JP2018044213A - 円筒形スパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】ターゲット材の接合部付近からのパーティクルの発生を抑制し、スパッタリングによって得られる膜の品質を改善すること。【解決手段】本発明の円筒形スパッタリングターゲット10は、複数個の円筒形スパッタリングターゲット材20を有する。スパッタリングターゲット材20はそれらの軸線A方向に沿って直列配置されている。軸線A方向に沿って隣り合う2つのスパッタリングターゲット材20は、スパッタリングターゲット材20の対向する端面21どうしが相補形状となっている。端面21が、スパッタリングターゲット材20の軸線Aと直交する平面を有さない形状となっている。【選択図】図3

Description

本発明は円筒形スパッタリングターゲットに関する。
マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置は、円筒形ターゲットの内側に磁場発生装置を有し、ターゲットの内側から冷却しつつ、ターゲットを回転させながらスパッタリングを行う装置である。マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置によれば、ターゲット材の全面がエロージョンとなり均一に削られる。このため、回転カソードスパッタリング装置では70%以上の格段に高い使用効率が得られる。平板型マグネトロンスパッタリング装置の使用効率はそれよりも非常に低く20〜30%である。更に回転カソードスパッタリング装置では、ターゲットを回転させることで、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置に比べて、単位面積当り大きなパワーを投入できることから高い成膜速度が得られる。
このような回転カソードスパッタリング方式では円筒形のターゲットを用いるところ、この円筒形のターゲットは、従来の平板型スパッタリングターゲットと同様に、長手方向に複数個のターゲット材を接合させて構成されている。円筒形のターゲット材どうしの隙間(以下「分割部」ともいう)についても、平板型スパッタリングターゲットの場合と同様に0.05mm〜0.5mm程度である。平板型スパッタリングターゲットでは、分割部から発生するパーティクルと呼ばれるごみが膜質を悪化させるという問題があり、その対策としてターゲット材を大きくして分割部を減らしている。しかし、スパッタリングターゲット材がセラミックス製である場合には該ターゲット材が割れやすく、更にはスパッタリングターゲットが大型化している現状では完全に分割部をなくすことは困難である。円筒形ターゲットでも同様に、分割部のパーティクルの影響で膜質が悪化するという問題がある。
分割部から発生するパーティクルは、下地のボンダーがスパッタリングされることに起因して発生する場合もあるが、分割部の向かい合うターゲット材のエッジに電荷が集中してアーキングが発生し、そのことに起因してパーティクルが発生する原因の方が大きいと考えられる。
特許文献1には、円筒形スパッタリングターゲット材の接合部において、バッキングチューブの近傍で、接合面のターゲット材の厚さ方向に傾斜をつけることでボンダーがスパッタリングされないようにして膜質を改善する方法が記載されている。しかしこの方法では、分割部に起因するアーキングの発生は抑制できない。更に、スパッタリングによってターゲット材が傾斜部まで消耗した場合、傾斜部のエッジ部分が鋭角になり、アーキングが一層発生しやすくなって膜質が悪化することが懸念される。
特開2013−241646号公報
したがって本発明の課題は、複数個のスパッタリングターゲット材を接合してなる円筒形スパッタリングターゲットにおいて、スパッタリングによって得られる膜の歩留り改善にある。
本発明は、複数個の円筒形スパッタリングターゲット材を有する円筒形スパッタリングターゲットであって、
前記スパッタリングターゲット材はそれらの軸線方向に沿って直列配置されており、
軸線方向に沿って隣り合う2つの前記スパッタリングターゲット材は、前記スパッタリングターゲット材の対向する端面どうしが相補形状となっており、
前記端面が、前記スパッタリングターゲット材の軸線と直交する平面を有さない形状となっている、円筒形スパッタリングターゲットを提供することにより前記の課題を解決したものである。
本発明によれば、ターゲット材の接合部付近からのパーティクルの発生が抑制され、スパッタリングによって得られる膜の品質が改善される。
図1は、本発明のスパッタリングターゲットの一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示すスパッタリングターゲットの要部拡大側面図である。 図3は、図1に示すスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の斜視図である。 図4は、図1に示すスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の斜視図であり、端面の状態を説明する図である。 図5は、図1に示すスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の側面図である。 図6(a)は、本発明のスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の別の実施形態の斜視図であり、図6(b)は図6(a)の側面図である。 図7は、本発明のスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の別の実施形態の側面図(図6(b)相当図)である。 図8は、本発明のスパッタリングターゲットにおけるターゲット材の別の実施形態の斜視図(図3相当図)である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、円筒形スパッタリングターゲットに関するものである。図1には、本発明のスパッタリングターゲットの一実施形態の斜視図が示されている。同図に示す円筒形スパッタリングターゲット10は、平板型スパッタリングターゲットと同様に、軸線A方向に沿って複数個のターゲット材20が直列配置されて構成されている。軸線A方向に沿って隣り合う2つのターゲット材20は、ターゲット材20の対向する端面どうしが相補形状となっている。
図2に示すとおり、軸線A方向に沿って隣り合う2つのターゲット材20どうしの間には空隙としての分割部30が形成されている。
図3に示すとおりターゲット材20は、軸線A方向と直交する断面形状が真円の円環状になっている。スパッタリングを行う場合は、ターゲット材20の円環形の中心を軸にして、ターゲット10を一方向に向けて回転させる。ターゲット材20の端面21は、最高位置21a及び最低位置21bを有している。端面21には、最高位置21aが1箇所のみにあり、且つ最低位置21bも1箇所のみにある。ここで言う「最高」及び「最低」とは軸線Aに沿って一定の向きから見たときの高さに関してのものである。
従来、複数の円筒形ターゲット材を用いる場合、ターゲット材どうしの接合部は回転軸に対して直交していることが一般的である。しかし、接合部が回転軸に対して直交しているということは、スパッタリング中に常に同じ位置に分割部が存在することになる。このことに起因して、先に述べたとおり、分割部付近からパーティクルが発生しやすくなり、得られる膜の品質が局所的に悪化しやすい。この現象は、複数の平板型ターゲット材を用いた場合でも同様である。
そこで本発明者は、円筒形スパッタリングターゲットは、平板型スパッタリングターゲットと異なり、回転しながらスパッタリングを行うことに着目した。具体的には、円筒形スパッタリングターゲットの場合、ターゲットを軸周りに回転させている間、ターゲット材どうしの分割部の位置を変化させながらスパッタリングが可能であることに着目した。ターゲットを軸周りに回転させている間、ターゲット材どうしの分割部の位置が変化していれば、分割部に起因するパーティクルが膜の局所に集中しなくなり、膜質が改善される。
以上のことから、本実施形態の円筒形スパッタリングターゲット10においては、図3に示すとおり、ターゲット材20の端面21が、ターゲット材20の軸線A方向と直交する平面を有さない形状となっている。本実施形態においては、ターゲット材の端面は、該端面における任意の一点から周縁に沿って1周した側面視での軌跡中に、1箇所の最高位置21aと、1箇所の最低位置21bとを有する形状をしている。詳細には、図4に示すとおり、軸線A方向をz軸とするx−y−z直交座標を考える。このとき、x−y平面内において、最高位置21aと最低位置21bとを結ぶ直線の延びる方向を、y軸の方向と定める。この直交座標において、ターゲット材20の端面21を含む平面Pは軸線A方向、すなわちz軸と直交していない。そして、ターゲット材20の端面21は、該端面21を含む平面である平面Pと、z軸に平行なx−z平面である平面Pとの交差によって生じる直線Lが、x軸と平行に伸びる形状になっている。つまり端面21は、軸線Aと90度以外の角度で交差する平面P内に位置する形状となっている。そして、端面21には、ターゲット材20の軸線A方向と直交する平面内に位置する面は存在しない。なお、図4においては、ターゲット材20における上下2つの端面のうち、上端面21のみが示されているが、図示しない下端面についても上端面21と同様の形状をしている。
図4に示す実施形態においては、図5に示すとおり、軸線Aに直交する面Pxyと平面Pとの交差する角度θが4度以上であることが好ましく、5度以上であることが更に好ましく、6度以上であることが一層好ましい。また、軸線Aに直交する面Pxyと平面Pとの交差する角度θが20度以下であることが好ましく、15度以下であることが更に好ましく、10度以下であることが一層好ましい。角度θを4度以上に設定することで、軸線A方向に沿って隣り合うターゲット材20間から発生するパーティクルを抑制することができる。また、角度θを20度以下に設定することで、端面21における周長が過度に大きくならず、パーティクルの発生量そのものを抑制することができる。更に、ターゲット材20の端面21は、円筒形状の焼成体を研磨・切断して製造することから、角度θが過度に大きいと、ターゲット材20の製造の歩留りが悪化してコストが大きくなる傾向にあるが、角度θを20度以下に設定することで、そのような不都合が生じにくくなる。また、角度θが過度に大きいと、ターゲット材20の外側面に対して鋭角に切断された箇所22(図5参照)に電荷が集中しやすくなり、アーキングが発生しやすくなるところ、角度θを20度以下に設定することで、そのような不都合も生じにくくなる。更に、角度θが過度に大きいと、鋭角に切断された箇所22の先端の厚みが非常に薄くなり、そのことに起因してアーキングが発生しやすくなったり、ハンドリング時に欠けやすくなったりするという不都合が発生しやすいところ、角度θを20度以下に設定することで、そのような不都合も生じにくくなる。
上述した本実施形態のスパッタリングターゲット10の種々の利点を一層顕著なものとする観点から、ターゲット材20はその外径が145mm以上160mm以下であることが好ましい。
同様の理由によって、軸線A方向に沿って隣り合う2つのターゲット材20間に存在する分割部30は、軸線A方向に沿う長さLが0.05mm以上0.6mm以下であることが好ましく、0.1mm以上0.5mm以下であることが更に好ましく、0.2mm以上0.45mm以下であることが一層好ましい。長さLを0.05mm以上に設定することで、ターゲット材20どうしがぶつかることや、それに起因して割れることを効果的に防止できる。また長さLを0.6mm以下に設定することで、分割部に起因するパーティクルの発生を効果的に防止できる。
また、上述の実施形態においては、ターゲット材20の端面21は平面P内に含まれていたが、該端面21は平面内に含まれていることを要せず、例えば曲面内に含まれていてもよい。具体的には、図6(a)及び図6(b)に示すとおり、軸線Aをz軸とするx−y−z直交座標を考えた場合、端面21が、曲面P内に位置する形状になっていてもよい。曲面Pは、図6(b)に示すとおり、y軸(図6(b)における紙面と直交する軸)のいずれの位置においても、x−z平面での断面が、下向きに凸の同一の曲線になっている形状をしている面である。
なお、図6(a)及び図6(b)に示すターゲット材20に隣接するターゲット材(図示せず)の端面は、図6(a)及び図6(b)に示すターゲット材20の端面21と相補形状になっていることから、図7に示す形状になっている。同図に示す端面21は、軸線Aをz軸とするx−y−z直交座標を考えた場合、曲面P内に位置する形状になっている。曲面Pは、図7に示すとおり、y軸(図7における紙面と直交する軸)のいずれの位置においても、x−z平面での断面が、上向きに凸の同一の曲線になっている形状をしている面である。
これまで説明してきた実施形態においては、ターゲット材20の端面21は、該端面における任意の一点から周縁に沿って1周した側面視での軌跡中に、1箇所の最高位置21aと、1箇所の最低位置21bとを有する形状をしていたが、最高位置21aの数は2箇所以上でもよく、また最低位置21bの数も2箇所以上でもよい。例えば図8に示す実施形態のターゲット材20は、端面21が、閉じた円環状の正弦波を描く形状をしており、複数箇所の最高位置21aと、複数箇所の最低位置21bとを有している。尤も、パーティクルの発生の一層の抑制の点からは、端面21は、(A)1箇所の最高位置21aと1箇所の最低位置21bとを有し、(B)ターゲット材の横断面視において最高位置21aと最低位置21bとが180度対向しており、且つ(C)最高位置21aから最低位置21bまでの間で、端面の高さが漸次減少する形状を有していることが好ましい。
本発明の円筒形スパッタリングターゲット10におけるターゲット材20は、例えば金属製又はセラミックス製であり得る。ターゲット材20がセラミックス製である場合、該セラミックスとしては、例えばIn、Ga、Zn、Sn及びAlからなる群より選択される少なくとも1種の元素の酸化物を含むものであることが好ましい。そのようなセラミックスとしては、例えばITO(In−SnO)、IGZO(In−Ga−ZnO)、及びAZO(Al−ZnO)等が挙げられるが、これらに限られない。以下、これらセラミックス製ターゲット材20の製造方法についてそれぞれ説明する。
<ITO円筒形スパッタリングターゲット材の製造方法>
ITOにおいては、SnOの組成が2.5質量%以上10.0質量%以下であることが一般的である。一般的にITO円筒形スパッタリングターゲットは、下記の工程で製造される。
〔工程1〕
工程1では、原料粉末及び有機添加物を含有するスラリーから顆粒を調製する。原料粉末及び有機添加物から顆粒を調製し、その顆粒を工程2のCIP成形に供することにより、原料の充填性が向上し、高密度の成形体を得ることができる。また、充填むらが生じにくくなり、均一な充填が可能になる。プレスむらも生じにくくなる。
原料粉末としては、In粉末及びSnO粉末の混合粉末を使用できる。ITO粉末を単独で使用してもよく、あるいはIn粉末及びSnO粉末を混合して用いてもよい。In粉末、SnO粉末及びITO粉末は、BET(Brunauer−Emmett−Teller)法で測定した比表面積がそれぞれ独立に1m/g以上40m/g以下であることが好ましい。In粉末、SnO粉末及びITO粉末の混合比率は、ターゲット材20における構成元素の含有量が前述の範囲内になるように適宜決定される。In粉末及びSnO粉末の混合粉末をセラミックス原料粉末として使用する場合、セラミックス原料粉末におけるSnO粉末の含有量(質量%)が、最終的に得られるターゲット材におけるSnO量換算でのSnの含有量(質量%)と同視できる。
粉末の混合方法には特に制限はなく、例えば、各粉末及びジルコニアボールをポットに入れ、ボールミル混合することができる。混合に際しては、スラリーや成形体の性状を好適に調整するために有機添加物を添加してもよい。有機添加物としては、例えばバインダ、分散剤及び可塑剤等を挙げることができる。
工程1において、有機添加物の量はセラミックス原料粉末の量に対して0.3質量%以上2.0質量%以下とすることが好ましい。有機添加物の前記配合量が2.0質量%より多いと、脱媒中の成形体の強度低下が大きくなり、脱脂割れしやすくなったり、脱脂後に成形体中に空孔が多くなり、高密度化しにくくなったりする場合がある。有機添加物の前記配合量が0.3質量%より少ないと、各成分の十分な効果が得られない場合がある。有機添加物の配合量を前記範囲内にすると、相対密度が98%以上であるセラミックス円筒形スパッタリングターゲット材を首尾よく製造することができる。
前記バインダは、成形体においてセラミックス原料粉末をバインドし、成形体の強度を高めるために添加される。バインダとしては、公知の粉末焼結法において成形体を得るときに通常使用されるバインダを使用することができる。
前記分散剤は、スラリー中の原料粉末及びバインダの分散性を高めるために添加される。分散剤としては、例えばポリカルボン酸アンモニウム、ポリアクリル酸アンモニウム等を挙げることができる。
前記可塑剤は、成形体の可塑性を高めるために添加される。可塑剤としては、例えばポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール(EG)等を挙げることができる。
原料粉末及び有機添加物を含有するスラリーを調製する際に使用する分散媒には特に制限はなく、目的に応じて、水、アルコール等から適宜選択して使用することができる。原料粉末及び有機添加物を含有するスラリーを調製する方法には特に制限はなく、例えば、原料粉末、有機添加物及び分散媒をポットに入れ、ボールミル混合する方法が使用できる。
スラリーから顆粒を調製する方法に特に制限はなく、例えばスプレードライ法、転動造粒法、押出し造粒法等を使用することができる。これらのうちで、顆粒の流動性が高く、成形時に潰れやすい顆粒を作製しやすいなどの点で、スプレードライ法が好ましい。スプレードライ法の条件には特に制限はなく、セラミックス原料粉末の造粒に通常使用される条件を適宜選択して実施することができる。
〔工程2〕
工程2では、工程1で調製された顆粒をCIP成形(Cold Isostatic Pressing(冷間等方圧成形))して円筒形の成形体を作製する。CIP成形時の圧力は、通常800kgf/cm以上である。圧力が高いほど、顆粒を緻密に充填でき、成形体を高密度化及び高強度化できる。
〔工程3〕
工程3では、工程2で成形された成形体を焼成する。焼成炉に特に制限はなく、ITOターゲット材の製造に従来使用されている焼成炉を使用することができる。
焼成温度は、通常1450〜1700℃であり、好ましくは1500〜1650℃であり、より好ましくは1550〜1600℃である。焼成温度が高いほど高密度のターゲット材が得られるが、焼成温度が高すぎるとターゲット材の焼結組織が肥大化して割れやすくなる。焼成時間は、通常3〜30時間であり、好ましくは5〜20時間であり、より好ましくは8〜16時間である。焼成時間が長いほどターゲット材が高密度化しやすいが、長すぎるとターゲット材の焼結組織が肥大化して割れやすくなる。昇温速度は通常100〜500℃/hである。 焼成雰囲気は通常、大気等の含酸素雰囲気である。
〔工程4〕
得られた焼成体は、切削加工等、必要な加工を施されてスパッタリングターゲット材として使用される。加工方法には様々な方法がある。例えば円筒研削盤に焼成体をセットし、外面の加工を行うことができる。このとき、最終仕上げ寸法よりも0.1mm以上残しておくことが有利である。次に、外径の面を基準にして、内面の加工を行う。その後、ターゲット材の片側の端面については回転軸に対して切断用の刃を90度ではない斜めに切り込むことで、円形の中心軸に対して所定の角度を持つ端面を加工する。反対の端面についても同様に円筒研削盤で切断する。最後に再度外径の加工を行い、目標の寸法に研削する。
このようにして得られたITO円筒形スパッタリングターゲット材20を、図1に示すとおり、円筒形基材11に接合材(図示せず)によって接合する。円筒形基材11は、通常、円筒形スパッタリングターゲット材20を接合し得る円筒形状を有する。円筒形基材11の種類に特に制限はなく、従来使用されている円筒形基材から適宜選択して使用することができる。円筒形基材11の材料としては例えば、ステンレスやチタン等を挙げることができる。前記接合材の種類にも特に制限はなく、従来使用されている接合材から適宜選択して使用することができる。接合材として、例えばインジウム製の半田等が挙げられる。
ITO円筒形スパッタリングターゲット材は、1本の円筒形基材の外側に、複数本を並べそれらを接合する。接合方法に特に制限はなく、従来のセラミックス円筒形スパッタリングターゲットと同様の方法を採用することができる。
<AZO円筒形スパッタリングターゲット材の製造方法>
AZOにおいては、Alの組成が0.5質量%以上5.0質量%以下であることが一般的である。スパッタリングターゲット材がAZOである場合、セラミックス原料粉末として、Al粉末及びZnO粉末の混合粉末を使用できる。AZO粉末を単独で使用してもよく、あるいはAl粉末及びZnO粉末を混合して用いてもよい。Al粉末、ZnO粉末及びAZO粉末は、BET法で測定した比表面積がそれぞれ独立に1m/g以上20m/g以下である。Al粉末、ZnO粉末及びAZO粉末の混合比率は、ターゲット材20における構成元素の含有量が前述の範囲内になるように適宜決定される。Al粉末及びZnO粉末の混合粉末をセラミックス原料粉末として使用する場合、セラミックス原料粉末におけるAl粉末の含有量(質量%)が、最終的に得られるターゲット材におけるAl量置換でのAlの含有量(質量%)と同視できることが確認されている。
AZO円筒形スパッタリングターゲット材は、先に述べたITO円筒形スパッタリングターゲット材と同様な工程で製造される。焼成温度は、通常、1250℃以上1500℃以下であり、好ましくは1300℃以上1450℃以下であり、より好ましくは1350℃以上1450℃以下である。焼成温度が高いほど高密度のターゲット材が得られるが、高すぎるとターゲット材の焼結組織が肥大化して割れやすくなる。
<IGZO円筒形スパッタリングターゲット材の製造方法>
IGZOにおいては、In:Ga:ZnO=0.95〜1.05:0.95〜1.05:1.90〜2.10(原子比率)が一般に使用されている組成である。ターゲット材がIGZOの場合、セラミックス原料粉末として、In粉末、Ga粉末及びZnO粉末の混合粉末を使用できる。IGZO粉末を単独で、又はIn粉末、Ga粉末及びZnO粉末と混合して用いてもよい。In粉末、Ga粉末及びZnO粉末及びIGZO粉末は、BET法で測定した比表面積がそれぞれ独立に1m/g以上20m/g以下である。In粉末、Ga粉末及びZnO粉末及びIGZO粉末の混合比率は、本ターゲット材における構成元素の含有量が前述の範囲内になるように適宜決定される。本製造方法においては、In粉末、Ga粉末及びZnO粉末の混合粉末をセラミックス原料粉末として使用する場合、セラミックス原料粉末におけるIn粉末、Ga粉末及びZnO粉末の含有量(原子%)が、最終的に得られるターゲット材におけるIn量置換でのIn含有量(原子%)、Ga量置換でのGa含有量(原子%)及びZnO量置換でのZnの含有量(原子%)と同視できることが確認されている。
IGZO円筒形スパッタリングターゲット材は、先に述べたITO円筒形スパッタリングターゲット材と同様な工程で製造される。焼成温度は、通常、1300℃以上1500℃以下であり、好ましくは1400℃以上1450℃以下である。焼成温度が高いほど高密度のターゲット材が得られるが、高すぎるとターゲット材の焼結組織が肥大化して割れやすくなる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態では、本発明をセラミックス製のターゲット材に基づき説明したが、ターゲット材の材質はセラミックスに限られず、他の材質、例えば各種の金属であってもよい。
また、本発明においては、端面21には、ターゲット材20の軸線A方向と直交する平面内に位置する面は存在しないことが原則ではあるが、本発明の効果を損なわない限度において、端面21に軸線A方向と直交する平面内に位置する面が若干程度、円筒形スパッタリングターゲット内に存在することは許容される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
実施例及び比較例を具体的に説明するのに先立ち、実施例及び比較例において得られたスパッタリングターゲット材の評価方法を説明する。
1.相対密度
スパッタリングターゲット材の相対密度はアルキメデス法に基づき測定した。具体的には、スパッタリングターゲット材の空中重量を体積(=スパッタリングターゲット焼成体の水中重量/計測温度における水比重)で除し、下記式(X)に基づく理論密度ρ(g/cm)に対する百分率の値を相対密度(単位:%)とした。
Figure 2018044213
式(X)中、C〜Cはそれぞれターゲット材の構成物質の含有量(重量%)を示し、ρ〜ρはC〜Cに対応する各構成物質の密度(g/cm)を示す。
2.スパッタ膜の評価
スパッタリングは、DCマグネトロンスパッタリングを用いて行った。条件は、以下のとおりである。
背圧:7.0×10−5[Pa]
Ar分圧:4.0×10−1[Pa]
分圧:4.0×10−5[Pa]
Power:300[W](1.6W/cm
また、スパッタ後に得られた膜の中に付着したパーティクルは、1cmの範囲内で最も多くのパーティクルが付着した箇所のパーティクルの個数で評価した。
〔実施例1〕
BET法によって測定された比表面積が5m/gであるSnO粉末と、BET法により測定された比表面積が5m/gであるIn粉末とを、SnO粉末の含有量が10%になるように配合し、ポット中でジルコニアボールによってボールミル混合して原料粉末を調製した。
このポットに、原料粉末に対して0.3%のポリビニルアルコールをバインダとして加え、原料粉末に対して0.2%のポリカルボン酸アンモニウムを分散剤として加え、原料粉末に対して0.5%のポリエチレングリコールを可塑剤として加え、更に原料粉末に対して50%の水を分散媒として加え、ボールミル混合してスラリーを調製した。
このスラリーをスプレードライ装置に供給し、アトマイズ回転数14000rpm、入口温度200℃、出口温度80℃の条件でスプレードライを行い、顆粒を調製した。
外径150mmの円柱状の中子(心棒)を有する内径220mm(肉厚10mm)、長さ450mmの円筒形状のウレタンゴム型に、前記顆粒をタッピングさせながら充填し、ゴム型を密閉後、800kgf/cmの圧力でCIP成形して、円筒形の成形体を作製した。
上述した成形体を焼成して焼成体を作製した。焼成は、酸素雰囲気中で行った。焼成温度は1550℃、焼成時間は12時間、昇温速度は300℃/hとした。降温は1550℃から800℃までの降温速度を50℃/h、前記温度範囲以外での降温速度を30℃/hとした。得られた焼成体の密度は99.8%であった。
得られた焼成体を切削加工し、外径153mm、内径135mmの図3に示す形状のITO円筒形スパッタリングターゲット材を1本製造した。端面については円筒の中心軸に垂直な面に対して4度で切断し、長さは300mmとした。また、片方の端面のみを切断したITO円筒形スパッタリングターゲット材(端ピース)を2本製造した。
外径133mm、内径123mm、長さ1000mmのチタン製バッキングチューブに、前記ターゲット材3本をIn半田によって接合し、ITOターゲットを作製した。各ターゲット材間の間隔L(図2参照)は0.5mmとした。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例2〕
BET法によって測定された比表面積が4m/gであるZnO粉末と、BET法によって測定された比表面積が7m/gであるIn粉末と、BET法によって測定された比表面積が10m/gであるGa粉末を、In粉末の含有量が44.2%、ZnO粉末の含有量が25.9%、Ga粉末の含有量が29.9%になるように配合し、ポット中でジルコニアボールによってボールミル混合して原料粉末を調製した。
このポットに、原料粉末に対して0.3%のポリビニルアルコールをバインダとして加え、原料粉末に対して0.4%のポリカルボン酸アンモニウムを分散剤として加え、原料粉末に対して1.0%のポリエチレングリコールを可塑剤として加え、更に原料粉末に対して50%の水を及び分散媒として加え、ボールミル混合してスラリーを調製した。その後、焼成前までは実施例1と同様の操作を行った。
焼成は、温度1400℃、時間10時間、昇温速度300℃/h、降温速度50℃/hで行った。得られた焼成体の密度は99.7%であった。ターゲット材の加工方法とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例3〕
BET法によって測定された比表面積が4m/gであるZnO粉末と、BET法によって測定された比表面積が5m/gであるAl粉末とを、Al粉末の含有量が5%になるように配合し、ポット中でジルコニアボールによってボールミル混合してセラミックス原料粉末を調製した。
このポットに、原料粉末に対して0.3%のポリビニルアルコールをバインダとして加え、原料粉末に対して0.4%のポリカルボン酸アンモニウムを分散剤として加え、原料粉末に対して1.0%のポリエチレングリコールを可塑剤として加え、更に原料粉末に対して50%の水を分散媒として加え、ボールミル混合してスラリーを調製した。その後、焼成前までは実施例1と同様の方法で作製した。
焼成は、温度1400℃、時間10時間、昇温速度300℃/h、降温速度50℃/hで行った。得られた焼成体の密度は99.9%であった。ターゲット材の加工方法とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例4〕
焼成体の製造までを実施例1(ITO)と同様に行った。得られた焼成体を切削加工し、外径153mm、内径135mmの図3に示す形状の円筒形ITOスパッタリングターゲット材を製造した。端面については円筒の軸線に直交する面に対して角度θ=6度で切断し、長さは300mmとした。また、片方の端面のみを切断したITO円筒形スパッタリングターゲット材(端ピース)を2本製造した。ターゲット材の加工方法とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例5〕
焼成体の製造までを実施例2(IGZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例4と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例6〕
焼成体の製造までを実施例3(AZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例4と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例7〕
焼成体の製造までを実施例1(ITO)と同様に行った。得られた焼成体を切削加工し、外径153mm、内径135mmの図3に示す形状の円筒形ITOスパッタリングターゲット材を製造した。端面については円筒の軸線に直交する面に対して角度θ=10度で切断し、長さは300mmとした。また、片方の端面のみを切断したITO円筒形スパッタリングターゲット材(端ピース)を2本製造した。ターゲット材の加工方法とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例8〕
焼成体の製造までを実施例2(IGZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例7と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例9〕
焼成体の製造までを実施例3(AZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例7と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例10〕
焼成体の製造までを実施例1(ITO)と同様に行った。得られた焼成体を切削加工し、外径153mm、内径135mmの図3に示す形状の円筒形ITOスパッタリングターゲット材を製造した。端面については円筒の軸線に直交する面に対して角度θ=20度で切断し、長さは300mmとした。また、片方の端面のみを切断したITO円筒形スパッタリングターゲット材(端ピース)を2本製造した。ターゲット材の加工方法とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例11〕
焼成体の製造までを実施例2(IGZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例10と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔実施例12〕
焼成体の製造までを実施例3(AZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は実施例10と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔比較例1〕
焼成体の製造までを実施例1(ITO)と同様に行った。得られた焼成体を切削加工し、外径153mm、内径135mmの円筒形ITOスパッタリングターゲット材を製造した。端面については円筒の軸線に直交する面に対して角度θ=0度とし、長さは300mmとした。チタン製バッキングチューブとの接合は実施例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔比較例2〕
焼成体の製造までを実施例2(IGZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は比較例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
〔比較例3〕
焼成体の製造までを実施例3(AZO)と同様に行った。ターゲット材の加工とチタン製バッキングチューブとの接合は比較例1と同様に行い、ターゲットを作製した。スパッタリング後のスパッタ膜のパーティクルの量について、1cmの範囲内で最も多いパーティクルの量を測定した。
Figure 2018044213
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例で得られたスパッタリングターゲットは、比較例で得られたスパッタリングターゲットに比べてパーティクルの発生数が少ないことが判る。
10 円筒形スパッタリングターゲット
11 円筒形基材
20 ターゲット材
21 端面
21a 最高位置
21b 最低位置
22 鋭角に切断された箇所
30 分割部
A 軸線

Claims (7)

  1. 複数個の円筒形スパッタリングターゲット材を有する円筒形スパッタリングターゲットであって、
    前記スパッタリングターゲット材はそれらの軸線方向に沿って直列配置されており、
    軸線方向に沿って隣り合う2つの前記スパッタリングターゲット材は、前記スパッタリングターゲット材の対向する端面どうしが相補形状となっており、
    前記端面が、前記スパッタリングターゲット材の軸線と直交する平面を有さない形状となっている、円筒形スパッタリングターゲット。
  2. 前記スパッタリングターゲット材の端面は、該端面における任意の一点から周縁に沿って1周した側面視での軌跡中に、少なくとも1箇所の最高位置と、少なくとも1箇所の最低位置とを有する形状をしている請求項1に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  3. 前記端面は、前記軸線と90度以外の角度で交差する平面P内に位置する形状となっている請求項1又は2に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  4. 軸線に直交する面Pxyと平面Pとの交差する角度θが4度以上20度以下である請求項3に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  5. 前記スパッタリングターゲット材はその外径が145mm以上160mm以下であり、
    軸線方向に沿って隣り合う2つの前記スパッタリングターゲット材間に分割部を有し、該分割部は、軸線方向に沿う長さが0.05mm以上0.6mm以下である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  6. 前記スパッタリングターゲット材がセラミックス製である請求項1ないし5のいずれか一項に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
  7. 前記スパッタリングターゲット材がIn、Ga、Zn、Sn及びAlからなる群より選択される少なくとも1種の元素の酸化物を含むセラミックス製である請求項1ないし6のいずれか一項に記載の円筒形スパッタリングターゲット。
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