JP2018043285A - キャビティ直結バルブの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型のキャビティに排気ダクト直接配置する場合において、キャビティ内に生ずるガスの放出を可能としつつ、排気ダクト内への溶湯の流入を生じさせる事の無い、キャビティ直結バルブの制御方法を提供する。【解決手段】鋳造機に設置した金型12のキャビティ18に到達するガス解放経路と、前記ガス解放経路におけるキャビティ18側の開放端部を閉塞する弁体42とを有するキャビティ直結バルブ36の制御方法であって、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて弁体42が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置28における溶湯射出時間または溶湯射出位置の少なくとも一方を検出し、前記開放端部の閉塞時から、射出装置28に対して予め定められた溶湯射出時間または溶湯射出位置までの経過時間により定められる安全時間を前記閉塞指令信号の出力タイミングの変化により管理することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、金型鋳造分野の技術に係り、特に、鋳造時に金型内部に生ずるガスの処理に関する。
金型鋳造法の1つであるアルミダイカストでは、金型へ溶湯を注湯する際に金型のキャビティ内に発生するガスに起因して、製品に巻き込み巣が発生する事が知られている。このため、鋳造時にキャビティ内に発生するガスを外部へ排出する手段が提案されている。
例えば特許文献1、2に開示されている技術は、いずれも、金型に設けられたキャビティに連通する部位にガス開放経路と、このガス開放経路を閉塞する弁体を備えると共に、キャビティ内、あるいはガス開放経路に至る空隙に、溶湯の到達を検知するセンサを設けている。そして、特許文献1、2では、射出装置から押し出された溶湯がキャビティ内に導入されるとセンサにより検知され、弁体が作動し、ガス開放経路が閉塞されるといった制御が成される。
そして、センサにより溶湯の到達が検知されてから、実際に弁体によりガス開放経路が閉塞されるまでの時間を算出し、この時間と所定の時間を比較して、警告を発したり、弁体による閉塞タイミングを変化させたりしている。
特開平2−155555号公報 特開平2−197365号公報
特許文献1、2に開示されている技術によれば、キャビティ内のガスを効果的に排出する事ができ、製品に対する巻き込み巣の発生を抑制する事ができると考えられる。また、溶湯がガス開放経路に流入する事も回避する事ができる可能性が高い。
しかし、上記特許文献に開示されている技術では、いずれもキャビティ内、あるいはキャビティに連通し、ガス開放経路に至る空隙に、溶湯が到達した事を検知してガス開放経路を閉塞する構成とされている。
ダイカスト装置では、溶湯がキャビティ内に至る段階では、射出装置による射出が、低速射出から高速射出に移行される。そして、高速射出によりキャビティ内に送り込まれた溶湯は、霧状(しぶき状)となって、キャビティ内に流れ込む。このため、特許文献1、2に開示されている構成の装置の場合、センサが溶湯の到達を検知した段階で、既に霧状の溶湯の一部がガス開放経路に到達しているという可能性がある。そして、ガス開放経路に流入した溶湯が冷却、硬化すると、弁体の作動動作を妨げ、ガス開放経路を開放、あるいは閉塞する事が困難となる虞がある。
そこで本発明では、金型のキャビティに到達するガス解放経路を設ける場合において、センサの有無に関わらず、ガス開放経路を閉塞するタイミングを制御する事で、キャビティ内に生ずるガスの放出を可能としつつ、排気ダクト内への溶湯の流入を生じさせる事の無い、キャビティ直結バルブの制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るキャビティ直結バルブの制御方法は、鋳造機に設置した金型のキャビティに到達するガス解放経路と、前記ガス解放経路における前記キャビティ側の開放端部を閉塞する弁体とを有するキャビティ直結バルブの制御方法であって、前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置の少なくとも一方を検出し、前記開放端部の閉塞時から、前記射出装置に対して予め定められた溶湯射出時間または溶湯射出位置までの経過時間により定められる安全時間を前記閉塞指令信号の出力タイミングの変化により管理することを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法において、前記安全時間は、前記開放端部が閉塞された後に、前記キャビティ内部へ溶湯が流入するまでの時間として制御を行うと良い。このような特徴を有する事によれば、キャビティに対する溶湯の流入は、確実に開放端部が閉塞された後に成されることとなる。このため、ガス開放経路内に溶湯が流れ込んで固着するという事態を確実に防ぐ事が可能となる。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法では、前記安全時間が一定の値となるように、前記閉塞指令信号の出力タイミングの制御に対して前記安全時間の長さをフィードバックする事が望ましい。このような特徴を有する事によれば、鋳造製品の品質を高い精度で均一化する事が可能となる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るキャビティ直結バルブの制御方法としては、鋳造機に設置した金型のキャビティに到達するガス解放経路と、前記ガス解放経路における前記キャビティ側の開放端部を閉塞する弁体とを有するキャビティ直結バルブの制御方法であって、前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミングを検出し、前記閉塞指令信号の出力時を基準として、前記開放端部が閉塞するまでの時間と予め定めた安全時間が経過した後に、射出装置に対して射出動作の指令信号を出力することを特徴とするものであっても良い。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法では、1つの金型に対して前記キャビティ直結バルブを複数配置した場合に、全てのキャビティ直結バルブに対する閉動作信号を検出した後に、前記安全時間が確保され、前記射出動作の指令信号が出力されるようにすると良い。このような特徴を有する事によれば、複数のキャビティ直結バルブ全てに、所定の安全時間が確保される事となる。よって、溶湯の流れ込み等の危険を避ける事ができる。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法において、前記予め定められた溶湯射出時間または溶湯射出位置または前記射出動作の指令信号の出力タイミングは、前記射出装置における低速射出から高速射出への切り替えタイミングに対応するものとすることができる。高圧ダイカストによる製品製造では、低速射出時にキャビティ内に生ずるガスの割合が大きい。このため、切り替えタイミングをこのように定める事で、巻き込み巣の発生の低減と、溶湯の流れ込み防止の双方の効果を実現する事ができる。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法において、前記定速射出から前記高速射出への切り替えタイミングに対応する前記指令信号は、前記射出装置に備えられたリミットスイッチからの信号に基づいてタイマーが作動し、前記タイマーに対して予め定められた時間が経過した後に出力され、前記タイマーに予め定められた時間を前記安全時間とすると良い。このような制御方法であれば、リミットスイッチの信号を低速射出と高速射出の切り替え信号として使用しているような既存設備に対しても、適用することが可能となる。
また、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法では、前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置に関するデータは、視認可能に表示されるようにすることが望ましい。このような特徴を有する事によれば、作業者が各種データを確認する事ができる。また、各種データを確認した作業者が手動で、閉塞指令信号の出力タイミングの調整を行う事も可能となる。
さらに、上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法において、視認可能に表示される前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置に関するデータは、アナログ波形、及びデジタル波形の少なくとも一方で表示されるようにすると良い。
上記のような特徴を有するキャビティ直結バルブの制御方法によれば、金型のキャビティに到達するガス解放経路を設ける場合において、センサの有無に関わらず、キャビティ内に生ずるガスの放出を可能としつつ、排気ダクト内への溶湯の流入を生じさせる虞がなくなる。
実施形態に係るキャビティ直結バルブの制御方法を適用するダイカスト装置の一例を示す図である。 キャビティ直結バルブの構成例を示す拡大図である。 射出装置の速度とキャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号、動力部によるバルブ閉塞動作等の関係を視認可能に表示する場合の例を示す図である。 第1の実施形態に係るキャビティ直結バルブの制御方法の流れを示すフロー図である。 第2の実施形態に係るキャビティ直結バルブの制御方法の流れを示すフロー図である。
以下、本発明のキャビティ直結バルブの制御方法に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1、図2を参照して、本発明を実施するためのダイカスト装置10(型締め装置を除く)の一例について説明する。なお、図1は、ダイカスト装置の全体構成を示す図であり、図2はキャビティ直結バルブの詳細を示す図である。図1に示すダイカスト装置10は、金型12と、射出装置28、及びキャビティ直結バルブ36を備えている。
金型12は、固定金型14と可動金型16から成り、両者の合わせ面に鋳型となるキャビティ18が形成されている。キャビティ18には、詳細を後述する射出装置28から押し出された溶湯60をキャビティ18に導入するランナー20が接続されている。キャビティ18とランナー20との境界部分には、ゲート22が構成されている。また、キャビティ18には、キャビティ18から溢れでた溶湯60が流入するオーバーフロー24や、固定金型14と可動金型16の合わせ面に形成されたチルベントまたはエアベント等のベント26が接続されている。ベント26には、キャビティ18内に生じたガスがわずかに流通すると共に、キャビティ18やオーバーフロー24に充填された溶湯60の一部がわずかに流れ出して冷却・凝固(二次充填)される。
射出装置28は、スリーブ30とプランジャ32により構成されている。スリーブ30は、溶湯60を貯留可能な中空構造とされており、その一方の端部が金型12のランナー20に接続されている。また、他方の端部側には、内部に溶湯60を流し込むための注湯口30aが設けられている。プランジャ32は、スリーブ30内に貯留された溶湯60をキャビティ18内に押し出す役割を担う可動要素であり、駆動手段34により押し出し動作が成される。
キャビティ直結バルブ36は、外筒ケーシング38と、弁体42、及びアクチュエータ48を有し、金型12を構成する固定金型14、または可動金型16に設けられた、キャビティ18や、キャビティ18に接続されているランナー20、あるいはオーバーフロー24に到達する貫通孔12aに備えられる。外筒ケーシング38は、金型12の肉厚よりも長い筒状体により構成されており、一方の端部が金型12に設けられた貫通孔12aに挿入固定される。一方の端部は開口端とされており、キャビティ18、やオーバーフロー24、あるいはランナー20に対し、後述する弁体42の端面が面一となるように配置される。開口端の内周には座繰り38aが施されている。座繰り38aの傾斜角度は、後述する弁体42の弁部46に形成される傾斜と同じ、あるいはそれよりも急な角度とされており、閉弁時に弁部46が面接触、あるいは線接触するように構成されている。
外筒ケーシング38の他方の端部には、弁体42を作動させるためのアクチュエータ48が備えられている。また、外筒ケーシング38の他方の端部側近傍で、取り付け状態において金型12の外部に位置する箇所には、ガス放出部40が設けられている。ガス放出部40は、外筒ケーシング38の内部空洞に連通する貫通孔であり、一方の端部から流入したキャビティ18内部のガスを放出する役割を担う。
弁体42は、ロッド44と弁部46より構成されている。ロッド44は、外筒ケーシング38の内部に挿通され、詳細を後述するアクチュエータ48による動力を弁部46に伝達する役割を担う。ロッド44の一方の端部には弁部46が備えられ、他方の端部はアクチュエータ48に接続される。
弁部46は、外筒ケーシング38の一方の端部の開放、閉塞を行うための要素である。弁部46の外周形状は、外筒ケーシング38の形状と合わせられ、例えば円形に形成されている。そして、その外周は、ロッド44の取り付け側に向けて小径化する円錐台形とされている。これにより、外筒ケーシング38の一方の端部に形成された座繰り38aと面接触あるいは線接触が可能となる。
アクチュエータ48は、弁体42を高速動作させる事が可能な構成であれば、その具体的な形態、機構を問うものでは無いが、一例として、空気圧、あるいは油圧により動作可能なシリンダであれば良い。なお、アクチュエータ48を空気圧、あるいは油圧により動作可能な構成とする場合、空気圧、あるいは油圧を制御するための動力部50が付帯されることとなる。
このような構成のダイカスト装置10では、スリーブ30内に溶湯60を入れた後、スリーブ30内に充填された溶湯60がプランジャ32により金型12のキャビティ18へと射出される。ここで、高圧ダイカストにおける射出動作は、低速射出と高速射出の2段階で行われ、高速射出時に、キャビティ18内に溶湯が充填される。キャビティ直結バルブ36は、低速射出の開始から、高速射出への移行前まで開放されており、高速射出への移行直前に閉塞され、その後に高速射出が成される。
溶湯60の射出に起因するキャビティ18内のガスは、その8割が低速射出時に発生する事より、低速射出時の発生ガスを十分に放出する事で、製品に対する巻き込み巣の発生を抑制し、高品質化を図る事ができる。なお、高速射出時の発生ガスは、チルベントまたはエアベント等のベント26からの放出を図るようにすれば良い。
本実施形態では、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令の信号(閉塞指令信号)を制御装置52に取り込み、これを視認可能化するために、モニターなどの表示手段54に出力してアナログ波形やデジタル波形で表示できるようにしている。一般的に、射出装置28の射出時間や、低速射出から高速射出への切り替えタイミングは、装置特性や金型12の大きさや形態、溶湯60の量などにより予め定められている。このため、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号は、リミットスイッチや、プランジャのストロークを検出するストロークセンサ(いずれも不図示)などにより出力される。
図3に示すように、閉塞指令信号と、キャビティ直結バルブ36の動作信号(動力部50の作動信号)、及び射出装置28の動作信号(駆動手段34の作動信号)を視認可能に表示する事で、閉塞指令信号の出力からキャビティ直結バルブ36の閉塞、及び射出装置28の動作移行(低速射出から高速射出への移行)に至る流れのタイミングを確認する事ができる。
このため、閉塞指令信号の出力タイミングをフィードバック制御のトリガやアラームとする事で、キャビティ直結バルブ36が閉塞し、射出装置28が動作移行するまでの時間(安全時間ts)を調節する事ができる。これにより、スリーブ30に充填される溶湯60の量が変化したり、制御装置52の補正による高速射出区間制御の変化などの外乱が生じた場合でも、その変化に応じて安全時間tsを一定に保つための制御を行う事が可能となる。よって、高品質な製品を安定して製造する事が可能となる。また、溶湯60は、キャビティ直結バルブ36が閉塞された後にキャビティ18内に流入することとなる。このため、キャビティ18内に流れ込む溶湯60が霧状に噴霧されたとしても、キャビティ直結バルブ36の外筒ケーシング38に溶湯60が流入するという事を防ぐ事ができる。
次に、キャビティ直結バルブの制御方法に関する第1の実施形態の具体例について、図4を参照して説明する。
まず、スリーブ30に溶湯60が充填された後、射出装置28の稼働により射出形成がスタートする(S100)。射出装置28による低速射出が開始されると共に、キャビティ直結バルブ36が開放される(S110)。
リミットスイッチ等により予め定められた時間(またはプランジャ32のストローク距離)が経過した段階で、キャビティ直結バルブ36(キャビティ直結バルブ36の動力部50)に対して閉塞指令信号が出力される(S120)。閉塞指令信号が出力された後、動力部50が作動してアクチュエータ48が作動する作動時間経過後にキャビティ直結バルブ36が閉塞される(S130)。キャビティ直結バルブ36が閉塞された後、安全時間tsが経過すると、射出装置28の射出動作が高速射出に移行され、溶湯60がゲート22を介してキャビティ18内に噴出され、製品充填、二次充填が成された後、射出動作が完了する(S140)。
射出動作完了後、安全時間tsが予め定めた閾値の範囲内であるか否かの判定が成される。判定の結果、安全時間tsが閾値の範囲内であった場合には、閉塞指令信号の出力タイミングは現状維持され、次の射出動作を待つこととなる(S150)。
一方、安全時間tsが閾値の範囲外であった場合には、安全時間tsが、閾値の範囲よりも短い(小さい)値であったか否かの判定が成される(S160)。ここで、安全時間tsが閾値の範囲よりも短い場合には、キャビティ直結バルブ36内への溶湯60の流入の危険度が高いと判断し、閉塞指令信号の出力タイミングを早める制御が成され、次の射出動作を待つこととなる。この制御により、次の射出動作では、前回の射出動作よりも閉塞指令信号の出力タイミングが早められ、安全時間tsが長くなることとなる(S170)。
これに対し、安全時間tsが閾値の範囲よりも長い場合には、キャビティ18内のガスの放出時間が短い(=巻き込み巣の発生確率が高い)と判断し、閉塞指令信号の出力タイミングを遅らせる制御が成され、次の射出動作を待つこととなる。この制御により、次の射出動作では、前回の射出動作よりも閉塞指令信号の出力タイミングが遅くなり、安全時間tsが短くなる(S180)。
ここで、閉塞指令信号の出力タイミングの制御は、予め定められたプログラム等により自動で成されても良いし、表示手段54により各種タイミングを確認した作業者により手動で成されても良い。
次に、上記構成のダイカスト装置を使用したキャビティ直結バルブの制御方法に関する第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態に係る制御方法は、射出装置28に対して予め定められた射出タイミング、すなわち、低速射出から高速射出へ移行する射出時間や射出位置(距離)の中で、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号の出力タイミングを変化させ、安全時間tsの長短を管理する、いわば受動的な制御を行うものであった。
これに対して本実施形態では、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号をトリガとして射出装置28に対して動作信号を出力する、能動的な制御を行うものである。
具体的には、図5に示すように、射出成型がスタートした後(S100a)、低速射出開始と同時にキャビティ直結バルブ36が開放される(S110a)。低速射出開始から所定時間、あるいはプランジャ32による射出位置(距離)が所定の値に達したタイミングで、キャビティ直結バルブ36(キャビティ直結バルブ36の動力部50)に対して閉塞指令信号が出力される(S120a)。
閉塞指令信号が出力された後、動力部50が作動してアクチュエータ48が作動する作動時間経過後にキャビティ直結バルブ36が閉塞される(S130a)。そして、閉塞指令信号が出力された後、アクチュエータ48の作動時間、及び所定の安全時間tsが経過したタイミングで、射出装置28の駆動手段に対して高速射出への移行指令信号が出力される(S140a)。
そして、移行指令信号を受けた射出装置28の駆動手段34は、射出動作を低速射出から高速射出へ移行させ、射出動作が完了する。その後、次の射出動作を待つこととなる(S150a)。
本実施形態では、低速射出から高速射出への移行タイミングが、閉塞指令信号の出力をトリガとした移行指令信号により成されている。このため、外乱の如何を問わず、キャビティ直結バルブ36の閉塞から高速射出開始までの安全時間tsを確実に確保する事が可能となる。よって、受動的な制御動作に比べ、より安全時間tsを短くし、高品質な製品を確実に製造する事が可能となる。また、安全時間tsを短くした場合であっても、キャビティ直結バルブ36の外筒ケーシング38内に溶湯が流入する虞が無く、高い安全性を確保することができる。
また、このような制御を行う場合において、例えば1つの金型に対して複数のキャビティ直結バルブ36を配置する場合には、全てのキャビティ直結バルブ36に対する閉動作信号を検出した後に、安全時間tsが確保され、駆動手段34に対する射出動作の移行指令信号が出力されるようにすると良い。
このような制御とする事で、複数のキャビティ直結バルブ36の全てに対して所定の安全時間tsが確保される事となる。よって、外筒ケーシング38に対する溶湯60の流入等のトラブルを避ける事ができる。
上記実施形態は、例えば、プランジャ32のロッドにパルス溝加工を施したパルスロッドや、ポテンショメータ等を用いて電気信号に基づく連続的なストローク距離の検出を行い、この検出値に基づいて閉塞指令信号や射出速度の切り替え信号を出力させるという事を前提としていた。これに対し、プランジャ32のストロークに基づいて、ある点に設置したリミットスイッチを機械的に稼働させるような既設の装置では、当該リミットスイッチの稼働信号をキャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号とすると共に、図示しないタイマーの作動信号とする事で、実施形態に係る制御を適用することができる。
具体的には、リミットスイッチからの稼働信号に基づいてタイマーが作動し、タイマーに対して予め定められた時間が経過した際に、射出装置に対する低速射出と高速射出の切り替え信号の出力が成されるようにすれば良い。このような制御の場合、タイマーに定められた時間が、安全時間となる。
また、上記実施形態では、高圧ダイカストを例に挙げていたため、射出装置28は、低速射出から高速射出への射出動作の移行がある事が前提であるとして説明していた。しかしながら、重力鋳造機や低圧鋳造機では、速度切替の無い定速射出を行う。本発明に係るキャビティ直結バルブの制御方法では、このように射出時の速度切替が無い場合であっても、適用することができる。
すなわち、スリーブ30の注湯口30aの閉塞時から、溶湯60がキャビティ18に導入されるまでの時間、あるいはプランジャ32による射出距離を基準として、キャビティ直結バルブ36に対する閉塞指令信号を出力するようにすれば良い。
10………ダイカスト装置、12………金型、12a………貫通孔、14………固定金型、16………可動金型、18………キャビティ、20………ランナー、22………ゲート、24………オーバーフロー、26………ベント、28………射出装置、30………スリーブ、30a………注湯口、32………プランジャ、34………駆動手段、36………キャビティ直結バルブ、38………外筒ケーシング、38a………座繰り、40………ガス放出部、42………弁体、44………ロッド、46………弁部、48………アクチュエータ、50………動力部、52………制御装置、54………表示手段、60………溶湯。

Claims (9)

  1. 鋳造機に設置した金型のキャビティに到達するガス解放経路と、前記ガス解放経路における前記キャビティ側の開放端部を閉塞する弁体とを有するキャビティ直結バルブの制御方法であって、
    前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置の少なくとも一方を検出し、
    前記開放端部の閉塞時から、前記射出装置に対して予め定められた溶湯射出時間または溶湯射出位置までの経過時間により定められる安全時間を前記閉塞指令信号の出力タイミングの変化により管理することを特徴とするキャビティ直結バルブの制御方法。
  2. 前記安全時間は、前記開放端部が閉塞された後に、前記キャビティ内部へ溶湯が流入するまでの時間であることを特徴とする請求項1に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  3. 前記安全時間が一定の値となるように、前記閉塞指令信号の出力タイミングの制御に対して前記安全時間の長さをフィードバックすることを特徴とする請求項1または2に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  4. 鋳造機に設置した金型のキャビティに到達するガス解放経路と、前記ガス解放経路における前記キャビティ側の開放端部を閉塞する弁体とを有するキャビティ直結バルブの制御方法であって、
    前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミングを検出し、
    前記閉塞指令信号の出力時を基準として、前記開放端部が閉塞するまでの時間と予め定めた安全時間が経過した後に、射出装置に対して射出動作の指令信号を出力することを特徴とするキャビティ直結バルブの制御方法。
  5. 1つの金型に対して前記キャビティ直結バルブを複数配置した場合に、
    全てのキャビティ直結バルブに対する閉動作信号を検出した後に、前記安全時間が確保され、前記射出動作の指令信号が出力されることを特徴とする請求項4に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  6. 前記予め定められた溶湯射出時間または溶湯射出位置または前記射出動作の指令信号の出力タイミングは、前記射出装置における低速射出から高速射出への切り替えタイミングに対応するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  7. 前記定速射出から前記高速射出への切り替えタイミングに対応する前記指令信号は、前記射出装置に備えられたリミットスイッチからの信号に基づいてタイマーが作動し、前記タイマーに対して予め定められた時間が経過した後に出力され、
    前記タイマーに予め定められた時間を前記安全時間としたことを特徴とする請求項6に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  8. 前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置に関するデータは、視認可能に表示されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
  9. 視認可能に表示される前記キャビティ直結バルブに対する閉塞指令信号と、前記閉塞指令信号に応じて前記弁体が開放端部を閉塞するタイミング、及び射出装置における溶湯射出時間または溶湯射出位置に関するデータは、アナログ波形、及びデジタル波形の少なくとも一方で表示されることを特徴とする請求項8に記載のキャビティ直結バルブの制御方法。
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