JP2018043424A - 三次元造形装置 - Google Patents

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貴文 高野
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【課題】材料粉末の層上に障害物があっても、造形品質を守れる三次元造形装置を提案する。【解決手段】本発明に係る三次元造形装置は、造形テーブルと、吐出ヘッド20と、移動機構と、ガード70とを備えている。移動機構は、吐出ヘッド20を保持した保持部52aを備え、保持部52aを、造形を行う面として造形テーブルの上方に設定された造形面Lyに対して、上方に予め定められた距離を保って動かす。ガード70は、移動機構によって保持部52aが移動される移動方向において、吐出ヘッド20よりも前方にくるように保持部52aに配置されている。また、ガード70の下端は、吐出ヘッド20の下面と造形面Lyとの間の予め定められた高さまで延びている。【選択図】図4

Description

本発明は、三次元造形装置に関する。
材料粉末に硬化液等を吐出して硬化させ三次元造形物を造形する三次元造形装置において、液の吐出によって材料粉末が飛散し、液を吐出する吐出ヘッドに材料粉末が付着するという問題が発生する。材料粉末が吐出ヘッドに付着すると、吐出口から正常に液が吐出されず、被造形物の品質に影響することがある。特許文献1は、吐出不良に陥った吐出ヘッドが出ても被造形物の品質を損なう可能性が少ない吐出ヘッドの動かし方を特徴とする三次元造形装置を開示している。
特開2011−212862
ところで、本発明者は、上述したような材料粉末に硬化液等を吐出して硬化させ三次元造形物を造形する三次元造形装置において、さらに造形品質を向上させたいと考えている。吐出ヘッドは、材料粉末の層の上方で、2mm程度の隙間を維持して動かされるが、材料粉末の層は、ローラーやスキージなどで表面がならされているものの、ローラーやスキージの進行方向に沿ってうねりが発生し得る。また、ローラーやスキージに付着した材料粉末や異物が、ローラーやスキージの進行方向後方に落ち、ならされないまま層上に残る事態も生じ得る。これらの凹凸や異物が、吐出ヘッドの移動を阻害したり、造形品質を低下させたりする可能性があると、本発明者は考えた。
ここで提案する三次元造形装置は、造形テーブルと、吐出ヘッドと、移動機構と、ガードとを備えている。移動機構は、吐出ヘッドを保持した保持部を備え、保持部を、造形面に対して、上方に予め定められた距離を保って動かす。造形面は、造形が行われる面として、造形テーブルの上方に設定された仮想面である。ガードは、移動機構によって吐出ヘッドが移動される移動方向において、吐出ヘッドよりも前方にくるように保持部に配置されている。また、ガードの下端は、吐出ヘッドの下面と造形面との間の予め定められた高さまで延びている。
ガードは、吐出ヘッドの移動方向において、保持部の、吐出ヘッドよりも前方に配置されている。また、その下端は、吐出ヘッドの下面と造形面の間まで延びている。そのため、移動方向前方に障害物が存在する場合でも、障害物から吐出ヘッドを守ることができる。
一実施形態における三次元造形装置を模式的に表した断面図である。 図1の三次元造形装置を上方から見た平面図である。 保持部を上方から見た模式図である。 保持部を前方から見た模式図である。 第1のガードと材料粉末の山との接触後の保持部を前方から見た模式図である。 障害物が異物であった場合の保持部を上方から見た模式図である。 3時点における、第2のガードを備えた保持部を上方から見た模式図である。 吐出ヘッドが2列に配置され、第1のガードを備えた保持部を上方から見た模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡潔化する。
図1は一実施形態における三次元造形装置10を模式的に表した断面図である。ここでは、図1の左方を三次元造形装置10の左方L、図1の右方を三次元造形装置10の右方R、図1の上方を装置の上方U、図1の下方を装置の下方Dとする。また、図2は、図1の三次元造形装置10を上方から見た平面図である。図1は、図2におけるI−I断面図である。そこで、図2の左方は三次元造形装置10の左方L、図2の右方は三次元造形装置10の右方R、図2の下方は装置の前方F、図2の上方は三次元造形装置の後方Rrである。以後、実施形態の説明において、方向について述べるときは、上述の方向を意味するものとする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、三次元造形装置10の設置態様を限定するものではない。
図1、図2に示すように、本実施形態によれば、三次元造形装置10は、吐出ヘッド20と、タンク30と、造形テーブル40と、造形槽42と、第1昇降機構44と、材料槽46と、第2昇降機構48と、ローラー50と、移動機構52と、ガード70と、を備えている。
吐出ヘッド20は、材料粉末100に液を吐出する機構である。図1、図2に示す実施形態においては、吐出ヘッド20は4個あり、保持部52aによって、左右方向に列をなして保持されている。吐出ヘッド20は、造形テーブル40上の材料粉末100に向けて液を吐出できるよう、吐出面を下方Dに向けて保持されている。図1に示すように、吐出ヘッド20は、それぞれ1個のタンク30と接続されている。そして、それぞれに接続されたタンク30に収納された吐出液を吐出する。吐出液のうちの少なくとも一つは、材料粉末100を硬化させる硬化液である。硬化液以外の吐出液は、例えば、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラー液である。勿論これは一つの例示であって、実施に当たっては必要な液を用意すればよい。吐出ヘッド20の駆動方式には、例えば、ピエゾ駆動方式が採用されている。ピエゾ駆動方式の吐出ヘッドは、吐出する液体で満たされた圧力室を備えている。そして、圧力室には、微細なノズル孔が開けられている。圧力室の外壁には、圧電素子(ピエゾ素子)が接している。このとき、ピエゾ素子に電圧を印加すると、電圧印加によるピエゾ素子の変異が圧力室に伝わる。それによって圧力室の体積が減少させられ、体積減少分が液滴として吐出される。
造形テーブル40は、造形槽42の内側に設置されている。造形槽42内において、造形テーブル40は、下方から第1昇降機構44に接続されており、上下に摺動可能である。第1昇降機構44は、造形槽42内で、造形テーブル40を上下に移動させることができる。造形テーブル40には、材料粉末100が載せられている。造形テーブル40は、その上で造形が行われる部材であり、造形を進めていくと、被造形物200のそれまでに造形の終わった部分の上に新しい層が積層されてゆく。そこで、造形テーブル40上には、被造形物200のそれまでに造形の終わった部分が載置されている。
材料槽46は、本実施形態にあっては、造形テーブル40の隣にあり、材料粉末100を収納している。材料槽46は、材料粉末100を造形テーブル40上に供給する機構の一つである。材料槽46の底部46aは、材料槽46内を、上下に摺動可能となっている。底部46aの下面には、第2昇降機構48が接続されている。第2昇降機構48は、材料槽46内で、底部46aを上下に移動させることができる。材料槽46に収納されている材料粉末100は、例えば、石膏、セラミックス、金属、プラスチック等の粉末である。
本実施形態に係る三次元造形装置10には、ローラー50が備えられている。ローラー50は、造形テーブル40上に、材料粉末100の層を形成する機構である。図1のように、ローラー50は、表面下部が、造形面Lyと同じ高さになるように設計されている。ローラー50は、図示されない駆動部によって左右方向に水平移動し、材料粉末100の層を形成する。従って、形成された材料粉末100の層面は、設計上、造形面Lyと一致する(以下、この形成された材料粉末100の層面を、形成面Ly2と呼ぶ。)。造形テーブル40上の全面に材料粉末100の層を形成できるよう、ローラー50の前後方向の長さは、造形テーブル40、および材料槽46の前後方向の幅よりも長い。
移動機構52は、吐出ヘッド20を保持して、造形テーブル40上を動かす機構である。移動機構52は、吐出ヘッド20を保持する保持部52aを備え、造形面Lyの上方において、保持部52aに保持された吐出ヘッド20を、造形面Lyに対して、所定の距離を保って移動させる。その所定の距離は、例えば2mm程度である。図1、図2に示した実施形態によれば、移動機構52は、主走査方向Yと副走査方向Xに、吐出ヘッド20を走査させる。主走査方向Yは、吐出ヘッド20が吐出を行いながら(即ち造形を行いながら)走査される方向である。副走査方向Xは、主走査方向Yと交差する方向であり、通常は主走査方向Yと直交している。ただし、この交差は直交に限られるものではない。図2において、主走査方向Yは左右方向であり、副走査方向Xは前後方向である。移動機構52は、主走査方向Yに吐出ヘッド20を動かす主走査部52yと、副走査方向Xに吐出ヘッド20を動かす副走査部52xを備えている。主走査部52yは、保持部52aと接続され、保持部52aを主走査部ガイドレール52ygに沿ってY方向に動かす。副走査部52xは、主走査部52yと接続され、主走査部52yを副走査部ガイドレール52xgに沿ってX方向に動かす。なお、ここに示した実施形態では、造形テーブル40は不動であって、吐出ヘッド20が移動機構52によって移動されるが、この移動は相対的なものであればよく、造形テーブル40が、主走査方向Y、副走査方向Xのいずれか、または両方に移動されても構わない。また、ここに示した実施形態では、移動機構52は、主走査方向Y、副走査方向Xの両方に吐出ヘッド20を走査させるが、主走査方向Yにだけ走査する方式もあり得る。その場合、保持部52aは、主走査方向Yに直交する方向(前後方向)の造形領域全幅をカバーするように、吐出ヘッド20を多数並べて配置する、いわゆるラインヘッド方式の構造を取るのが通常である。
ここで開示される三次元造形装置10は、下記のようなプロセスで、被造形物200の造形を行う。即ち、本三次元造形装置10は、例えば0.1mm程度の所定の厚みの層を、上方に次々に積層してゆくことによって、被造形物200の造形を行う。垂直方向の、ある高さにおける造形された層の形状は、その高さにおける被造形物200の断面形状である。ある一層の造形が終了したとき、造形テーブル40は、第1昇降機構44によって、造形槽42内を下方Dに移動される。このときの移動量は、造形時の一層の厚み分である。次に、材料槽46の底部46aが、第2昇降機構48によって、材料槽46内を、上方Uに移動される。そこで、材料槽46内の材料粉末100の一部が、材料槽46の上端(造形面Lyと同一面)よりも上に、盛り上がって積まれる形になる。その盛り上がって積まれた材料粉末100は、ローラー50のR方向への水平移動によって、造形槽42方向に移動させられ、造形テーブル40上でならされる。余分な材料粉末100は、そのままローラー50によって払い落とされ、図示されない材料回収槽に回収される。こうして、造形面Lyと設計上同じ高さの形成面Ly2を上面とし、所定の一層分の厚みを持った材料粉末100の層が、造形テーブル40上に形成される。ただし、この層の形成方法は一つの例であって、層の形成方法は、これに限られるものではない。
続いて、層に形成された材料粉末100に、吐出ヘッド20が、硬化液他の液を吐出することによって、造形および着色が行われる。吐出ヘッド20は、保持部52aによって保持されながら、主走査部52yによって、造形テーブル40上を主走査方向Yの前方Y1に走査される。ここでは、主走査方向YのうちY1方向が、造形中における前進方向である。Y1方向に走査中、吐出ヘッド20は、材料粉末100の層に向かって、それぞれが接続されたタンク30に収納されている液を吐出する。こうしてX軸における一つの位置で吐出作業が完了すると、吐出ヘッド20は、主走査部52yによって、Y2方向に戻される。さらに吐出ヘッド20は、副走査部52xによって、副走査方向Xの前方X1に移動させられる。副走査方向XのうちX1方向が、造形中における前進方向である。この移動後の位置においても、吐出ヘッド20は、Y1方向に走査されながら、造形・着色作業を行う。このようにして、全造形領域に吐出ヘッド20が走査され、一層分の造形が完了する。前述のように、この一層分の造形形状は、その高さにおける被造形物200の断面形状である。この一層分の造形プロセスを繰り返して、本三次元造形装置10は、被造形物200の三次元形状を造形する。勿論、ここに示した方法は一つの実施形態であって、例えば、吐出ヘッド20がY2方向に走査させられるときにも吐出を行う、双方向造形等もあり得る。
ところで、本願の発明者は、上述したような材料粉末に硬化液等を吐出して硬化させ三次元造形物を造形する三次元造形装置10において、さらに造形品質を向上させたいと考えている。形成面Ly2上の凹凸や異物が、吐出ヘッド20の移動を阻害したり、造形品質を低下させたりする可能性があると、本発明者は考えた。
ここに提案する三次元造形装置10は、ガード70を備えている。ガード70は、保持部52aが移動される移動方向において、吐出ヘッド20よりも前方にくるように保持部52aに配置され、下端が吐出ヘッド20の下面と造形面Lyとの間の予め定められた高さまで延びている。
移動機構52が主走査方向Yに吐出ヘッド20を動かす主走査部52yを備えている場合には、ガード70は、主走査方向Yにおいて、吐出ヘッド20よりも前方にくるように保持部52aに配置された第1のガード70yを備えていてもよい。
以下、図3〜図6を使って、上述の三次元造形装置10について説明する。図3は、保持部52aを上方Uから見た模式図である。また、図4は、保持部52aを前方Fから見た模式図である。図3のように、保持部52aは、Y1方向の前端に第1のガード70yを備えている。従って、第1のガード70yは、吐出ヘッド20よりも、主走査方向Yに沿って前方Y1側にある。第1のガード70yの下端は、図4に示されるように、造形面Lyと吐出ヘッド20の下面の間まで延びている。また、第1のガード70yのX方向の幅は、図3に示されるように、吐出ヘッド20のX方向の幅よりも広い。そこで、Y1方向から見れば、吐出ヘッド20は、第1のガード70yに隠れて見えない状態になっている。
ここで、保持部52aをY1方向に動かしているとき、Y1方向の前方に障害物が存在したとする。障害物は、例えば、材料粉末100の山や、形成面Ly2上の異物である。ここでは、図3のように、障害物は、材料粉末の山120であるとする。図5は、第1のガード70yと材料粉末の山120の接触後の保持部52aの模式図であり、図4と同じく、前方Fから見た図である。図5に示されるように、第1のガード70yは、材料粉末の山120を排除し、吐出ヘッド20を守っている。第1のガード70yによって材料粉末の山120は崩され、第1のガード70yの下端以下の高さになっている。吐出ヘッド20の下面は、第1のガード70yの下端よりも上方にあるので、残った材料粉末100の山に突っ込むことはない。このようにして、本三次元造形装置10は、第1のガード70yによって、Y1方向前方の障害物から吐出ヘッド20を守ることができる。
このように、三次元造形装置10は、移動方向に沿って吐出ヘッド20よりも前方に配置され下端が吐出ヘッド20の下面と造形面Lyとの間にあるガード70によって、移動方向前方の障害物から吐出ヘッド20を守ることができる。主走査方向Yに沿って吐出ヘッド20よりも前方Y1側にある第1のガード70yは、主走査方向の前方Y1に障害物があったとき、その障害物から吐出ヘッド20を守る。
上記の例においては、ガード70は1個であったが、ガード70は1個とは限られない。例えば、Y1方向に進むときだけでなく、Y2方向に進むときにも造形を行う双方向造形の場合には、Y2方向も進行方向前方になるので、保持部52aのY2側前面にも、ガード70を備えることが好ましい。
ガード70は、その移動方向に沿った最前面のうちに、移動方向の後方に向かうにつれて高さが高くなる傾斜面を備えていてもよい。
上述の移動方向の後方に向かうにつれて高さが高くなる傾斜面は、凹んだ曲面を含んでいてもよい。
第1のガード70yの最前面72yは、後方に向かうにつれ高さが高くなる傾斜面を含んでいる。図5において、第1のガード70yは、材料粉末の山120に突っ込んでいるが、第1のガード70yの先端においてこの傾斜面と底面が作る角度は鋭角なので、第1のガード70yは、前進の際、材料粉末の山120を掻き分けている。掻き分けられた材料粉末100は、傾斜面に沿って、後方に逃がされる。これがもし、単純な壁状の最前面であったとすれば、最前面72yは材料粉末の山120に激突し、その衝撃は比較的大きいと考えられる。また、最前面72yは材料粉末100を前方に押してゆく形となり、材料粉末の山120の排除に伴う抵抗も大きくなり得る。衝撃と抵抗を考えたとき、第1のガード70yの先端における傾斜面と底面の間の角度は、鋭角であることが望ましい。さらに、最前面72yが材料粉末100を前方に押してゆく形になると、移動方向前方の材料粉末100の層が乱れる可能性がある。そこで、材料粉末の山120は、後方に逃がされる方が望ましい。また、最前面72yの傾斜面は、図4のように、凹んだ曲面を有している。傾斜面は、凹んだ曲面を含むことにより、より滑らかに材料粉末100を後方に逃がすことができる。
このように、ガード70は、移動方向の後方に向かうにつれて高さが高くなる傾斜面を含んだ最前面で材料粉末100を掻き分けることによって、材料粉末の山120との接触の衝撃、および、材料粉末の山120の排除の際の抵抗を緩和する。また、材料粉末の山120を、傾斜面に沿って後方に逃がすことで、移動方向前方の材料粉末100の層が乱れるのを防ぐことができる。この最前面の傾斜面は、凹んだ曲面を含むことにより、より滑らかに材料粉末100を後方に逃がすことができ、材料粉末の山120の排除の際の抵抗をより緩和することができる。
ガード70は、移動方向の後方から前方に向かうにつれて幅が狭くなってゆく先端を備えていてもよい。
上記先端を形成する面は、凹んだ曲面を含んでいてもよい。
図3において、第1のガード70yは、移動方向(主走査方向の前方Y1)に向いた先端を備えている。この移動方向に向いた先端によれば、上方に向かう傾斜面と同様に、材料粉末の山120を後方に逃がすことができる。それにより、障害物との衝突の抵抗を和らげるとともに、移動方向前方の材料粉末100の層が乱れるのを防止することができる。図3に示された例においては、第1のガード70yの先端を形成する面のうち、前方F側の面が移動方向と平行であるが、勿論、先端を形成するどちらかの面が移動方向と平行である必要はなく、二面とも移動方向に対して斜交していてもよい。また、上記先端を形成する面は、凹んだ曲面を含んでいる。先端を形成する面が、凹んだ曲面を含むことで、より滑らかに材料粉末の山120を後方に逃がすことができる。
また、移動機構52が、造形テーブル40に対して、主走査方向Yと交差する副走査方向Xに吐出ヘッド20を動かす副走査部52xを備えている場合には、第1のガード70yは、主走査方向の前方Y1に向かって延びていてもよく、副走査方向Xの前方X1から後方X2に向かうにつれて主走査方向の後方Y2に後退してゆく最前面72yを有していてもよい。
上述の副走査方向の前方から後方に向かうにつれて主走査方向の後方に後退してゆく最前面72yを有する第1のガード70yについて、図3と図6を使って説明する。図3に示されるように、第1のガード70yは、最も副走査方向の前方X1側で最も主走査方向の前方Y1側に延び、副走査方向の前方X1から後方X2に向かうにつれて主走査方向の後方Y2側に後退する最前面72yを備えている。つまり、第1のガード70yは、三次元造形装置10の左前方から右後方に向かって斜めに切断された平面形状をしている。図6は、図3と同じく保持部52aを上方U方向から見た模式図であって、障害物として異物121が存在する場合である。図6のように、保持部52aがY1方向に進み、進行方向前方に異物121が存在しているとすると、ある時点において、異物121は第1のガード70yに接触する。図6において、実線で示した保持部52aと第1のガード70yと異物121が、その接触時における保持部52aと第1のガード70yと異物121である。二点鎖線で示した方は、接触の少し後の保持部52aと第1のガード70yと異物121である。図6においては、異物121は、主走査方向の後方Y2側かつ副走査方向の後方X2側である方向、即ち右後方に排除されている。異物121の種類や接触スピード等にもよるが、異物121は、第1のガード70yの最前面72yに弾かれ、または、最前面72yに沿って、少なくとも副走査方向の後方X2側に排除される。この領域は、既に造形済みの領域である。従って、第1のガード70yは、障害物の排除によって、これから行う造形に影響を与えることがない。ここでは障害物が排除される方向が分かりやすいように、障害物を異物として説明したが、障害物が材料粉末100の山であるときも勿論、同様である。
上記のように、ガード70は、移動方向の後方から前方に向かうにつれて幅が狭くなってゆく先端を備えていてもよく、先端によって材料粉末の山120を後方に逃がし、衝突の抵抗を和らげるとともに、移動方向前方の材料粉末100の層が乱れるのを防止する。さらに、先端を形成する面は、凹んだ曲面を含んでいてもよく、その曲面によって、より滑らかに材料粉末の山120を後方に逃がすことができる。また、第1のガード70yは、副走査方向の前方X1から後方X2に向かうにつれて主走査方向の後方Y2方向に後退してゆく最前面72yを有していてもよく、その最前面72yによれば、第1のガード70yは、障害物を副走査方向の後方X2側に排除できる。この方向は、既に造形済みの領域の方向なので、障害物の排除によって、これから行う造形に影響を与えることがない。
ガード70の最前面は、材料粉末100よりも硬い素材で構成されていてもよい。それにより、ガード70には、材料粉末100との接触による傷がつきにくい。材料粉末100が、石膏等の柔らかい材料の場合、例えば、ガード70の素材は、アルミニウム合金等でもよい。
また、ガード70の最前面は、弾性体で構成されていてもよい。弾性体は、例えばゴム等である。ガード70の最前面が弾性体で構成されていれば、ガード70と障害物との接触による衝撃は緩和され、ガード70が欠けてしまう等の破損を抑えることができる。また、ゴムのような弾性体は、傷がつきにくい。ガード70のすべてまたは大半が弾性体で構成されていると、ガードが撓むので、弾性体は、最前面を中心に必要な部分に使用されているのが好ましい。そこで、弾性体にはゴムのシート等を選択し、ガード70には、貼付等で取り付けるとよい。
移動機構52が、主走査方向Yに吐出ヘッド20を動かす主走査部52yと、副走査方向Xに吐出ヘッド20を動かす副走査部52xを備えている場合には、ガード70は、保持部52aの副走査方向Xに沿って吐出ヘッド20よりも前方に配置された第2のガード70xを備えていてもよい。第2のガード70xは、吐出ヘッド20よりも先に造形領域上を走査されるので、そこにある障害物を、吐出ヘッド20の到達よりも先に排除することができる。また、第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅は、吐出ヘッド20が造形中に副走査方向Xに一回に動かされる幅より広くてもよい。第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅が、副走査方向Xの1回の走査幅よりも広ければ、第2のガード70xは、保持部52aにおける吐出ヘッド20の配置のされ方に関わらず、吐出ヘッド20を障害物から守ることができる。
第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅が副走査方向Xにおける1回の走査幅よりも広ければ、吐出ヘッド20の配列に関わらず、吐出ヘッド20を守ることができる仕組みを、図7を使って説明する。図7は、第2のガード70xを備えた保持部52aを上方Uから見た模式図であって、三つの時点を重ねて示したものである。図7において、実線で表された保持部52aが、ある時点における保持部52aである。実線で表された保持部52aの左後方に一点鎖線で示された保持部52aが、実線で表された時点よりも1走査前の時点における保持部52aである。同様に、一点鎖線で表された保持部52aのさらに左後方に二点鎖線で示された保持部52aが、一点鎖線で表された時点よりもさらに1走査前の時点における保持部52aである。図7に示す例において、吐出ヘッド20は前後方向に2列並んで配置されている。第2のガード70xは、保持部52aの前方F側の面に取り付けられている。この位置は、全ての吐出ヘッド20から見て副走査方向Xの前方X1側にあたる位置である。ここで、本三次元造形装置10の副走査方向Xにおける1回の走査幅は、L1である。L1は、一つの吐出ヘッド20の前後方向の幅と同じである。第2のガード70xの前後方向の最大幅はL2であり、L2は副走査方向Xにおける1回の走査幅L1よりも広い。図7に示されるように、実線で表された時点における吐出ヘッド20の前方は、一点鎖線で表された1回前の走査時、および、二点鎖線で表された2回前の走査時に、第2のガード70xによって全て走査されている。このように隙間なく走査済み領域が続くのは、第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅L2が、副走査方向Xにおける1回の走査幅L1よりも広いからである。もしも第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅L2が副走査方向Xにおける1回の走査幅L1よりも狭ければ、第2のガード70xの走査済み領域には隙間ができ、吐出ヘッド20を保護できない可能性が生まれる。即ち、第2のガード70xの副走査方向Xの最大幅L2を副走査方向Xにおける1回の走査幅L1よりも広くさえしておけば、走査済み領域に隙間はできず、吐出ヘッド20を障害物から守ることができる。吐出ヘッド20が保持部52aで前後方向に多数の列をなして配置され、前後方向の吐出ヘッド列全部の幅L3が長くなっても、この事情は同じであり、第2のガード70xの前後方向の幅を広くする必要はない。これに対して、例えば、第1のガード70yで吐出ヘッド20を守ろうとする場合には、第1のガード70yの大きさ、または数量は、保持部52aにおける吐出ヘッド20の配置の影響を受ける。図8は、吐出ヘッド20が図7と同様に2列で配置されており、かつ、第1のガード70yを備えた保持部52aを上方Uから見た模式図である。図8に示されるように、第1のガード70yで吐出ヘッド20を守ろうとする場合には、第1のガード70yは前後方向にL3より広い幅を持つか、または、L1より広い幅のガードを2個備えることが求められる。このように、第2のガード70xの副走査方向Xの幅の最大幅L2を副走査方向Xの1回の走査幅L1よりも広くしておけば、保持部52aにおける吐出ヘッド20の配置のされ方に関わらず、第2のガード70xは吐出ヘッド20を障害物から守ることができ、第2のガード70xの大きさは、それ以上にする必要がない。
第2のガード70xは、副走査方向の前方X1に向かって延びていてもよく、主走査方向の前方Y1から後方Y2に向かうにつれて副走査方向の前方X1に広がってゆく最前面72xを有していてもよい。
図7に示す保持部52aは、主走査方向の前方Y1から後方Y2に向かうにつれて副走査方向の前方X1に広がってゆく最前面72xを有する第2のガード70xを備えている。つまり、第2のガード70xは、左後方から右前方に向かって斜めに切断された平面形状を有している。第2のガード70xによって吐出ヘッド20を守ろうとする場合には、このような形状で、障害物を副走査方向の前方X1方向に排除するのが好ましい。もしも、副走査方向の後方X2方向に障害物を排除したとすると、排除した障害物が吐出ヘッド20と衝突するかも知れず、吐出ヘッド20を守れない虞がある。この第2のガード70xの最前面72xも、凹んだ曲面の形状を備えていてよい。これまでに示した実施形態と同様に、この曲面によって、障害物の排除をより滑らかに行うことができる。さらに勿論、第2のガード70xの最前面72xは、Y2方向に向かうにつれて高さが高くなる傾斜面も備えていてよく、その傾斜面もまた凹んだ曲面を含んでいてよい。
以上、ガードを備えた三次元造形装置の実施形態について説明したが、ここに開示される三次元造形装置は、上記に説明したものに限られない。例えば、ガードと障害物の接触をセンサで感知し、造形中の異常として、警報を発する等の仕様が付加されてもよい。
10 三次元造形装置
20 吐出ヘッド
40 造形テーブル
42 造形槽
46 材料槽
50 ローラー
52 移動機構
52a 保持部
70 ガード
70y 第1のガード
70x 第2のガード
72y 第1のガードの最前面
72x 第2のガードの最前面
Ly 造形面
100 材料粉末
200 被造形物

Claims (12)

  1. 造形テーブルと、
    吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドを保持した保持部を備え、前記保持部を、造形が行われる面として前記造形テーブルの上方に設定された造形面に対して、上方に予め定められた距離を保って動かす移動機構と、
    前記移動機構によって前記保持部が移動される移動方向において前記吐出ヘッドよりも前方にくるように前記保持部に配置され、下端が前記吐出ヘッドの下面と前記造形面の間の予め定められた高さまで延びたガードと、
    を備えた
    三次元造形装置。
  2. 前記ガードは、前記移動方向に沿った最前面のうちに、前記移動方向の後方に向かうにつれて高さが高くなる傾斜面を含む、
    請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記傾斜面は、凹んだ曲面を含む、
    請求項2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記ガードは、前記移動方向の後方から前方に向かうにつれて幅が狭くなってゆく先端を有する、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の三次元造形装置。
  5. 前記先端を形成する面は、凹んだ曲面を含む、
    請求項4に記載の三次元造形装置。
  6. 前記ガードの最前面は、前記造形テーブル上に載せられる材料粉末よりも硬い素材で構成された、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の三次元造形装置。
  7. 前記ガードの最前面は、弾性体で構成された、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の三次元造形装置。
  8. 前記移動機構は、前記造形テーブルに対して予め定められた主走査方向に前記吐出ヘッドを動かす主走査部を備え、
    前記ガードは、前記主走査方向において前記吐出ヘッドよりも前方にくるように前記保持部に配置された第1のガードを備えた、
    請求項1〜7のいずれか一つに記載の三次元造形装置。
  9. 前記移動機構は、前記造形テーブルに対して、前記主走査方向と交差する副走査方向に前記吐出ヘッドを動かす副走査部を備え、
    前記第1のガードは、前記主走査方向の前方に向かって延びており、前記副走査方向の前方から後方に向かうにつれて前記主走査方向の後方に後退してゆく最前面を有する、
    請求項8に記載の三次元造形装置。
  10. 前記移動機構は、前記造形テーブルに対して予め定められた主走査方向に前記吐出ヘッドを動かす主走査部と、前記主走査方向と交差する副走査方向に前記吐出ヘッドを動かす副走査部を備え、
    前記ガードは、前記副走査方向において前記吐出ヘッドよりも前方にくるように前記保持部に配置された第2のガードを備えた、
    請求項1〜9のいずれか一つに記載の三次元造形装置。
  11. 前記第2のガードの前記副走査方向の最大幅は、前記吐出ヘッドが造形中に前記副走査方向に一回に動かされる幅よりも広い、
    請求項10に記載の三次元造形装置。
  12. 前記第2のガードは、前記副走査方向の前方に向かって延びており、前記主走査方向の前方から後方に向かうにつれて前記副走査方向の前方に広がってゆく最前面を有する、
    請求項10または11に記載の三次元造形装置。
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