JP2018043885A - シート処理装置及び画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化及びコストアップを招くことなく綴じ不良及びシートジャムの発生を防止する。
【解決手段】重ね合わされた複数枚のシートPからなるシート束を複数の凸部300aと、この凸部と噛み合う複数の凹部とを有する歯型の間に挿入し、前記歯型を加圧して凸部と凹部との間でシート束PBを加圧変形させて綴じるシート綴じ具210を備え、凸部300aのシート搬送方向前面と対向する傾斜面300a1がシート搬送方向D5に平行な平面(ベース300a3)面に対して45度以下の傾斜に形成され、シートPが歯型部300に進入したとき、シートPの先端が傾斜面300a1に突き当たったとき、上方に逃げた状態で搬送されるようにした。
【選択図】図17

Description

本発明は、シート処理装置及び画像形成システムに係り、特に用紙、転写紙、シートなどのシート状記録媒体(以下、本明細書では、特許請求の範囲を含め「シート」と称する。)に対して綴じ処理を実行するシート処理装置、このシート処理装置と、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらのうち少なくとも2つの機能を複合して有するデジタル複合機などの画像形成装置とを備えた画像形成システムに関する。
複写機、プリンタあるいはデジタル複合機(MFP:Multi Function Peripheral)などの画像形成装置で画像が形成された後、装置外に排出されたシートを集積トレイに一旦集積し、整合した後、金属針を使用するステープラで綴じ処理をするシート後処理装置、所謂フィニッシャが広く知られている。
一方、昨今では、環境問題の観点でプリント済みシートをリサイクルすることが求められている。そこで、前記シート後処理装置のようにステープルで綴じられた冊子をリサイクルしようとすると、シートを綴じている金属針を取り除き、シートと金属針を分別して回収する必要がある。この回収のためには、金属針をシート束から取り外さなければならず、非常に手間がかかる。また、金属針に関しては、使用後、廃棄されるので、資源の無駄にもなっていた。
他方、金属針で綴じ処理を行わず、重ね合わせたシートを歯型によって加圧し、絞りを加え(所謂エンボス加工を施し)てシートの繊維同士を絡ませ、シート同士を結合する綴じ具、あるいは半抜き加工、切曲げ、切り曲げてさらに穴に通すなどの綴じ方の綴じ具を使用するハンドステープラも知られている。この種の綴じ具では、サプライ消費を抑制し、リサイクルも容易となり、さらには、金属針を使用していないのでそのままシュレッダにかけられるなどの利点があり、省資源に大きく効果を発揮する。
このようなエンボス加工によってシート束を綴じる装置として、例えば特開2010−184769号公報(特許文献1)に記載の発明が公知である。この発明は、シート束の厚さに応じた綴じ処理を簡単な構成で実現するため、複数枚のシートからなるシート束に厚さ方向の凹凸を形成することによってシート束を綴じるシート綴じ装置において、シート束の厚さ方向に移動可能に設けられ、シート束を挟持してシート束に厚さ方向の凹凸を形成する一対の歯型部材を有し、凹凸形成時における一対の歯型部材のシート束の厚さ方向の間隔を、綴じられるシート束の厚さに応じて、シート束の厚さが厚いときには広くし、厚さが薄いときには狭くすることを特徴とするものである。
このように引用文献1記載の発明では、シート束の一部をエンボス加工し、該エンボス部で隣り合うシート間の摩擦力によってシート束を綴じるようになっている。この摩擦力は、重ね合わせたシートを綴じ具である一対の歯型(圧着型)によって加圧し、絞りを加えることによりシートの繊維同士を絡ませることにより発生する。その際、前記歯型は凸部を有することから、シートがこの綴じ具の部分に搬送されてくる際に、この凸部にシートが引っ掛かり、綴じ不良及び/又はシートジャムが発生することがあった。そこで、これらの綴じ不良あるいはシートジャムを防ぐために、何らかのガイド部材を設ける必要があった。そして、このガイド部材の付設は、装置の大型化及びコストアップを招く結果となっていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、装置の大型化及びコストアップを招くことなく綴じ不良及びシートジャムの発生を防止することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、重ね合わされた複数枚のシートを複数の凸部と、この凸部と噛み合う複数の凹部とを有する圧着部の間に挿入し、前記圧着部を加圧して前記凸部と凹部との間で前記シートを加圧変形させて綴じるシート綴じ手段を備えたシート処理装置であって、前記凸部のシート搬送方向に対する傾斜面は、シート搬送方向に平行な面に対して45度以下に形成されていることを特徴とする。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明によれば、装置の大型化及びコストアップを招くことなく綴じ不良及びシートジャムの発生を防止することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成システムの2つの態様を示す図である。 図1におけるシート後処理装置の平面図である。 図1におけるシート後処理装置の正面図である。 図3における分岐爪がシート搬送状態であるときの分岐爪を中心とするシート後処理装置の要部を示す図である。 図3における分岐爪がシートをスイッチバックさせるとき分岐爪を中心とするシート後処理装置の要部を示す図である。 綴じ具の非綴じ時の状態を示す図である。 図6の綴じ具の綴じ時の状態を示す図である。 シート後処理装置でオンライン綴じを行う場合のイニシャル動作完了時の状態を示す動作説明図である。 図8の状態から1枚目のシートが画像形成装置より排紙され、シート後処理装置に搬入された直後の状態を示す動作説明図である。 図9の状態からシート後端が入口ローラのニップから離脱して分岐路を超えたときの状態を示す動作説明図である。 図10の状態からシートをスイッチバックしてシートの搬送方向を整合するときの状態を示す動作説明図である。 図11の状態から分岐路に1枚目のシートを待機させ、次の2枚目のシートを搬入するときの状態を示す動作説明図である。 図12の状態から2枚目のシートが搬入されてきたときの状態を示す動作説明図である。 図13の状態から最終紙を整合してシート束を形成したときの状態を示す動作説明図である。 図14の状態から綴じ動作時を行うときの状態を示す動作説明図である。 図15の状態からシート束を排紙するときの状態を示す動作説明図である。 実施例1における綴じ具と搬送されてくるシートの関係を示す平面図である。 図17の正面図である。 実施例2における綴じ具と搬送されてくるシートの関係を示す平面図である。 図19の正面図である。 実施例3における綴じ具と搬送されてくるシートの関係を示す平面図である。 図21における凸部の斜視図である。 図21の正面図である。 実施例4における綴じ具と搬送されてくるシートの関係を示す平面図である。 図24における凸部の正面図である。 図24の正面図である。
本発明は、綴じ具の歯型凸部の傾斜面の角度を、シート搬入方向に対し予め設定された角度以下の緩やかな角度とすることにより、シート先端が歯形凸部に突き当たったとしても、引っ掛かることなく、搬送されるようにしたことを特徴とする。以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像形成システムの2つの態様を示す図である。本実施形態に係る画像形成システム100は、画像形成装置101とシート処理装置としてのシート後処理装置(フィニッシャ)201とからなる。シート後処理装置201は、綴じ装置が画像形成装置101からシートを排出するシート搬送路内に設けられた所謂搬送路綴じ装置である。図1(a)は、画像形成装置101の搬送路内に設置された態様を、図1(b)は搬送路外に設置された態様をそれぞれ示す。このシート後処理装置201は、搬送路内でシートを重ね合わせ整合する整合機能と、整合されたシート束を搬送路内で綴じる綴じ機能とを備えている。図1(a)の態様は画像形成装置101の胴内で後処理することから胴内処理装置とも呼ばれている。このように本実施形態に係るシート後処理装置201は小型で、画像形成装置101の形態に応じて胴内でも側面でも簡単に取り付け、あるいは配置することが可能である。
画像形成装置101は、画像処理部及び給紙部を含む画像形成エンジン部102と、画像読み取って画像データに変換する読み取りエンジン部103と、読み取りエンジン部103に読み取る原稿を自動的に送り込む自動原稿給送装置(ADF)104を備えている。図1(a)の態様では、画像形成後のシートの排出が画像形成装置101の胴内に排紙部が設けられ、図1(b)の態様では、画像形成後のシートは画像形成装置101の外部に排紙部が設けられる。
図2は図1におけるシート後処理装置201の平面図、図3は正面図である。図2及び図3において、シート後処理装置201は、シート搬送路240に沿って入口側から入口センサ202、入口ローラ203、分岐爪204、綴じ具210及び排紙ローラ205を備えている。入口センサ202は、画像形成装置101の排紙ローラ102から排紙され、シート後処理装置201に搬入されたシートの先端、後端及びシートの有無を検知する。入口センサ202としては、例えば反射型の光センサが使用される。なお、反射型の光センサに代えて透過型の光センサを使用することもできる。入口ローラ203は、シート後処理装置201の入口に位置し、画像形成装置101の排紙ローラ102によって排紙されるシートを受け取り、綴じ具(ステープル装置)210内に搬入する機能を有する。また、後述するが、停止、回転、搬送量を制御可能な駆動源(駆動モータ)と、この駆動源を制御するCPU(不図示)も備えている。入口ローラ203は対となるローラとのニップに画像形成装置101側から搬送されてきたシートの先端部を突き当て、スキュー補正も行う。
入口ローラ203の後段には分岐爪204が配置されている。分岐爪204はシート後端を分岐路241に導くために設けられている。この場合には、シート後端が分岐爪204を越えた後、分岐爪204は図3において時計回り方向に回転し、シートを搬入方向と逆の方向に搬送する。これにより、シート後端側は分岐路241側に導かれる。分岐爪204は後述するが、ソレノイドによって駆動され、揺動動作を行う。なお、ソレノイドに代えてモータとすることもできる。分岐爪204は図3において反時計回り方向に駆動され、回転したとき、分岐路241の搬送面にシートあるいはシート束を押圧することが可能である。これにより分岐爪204はシートあるいはシート束を分岐路241で固定することができる。
排紙ローラ205はシート後処理装置201のシート搬送路240の最後段の出口直前に位置し、シートの搬送、シフト、排出を行う機能を有する。また、入口ローラ203と同様に排紙ローラ205の停止、回転、搬送量を制御可能な駆動源(駆動モータ)を備え、この駆動源は図示しない前記CPUによって制御される。排紙ローラ205のシフトはシフト機構205Mによって行われる。シフト機構205Mは、シフトリンク206、シフトカム207、シフトカムスタッド208及びシフトホームポジションセンサ209からなる。
シフトリンク206は排紙ローラ205の軸端205aに設けられ、シフトの移動力を受ける。シフトカム207はシフトカムスタッド208を有し、回転をする円盤状の部品であり、この部品の回転によってシフトカムスタッド208を介しシフトリンク長穴部207aに移動可能に挿入された排紙ローラ205をシート搬送方向と直交する方向に移動させる。この移動が所謂シフトである。シフトカムスタッド208はシフトリンク長穴部207aと連動し、シフトカム207の回転運動を排紙ローラ205の軸方向の直動運動に変換する機能を有する。シフトホームポジションセンサ209はシフトリンク206の位置を検出し、シフトホームポジションセンサ209で検出した位置をホームポジションとし、このホームポジションを基準にシフトカム207の回転制御を実行する。この制御は前記CPUによって実行される。
綴じ具210は、シート端検知センサ220、綴じ具ホームポジションセンサ221及び綴じ具移動のためのガイドレール230を備えている。綴じ具210は、シート束PB(後述の実施例におけるシート束272に同じ)を綴じる機構で、所謂ステープラと称されるものである。本実施形態では一対の歯型261で挟み込み、加圧することによってシートを変形させ、シートの繊維を絡めて綴じる機能を備えたものである。この種の綴じは圧着綴じとも称される。この綴じ方式の他に、半抜き加工、切曲げ、切り曲げてさらに穴に通すなどの綴じ方の綴じ具を使用するハンドステープラも知られている。いずれにしてもサプライ消費を抑制し、あるいはリサイクルし易くし、そのままシュレッダにかけられるなどのことから省資源に大きく貢献する。そのため、シート後処理装置、所謂フィニッシャにおいても、金属針を使わず、圧着綴じのようにシート単体で綴じ処理が可能なステープラの搭載が望まれている。
なお、圧着綴じを行うハンドステープラとしては、例えば実公昭36−13206号公報に開示された綴じ具が公知であり、切り曲げてさらに穴に通して綴じるハンドステープラとしては、例えば実公昭37−7208号公報に開示された綴じ具が公知である。
シート端検知センサ220はシートの側端を検出するセンサで、シートを揃えるときに、このセンサ検知位置を基準に揃える。綴じ具ホームポジションセンサ221はシート幅方向に移動可能な綴じ具の位置を検出するセンサで、最大サイズのシートが搬送されても邪魔にならない位置に綴じ具210が位置するポジションをホームポジションとし、その位置を検出する。ガイドレール230は綴じ具210がシート幅方向に安定して移動可能なように、その綴じ具210の移動をガイドするレールである。ガイドレール230は、綴じ具210がホームポジションから最小シートサイズのシートを綴じることができる位置までシート後処理装置201のシート搬送路240のシート搬送方向に直交する方向に移動可能なように設置されている。なお、綴じ具210は図示しない駆動モータを含む移動機構によってガイドレール230に沿って移動する。
シート搬送路240は受け入れたシートを搬送し、排出する搬送経路であって、シート後処理装置201の入口側から出口側まで貫通している。分岐路241はシートを反転搬送して(スイッチバックさせて)後端側から搬入される搬送路であり、シート搬送路240から分岐している。分岐路241はシートを重ね合わせて整合するために設けられ、集積手段として機能する。突き当て面242は、分岐路241の末端に設けられ、シート後端を突き当て整合する基準面である。歯型261は、本実施形態では一対の凹凸が噛み合うような形状の加圧挟持材であり、シート束PBを挟み込んで加圧し、圧着綴じを行う機能を有する。
図4及び図5は分岐爪204を中心とするシート後処理装置201の要部を示す図である。図4は分岐爪204がシート搬送にあるときの、図5はシートをスイッチバックさせるときの関連機構の詳細をそれぞれ示す。分岐爪204は、シートの搬送経路をシート搬送路240と分岐路241のいずれかに切り換えるために支軸204bに関して予め設定された角度範囲で揺動可能に設けられている。分岐爪204は図中の右側より受け入れたシートが抵抗なく下流側に搬送できる位置、すなわち図4の位置がホームポジションとなっており、スプリング251により常時図示反時計回り方向に弾性的に加圧されている。
スプリング251は分岐爪可動レバー部204aに掛けられ、分岐爪可動レバー部204aには分岐ソレノイド250のプランジャが連結されている。なお、分岐搬送路241と分岐爪204は、図5の状態でシートが分岐搬送路241に搬送された後、図4の状態になると、分岐搬送路241内にあるシートを挟持状態で保持することができる。搬送経路の切り換えは、分岐ソレノイド250のON/OFFによって行われる。すなわち、分岐ソレノイド250をONすると、分岐爪204は図5において矢印R1方向に回転し、シート搬送路240を閉鎖し分岐路241を開放することにより、分岐路241にシートを導くことができる。
図6及び図7は本実施形態に係る綴じ具210の詳細を示す図である。綴じ具210は、歯型261、加圧レバー262、リンク群263、駆動モータ265、偏心カム266及びカムホームポジションセンサ267を構成要素として含んでいる。歯型261は上下対となり噛み合う形状の加圧部材である。この歯型261は複数に組み合わせたリンク群263の作動端に位置し、動作端である加圧レバー262の加圧及び加圧解除動作によって接離する。
加圧レバー262は、回転する偏心カム266によって回動する。この偏心カム266は駆動モータ265より駆動力を与えられて回転し、カムホームポジションセンサ267の検知情報に基づいてカムの回転位置が制御される。回転位置は偏心カム266の回転軸266aとカム表面との距離を規定し、この距離に基づいて加圧レバー262の押圧量が決まる。カムホームポジションセンサ267が偏心カム266の被検知対象であるフィラー266bを検知した位置がホームポジションである。図6に示すように、偏心カム266の回転位置がホームポジションにあるとき、歯型261は開いた状態となっている。この状態では、綴じ処理は不能であり、シート束の受け入れが可能な状態である。
シート束を綴じる場合には、図6に示した歯型261が開いた状態で、歯型261間にシート束を挿入し、駆動モータ265を回転させる。駆動モータ265が回転を開始すると、偏心カム266は図7中矢印R2方向へ回転する。この回転に応じて、偏心カム266のカム面が変位し、加圧レバー262は図中矢印R3方向に回転する。その回転力は、てこを利用したリンク群を介して力を増し、その作動端の歯型261に伝達される。
偏心カム266が一定量回転した時点で、上下の歯型261は噛み合い、シート束を挟み込み、加圧する。この加圧によってシート束は変形し、隣接した用紙同士の繊維が絡み合い、綴じられる。その後、駆動モータ265が逆回転し、カムホームポジションセンサ267の検知情報で停止する。これにより、上下の歯型261は図6の状態に戻り、シート束を移動させることが可能な状態となる。また、加圧レバー262はバネ性を有しており、過負荷が加わったときは撓んで、その過負荷を逃がすようになっている。
図8ないし図16はシート後処理装置201の綴じ具210によるオンライン綴じの綴じ動作を示す動作説明図である。なお、各図において(a)は平面図、(b)は正面図である。また、本実施形態でオンライン綴じとは、図1に示すように画像形成装置101の排紙口にシート後処理装置201を設置し、画像形成装置101で画像形成されたシートをシート後処理装置201に連続的に受け入れて整合し、綴じ処理を行うことを言う。これに対して後述のマニュアル綴じとは、画像形成装置101から印字出力されたシート若しくは別途印字出力されたシートをシート後処理装置101の綴じ具210で綴じるものである。マニュアル綴じは画像形成装置101の排紙から一連の動作で綴じるものでないので、オフライン綴じに含まれる。
図8はオンライン綴じ動作のイニシャル動作完了時の状態を示す図である。画像形成装置101から画像形成されたシートの出力が開始されると、各部はホームポジションに移動し、イニシャル処理(動作)を完了する。図8はこのときの状態を示す。
図9は画像形成装置101から1枚目のシートP1が排紙され、シート後処理装置201に搬入された直後の状態を示す図である。画像形成装置101から1枚目のシートP1がシート後処理装置201に搬入される前に、シート後処理装置201のCPUは画像形成装置101のCPUから用紙処理の制御モードに関するモード情報とシート情報を受け取り、その情報に基づき、受け入れ待機状態になる。
制御モードには、ストレートモード、シフトモード及び綴じモードの3つのモードが設定されている。ストレートモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203及び排紙ローラ205はシート搬送方向に回転を開始し、シートP1,・・・Pnが順次搬送され、排出されて最終紙Pnが排出された後、入口ローラ203及び排紙ローラ205は停止する。なお、nは2以上の正の整数である。
シフトモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203及び排紙ローラ205は搬送方向に回転を開始する。シフト排紙動作は、1枚目のシートP1を受け入れて搬送し、1枚目のシートP1の後端が入口ローラ203を抜けたところで、シフトカム207が一定量回転し排紙ローラ205が軸方向に移動する。このとき1枚目のシートP1も排紙ローラ205の移動と共に移動する。また、1枚目のシートP1が排出されると、シフトカム207が回転してホームポジションに復帰し、次の2枚目のシートP2の搬入に備える。この排紙ローラ205のシフト動作を同じ部のn枚目(最終)のシートPnの排出が完了するまで繰り返す。これにより、1部(1冊)分のシート束PBが一方にシフトした状態で排紙され、積層される。次の部の1枚目のシート1Pが搬入された場合、シフトカム207は前の部とは逆方向に回転し、シートP1は前の部とは逆側に移動し、排出される。
綴じモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203は停止しており、排紙ローラ205が搬送方向に回転を開始する。また、綴じ具210はシート幅より一定量退避した待機位置に移動して待機する。この場合、入口ローラ203はレジストローラとしても機能する。すなわち、1枚目のシートP1がシート後処理装置201に搬入され、シート先端は入口センサ202により検知され、さらに入口ローラ203のニップに突き当たる。そして、1枚目のシートP1は、突き当たった位置からさらに一定量の撓みを生じさせる距離だけ画像形成装置101の排紙ローラ102によって搬送される。前記距離搬送された後、入口ローラ203の回転が開始される。これにより1枚目のシートP1のスキュー補正が行われる。図9(a)及び(b)はこのときの状態を示す。
図10はシート後端が入口ローラ203のニップから離脱して分岐路241を超えたときの状態を示す図である。1枚目のシートP1の搬送量は、シート後端の入口センサ202による検知情報に基づいてカウントされ、シート搬送位置の位置情報はCPU201aによって把握されている。シート後端が入口ローラ203のニップを通過したら、入口ローラ203は次の2枚目のシートP2の受け入れのために回転を停止する。それと同じタイミングでシフトカム207が図10の矢印R4方向(図示時計回り方向)に回転し、1枚目のシートP1をニップした状態で排紙ローラ205は軸方向に移動を開始する。これにより1枚目のシートP1は図10において矢印D1方向に斜行しながら搬送される。その後、綴じ具210に併設又は組み込まれたシート端検知センサ220がシートPの側端部を検知すると、シフトカム207は停止し、次いで逆転し、シート端検知センサ220がシートPの非検知状態でシフトカム207は停止する。そして、前記動作が完了し、シート後端が分岐爪204先端を通過した所定の位置で排紙ローラ205は停止する。
図11はシートP1をスイッチバックしてシートP1の搬送方向を整合するときの状態を示す図である。図10の状態から分岐爪204を図示矢印R5方向に回転させ、搬送経路を分岐路241に切り換えた後、排紙ローラ205を逆回転させる。これにより1枚目のシートP1は矢印D2方向にスイッチバックされ、シート後端が分岐路241に搬入され、さらに、突き当て面242に突き当てられる。このシート後端の突き当てによりシート後端は突き当て面242を基準に揃えられる。1枚目のシートP1が揃えられると、排紙ローラ205は停止する。このとき、排紙ローラ205は1枚目のシートP1が突き当て面242に突き当たるとスリップし、搬送力が付与されないようになっている。すなわち、1枚目のシートP1がスイッチバックして突き当て面242に突き当たり、シート後端が突き当て面242を基準に揃えられると、それ以上、搬送されてシートが座屈しないように設定されている。
図12は分岐路241に1枚目のシートP1を待機させ、次の2枚目のシートP2を搬入するときの状態を示す図である。先行の1枚目のシートP1が突き当て面242を基準に揃えられた後、分岐爪204を図示矢印R6方向に回転させる。これにより分岐路241に位置しているシート後端を分岐爪204の下面である接触面204cが分岐路241の表面に強力に押さえ付け、動かない状態にして待機する。後行の2枚目のシートP2が画像形成装置101から搬入されてくると、先行の1枚目のシートP1と同様に入口ローラ203でスキュー補正を行う。次いで、入口ローラ203の回転が開始するのと同時に排紙ローラ205も搬送方向に回転を開始する。
図13は2枚目のシートP2が搬入されてきたときの状態を示す図である。図12の状態から2枚目のシートP2、さらに3枚目以降のシートP3,・・・,Pnが搬送されてきたときも、図10及び図11に示した動作を実行し、順次、画像形成装置101から搬送されてくるシートを予め設定した位置に移動させて重ね合わせ、整合状態のシート束PBをシート搬送路240内にスタック(集積)する。
図14は最終紙Pnを整合してシート束PBを形成したときの状態を示す図である。最終紙Pnを整合状態のシート束PBとして動作完了したら、排紙ローラ205を一定量搬送方向に回転させ停止する。この動作でシート後端を突き当て面242に突き当てたときに発生した撓みを解消させる。その後、分岐爪204を図示矢印R5方向に回転させ、接触面204cを分岐路241から離間させることによりシート束PBへの加圧力を開放する。これによりシート束PBは分岐爪204による拘束力が解除され、排紙ローラ205による搬送が可能となる。
図15は綴じ動作時の状態を示す図である。図14の状態から排紙ローラ205を搬送方向に回転させ、綴じ具210の歯型261の位置とシート束PBの綴じ位置が一致する距離分シート束PBを搬送し、その位置で停止させる。これによりシート束PBの搬送方向の加工位置が歯型261の搬送方向の位置と合致する。そして、綴じ具210を綴じ具210の歯型261の位置とシートの加工位置が一致する距離分だけ図示矢印D3方向に移動させ、停止する。これによりシート束PBの幅方向の加工位置が歯型261の位置と搬送方向及び幅方向で合致することになる。このとき、分岐爪204は図示矢印R6方向に回転し、シート受け入れ状態に復帰する。その後、駆動モータ265をONし、歯型261によってシート束PBを加圧し、絞ることによって圧着綴じを行う。なお、本実施形態では、圧着綴じを行う綴じ具210を使用した例を例示しているが、半抜き加工、切曲げ、切り曲げてさらに穴に通すなどの綴じ方の綴じ具を使用してもよいことは言うまでもない。
図16はシート束PBを排紙するときの状態を示す図である。図15に示したようにして綴じられたシート束PBは、排紙ローラ205の回転により排出される。シート束PBが排出され後、シフトカム207を矢印R7方向に回転させ、ホームポジション(図8の位置)に復帰させる。これと並行して綴じ具210を図示矢印D4方向に移動させ、ホームポジション(図8の位置)に復帰させる。これにより、1部(1冊)のシート束PBの整合動作を綴じ動作が完了する。次の部がある場合には、図8から図16の動作を繰り返し、同様にして圧着綴じされた一部のシート束PBを作成する。
図17及び図18は実施例1における綴じ具210とシートPとの関係を示す説明図である。図17は綴じ具210と搬送されてくるシートPを示す平面図、図18は図17の正面図である。
綴じ具210は上下対となっており、下側と上側にそれぞれ互いに噛み合う歯型が設けられている。図17及び図18では、綴じ具210の下側の歯型部300が図示されている。前記歯型部300は、シートPの搬送方向(シート搬送方向:矢印D5方向)に対して平行な4条の凸部300aを備えている。凸部300aは底面が長方形の四角錐台からなり、長方形の長手方向がシート搬送方向D5と平行になっている。図示しないが、図1に示すように綴じ具210の上側部分は、前記凸部300aとシート束SBを挟んで噛み合うことのできる凹部形状となっている。これにより凹凸形状でエンボス加工が可能となり、金属針を使用しない圧着綴じが行われる。
凸部300aは短手方向(短辺)と長手方向(長辺)にそれぞれ第1及び第2の傾斜面300a1,300a2を備え、図18に示すようにシート搬送方向D5に対する傾斜面(シートの搬送方向先端部と対向する傾斜面。以下、同様。)300a1の歯型部300のベース面300a3に対する角度θは45度以下(θ≦45°)となっている。すなわち、凸部300aの第1の傾斜面300a1は、シート搬送方向D5に対し、45度以下の傾斜を有する構成としている。このように緩やかな傾斜面とすることによってシートPが綴じ具210を通過する際に、この歯型部300に引っ掛かるような不具合の発生を防ぐことができる。また、このような不具合の発生を防ぐことができることから、シートジャムの発生も防止することが可能となる。
図19及び図20は実施例2における綴じ具210とシートPとの関係を示す説明図である。図19は綴じ具210と搬送されてくるシートPを示す平面図、図20は図19の正面図である。
実施例2は実施例1の凸部300aをシートPの搬送方向に対して垂直に配置した例である。実施例2に係る歯型部300の凸部300bは、実施例1に示した凸部300aと同一の形状であり、単に配置した方向が異なるだけである。したがって、実施例1と同様に歯型部300は、第1及び第2の傾斜面300b1,300b2を備え、シートPの搬送方向D5に対する第2の傾斜面300b2の歯型部300のベース面300b3面に対する角度θは45度以下(θ≦45°)となっている。
この実施例2においても、シート搬送方向D5に対する傾斜面300b2を緩やかな傾斜面とすることによってシートPが綴じ具210を通過する際に、この歯型部300に引っ掛かるような不具合の発生を防ぐことができる。また、このような不具合の発生を防ぐことができることから、シートジャムの発生も防止することが可能となる。
その他、特に説明しない各部は実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
図21ないし図23は実施例3における綴じ具210とシートPとの関係を示す説明図である。図21は綴じ具210と搬送されてくるシートPを示す平面図、図22は図21における凸部の斜視図、図23は図21の正面図である。
実施例3は実施例1における歯型部300の凸部300aを図22に示す凸部300cに変更し、凸部300cの短辺をつなぐ線300c6とシート搬送方向D5とのなす角ηを45度とし、凸部300cの長辺側と短辺側をそれぞれシート搬送方向に対して45度傾けた例である。また、実施例3における凸部300cは、第1及び第2の傾斜面300c1,300c2の傾斜角が実施例1の第1及び第2の傾斜面300a1,300a2から変更されている。
すなわち、実施例3では、ベース面300c3に対する短辺側の第1の傾斜面300c1の傾斜角θ1(以下、第1の傾斜角と称す。)は歯型部300のベース面300c3に対して45度以上、80°以下(45°≦θ1≦80°)の角度に設定されている。また、長辺側の第2の傾斜面300c2のベース面300c3に対する傾斜角θ2(以下、第2の傾斜角θ2と称す。)は、第1及び第2の傾斜面300c1,300c2が交わることにより形成される稜300c4のベース面300c3に対する傾斜度θ3(以下、第3の傾斜角と称す。)が45度以下、(θ3≦45°)となる角度に設定されている。この第3の傾斜角θ3は、後述するが図23に示すように図21を正面から見たときにも45度以下となる。
前記第2傾斜角θ2は、第1の傾斜角θ1が決まれば、第3の傾斜角θ3を想定することにより所定の範囲の角度に相対的に決まるものであることから、これら第1ないし第3の傾斜角θ1,θ2,θ3は相対的なものである。そこで、これら三者の関係を予め求めておき、第1の傾斜角θ1を決定したときに、第2及び第3の傾斜角θ2,θ3の関係から選択すればよい。
なお、第1の傾斜角θ1は、45度以上になると綴じ強さが大きくなる場合があることから、45度よりもなるべく大きくとりたいが、第1の傾斜角θ1を大きくとると第2の傾斜角θ2を小さくする必要があるので最大80°程度が限界である。他方、第2の傾斜角θ2が小さくなると、その分長手方向の傾斜面300c2における綴じ強さが弱くなる。また、綴じ強さは歯型部300の凸部300cの大きさ(長手方向と短手方向の寸法、凸部の高さ等)によっても異なり、シートPのシート厚によっても異なることから、これらの要素を変数として実験的に前記各傾斜角と綴じ強さの関係を求め、求められた角度から適切な角度を選択することが好ましい。
この実施例3では、図21に示すようにシートPが綴じ具210方向に搬送されてくる。綴じ具210には歯型部300が設けられ、歯型部300には、シートPの搬送方向(矢印P方向)に対して前記なす角η=45度の傾きを持った4個の凸部300cが設けられている。
凸部300cは、図22に示すように短手方向の傾斜面300c1のベース面300b3面に対する傾斜角θ1が前述のように45°≦θ1≦80°の範囲の中で選択され、長手方向の傾斜面300c2のベース面300b3に対する傾斜角θ2は前記稜300c4の角度ηが45度以下になる角度が選択される。
図23は図21を正面側から見た図であり、凸部300cの短手方向の傾斜面300c1の傾きは45度以上、80°未満であったが、歯型300の凸部300cの長手方向をシートP搬送方向に対して斜め45度に配置しているため、実際のシート搬送に対しては、シートPの搬送方向先端と対向する稜300c4の角度θ3は、シートPの搬送方向(矢印D5方向)と直交する方向から見ると、45度以下となっている。
このように、凸部300cをシート搬送方向に対し、斜めに配置する場合は、凸部300cの短手方向の傾斜面300c1自体の傾きは急峻であっても、シート搬送方向に対しては、緩やかな傾斜構成となり、シート搬送時に、シートがこの歯型部300の凸部300cに引っ掛かる不具合の発生を防止しつつ、シートの綴じ強さを増すことが可能となる。
その他、特に説明しない各部は実施例1又は2と同様に構成され、同様に機能する。
図24ないし図26は実施例4における綴じ具210と搬送されてくるシートPとの関係を示す説明図である。図24は綴じ具210とシートPの関係を示す平面図、図25は図24における凸部の正面図、図26は図24の正面図である。
実施例4は実施例2における凸部300bをシートPの搬送方向(矢印D5方向)に対して垂直に配置した例である。実施例4における凸部300dでは、実施例2における凸部300bのシート搬送方向の上流側(シート搬送方向と対向する側)の傾斜面300d2のベース面300d4に対する傾斜角θ4を45度以下に、シート搬送方向の下流側の傾斜面300d3のベース面300d4に対する傾斜角θ5を45度以上に設定した。短手方向の傾斜面300d1も同様に傾斜角を45度以上に設定した。その他の各部は実施例2と同様である。
この実施例4においても、シートPの搬送方向D5に対する傾斜面300d2を緩やかな傾斜面(45度以下)とすることによってシートPが綴じ具210を通過する際に、この歯型部300に引っ掛かるような不具合の発生を防ぐことができる。一方、他の傾斜面300d1,300d3の傾斜角は急峻な角度に設定している(45度以上)。この場合も、実施例3と同様に最大80°程度が好ましい。これにより、急峻な角度で圧着綴じが行える。
本実施例では、4本の凸部300dの全てについてシート搬送上流側の傾斜面の角度θ4を45度以下としているが、すくなくともシート搬送方向に対して最上流側に位置する凸部300dのみ、シート搬送上流側の傾斜面の角度θ4を45度以下とすることにより、歯型部300のシート用紙の引っ掛かりは防ぎながら、さらに用紙の綴じ強さを増すことが可能となる。
その他、特に説明しない各部は実施例1及び2と同様に構成され、同様に機能する。
なお、各実施例において、傾斜面の角度は、当該傾斜面の底辺と直交する方向に断面したときのベース面とのなす角に等しい。
以上のように、本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
(1)重ね合わされた複数枚のシートPからなるシート束PBを複数の凸部300a,300b,300c,300dと、この凸部と噛み合う複数の凹部とを有する歯型261の間に挿入し、前記歯型261を加圧して凸部と凹部との間でシート束PBを加圧変形させて綴じるシート綴じ具210を備え、凸部300a,300b,300c,300dのシート搬送方向D5に対する傾斜面300a1,300b1,300d1、稜300c4がシート搬送方向D5に平行な平面(ベース面300a3,300b3,300d4,300c3)に対して45度以下の傾斜に形成されているので、シートPが前記シート搬送方向に対する傾斜面300a1,300b1,300d1,300c4に引っ掛かることなく搬送される。この場合、圧着綴じの機構を変更することなく、歯型261の形状あるいは配置を変更するだけでよい。そのため、装置の大型化及びコストアップを招くことなく綴じ不良及びシートジャムの発生を防止することができる。
(2)凸部300aが、ベース面300a3から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、凸部300aのシート搬送方向D5に対する傾斜面が、短辺側の傾斜面300a1であるので、綴じ具210に進入するシートPの搬送方向先端部が複数の短辺側の傾斜面300a1に当たったとしても、この傾斜面300a1によってシート先端部が上方に逃げ、引っ掛かることなく搬送される。
(3)凸部300bが、ベース面300b3から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、凸部300bのシート搬送方向D5に対する傾斜面が、長辺側の傾斜面300b2であるので、綴じ具210に進入するシートPの先端部がシート搬送方向最上流の長辺側の傾斜面300b2に当たったとしても、この傾斜面300b2によって先端部が上方に逃げ、引っ掛かることなく搬送される。
(4)凸部300cが、ベース300面c3から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、凸部300cのシート搬送方向D5に対する部分が、長辺側の傾斜面300c2と短辺側の傾斜面300c1が交差した稜300c4としたので、この稜300c4にシートPの先端部が当たったとしてもこの稜300c4によってシート先端部を上方に逃がすことができる。なお、交差によって形成された稜300c4をシート搬送方向に対向するように位置させるには、例えば、凸部300cの短手方向をつなぐ線300c6とシートPの搬送方向D5とのなす角ηを45度とし、凸部300cの長辺側と短辺側をそれぞれシート搬送方向に対して傾けるだけでよいので、簡単に稜300c4をシート搬送方向に対向する位置に位置させることができる。
(5)長辺側の傾斜面300c2あるいは短辺側の傾斜面300c1の一方がベース面300c3に対して45度以上、80度以下の傾斜面に形成されているので、強い圧着力を得ることができる。
(6)傾斜面300a1,300b2はそれぞれが45度以下の傾斜角に形成されているのでシート先端が前記傾斜面300a1,300b2に突き当たった場合、確実に上方に逃げた状態で搬送され、シートジャムを生じることはない。
(7)複数の凸部300dのうち、シート搬送方向最上流の凸部のシート搬送方向に対する斜面300d2がベース面300d4に対して45度以下の傾斜角に形成されているので、シート先端が前記傾斜面300d2に突き当たった場合、確実に上方に逃げた状態で搬送され、シートジャムを生じることはない。
(8)45度以下の傾斜角に形成された傾斜面以外の傾斜面が45度以上の傾斜角を有する傾斜面300d3を含むように構成すると、45度以下の傾斜角に形成された傾斜面300d2でシートジャムの発生を防止し、45度以上の傾斜角を有する傾斜面300d3で強い圧着量を得ることができる。
なお、特許請求の範囲におけるシートは本実施形態では符号Pに、複数枚のシートはシート束PBに、凸部は歯型261の凸部300a,300b,300c,300dに、凹部は歯型261の図示しない凹部に、圧着部は対となる歯型261に、シート綴じ手段は綴じ具210に、シート処理装置はシート後処理装置201に、前記凸部のシート搬送方向と対向する部分は傾斜面300a1,300b2,300d2,稜300c4に、シート搬送方向は矢印D5方向に、シート搬送方向に平行な面はベース面300a3,300b3,300c3,300d4に、短辺側の傾斜面は符号300a1に、長辺側の傾斜面は符号300b2に、長辺側の傾斜面300c2と端面側の傾斜面300c1が交差した稜線は符号300c4に、シート搬送方向は矢印D5方向に、画像形成システムは画像形成装置101とシート後処理装置201とからなるシステムに、それぞれ対応する。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
100 画像形成システム
101 画像形成装置
201 シート後処理装置(シート処理装置)
210 綴じ具
261 歯型
300a,300b,300c,300d 凸部
300a1,300b1,300c1 短辺側の傾斜面
300a2,300b2,300c2 長辺側の傾斜面
300a3,300b3,300c3,300d4 ベース面
300c4 稜
D5 シート搬送方向
P シート
特開2010−184769号公報
前記課題を解決するため、本発明は、互いに噛み合う一対の部材の間で複数枚のシートを加圧して綴るシート処理装置であって、複数枚のシートは、前記部材の凸部の長辺および短辺に対して傾斜する方向から、前記一対の部材の間に挿入されることを特徴とする。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。

Claims (9)

  1. 重ね合わされた複数枚のシートを複数の凸部と、この凸部と噛み合う複数の凹部とを有する圧着部の間に挿入し、前記圧着部を加圧して前記凸部と凹部との間で前記シートを加圧変形させて綴じるシート綴じ手段を備えたシート処理装置であって、
    前記凸部のシート搬送方向に対する傾斜面は、シート搬送方向に平行な面に対して45度以下に形成されていることを特徴とするシート処理装置。
  2. 請求項1に記載のシート処理装置であって、
    前記凸部が、ベース面から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、
    前記シート搬送方向に対する傾斜面は、短辺側の傾斜面であることを特徴とするシート処理装置。
  3. 請求項1に記載のシート処理装置であって、
    前記凸部が、ベース面から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、
    前記シート搬送方向に対する傾斜面は、長辺側の傾斜面であることを特徴とするシート処理装置。
  4. 請求項1に記載のシート処理装置であって、
    前記凸部が、ベース面から突出し、底面が長方形の四角錐台からなり、
    前記凸部のシート搬送方向と対向する部分が、長辺側の傾斜面と短辺側の傾斜面が交差して形成される稜であることを特徴とするシート処理装置。
  5. 請求項4に記載のシート処理装置であって、
    前記長辺側あるいは短辺側の傾斜面の一方が前記ベース面に対して45度以上、80度以下に形成されていることを特徴とするシート処理装置。
  6. 請求項2又は3に記載のシート処理装置であって、
    前記傾斜面の前記シート搬送方向と対向する側の面のそれぞれが45度以下に形成されていることを特徴とするシート処理装置。
  7. 請求項2又は3に記載のシート処理装置であって、
    前記複数の凸部のうち前記シート搬送方向最上流の凸部のシート搬送方向に対する傾斜面が45度以下に形成されていることを特徴とするシート処理装置。
  8. 請求項6又は7に記載のシート処理装置であって、
    前記45度以下の傾斜角に形成された傾斜面以外の傾斜面が45度より大きい傾斜角を有する傾斜面を含むことを特徴とするシート処理装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のシート処理装置を備えていることを特徴とする画像形成システム。
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