JP2010015942A - 正極部材、およびリチウム電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電容量が高く、サイクル特性に優れるリチウム電池に使用される正極部材、およびこの正極部材を使用したリチウム電池を提供する。
【解決手段】正極部材10は、正極集電層1と、この正極集電層1の一面側に配されて、放電時に結晶構造が膨張する第1正極活物質を含有する第1活物質層2aと、正極集電層1の他面側に配されて、放電時に結晶構造が収縮する第2正極活物質を含有する第2活物質層2bとを備える。この正極部材10を使用してリチウム電池20を作製すれば、電池の充放電時に正極部材10の厚みの変化が抑制される。その結果、この厚みの変化に起因して放電容量が低下し難く、サイクル特性に優れるリチウム電池20とできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極と負極とこれら電極の間に配置される電解質層とを備えるリチウム電池、およびこのリチウム電池に使用される正極部材に関するものである。
リチウム電池は、正極と負極とこれら電極の間に配置される電解質層とを備える。各電極は、活物質を含有する活物質層と集電機能を有する集電層とを備える。このリチウム電池は、充放電時に、正極活物質層と負極活物質層との間でリチウムイオンの授受を行うので、これら活物質層が膨張・収縮を繰り返すことになる。電極が膨張と収縮を繰り返すと、活物質層が集電層から剥離するなどの不具合が生じる。特に、このような不具合は、負極よりも一般的に厚さの大きな正極において顕著であり、対策を講じることが望まれていた。
上記問題点の対策として、例えば、特許文献1や2の技術では、正極活物質層に2種類の活物質を含有させている。具体的には、充電時に結晶構造が膨張する正極活物質と、同じく充電時に結晶構造が収縮する正極活物質とを混合して正極活物質を構成している。
特開平5−82131号公報 特開平8−50895号公報
しかし、上記特許文献に記載の技術では、活物質層自体の体積変化を抑えることでサイクル特性が改善されるものの、正極活物質の利用率が低く、放電容量が小さいリチウム電池しかできなかった。その原因は次のように推定される。
活物質層中に膨張する活物質と収縮する活物質が混合されていると、
活物質同士の接触、もしくは結合が不十分になって、活物質の利用率が低下する。また、特許文献2では、活物質同士の接触、もしくは結合が維持し易いように焼結しているが、焼結したことにより2種類の活物質間の界面で相互拡散が生じ、活物質の利用率が低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、放電容量が高く、サイクル特性に優れるリチウム電池に使用される正極部材、およびこの正極部材を使用したリチウム電池を提供することにある。
本発明は、正極と負極とこれら電極の間に配置される電解質層とを備えるリチウム電池に使用される正極部材に係る。本発明正極部材は、正極集電層と、この正極集電層の一面側に配されて、放電時に結晶構造が膨張する第1正極活物質を含有する第1活物質層と、前記正極集電層の他面側に配されて、放電時に結晶構造が収縮する第2正極活物質を含有する第2活物質層とを備えることを特徴とする。
また、本発明リチウム電池は、本発明正極部材と、この正極部材の表面と裏面の各々に積層される電解質層と、各活物質層との間に固体電解質層を挟みこむ負極層とを備えることを特徴とする。
本発明正極部材は、正極集電層を挟んで放電時に膨張する第1活物質層と収縮する第2活物質層とが配置されているので、この正極部材を使用して作製されたリチウム電池では、放電に伴う正極部材全体の厚さ方向の膨張と収縮が抑制される。また、充電時には、第1活物質層が収縮し、第2活物質層が膨張するので、正極部材全体の厚さ方向の膨張と収縮が抑制される。そのため、電池の充放電に伴い活物質層が正極集電層から剥離するなどの不具合が生じ難く、サイクル特性に優れたリチウム電池とすることができる。
放電時に結晶構造が膨張する第1正極活物質として、代表的にはLi1−XMn(0≦X≦1)やLi1−XNi0.5Mn1.5(0≦X≦1)などを挙げることができる。また、放電時に結晶構造が収縮する前記第2正極活物質として、代表的にはLi1−XCoO(0≦X≦1)や、Li1−XNiO(0≦X≦1)などを挙げることができる。特に、第1正極活物質をLi1−XMn(0≦X≦1)、第2正極活物質をLi1−XCoO(0≦X≦1)とすることが好ましい。
以下、第1活物質層と第2活物質層の態様について説明する。
本発明正極部材は、既に述べたように、正極集電層の一面側に第1活物質層を備え、正極集電層の他面側に第2活物質層を備えていれば良いが、一面側と他面側のそれぞれに、第1活物質層と第2活物質層の両方を備えていても良い。この場合、一面側と他面側のそれぞれにおいて第1活物質層と第2活物質層を何層備えていても良いが、作製の手間やサイズの制限から一層ずつとすることが好ましい。
一面側と他面側のそれぞれにおいて各1層ずつの第1活物質層と第2活物質層とを備えるのであれば、その配置の組み合わせは以下のようになる。
[1](第1活物質層)―(第2活物質層)―(正極集電層)―(第1活物質層)―(第2活物質層)
[2](第1活物質層)―(第2活物質層)―(正極集電層)―(第2活物質層)―(第1活物質層)
[3](第2活物質層)―(第1活物質層)―(正極集電層)―(第1活物質層)―(第2活物質層)
上記[1]〜[3]の構成によれば、充放電時の正極部材の膨張・収縮を効果的に抑制できるし、正極部材の製造が比較的容易である。特に、構成[2]、[3]によれば、正極集電層の表裏に対称に活物質層が積層されているので、リチウム電池としたときに、活物質層が集電層から剥離し難く、サイクル特性に優れる。
上記のように、第1活物質層と第2活物質層を何層形成するかにかかわらず、第1活物質層の放電時の膨張に伴う厚みの増加量と、第2活物質層の放電時の収縮に伴う厚みの減少量とが実質的に同一であることが好ましい。このように構成すると、第1活物質層の厚みの増加分を第2活物質層の厚みの減少分が相殺するので、充放電に伴う正極部材全体の厚みの変化を実質的になくすことができる。そのため、正極部材に備わる活物質層と集電体層との密着を維持することができる。特に、電解質層が固体電解質からなる場合、正極部材の活物質層と固体電解質層との密着性も問題になるが、正極部材の厚みが充放電に伴って実質的に変化しないのであれば、固体電解質層が正極部材から剥離するなどの不具合も生じ難い。その結果、リチウム電池のサイクル特性を向上させることができる。
また、第1活物質層と第2活物質層との厚みの比は、3:7〜7:3とすると良い。厚みの比は、第1活物質層と第2活物質層にどの活物質を使用するかによって適宜選択すれば良い。好ましくは、放電時における第1活物質層の厚みの増加量と、第2活物質層の厚みの減少量とが実質的に同じになるように選択すると良い。
本発明正極部材を使用してリチウム電池を作製すると、充放電に伴う正極部材全体の膨張・収縮が抑制されるので、正極部材の活物質層が集電体層から剥離し難い。特に、全固体型リチウム電池では、充放電に伴う正極活物質層の厚みの変化が抑制されているので、正極部材から固体電解質層が剥離し難くなる。その結果、サイクル特性に優れたリチウム電池とすることができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
<全体構成>
図1は、本発明リチウム電池の一例を示す概略図である。図1に示すように、リチウム電池20は、正極部材10と、この正極部材10の表面側(紙面左側)と裏面側(紙面右側)とに順次積層される固体電解質層(SE層)3A,3Bおよび負極層4A,4Bとを備える。以下、各構成部材を説明する。
≪正極部材≫
正極部材10は、正極集電層1と、集電層1を挟み込むように配置される2つの正極層2A,2Bとからなる。
(正極集電層)
正極集電層1は、所定の厚さを有する導電性の部材である。この正極集電層1の材料としては、例えば、CuやNi、Pdなどの金属やステンレスなどの合金、あるいはITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)などの導電性酸化物を利用することができる。
集電層1は、箔状の部材としても良いし、後述する実施例のように正極層2A,2Bと一体の焼結体としても良い。この正極集電層1の厚さは、1〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲とすると良い。この範囲の厚さとすることで、十分な集電機能を有する集電層1とすることができる。
なお、集電層1を含む各層の膜厚は、誘導結合プラズマ発光分光分析法(inductively coupled plasma emission spectroscopy)で求めることができる。
(正極層)
正極層2A,2Bはそれぞれ、第1活物質層2aと第2活物質層2bとを備える。図1に示す両正極層2A,2Bの第1活物質層2aは正極集電層1側に配されており、各層の並びは紙面左側から[2b―2a―1―2a―2b]である。その他、各層の並びは、[2a―2b―1―2b―2a]としても良いし、[2b―2a―1―2b―2a]としても良い。また、正極層2A,2Bをそれぞれ単層とした構成、即ち、[2a−1−2b]としてもかまわない。
活物質層2a,2bに含有される正極活物質としては、Liの複合酸化物や硫化物を使用することができる。特に、Liの複合酸化物であるLi1−XCoO(0≦X≦1)や、Li1−XMn(0≦X≦1)、Li1−XNiO(0≦X≦1)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3などを利用することができる。これら複合酸化物のうち、LiMn(0≦X≦1)、Li1−XNi0.5Mn1.5(0≦X≦1)は、放電時に結晶構造が膨張する活物質であり、第1活物質層2aとして好適である。また、LiCoO(0≦X≦1)、Li1−XNiO(0≦X≦1)は、放電時に結晶構造が収縮する活物質であり、第2活物質層2bとして好適である。これら活物質層2a,2bは、カーボンブラックなどの導電助材を含んでいても良い。
正極層2A,2B(活物質層2a,2b)は、PVD法やCVD法などの気相法や、粉末焼結法などの固相法により形成することができる。各正極層2A,2Bの厚さは、気相法で形成するのであれば0.2〜15μm程度、固相法で形成するのであれば50〜500μm程度とすることができる。
各活物質層2a,2bの厚みの割合は、3:7〜7:3とすることが好ましい。特に、活物質層2aにLiMnを、活物質層2bにLiCoOを使用する場合、両活物質層の厚みの割合は5:5とすることが好ましい。このようにすると、電池の充放電の際に、正極部材10の厚さ方向の膨張・収縮差を実質的になくすことができる。
≪SE層≫
SE層3A,3Bは、上述した正極部材10の表面と裏面の各々に積層されている。SE層3A,3Bは、例えば、Li−P−O−Nや、Li−P−S−O、LiSとPとからなるLi−P−S、Li−La−Ti−O、Li−La−Zr−Oのアモルファス膜あるいは多結晶膜などで構成することができる。このSE層3A,3Bの厚さは、1〜10μm程度とすると良い。また、SE層3A,3Bの形成には、固相法や気相法を利用できる。
≪負極層≫
負極層4A,4Bは、例えば、Li金属及びLi金属と合金を形成することのできる元素よりなる群より選ばれる1つ、若しくはこれらの混合物又は合金が好適に使用できる。Liと合金を形成することのできる元素としては、AlやSi、Sn、Bi、In、Agなどを挙げることができる。LiやLiと合金を形成することのできる元素からなる負極層4A,4Bは、負極層自体に集電体としての機能を持たせることができる。この負極層4A,4Bの厚さは、0.5〜50μm程度とすると良い。また、負極層4A,4Bの形成には、気相法や固相法を利用することができる。その他、箔状のLiなどをSE層3A,3Bに貼り付けることで負極層4A,4Bを形成しても良い。
図1のリチウム電池では、負極層4A,4Bの外側に負極集電体5A,5Bを設けている。負極集電体5A,5Bは、例えば、CuやNi、Fe、Cr、及びこれらの合金から選択される1種が好適に利用できる。なお、上段で述べたように負極層4A,4Bが集電体を兼ねる構成とするのであれば、負極集電体5A,5Bは省略することができる。
≪その他≫
活物質層2a,2bを酸化物、SE層3A,3Bを硫化物とすると、両層の界面近傍に空乏層が形成され、リチウム電池20の特性を低下させる。その対策として、これら両層の間に空乏層の形成を抑制するための緩衝層(図示せず)を形成することが好ましい。緩衝層の材料としては、例えば、LixLa(2−x)/3TiO(x=0.1〜0.5)、Li7+xLaZr12+(x/2)(−5≦x≦3)、LiTi12、Li3.6Si0.60.4、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO、Li1.8Cr0.8Ti1.2(PO、Li1.4In0.4Ti1.6(PO、LiTaOおよび、LiNbOなどを挙げることができる。緩衝層の厚さは、2nm〜1μm、好ましくは5nm〜30nmとすると良い。
また、正極部材10の側面(図1の上面)には絶縁コート6を設けても良い。絶縁コート6は、負極集電層5A,5Bを折り曲げたときに、正極部材10の集電層1に直接接触して短絡しないようにする。この絶縁コート6は、例えば、エポキシ樹脂などの絶縁材料から構成すれば良い。
図1に記載のようなリチウム電池(実施例1)を作製し、その放電容量とサイクル特性を測定した。また、従来の構成を備えるリチウム電池(比較例1,2)を作製し、同じく放電容量とサイクル特性を測定した。以下、実施例1、比較例1,2の構成を詳細に説明する。
[実施例1]
まず、図1に示す正極部材10を作製した。正極部材10の作製にあたっては、金型に第2活物質層2bとなるLiCoO粉末、第1活物質層2aとなるLiMn粉末、正極集電層1となるNi粉末、第1活物質層2aとなるLiMn粉末、第2活物質層2bとなるLiCoO粉末とがそれぞれ層をなすように配置する。そして、層状に金型に配置された粉末を60MPaで加圧して成形体を形成した後、この成形体を1050℃×3時間焼結した。集電層1の厚さは10μm、各活物質層2a,2bの厚さは30μmであった。
次に、エキシマレーザアブレーション法により、正極層2A,2Bの上に、LiNbOを蒸着することで緩衝層を形成した。緩衝層の厚さは20nmであった。
パルスレーザデポジション法により、緩衝層の上に、Li−P−S組成のSE層3A,3Bを形成した。SE層3A,3Bの形成の際は、硫化リチウム(LiS)及び五硫化リン(P)を原料とし、SE層3A,3BにおけるLi/Pのモル比が3.0となるように調整した。SE層3A,3Bのそれぞれの厚さは、5μmであった。
抵抗加熱蒸着法により、SE層3A,3Bの上に、Liを蒸着することで負極層4A,4Bを形成した。負極層4A,4Bのそれぞれの厚さは、19μmであった。
最後に、負極層4A,4Bに厚さ10μmのCu箔からなる負極集電体5A,5Bを貼り合わせてリチウム電池20を完成した。
[比較例1]
比較例1として、正極部材10に備わる正極層2A,2BをそれぞれLiCoOのみで構成したリチウム電池を作製した。この正極層2A,2Bの厚さはそれぞれ60μmであった。正極層2A,2B以外の構成は実施例1と同様である。
[比較例2]
比較例2として、正極部材10に備わる正極層2A,2BをそれぞれLiCoOとLiMnとをモル比1:1で混合し、焼結した混合焼結体とした。この正極層2A,2Bの厚さはそれぞれ60μmであった。正極層2A,2B以外の構成は実施例1と同様である。
以上説明した実施例1、比較例1,2の構成と寸法を以下の表1に示す。
Figure 2010015942
[測定結果]
表1に示す実施例1、比較例1,2のリチウム電池の放電容量(μAh)、正極利用率(%)、および容量維持サイクルを測定した。放電容量は、測定電流50μAで行った。正極利用率(%)は、理論容量に対する測定容量の比を百分率で表したものである。容量維持サイクルは、初期容量を100としたときに、容量が80%を維持していたサイクル数を示す。これらの結果を表2に示す。
Figure 2010015942
表2の結果から明らかなように、比較例1のリチウム電池は、放電容量は高いものの容量維持サイクルが少なかった。これは、正極層2A,2Bが放電時に収縮するLiCoOのみからなるため、充放電に伴う正極層2A,2Bの厚みの変化が大きいからであると推察される。実際、比較例1のリチウム電池を解体して調べた結果、正極層2A,2Bと集電体層1との間、正極層2A,2BとSE層3A,3B(緩衝層)との間に剥離が生じていた。
また、比較例2のリチウム電池は、容量維持サイクルは多いものの、正極利用率(%)が低く、そのため放電容量が低かった。これは、正極層2A,2Bが、2種材料の混合体であるため、含有される活物質が劣化しているからであると推察される。
上記比較例に対して、実施例1のリチウム電池は、放電容量が比較的高く、容量維持サイクルも大きく、性能のバランスに非常に優れていることが明らかになった。
なお、本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
本発明正極部材は、放電容量が高く、サイクル特性に優れたリチウム電池の構成部材として好適に利用することができる。また、本発明リチウム電池は、携帯機器の電源などに好適に利用することができる。
実施形態に係るリチウム電池の概略構成図である。
符号の説明
20 リチウム電池
10 正極部材
1 正極集電層 2A,2B 正極層
2a 第1活物質層 2b 第2活物質層
3A,3B 固体電解質層(SE層)
4A,4B 負極層
5A,5B 負極集電層
6 絶縁コート

Claims (10)

  1. 正極と負極とこれら電極の間に配置される電解質層とを備えるリチウム電池に使用される正極部材であって、
    正極集電層と、
    この正極集電層の一面側に配されて、放電時に結晶構造が膨張する第1正極活物質を含有する第1活物質層と、
    前記正極集電層の他面側に配されて、放電時に結晶構造が収縮する第2正極活物質を含有する第2活物質層とを備えることを特徴とする正極部材。
  2. 前記正極集電層の一面側に、第1活物質層と第2活物質層の両方を備え、
    前記正極集電層の他面側に、第1活物質層と第2活物質層の両方を備えることを特徴とする請求項1に記載の正極部材。
  3. 前記正極集電層の一面側に、第2活物質層、第1活物質層が順次積層され、
    前記正極集電層の他面側に、第1活物質層、第2活物質層が順次積層されていることを特徴とする請求項2に記載の正極部材。
  4. 前記正極集電層の一面側に、第2活物質層、第1活物質層が順次積層され、
    前記正極集電層の他面側に、第2活物質層、第1活物質層が順次積層されていることを特徴とする請求項2に記載の正極部材。
  5. 前記正極集電層の一面側に、第1活物質層、第2活物質層が順次積層され、
    前記正極集電層の他面側に、第1活物質層、第2活物質層が順次積層されていることを特徴とする請求項2に記載の正極部材。
  6. 前記第1正極活物質は、Li1−XMn(0≦X≦1)、またはLi1−XNi0.5Mn1.5(0≦X≦1)であり、
    前記第2正極活物質は、Li1−XCoO(0≦X≦1)、またはLi1−XNiO(0≦X≦1)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の正極部材。
  7. 前記第1正極活物質は、Li1−XMn(0≦X≦1)であり、
    前記第2正極活物質は、Li1−XCoO(0≦X≦1)であることを特徴とする請求項6に記載の正極部材。
  8. 第1活物質層の放電時の膨張に伴う厚みの増加量と、第2活物質層の放電時の収縮に伴う厚みの減少量とが実質的に同一であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の正極部材。
  9. 前記第1活物質層と第2活物質層との厚みの比は、3:7〜7:3であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の正極部材。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の正極部材と、
    この正極部材の表面と裏面の各々に積層される電解質層と、
    各活物質層との間に固体電解質層を挟みこむ負極層とを備えることを特徴とするリチウム電池。
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