JP2014116587A - 蛍光体含有樹脂シート、これを用いたled素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貼り合わせ前の加工性に優れ、かつ貼り合わせ時の接着性にも優れた蛍光体含有樹脂シートを提供する。
【解決手段】蛍光体、樹脂および平均粒子径が10〜1000nmの金属酸化物粒子を含み、25℃での貯蔵弾性率が0.1MPa以上であり、100℃での貯蔵弾性率が0.1MPa未満である蛍光体含有樹脂シート。基材2と積層された状態の蛍光体含有樹脂シート1を仮固定シート3に固定する。次に、蛍光体含有樹脂シート1と基材2を切断して個片化する。続いて、実装基板5に実装されたLED素子4の上に、個片化された蛍光体含有樹脂シート1と基材2を位置合わせし、加熱圧着ツールで圧着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、LEDチップの発光波長を変換するためのシート状の蛍光材料に関する。
発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)は、その発光効率の目覚ましい向上を背景とし、低消費電力、高寿命、意匠性などを特長とした液晶ディスプレイ(LCD)用バックライト、車載用ヘッドライト、スポットライト、一般照明用途で急激に市場を拡大しつつある。
LEDの発光スペクトルは、LEDチップを形成する半導体材料に依存するためその発光色は限られている。そのため、LEDを用いてLCDバックライトや一般照明向けの白色光を得るためにはLEDチップ上にそれぞれのチップに適合した蛍光体を配置し、発光波長を変換する必要がある。具体的には、青色発光するLEDチップ上に黄色蛍光体を設置する方法、青色発光するLEDチップ上に赤および緑の蛍光体を設置する方法、紫外線を発するLEDチップ上に赤、緑、青の蛍光体を設置する方法などが提案されている。これらの中で、LEDチップの発光効率やコストの面から青色LED上に黄色蛍光体を設置する方法、および青色LED上に赤および緑の蛍光体を設置する方法が現在最も広く採用されている。
LEDチップ上に蛍光体を設置する具体的な方法の1つとして、LEDチップ上に、蛍光体を含有したシート(以下蛍光体含有樹脂シート)を貼り合わせる方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。この方法は、従来実用化されている蛍光体を分散した液状樹脂をLEDチップ上にディスペンスして硬化する方法と比較して、一定量の蛍光体をLEDチップ上に配置することが容易であり、結果として得られる白色LEDの色や輝度を均一にできる点で優れている。
特開2009−235368号公報 特開2010−123802号公報 特許2011−102004号公報
蛍光体含有樹脂シートをLEDチップに貼り合わせる方法は、前述のように液状蛍光体樹脂を用いるよりも色や輝度の安定化のためには優れた方法ではあるが、加工の難しさという問題を含んでいる。蛍光体含有樹脂シートをLEDチップの大きさに個片化するための切断加工が煩雑となる恐れがあり、また、LEDチップ上の電極部などに相当する部分には予め孔開け加工などを施す必要がある。そのために、加工性に優れる蛍光体含有樹脂シート材料を開発することが重要となる。
一方で、蛍光体含有樹脂シートにはLEDチップ上に貼り合わせるために粘着性ないし接着性を付与することが必須である。例えば、特許文献1では、未硬化のシリコーン樹脂に蛍光体を分散させたシート材料を成形し、貼り合わせ後に熱硬化させて強固な接着を得る方法が開示されている。しかし、ここで開示された方法では、蛍光体含有樹脂シートに含まれる樹脂主成分を硬化後のシリコーン樹脂とすると接着性を得ることが難しいため、貼り合わせ前の蛍光体含有樹脂シートは未硬化状態であり、半固体状あるいは柔らかい固体状であり、切断や孔開け加工を高精度に行うことは非常に難しい。
また、特許文献2では、接着性を確保するために蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない接着層の2層構造としており、硬化前と硬化後のそれぞれにおける高温(150℃)弾性率を規定している。2層構造とすることで高濃度に蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない接着層を機能分離しており、それぞれの高温時の弾性率を規定しているので貼り付け性には優れているが、常温での物性を特定しておらず貼り付け前の孔開けや切断といった機械的な加工性は考慮されていない。
さらに特許文献3では無機の蛍光体プレートと接着層を積層した複合シートが開示されており、無機の蛍光体プレートはダイシングで切断出来ることが開示されているが、接着層はシリコーン系エラストマーであり室温での機械加工性は不明である。
このように、貼り合わせ前の加工性に優れ、かつ貼り合わせ時の接着性にも優れた蛍光体含有樹脂シートは得られていなかった。本発明はかかる特性を両立する蛍光体含有樹脂シートを提供することを目的とする。
本発明は、蛍光体、樹脂および平均粒子径が10〜1000nmの金属酸化物粒子を含み、25℃での貯蔵弾性率が0.1MPa以上であり、100℃での貯蔵弾性率が0.1MPa未満である蛍光体含有樹脂シートである。
本発明によれば、蛍光体含有樹脂シートは室温付近では高い貯蔵弾性率を持つために、切断、孔開けなどの機械的加工性に優れている。また高温では低い貯蔵弾性率を持つために、LED素子への貼り付けを高温で行うことで優れた接着性を持つ。さらに、金属酸化物粒子を含有させることによって、シートの室温でのタックを抑制するとともに、表面粗さが小さくなり、貼り合わせ時の接着性をより向上させることができる。
本発明の蛍光体含有樹脂シートによるLED発光装置製造工程の第1の例。 本発明の蛍光体含有樹脂シートによるLED発光装置製造工程の第2の例。 本発明の蛍光体含有樹脂シートによるLED発光装置製造工程の第3の例。
本発明の蛍光体含有樹脂シートは、蛍光体、樹脂および平均粒子径が10〜1000nmの金属酸化物粒子を含むものである。必要に応じその他の成分を含んでいてもよい。
本発明に使用される樹脂は、蛍光体を内部に含有させる樹脂であり、最終的にシートを形成する。よって、内部に蛍光体を均質に分散させられるものであり、シート形成できるものであれば、いかなる樹脂でも構わない。具体的には、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、PET変性ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状オレフィン、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、変性アクリル、ポリスチレン樹脂及びアクリルニトリル・スチレン共重合体樹脂等が挙げられる。本発明においては、透明性の面からシリコーン樹脂やエポキシ樹脂が好ましく用いられる。更に耐熱性の面から、シリコーン樹脂が特に好ましく用いられる。
本発明で用いられるシリコーン樹脂としては、硬化型シリコーンゴムが好ましい。一液型、二液型(三液型)のいずれの液構成を使用してもよい。硬化型シリコーンゴムには、空気中の水分あるいは触媒によって縮合反応を起こすタイプとして脱アルコール型、脱オキシム型、脱酢酸型、脱ヒドロキシルアミン型などがある。また、触媒によってヒドロシリル化反応を起こすタイプとして付加反応型がある。これらのいずれのタイプの硬化型シリコーンゴムを使用してもよい。特に、付加反応型のシリコーンゴムは硬化反応に伴う副成物がなく、硬化収縮が小さい点、加熱により硬化を早めることが容易な点でより好ましい。
付加反応型のシリコーンゴムは、一例として、ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、ケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物のヒドロシリル化反応により形成される。このような材料としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン、ノルボルネニルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン等のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン-CO-メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン-CO-メチルフェニルポリシロキサン等のケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物のヒドロシリル化反応により形成されるものが挙げられる。また、他にも、例えば特開2010−159411号公報に記載されているような公知のものを利用することができる。
付加反応型のシリコーンゴムは、一例として、ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、ケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物のヒドロシリル化反応により形成される。本発明においては、下記の(A)〜(D)の組成を含む架橋性シリコーン組成物(以下、「本組成物」という)をヒドロシリル化反応してなる架橋物であるシリコーン樹脂を用いることで後述の特性が得られる。ただし、該特性を得る手段は必ずしもこれに限られるものではない。
(A)平均単位式:
(R SiO2/2)a(RSiO3/2)b(R1/2)c
(式中、Rはフェニル基、炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基、または炭素原子数2〜6のアルケニル基であり、ただし、Rの65〜75モル%はフェニルであり、Rの10〜20モル%はアルケニル基であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基であり、a、b、およびcは、0.5≦a≦0.6、0.4≦b≦0.5、0≦c≦0.1、かつa+b=1を満たす数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、
(B)一般式:
SiO(R SiO)SiR
(式中、Rはフェニル基、炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基、または炭素原子数2〜6のアルケニル基であり、ただし、Rの40〜70モル%はフェニルであり、Rの少なくとも1個はアルケニル基であり、mは5〜50の整数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン{(A)成分100重量部に対して5〜15重量部}
(C)一般式:
(HR SiO)SiR
(式中、Rはフェニル基、または炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基であり、ただし、Rの30〜70モル%はフェニルである。)
で表されるオルガノトリシロキサン{(A)成分中と(B)成分中のアルケニル基の合計に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2となる量}、および
(D)ヒドロシリル化反応用触媒{(A)成分と(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するに十分な量}。
本発明を実施するにあたって有用なシリコーン樹脂の一例は上記の組成のものである。(A)成分の一般式においてa、b、およびcの値は得られる架橋物の室温での十分な硬さが得られ、かつ高温での軟化が本発明を実施するに十分である範囲に定められている。(B)成分の一般式において、フェニル基の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる架橋物の高温での軟化が不十分であり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる架橋物の透明性が失われ、その機械的強度も低下する。また、式中、Rの少なくとも1個はアルケニル基である。これは、アルケニル基を有さないと、本成分が架橋反応に取り込まれず、得られる架橋物から本成分がブリードアウトするおそれがあるからである。また、式中、mは5〜50の範囲内の整数であり、これは、得られる架橋物の機械的強度を維持しつつ取扱作業性を保持する範囲である。
本組成物において、(B)成分の含有量は、(A)成分100重量部に対して5〜15重量部の範囲内となる量で、得られる架橋物の高温での十分な軟化を得るための範囲である。
(C)成分の一般式において、式中、Rはフェニル基、または炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基が例示される。Rのシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘプチル基が例示される。なお、Rの内、フェニル基の含有量は30〜70モル%の範囲内である。これは、得られる架橋物の高温での十分な軟化が得られ、かつ透明性と機械的強度を保つ範囲である。
本組成物において、(C)成分の含有量は、(A)成分中および(B)成分中のアルケニル基の合計に対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2の範囲内となる量であり、これは得られる架橋物の室温での十分な硬さが得られる範囲である。
(D)成分は、(A)成分および(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するためのヒドロシリル化反応用触媒である。(D)成分としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示され、本組成物の硬化を著しく促進できることから白金系触媒が好ましい。この白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−アルケニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体が例示され、特に、白金−アルケニルシロキサン錯体であることが好ましい。このアルケニルシロキサンとしては、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのメチル基の一部をエチル基、フェニル基等で置換したアルケニルシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのビニル基をアリル基、ヘキセニル基等で置換したアルケニルシロキサンが例示される。特に、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性が良好であることから、1,3−ジビニル−1,1,3,3−トテラメチルジシロキサンが好ましい。また、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性を向上させることができることから、この錯体に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジアリル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等のアルケニルシロキサンやジメチルシロキサンオリゴマー等のオルガノシロキサンオリゴマーを添加することが好ましく、特に、アルケニルシロキサンを添加することが好ましい。
本組成物において、(D)成分の含有量は、(A)成分および(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するための十分な量であれば特に限定されないが、好ましくは、本組成物に対して、本成分中の金属原子が質量単位で0.01〜500ppmの範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.01〜100ppmの範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.01〜50ppmの範囲内となる量であることが好ましい。これは、得られる組成物が十分に架橋し、かつ着色等の問題を生じない範囲である。
本組成物は、上記(A)成分〜(D)成分から少なくともなるが、その他任意の成分として、エチニルヘキサノール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の反応抑制剤を含有してもよい。この反応抑制剤の含有量は限定されないが、本組成物の重量に対して1〜5,000ppmの範囲内であることが好ましい。反応抑制剤の含有量を調整することにより、得られるシリコーン樹脂の貯蔵弾性率を調整することもできる。
これらの樹脂を適宜設計することで、室温(25℃)での貯蔵弾性率と高温(100℃)での貯蔵弾性率を制御し、本発明の実施に有用な樹脂が得られる。
また、市販されているものとして、一般的なLED用途のシリコーン封止材から適切な貯蔵弾性率を持つものを選択して使用することも可能である。具体例としては、東レ・ダウコーニング社製のOE−6630A/B、OE−6520A/Bなどがある。
また、添加剤として塗布膜安定化のための分散剤やレベリング剤、シート表面の改質剤としてシランカップリング剤等の接着補助剤等を添加することも可能である。また、蛍光体沈降抑制剤としてシリコーン微粒子等の無機粒子を添加することも可能である。
これらの樹脂に、蛍光体を分散させた蛍光体含有樹脂シートの貯蔵弾性率を、25℃で0.1MPa以上、100℃で0.1MPa未満にすることが本発明において必須である。より望ましくは、25℃で0.5MPa以上、100℃で0.05MPa未満であり、さらに望ましくは、25℃で1MPa以上、100℃で0.01MPa未満である。
ここで言う貯蔵弾性率とは、動的粘弾性測定を行った場合の貯蔵弾性率である。動的粘弾性とは、材料にある正弦周波数で剪断歪みを加えたときに、定常状態に達した場合に現れる剪断応力を歪みと位相の一致する成分(弾性的成分)と、歪みと位相が90°遅れた成分(粘性的成分)に分解して、材料の動的な力学特性を解析する手法である。ここで剪断歪みに位相が一致する応力成分を剪断歪みで除したものが、貯蔵弾性率G’であり、各温度における動的な歪みに対する材料の変形、追随を表すものであるので、材料の加工性や接着性に密接に関連している。
本発明における蛍光体含有樹脂シートについての場合は、25℃で0.1MPa以上の貯蔵弾性率を有することにより、室温(25℃)での金型打ち抜きによる孔開け加工や、刃体による切断加工にといった早い剪断応力に対してもシートが周囲の変形無しに孔開け、切断されるので高い寸法精度での加工性が得られる。室温における貯蔵弾性率の上限は本発明の目的のためには特に制限されないが、LED素子と貼り合わせた後の応力歪みを提言する必要性を考慮すると1GPa以下であることが望ましい。また、100℃において貯蔵弾性率が0.1MPa未満であることによって、60℃〜250℃での加熱貼り付けを行えばLEDチップ表面の形状に対して素早く変形して追従し、高い接着力が得られるものである。100℃において0.1MPa未満の貯蔵弾性率が得られる蛍光体含有樹脂シートであれば、室温から温度を上げていくに従い貯蔵弾性率が低下し、100℃未満でも貼り付け性は温度上昇と共に良好となるが実用的な接着性を得るためには60℃以上が好適である。またこのような蛍光体含有樹脂シートは100℃を超えて加熱することでさらに貯蔵弾性率の低下が進み、貼り付け性が良好になるが、250℃を超える温度では通常、樹脂の熱膨張、熱収縮や熱分解の問題が発生しやすい。従って好適な加熱貼り付け温度は60℃〜250℃である。100℃における貯蔵弾性率の下限は本発明の目的のためには特に制限されないが、LED素子上への加熱貼り付け時に流動性が高すぎると、貼り付け前に切断や孔開けで加工した形状が保持できなくなるので、0.001MPa以上であることが望ましい。
蛍光体含有樹脂シートとして上記の貯蔵弾性率が得られるのであれば、そこに含まれる樹脂は未硬化または半硬化状態のものであってもよいが、以下の通りシートの取扱性・保存性等を考慮すると、含まれる樹脂は硬化後のものであることが好ましい。樹脂が未硬化、もしくは半硬化状態であると、蛍光体含有樹脂シートの保存中に室温で硬化反応が進み、貯蔵弾性率が適正な範囲から外れる恐れがある。これを防ぐためには樹脂は硬化完了しているかもしくは室温保存で1ヶ月程度の長期間、貯蔵弾性率が変化しない程度に硬化が進行していることが望ましい。
蛍光体は、LEDチップから放出される青色光、紫色光、紫外光を吸収して波長を変換し、LEDチップの光と異なる波長の赤、橙色、黄色、緑色、青色領域の波長の光を放出するものである。これにより、LEDチップから放出される光の一部と、蛍光体から放出される光の一部とが混合して、白色を含む多色系のLEDが得られる。具体的には、青色系LEDにLEDからの光によって黄色系の発光色を発光する蛍光体を光学的に組み合わせることによって、単一のLEDチップを用いて白色系を発光させることができる。
上述のような蛍光体には、緑色に発光する蛍光体、青色に発光する蛍光体、黄色に発光する蛍光体、赤色に発光する蛍光体等の種々の蛍光体がある。本発明に用いられる具体的な蛍光体としては、有機蛍光体、無機蛍光体、蛍光顔料、蛍光染料等公知の蛍光体が挙げられる。有機蛍光体としては、アリルスルホアミド・メラミンホルムアルデヒド共縮合染色物やペリレン系蛍光体等を挙げることができ、長期間使用可能な点からペリレン系蛍光体が好ましく用いられる。本発明に特に好ましく用いられる蛍光物質としては、無機蛍光体が挙げられる。以下に本発明に用いられる無機蛍光体について記載する。
緑色に発光する蛍光体として、例えば、SrAl:Eu、YSiO:Ce,Tb、MgAl1119:Ce,Tb、SrAl1225:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Ga:Euなどがある。
青色に発光する蛍光体として、例えば、Sr(POCl:Eu、(SrCaBa)(POCl:Eu、(BaCa)(POCl:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Cl:Eu,Mn、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)(POCl:Eu,Mnなどがある。
緑色から黄色に発光する蛍光体として、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦括されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット酸化物蛍光体、及び、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体などがある(いわゆるYAG系蛍光体)。具体的には、Ln12:R(Lnは、Y、Gd、Laから選ばれる少なくとも1以上である。Mは、Al、Caの少なくともいずれか一方を含む。Rは、ランタノイド系である。)、(Y1−xGa(Al1−yGa12:R(Rは、Ce、Tb、Pr、Sm、Eu、Dy、Hoから選ばれる少なくとも1以上である。0<Rx<0.5、0<y<0.5である。)を使用することができる。
赤色に発光する蛍光体として、例えば、YS:Eu、LaS:Eu、Y:Eu、GdS:Euなどがある。
また、現在主流の青色LEDに対応し発光する蛍光体としては、Y(Al,Ga)12:Ce,(Y,Gd)Al12:Ce,LuAl12:Ce,YAl12:CeなどのYAG系蛍光体、TbAl12:CeなどのTAG系蛍光体、(Ba,Sr)SiO:Eu系蛍光体やCaScSi12:Ce系蛍光体、(Sr,Ba,Mg)SiO:Euなどのシリケート系蛍光体、(Ca,Sr)Si:Eu、(Ca,Sr)AlSiN:Eu、CaSiAlN:Eu等のナイトライド系蛍光体、Cax(Si,Al)12(O,N)16:Euなどのオキシナイトライド系蛍光体、さらには(Ba,Sr,Ca)Si:Eu系蛍光体、CaMgSi16Cl:Eu系蛍光体、SrAl:Eu,SrAl1425:Eu等の蛍光体が挙げられる。
これらの中では、YAG系蛍光体、TAG系蛍光体、シリケート系蛍光体が、発光効率や輝度などの点で好ましく用いられる。
上記以外にも、用途や目的とする発光色に応じて公知の蛍光体を用いることができる。
蛍光体の粒子サイズは、特に制限はないが、D50が0.05μm以上のものが好ましく、3μm以上のものがより好ましい。また、D50が30μm以下のものが好ましく、20μm以下のものがより好ましい。ここでD50とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布において、小粒径側からの通過分積算が50%となるときの粒子径のことをいう。D50が前記範囲であると、蛍光体含有樹脂シート中の蛍光体の分散性が良好で、安定な発光が得られる。
本発明の蛍光体含有樹脂シートは、平均粒子径が10〜1000nmの金属酸化物粒子を含むことで、蛍光体含有樹脂シートの接着性を制御することができる。すなわち、室温(25℃以下)における蛍光体含有樹脂シートのタック(粘着性)を抑制し、高温時(100℃以上)における蛍光体含有樹脂シートの接着性を向上させることができる。特に、蛍光体の含有割合が低い蛍光体含有樹脂シートにおいては、室温でのタックが問題になることがあるが、前記範囲の金属酸化物粒子を含むことによって、蛍光体含有樹脂シートのタックを抑制することができる。シート表面のタックが高い場合には、得られた蛍光体含有樹脂シートの孔開け加工性や切断加工性が低下するため好ましくない。また、蛍光体が高濃度に含まれる蛍光体含有樹脂シートにおいては、表面粗さが粗くなりやすいため、蛍光体含有樹脂シートの高温時の接着性が低下することがあるが、前記範囲の金属酸化物粒子を含むことによって、表面粗さを抑制することが可能になる。
ここでいう平均粒子径とは、以下の方法で求められる粒子径の平均値である。走査型電子顕微鏡(SEM)で粒子を観察して得られる2次元画像から、粒子の外縁と2点で交わる直線の当該2つの交点間の距離が最大になるものを算出し、それを粒子径と定義する。さらに任意の20個の異なる粒子に対して同様の測定を行い、得られた粒子径の平均値を平均粒子径とする。例えば、蛍光体含有樹脂シート中に存在する前記金属酸化物粒子の粒径を測定する場合は、機械研磨法、ミクロトーム法、CP法(Cross-section Polisher)および集束イオンビーム(FIB)加工法のいずれかの方法で、蛍光体含有樹脂シートの断面研磨を行った後、得られた研磨断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して得られる2次元画像から、前記方法と同様にして平均粒子径を算出することができる。平均粒子径が10nm以上であれば、金属酸化物粒子の再凝集もしづらいため本発明の効果が十分に得られる。また1000nm以下であることで蛍光体含有樹脂シートの表面粗さを抑制することができる。さらに、200nm以下であることが好ましく、その範囲にあることで、LED発光素子の光学特性が良好になる。
本発明の蛍光体含有樹脂シートに含有される金属酸化物粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、イットリア、セリア、マグネシア、酸化亜鉛、酸化マンガン、酸化銅、酸化鉄、酸化ホルミウム、酸化鉛および酸化スズなどが挙げられ、特にシート中に分散させやすい点からアルミナが好ましい。
本発明の蛍光体含有樹脂シート中の、金属酸化物微粒子の含有量は、樹脂100重量部に対して下限としては1重量部以上であることが好ましく、3重量部以上であることがより好ましい。また、上限としては50重量部以下であることが好ましく、20重量部以下であることがより好ましい。1重量部以上であることで、蛍光体含有樹脂シートの接着性を制御することができる。また、50重量部以下の含有により、蛍光体含有樹脂組成物の粘度を過度に上昇させない。
本発明における蛍光体含有樹脂シートの算術平均粗さRaの上限としては、1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましく、0.6μm以下であることがさらに好ましい。Raの下限としては、特に制限するものではないが、技術的に0.01μmを下回ることは困難である。Raが上記範囲であることによって、蛍光体含有樹脂シートとLEDチップとの接着を確実に実施することができる。本発明においては、金属酸化物粒子の量を任意に、好ましくは上記範囲で調節することで、Raの値をコントロールする事が可能になる。なお、算術平均粗さRaの値は、JIS:B0601(2001年)の4.2.1「輪郭曲線の算術平均高さ」によって表されるものである。
本発明の蛍光体含有樹脂シートは、後に詳しく説明するように、LEDの表面被覆用途に特に好ましく用いられる。その際、蛍光体含有樹脂シート中の蛍光体の含有量が上記範囲であることで、優れた性能を示すLED発光装置を得ることができる。
本発明の蛍光体含有樹脂シートの膜厚は、蛍光体含有量と、所望の光学特性から決められる。蛍光体含有量は上述のように作業性の観点から限界があるので、膜厚は10μm以上あることが好ましい。蛍光体含有樹脂シートの光学特性・耐熱性を高める観点からは、蛍光体含有樹脂シートの膜厚は1000μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。蛍光体含有樹脂シートを1000μm以下の膜厚にすることによって、バインダ樹脂による光吸収や光散乱を低減することができるので、光学的に優れた蛍光体含有樹脂シートとなる。
本発明における蛍光体含有樹脂シートの膜厚は、JIS K7130(1999)プラスチック−フィルム及びシート−厚さ測定方法における機械的走査による厚さの測定方法A法に基づいて測定される膜厚(平均膜厚)のことをいう。
耐熱性とはLEDチップ内で発生した熱に対する耐性を示す。耐熱性は、LEDを室温で発光させた場合と高温で発光させた場合の輝度を比較し、高温での輝度がどの程度低下するかを測定することによって評価することができる。
本発明の蛍光体含有樹脂シートの作製方法を説明する。なお、以下は一例であり蛍光体含有樹脂シートの作製方法はこれに限定されない。まず、蛍光体含有樹脂シート形成用の塗布液として蛍光体を樹脂に分散した溶液(以下「シート作成用蛍光体分散樹脂」という)を作製する。シート作成用蛍光体分散樹脂は蛍光体と樹脂を適当な溶媒中で混合することによって得られる。付加反応型シリコーン樹脂を用いる場合は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する化合物と、ケイ素原子に結合した水素原子を有する化合物を混合すると、室温でも硬化反応が始まることがあるので、さらにアセチレン化合物などのヒドロシリル化反応遅延剤をシート作成用蛍光体分散樹脂に配合して、ポットライフを延長することも可能である。また、添加剤として塗布膜安定化のための分散剤やレベリング剤、シート表面の改質剤としてシランカップリング剤等の接着補助剤等をシート作成用蛍光体分散樹脂に混合することも可能である。また、蛍光体沈降抑制剤としてシリコーン微粒子等をシート作成用蛍光体分散樹脂に混合することも可能である。
流動性を適切にするために溶媒を加えて溶液とすることもできる。溶媒は流動状態の樹脂の粘度を調整できるものであれば、特に限定されない。例えば、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、アセトン、テルピネオール等が挙げられる。
これらの成分を所定の組成になるよう調合した後、ホモジナイザー、自公転型攪拌機、3本ローラー、ボールミル、遊星式ボールミル、ビーズミル等の撹拌・混練機で均質に混合分散することで、シート作成用蛍光体分散樹脂が得られる。混合分散後、もしくは混合分散の過程で、真空もしくは減圧条件下で脱泡することも好ましく行われる。
次に、シート作成用蛍光体分散樹脂を基材上に塗布し、乾燥させる。塗布は、リバースロールコーター、ブレードコーター、スリットダイコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、リバースロールコーター、ブレードコーター、キスコーター、ナチュラルロールコーター、エアーナイフコーター、ロールブレードコーター、バリバーロールブレードコーター、トゥーストリームコーター、ロッドコーター、ワイヤーバーコーター、アプリケーター、ディップコーター、カーテンコーター、スピンコーター、ナイフコーター等により行うことができる。蛍光体含有樹脂シート膜厚の均一性を得るためにはスリットダイコーターで塗布することが好ましい。また、本発明の蛍光体含有樹脂シートはスクリーン印刷やグラビア印刷、平版印刷などの印刷法を用いても作製することもできる。印刷法を用いる場合には、特にスクリーン印刷が好ましく用いられる。
シートの乾燥は熱風乾燥機や赤外線乾燥機等の一般的な加熱装置を用いて行うことができる。シートの加熱硬化には、熱風乾燥機や赤外線乾燥機等の一般的な加熱装置が用いられる。この場合、加熱硬化条件は、通常、40〜250℃で1分〜5時間、好ましくは100℃〜200℃で2分〜3時間である。
基材としては、特に制限無く公知の金属、フィルム、ガラス、セラミック、紙等を使用することができる。具体的には、アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅、鉄などの金属板や箔、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、アラミドなどのプラスチックのフィルム、前記プラスチックがラミネートされた紙、または前記プラスチックによりコーティングされた紙、前記金属がラミネートまたは蒸着された紙、前記金属がラミネートまたは蒸着されたプラスチックフイルムなどが挙げられる。また、基材が金属板の場合、表面にクロム系やニッケル系などのメッキ処理やセラミック処理されていてもよい。これらの中でも、蛍光体含有樹脂シートをLED素子に貼りつける際の密着性から、基材は柔軟なフィルム状であることが好ましい。また、フィルム状の基材を取り扱う際に破断などの恐れがないように強度が高いフィルムが好ましい。それらの要求特性や経済性の面で樹脂フィルムが好ましく、これらの中でも、経済性、取り扱い性の面でPETフィルムが好ましい。また、樹脂の硬化や蛍光体含有樹脂シートをLEDに貼り合わせる際に200℃以上の高温を必要とする場合は、耐熱性の面でポリイミドフィルムが好ましい。シートの剥離のし易さから、基材は、あらかじめ表面が離型処理されていてもよい。
基材の厚さは特に制限はないが、下限としては40μm以上が好ましく、60μm以上がより好ましい。また、上限としては5000μm以下が好ましく、3000μm以下がより好ましい。
本発明の蛍光体含有樹脂シートは、LED素子に波長変換層として貼り付けられ、発光装置として使用される。本発明ではLED素子にシートを貼り付ける際に、加熱して貼り付ける。加熱温度は、60℃以上250℃以下が望ましく、より望ましくは60℃以上150℃以下である。60℃以上にすることで、室温と貼り付け温度での弾性率差を大きくするための樹脂設計が容易となる。また、250℃以下にすることで、基材および蛍光体含有樹脂シートの熱膨張、熱収縮を小さくすることができるので、貼り合わせの精度を高めることができる。特に、蛍光体含有樹脂シートに予め孔開け加工を施して、LED素子上の所定部分と位置合わせを行う場合などには貼り合わせの位置精度は重要である。貼り合わせの精度を高めるためには150℃以下で貼り合わせることがより好適である。さらに、本発明によるLED発光装置の信頼性向上のためには、蛍光体含有樹脂シートとLED素子の間に応力歪みが無いことが好ましい。そのため、貼り合わせ温度はLED発光装置の動作温度近辺、好ましくは動作温度の±20℃以内にしておくことが好ましい。LED発光装置は、点灯時には80℃〜130℃まで温度が上昇する。よって、動作温度と貼り合わせ温度を近づける意味でも、貼り合わせ温度は60℃以上150℃以下が望ましい。従って、100℃で十分に低貯蔵弾性率化するように設計された蛍光体含有樹脂シートの特性が重要である。
蛍光体含有樹脂シートを貼り合わせる方法としては、所望の温度で加熱加圧できる装置であれば既存の任意の装置が利用できる。後述するように、蛍光体含有樹脂シートを個片に切断してから、個別のLED素子に貼り合わせる方法と、ダイシング前のLED素子を作り付けたウェハに一括貼り合わせを経て、ウェハのダイシングと蛍光体含有樹脂シートの切断を一括して行う方法があるが、蛍光体含有樹脂シートを個片に分割してから貼り合わせる方法の場合は、フリップチップボンダーが利用できる。ウェハレベルのLED素子に一括して貼り付ける際には、100mm角程度の加熱部分を有する加熱圧着ツールなどで貼り合わせる。いずれの場合も、高温で蛍光体含有樹脂シートをLED素子に熱融着させてから、室温まで放冷し、基材を剥離する。本発明のような温度と弾性率の関係を持たせることで、熱融着後に室温まで放冷却したあとの蛍光体含有樹脂シートはLED素子に強固に密着しつつ、基材から容易に剥離することが可能となる。
蛍光体含有樹脂シートを切断加工する方法について説明する。蛍光体含有樹脂シートは、LED素子への貼り付け前に予め個片に切断し、個別のLED素子に貼り付ける方法と、ウェハレベルのLED素子に蛍光体含有樹脂シートを貼り付けてからウェハのダイシングと同時に一括して蛍光体含有樹脂シートを切断する方法がある。貼りつけ前に予め切断する場合には、均一に形成された蛍光体含有樹脂シートを、レーザーによる加工、あるいは刃物による切削によって所定の形状に加工し、分割する。レーザーによる加工は、高エネルギーが付与されるので樹脂の焼け焦げや蛍光体の劣化を回避することが非常に難しく、刃物による切削が望ましい。刃物で切断する上で加工性を向上するために、蛍光体含有樹脂シートの25℃での貯蔵弾性率が0.1MPa以上であることや、蛍光体含有樹脂シートのタックがないことが非常に重要となる。刃物での切削方法としては、単純な刃物を押し込んで切る方法と、回転刃によって切る方法があり、いずれも好適に使用できる。回転刃によって切断する装置としては、ダイサーと呼ばれる半導体基板を個別のチップに切断(ダイシング)するのに用いる装置が好適に利用できる。ダイサーを用いれば、回転刃の厚みや条件設定により、分割ラインの幅を精密に制御できるため、単純な刃物の押し込みにより切断するよりも高い加工精度が得られる。
基材と積層された状態の蛍光体含有樹脂シートを切断する場合には、基材ごと個片化しても良いし、あるいは蛍光体含有樹脂シートは個片化しつつ、基材は切断しなくても構わない。あるいは基材は貫通しない切り込みラインが入る所謂ハーフカットでも良い。そのように個片化した蛍光体含有樹脂シートを、個別のLEDチップ上に加熱融着させる。蛍光体含有樹脂シートを基材ごと個片化する場合の、個片化・LED素子貼り合わせ・ダイシングの工程の一例を、図1に示す。図1の工程には、蛍光体含有樹脂シートを個片に切断する工程、および該個片に切断された蛍光体含有シートを加熱してLED素子に貼り付ける工程が含まれる。図1の(a)は、基材2と積層された状態の本発明の蛍光体含有樹脂シート1を仮固定シート3に固定したところである。図1に示した工程では、蛍光体含有樹脂シート1と基材2はいずれも個片化するので、取り扱いが容易なように仮固定シート3に固定しておく。次に(b)に示すように蛍光体含有樹脂シート1と基材2を切断して個片化する。続いて、(c)に示すように実装基板5に実装されたLED素子4の上に、個片化された蛍光体含有樹脂シート1と基材2を位置合わせし、(d)に示すように加熱圧着ツールで圧着する。このとき、蛍光体含有樹脂シート1とLED素子4の間に空気を噛み込まないように、圧着工程は真空下あるいは減圧下で行うことが好ましい。圧着後に室温まで放冷し、(e)に示すように基材2を剥離する。
また、基材が連続したまま蛍光体含有樹脂シートを個片化した場合には、そのまま一括してダイシング前のウェハレベルのLED素子に熱融着させても良い。基材が連続したまま蛍光体含有樹脂シートを個片化する場合の、個片化・LED素子貼り合わせ・ダイシングの工程の一例を、図2に示す。図2の工程にも、蛍光体含有樹脂シートを個片に切断する工程、および該個片に切断された蛍光体含有シートを加熱してLED素子に貼り付ける工程が含まれる。図2に示す工程の例では、まず(b)に示す工程で蛍光体含有樹脂シート1を個片化する際に、基材2は個片化されない。図2の(b)では基材2は全く切断されていないが、基材2が連続している限りは、部分的に切断されても構わない。次に(c)に示すように、個片化された蛍光体含有樹脂シート1を、ダイシング前のLED素子を表面に形成したウェハ7に対向させ、位置合わせを行う。(d)に示す工程で加熱圧着ツールにより、蛍光体含有樹脂シート1とダイシング前のLED素子を表面に形成したウェハ7を圧着する。このとき、このとき、蛍光体含有樹脂シート1とLED素子4の間に空気を噛み込まないように、圧着工程は真空下あるいは減圧下で行うことが好ましい。圧着後に室温まで放冷し、(e)に示すように基材2を剥離した後、ウェハをダイシングして個片化し、(f)に示すように個片化された蛍光体含有樹脂シート付きLED素子を得る。
ダイシング前のウェハレベルのLED素子に一括して蛍光体含有樹脂シートを熱融着する場合には、貼り合わせ後にLED素子ウェハのダイシングと共に、蛍光体含有樹脂シートを切断することもできる。ウェハのダイシングは上述のダイサーで行われ、切断するときの回転数や切断速度などの条件設定は半導体ウェハを切断する条件に最適化されるため、蛍光体含有樹脂シートを切断するために最適な条件にすることは難しいが、本発明の通り25℃で高い弾性率を持つ蛍光体含有樹脂シートを用いることによって好適に切断することができる。蛍光体含有樹脂シートとウェハを貼り合わせ後に一括してダイシングする場合の工程の一例を図3に示す。図3の工程には、複数のLED素子に蛍光体含有樹脂シートを加熱して一括して貼り付ける工程、および蛍光体含有樹脂シートとLED素子を一括ダイシングする工程が含まれる。図3の工程では、本発明の蛍光体含有樹脂シート1は予め切断加工することなく、図3の(a)に示すように蛍光体含有樹脂シート1の側をダイシング前のLED素子を表面に形成したウェハ7に対向させて位置合わせする。次に(b)に示すように、加熱圧着ツールにより蛍光体含有樹脂シート1とダイシング前のLED素子を表面に形成したウェハ7を圧着する。このとき、このとき、蛍光体含有樹脂シート1とLED素子4の間に空気を噛み込まないように、圧着工程は真空下あるいは減圧下で行うことが好ましい。圧着後に室温まで放冷し、(c)に示すように基材2を剥離した後、ウェハをダイシングすると同時に、蛍光体含有樹脂シート1を切断して個片化し、(d)に示すように個片化された蛍光体含有樹脂シート付きLED素子を得る。
上述の図1〜3いずれの工程を採る場合でも、本発明の蛍光体含有樹脂シートを上面に電極があるLED素子に貼り付ける場合には、電極部分の蛍光体含有樹脂シートを除去するために蛍光体含有樹脂シートの貼り合わせ前に予めその部分に孔開け加工をしておくことが望ましい。孔開け加工はレーザー加工、金型パンチングなどの公知の方法が好適に使用できるが、レーザー加工は樹脂の焼け焦げや蛍光体の劣化を引き起こすので、金型によるパンチング加工がより望ましい。パンチング加工を実施する場合、蛍光体含有樹脂シートをLED素子に貼り付けた後ではパンチング加工は不可能であるので、蛍光体含有樹脂シートには貼り付け前にパンチング加工を施すことが必須となる。金型によるパンチング加工は、貼り合わせるLED素子の電極形状などにより任意の形状や大きさの孔を開けることができる。孔の大きさや形状は金型を設計すれば任意のものが形成できるが、1mm角内外のLED素子上の電極接合部分は、発光面の面積を小さくしないためには500μm以下であることが望ましく、孔はその大きさに合わせて500μm以下で形成される。また、ワイヤーボンディングなどを行う電極はある程度の大きさが必要であり、少なくとも50μm程度の大きさとなるので、孔はその大きさに合わせて50μm程度である。孔の大きさは電極より大きすぎると、発光面が露出して光漏れが発生し、LED発光装置の色特性が低下する。また、電極より小さすぎると、ワイヤーボンディング時にワイヤが触れて接合不良を起こす。従って、孔開け加工は50μm以上500μm以下という小さい孔を±10%以内の高精度で加工する必要があり、パンチング加工の精度を向上するためにも、蛍光体含有樹脂シートの25℃での貯蔵弾性率が0.1MPa以上であることが非常に重要となる。
切断加工・孔開け加工を施した蛍光体含有樹脂シートを、LED素子の所定部分に位置合わせして貼り合わせる場合には、光学的な位置合わせ(アラインメント)機構を持つ、貼り合わせ装置が必要となる。このとき、蛍光体含有樹脂シートとLED素子を近接させて位置合わせすることは作業的に難しく、実用的には蛍光体含有樹脂シートとLED素子を軽く接触させた状態で位置合わせを行うことが良く行われる。このとき、蛍光体含有樹脂シートがタックを持っていると、LED素子に接触させて動かすことは非常に困難である。本発明の蛍光体含有樹脂シートであれば、室温で位置合わせを行えばタックがないので、蛍光体含有樹脂シートとLED素子を軽く接触した位置合わせを行うことが容易である。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<シリコーン樹脂>
シリコーン樹脂を配合するための成分
樹脂主成分 (MeViSiO2/2)0.25(Ph2SiO2/2)0.3(PhSiO3/2)0.45(HO1/2)0.03 (平均組成、(A)成分に該当する。)
硬度調整剤 ViMe2SiO(MePhSiO)17.5SiMe2Vi (平均組成、(B)成分に該当する。)
架橋剤 (HMe2SiO)2SiPh2 ((C)成分に該当する。)
※ただしMe:メチル基、Vi:ビニル基、Ph:フェニル基
反応抑制剤 1−エチニルヘキサノール
白金触媒 白金(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)錯体 1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液
白金含有量5重量%
実施例に用いたシリコーン樹脂5および6は、上記の材料を配合して作製し、シリコーン樹脂1〜4は市販品を利用した。
シリコーン樹脂1:OE6520(東レ・ダウコーニングシリコーン)
シリコーン樹脂2:OE6630(東レ・ダウコーニングシリコーン)
シリコーン樹脂3:X−32−2528(信越化学工業)
シリコーン樹脂4:KER6075(信越化学工業)
シリコーン樹脂5:
樹脂主成分75重量部、硬度調整剤10重量部、架橋剤25重量部、
反応抑制剤0.025重量部、白金触媒0.01重量部
シリコーン樹脂6:
樹脂主成分75重量部、硬度調整剤10重量部、架橋剤25重量部、
反応抑制剤0.05重量部、白金触媒0.01重量部。
<蛍光体>
“NYAG−02”(Intematix社製:CeドープのYAG系蛍光体、比重:4.8g/cm、D50:7μm)。
<金属酸化物粒子>
金属酸化物粒子1:アルミナ粉末“TM−300” (大明化学工業(株)製)
平均粒子径 7nm
金属酸化物粒子2:シリカ粉末“Aerosil200”(日本アエロジル(株)製)
平均粒子径 12nm
金属酸化物粒子3:アルミナ粉末“Aeroxide” (日本アエロジル(株)製)
平均粒子径 13nm
金属酸化物粒子4:アルミナ粉末“Nanotek”(シーアイ化成(株)製)
平均粒子径 30nm
金属酸化物粒子5:チタニア粉末“Nanotek” (シーアイ化成(株)製)
平均粒子径 36nm
金属酸化物粒子6:チタニア粉末“MT−700B” (テイカ(株)製)
平均粒子径 80nm
金属酸化物粒子7:アルミナ粉末“TM−DAR” (大明化学工業(株)製)
平均粒子径 100nm
金属酸化物粒子8:シリカ粉末“KE−P10” ((株)日本触媒製)
平均粒子径 150nm
金属酸化物粒子9:アルミナ粉末“AKP−50” (住友化学(株)製)
平均粒子径 200nm
金属酸化物粒子10:チタニア粉末“R−680” (石原産業(株)製)
平均粒子径 210nm。
金属酸化物粒子11:アルミナ粉末“AKP−20” (住友化学(株)製)
平均粒子径 500nm。
金属酸化物粒子12:シリカ粉末 “KE−P50” ((株)日本触媒製)
粒径 550nm
金属酸化物粒子13:シリカ粉末 “KE−S150” ((株)日本触媒製)
粒径 1200nm。
<動的弾性率測定>
測定装置 :粘弾性測定装置ARES−G2(TAインスツルメンツ製)
ジオメトリー:平行円板型(15mm)
ひずみ :1%
角周波数 :1Hz
温度範囲 :25℃〜140℃
昇温速度 :5℃/分
測定雰囲気 :大気中。
<動的粘弾性測定の測定サンプル調整>
シリコーン樹脂1〜6それぞれを100重量部、蛍光体を400重量部、金属酸化物粒子3を10重量部混合した蛍光体シート用樹脂液を、“セラピール”BLK(東レフィルム加工株式会社製)を基材として、スリットダイコーターで塗布して厚さ100μmの膜を成膜した。この作業をシリコーン樹脂1〜6のそれぞれについて行った。成膜温度はシリコーン1、2、4、5、6は120℃で1時間。シリコーン3は、半硬化状態で使用するシリコーン接着剤であるので120℃で10分加熱した。
得られた厚さ100μmの膜を8枚積層し、100℃のホットプレート上で加熱圧着して800μmの一体化した膜(シート)を作製し、直径15mmに切り抜いて測定サンプルとした。
各シートの室温(25℃)、100℃、140℃における貯蔵弾性率を表1に示した。
<表面粗さ評価>
得られた蛍光体含有樹脂シートを10個抜き出し、それぞれのシート表面の算術平均粗さRaを接触式3次元表面粗さ計SURFCOM1400D((株)東京精密製)を用いてJISB0601(2001年)の規格に基づいて測定し、それぞれ平均値を算出した。
<タック評価>
蛍光体含有樹脂シート表面のタックを指触にて評価した。さらに、市販の銀粉(粒子径5μm)中にシートを置き、取り出し後、エアーを吹きつけて表面に埃のように付着した銀粉が取れるか試験した。
<孔開け加工性評価>
100mm角の蛍光体含有樹脂シートに、1mm間隔で10000個の孔を、パンチング装置(UHT社製)と200μmφのパンチング金型を用いて形成し、その中から無作為に選択した10個のホールの平均直径を測定し、ホール加工性を評価した。
<切断加工性評価>
蛍光体含有樹脂シートを、カッティング装置(UHT社製GCUT)を用いて蛍光体含有樹脂シート、基材を共に切断して1mm角×10000個に個片化した。その後、切断面のバリやシートの欠け、割れ等の不良を確認した。10000個に個片化された中から任意に100個を選択し、その切断箇所が良好なものの個数をもって、切断加工性を評価した。
<接着性評価>
1mm角にカットした蛍光体含有樹脂シートを、LED素子に100℃または150℃で貼り合わせて所定の時間圧着後に、室温に戻し、基材を剥がしたとき、蛍光体含有樹脂シートが全てLED素子に接着して基材上に残らない最小の時間を接着可能時間とした。加熱圧着時間が100℃、10分以内で蛍光体含有樹脂シートが全てLED素子に接着して基材上に残らないものを接着性Aとし、100℃、10分以内で接着しないが150℃で10分以内で接着するものを接着性Bとし、150℃で10分より長く加熱圧着してもLED素子上に接着しないかあるいは部分的に接着しても一部が基材上に残るような場合は、接着性C(接着不良)とした。
<LED点灯試験評価>
蛍光体含有樹脂シートをLED素子に接着した後、予め蛍光体含有樹脂シートに加工してある孔を介して実装基板とLED素子の表面電極をワイヤーボンディングにより接合した。同一の蛍光体含有樹脂シート付LEDを透明樹脂で封止したものを10個作成し、直流電源につないで点灯させ、その点灯数を確認した。
(実施例1)
容積300mlのポリエチレン製容器を用いて、シリコーン樹脂1を100重量部、蛍光体を400重量部、金属酸化物粒子3を10重量部の比率で混合した。
その後、遊星式撹拌・脱泡装置“マゼルスターKK−400”(クラボウ製)を用い、1000rpmで20分間撹拌・脱泡してシート作成用蛍光体分散樹脂を得た。スリットダイコーターを用いてシート作成用蛍光体分散樹脂を、基材として“セラピール”BLK(東レフィルム加工株式会社製)上に塗布し、120℃で1時間加熱、乾燥して膜厚75μm、100mm角の蛍光体含有樹脂シートを得た。得られた蛍光体含有樹脂シートの表面の算術平均粗さRaを測定した結果、0.3μmであった。タック評価結果は、指触によるタックは特になく、エアー吹きつけ後の銀粉の付着もないものであった。その後、蛍光体含有樹脂シートに金型パンチング装置(UHT社製)で直径200μmのパンチング金型で打ち抜いたところ、平均直径198μmのホールが形成され、孔開け加工性に問題はなかった。切断加工性評価において、切断面はバリや欠けが無い良好な形状であり、切断箇所の再付着なども発生しなかった。切断箇所が良好なものの個数は100個であった。
1mm角にカットした蛍光体含有樹脂シートを、青色LEDチップが実装された基板のチップ表面に蛍光体含有樹脂シート面が接触するように配置した。ダイボンディング装置(東レエンジニアリング製)を用いて、蛍光体含有樹脂シートの孔とLEDチップの表面電極を位置合わせして、基材側から100℃の加熱ヘッドで押圧して接着したところ、接着可能時間は5分間であった。5分間圧着した試料を室温に戻した後、基材を剥がしたところ、蛍光体含有樹脂シートは青色LED上に完全に接着し、基材には蛍光体含有樹脂シートが全く残ること無くきれいに剥がすことができ、接着性は良好であった。LED点灯評価においてはワイヤーボンディング接合に問題はなく、点灯数は10個であった。
(実施例2)
シリコーン樹脂1の代わりにシリコーン樹脂2を用いた以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表2に示した。表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性については良好だったが、接着性については、100℃、10分では接着できず、150℃での接着可能時間は9分であった。
(実施例3)
シリコーン樹脂1の代わりにシリコーン樹脂5を用いた以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表2に示した。表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性いずれも良好だった。
(実施例4)
シリコーン樹脂1の代わりにシリコーン樹脂6を用いた以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表2に示した。表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性いずれも良好だった。
(比較例1)
シリコーン樹脂1の代わりにシリコーン樹脂3を用いた以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表2に示した。表面粗さ、接着性については良好だったが、タック評価の結果、指触でタックがあり、エアー吹きつけ後に銀粉の付着が観察された。また、孔開け加工性評価においてはシートがタックを有するために金型に付着し、これにより加工後の孔の平均直径は160μmとなり、設計に対して大幅に小さくなった。実施例1と同様にして蛍光体含有樹脂シートを個片化したが、100個中60個が再付着して切り離すことができなかった。LED点灯評価においては予め蛍光体含有樹脂シートに加工してある孔のサイズが小さく、一部のワイヤボンダーが接触した。ワイヤーボンディング後に樹脂封止したものを10個作成し、直流電源につないで点灯させたが、10個のうち4つが接合不良で点灯できなかった。
(比較例2)
シリコーン樹脂1の代わりにシリコーン樹脂4を用いた以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性および接着性の評価を行った。結果を表2に示した。表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性については良好だったが、接着性については、150℃で10分でも接着できなかった。したがって、LED素子としての評価は不可能であった。
(実施例5〜14)
金属酸化物粒子の種類を表3〜4に記載のとおりにする以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表3〜4に示した。金属酸化物粒子の粒子径が大きくなるほど表面粗さが大きく、またアルミナ以外の粒子では表面粗さが大きくなる傾向があったが、いずれも本発明の効果を奏する上で問題ない範囲であった。また、接着性については、金属酸化物粒子8を用いた組成において、100℃では接着できず、150℃でのみ接着可能だった。タック、孔開け加工性、切断加工性、LED点灯試験はいずれも良好な結果を得た。特に実施例6、9、11は、好ましい結果を示した。
(比較例3)
金属酸化物粒子の種類を表4に記載のとおりにする以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性および接着性の評価を行った。結果を表3に示した。タック、孔開け加工性、切断加工性については良好だったが、シート表面の算術平均粗さRaが1.1μmと大きくなり、接着性についても、150℃で10分たっても接着できなかった。したがって、LED素子としての評価は不可能であった。
(比較例4)
金属酸化物粒子の種類を表4に記載のとおりにする以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性および接着性の評価を行った。結果を表3に示した。タック、孔開け加工性、切断加工性については良好だったが、シート表面の算術平均粗さRaが1.2μmと大きくなり、接着性についても、150℃で10分たっても接着できなかった。したがって、LED素子としての評価は不可能であった。
(実施例15〜20)
金属酸化物粒子の濃度と蛍光体の濃度を表5に記載のとおりにする以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表5に示した。金属酸化物粒子の含有量を減らしていくと、表面粗さが大きくなる傾向があったが、いずれも本発明の効果を奏する上で問題ない範囲であった。また、接着性については、金属酸化物粒子含有量を樹脂100重量部に対して1重量部にした組成において、100℃では接着できず、150℃でのみ接着可能だった。タック、孔開け加工性、切断加工性およびLED点灯試験はいずれも良好な結果を得た。特に実施例17、18、20は、好ましい結果を示した。
(比較例5)
金属酸化物粒子を用いない以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性および接着性の評価を行った。結果を表5に示した。タック、孔開け加工性、切断加工性については良好だったが、シート表面の算術平均粗さRaが1.2μmと大きくなり、接着性についても、150℃で10分たっても接着できなかった。したがって、LED素子としての評価は不可能であった。
(比較例6)
金属酸化物粒子を用いず、蛍光体の含有量を表5に記載のとおりにする以外は、実施例1と同様の操作にて、表面粗さ、タック、孔開け加工性、切断加工性、接着性およびLED点灯試験の評価を行った。結果を表5に示した。表面粗さ、接着性については良好だったが、タック評価の結果、指触でタックがあり、エアー吹きつけ後に銀粉の付着が観察された。また、孔開け加工性評価においてはシートがタックを有するために金型に付着し、これにより加工後の孔の平均直径は150μmとなり、設計に対して大幅に小さくなった。実施例1と同様にして蛍光体含有樹脂シートを個片化したが、100個中70個が再付着して切り離すことができなかった。LED点灯評価においては予め蛍光体含有樹脂シートに加工してある孔のサイズが小さく、一部のワイヤボンダーが接触した。ワイヤーボンディング後に樹脂封止したものを10個作成し、直流電源につないで点灯させたが、10個のうち5つが接合不良で点灯できなかった。
Figure 2014116587
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1 蛍光体含有樹脂シート
2 基材
3 仮固定シート
4 LED素子
5 実装基板
6 加熱圧着ツール
7 LED素子を表面に形成したウェハ

Claims (12)

  1. 蛍光体、樹脂および平均粒子径が10〜1000nmの金属酸化物粒子を含み、25℃での貯蔵弾性率が0.1MPa以上であり、100℃での貯蔵弾性率が0.1MPa未満である蛍光体含有樹脂シート。
  2. 25℃での貯蔵弾性率が0.5MPa以上であり、100℃での貯蔵弾性率が0.05MPa未満であることを特徴とする請求項1記載の蛍光体含有樹脂シート。
  3. 前記樹脂が、下記の(A)〜(D)の組成を含む架橋性シリコーン組成物をヒドロシリル化反応してなる架橋物であることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光体含有樹脂シート。
    (A)平均単位式:
    (R SiO2/2)a(RSiO3/2)b(R1/2)c
    (式中、Rはフェニル基、炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基、または炭素原子数2〜6のアルケニル基であり、ただし、Rの65〜75モル%はフェニルであり、Rの10〜20モル%はアルケニル基であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基であり、a、b、およびcは、0.5≦a≦0.6、0.4≦b≦0.5、0≦c≦0.1、かつa+b=1を満たす数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、
    (B)一般式:
    SiO(R SiO)SiR
    (式中、Rはフェニル基、炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基、または炭素原子数2〜6のアルケニル基であり、ただし、Rの40〜70モル%はフェニルであり、Rの少なくとも1個はアルケニル基であり、mは5〜50の整数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン{(A)成分100重量部に対して5〜15重量部}
    (C)一般式:
    (HR SiO)SiR
    (式中、Rはフェニル基、または炭素原子数1〜6のアルキル基もしくはシクロアルキル基であり、ただし、Rの30〜70モル%はフェニルである。)
    で表されるオルガノトリシロキサン{(A)成分中と(B)成分中のアルケニル基の合計に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2となる量}、および
    (D)ヒドロシリル化反応用触媒{(A)成分と(B)成分中のアルケニル基と(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するに十分な量}
  4. 前記金属酸化物粒子がアルミナであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シート。
  5. 前記蛍光体含有樹脂シート表面の算術平均粗さRaが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シート。
  6. 前記金属酸化物粒子の含有量が、樹脂100重量部に対して1〜50重量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シート。
  7. 少なくとも、LED素子の発光面に請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シートを貼り付ける工程を含むことを特徴とするLED素子の製造方法。
  8. 貼り付ける温度が60℃以上250℃以下であることを特徴とする請求項7に記載のLED素子の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シートを個片に切断する工程、および該個片に切断された蛍光体含有樹脂シートを加熱してLED素子に貼り付ける工程を含む請求項7または8に記載のLED素子の製造方法。
  10. 複数のLED素子に、請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シートを一括して貼り付ける工程、および前記蛍光体含有樹脂シートとLED素子を一括ダイシングする工程を含む請求項7または8に記載のLED素子の製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光体含有樹脂シートをLED素子に貼り付ける前に、蛍光体含有樹脂シートに孔開け加工を施すことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のLED素子の製造方法。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の製造方法により製造されるLED素子。
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