JP2018044208A - ばね及びばね材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素鋼を材料とするばねの機械的特性の更なる向上を図り得る技術を提供すること。
【解決手段】ばね材料を、質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、オーステナイト結晶粒度番号が10番未満であるものとする。また、ばねを、質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、ベイナイト組織を有し、ビッカース硬さが400Hv以上のものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ばね及び当該ばねの材料に関する。
ホースクランプ等に代表されるばねは、一般に、炭素を含有する鋼つまり炭素鋼を材料とする。この種の炭素鋼をばね材料としてばねを製造する際には、ばねに必要な機械的特性を向上させることを目的として、オーステンパ処理と呼ばれる熱処理を施す場合がある。炭素鋼にオーステンパ処理を施すことで、炭素鋼の組織をベイナイト変態させ、強度や耐疲労特性等のばねの機械的特性を向上できると考えられる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、近年では高性能のばねが要求されており、従来のばねよりも機械的特性の更に向上したばねが望まれている。
特開平3−138333号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、炭素鋼を材料とするばねの機械的特性の更なる向上を図り得る技術を提供することを目的とする。
本発明の発明者等は、鋭意研究の結果、ばね材料にオーステンパ処理を行う際のばね材料の内部における熱伝導の速度が充分でない可能性があることに気付いた。そして、このためにばね材料つまり炭素鋼の組織が均一にベイナイト変態せず、ばねの機械的特性に影響を及ぼすのではないかという着想を得た。そして、ばね材料の内部において熱伝導が充分な速度で行われていない理由がばね材料の組織にあることに想到し、本発明を完成した。
すなわち、上記課題を解決する本発明のばね材料は、
質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、
オーステナイト結晶粒度番号が10番未満である、ばね材料である。
また、上記課題を解決する本発明のばねは、
質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、
ベイナイト組織を有し、
ビッカース硬さが400Hv以上である、ばねである。
本発明のばね材料によるとばねの機械的特性の更なる向上を図り得る。また、本発明のばねは機械的特性の向上したものである。
代表的なばね材料の断面の電子顕微鏡像である。 板厚2mmのばねNo.3について板厚方向における位置とビッカース硬さとの関係を評価したグラフである。 板厚2mmのばねNo.5について板厚方向における位置とビッカース硬さとの関係を評価したグラフである。 板厚1mmのばねNo.3について板厚方向における位置とビッカース硬さとの関係を評価したグラフである。 板厚1mmのばねNo.5について板厚方向における位置とビッカース硬さとの関係を評価したグラフである。 ばねNo.3の電子顕微鏡像である。 ばねNo.5の電子顕微鏡像である。 ばねNo.3及びばねNo.5のS−N線図である。 実施例のホースクランプを模式的に表す斜視図である。 実施例の皿ばねを模式的に表す斜視図である。 実施例のトレランスリングを模式的に表す斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、並びに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。更に上記の各数値範囲内から任意に選択した数値を新たな範囲の上限、下限の数値とすることができる。
本発明のばね材料は、炭素鋼の一種であり、Fe以外にもC、Si、Mn、P、Ni、Crを必須構成元素として含み、更に、上記の必須構成元素以外の不純物を含む。
本発明のばね材料におけるFe以外の必須構成元素の含有量は、質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下である。これらの量で必須構成元素を含有するばね材料は、例えばJIS G 4401、JIS G 3311、JIS G 4051等に規格されている。
不純物としては、炭素鋼の原料中に存在したり、炭素鋼の製造工程において不可避的に混入したりする元素であり、かつ、上記必須構成元素以外の元素が例示される。例えば、ばね材料の製造工程において用いられる脱酸剤、脱硫剤、脱燐剤の等の添加剤に含まれる元素が当該不純物に該当する。
不純物としての元素は、例えば、後述するAlであれば0.005質量%以下、Caであれば50質量ppm以下と非常に少量であり、所謂不可避的不純物に相当すると言える。
ところで、既述したようにばねを製造する際には、ばね材料すなわち炭素鋼にオーステンパ処理を行い、当該炭素鋼の組織をベイナイト変態させる技術が用いられている。オーステンパ処理は、熱処理の一種であり、鋼を加熱してオーステナイト化し、その後Ar'とAr"変態点との間を急冷し、その温度で等温保持してオーステナイト化していた組織をベイナイト変態させる方法である。鋼をオーステナイト化する温度(所謂オーステナイト化温度)としては820℃〜900℃付近の温度が例示され、等温保持する温度(所謂テンパー温度)としては150℃〜550℃付近の温度が例示される。また、急冷する際にはパーライト変態を起こさない程急速に冷却するのが良いとされている。
本発明の発明者等は、ばね材料に上記のオーステンパ処理を行って得られたばねの機械的特性は、ばね材料の種類によって異なることに気付き、この現象がばね材料のオーステナイト結晶粒度に依存することを見出した。詳しくは、本発明の発明者等は、オーステナイト結晶粒度が特定の範囲を上回るばね材料を用いた場合に、耐疲労特性や強度等の機械的特性に優れるばねを得ることができることを見出した。
その理由は定かではないが、大きなオーステナイト結晶粒同士の間では熱伝導が好適に行われるためであると予想される。つまり、オーステナイト結晶粒の大きなばね材料にオーステンパ処理を行うと、ばね材料内部での熱伝導が好適になされ、上記した急冷の速度が充分に速くなり、その結果、好適なベイナイト組織を有するばねが得られると考えられる。逆に、オーステナイト結晶粒の小さなばね材料にオーステンパ処理を行うと、急冷速度が遅く、好適なベイナイト組織が得られ難くなり、ばねに優れた機械的特性を付与し難いと考えられる。
なお、本発明におけるオーステナイト結晶粒とは所謂旧オーステナイト結晶粒を包含する概念であり、JIS G 0202に規定されるものを指す。また、オーステナイト結晶粒度番号はJIS G 0551に規定される方法で測定できる。
更に具体的には、本発明の発明者等は、ばね材料のオーステナイト結晶粒の大きさには、炭素鋼つまりばね材料を製造する際の脱酸剤の種類が関与することを見出した。
つまり、脱酸剤として一般的に好適とされているAlを用いた場合には、オーステナイト結晶粒の小さなばね材料が得られる。そして、当該ばね材料にオーステンパ処理を行った場合には、好適なベイナイト組織が生成し難い。
また、当該オーステナイト結晶粒の小さなばね材料においては、脱酸剤たるAlに由来して、Al等の介在物が生成する。そして、当該オーステナイト結晶粒の小さなばね材料を材料とするばねにおいては、当該介在物が耐久疲労時における破断の原因となり得る。
既述したように、従来、オーステナイト結晶粒は微細である方が良いとされていた。また、脱酸剤としては一般にAlが用いられていた。
例えば、特開平3−138333号公報には、ばね材料のオーステナイト結晶粒を微細化することが、ばねの優れた機械的特性に寄与することが開示されている。
本発明のばね材料におけるオーステナイト結晶粒度番号は10番未満であり、オーステナイト結晶粒は非常に大きい。このようにオーステナイト結晶粒の大きな本発明のばね材料によると、追って詳説するように、優れた機械的特性を有するばねを得ることができる。
上記のように大きなオーステナイト結晶粒を得るために、本発明のばね材料を製造する際には、Alを使用しないか又は非常に少量のAlを使用するに留める。したがって、本発明のばね材料のAl含有量は非常に少ない。具体的には、本発明のばね材料におけるAl含有量は、0.005質量%以下であり、好ましくは0.004質量%以下であり、より好ましくは0.003質量%以下である。更に、本発明のばね材料はAlを含有しなくても良い。
一般に、Alはばね材料を製造する際の脱酸剤として用いられている。したがって、Al含有量の少ない本発明のばね材料を製造する際には、Al以外の脱酸剤を用いる。Al以外の脱酸剤としては、「日立評論、昭和34年6月、第41巻、第6号、第832頁〜第835頁」、「鉄と鋼、1970年、第3号、第391頁〜第401頁」、「鉄と鋼、Vol.83、1997年、No.11、第7頁〜第12頁」等の公知の文献に開示されている公知の脱酸剤を用いることができる。当該公知の脱酸剤とは、例えば、単体Ca、CaとSiとの混合物、CaとSiとの合金、Caと微量のAlとの混合物等である。これらの公知の脱酸剤を用いた脱酸方法もまた、公知の方法に基づけば良い。
ばね材料を製造する際に単体Ca、CaとSiとの混合物、CaとSiとの合金等に代表されるCa系の脱酸剤を用いる場合、本発明のばね材料はCaを含有する。この場合、本発明のばね材料のCaの含有量は10質量ppm以上50質量ppm以下とすることができる。当該Caの含有量は15質量ppm以上30質量ppm以下であるのが好ましく、後述する実施例のばね材料においては19質量ppm以上23質量ppm以下である。
上記した本発明のばね材料を用いて得られた本発明のばねは、上記した本発明のばね材料と同様の組成で必須構成元素及び不純物を含む。本発明のばねは、本発明のばね材料にオーステンパ処理を行うことで得られるためにベイナイト組織を有する。当該ベイナイト組織は、オーステナイト結晶粒中のオーステナイトが変態したものであるため、本発明のばねのオーステナイト結晶粒の大きさつまりオーステナイト結晶粒度は本発明のばね材料のオーステナイト結晶粒度と同様にオーステナイト結晶粒度番号10番未満である。つまり、本発明のばね材料のオーステナイト結晶粒度番号とばねのオーステナイト結晶粒度番号とは共通する。
本発明のばねは、オーステナイト結晶粒度の大きなばね材料にオーステンパ処理を行って得られた、ばねに好適なベイナイト組織を有するものであり、従来のばねに比べてビッカース硬さが大きい。具体的には本発明のばねのビッカース硬さは400Hv以上である。このようにばねのビッカース硬さが大きければ、ばねが少なくとも板厚方向の全域にわたってベイナイト変態していると考えられる。その結果、本発明のばねには高強度及び優れた耐疲労特性という、優れた機械的特性が付与されると考えられる。
なお、ビッカース硬さは、JIS Z 2244、ISO 6507−1、ISO 6507−4の何れかにより規定される。本発明のばねのビッカース硬さは450Hv以上であるのがより好ましい。
上記したように、ばね材料のオーステナイト結晶粒度が小さければ、オーステンパ処理の際に、ばね材料内部での熱伝導が好適になされないと考えられる。したがって、厚肉のばね材料は薄肉のばね材料に比べて、ベイナイト変態が好適に行われ難いと考えられる。具体的には、例えば板厚1mm程度の薄肉のばねに比べて、板厚1.5mm以上の比較的厚肉のばねは好適なベイナイト組織を有すると言い難い。また、特に板厚2mm以上の厚肉のばねは、より一層、好適なベイナイト組織を有するとは言い難い。
本発明のばねは、板厚1.5mm以上であっても、ばねに好適なベイナイト組織を有する。つまり、本発明のばねが板ばねである場合、板厚1.5mm以上であればベイナイト組織を有し、ビッカース硬さが400Hv以上である。更に、板厚2mm以上の本発明のばねもまた、ベイナイト組織を有し、ビッカース硬さが400Hv以上である。本発明のばねにおいては、板厚の上限は特に限定しないが、3.0mm以下であるのが好ましく、2.5mm以下であるのがより好ましく、2.2mm以下であるのが更に好ましい。なお、本発明のばねは板ばねに限らず線ばねであっても良いが、本発明のばねが線ばねである場合には、上記した板厚を直径と言い換えれば良い。
本発明のばねは各種の用途に応じた形状とすることができる。その成形方法としては、プレス成形やマルチフォーミング等の既知の方法を採用すれば良い。更に本発明のばねには、めっき層や各種の被膜を形成しても良いし、或いはその他の表面処理を施しても良い。本発明のばねの用途としては、例えば既述したホースクランプに加えて、皿ばねやトレランスリング等も好適である。
以下、具体例を挙げ、本発明のばね材料及びばねを説明する。
(ばね材料)
(ばね材料No.1)
ばね材料No.1は、C:0.46%(以下、特に明記しない限り質量%とする)、Si:0.2%、Mn:0.75%、P:0.01%、Ni:0.012%、Cr:0.02%、不純物としてAl:0.002%、S:0.002%、Ca:23質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。ばね材料の化学組成の分析はJIS G 0321に基づいて行った。これは以下のばね材料においても同様である。なお、後述するように、ばね材料No.1並びに以下のばね材料No.2〜No.4及びばね材料No.7は本発明のばね材料に相当し、製造時に脱酸剤としてSiとCaとの合金を用いたものである。一方、ばね材料No.5及びNo.6は本発明のばね材料には相当せず、製造時に脱酸剤としてAlを用いたものである。ばね材料No.1の組成を、以下のばね材料No.2〜No.7の組成も含めて、ばね材料の項末尾の表1に示す。
(ばね材料No.2)
C:0.55%、Si:0.2%、Mn:0.65%、P:0.013%、Ni:0.012%、Cr:0.015%、不純物としてAl:0.003%、S:0.011%、Ca:20質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(ばね材料No.3)
C:0.63%、Si:0.24%、Mn:0.69%、P:0.014%、Ni:0.012%、Cr:0.04%、不純物としてAl:0.003%、S:0.006%、Ca:25質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(ばね材料No.4)
C:0.82%、Si:0.19%、Mn:0.4%、P:0.02%、Ni:0.01%、Cr:0.014%、不純物としてAl:0.003%、S:0.004%、Ca:19質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(ばね材料No.5)
C:0.61%、Si:0.24%、Mn:0.64%、P:0.013%、Ni:0.01%、Cr:0.04%、不純物としてAl:0.02%、S:0.005%、Ca:23質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(ばね材料No.6)
C:0.86%、Si:0.2%、Mn:0.43%、P:0.013%、Ni:0.012%、Cr:0.015%、不純物としてAl:0.02%、S:0.011%、Ca:23質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(ばね材料No.7)
C:0.85%、Si:0.2%、Mn:0.42%、P:0.013%、Ni:0.012%、Cr:0.015%、不純物としてAl:0.003%、S:0.011%、Ca:18質量ppmを含み、残部がFeであるものを用いた。
(評価試験)
(ばね材料評価試験1 ばね材料の板厚)
上記した各ばね材料は、熱間圧延、冷間圧延及び焼鈍処理されたものであり、特に冷間圧延においては多段圧延機で圧延されたものである。多段圧延機としては、16ロールの6段センヂミア圧延機を用いた。なお、多段圧延機はこれに限定されず、20段センヂミア圧延機等に代表される、高い板厚精度で圧延できる各種の圧延機を使用できる。
各ばね材料として、上記した冷間圧延により板厚1mmを目標値として製造したものと板厚2mmを目標値として製造したものをそれぞれ100個ずつ準備し、各ばね材料の板厚を実測した。その結果、ばね材料No.1〜ばね材料No.4及びばね材料No.7の板厚は、板厚1mmを目標値として製造したものについては全て0.99mm〜1.01mmの範囲に入り、板厚2mmを目標値として製造したものについては全て板厚2.015mm〜1.985mmの範囲に入った。このため、本発明のばね材料であるばね材料No.1〜ばね材料No.4及びばね材料No.7に関し、板厚0.1mm以上1mm以下を目標値として製造したものについては公差±0.01の範囲に入り、板厚1mmを超え2mm以下を目標値として製造したものについては公差±0.015の範囲に入ることがわかる。つまり、本発明のばね材料は板厚の精度に優れる。
(ばね)
(ばねNo.1)
板厚2mmのばね材料No.1及び板厚1mmのばね材料No.1にオーステンパ処理を行い、ばねNo.1を製造した。
具体的には、各板厚のばね材料No.1につき、50mm角のテストピースを準備した。そして各テストピースについて、オーステナイト化温度860℃で20分間加熱した後に溶融塩中にて冷却時間1秒以内でテンパー温度350℃にまで降温し、そのまま20分間保持するオーステンパ処理を行った。
(ばねNo.2)
ばねNo.1と同様に、板厚2mmのばね材料No.2及び板厚1mmのばね材料No.2につき各々50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについてオーステナイト化温度850℃で20分間加熱した後に溶融塩中にてテンパー温度350℃で20分間保持するオーステンパ処理を行うことでばねNo.2を製造した。
(ばねNo.3)
ばねNo.1と同様に、板厚2mmのばね材料No.3及び板厚1mmのばね材料No.3につき各々50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについてオーステナイト化温度840℃で20分間加熱した後に溶融塩中にてテンパー温度350℃で20分間保持するオーステンパ処理を行うことでばねNo.3を製造した。
(ばねNo.4)
ばねNo.1と同様に、板厚2mmのばね材料No.4及び板厚1mmのばね材料No.4につき各々50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについてオーステナイト化温度830℃で20分間加熱した後に溶融塩中にてテンパー温度350℃で20分間保持するオーステンパ処理を行うことでばねNo.4を製造した。
(ばねNo.5)
ばねNo.1と同様に、板厚2mmのばね材料No.5及び板厚1mmのばね材料No.5につき各々50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについてオーステナイト化温度840℃で20分間加熱した後に溶融塩中にてテンパー温度350℃で20分間保持するオーステンパ処理を行うことでばねNo.5を製造した。
(ばねNo.6)
ばねNo.1と同様に、板厚2mmのばね材料No.6及び板厚1mmのばね材料No.6につき各々50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについてオーステナイト化温度830℃で20分間加熱した後に溶融塩中にてテンパー温度350℃で20分間保持するオーステンパ処理を行うことでばねNo.6を製造した。
(ばねNo.7)
ばねNo.1〜ばねNo.6と同様に、板厚2mmのばね材料No.7及び板厚1mmのばね材料No.7につき50mm角のテストピースを準備し、各テストピースについて850℃で20分間保持後、油中で180℃/秒の冷却速度で冷却を行う焼入れを行い、その後380℃で30分間焼戻しすることでばねNo.7を製造した。
ばねNo.1〜ばねNo.7につき、ばね材料の種類及び熱処理の条件を以下の表2に示す
(評価試験)
(ばね材料評価試験2 オーステナイト結晶粒度番号の測定)
ばねNo.1〜ばねNo.7につき、オーステナイト結晶粒度番号を測定した。測定方法としてはJIS G 0551に規定される方法を用いた。なお、ばね材料のオーステナイト結晶粒度番号は、ばねのオーステナイト結晶粒度番号で代替可能である。オーステナイト結晶粒度番号の測定結果を上記表1に示す。なお、代表的な本発明のばね材料の断面の電子顕微鏡像を図1に示す。図1に示すばね材料は、JIS G 0551 付属書の徐冷法によってオーステナイト結晶粒の結晶粒界を出現させたものである。具体的には、ばね材料を900℃で10分間加熱した後に750℃まで徐冷し、その後空冷したものである。図1において線状に白く見える部分が結晶粒界であり、当該結晶粒界で区画された結晶粒の大きさをJIS G 0551に規定される方法により測定し、算出した結晶粒径は32.0μm程度であり、オーステナイト結晶粒度番号は7.0番であった。
表1に示すように、ばね材料No.1〜ばね材料No.4及びばね材料No.7については、オーステナイト結晶粒が非常に大きく、オーステナイト結晶粒度番号は8番であった。表1に示すように、これらのばね材料の元素組成は本発明のばね材料の元素組成の範囲内である。したがって、ばね材料No.1〜ばね材料No.4及びばね材料No.7は本発明のばね材料に相当すると言える。
一方、ばね材料No.5及びばね材料No.6については、オーステナイト結晶粒が小さく、オーステナイト結晶粒度番号は12番又は12.5番と、何れも10番以上であった。また、表1に示すように、これらのばね材料の元素組成は本発明のばね材料の元素組成の範囲外であり、特にAl含有量が多い。したがって、ばね材料No.5及びばね材料No.6は本発明のばね材料には相当しないと言える。換言すると、ばね材料No.5及びばね材料No.6は従来のばね材料と言える。
また、この結果から、ばね材料No.1〜No.4及びばね材料No.7のオーステナイト結晶粒は大きいが、ばね材料No.5及びばね材料No.6のオーステナイト結晶粒は微細であることがわかる。
(評価試験)
(ばね評価試験1 ばねの硬さ測定)
板厚1mmのばねNo.1〜No.7及び板厚2mmのばねNo.1〜No.7につき、JIS Z 2244、ISO6507−1、ISO6507−4に基づいてビッカース硬さを測定した。測定位置は、上記50mm角のテストピースを上面視した時に中央に位置するB点と、同じく上面視した時にテストピースの端面から中央部側に5mm入った位置のA点と、の2点とした。
ばねNo.1、ばねNo.2、ばねNo.4、ばねNo.6及びばねNo.7については、板厚1mm及び板厚2mmの各ばねのビッカース硬さを、上記A点における板厚方向の中央位置、及び、上記B点における板厚方向の中央位置の2点でそれぞれ一度ずつ測定した。つまり、A点を通る位置で各テストピースを切断し、その断面における板厚方向の中央位置のビッカース硬さを各々測定した。また、B点を通る位置で各テストピースを切断し、その断面における板厚方向の中央位置のビッカース硬さを各々測定した。
ばねNo.3及びばねNo.5については、測定位置A点、B点の各々につき、板厚方向における複数の位置のビッカース硬さを測定した。詳しくは、上記と同様に各テストピースを切断し、一方の表面からの板厚方向の距離が0.02mm、0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.3mm、0.5mm、0.6mm、1mm、1.4mm、1.5mm、1.7mm、1.8mm、1.85mm、1.9mm、1.95mm及び1.98mmとなる各点のビッカース硬さを各々測定した。
ばねの硬さ測定の測定結果を後述する他の機械的特性とともに表3に示す。
更に、ばねNo.3及びばねNo.5については、板厚1mmのテストピース、板厚2mmのテストピースの各々につき、測定位置A点と測定位置B点とに場合分けして、上記一方の表面からの板厚方向の距離とビッカース硬さとの関係を評価した。各テストピースにおける一方の表面からの板厚方向の距離とビッカース硬さとの関係を表すグラフを、図2〜図5に示す。なお、図2は板厚2mmのばねNo.3についてのグラフであり、図3は板厚2mmのばねNo.5についてのグラフであり、図4は板厚1mmのばねNo.3についてのグラフであり、図5は板厚1mmのばねNo.5についてのグラフである。
表3に示すように、板厚2mmのばねNo.5及びばねNo.6は端部であるA点のビッカース硬さに対して中央部であるB点のビッカース硬さが非常に小さい。つまり、板厚2mmのばねNo.5及びばねNo.6においては、ばねの中央部が好適にベイナイト変態していないと考えられる。これは、上記したようにばね材料No.5及びばね材料No.6のオーステナイト結晶粒が微細であることに由来すると考えられる。
これに対して、ばねNo.1〜No.4では板厚及び測定位置を問わず、ビッカース硬さが400Hv以上である。つまり、本発明のばね材料を用いたばねNo.1〜No.4は何れも好適にベイナイト変態していると考えられる。これは、上記したようにばね材料No.1〜No.4のオーステナイト結晶粒が大きいことに由来すると考えられる。
つまり、オーステナイト結晶粒度番号10番未満の本発明のばね材料を用いると、オーステンパ処理を好適に行うことができ、硬さに優れるばねを製造できると言える。なお、本発明のばね材料におけるオーステナイト結晶粒は、大きい方が良い。したがって、本発明のばね材料のオーステナイト結晶粒度番号は、小さい方が良く、具体的には、オーステナイト結晶粒度番号9番以下であるのが好ましく、9番未満であるのがより好ましく、8番以下であるのが更に好ましい。
なお、図4及び図5に示すように、板厚1mmのばね材料を用いたばねにおいては、A点及びB点を含むばねの板幅方向の全域でビッカース硬さが400Hv以上であり、かつ、図中横軸で示されるばねの板厚方向の全域でもビッカース硬さが400Hv以上である。これに対して、図2及び図3に示すように、板厚2mmのばね材料を用いたばねにおいては、本発明のばね材料No.3を用いたばねNo.3では板幅方向及び板厚方向の全域でビッカース硬さが400Hv以上であるのに比べて、従来のばね材料No.5を用いたばねNo.5では板幅方向及び板厚方向の中央部においてビッカース硬さが400Hvに満たない。
つまり、オーステナイト結晶粒度番号が10番以上であるばね材料を用いると、オーステンパ処理を好適に行うことができず、硬さに優れるばねを製造できると言い難い。
(ばね評価試験2 ばねの組織観察)
ばねNo.1〜No.6につき、断面の電子顕微鏡像を撮像して、その組織が如何なるものであるか観察した。その結果、ばねNo.1〜No.6の組織はベイナイト組織であることが確認された。板厚2mmのばねNo.3のB点の表面から板厚方向に1mm離れた位置における電子顕微鏡像を図6に示す。また、板厚2mmのばねNo.5のB点の表面から板厚方向に1mm離れた位置での電子顕微鏡像を図7に示す。ベイナイト組織は、図6及び図7に示すように、略針状の構造体を有する。ここで言う針状とは、長針状、短針状を問わず、更に、棒状、リボン状、繊維状等の長細い形状全般を含む概念である。
ベイナイトは、フェライト相とセメンタイト相とが混在してなるとされ、本発明においては上記の針状の構造体を有するものをベイナイトとみなす。より具体的には、(1)炭素鋼の電子顕微鏡像において確認される最大長さ1μm以上の針状の構造体を有し、(2)当該針状の構造体に外接する長方形の長辺の長さと、当該長方形の短辺の長さとの関係において、長辺の長さが短辺の長さの3倍以上であるものを、本発明におけるベイナイトと規定する。また、「ベイナイト組織を有する」とは、顕微鏡像に100μm角の任意の正方形の領域をとり、当該領域中に上記に特定された針状の構造体が10以上確認される場合を、「ベイナイト組織を有する」とし、当該領域中に当該針状の構造体が確認されない場合、及び、確認された当該針状の構造体が9以下である場合を「ベイナイト組織を有さない」と規定する。
ばねNo.1〜No.6は何れもベイナイト組織を有している。
ばねNo.1〜No.7はその材料であるばね材料No.1〜No.7と同じ元素組成であり、ばねNo.1〜No.4については「質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下である」という本発明のばねの元素組成に適合する。また、上記したように、ばねNo.1〜No.4はベイナイト組織を有し、ビッカース硬さが400Hv以上である。したがって、ばねNo.1〜No.4は本発明のばねであると言える。
また、ばねNo.5及びばねNo.6については、その元素組成が本発明のばねで規定する元素組成と異なり、ビッカース硬さもまた本発明のばねで規定する範囲外である。このため、ばねNo.5及びばねNo.6は本発明のばねでないと言える。ばねNo.5及びばねNo.6は従来のばね材料を用いた従来品のばねと言うこともできる。更に、ばねNo.7については、元素組成及びビッカース硬さにおいて本発明のばねと同程度であるが、ベイナイトを有さないために、本発明のばねでないと言える。更に、ばねNo.7が、後述するばねの引張強さ、0.2%耐力、伸び及び疲労限度においても、本発明のばねNo.1〜No.4を大きく下回る。このことによっても、ばねNo.7が本発明のばねと大きく異なることが裏付けられる。
(ばね評価試験3 ばねのその他の機械的特性)
板厚1mmかつ10mm×100mmのばねNo.1〜No.7につき、JIS Z 2275に基づいてばねの機械的特性を測定した。具体的な測定項目は、ばねの引張強さ、0.2%耐力、伸び、及び、疲労限度である。疲労限度は板ばね曲げ疲労試験機を使用し、その他の試験条件は、ヤング率206.000MPa、振り角5°、負荷応力400〜1350MPa、打ち切り回数1×10回であった。結果を上記の表3に示す。また、ばねNo.3及びばねNo.5については疲労限度を算出する際に用いたS−N線図を図8に示す。
表3に示すように、本発明のばねNo.1〜No.4は、ばねの引張強さ、0.2%耐力、伸び、疲労限度の何れにおいても優れた機械的特性を有する。
なお、本発明のばね材料を焼入れ及び焼戻ししたばねNo.7については、本発明のばね材料にオーステンパ処理を行ったばねNo.1〜No.4と同程度の硬さであったものの、その他の機械的特性についてはオーステンパ処理によって得られたばねNo.1〜No.6を大きく下回る結果であった。このことによっても、ばねNo.7が本発明のばねと大きく異なることが裏付けられる。
さらに、表3に示すばねの機械的特性を考慮すると、本発明のばねは、引張強さが1400N/mm以上、0.2%耐力が1300N/mm以上、伸びが6%以上、1〜10回まで繰り返し負荷を加えた時にみられる疲労限度が390MPa以上、の何れかを満足するのが良いと言える。また、これらの複数を満足するのがより好ましく、全てを満たすのが特に好ましいと言える。
図8のS−N線図に示されるように、本発明のばねNo.3と、従来品のばねNo.5との耐久性を比較すると、ばねNo.3はばねNo.5に比べて応力振幅が大きく、サイクル経過に伴う応力振幅の低下も少なく、更に疲労限度が大きい。つまり、本発明のばねNo.3は従来品のばねNo.5に比べて耐疲労特性に優れるといえる。
(ばね評価試験4 ばねの破面観察)
電子顕微鏡により、疲労破壊したばねNo.3及びばねNo.5の破面を観察した。その結果、従来品のばねNo.5の内部には高硬度介在物である粒状のAlが生成しており、当該介在物を起点としてばねの内部から破壊が生じていることが確認された。また、本発明のばねNo.3には破壊の起点付近にこの種の介在物は存在せず、ばねの表面から破壊が生じていることが確認された。この結果から、脱酸剤として用いたAlを多く含む従来品のばねNo.5に比べ、脱酸剤としてAlを用いなかった本発明のばねNo.3は、破壊の起点となる介在物が少なく、その結果、耐疲労特性に優れると推測される。
(ばねの実施例)
以下、上記したばねNo.1〜No.4の何れかに所定形状を付与して製造し得る、実施例のホースクランプ、皿ばね、トレランスリングについて図示する。
図9に示す実施例のホースクランプ、図10に示す実施例の皿ばね、及び、図11に示す実施例のトレランスリングは、何れも、上記の本発明のばね材料の何れかをプレス成形しその後オーステンパ処理することで製造できる。
図9は実施例のホースクランプを模式的に表す斜視図であり、図10は実施例の皿ばねを模式的に表す斜視図であり、図11は実施例のトレランスリングを模式的に表す斜視図である。







Claims (8)

  1. 質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、
    オーステナイト結晶粒度番号が10番未満である、ばね材料。
  2. 前記不純物のうちCa:10質量ppm以上50質量ppm以下である、請求項1に記載のばね材料。
  3. 前記不純物のうちAl:0.003%以下である、請求項1又は請求項2に記載のばね材料。
  4. 前記ばね材料は板状をなし、目標板厚1.0mmを超え2.0mm以下の場合に板厚の実測値が目標板厚±0.015mmであり、目標板厚0.1mm以上1.0mm以下の場合に板厚の実測値が目標板厚±0.01mmである、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のばね材料。
  5. 質量%で、C:0.4%以上0.9%以下、Si:0.1%以上0.35%以下、Mn:0%を超え1%以下、P:0%を超え0.03%以下、Ni:0%を超え0.25%以下、Cr:0%を超え0.3%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、前記不純物のうちAl:0.005%以下であり、
    ベイナイト組織を有し、
    ビッカース硬さが400Hv以上である、ばね。
  6. ビッカース硬さが450Hv以上である、請求項5に記載のばね。
  7. 板厚1.5mm以上である、請求項5又は請求項6に記載のばね。
  8. 皿ばね、トレランスリングおよびホースクランプからなる群から選ばれる1種である、請求項5〜請求項7の何れか一項に記載のばね。
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