子4と、光反射性層7とを備える光半導体装置8が得られる。
光半導体装置8は、好ましくは、基板9と、光半導体素子5と、波長変換シート1と、光反射性層7とからなる。
8.第1実施形態の作用効果
この波長変換シート1では、光拡散層2が、30μm以上の厚みTを有するので、光拡散層2を十分に保形することができる。また、光拡散層2が、100μm以下の厚みTを有するので、波長変換シート1の薄型化、さらには、シート被覆素子4の薄型化、ひいては、光半導体装置8の薄型化を図ることができる。さらに、光拡散層2が、100μm以下の厚みを有するので、長期信頼性に優れる。
この波長変換シート1では、第1の樹脂と光拡散粒子との屈折率差の絶対値D1が、0.12以上であるので、色度のバラツキを低減できる。また、上記した屈折率差の絶対値D1が、0.18以下であるので、波長変換シート1で光半導体素子5を被覆したシート被覆素子4、および、それを備える光半導体装置8において、後方散乱を抑制することができる。
また、厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1に存在する光拡散粒子の体積が、0.0004cm以上であれば、色度のバラツキを低減することができる。
また、厚み方向から見たときの1cm当たりの波長変換シート1に存在する光拡散粒子の体積が0.0018cm以下であれば、後方散乱を効率的に抑制することができる。
また、蛍光体層3が第2光拡散粒子を含有すれば、光拡散層2および蛍光体層3がともに、光拡散粒子を含有する。そのため、光拡散層2における第1の光拡散粒子の含有割合を、蛍光体層3が第2の光拡散粒子を含有せず、光拡散層2のみが第1の光拡散粒子を含有する場合に比べて、低減することができる。その結果、光拡散樹脂組成物の取扱性を良好にすることができ、具体的には、光拡散樹脂組成物の粘度を低減することができる。
光拡散層2が、充填材およびチクソ付与粒子からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含有すれば、光拡散層2を強化できたり、あるいは、光拡散樹脂組成物の取扱性を良好にすることができる。
また、蛍光体層3が、Bステージの第2の樹脂を含有すれば、図4Cに示すように、蛍光体層3に光半導体素子5を容易に感圧接着させることができる。
蛍光体層を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上、90,000Pa以下の範囲にあれば、蛍光体層3の厚みを均一としながら、蛍光体層3に光半導体素子5を確実に感圧接着させることができる。
このシート被覆素子4によれば、上記した波長変換シート1を備えるので、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、後方散乱を抑制することができる。
シート被覆素子4が光反射性層7を備えれば、光の取出効率を向上させることができる。さらに、このシート被覆素子4は、長期信頼性に優れる。
光半導体装置8によれば、上記したシート被覆素子4を備えるので、薄型化を図りながら、色度のバラツキを低減できるとともに、後方散乱を抑制することができる。さらに、この光半導体装置8は、長期信頼性に優れる。
9.変形例
変形例において、上記した第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態において、第1の充填材は、第1の樹脂と実質的に同一の屈折率を有する。具体的には、第1の充填材は、光を実質的に拡散できない屈折率を有してればよく、例えば、第1の樹脂の屈折率と近似する屈折率を有することが許容される。詳しくは、第1の充填材と第1の樹脂との屈折率差が、例えば、0.02以下、さらには、0.01以下の微小値となることが、許容される。
第2の充填材は、第2の樹脂と実質的に同一の屈折率を有する。具体的には、第2の充填材は、光を実質的に拡散できない屈折率を有してればよく、例えば、第2の樹脂の屈折率と近似する屈折率を有することが許容される。詳しくは、第2の充填材と第2の樹脂との屈折率差が、例えば、0.02以下、さらには、0.01以下の微小値となることが、許容される。
第1実施形態では、図1に示すように、波長変換シート1は、光拡散層2と、蛍光体層3とを備える。しかし、図6に示すように、波長変換シート1は、さらに、透明層6を備えることもできる。
この波長変換シート1は、透明層6と、光拡散層2と、蛍光体層3とを厚み方向一方側に向かって順に備える。また、波長変換シート1は、好ましくは、透明層6と、光拡散層2と、蛍光体層3とのみからなる。
透明層6は、上記した透明樹脂を含有する透明樹脂組成物から、面方向に延びるシート形状を有する。透明層6は、光拡散層2の厚み方向他方面の全面に接触している。透明層6は、波長変換シート1において、厚み方向他方側面を形成する。
透明層6は、100μm厚みとして450nm波長の光で照射したときの光透過率が、例えば、80%超過、好ましくは、90%以上である。
厚み25μmの透明層6の全光線透過率は、例えば、80%以上、好ましくは、90%以上である。透明層6の厚みは、用途および目的に応じて適宜設定され、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
一方、光拡散層2は、波長変換シート1において、透明層6および蛍光体層3に介在される中間層を形成する。
第1実施形態では、波長変換シート1の製造方法において、図2に示すように、光拡散層2および蛍光体層3のそれぞれを作製し、その後、光拡散層2および蛍光体層3を貼り合わせている。
しかし、例えば、図示しないが、第1剥離シート21の厚み方向一方側に、光拡散層2および蛍光体層3を順に積層することもできる。具体的には、まず、光拡散層2を第1剥離シート21の厚み方向一方面に配置し、次いで、蛍光体樹脂組成物を光拡散層2の厚み方向一方面に塗布し、その後、加熱する。
あるいは、第2剥離シート22の厚み方向他方側に、蛍光体層3および光拡散層2を順に積層することもできる。
また、第1実施形態では、蛍光体層3を蛍光体樹脂組成物から形成しているが、例えば、蛍光体層3を蛍光体セラミックから、蛍光体セラミックプレートとして形成することもできる。
蛍光体セラミックから蛍光体層3を形成するには、セラミック材料としての蛍光体を焼結することにより蛍光体セラミックプレートを生成する。あるいは、蛍光体の原材料を焼結し、それによる化学反応により蛍光体セラミックプレートを生成する。
第1実施形態では、図5Dおよび図5Eに示すように、光反射シート16を用いて、光反射性層7を作製しているが、例えば、図示しないが、光反射シート16を用いず、光反射樹脂組成物を複数の光半導体素子5および複数の波長変換シート1の上に塗布などにより直接配置し、次いで、光反射樹脂組成物をCステージ化することにより、光反射性層7を作製することもできる。
上記した各変形例によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、図3に示すように、シート被覆素子4において、波長変換シート1が、平面視において、光反射性層7より小さく、かつ、光半導体素子5より大きいサイズを有している。
一方、第2実施形態では、図7に示すように、シート被覆素子4において、波長変換シート1が、平面視において、光反射性層7と同一サイズの外形形状を有する。
波長変換シート1の側面と、光反射性層7の側面とは、厚み方向に連続している。具体的には、波長変換シート1の側面と、光反射性層7の側面とは、面一である。
光反射性層7は、第1実施形態における上部15(図3参照)を有さない。
このシート被覆素子4を波長変換シート1を用いて製造するには、図1が参照されるように、まず、第2剥離シート22を蛍光体層3から剥離する。
次いで、図8Aに示すように、蛍光体層3の厚み方向一方面に光半導体素子5を配置する。具体的には、Bステージの蛍光体層3の厚み方向一方面に光半導体素子5の対向面12を密着(感圧接着)させる。
続いて、Bステージの蛍光体層3およびBステージの光拡散層2をCステージ化させる。
次いで、図8Bに示すように、光反射性層7を、複数の波長変換シート1および複数の光半導体素子5を被覆するように、蛍光体層3の厚み方向一方面に配置する。具体的には、光反射性層7を、隣接する波長変換シート1間と、隣接する光半導体素子5間とに充填する。
次いで、図8Cに示すように、光反射性層7の上部を除去して、複数の光半導体素子5の電極面11を露出させる。
次いで、図8Cの太い一点破線で示すように、隣接する光半導体素子5間の光反射性層7および波長変換シート1を切断する。
これにより、光半導体素子5、波長変換シート1および光反射性層7を備える複数のシート被覆素子4を、第1剥離シート21で支持された状態で、得る。
その後、図8Cの矢印で示すように、シート被覆素子4を第1剥離シート21から剥離する。
その後、図8Dに示すように、シート被覆素子4を基板9にフリップチップ実装する。
これによって、基板9およびシート被覆素子4を備える光半導体装置8を得る。
この第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態において、上記した第1実施形態および第2実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、図7に示すように、波長変換シート1の側面と、光反射性層7の側面とは、面一である。
一方、第3実施形態では、図9に示すように、波長変換シート1の側面と、光反射性層7の側面13とが、面一である。
波長変換シート1は、厚み方向に投影したときに、光半導体素子5と同一形状を有する。
光反射性層7において、下部14および上部15の内側面は、厚み方向に沿って面一である。
このシート被覆素子4を製造するには、図10Aの仮想線で示すように、まず、第2剥離シート22を蛍光体層3から剥離する。
次いで、図10Bに示すように、蛍光体層3の厚み方向一方面に光半導体素子5を配置する。具体的には、Bステージの蛍光体層3の厚み方向一方面に光半導体素子5の対向面12を密着(感圧接着)させる。
続いて、Bステージの蛍光体層3およびBステージの光拡散層2をCステージ化させる。
図10Cに示すように、次いで、第1剥離シート21を光拡散層2から剥離して、光拡散層2を別の第4剥離シート24に載置する。
第4剥離シート24は、第1剥離シート21と同様のものが挙げられる。第4剥離シート24は、平面視において、波長変換シート1および光半導体素子5より大きいサイズを有する。
その後、図10Dに示すように、光反射性層7によって、波長変換シート1および光半導体素子5を埋設するように、光反射性層7を第4剥離シート24の厚み方向一方側に配置する。
続いて、図10Eに示すように、光反射性層7の上部を除去して、光半導体素子5の電極面11を露出させる。
これによって、光半導体素子5、波長変換シート1および光反射性層7を備えるシート被覆素子4を、第4剥離シート24に支持された状態で得る。
その後、図10Eの矢印で示すように、第4剥離シート24をシート被覆素子4から剥離する。
その後、図10Fに示すように、シート被覆素子4を基板9にフリップチップ実装する。
これにより、基板9と、シート被覆素子4と、光反射性層7とを備える光半導体装置8が得られる。
この第3実施形態によっても、第1実施形態および第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以下に調製例、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら調製例、実施例および比較例に限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
調製例1
特開2016−037562号公報の実施例に記載の調製例1に準拠して、第1および第2の樹脂としての、Aステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物A(Bステージとなることができる1段反応硬化性樹脂)を調製した。
続いて、Aステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物を、100℃1時間で、反応(完全硬化、Cステージ化)させて、生成物を得た。
次いで、得られた生成物の29Si−NMRを測定して、ケイ素原子に直接結合している炭化水素基におけるフェニル基が占める割合(モル%)を算出したところ、48%であった。
また、Cステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物の屈折率を、多波長アッベ屈折率計(ATAGO社製iDR−M4)を使用し、波長589nmにて25℃で、測定したところ、1.56であった。
実施例1
(1)光拡散層の作製
第1の光拡散粒子としてのシリコーン系樹脂粒子、および、第1のチクソ付与粒子としての煙霧シリカを、調製例1のAステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物Aに、表1に記載の体積割合となるように、配合して混合することにより、光拡散性樹脂組成物(ワニス)を調製した。光拡散性樹脂組成物の25℃における、E型粘度計で測定される粘度は、20Pa・sであった。
続いて、図2に示すように、光拡散性樹脂組成物を、第1剥離シート21(PETフィルム、品名「SE−1」、厚み50μm、フジコー社製)の表面に、加熱後の厚みが75μmとなるようにコンマコーターで塗布し、続いて、90℃、5.7分(5分42秒)加熱(ベイク)した。これにより、Bステージの光拡散層2を、第1剥離シート21に支持された状態で、作製した。
(2)蛍光体層の作製
第2の充填材としてのガラス粒子、および、第2のチクソ付与粒子としての煙霧シリカを、調製例1のAステージのフェニル系シリコーン樹脂組成物Aに、表1に記載の体積割合となるように、配合して混合することにより、蛍光体樹脂組成物を調製した。
続いて、図2に示すように、蛍光体樹脂組成物を、第2剥離シート22(PETフィルム、品名「SE−1」、厚み50μm、フジコー社製)の表面に、加熱後の厚みが75μmとなるようにコンマコーターで塗布し、続いて、90℃、5.7分(5分42秒)加熱(ベイク)した。これにより、Bステージの蛍光体層3を、第2剥離シート22に支持された状態で、作製した。
(3)光拡散層および蛍光体層の貼り合わせ
次いで、光拡散層2および蛍光体層3をラミネータにより貼り合わせた。
これによって、光拡散層2および蛍光体層3を備える波長変換シート1を、第1の剥離シートおよび第2の剥離シートで挟まれた状態で、製造した。
その後、図4〜図5に示すように、波長変換シート1を用いて、光半導体素子5、波長変換シート1および光反射性層7を備えるシート被覆素子4を製造した。
実施例2〜11、および、比較例1〜9
表1〜表3に記載の処方に変更した以外は、実施例1と同様に処理して、波長変換シート1を製造し、続いて、シート被覆素子4を製造した。
なお、比較例9では、実施例1と同様に処理して、波長変換シート1を製造したが、光拡散層2を光半導体素子5に接触させて、光半導体素子5、光拡散層2および蛍光体層3を厚み方向に順に備える光半導体装置8を得た。つまり、実施例1の光半導体装置8における波長変換シート1では、光拡散層2および蛍光体層3の配置を逆転させた。
評価
1.蛍光体層の動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率G’)
実施例1で得られたBステージの蛍光体層3を、下記の条件で、動的粘弾性測定した。
[条件]
粘弾性装置:回転式レオメータ(C−VOR装置、マルバーン社製)
サンプル形状:円板形状
サンプル寸法:厚み225μm、直径8mm
歪量:10%
周波数:1Hz
プレート径:8mm
プレート間ギャップ:200μm
昇温速度20℃/分
温度範囲:20〜200℃
貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線を図11に示す。
貯蔵剪断弾性率G’の極小値は、2,000Paであった。
2. 色度のバラツキ
各実施例および各比較例のシート被覆素子4に関し、正面方向(0度:上方向)から斜め方向(−60度〜60度)に放射する光の色度(CIE、y)を、5度刻みで測定して、−60度〜60度の範囲における色度の最大と最小との差(Δu’v’)を算出した。なお、色度は、瞬間マルチ測光システム(「MCPD−9800」、大塚電子社製)を用いた。また、シート被覆素子4には、300mAの電流を印加した。その結果を表1〜表3に示す。
3.取り出し効率の低下率
各実施例および各比較例のシート被覆素子4を、図5Fに示すように、基板9にフリップチップ実装して、光半導体装置8を得た。この光半導体装置8を、300mAの電流を通電して、積分球により、明るさ(LOP)を測定した。
同時に、比較例8の明るさ(LOP)を100%として、他の実施例および比較例の光半導体装置8に対するLOPの比率を求めた。
その結果を表1〜表3に示す。
表1〜表3における各成分の詳細を以下に示す。
フェニル系シリコーン樹脂A:屈折率1.56、特開2016−037562号公報の調製例1に準拠して製造。
メチル系シリコーン樹脂B:屈折率1.41、KER2500(信越シリコーン社製)
シリコーン系樹脂粒子:屈折率1.42、平均粒子径2.0μm、トスパールTS120(東芝シリコーン社製)
酸化チタン粒子:屈折率2.7、平均粒子径0.36μm、R706(デュポン社製)
シリカ粒子:屈折率1.45、平均粒子径3.4μm、FB−3sdc(デンカ社製)
ガラス粒子:屈折率1.55、平均粒子径20μm、組成および組成比率(質量%):SiO/Al/CaO/MgO=60/20/15/5の無機粒子
煙霧シリカ:屈折率1.45、平均粒子径20nm、R976s(日本アエロジル社製)
蛍光体:平均粒子径17μm、Y468(ネモト・ルミマテリアル社製)
Figure 2018041860
Figure 2018041860
Figure 2018041860
なお、表1に記載の成分の数値は、各層における体積%を示す。
1 波長変換シート
2 光拡散層
3 蛍光体層
4 シート被覆素子
5 光半導体素子
7 光反射性層
8 光半導体装置
12 対向面(上面)
13 側面
D1 屈折率差の絶対値

Claims (9)

  1. 光半導体素子を被覆するための蛍光体層と、
    前記蛍光体層に対して前記光半導体素子の反対側に配置される前記光拡散層と
    を厚み方向に順に備え、
    前記光拡散層は、第1の樹脂および光拡散粒子を含有し、
    前記光拡散層は、30μm以上、100μm以下の厚みを有し、
    前記第1の樹脂と前記光拡散粒子との屈折率差の絶対値が、0.12以上、0.18以下であることを特徴とする、波長変換シート。
  2. 厚み方向から見たときの1cm当たりの前記波長変換シートに存在する前記光拡散粒子の体積が、0.0004cm以上、0.0018cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の波長変換シート。
  3. 前記蛍光体層は、前記光拡散粒子を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の波長変換シート。
  4. 前記光拡散層は、充填材およびチクソ付与粒子からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換シート。
  5. 前記蛍光体層は、Bステージの第2の樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換シート。
  6. 前記蛍光体層を、周波数1Hzおよび昇温速度20℃/分の条件で動的粘弾性測定することにより得られる貯蔵剪断弾性率G’と温度Tとの関係を示す曲線が、極小値を有し、
    前記極小値における温度Tが、40℃以上、200℃以下の範囲にあり、
    前記極小値における貯蔵剪断弾性率G’が、1,000Pa以上、90,000Pa以下の範囲にあることを特徴とする、請求項5に記載の波長変換シート。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換シートと、
    前記波長変換シートの前記蛍光体層に上面が被覆される光半導体素子と
    を備えることを特徴とする、シート被覆素子。
  8. 前記光半導体素子の側面に接触する反射層をさらに備えることを特徴とする、請求項7に記載のシート被覆素子。
  9. 請求項7または8に記載のシート被覆素子と、
    前記シート被覆素子の前記光半導体素子が実装される基板と
    を備えることを特徴とする、光半導体装置。
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