JP2014121719A - 鋳型の冷却装置および冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳巣を生じ易い特定部位を直接的に冷却して、鋳造品の鋳巣の発生を十分に抑制できる鋳型の冷却装置および冷却方法を提供する。
【解決手段】鋳型10に設けられて鋳造品の鋳巣が発生し易い特定部位Pを冷却する冷却装置1であって、先端部71がキャビティCに連通し、鋳造中にキャビティC内の空気Bを外部へ排出するとともに外部から冷却空気Aが供給される通気孔7と、先端部71に設けられて、キャビティ内の空気および冷却空気Aを通し、キャビティC内の溶湯Mを通さないフィルタ部材8とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、主としてアルミニウム合金のような金属の低圧鋳造法に好適した鋳型の冷却装置および冷却方法に関する。
従来、例えばアルミニウム合金のような金属の低圧鋳造法において、肉厚の変化が大きくなる部位では、肉厚の大きい箇所と小さい箇所で溶湯が凝固するタイミングにずれが生じることにより、凝固の遅い厚肉の箇所に収縮巣のような鋳巣が発生することがある。この鋳巣の発生は鋳造品にとって好ましくなく、これを回避するために様々な技術が開発されている。例えば、鋳巣が生じ易い特定部位の近傍の金型を部分的に空気によって冷却する方法がある(特許文献1)。また、金型の内表面に空気を吹き込むことにより冷却するものがある(特許文献2)。
特開平10−118755号公報 特開平8−132175号公報
しかしながら、前記特許文献1は、空気が金型自体を部分的に冷却するものであり、鋳造品の鋳巣を生じ易い特定部位を直接的に冷却するものではない。また、特許文献2によるものでは、空気の導入は鋳造後に開始されるものであって、やはり、鋳造品の鋳巣を生じ易い箇所が直接的に冷却されるものではない。このように、特許文献1,2のいずれの場合も金型に対する冷却であって、その効果が限定的で、鋳巣の発生を十分に防止できるものではなかった。
本発明の目的は、鋳造品の鋳巣を生じ易い特定部位を直接的に冷却して、鋳巣の発生を十分に抑制することができる鋳型の冷却装置および冷却方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明にかかる鋳型の冷却装置は、鋳型に設けられて鋳造品の鋳巣が発生し易い特定部位を冷却する冷却装置であって、先端部がキャビティに連通し、鋳造中に前記キャビティ内の空気を外部へ排出するとともに外部から冷却空気が供給される通気孔と、前記先端部に設けられて、前記キャビティ内の空気および前記冷却空気を通し、前記キャビティ内の溶湯を通さないフィルタ部材とを備えている。
この構成によれば、通気孔の先端部がキャビティに連通しているので、前記先端部と鋳造品の巣が発生し易い特定部位とが接触状態となり、前記特定部位をフィルタ部材を通った冷却空気で直接的にかつ効率的に冷却できる。これにより、鋳造品の鋳巣の発生を十分に抑制できる。しかも、フィルタ部材はキャビティ内の溶湯を通気孔側に通さないので、前記特定部位の溶湯が通気孔に漏れ出すことがない。また、キャビティへの溶湯の充填中にキャビティ内の空気がフィルタ部材を通って通気孔から外部(大気中)に放出される、いわゆるガス抜きがなされるので、キャビティ内に空気が閉じ込められて溶湯の充填不足が生じるのを防止できる。
本発明において、さらに、キャビティ内の溶湯の固体化が始まったのち、固相線に達する前に前記冷却空気を通気孔に供給させる空気供給制御手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、冷却空気は、空気供給制御手段によって、キャビティ内の溶湯の固体化が始まったのちの正確なタイミングで、通気孔に供給されるから、空気の圧力によって、固まりつつあるキャビティ内の溶湯の表面に風紋が生じるのを防止できる。また、冷却空気は、固相線に達する前に通気孔に供給されるから、鋳巣の発生しやすい部分が完全に固化する前に冷却される。つまり、空気供給制御手段により、鋳造品の鋳巣が発生しにくいタイミングで通気孔に冷却空気を供給し、鋳造品の鋳巣が発生し易い特定部位を直接的に冷却するので、鋳造品の鋳巣の発生を効果的に抑制できる。
本発明において、前記フィルタ部材は複数の平行なスリットを有することが好ましい。この構成によれば、冷却空気がスリットを通過することで、冷却空気とフィルタ部材との接触面積が増大するとともに、フィルタ部材が均一に冷却される。その結果、鋳造品の巣が発生し易い特定部位が、効果的に、かつムラなく冷却される。
本発明において、前記フィルタ部材は、複数の平行なスリットを有する前壁と、前記通気孔に嵌合する周壁とを有するキャップからなることが好ましい。この構成によれば、フィルタ部材がキャップであることで、通気孔の先端部への嵌め込みが容易で、メンテナンス時における先端部からの取り外しも容易に行える。しかも、複数のスリットはキャップの前壁に設けられているので、キャビティに向けた冷却空気の吹き出しがスムーズとなり、効率的な冷却ができる。
本発明において、前記通気孔内に、前記冷却空気を導入する導入通路を内側に形成する空気導入パイプが挿入され、前記空気導入パイプと前記通気孔の内面との間に、前記溶湯を冷却した後、前記冷却空気を外部に排出する排出通路が形成されていることが好ましい。この構成によれば、空気導入パイプを用いることで、その内側と外側に冷却空気の導入通路と排出通路をそれぞれ形成しているので、構造が簡単になる。
本発明にかかる鋳型の冷却方法は、鋳型における鋳造品の巣が発生し易い特定部位を冷却する冷却方法であって、前記鋳型に通気孔を形成して、その先端部をキャビティに連通させ、前記先端部に、冷却空気をキャビティに通し、前記キャビティ内の溶湯を前記通気孔に通さないフィルタ部材を取り付け、鋳造中に前記通気孔に前記冷却空気を供給して前記特定部位を冷却する。
この構成の冷却方法によれば、前述の冷却装置と同様に、鋳造品の鋳巣の発生を十分に抑制できるとともに、溶湯のロスを発生させない。
前記鋳型の冷却方法においてもやはり、キャビティ内の溶湯の固体化が始まったのち、固相線に達する前に前記冷却空気を通気孔に供給することが好ましい。
本発明にかかる鋳型の冷却装置および冷却方法によれば、通気孔の先端部がキャビティに連通しており、前記先端部と鋳造品の巣が発生し易い特定部位とが接触状態にあるから、前記特定部位を冷却空気で直接的にかつ効果的に冷却できるので、鋳造品の鋳巣の発生を十分に抑制できる。しかも、フィルタ部材によって、前記特定部位の溶湯が通気孔に漏れ出すのを防止できるとともに、キャビティ内のガス抜きを行なって、溶湯の充填不足を防止できる。
鋳造品の一例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる鋳型の冷却装置の概念構成を示すブロック図である。 同冷却装置の要部を示す縦断面図である。 同冷却装置に用いるキャップの斜視図である。 同冷却装置による冷却を行った場合の溶湯温度の時間経過を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる冷却装置を使用した鋳型によって製造される鋳造品の一例であるエンジンのシリンダヘッドGを示す斜視図である。同図に示すシリンダヘッドGでは、鋳造時に鋳巣が発生しやすい特定部位Pは、シリンダヘッドGの側端部にあって、オイルレベルセンサのような部品の単一の支持ブラケット(図示しない)を取り付ける複数のボス10a,10b,10cのうち、肉厚の変化が大きくなるボス10aの部分である。鋳造品においては、一般に肉厚の大きい箇所と小さい箇所で溶湯が凝固するタイミングにずれが生じることにより、凝固の遅い厚肉の箇所に収縮巣のような鋳巣が発生する。そこで、この実施形態では、図2に示すような冷却装置1によって、鋳造時に鋳巣が発生しやすい特定部位Pであるボス10aを直接的に冷却しつつ、鋳造することにより、鋳巣の発生を抑制する。
冷却装置1は、鋳型10の外部に、空気供給制御手段3を含むコントローラ2と、冷却装置1に冷却空気Aを供給する空気源4と、この空気源4と冷却装置1とを制御弁6を介して連結する空気導入パイプ5とを備えている。前記制御弁6は、コントローラ2の空気供給制御手段3から指令信号fを受けて開閉動作し、「開」の指令信号f1で開いて、空気源4から冷却空気Aを空気導入パイプ5に導入し、「閉」の指令信号f2で前記制御弁6を閉じて、冷却空気Aの供給を停止する。前記空気供給制御手段3による指令fは、鋳造時、空気源4からの冷却空気Aを、後述する一定のタイミングで特定部位Pに向けて供給するように、コントローラ2によりプログラムされている。
図3は冷却装置1の要部を拡大して示す縦断面図である。冷却装置1が適用される鋳型を形成する金型10は、シリンダヘッドGの内側上部を形成する上型11と、内側下部を形成する下型12と、外側を形成する周方向に4分割された外型13とを有している。これらの型11〜13で形成される鋳型空間であるキャビティCに、アルミニウム合金のような金属の溶湯Mが下型12の湯道15から注入される。
注入された溶湯Mのうち、肉厚の変化が大きくなるボス10aに相当する、鋳巣が発生しやすい特定部位P(一点鎖線で囲む部分)に向けて、外型13に、金型10の外部からの冷却空気Aが供給される通気孔7が設けられている。この通気孔7の先端部71はキャビティCに連通しており、前記先端部71に冷却空気AをキャビティCに通し、キャビティC内の溶湯Mを通気孔7に通さないフィルタ部材8が設けられている。前記通気孔7内には、空気導入パイプ5が挿入され、この空気導入パイプ5の内側に外部からの冷却空気Aを導入する導入通路50が形成されている。空気導入パイプ5の外周面と通気孔7の内面との間に、溶湯Mを冷却した後の昇温した冷却空気Aaを金型10の外部に排出する円環状の排出通路9が形成されている。
キャビティCへの溶湯Mの充填中には、キャビティC内の空気Bがフィルタ部材8を通って、通気孔7内の排出通路9から金型10の外部に排出される、いわゆるガス抜きがなされる。
前記フィルタ部材8は、例えば図4に示すキャップの形状に形成されている。図4において、通気孔7の先端部71側となる円形の前壁82には複数のほぼ平行なスリット81が形成されている。スリット81は互いに±5°程度の交差角度を持っていてもよい。フィルタ部材8の周壁83にはローレット加工により、軸方向に延びるローレット溝84が等間隔で全周に刻まれている。周壁83は、ローレット溝84により通気孔7の内周面に強固に嵌合される。前記スリット81の開口幅Wは、好ましくは0.15〜0.25mmであり、この例では0.2mmである。スリット81の開口幅Wが0.25mmを超えると、スリット81から図3に示す溶湯Mが通気孔7側に入り込むおそれがあり、0.15mm未満であると加工性が低下する。
図5に示すグラフは、本発明による冷却装置により鋳造品の鋳巣が発生し易い特定部位Pと、その上流側の部位の温度変化を示す。溶湯Mの温度は図3に示す特定部位Pに望む特定位置Q1と、湯道15から特定部位Pへ向かう中途の供給位置Q2とで測定した。溶湯注入が開始されたのち、溶湯Mが特定位置Q1と供給位置Q2とに達した時点t0からの測温データが図5に示されている。
図5の溶湯到達時点t0で、特定位置Q1の温度(特定部位温度)T1と、供給位置Q2の温度(供給部位温度)T1は、放熱により既に液相線L(590°)を若干下回っている。溶湯到達時点t0から特定部位温度T1および供給部位温度T2はさらに下降を続け、約550℃位から固体化が始まる。このとき、肉厚の小さい部位を測定している供給部位温度T2の方が、特定部位温度T1よりも放熱が進んで低温となり、先に固体化が始まる。
特定部位温度T1および供給部位温度T2が固相線S(520°)に達する前の時点tsで、図2の空気供給制御手段3が制御弁6を開いて、通気孔7に冷却空気Aを供給し(空冷開始)、特定部位Pを冷却する。
この空気冷却により、図5の特定部位温度T1が供給部位温度T2よりも低下し、供給部位温度T2よりも先に固相線Sに達し、特定部位P(図3)が凝固する。その後、供給部位温度T2が固相線Sに達し、図3の特定部位Pよりも上流側の部位(供給位置Q2)が凝固する。このように、鋳巣が発生し易い特定部位Pが凝固した時点では、その上流側の部位は未だ凝固していないので、この上流側の部位を通して、特定部位Pが凝固するまで溶湯Mによる鋳造圧力が特定部位Pに付加される。これにより、特定部位Pにおける鋳巣の発生を効果的に抑制できる。
冷却空気Aの供給は、特定部位温度T1および供給部位温度T2が適温に低下するまで続行される。この間の冷却空気Aの供給により、特定部位温度T1は供給部位温度T2よりも低く保たれる。冷却空気Aの供給停止のタイミングが早いと、終了時の金型の温度が高くなるので好ましくなく、次回の鋳造において、金型の温度が上がり過ぎず、かつ下がり過ぎない適温になるように、冷却空気Aの供給停止タイミングを決定する。
量産時の鋳造作業においては、図3の金型10への温度センサの装着が困難であることから、温度管理は実用的でないので、時間管理によって冷却空気Aの供給・停止を制御する。すなわち、空気供給制御手段3による制御弁6の開閉制御が時間管理で行われ、溶湯MのキャビティCへの注入開始時点から一定時間経過した時点ts(図5)で、通気孔7に冷却空気Aを供給する(空冷開始)。図5に示した温度特性は予め試験運転によって得られているので、空冷開始のタイミングtsを、液相線Lと固相線Sの間の最適なタイミングに選ぶことができる。冷却空気Aの供給は、前記注入開始時点tsから所定時間に達した時点teで停止する(空冷停止)。なお、この時間管理は、金型の大きさ、季節を含めた外部環境、溶湯の材料、キャビティの大きさ等によって、適宜調整される。
上記構成にかかる冷却装置の動作を説明する。鋳造が開始されると、図3の湯道15からキャビティCに溶湯Mが注入される。キャビティCへの溶湯Mの充填中には、図2の制御弁6は閉じられており、図3のキャビティC内の空気Bがフィルタ部材8を通って、通気孔7内の排出通路9から金型10の外部に排出される。したがって、キャビティC内に空気Bが閉じ込められて溶湯Mの充填不足が生じるのを防止できる。
溶湯Mは、注入が完了した時点から温度低下し始め、溶湯Mの固体化が始まったのち(約550℃)、固相線Sに達する前の空冷開始時点で、図2に示すコントローラ7の空気供給制御手段3から「開」の指令f1によって制御弁6を開放し、空気源4から、図3の冷却装置1の通気孔7内の空気導入パイプ5に冷却空気Aを供給する。この冷却空気Aは通気孔7を矢印a方向に移動し、通気孔7の先端部71に設けたフィルタ部材8を通過して、キャビティC内の溶湯Mに対して吹付けられて、溶湯Mを直接的に冷却する。これにより、溶湯Mが十分冷却される。
溶湯Mを冷却した後の昇温した冷却空気Aaは、図3の矢印で示すように、排出通路9を折り返して金型10の外部に排出される。注入開始時点から所定時間継続後、空気供給制御手段3からの「閉」の指令信号f2によって、制御弁6を閉じ、冷却空気Aの供給を停止する。こうして得られたシリンダヘッドGは特定部位Pに鋳巣が存在しないことが確認された。
ここで、図3に示すように、通気孔7の先端部71がキャビティCに連通しているので、前記先端部71と鋳造品の巣が発生し易い特定部位Pとが接触状態となり、前記特定部位Pを冷却空気Aで直接的にかつ効率的に冷却できる。これにより、鋳造品の鋳巣の発生を十分に抑制できる。しかも、前記先端部71には冷却空気Aのみを通過させ、キャビティC内の溶湯Mを通さないフィルタ部材8を備えているので、前記特定部位Pの溶湯Mが通気孔7に漏れ出すことがない。
図2に示すように、空気供給制御手段3による制御弁6の開放により、冷却空気Aは、キャビティC内の溶湯Mの固体化が始まったのちの正確なタイミングで、通気孔7に供給されるから、空気の圧力によって、固まりつつあるキャビティC内の溶湯Mの表面に風紋が生じるのを防止できる。また、冷却空気Aは、固相線Sに達する前に通気孔7に供給されるから、キャビティC内の溶湯Mにおける鋳巣の発生しやすい部分が、完全に固化する前に冷却される。つまり、空気供給制御手段3により、鋳造品の鋳巣が発生しにくいタイミングで通気孔7に冷却空気Aを供給し、鋳造品の鋳巣が発生し易い特定部位Pを直接的に冷却するので、鋳造品の鋳巣の発生を効果的に抑制できる。
図4に示すように、フィルタ部材8は複数の平行なスリット81を有しているから、冷却空気Aがスリット81を通過することで、冷却空気Aとフィルタ部材8との接触面積が増大してフィルタ部材8が効果的に冷却されるとともに、フィルタ部材81が場所的に均一に冷却される。その結果、鋳造品の巣が発生し易い特定部位が、十分かつ均一に冷却されたフィルタ部材8により効果的にムラなく冷却される。
さらに、フィルタ部材8はキャップ形状であるので、通気孔7の先端部71への嵌め込みが容易で、メンテナンス時における先端部71からの取り外しも容易に行える。しかも、図4の複数のスリット81はキャップの前壁82に設けられているので、図3のキャビティCに向けた冷却空気Aの吹き出しがスムーズとなり、効率的な冷却ができる。
冷却装置1の通気孔7の内面と、冷却空気Aを導入する空気導入パイプ5の外面との間に、溶湯Mを冷却した後の冷却空気Aを外部に排出する排出通路9が形成されている、つまり、空気導入パイプ5の内側と外側に冷却空気Aの導入通路と排出通路9をそれぞれ形成しているので、構造が簡単になる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1…冷却装置
2…コントローラ
3…空気供給制御手段
4…空気源
5…空気導入パイプ
7…通気孔
9…排出通路
10…金型(鋳型)
50…導入通路
71…先端部
8…フィルタ部材
81…スリット
82…前壁
83…周壁
A…冷却空気
B…キャビティ内の空気
C…キャビティ
G…シリンダヘッド
L…液相線
M…溶湯
P…鋳巣が発生し易い特定部位
S…固相線

Claims (7)

  1. 鋳型に設けられて鋳造品の巣が発生し易い特定部位を冷却する冷却装置であって、
    先端部がキャビティに連通し、鋳造中に前記キャビティ内の空気を外部へ排出するとともに外部から冷却空気が供給される通気孔と、
    前記先端部に設けられて、前記キャビティ内の空気および前記冷却空気を通し、前記キャビティ内の溶湯を通さないフィルタ部材とを備えた鋳型の冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、さらに、前記キャビティ内の溶湯の固体化が始まったのち、固相線に達する前に前記冷却空気を前記通気孔に供給させる空気供給制御手段を備えた鋳型の冷却装置。
  3. 請求項1に記載の冷却装置において、前記フィルタ部材は複数のほぼ平行なスリットを有する鋳型の冷却装置。
  4. 請求項3に記載の冷却装置において、前記フィルタ部材は、前記複数の平行なスリットを有する前壁と、前記通気孔に嵌合する周壁とを有するキャップからなる鋳型の冷却装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の冷却装置において、前記通気孔内に、前記冷却空気を導入する導入通路を内側に形成する空気導入パイプが挿入され、前記空気導入パイプと前記通気孔の内面との間に、前記溶湯を冷却した後、前記冷却空気を外部に排出する排出通路が形成されている鋳型の冷却装置。
  6. 鋳型における鋳造品の巣が発生し易い特定部位を冷却する冷却方法であって、
    前記鋳型に通気孔を形成して、その先端部をキャビティに連通させ、
    前記先端部に、冷却空気をキャビティに通し、前記キャビティ内の溶湯を前記通気孔に通さないフィルタ部材を取り付け、
    鋳造中に前記通気孔に前記冷却空気を供給して前記特定部位を冷却する鋳型の冷却方法。
  7. 請求項6の冷却方法において、キャビティ内の溶湯の固体化が始まったのち、固相線に達する前に前記冷却空気を通気孔に供給する鋳型の冷却方法。
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