JP2018041536A - 二次電池、二次電池の製造方法、電子機器 - Google Patents

二次電池、二次電池の製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた電池特性(内部抵抗や電池容量など)を有する二次電池、二次電池の製造方法、二次電池を備えた電子機器を提供すること。【解決手段】二次電池としてのリチウムイオン電池100は、元素MaとしてのLaと、元素MbとしてのCoと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、LiとCoとを構成元素の一部とする第2の複酸化物と、を含む正極層10と、Liと第4族の元素であるZrとを構成元素の一部とする岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む負極層20と、正極層10と負極層20との間に、Laを構成元素の一部とするガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶に分類される電解質を含む電解質層30と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池、二次電池の製造方法、二次電池を備えた電子機器に関する。
二次電池として、例えば、特許文献1には、活物質から成る正極と負極との間に挟持された固体電解質を含み、該固体電解質をLi2MnO3、Li2TiO3、またはα−LiAlO3のうち少なくとも1種類の岩塩型層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物を含む焼結体で形成した全固体リチウム二次電池が開示されている。
上記特許文献1によれば、正極活物質を含む正極成形体と、固体電解質を含む固体電解質成形体と、負極活物質を含む負極成形体とを積層し、750℃で20時間焼成して全固体リチウム二次電池を製造する実施例が示されている。
また、例えば、特許文献2には、固体電解質層と、固体電解質層を挟む、正極活物質層と第一の集電極層とを含む正極層と、第二の集電極層を含む負極層と、を備え、正極活物質層は、オリビン型活物質LiMPO4(Mは、遷移金属マンガンMn、コバルトCo、ニッケルNiから選ばれる少なくとも1つ)で形成され、固体電解質層は、AB2(PO43骨格のNASICON型構造のリン酸塩で形成された焼結体であり、固体電解質層の内部に、正極活物質層を形成する上記遷移金属Mと同一の元素を含むオリビン型結晶構造の二次相粒子が存在している全固体二次電池が開示されている。
また、上記特許文献2には、固体電解質、正極活物質、負極活物質、集電極のそれぞれを合成してスラリー化する工程、固体電解質のスラリーを塗工印刷してシートを形成する工程、当該シートに正極活物質、負極活物質、集電極の各スラリーを塗工印刷して積層体を形成する工程、当該積層体を圧着する工程、圧着した積層体を所定の形状に切断する工程、切断した積層体を800℃で180分間焼成する工程、を有する全固体二次電池の製造プロセスが開示されている。
特開2001−68149号公報 特開2015−11864号公報
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に示されているように、固体電解質を含む成形体(あるいはシート)と、活物質を含む成形体(あるいはシート)とを積層して焼成すると、固体電解質あるいは活物質に含まれる遷移金属が相互に拡散して反応することにより、固体電解質層と活物質層との界面に異相が形成されるおそれがある。異相が形成されると、界面抵抗が上昇すると共に、イオン伝導度の低下や電池容量(活物質容量)の低下を招くおそれがあるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る二次電池は、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、Liと前記元素Mbとを構成元素の一部とする第2の複酸化物と、を含む正極層と、Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む負極層と、前記正極層と前記負極層との間に、前記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質を含む電解質層と、前記正極層及び前記負極層のうち少なくとも一方に接して設けられた集電体と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、構成元素としてLiを含む第2の複酸化物は正極活物質として機能する。アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物は電子伝導性を有することから、正極層と集電体との電気的な接続を低抵抗化することができる。また、上記元素Maと上記元素Mbとを構成元素の一部とする第1の複酸化物は、熱処理によって、上記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質に変態するため、二次電池の製造工程において、遷移金属である上記元素Mbの熱拡散による異相の生成が抑制される。したがって、正極層と電解質層との界面及び電解質層と負極層との界面に異相が生成され難い構成であることから、電解質層に対する正極層及び負極層の密着性が向上する。すなわち、層間の界面抵抗の上昇が抑制され、優れた電池特性(内部抵抗や電池容量)を有する二次電池を提供することができる。
上記適用例に記載の二次電池において、前記第1の複酸化物は、下記組成式(1)を満たすことが好ましい。
MaLi0.5Mb0.54 ・・・(1)
この構成によれば、上記組成式(1)を満たす第1の複酸化物は電子伝導性を有するため、二次電池の内部抵抗が低減される。また上記第1の複酸化物が組成式(1)を満たすとき、熱処理によって、上記元素Maと同一の元素を共有するガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶に分類される電解質と、上記元素Mbを共有する正極活物質とが容易に生成されるため、二次電池の製造工程において、遷移金属である上記元素Mbの熱拡散による異相の生成が抑制され、電解質層に対する正極層及び負極層の密着性が向上する。
上記適用例に記載の二次電池において、前記第1の複酸化物は、下記組成式(2)を満たすとしてもよい。
MaMbO3 ・・・(2)
この構成によれば、上記組成式(2)を満たす第1の複酸化物は、電子伝導性とイオン伝導性とを有するため、二次電池の内部抵抗が低減される。また上記第1の複酸化物が組成式(2)を満たすとき、熱処理によって、上記元素Maと同一の元素を共有するガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶に分類される電解質と、上記元素Mbを共有する正極活物質とが容易に生成されるため、二次電池の製造工程において、遷移金属である上記元素Mbの熱拡散による異相の生成が抑制され、電解質層に対する正極層及び負極層の密着性が向上する。
上記適用例に記載の二次電池において、前記第3の複酸化物を構成する元素のうちの一部は、N、F、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、ランタノイド元素の中から選ばれる元素によって置換されていることが好ましい。
この構成によれば、負極活物質として機能する第3の複酸化物を含む負極層の電子伝導性が向上する。
上記適用例に記載の二次電池において、前記正極層、前記負極層、前記電解質層のうち少なくとも1つの層は、Liと、B、C、N、O、F、Mg、Al、Si、P、S、Cl、V、Zn、Ga、Ge、Se、Br、In、Sn、Sb、Te、I、Biの中から選ばれる少なくとも1種の元素と、を構成元素の一部とする化合物を含むことが好ましい。
この構成によれば、正極層、負極層、電解質層のうち少なくとも1つの層に上記組成に従う化合物が含まれるとき、二次電池内部のイオン伝導パスが増加し内部抵抗が低減される。また、層間の密着性が向上して界面抵抗が減ぜられる効果も得られる。
[適用例]本適用例に係る二次電池の製造方法は、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物を含む第1の混合物をシート状に成型する工程と、Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む第2の混合物をシート状に成型する工程と、前記第1の混合物のシートと前記第2の混合物のシートとを積層して積層体とする工程と、前記積層体を焼成する工程と、焼成された前記積層体の少なくとも一方の面に集電体を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、各混合物をシート状に成型することにより製造工程を簡略化する効果が得られる。また積層体を焼成する工程では、第1の複酸化物を含む第1の混合物のシートと、第3の複酸化物を含む第2の混合物のシートとの積層界面において、熱処理による電解質生成反応及び活物質生成反応が同時に進行するため、生成された電解質を含む電解質層に対してそれぞれに活物質を含む正極層及び負極層が密着した積層構造が自発的に形成され、界面インピーダンスに係る内部抵抗が低減された二次電池を製造することができる。
上記適用例に記載の二次電池の製造方法において、前記第1の複酸化物は、下記組成式(1)を満たすことが好ましい。
MaLi0.5Mb0.54 ・・・(1)
この方法によれば、上記組成式(1)を満たす第1の複酸化物は電子伝導性を有するため、内部抵抗が低減された二次電池を製造することができる。また上記第1の複酸化物が組成式(1)を満たすとき、積層体を焼成する工程における熱処理によって、上記元素Maと同一の元素を共有するガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶に分類される電解質と、上記元素Mbを共有する正極活物質とが生成されるため、遷移金属である上記元素Mbの熱拡散による異相の生成が抑制され、電解質層に対する正極層及び負極層の密着性が向上した二次電池を製造することができる。
上記適用例に記載の二次電池の製造方法において、前記第1の複酸化物は、下記組成式(2)を満たすとしてもよい。
MaMbO3 ・・・(2)
この方法によれば、上記組成式(2)を満たす第1の複酸化物は電子伝導性及びイオン伝導性を有するため、内部抵抗が低減された二次電池を製造することができる。また上記第1の複酸化物が組成式(2)を満たすとき、積層体を焼成する工程における熱処理によって、上記元素Maと同一の元素を共有するガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶に分類される電解質と、上記元素Mbを共有する正極活物質とが生成されるため、遷移金属である上記元素Mbの熱拡散による異相の生成が抑制され、電解質層に対する正極層及び負極層の密着性が向上した二次電池を製造することができる。
上記適用例に記載の二次電池の製造方法において、前記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質を含む第3の混合物をシート状に成型する工程をさらに備え、前記積層体とする工程は、前記第1の混合物のシートと、前記第3の混合物のシートと、前記第2の混合物のシートとを順に積層するとしてもよい。
この方法によれば、上記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質を含む第3の混合物のシートを第1の混合物のシートと、第2の混合物のシートとの間に挟みこんで積層体とするため、電解質の量を増やすことができる。すなわち、積層体を焼成する工程では、熱処理による電解質生成反応及び活物質生成反応が進み、体積当たりでより大きな電気容量(活物質容量)を有する二次電池を製造することができる。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の二次電池を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、優れた電池特性(内部抵抗や電池容量など)を有する二次電池を備えているので、長時間の使用に耐え得ると共に、電解液などが漏れる心配が無く長期に亘って安心して使用可能な電子機器を提供することができる。
第1実施形態の二次電池としてのリチウムイオン電池の構成を示す概略断面図。 第1実施形態のリチウムイオン電池の製造方法を示すフローチャート。 第2実施形態のリチウムイオン電池の他の製造方法を示すフローチャート。 実施例1の積層体の構成を示す概略断面図。 実施例1における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図。 実施例2の積層体の構成を示す概略断面図。 実施例2における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図。 実施例3の積層体の構成を示す概略断面図。 実施例3における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図。 実施例4の積層体の構成を示す概略断面図。 実施例4における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図。 実施例5の積層体の構成を示す概略断面図。 実施例5における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図。 比較例1及び実施例1の成形体の焼成後におけるX線回折パターンを示す図。 実施例1〜実施例5及び比較例1の電池セルにおける内部抵抗及び電池容量を示す表。 第3実施形態の電子機器としてのウェアラブル機器の構成を示す斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(第1実施形態)
<二次電池>
本実施形態の二次電池について、図1を参照して説明する。図1は第1実施形態の二次電池の構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の二次電池の一例としてのリチウムイオン電池100は、一対の集電体51,52の間に挟持された積層体40を有する。積層体40は、正極層10、電解質層30、負極層20がこの順に積層された焼結体である。正極層10、電解質層30、負極層20のそれぞれは、活物質であるリチウム(Li)を含むものである。以降、各層について詳しく説明する。また、説明上、リチウムイオン電池100を「電池セル」と呼ぶこともある。
正極層10には、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、Liと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbとを構成元素の一部とする第2の複酸化物とが含まれている。
正極層10における電子伝導性を向上させる観点から、上記第1の複酸化物は、以下に示す組成式(1)を満たすことが好ましい。
MaLi0.5Mb0.54・・・・(1)
上記組成式(1)を満たす上記第1の複酸化物としては、例えば、La2Li0.5Co0.54、La2Li0.5Ni0.54、La2Li0.5Mn0.54、La2Li0.5Fe0.54、La2Li0.5Cu0.54、Ce2Li0.5Co0.54、Nd2Li0.5Co0.54、Al2Li0.5Co0.54、Ga2Li0.5Co0.54、Fe2Li0.50.54、Fe2Li0.5Cr0.54などを挙げることができる。
また、正極層10における電子伝導性とイオン伝導性の両方を向上させる観点から、上記第1の複酸化物は、以下に示す組成式(2)を満たすことがより好ましい。
MaMbO3・・・・(2)
上記組成式(2)を満たす上記第1の複酸化物としては、例えば、LaCoO3、LaNiO3、LaMnO3、LaFeO3、LaCuO3、CeCoO3、NdCoO3、AlCoO3、GaCoO3、La0.8Ca0.2CoO3、La0.8Sr0.2CoO3、LaVO3、SrVO3、SeCrO3、LaCrO3などを挙げることができる。
上記第2の複酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、Li2Mn23、LiCr0.5Mn0.52、LiFePO4、Li2FeP27、LiMnPO4、LiFeBO3、Li32(PO43、Li2CuO2、LiFeF3、Li2FeSiO4、Li2MnSiO4、などの正極活物質が挙げられる。また、これらの第2の複酸化物の結晶内の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲンなどの元素で置換された固溶体も上記第2の複酸化物に含むものとし、これら固溶体も正極活物質として用いることができる。
負極層20には、リチウム(Li)と第4族の元素(Ti、Zrなど)とを構成元素の一部とするスピネル型結晶構造または岩塩型結晶構造の第3の複酸化物が含まれている。スピネル型結晶構造を有する第3の複酸化物の一例としては、Li4Ti512、Li2TiO3などを挙げることができる。
岩塩型結晶構造を有する第3の複酸化物の一例としては、Li2ZrO3などを挙げることができる。また、負極層20における電子伝導性を向上させる観点から、これらの結晶に含まれる原子(元素)の一部をN、F、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、ランタノイド元素などで置換したものを用いることが好ましい。
電解質層30には、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類されるリチウムの複酸化物である固体の電解質が含まれている。また、電解質層30の電子伝導性を向上させる観点から、これらの結晶の原子(元素)の一部をN、F、Al、Sr、Sc、Ta、ランタノイド元素などで置換したものを用いることが好ましい。つまり、電解質層30は固体電解質層である。
上記ペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似結晶の一例としては、Li0.35La0.55TiO3、Li0.2La0.27NbO3などを挙げることができる。
上記ガーネット型結晶もしくはガーネット類似結晶の一例としては、Li7La3Zr212、Li5La3Nb212、Li5BaLa2TaO12、Li5BaLa2TaO12などを挙げることができる。
上記NASICON型結晶の一例としては、Li1.4Al0.4Ti1.6(PO43、Li1.4Al0.4Ti1.4Ge0.2(PO43などを挙げることができる。
また、正極層10、負極層20、電解質層30のうち少なくとも1つの層が、Liと、B、C、N、O、F、Mg、Al、Si、P、S、Cl、V、Zn、Ga、Ge、Se、Br、In、Sn、Sb、Te、I、Biの中から選ばれる少なくとも1種の元素と、を構成元素の一部とする化合物を含むことが好ましい。また、該化合物は非晶質であることが好ましい。このような組成及び結晶構造の化合物を含むことによって、電池セル内部のイオン伝導パスが増加して内部抵抗が低減される。また、層間の密着性が向上して界面抵抗を減ずることができる。
集電体51,52は、例えば、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、及びパラジウム(Pd)の金属群から選ばれる1種の金属(金属単体)や、該金属群から選ばれる2種以上の金属からなる合金などが用いられている。
本実施形態では、正極層10に接する集電体51としてアルミニウム(Al)を用い、負極層20に接する集電体52として銅(Cu)を用いている。集電体51,52の厚みは、例えば20μm〜40μmである。
このようなリチウムイオン電池100は、全固体型の二次電池であって、外形が例えばφ3mm〜30mm、厚みが150μm〜200μm(マイクロメートル)の円盤状である。このような薄型のリチウムイオン電池100は、単体で用いてもよいし、複数のリチウムイオン電池100を例えば積層した形態で用いてもよい。リチウムイオン電池100を積層した形態で用いる場合には、必ずしも一対の集電体51,52を設けなくてもよく、正極層10及び負極層20のうちの一方に接するように集電体を設ける形態としてもよい。なお、リチウムイオン電池100の外形は、円盤状に限定されるものではなく、以降に説明するリチウムイオン電池100の製造方法によれば、様々な形状に対応し得るものである。
<二次電池の製造方法>
次に、本実施形態の二次電池の製造方法として、例えば全固体型のリチウムイオン電池100の製造方法について、図2を参照して説明する。図2は第1実施形態のリチウムイオン電池の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態のリチウムイオン電池100の製造方法は、電池セルを構成する各層をそれぞれシート状に成型し、これを積層して得られた積層体を焼成する、所謂グリーンシート法が用いられている。
図2に示すように、リチウムイオン電池100の製造方法は、第1の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程(ステップS1)と、第2の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程(ステップS2)と、第3の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程(ステップS3)と、得られたグリーンシート(GS)を積層する工程(ステップS4)と、グリーンシート(GS)を積層して得られた積層体を焼成する工程(ステップS5)と、焼成された積層体の表裏面に集電体を形成する工程(ステップS6)とを備えている。
ステップS1の第1の混合物のグリーンシート(GS)形成工程では、上述した第1の複酸化物の粉体と、正極活物質である第2の複酸化物の粉体と、結着剤と、溶媒とを混ぜて混合することでスラリー化して第1の混合物を得る。得られた第1の混合物を例えばフィルムなどの基材に塗工して乾燥することにより、所定の厚みを有するシート状に成型する。シート状に成型されたものを第1の混合物のグリーンシート(GS)と呼ぶ。
ステップS2の第2の混合物のグリーンシート(GS)形成工程では、上述した負極活物質である第3の複酸化物の粉体と、結着剤と、溶媒とを混ぜて混合することでスラリー化して第2の混合物を得る。得られた第2の混合物を例えばフィルムなどの基材に塗工して乾燥することにより、所定の厚みを有するシート状に成型する。シート状に成型されたものを第2の混合物のグリーンシート(GS)と呼ぶ。
ステップS3の第3の混合物のグリーンシート(GS)形成工程では、上述した電解質の粉体と、結着剤と、溶媒とを混ぜて混合することでスラリー化して第3の混合物を得る。得られた第3の混合物を例えばフィルムなどの基材に塗工して乾燥することにより、所定の厚みを有するシート状に成型する。シート状に成型されたものを第3の混合物のグリーンシート(GS)と呼ぶ。
なお、スラリー化して各混合物を得る際に、必要に応じて分散剤や消泡剤、あるいは導電助剤として例えばパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)などの粒子を添加してもよい。
ステップS4のグリーンシート(GS)の積層工程では、第1の混合物のGSに第3の混合物のGS、第2の混合物のGSを順に重ねて例えば熱間圧着することにより積層シートを得る。本実施形態のステップS4は、積層シートの成型工程を含むものであって、積層シートを型抜きすることで、積層シートから例えば複数の円盤状の積層体(成形体)を得る。なお、各混合物のGSを積層する際に、基材は外される。そして、ステップS5へ進む。
ステップS5の積層体の焼成工程では、ステップS4で得られた積層体をまず例えば120℃〜540℃の大気雰囲気下で10分〜6時間加熱することで脱脂を行う。これにより、先のスラリー化において、添加された溶媒や結着剤、分散剤、消泡剤などを取り除く。そして、例えば650℃〜1000℃の大気雰囲気下で20分〜36時間焼成を行う。そして、ステップS6へ進む。
ステップS6の集電体の形成工程では、ステップS5で焼成された積層体(焼結体)の表裏面にそれぞれ導電層を形成して集電体51,52とする。積層体に導電層を形成する方法としては、真空蒸着法やスパッタ法などの気相成長法、導電性の粉体を含むスラリー(混合物)を塗布して焼成するスラリー法、金属箔などの導電材を圧着して貼り付ける方法などが挙げられる。なお、前述したように、一対の集電体51,52は必須ではなく、積層体の表裏面のうち少なくとも一方の面に集電体を形成してもよい。
上記第1実施形態の二次電池としての全固体型のリチウムイオン電池100とその製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)正極層10は、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、Liと上記元素Mbとを構成元素の一部とする正極活物質である第2の複酸化物とを含んでいる。遷移金属である上記元素Mbを含む第1の複酸化物及び第2の複酸化物は電子伝導性に優れていることから、正極層10と集電体51との電気的な接続が改善される。また、Liと第4族の元素とを構成元素の一部とする第3の複合化物を含む負極層20もまた、第4族の元素の一部が遷移金属で置換されていることから電子伝導性に優れ、負極層20と集電体52との電気的な接続が改善される。すなわち、内部抵抗が低減されたリチウムイオン電池100を提供することができる。
(2)ステップS5の積層体の焼成工程では、上記元素Maと、遷移金属である上記元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、Liと上記元素Mbとを構成元素の一部とする正極活物質である第2の複酸化物とを含む第1の混合物のGSと、電解質を含む第3の混合物のGSとの積層界面と、第3の混合物のGSと、Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む第2の混合物のGSとの積層界面とにおいて、熱処理による電解質生成反応及び活物質生成反応が同時に進行する。具体的には、上記元素Maと上記元素Mbとを含む第1の複酸化物の一部は、焼成工程における熱処理によって、上記元素Maを構成元素の一部として含むペブロスカイト型結晶もしくはペブロスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質に変態する。また、第1の複酸化物の一部は、Liと上記元素Mbとを含む正極活物質に変態する。したがって、生成された電解質を含む電解質層30に対してそれぞれに活物質を含む正極層10及び負極層20が密着した積層構造が自発的に形成され、界面インピーダンスに係る内部抵抗が低減されたリチウムイオン電池100を製造することができる。
(第2実施形態)
<二次電池とその製造方法>
第2実施形態の二次電池は、上記第1実施形態の全固体型の二次電池と基本的に同じ構成を有するものであるが、製造方法が異なっている。したがって、第2実施形態では、二次電池の一例である全固体型のリチウムイオン電池100の他の製造方法について、図3を参照して説明する。図3は第2実施形態のリチウムイオン電池の他の製造方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、本実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法は、第1の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程(ステップS11)と、第2の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程(ステップS12)と、得られたグリーンシート(GS)を積層する工程(ステップS13)と、グリーンシート(GS)を積層して得られた積層体を焼成する工程(ステップS14)と、焼成された積層体に集電体を形成する工程(ステップS15)とを備えている。
本実施形態において、ステップS11は上記第1実施形態のステップS1と異なる。また、ステップS12は上記第1実施形態のステップS2と同じであり、ステップS13〜ステップS15は上記第1実施形態のステップS4〜ステップS6と基本的に同じである。つまり、本実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法は、上記第1実施形態のリチウムイオン電池の製造方法のステップS1〜ステップS6に対して、ステップS1の形態が異なり、且つステップS3が除かれたものである。
ステップS11の第1の混合物のグリーンシート(GS)形成工程では、上述した第1の複酸化物の粉体と、結着剤と、溶媒とを混ぜて混合することでスラリー化して第1の混合物を得る。得られた第1の混合物を例えばフィルムなどの基材に塗工して乾燥することにより、所定の厚みを有するシート状に成型して、第1の混合物のグリーンシート(GS)を得る。
ステップS12の第2の混合物のグリーンシート(GS)形成工程では、上記第1実施形態のステップS2と同様に、上述した負極活物質である第3の複酸化物の粉体と、結着剤と、溶媒とを混ぜて混合することでスラリー化して第2の混合物を得る。得られた第2の混合物を例えばフィルムなどの基材に塗工して乾燥することにより、所定の厚みを有するシート状に成型して、第2の混合物のグリーンシート(GS)を得る。
なお、上記第1実施形態と同様に、スラリー化して各混合物を得る際に、必要に応じて分散剤や消泡剤、あるいは導電助剤として例えばパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)などの粒子を添加してもよい。
ステップS13のグリーンシート(GS)の積層工程では、第1の混合物のGSに第2の混合物のGSを順に重ねて例えば熱間圧着することにより積層シートを得る。本実施形態のステップS13は、上記第1実施形態のステップS4と同様に、積層シートの成型工程を含むものであって、積層シートを型抜きすることで、積層シートから例えば複数の円盤状の積層体(成形体)を得る。なお、各混合物のGSを積層する際に、基材は外される。そして、ステップS14へ進む。
ステップS14の積層体の焼成工程では、上記第1実施形態のステップS5と同様に、ステップS13で得られた積層体をまず例えば120℃〜540℃の大気雰囲気下で10分〜6時間加熱することで脱脂を行う。これにより、先のスラリー化において、添加された溶媒や結着剤、分散剤、消泡剤などを取り除く。そして、例えば650℃〜1000℃の大気雰囲気下で20分〜36時間焼成を行う。そして、ステップS15へ進む。
ステップS15の集電体の形成工程では、ステップS14で焼成された積層体(焼結体)の表裏面にそれぞれ導電層を形成して集電体51,52とする。
上記第2実施形態の二次電池としてのリチウムイオン電池100の他の製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)ステップS14の積層体の焼成工程では、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の遷移金属である元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物を含む第1の混合物のGSと、Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む第2の混合物のGSとの積層界面において、熱処理による電解質生成反応と活物質生成反応が同時に進行する。つまり、第1の複酸化物と、第1の複酸化物の一部が熱処理で変態した正極活物質とを有する正極層10が形成される。また、正極層10と負極層20との界面には、第1の複酸化物の一部が熱処理で変態した上記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質からなる電解質層30が形成される。したがって、正極層10、電解質層30、負極層20が互いに密着した積層構造が自発的に形成され、界面インピーダンスに係る内部抵抗が低減されたリチウムイオン電池100を製造することができる。
(2)上記第1実施形態に比べて、第3の混合物のグリーンシート(GS)を形成する工程が不要であることから、工程が簡略化される。また、積層体の焼成工程における熱処理によって、第1の複酸化物の一部が変態して電解質となることから、電解質層30の厚みを比較的に薄くすることができ、より内部抵抗が小さく小型なリチウムイオン電池100を提供することができる。
以降、図4〜図15を参照して、上記第1実施形態及び第2実施形態のより具体的な実施例及び比較例と、その効果とについて説明する。
[実施例1]
図4は実施例1の積層体の構成を示す概略断面図である。実施例1の二次電池としてのリチウムイオン電池は、一対の集電体51,52の間に図4に示す積層体40Aが挟持されたものである。積層体40Aは、第1の複酸化物11と第2の複酸化物12とを含む正極層10と、電解質31を含む電解質層30と、負極活物質である第3の複酸化物21を含む負極層20とが積層された焼結体である。
図4に示すように、実施例1の正極層10では、第1の複酸化物11の結晶と第2の複酸化物12の結晶とが相互に接した状態となっているが、第1の複酸化物11の結晶は、電解質層30とは反対側において分散した状態となっている。つまり、正極層10において、第1の複酸化物11の結晶は電解質層30と接していない状態であり、第2の複酸化物12の結晶は電解質層30と接した状態となっている。
なお、図4の概略断面図において、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の結晶の形状は、模式的に示したものであって、実際にはそれぞれ必ずしも一定の形状となっているわけではない。
実施例1において、正極層10に含まれる第1の複酸化物11は上述した組成式(1)を満たすものであって、La2Li0.5Co0.54(コバルト酸リチウムランタン、略してLLCOと呼ぶ)である。同じく、正極層10に含まれる第2の複酸化物12は、LiCoO2(コバルト酸リチウム、略してLCOと呼ぶ)である。つまり、第1の複酸化物11は、元素Maとしてのランタン(La)と、遷移金属の元素Mbとしてのコバルト(Co)とを構成元素の一部とするリチウムの複酸化物である。
実施例1において、負極層20に含まれる負極活物質である第3の複酸化物21は、岩塩型結晶構造のLi2ZrO3(ジルコニウム酸リチウム、略してLZOと呼ぶ)である。つまり、第3の複酸化物21の構成元素の一部である第4族の元素は、ジルコニウム(Zr)である。なお、実施例1では、LZOの構成元素のうちZrの一部はニオブ(Nb)によって置換されている。
実施例1において、電解質層30に含まれる電解質31は、ガーネット型結晶構造もしくはガーネット類似型結晶構造のLi7La3Zr212(ジルコニウム酸ランタンリチウム、略してLLZOと呼ぶ)である。つまり、電解質31は、第1の複酸化物11に含まれる元素Maと同じランタン(La)を構成元素の一部として含むリチウムの複酸化物である。
実施例1の積層体40Aの製造方法は、上記第1実施形態のリチウムイオン電池100の製造方法に対応する例であって、以下の通りである。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
まず、La23、Li2CO3、Co34のそれぞれの粉末をヘキサン中で混合し、乾燥後の混合物を100MPaで加圧して成型した成形体を大気雰囲気下で800℃、8時間焼成してLLCOの焼結体を得た。得られた焼結体を乳鉢などで粉砕して、LLCO粉末とした。
次に、LLCO粉末5gと、LCO粉末15gとを、結着剤(バインダー)としてのポリプロピレンカーボネート(以降、略してPPCと呼ぶ)10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、得られた第1の混合物をポリエチレンテレフタレートフィルム基材(略してPETフィルム基材と呼ぶ)上に塗工してシート状に成型した。シート状とするために、塗工機としてコーテック社製の全自動フィルムアプリケーターを用いた。スラリー化された第1の混合物における組成は、求められるグリーンシートの厚みや塗工機の性能に合わせて任意の値に調整される。また、第1の混合物には、前述したように、必要に応じて分散剤、消泡剤、並びに導電助剤を添加してもよい。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
まず、Li2CO3、ZrO2、Nb25のそれぞれの粉末をヘキサン中で混合し、乾燥後の混合物を100MPaで加圧して成型した成形体を大気雰囲気下で800℃、8時間焼成してZrの一部がNb置換されたLZOの焼結体を得た。得られた焼結体を乳鉢などで粉砕して、LZO粉末とした。
次に、LZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.第3の混合物のグリーンシート形成
Li7La3Zr212(LLZO)の粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第3の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第3の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第3の混合物のグリーンシートを得た。
4.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第3の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
5.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である積層体40Aを得た。
次に、上記積層体40Aの正極層10側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体40Aの負極層20側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、実施例1のリチウムイオン電池を得た。
図5は実施例1における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図である。詳しくは、図5のAが成形体の焼成前のX線回折パターンを示し、Bが成形体の焼成後のX線回折パターンを示すものである。図5に示すように、実施例1の場合、成形体の焼成前後においてX線回折の角度別の強度ピークの位置は、ほとんど同じである。つまり、焼成前後で成形体における結晶相に変化は見られない。
[実施例2]
図6は実施例2の積層体の構成を示す概略断面図である。実施例2の二次電池としてのリチウムイオン電池は、一対の集電体51,52の間に図6に示す積層体40Bが挟持されたものである。積層体40Bは、第1の複酸化物11と第2の複酸化物12とを含む正極層10Bと、電解質31を含む電解質層30と、負極活物質である第3の複酸化物21を含む負極層20とが積層された焼結体である。
実施例2における、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の構成は、実施例1と同じである。すなわち、第1の複酸化物11はLLCO、第2の複酸化物12はLCO、第3の複酸化物21はLZO、電解質31はLLZOである。
上記実施例1に対して実施例2は、正極層10Bにおいて電解質層30と反対側の表面に第1の複酸化物11の結晶が集まって互いに接している点が異なっている。
なお、図4と同様に、図6の概略断面図において、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の結晶の形状は、模式的に示したものであって、実際にはそれぞれ必ずしも一定の形状となっているわけではない。
実施例2の積層体40Bの製造方法は、上記第2実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法に対応する例であって、以下の通りである。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
まず、La23、Li2CO3、Co34のそれぞれの粉末をヘキサン中で混合し、乾燥後の混合物を100MPaで加圧して成型した成形体を大気雰囲気下で800℃、8時間焼成してLLCOの焼結体を得た。得られた焼結体を乳鉢などで粉砕して、LLCO粉末とした。
次に、LLCO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、全自動フィルムアプリケーターを用いて、得られた第1の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第1の混合物のグリーンシートを得た。つまり、実施例2の第1の混合物は、第2の複酸化物12を含んでいない点が、実施例1の積層体40Aの製造方法と異なる。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
実施例2の第2の混合物のグリーシートの形成方法は、実施例1と同じである。すなわち、Li2CO3、ZrO2、Nb25のそれぞれの粉末を用いて合成され、Zrの一部がNb置換されたLZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
4.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である積層体40Bを得た。
次に、上記積層体40Bの正極層10B側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体40Bの負極層20側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、実施例2のリチウムイオン電池を得た。
図7は実施例2における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図である。図7に示すように、成形体の焼成後のX線回折パターンBには、焼成前のX線回折パターンAには無かった、Li7La3Zr212(LLZO)の結晶と、LiCoO2(LCO)の結晶とを指し示すX線回折の強度ピークが現れている。つまり、成形体を焼成する熱処理を施すことにより、第1の複酸化物11の一部が変態して電解質31であるLLZOと、正極活物質として機能する第2の複酸化物12であるLCOとが生成されたと考えられる。
[実施例3]
図8は実施例3の積層体の構成を示す概略断面図である。実施例3の二次電池としてのリチウムイオン電池は、一対の集電体51,52の間に図8に示す積層体40Cが挟持されたものである。積層体40Cは、第1の複酸化物11と第2の複酸化物12とを含む正極層10Bと、電解質32を含む電解質層30Cと、負極活物質である第3の複酸化物22を含む負極層20Cとが積層された焼結体である。
実施例3における、第1の複酸化物11及び第2の複酸化物12は、実施例2と同じである。すなわち、第1の複酸化物11はLLCO、第2の複酸化物12はLCOである。実施例3における、第3の複酸化物22は、スピネル型結晶構造のLi4Ti512(チタン酸リチウム、略してLTOと呼ぶ)である。実施例3では、LTOのうちTiの一部がNb置換されている。また、電解質32は、ペブロスカイト型結晶構造もしくはペブロスカイト類似型結晶構造のLi0.35La0.55TiO3(チタン酸ランタンリチウム、略してLLTOと呼ぶ)である。
つまり、上記実施例2に対して実施例3は、負極層20Cにおける第3の複酸化物22の構成が異なっている。また、電解質層30Cにおける電解質32の構成が異なっている。
なお、図4と同様に、図8の概略断面図において、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物22、電解質32の結晶の形状は、模式的に示したものであって、実際にはそれぞれ必ずしも一定の形状となっているわけではない。
実施例3の積層体40Bの製造方法は、上記第2実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法に対応する例であって、以下の通りである。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
実施例3の第1の混合物のグリーンシートの形成方法は、上記実施例2と同じである。すなわち、La23、Li2CO3、Co34のそれぞれの粉末を用いて合成されたLLCO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、全自動フィルムアプリケーターを用いて、得られた第1の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第1の混合物のグリーンシートを得た。つまり、実施例3の第1の混合物もまた、実施例2と同様に第2の複酸化物12を含んでいない。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
実施例3の第2の混合物のグリーシートの形成方法は、Nb置換されたLTO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
4.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である積層体40Cを得た。
次に、上記積層体40Cの正極層10B側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体40Cの負極層20C側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、実施例3のリチウムイオン電池を得た。
図9は実施例3における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図である。図9に示すように、成形体の焼成後のX線回折パターンBには、焼成前のX線回折パターンAには無かった、Li0.35La0.55TiO3(LLTO)の結晶と、LiCoO2(LCO)の結晶とを指し示すX線回折の強度ピークが現れている。つまり、成形体を焼成する熱処理を施すことにより、第1の複酸化物11の一部が変態して電解質32であるLLTOと、正極活物質として機能する第2の複酸化物12であるLCOとが生成されたと考えられる。
[実施例4]
図10は実施例4の積層体の構成を示す概略断面図である。実施例4の二次電池としてのリチウムイオン電池は、一対の集電体51,52の間に図10に示す積層体40Dが挟持されたものである。積層体40Dは、第1の複酸化物11及び第2の複酸化物12と、化合物13とを含む正極層10Dと、電解質31を含む電解質層30と、負極活物質である第3の複酸化物21を含む負極層20とが積層された焼結体である。
実施例4における、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の構成は、実施例2と同じである。すなわち、第1の複酸化物11はLLCO、第2の複酸化物12はLCO、第3の複酸化物21はLZO、電解質31はLLZOである。
実施例4の正極層10Dに含まれる化合物13は、非晶質のLi3BO3(ホウ酸リチウム、略してLBOと呼ぶ)である。非晶質の化合物13は、第1の複酸化物11の結晶と、第2の複酸化物12の結晶との間の隙間に充填されている。これにより、第1の複酸化物11の結晶と、第2の複酸化物12の結晶との間のイオン伝導パスが増えて、リチウムイオンの伝導性が向上する。
なお、図4と同様に、図10の概略断面図において、第1の複酸化物11、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の結晶の形状は、模式的に示したものであって、実際にはそれぞれ必ずしも一定の形状となっているわけではない。また、正極層10Dにおいて、第1の複酸化物11と第2の複酸化物12との隙間のすべてが化合物13で埋められているわけではなく、少なくとも一部の隙間に化合物13が充填されていればよい。
実施例4の積層体40Dの製造方法は、上記第2実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法に対応する例であって、以下の通りである。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
まず、La23、Li2CO3、Co34のそれぞれの粉末をヘキサン中で混合し、乾燥後の混合物を100MPaで加圧して成型した成形体を大気雰囲気下で800℃、8時間焼成してLLCOの焼結体を得た。得られた焼結体を乳鉢などで粉砕して、LLCO粉末とした。
次に、LLCO粉末18gと、LBO粉末2gとを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、全自動フィルムアプリケーターを用いて、得られた第1の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第1の混合物のグリーンシートを得た。つまり、実施例4の第1の混合物は、LBO粉末を含んでいる点が、実施例2の積層体40Bの製造方法と異なる。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
実施例4の第2の混合物のグリーシートの形成方法は、実施例2と同じである。すなわち、Li2CO3、ZrO2、Nb25のそれぞれの粉末を用いて合成され、Zrの一部がNb置換されたLZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
4.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である積層体40Dを得た。
次に、上記積層体40Dの正極層10D側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体40Dの負極層20側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、実施例4のリチウムイオン電池を得た。
図11は実施例4における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図である。図11に示すように、成形体の焼成後のX線回折パターンBには、焼成前のX線回折パターンAには無かった、Li7La3Zr212(LLZO)の結晶と、LiCoO2(LCO)の結晶とを指し示すX線回折の強度ピークが現れている。つまり、成形体を焼成する熱処理を施すことにより、第1の複酸化物11の一部が変態して電解質31であるLLZOと、正極活物質すなわち第2の複酸化物12であるLCOとが生成されたと考えられる。また、成形体の焼成前のX線回折パターンAに現れていたLBOの結晶を指し示すX線回折の強度ピークは、焼成後のX線回折パターンBには現れていない。すなわち、成形体の焼成後、第1の混合物に含まれていたLBOは非晶質となっている。
[実施例5]
図12は実施例5の積層体の構成を示す概略断面図である。実施例5の二次電池としてのリチウムイオン電池は、一対の集電体51,52の間に図12に示す積層体40Eが挟持されたものである。積層体40Eは、第1の複酸化物11Eと第2の複酸化物12とを含む正極層10Eと、電解質31を含む電解質層30と、負極活物質である第3の複酸化物21を含む負極層20とが積層された焼結体である。
実施例5における、第1の複酸化物11Eは、上述した組成式(2)を満たす化合物であって、元素MaとしてのLaと、元素MbとしてのCoとを構成元素の一部として含むLaCoO3である。第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の構成は、実施例2と同じである。すなわち、第2の複酸化物12はLCO、第3の複酸化物21はLZO、電解質31はLLZOである。
実施例5は、正極層10Eにおいて電解質層30と反対側の表面に第1の複酸化物11Eの結晶が集まって互いに接している。
なお、図4と同様に、図12の概略断面図において、第1の複酸化物11E、第2の複酸化物12、第3の複酸化物21、電解質31の結晶の形状は、模式的に示したものであって、実際にはそれぞれ必ずしも一定の形状となっているわけではない。
実施例5の積層体40Eの製造方法は、上記第2実施形態のリチウムイオン電池100の他の製造方法に対応する例であって、以下の通りである。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
まず、La23、Co34のそれぞれの粉末をヘキサン中で混合し、乾燥後の混合物を100MPaで加圧して成型した成形体を大気雰囲気下で800℃、8時間焼成してLaCoO3の焼結体を得た。得られた焼結体を乳鉢などで粉砕して、LaCoO3の粉末とした。
次に、LaCoO3の粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、全自動フィルムアプリケーターを用いて、得られた第1の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第1の混合物のグリーンシートを得た。つまり、実施例5の第1の混合物は、実施例2の積層体40Bの製造方法と同様に、第2の複酸化物12を含んでいない点が、実施例1の積層体40Aの製造方法と異なる。また、実施例2の第1の混合物における第1の複酸化物11は組成式(1)を満たすLa2Li0.5Co0.54(LLCO)であり、実施例5の第1の混合物における第1の複酸化物11Eは組成式(2)を満たすLaCoO3であることから、実施例2と実施例5とでは、第1の混合物に含まれる第1の複酸化物の構成が異なる。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
実施例5の第2の混合物のグリーシートの形成方法は、実施例2と同じである。すなわち、Li2CO3、ZrO2、Nb25のそれぞれの粉末を用いて合成され、Zrの一部がNb置換されたLZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
4.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である積層体40Eを得た。
次に、上記積層体40Eの正極層10E側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体40Eの負極層20側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、実施例5のリチウムイオン電池を得た。
図13は実施例5における成形体の焼成前後におけるX線回折パターンA,Bを示す図である。図13に示すように、成形体の焼成後のX線回折パターンBには、焼成前のX線回折パターンAには無かった、Li7La3Zr212(LLZO)の結晶と、LiCoO2(LCO)の結晶とを指し示すX線回折の強度ピークが現れている。つまり、成形体を焼成する熱処理を施すことにより、第1の複酸化物11Eの一部が変態して電解質31であるLLZOと、正極活物質として機能する第2の複酸化物12であるLCOとが生成されたと考えられる。
[比較例1]
比較例1のリチウムイオン電池における積層体の製造方法は、以下の通り、基本的に実施例1の積層体40Aの製造方法と同じであるが、第1の混合物の構成が異なっている。
1.第1の混合物のグリーンシート形成
LiCoO2(LCO)粉末10gと、ガーネット型結晶の電解質であるLi7La3Zr212(LLZO)粉末10gとを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第1の混合物を得た。
次に、得られた第1の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第1の混合物のグリーンシートを得た。
2.第2の混合物のグリーンシート形成
Li2CO3、ZrO2、Nb25のそれぞれの粉末を用いて合成され、Nb置換されたLZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第2の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第2の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第2の混合物のグリーンシートを得た。
3.第3の混合物のグリーンシート形成
LLZO粉末20gを、結着剤(バインダー)としてのPPC10gを溶解させた溶媒としての1,4−ジオキサン90gに加えて混合することによりスラリー化して第3の混合物を得た。
次に、上記全自動フィルムアプリケーターを用い、得られた第3の混合物をPETフィルム基材上に塗工してシート状に成型し、第3の混合物のグリーンシートを得た。
4.グリーンシートの積層
上記第1の混合物のGSと、上記第3の混合物のGSと、上記第2の混合物のGSとを順に重ねて、フジテック社製のロール式ラミネート機にセットして、90℃に加温して0.8MPaの圧力で熱間圧着して、積層シートを得た。抜き型を用いて積層シートを成型し、円盤状の成形体を得た。
5.成形体の焼成
上記成形体を大気雰囲気下で300℃に加温して脱脂を行った後に、同じく大気雰囲気下で800℃、12時間焼成して焼結体である比較例1の積層体を得た。
次に、上記積層体の正極層側の表面にアルミニウム膜を成膜して集電体51とした。また、上記積層体の負極層側の表面に銅膜を成膜して集電体52とした。これにより、比較例1のリチウムイオン電池を得た。
図14は、比較例1及び実施例1の焼成後の成形体のX線回折パターンを示す図である。図14に示すように、比較例1の焼成後の成形体のX線回折パターンには、実施例1の焼成後の成形体のX線回折パターンにはない複数の強度ピークが現れている。これらの強度ピークは、帰属が不明な相(帰属不明相)、つまり異相の生成を示すものである。
図15は、実施例1〜実施例5及び比較例1の電池セルにおける内部抵抗及び電池容量を示す表である。電池セルの内部抵抗(Ωcm2)は交流インピーダンス法で求めた。電池容量(mAh/g)は、北斗電工製の電池充放電装置(HJ1020mSD8)を用いて、放電レートが0.1Cにおける値を測定した。
図15に示すように、実施例1のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、6220Ωcm2であり、電池容量は77mAh/gであった。実施例2のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、1140Ωcm2であり、電池容量は126mAh/gであった。実施例3のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、3200Ωcm2であり、電池容量は102mAh/gであった。実施例4のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、920Ωcm2であり、電池容量は132mAh/gであった。実施例5のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、1680Ωcm2であり、電池容量は95mAh/gであった。
これに対して、比較例1のリチウムイオン電池における内部抵抗の値は、2.1×105Ωcm2であり、電池容量は1.8mAh/gであり、実施例1〜実施例5に比べて各特性が著しく劣っていた。つまり、比較例1のリチウムイオン電池は、二次電池として実質的には機能していない。これは、グリーンシート法を用いて比較例1のリチウムイオン電池を製造する際に、焼成工程で、第1の混合物のグリーンシートと第3の混合物のグリーンシートとの界面において、LCOから遷移金属である元素Mbとしてのコバルト(Co)が拡散して反応することにより異相が形成されたと考えられる。異相の形成により正極層と電解質層との間の界面抵抗が上昇すると共に、正極活物質であるLCOの組成が変化して活物質容量すなわち電池容量が低下したものと考えられる。
本発明の技術思想は、正極層10を形成するための第1の混合物に予め、焼成工程の熱処理で異相として生成されるおそれがある第1の複酸化物を混合することで、熱処理で第1の複酸化物を電解質あるいは活物質に戻す生成反応を起こさせる。これにより、熱処理による異相の生成を抑制するものである。
(第3実施形態)
<電子機器>
次に、本実施形態の電子機器について、ウェアラブル機器を例に挙げて説明する。図16は電子機器としてのウェアラブル機器の構成を示す斜視図である。
図16に示すように、本実施形態の電子機器としてのウェアラブル機器300は、人体の例えば手首WRに腕時計のように装着され、人体に係る情報を入手可能な情報機器であって、バンド301と、センサー302と、表示部303と、処理部304と、電池305とを備えている。
バンド301は、装着時に手首WRに密着するように、可撓性の例えばゴムなどの樹脂が用いられた帯状であって、帯の端部に結合位置を調整可能な結合部を有している。
センサー302は、例えば光学式センサーであって、装着時に手首WRに触れるよう、バンド301の内面側(手首WR側)に配置されている。
表示部303は、例えば受光型の液晶表示装置であって、表示部303に表示された情報を装着者が読み取れるように、バンド301の外面側(センサー302が取り付けられた内面と反対側)に配置されている。
処理部304は、バンド301に内蔵された例えば集積回路(IC)であって、センサー302や表示部303に電気的に接続されている。処理部304は、センサー302からの出力に基づいて、脈拍や血糖値などを計測するための演算処理を行う。また、計測結果などを表示するように表示部303を制御する。
電池305は、センサー302、表示部303、処理部304などへ電力を供給する電力供給源として、バンド301に対して脱着可能な状態で内蔵されている。電池305として、上記第1実施形態のリチウムイオン電池100が用いられている。
本実施形態のウェアラブル機器300によれば、センサー302によって、手首WRから装着者の脈拍や血糖値に係る情報などを電気的に検出し、処理部304での演算処理などを経て、表示部303に脈拍や血糖値などを表示することができる。表示部303には計測結果だけでなく、例えば計測結果から予測される人体の状況を示す情報や時刻なども表示することができる。
また、電池305として小型でありながら大きな電池容量を有するリチウムイオン電池100が用いられているため、軽量且つ薄型であって長時間の使用にも耐え得るウェアラブル機器300を提供することができる。また、リチウムイオン電池100は、全固体型の二次電池であるため、充電によって繰り返し使用が可能であると共に、電解液などが漏れる心配がないので長期に亘って安心して使用可能なウェアラブル機器300を提供できる。
本実施形態では、腕時計型のウェアラブル機器300を例示したが、ウェアラブル機器300は、例えば、足首、頭、耳、腰などに装着されるものであってもよい。
また、電力供給源としてのリチウムイオン電池100が適用される電子機器は、ウェアラブル機器300に限定されない。例えば、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、携帯電話機、携帯情報端末、ノート型パソコン、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレイヤー、ワイヤレスヘッドホン、ゲーム機などが挙げられる。また、このようなコンシューマー(一般消費者向け)な機器に限らず、産業用途の機器にも適用可能である。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う二次電池および該二次電池の製造方法、該二次電池が適用された電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)実施例4に示した第1の混合物に化合物13(LBO)を含ませる方法は、実施例1、実施例3、実施例5の積層体の製造方法においても適用可能である。これによって正極層におけるイオン伝導性を改善できる。また、化合物13(LBO)は、負極層20や電解質層30に含まれていてもよい。
(変形例2)元素Maはランタン(La)に限定されず、アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素であればよい。また元素Mbはコバルト(Co)に限定されず、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の遷移金属元素であればよい。
10,10B,10D,10E…正極層、11,11E…第1の複酸化物、12…第2の複酸化物、13…化合物、20,20C…負極層、21,22…第3の複合酸化物、30,30C…電解質層、31,32…電解質、40,40A,40B,40C,40D,40E…積層体、51,52…集電体、100…二次電池としてのリチウムイオン電池、300…電子機器としてのウェアラブル機器、305…電池。

Claims (10)

  1. アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物と、Liと前記元素Mbとを構成元素の一部とする第2の複酸化物と、を含む正極層と、
    Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む負極層と、
    前記正極層と前記負極層との間に、前記元素Maを構成元素の一部とするペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質を含む電解質層と、
    前記正極層及び前記負極層のうち少なくとも一方に接して設けられた集電体と、を備えた二次電池。
  2. 前記第1の複酸化物は、下記組成式(1)を満たす、請求項1に記載の二次電池。
    MaLi0.5Mb0.54 ・・・(1)
  3. 前記第1の複酸化物は、下記組成式(2)を満たす、請求項1に記載の二次電池。
    MaMbO3 ・・・(2)
  4. 前記第3の複酸化物を構成する元素のうちの一部は、N、F、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、ランタノイド元素の中から選ばれる元素によって置換されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の二次電池。
  5. 前記正極層、前記負極層、前記電解質層のうち少なくとも1つの層は、Liと、B、C、N、O、F、Mg、Al、Si、P、S、Cl、V、Zn、Ga、Ge、Se、Br、In、Sn、Sb、Te、I、Biの中から選ばれる少なくとも1種の元素と、を構成元素の一部とする化合物を含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の二次電池。
  6. アルカリ土類元素、Al、Sc、Ga、Y、In、ランタノイド元素の中から選ばれる1種以上の元素Maと、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの中から選ばれる1種以上の元素Mbと、を構成元素の一部とする第1の複酸化物を含む第1の混合物をシート状に成型する工程と、
    Liと第4族の元素とを構成元素の一部とするスピネル型結晶または岩塩型結晶の第3の複酸化物を含む第2の混合物をシート状に成型する工程と、
    前記第1の混合物のシートと前記第2の混合物のシートとを積層して積層体とする工程と、
    前記積層体を焼成する工程と、
    焼成された前記積層体の少なくとも一方の面に集電体を形成する工程と、を備えた二次電池の製造方法。
  7. 前記第1の複酸化物は、下記組成式(1)を満たす、請求項6に記載の二次電池の製造方法。
    MaLi0.5Mb0.54 ・・・(1)
  8. 前記第1の複酸化物は、下記組成式(2)を満たす、請求項6に記載の二次電池の製造方法。
    MaMbO3 ・・・(2)
  9. 前記元素Maを構成元素の一部とする、ペロブスカイト型結晶もしくはペロブスカイト類似型結晶、ガーネット型結晶もしくはガーネット類似型結晶またはNASICON型結晶のいずれかに分類される電解質を含む第3の混合物をシート状に成型する工程をさらに備え、
    前記積層体とする工程は、前記第1の混合物のシートと、前記第3の混合物のシートと、前記第2の混合物のシートとを順に積層する、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の二次電池の製造方法。
  10. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の二次電池を備えた電子機器。
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