(パチンコ遊技機1)
(パチンコ遊技機1の全体構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とを有する。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。なお、この実施の形態では、左打ち(矢印R0→R1参照)及び右打ち(矢印R0→R2→R3参照)が可能なように、遊技領域が形成されている。
遊技盤2の所定位置(遊技領域の下方)には、第1特別図柄(第1特図ともいう。)の可変表示(第1特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄(第2特図ともいう。)の可変表示(第2特図ゲームともいう)を行う第2特別図柄表示装置4Bと、が設けられている。なお、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームを総称して特図ゲームということがある。また、普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示(普図ゲームともいう。)を行う普通図柄表示器20が設けられている。これらは、7セグメントのLED(Light Emitting Diode)などからなり、特別図柄や普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンやLEDを全て消灯したパターンなどの複数種類の識別情報を示すものであればよい。
なお、「可変表示」とは、例えば、複数種類の図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の飾り図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の飾り図柄の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果としては、「大当り」の図柄(例えば、「確変大当り」の「7」及び「非確変大当り」の「3」)、「ハズレ」の図柄(例えば、「−」)がある。普図ゲームでの可変表示結果としては、「普図当り」の図柄(例えば、「7」)、「普図ハズレ」の図柄(例えば、「−」)がある。
「大当り」の図柄が導出表示されたときには、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、後述の大入賞口が開放状態となる。「大当り」が「確変大当り」のときには、大当り遊技状態終了後の遊技状態が確変状態及び時短状態に制御される。「大当り」が「非確変大当り」のときには、大当り遊技状態終了後の遊技状態が時短状態に制御される(確変状態には制御されない)。確変状態は、確変状態となっていないとき(非確変状態)よりも、特図ゲームにおいて「大当り」(「確変大当り」及び「非確変大当り」)の図柄が導出表示されやすい。また、時短状態は、時短状態となっていないとき(非時短状態)よりも、特図ゲームの実行時間が短くなり、また、普図ゲームの実行時間が短くなったり、普図ゲームにおいて「普図当り」の図柄が導出表示されやすくなったりする(所謂高ベース状態)。
遊技盤2の後方(遊技者側を前方とする。)には、画像表示装置5が配置されている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5は、遊技盤2の中央に設けられた孔2Aを介して遊技者に視認される。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
特図ゲームにおいて「大当り」が導出表示されるときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「確変大当り」のときに「7」、「非確変大当り」のときに「6」など)が揃って停止表示(導出表示)される。なお、「ハズレ」のときは、同一の飾り図柄が揃わない。
画像表示装置5の画面上では、飾り図柄の可変表示がリーチ状態になったことに伴ってリーチ演出が実行されたり、その他、大当り期待度(特図ゲームにおいて「大当り」が導出表示され、大当り遊技状態に制御される可能性)を報知する各種演出(予告演出等)が実行されたりする。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hも配置されている。表示エリア5Hには、実行が保留されている特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第1保留表示画像5HA(ここでは、丸の画像)、第2保留表示画像5HB(ここでは、丸の画像)が表示される。第1保留表示画像5HAは、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)を示し、左詰めで表示される。第2保留表示画像5HBは、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)を示し、左詰めで表示される。
また、遊技盤2の所定位置(遊技領域の下方)には、第1特図ゲームの保留数を表示する第1保留表示器25Aと、第2特図ゲームの保留数を表示する第2保留表示器25Bとが設けられている。また、普図ゲームの保留数を表示する普図保留表示器25Cも設けられている。これらは、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって、保留数を表示する。
また、遊技盤2の下部左側には、普通入賞球装置6Aが設けられ、遊技盤2の下部右側には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入(以下、入賞ともいう。)可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が入賞したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の入賞が検出される。この検出により、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されているときなどには、当該入賞による第1特図ゲームは保留される。また、保留数がすでに予め定められた最大数(例えば4つ)のときには、当該入賞は無効化される。第1始動入賞口への有効な入賞(保留を増やす入賞)は、第1始動入賞ともいう。普通入賞球装置6Aには、左打ちされた遊技球が入賞する。
普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって前後方向に移動する図示しない板体を備え、板体が前進位置に位置することで、第2始動入賞口を閉鎖状態(遊技球が進入(以下、入賞ともいう。)できない状態)とし、板体が後退位置に位置することで、第2始動入賞口を開放状態(遊技球が入賞できる状態)とする。第2始動入賞口は、通常閉鎖しており、普図ゲームで普図当りとなったときに開放状態となる。第2始動入賞口に遊技球が入賞したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の入賞が検出される。この検出により、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されているときなどには、当該入賞による第2特図ゲームは保留される。また、保留数がすでに予め定められた最大数(例えば4つ)のときには、当該入賞は無効化される。第2始動入賞口への有効な入賞(保留を増やす入賞)は、第2始動入賞ともいう。普通入賞球装置6Bには、右打ちされた遊技球が入賞する。
遊技盤2の右側領域には、通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出され、普図ゲームが開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されているときなどには、当該入賞による普図ゲームは保留される。また、保留数がすでに予め定められた最大数(例えば4つ)のときには、当該通過は無効化される。通過ゲート41には、右打ちされた遊技球が通過する。
遊技盤2の下部中央には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態(遊技球が進入(以下、入賞ともいう。)可能な状態)と閉鎖状態(遊技球が入賞不可の状態)とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。大入賞口は、大当り遊技状態のときに開放状態に変化する。
大入賞口に遊技球が入賞したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の入賞が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が入賞したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の孔2Aの下側かつ大入賞口の上方には、遊技球が転がることができる玉受け部材51が配置されている。玉受け部材51は、遊技盤2と画像表示装置5との間に配置される。また、遊技盤2には、左打ちされた遊技球を玉受け部材51上に導く中空のトンネル部材52が取り付けられている。左打ちされた複数の遊技球のうちの一部は(矢印R4)、トンネル部材52に進入して当該トンネル部材52内を通り、玉受け部材51上を転がり(矢印R5)、玉受け部材51の中央から遊技領域の下部(大入賞口を設けた部分)に流下する(矢印R6)。大入賞口が開放状態のとき、玉受け部材51の中央から落下する遊技球が当該大入賞口に入賞しやすい。
遊技盤2の表面(遊技領域)には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
なお、遊技盤2における遊技領域(上記障害釘や風車を含む)を形成する部分は、透明な樹脂で形成されている。このため、この実施の形態では、遊技領域が透明であり、遊技者が、遊技領域(遊技盤2)の後方を視認できる。
遊技盤2の後方には、発光装飾ユニット300が配置されている。例えば、発光装飾ユニット300は、遊技盤2の裏面(後側の面)に取り付けられている。発光装飾ユニット300の詳細については後述する。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技機用枠3の遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が60設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
この実施の形態では、非時短状態のときには、普図ゲームで「普図当り」が導出される可能性が極めて低い。このため、非時短状態のときには、右打ちしても第2始動入賞を期待出来ないため、右打ちが行われる。一方、時短状態のときには、第2始動入賞を期待して右打ちを行う(例えば、左打ちよりお右打ちの方が効率的に遊技球を第2始動入賞口に入賞させることができる、第2特図ゲームの方が第1特図ゲームよりも「大当り」が「確変大当り」である可能性が高いなどのため、第2特図ゲームを実行させたい)。大当り遊技状態のときには、トンネル部材52に遊技球を入球させたいので、左打ちを行う。
(パチンコ遊技機1の基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
一例として、CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターン、演出制御コマンド、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、CPU103は、I/O105を介して、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、演出制御基板12に向けて演出制御コマンド(主基板11に遊技の進行状況を通知するためのコマンド)を伝送する。当該演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
上記構成により、主基板11は、遊技の進行の制御において、例えば、(1)特図ゲームや普図ゲームの保留管理(スイッチ回路110からの検出信号などに基づいて行う。保留される特図ゲーム等の情報(遊技用乱数値等)は、RAM102に格納される。また、第1保留表示器25Aなどの制御による各種保留数の表示も行われる。)、(2)特図ゲームや普図ゲームの可変表示結果や変動パターンの決定、(3)特図ゲームや普図ゲームの実行(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20を制御して行う)、(4)大当り遊技状態(大入賞口の開放制御)や「普図当り」に基づく第2始動入賞口の開放制御(ソレノイド81、82の駆動等により行う。また、大当り遊技状態では、カウントスイッチ23からの検出信号に基づいて所謂ラウンド遊技が制御される)、(5)遊技状態(時短状態、確変状態)の制御、(6)遊技の進行に応じた演出制御コマンドの、演出制御基板12への送信、(7)各種入賞口への入賞に基づく賞球の払い出しの、払出制御基板への指示などを行う。なお、可変表示結果や変動パターンの決定などの各種の決定は、抽選により行われる。抽選とは、ROM101に格納されたテーブルを参照し、遊技用乱数に基づいて各種の決定を行うことである。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ9、後述の発光装飾ユニット300の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
画像表示装置5は、液晶パネル、EL(Electro-Luminescence)パネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像などが表示されることになる。
演出制御基板12は、上記構成により、主基板11からの演出制御コマンドに基づいて、画像表示装置5を制御して演出画像を表示したり、ランプ制御基板14を介して、遊技効果ランプ9、後述の発光装飾ユニット300を制御して、これらを点灯/消灯制御したり、音声制御基板13を介して、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたりすることで各種演出を実行する。特に、特図ゲームの開始時には、開始する特図ゲームの可変表示結果や変動パターンが、主基板11からの演出制御コマンドにより、演出制御基板12に通知され、演出制御基板12は、これに基づいて、飾り図柄の可変表示や、リーチ演出(変動パターンがリーチ演出の実行を指定しているとき)、大当り期待度を示唆する各種演出などを実行する。なお、前記各種演出の実行の有無や、その態様は抽選(例えば、ROM121に格納されたテーブルを参照し、演出用乱数に基づいて決定を行うこと)により決定してもよい。
(発光装飾ユニット300)
発光装飾ユニット300は、画像表示装置5の上方に位置する第1発光ユニット310、右上方に位置する第2発光ユニット320、右方に位置する第3発光ユニット330、右下方に位置する第4発光ユニット340、下方に位置する第5発光ユニット350及び第6発光ユニット360、左下方に位置する第7発光ユニット370、左方に位置する第8発光ユニット380、及び、左上方に位置する第9発光ユニット390から構成されている(図1及び3)。発光装飾ユニット300は、遊技盤2の後方に位置し、パチンコ遊技機1を正面から見た場合(正面視した場合)に、画像表示装置5を囲む形状を有する(図1参照)。
図1に示すように、発光装飾ユニット300の一部(第1発光ユニット310の一部、第3発光ユニット330の一部など)は、遊技盤2の孔2Aを介して視認可能である。また、発光装飾ユニット300の他の一部(第3発光ユニット330の一部、第4発光ユニット340の一部など)は、遊技盤2の透明な遊技領域を介して視認される。図3に示すように、第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390は、それぞれ、光を出射する発光面310A〜390Aを有する。発光面310A〜390Aは、パチンコ遊技機1を正面視した場合のその視線方向に対して傾斜している(遊技領域の盤面や画像表示装置5の画面に対して傾斜している、画像表示装置5の画面の法線方向に対して傾斜しているとも言える)。発光面310A〜390Aは、発光装飾ユニット300の内側(画像表示装置5側)の方が、外側よりも後方に位置する方向に傾斜している。つまり、発光面310A〜390Aは、画像表示装置5を底面とする、略すり鉢形状を形成している。
第1発光ユニット310は、内部にLEDを有し、当該LEDからの光により発光面310Aが発光する。なお、発光面310Aには、立体形状の装飾310AAが施されている。また、発光面310Aの一部は、第1発光ユニット310の筐体の一部を構成する立体形状の装飾部310B(非透光性)により覆われている。
第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390は、形状等は異なるが略同様の構造を有するので、以下、第3発光ユニット330を例にとって(図4〜図6を参照)、これらの構造を説明する。
第3発光ユニット330は、前側筐体331、透光部材332、ハーフミラー333、支持体334(図6では省略)、LED基板335、ミラー336、ミラー337、後側筐体338を有する。
前側筐体331は、第3発光ユニット330の前側の筐体である。前側筐体331は、前後が開口した本体331Aと、本体331Aの前側の開口の一部(縁部)を覆う立体形状の装飾部(レリーフ)331Bと、を有する。本体331Aと装飾部331Bとは、一体成型により形成される。本体331Aと装飾部331Bとは、樹脂製、又は、金属製の非透光性の部材である。本体331Aは、後側筐体338の後述の爪338Aが引っ掛かる貫通孔331AAを有する。
透光部材332は、板状の樹脂製の透明な透光性の部材(例えば、レンズ)である。透光部材332の前面は、所定の装飾(ここでは、女性などのレリーフ)332Aを形成する凹凸を有する(なお、後面は、平面である)。透光部材332の前面(前側を向く面)が上述の発光面330Aとなる。透光部材332は、ビスB1により、前側筐体331に固定されている。これにより、前側筐体331の装飾部331Bが、透光部材332の前面の一部(装飾332Aの周囲)を覆う。
ハーフミラー333は、シート状であり、透光部材332の後面に取り付けられている。例えば、ハーフミラー333は、両面テープ(例えば、目立たないように、前側筐体331の装飾部331Bと重なる位置に配置する。)、透明な接着材などによる接着、透光部材332に適宜設ける爪等による引っ掛けなどにより、透光部材332に固定されている。後述のように、ハーフミラー333は、ミラー336と平行に対向する。
ハーフミラー333は、シート状であり、入射光の半分が透過し、残り半分を反射するミラーである。ハーフミラー333は、ガラス基板(樹脂基板でもよい)と、当該ガラス基板に蒸着された、例えばアルミニウムやクロム、亜鉛等などからなる金属膜と、から構成されている。ここで、金属膜の膜厚は、入射光の半分が透過し、残り半分を反射する厚さに設定されている。
支持体334は、LED基板335を支持する部材である。支持体334は、ビスB2により後側筐体338に固定されている。
LED基板335は、基板335Aと、基板335Aに実装された複数のLED335Bと、基板335Aに実装された駆動回路(LED335Bを駆動するための回路)と、を有する。LED基板335は、ビスB3により、支持体334に固定されている。支持体334に固定されたLED基板335(基板335A)が延びる方向は、ハーフミラー333(又は後述のミラー336)が延びる方向と直交している。つまり、LED基板335とハーフミラー333(又は後述のミラー336)とは、垂直の位置関係を有する。
複数のLED335Bは、マトリックス状に配置されている。ここで、図5に示す第1方向に沿った並びを「列」とし、第2方向に沿った並びを「行」とする。第1方向は、ここではLED基板335の短尺方向であり、LED基板335(基板335A)が延びる方向のうち、ハーフミラー333や後述のミラーの反射面の法線方向と平行な方向(ハーフミラー333からミラー336に向かう方向)である。第2方向は、ここではLED基板335の長尺方向であり、LED基板335(基板335A)が延びる方向のうち前記の法線方向に直交する方向(LED基板335とハーフミラー333とが延びる方向)である。LED335Bは、24行2列に並んでいる。なお、2列のLED335Bのうち、ハーフミラー333側(前側)の一列のLED335B(ハーフミラー333側に位置して、第2方向に沿って並んでいるLED335B)を、LED335BAと呼び、ミラー336側(後側)の一列のLED335B(ミラー336側に位置して、第2方向に沿って並んでいるLED335B)を、LED335BBと呼ぶことがある。
なお、LED基板335は、パチンコ遊技機1を正面視したとき(発光装飾ユニット300を正面視したとき)に、第3発光ユニット330の画像表示装置5側(発光装飾ユニット300の内側)の輪郭線近傍に、この輪郭線に沿って配置されている。このため、LED335Bは、発光装飾ユニット300の内側から外側に向かって光を出射する。また、LED335の少なくとも一部(例えば、LED335BA)は、パチンコ遊技機1を正面視した場合に、前側筐体331の装飾部331Bの背後に位置し、パチンコ遊技機1を正面視する遊技者に対して目立たないようになっている(視認困難になっている)。
ミラー336、337は、シート状であり、後側筐体338に取り付けられている。例えば、ミラー336、337は、両面テープ、接着材などによる接着、後側筐体338に適宜設ける爪等による引っ掛けなどにより、後側筐体338に固定されている。このように固定されているミラー336、337は、ハーフミラー333と対向している(光の入射面(反射面)が互いに向き合っている)。ミラー336は、ハーフミラー333と平行である(それぞれの光の入射面(反射面)が平行)。また、ミラー337は、LED335Bから遠ざかるほど、ハーフミラー333に近づく態様で、ハーフミラー333に対して傾斜している(光の入射面(反射面)が傾斜している)。
ミラー336、337は、ガラス基板(樹脂基板でもよい)と、当該ガラス基板に蒸着された、例えばアルミニウムやクロム、亜鉛等などからなる金属膜と、から構成されている。ここで、金属膜の膜厚は、入射した光を全反射する厚さとなっている。
後側筐体338は、第3発光ユニット330の後側の筐体である。後側筐体338は、前側筐体331にビスB4により固定されている。後側筐体338は、前側筐体331に固定されたときに、当該前側筐体331の貫通孔331AAに引っ掛かる爪338Aを有する。後側筐体338と前側筐体331とは、透光部材332、ハーフミラー333、支持体334(図6では省略)、LED基板335、ミラー336、ミラー337、後側筐体338を内部に収容している。
次に、第3発光ユニット330の発光時の動作(作用)を、図6を参照して説明する。複数のLED335Bは、発光により、ハーフミラー333とミラー336及びミラー337との間に光を出射する。LED335Bが出射した光は、ハーフミラー333、ミラー336、ミラー337により反射され、LED335Bから遠ざかる方向(LED335Bの出射方向)に導光される。このとき、ハーフミラー333は、入射した光(LED335Bから直接入射される光、ミラー336、ミラー337により反射される光)の半分を透過し、残り半分を反射する。ミラー336は、入射した光(LED335Bから直接入射される光、ハーフミラー333やミラー337により反射される光)を全反射する。ミラー337は、入射した光(LED335Bから直接入射される光、ハーフミラー333やミラー336により反射される光)を全反射する。
この実施の形態では、ハーフミラー333を透過した光は、透光部材332を透過して、その前面つまり発光面330Aから出射される。この実施の形態では、発光面330Aから出射される光が、複数の点状の光L1から構成された発光パターンを構成する(つまり、発光面330Aは、このような発光パターンで発光する)。このような発光パターンによる発光は、パチンコ遊技機1を装飾するものである。つまり、点状の光L1は、パチンコ遊技機1を装飾する装飾光である。なお、発光面330Aは、装飾332Aを有するので、複数の点状の光L1から構成される発光パターンは、装飾332Aを反映した(装飾332Aの凹凸によりハーフミラー333からの出射光が屈折等した)発光パターンとして視認される(装飾332Aが後方から照明されたようにも見える場合もある)。
(第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390)
第2発光ユニット320、第4発光ユニット340〜第9発光ユニット390は、形状等は異なるが第3発光ユニット330と略同様の構造を有し、各発光面320A、340A〜390Aは、発光面330Aと同様に、複数の点状の光L1から構成された発光パターン(発光面に装飾がある場合には、装飾を反映した点状の光L1からなる発光パターン)で光を出射する(発光する)(図7参照)。なお、第2発光ユニット320、第4発光ユニット340〜第9発光ユニット390それぞれが備える各LEDは、第3発光ユニット330と同様に、パチンコ遊技機1を正面視した場合の内側(画像表示装置5側)に位置する(発光装飾ユニット300の内側の輪郭線近傍に、当該輪郭線に沿って配置される。)。そして、LEDは、それぞれ外側に光を出射する。このため、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390の発光面320A〜390Aそれぞれで発せられる点状の光L1は、画像表示装置5を囲んで略放射状に点在する。具体的には、点状の光L1が内側から外側に向かって一列に並んだパターンP1が複数列構成される(図7参照)。
また、発光装飾ユニット300は、遊技盤2の後方に位置しており、その一部は、透明な遊技領域の背後に位置する。従って、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390からの点状の光L1(装飾光)により遊技領域は後から照明される(点状の光が遊技領域を介して視認されるともいえる)。
(本実施形態の効果)
この実施の形態では、LED335Bが2列配列されているので、発光時の点状の光L1の密度(点状の光L1の数)が、LED335Bが1列のときよりも向上している。また、各光L1の明るさも、LED335Bが1列のときよりも全体的に向上している(特に、LED335Bが1列のときと2列のときとで、視認される点状の光L1の数を同程度にした場合にこのことがいえる。また、LED335Bに近い位置では、1列と2列とで明るさが変わらない場合もある)。従って、LED335Bから離れた位置から出射される点状の光L1の明るさもある程度確保できる。一般に、LED335Bなどの光源から出射され、対向するハーフミラー及びミラーにより導光される光は、光源から遠ざかるにつれて減衰する(入射光がハーフミラー333を一部透過するため)。従って、発光面から出射される光は、光源から遠い位置で暗くなるが、この実施の形態では、LED335Bを2列配列したので、点状の光L1の明るさを全体的に高くでき(特に、LED335Bが1列のときと2列のときとで、視認される点状の光L1の数を同程度にした場合。LED335Bからの光がハーフミラー333で反射/透過する回数が減るからと考えられる。LED335Bに近い位置では、1列と2列とで明るさが変わらない場合もある。)、その結果、LED335Bから離れた位置から出射される点状の光L1の明るさもある程度確保できる。また、この実施の形態では、ミラー336が、LED335Bから遠い方がハーフミラー333に近くなる向きで傾斜しているため、ミラー336まで導光された光の多くをハーフミラー333(特に、LED335から遠い領域)に向けて反射できるので、LED335Bから出射される点状の光L1を、ミラー336がハーフミラー333に平行としたときよりも、明るくできる(点状の光L1の明るさの、LED335Bから遠ざかるにつれての減衰を軽減できる)。ミラー336の傾斜角は、適宜調整できるが、LED335Bの光軸方向に対して35度〜45度程度であるとよい。なお、以上のことは、第2発光ユニット320などの他の発光ユニットにも言える。以上のように、この実施の形態では、上記の構成により、点状の光L1(パチンコ遊技機1を装飾する装飾光)の明るさを確保でき、また、点状の光L1の密度も高くすることができる。これにより、装飾性が向上している。
また、この実施の形態では、ハーフミラー333を透過した光が、装飾332Aが形成された透光部材332を透過するので、発光面330Aから出射する点状の光L1が装飾332Aで屈折等し、光L1が装飾332Aの影響を受ける(また、点状の光L1により、装飾332Aが照明されたようにも見える場合もある)。このため、装飾332Aにより発光面330Aの見た目を向上させることができ、装飾性が向上する。なお、これは、第2発光ユニット320などの他の発光ユニットにも言える。
また、この実施の形態では、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390は、画像表示装置5を囲んでおり、発光面320A〜390Aそれぞれで発せられる点状の光L1は、画像表示装置5を囲んで略放射状に点在するので、パチンコ遊技機1の見た目を向上させることができ、装飾性が向上している。さらに、発光面320A〜390Aそれぞれは、発光装飾ユニット300の内側の位置が外側の位置よりも後方に位置する向きで傾斜しており、発光面320A〜390Aそれぞれで発せられる点状の光L1により、立体感を表現でき、装飾性が向上している。また、発光装飾ユニット300は、透明な遊技領域の背後(発光装飾ユニット300の一部は、パチンコ遊技機1を正面視したときに、遊技領域と重なる位置)に位置し、当該遊技領域を照明するので(特に、明るく、密度の濃い点状の光L1で照明するので)、遊技領域を明るく、密度の濃い点状の光L1で埋めることができ(遊技領域を介して光L1を視認するため、このように見える)、遊技領域の見た目が良くなり、装飾性が向上している。
また、発光装飾ユニット330のLED335Bの少なくとも一部(例えば、LED335BA)は、上述のように、前側筐体331の装飾部331Bの背後に位置し、パチンコ遊技機1を正面視する遊技者に対して目立たないようになっている。これにより、見た目が悪くなることを防止できる。
(発光装飾ユニット300による演出等について)
演出制御用CPU120は、ランプ制御基板14を介して、発光装飾ユニット300の第1〜第9発光ユニット310〜390それぞれに搭載されたLED(LED335B等)の点灯/消灯を制御する。当該点灯/消灯は、演出制御用CPU120により実行される演出等の一部として実行される。例えば、当該演出としては、リーチ演出(特にスーパーリーチ、バトル演出などを含む)、一発告知(実行中の可変表示の大当り期待度が高い場合に実行される予告演出の一種)、各種予告演出(大当り期待度を予告する演出)、選択演出(これから実行される演出を選択する演出)、擬似連、先読み予告、大当り遊技状態時における演出、特定の演出モード等がある。先読み予告とは、保留されている可変表示(特図ゲーム)の大当り期待度などを、当該可変表示が実行される前に予告する演出である。先読み予告は、第1又は第2始動入賞発生時に行われる先読み判定(始動入賞発生時に抽出される遊技用乱数値に基づいて当該始動入賞発生時に行われる大当りか否か、変動パターンなどの判定)の判定結果に基づいて行われる。例えば、主基板11が、先読み判定を行って判定結果を演出制御コマンドにより演出制御基板12に通知し、演出制御基板12の演出制御用CPU120が先読み予告の実行の有無や態様を決定する。
演出制御用CPU120は、実行する演出に応じて、LED(LED335B等)の点灯態様を変えてもよい。
例えば、図8に示すように、LEDの点灯の態様(第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390の発光態様)を変える。図中、1列目のLEDは、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390における前側のLED(第3発光ユニット330におけるLED335BA等)であり、2列目のLEDは、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390における後側のLED(第3発光ユニット330におけるLED335BB等)である。ここでは、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390を同様に発光させるものとする。第1発光ユニット310内のLED(発光面310Aの発光)は、常に点灯されてもよいし、演出に応じて点灯されてもよい。
例えば、演出制御用CPU120は、演出1(例えば、予告演出等)を実行するときには、1列目LEDと2列目のLEDとを交互に駆動する。これによって、例えば、複数の点状の光L1のうち、一部の光L1と他の一部の光L1とが交互に点灯/消灯を繰り返す発光パターンが得られる。なお、点灯時の輝度は、予め定められた輝度であればよい。
例えば、演出制御用CPU120は、演出2(例えば、先読み予告等)を実行するときには、1列目LEDの発光輝度と2列目のLEDの発光輝度とを異ならせる。これによって、複数の点状の光L1のうち、例えば、一部を明るくし、他の一部を暗くすることができる。なお1列目のLEDと2列目のLEDとで、元々の最大輝度を異ならせ、演出2のときに、両者ともに最大輝度で発光させてもよい。
例えば、演出制御用CPU120は、演出3(例えば、スーパーリーチ等)を実行するときには、1列目LEDの発光輝度と2列目のLEDの発光輝度とを最大にさせる。これによって、複数の点状の光L1を目立たせることができる。
なお、パチンコ遊技機1は、一般的に、エラー(例えば、玉詰まり等。磁気検出等の不正の可能性がある状態も含む。)を検出する手段と、エラーを検出したときにエラーを報知する手段(例えば、画像表示装置5にエラーを表示したり、遊技効果ランプ9を点滅させたりする、演出制御基板12など)と、を有する。演出制御用CPU120は、例えば、エラー報知のときには、発光装飾ユニット300による発光を制限(禁止を含む)してもよい。具体的には、第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390の発光を中止してもよいし、発光の輝度(LED335Bなどの各LEDの輝度)を非エラー時よりも小さくしてもよい。このようにすることで、エラー報知の視認性を良くするとともに(エラーの視認性の低下を防止できる)、発光装飾ユニット300が暗いので、一見してエラーが発生していることが分かる。
なお、各演出では、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390を全て同じように発光させてもよいし、演出の種類に応じて、特定の発光ユニットのみ発光させてもよいし、発光ユニットに応じて発光態様を変化させてもよい。
また、第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390(前記のように、一部の発光ユニットであってもよい)を用いた演出は、画像表示装置5や遊技効果ランプ9と連動した演出であってもよいし(例えば、画像表示装置5の表示に合わせて点灯又は消灯したり、遊技効果ランプ9の点灯/消灯に合わせて点灯又は消灯するなど)、第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390(前記のように、一部の発光ユニットであってもよい)単独での演出であってもよい。
第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390(前記のように、一部の発光ユニットであってもよい)を用いた演出においては、第1発光ユニット310〜第9発光ユニット390のうちの少なくともいずれかの発光時の輝度により、大当り期待度、スーパーリーチが実行される期待度(なお、当該期待度も、結局は大当り期待度となる)などを報知してもよい。
第1発光ユニット310を、第3発光ユニット330などと同様に、複数の点状の光L1の発光パターンにより発光するものとしてもよい。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、当業者が当然認識し得る従来技術における少なくとも1つの課題(例えば、上記で示した課題以外の課題でもよい)を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例の少なくとも一部は矛盾が生じない限り組み合わせることができる。
(変形例1)
遊技機用枠3に設けられた遊技効果ランプ9を、発光装飾ユニット300のより近傍に設け、遊技効果ランプ9と発光装飾ユニット300とをより連動させるようにしてもよい。
例えば、図9に示すように、第3発光ユニット330の発光面330Aと第8発光ユニット380の発光面380Aとのそれぞれの近傍の位置で、遊技機用枠3に遊技機効果ランプ9を設ける。遊技機効果ランプ9は、マトリックス状に配置された前方に向かって光を出射するLEDと、当該LEDをカバーする透明なカバー体と、を有し、各LEDが発光することで、点状の光L2、L3を出射する(発光装飾ユニット300とは異なり、1つの光L2は、1つのLEDからの光により構成される。つまり、光L2、L3は、前記のカバー体を介して視認される発光時のLEDでもある)。
演出制御用CPU120は、例えば、遊技効果ランプ9のLEDのうち、外側で上下方向に並んでいるLED(光L2を出射するLED)と、内側で上下方向に並んでいるLED(光L3を出射するLED)とを交互に点灯させるとともに、第3発光ユニット330と第8発光ユニット380とにおける1列目のLEDと、2列目のLEDとを交互に点灯させる。このような演出により、光L1〜L3について、上下方向に伸びる列ごとの光が順次外側から内側に向かって移動するように見える。これにより、遊技効果ランプ9の発光と、発光装飾ユニット300の発光とを用いた演出の演出効果が向上する。なお、これら発光に連動した画像を画像表示装置5に表示させてもよい。例えば、順次外側から内側に向かって移動する光が、さらに画像表示装置5内を移動するように見える画像を画像表示装置5に表示させてもよい。また、例えば、画像表示装置5での表示の有無等で大当り期待度を異ならせても良い。また、光がどこまで移動するかで、大当り期待度を異ならせてもよい(例えば、画像表示装置5の中央まで光が移動する場合には大当り確定で、発光装飾ユニット300で光が止まる場合には高期待度で、遊技効果ランプ9のみの場合には低期待度など)。
その他、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9のLEDと、発光装飾ユニット300における所定のLEDとを、同時に点灯させたり、交互に点灯させたり、同時に点滅させたりしてもよい。これらにより、遊技効果ランプ9の発光と、発光装飾ユニット300の発光とを用いた演出の演出効果が向上する。
(変形例2)
ハーフミラー333は、入射光の一部が透過し、他の一部(残りの全部でもよいし、残りの一部(例えば入射光の吸収が起きる場合)でもよい)を反射するものであればよい。
(変形例3)
ミラー336、337は、入射光を全反射するものでなくてもよい。また、ミラー337を省略してもよい。また、ハーフミラー333とミラー336とは、対向していればよく、一方が他方に対して傾斜してもよい(例えば、LED335Bから遠ざかるほど、両者が近づくように傾斜する)。
(変形例4)
前側筐体331の装飾部331Bや透光部材332は、設けなくても良い。また、透光部材332の装飾332Aを設けなくても良く、当該装飾332Aを透光部材332の後面に設けてもよい。また、透光部材332は、光を拡散する部材としてもよい(これにより、上記実施形態とは異なる視覚効果(装飾効果)が得られる。)。また、装飾部331Bを透明としてもよい。
(変形例5)
上記で言及した透明は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。例えば、透光部材332は、青色の透明等であってもよい。この場合、点状の光L1が青く見え装飾効果が向上する。
(変形例6)
LED335Bは、3列以上配列されてもよい。
(変形例7)
LED基板335は、LED335Bからの光を、ハーフミラー333とミラー336、337の間に出射できればよく、ハーフミラー333やミラー336と垂直の位置関係になくてもよい(傾いていてもよい)。また、LED基板335は、ハーフミラー333とミラー336から離れていてもよい。
(上記実施形態等の少なくとも一部を一例とする構成など)
次に、上記実施形態や変形例等の少なくとも一部を一例とする構成やさらなる変形例などについて説明するが、下記の構成は、適宜一部省略してもよいし、一部のみを採用して遊技機を構成してもよい。
(1)入射する光を反射する第1反射手段(例えば、ミラー336、337など)と、
前記第1反射手段と対向し、入射する光の一部が透過し他の一部を反射する第2反射手段(例えば、ハーフミラー333など)と、
発光により前記第1反射手段と前記第2反射手段との間に光を出射する発光手段(例えば、LED335Bなど)と、を備え、
前記発光手段から出射された光のうち前記第2反射手段を透過した光(例えば、LED335Bから直接ハーフミラー333に入射して透過した光や、ミラー336、ハーフミラー333、ミラー337で少なくとも1回反射され(導光され)、ハーフミラー333を透過した光など)は、装飾光(例えば、パチンコ遊技機1を装飾する装飾光(点状の光L1)など)として出射され、
前記発光手段は、前記第1反射手段と前記第2反射手段との間に複数列配置されている(例えば、ハーフミラー333からミラー336に向かう方向に2列に並んだLED335BA及び335BBなど)、
ことを特徴とする遊技機。
発光手段は、LEDの他、EL発光素子などであってもよい。
装飾光は、遊技機を装飾するものであればよく、点状の光L1などのように、当該光そのものが装飾効果を発揮するものであるものの他、例えば、遊技機の特定の役物などを照明することで遊技機を装飾する光であってもよい、例えば、ハーフミラー333により透過された点状の光L1(装飾光)により、特定の役物などを前方又は側方から照明するように、発光ユニットを構成してもよい。
「第2反射手段を透過した光は、装飾光として出射され」とは、第2反射手段を透過した光が、最終的に装飾光として出射されればよい表現であり、第2反射手段を透過し、第2反射手段から出射された光がそのまま装飾光になる構成(例えば、透光部材332を省略した構成)、第2反射手段が透過した光が他の部材を透過して又は他の部材により反射されて装飾光として当該他の部材から出射される構成(例えば、ハーフミラー333を透過した光が透光部材332を透過して当該透光部材332から装飾光として出射される構成)を含む表現である。なお、上記の実施形態では、ハーフミラー333を透過した光がすでに点状の光となっているので(装飾光としての機能を有しているので)、透光部材332があったとしても、ハーフミラー333を透過した光は、装飾光としてハーフミラー333から出射されているともいえる。
なお、第2反射手段を透過した光や、装飾光は、上記点状の光L1のような発光パターンを有さなくてもよい。例えば、上記のように、装飾光は、第2反射手段を透過した光を拡散したものであってもよい。
複数列それぞれの発光手段は、例えば、第1反射手段から第2反射手段に向かう方向に沿って1列に並んでいなくでもよい。例えば、図5において、LED335BAとLED335BBとは、同じ行のもの同士で、第1方向(列の方向)に沿って1列にならんでいるが(第2方向にずれていないが)、LED335BAとLED335BBとのいずれかを第2方向に沿って移動させ、LED335BAとLED335BBとを第2方向において互い違いに配置してもよい(LED335BAとLED335BBとが第2方向にずれていてもよい)。また、各列の発光手段の個数は、全ての列で同じでなくてよく、1以上であればよい。
このような構成によれば、例えば、発光手段を1列にしたときよりも遊技機の見た目が良くなり、装飾性が向上する。
(2)前記第1反射手段と、前記第2反射手段と、前記発光手段とは、発光ユニット(例えば、第2発光ユニット320〜第9発光ユニット390など)を構成し、
前記発光ユニットは、前記遊技機を正面から見た場合に、遊技領域(例えば、遊技領域の背後など、遊技領域に重なる位置)に所定領域(例えば、画像表示装置5など)を囲むように複数配置されている(例えば、図1参照)、
ようにしてもよい。
「発光ユニットは、・・・所定領域を囲むように複数配置されている」とは、360度周囲を囲む他、360度未満で囲む場合も含む。所定領域は、遊技領域上の領域であってもよい。
遊技領域は、遊技球の経路(例えば、流下する経路)を構成する領域であればよい。上記実施の形態では、遊技領域を透明として、発光ユニットを遊技領域の背後に位置させたが(これにより、例えば、点状の光L1で遊技領域を埋めることができ、装飾性が向上している)、遊技領域を非透過とし、背後の発光ユニットからの光のうち遊技領域の周囲から漏れる光により、遊技領域を装飾性を向上させてもよい。
このような構成によれば、装飾性が向上する。なお、上記実施形態のように、複数の前記発光ユニットにおいて前記第1反射手段と前記第2反射手段とにより導光される光の光路は、前記遊技機を正面から見た場合に、略放射状になっている(例えば、図7参照)ようにしてもよく、これにより装飾性が向上する。略放射状とは、発光ユニット内の光の各光路は平行であるが、異なる発光ユニット同士の光の光路は、内側から外側に向かって徐々に離れる形状などである。
(3)エラーを表示する表示手段(例えば、エラーを表示する画像表示装置5など)と、
前記表示手段によりエラーが表示されているときに、前記発光手段の発光を制限する制限手段(例えば、エラー報知時に発光を制限する演出制御用CPU120など。図7参照)と、をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、エラーの視認性の低下を軽減できる。なお、制限とは、発光の禁止と、発光時の輝度を低下させることの両者を含む。
(4)前記遊技機の枠(例えば、遊技機用枠3など)に設けられた演出用ランプ(例えば、遊技効果ランプ9など)と、
前記発光手段の発光と前記演出用ランプの発光とを連動させた演出を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120など、変形例1などを参照)と、をさらに備える、
ようにしてもよい。
発光手段の発光と演出用ランプの発光とを連動させた演出とは、両発光により、1つの演出が行われるものであればよい。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)前記第2反射部材を透過した光が透過する透過部材(例えば、透光部材332など)をさらに備え、
前記透過部材には、装飾(例えば、装飾332Aなど)が施されている、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、装飾性が向上する。なお、装飾は、凹凸の他、印刷等により施されたものであってもよい。
(6)前記複数列のうちの第1列の発光手段の発光時の輝度と第2列の発光手段の発光時の輝度とを異ならせることが可能である(例えば、図8参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、装飾性が向上する。
(7)前記発光手段は、視認困難な位置に配置されている(例えば、LED335BAなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、デザイン性が低下してしまうことを防止できる。なお、遊技者側から視認困難な位置とは、遊技者側から見て目立たない位置などであり、遊技機を正面視した場合に発光手段が非透光性の部材の背後に隠れて見えない位置又はのぞき込まないと見えない位置などであればよい。