JP2018041407A - 車両用運転者異常通知装置 - Google Patents

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彰 貝野
Akira Kaino
彰 貝野
由貴 藤原
Yuki Fujiwara
由貴 藤原
陽子 星野
Yoko Hoshino
陽子 星野
吉田 誠
Makoto Yoshida
吉田  誠
久美子 竹之内
Kumiko Takenouchi
久美子 竹之内
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Abstract

【課題】車両の運転者の異常状態を検出して、該異常状態を通知する際の、同乗者や車両周囲の者の混乱を抑制する。
【解決手段】異常状態深刻度判定手段により、運転者が異常状態であると判定されたときに、所定の複数の対象者に、運転者が異常状態であることをそれぞれ通知可能な複数の通知手段と、運転者が異常状態であると判定されたときに、異常状態深刻度判定手段により判定される、運転者の異常状態の深刻度に基づいて、複数の対象者の中から、運転者が異常状態であることを通知する通知対象者を決定し、複数の通知手段のうち該決定された通知対象者を通知対象とする通知手段を作動させる通知制御手段とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用運転者異常通知装置に関する。
従来より、車両の運転者が異常状態になったときに、該運転者が異常状態であることを通知する車両用運転者異常通知装置が知られている。
例えば、特許文献1には、車両が走行レーンから逸脱したとき又は車両が走行レーンから逸脱する可能性が所定値以上であるときに、警報音を発生する車両用運転者異常通知装置が開示されている。
また、特許文献1の車両用運転者異常通知装置では、車両の運転者の疲労度を算出して、算出した疲労度に応じて、上記警報音の音量や音声を設定することが開示されている。
特開2014−21913号公報
ところで、車両の運転者に異常状態がみられる場合であっても、該異常状態が、運転に支障が無い程度のものであることがある。
上記異常状態が運転に支障がない程度のものであるときには、運転者に対して上記異常状態を通知して、運転者に自発停車を促せばよく、車両の同乗者に対して上記異常状態を通知してまで、運転者に停車を促す必要はない。寧ろ、上記異常状態が運転に支障がない程度のものであるときに、車両の同乗者に対して上記異常状態を通知すると、該同乗者に混乱を招いてしまうおそれがある。また、上記異常状態が運転に支障がない程度のものであるときに、運転者の異常状態が、車両周囲の者(歩行者や他の車両の運転者)にまで通知されると、さらに、上記車両周囲の者の混乱を招いてしまうおそれがある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の運転者の異常状態を検出して、該異常状態を通知する際の、同乗者や車両周囲の者の混乱を抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、車両用運転者異常通知装置を対象として、車両の運転者の状態を検出するための運転者状態検出手段と、上記運転者状態検出手段により検出された運転者状態に基づいて、上記運転者が異常状態であるか否かを判定するとともに、上記運転者が異常状態であるときには、上記運転者の異常状態の深刻度を判定する異常状態深刻度判定手段と、上記異常状態深刻度判定手段により、上記運転者が異常状態であると判定されたときに、所定の複数の対象者に、上記運転者が異常状態であることをそれぞれ通知可能な複数の通知手段と、上記異常状態深刻度判定手段により、上記運転者が異常状態であると判定されたときに、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度に基づいて、上記複数の対象者の中から、上記運転者が異常状態であることを通知する通知対象者を決定し、上記複数の通知手段のうち、該決定された通知対象者を通知対象とする通知手段を作動させる通知制御手段とを備える、という構成とした。
この構成によると、運転者が異常状態であると判定されたときに、運転者の異常状態の深刻度に基づいて、運転者が異常状態であることを通知する通知対象者が決定されるため、例えば、上記異常状態が運転に支障がない程度のものであるときには、運転者のみを、通知対象者として決定するようにしておけば、運転者には、自身の異常状態を通知する一方、運転者以外の者には、運転者の異常状態を通知しないようにすることができ、運転者の異常状態を通知する際の、同乗者や車両周囲の者の混乱を抑制することができる。
上記車両用運転者異常通知装置において、上記所定の複数の対象者は、上記運転者を含み、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度は、上記運転者状態に基づいて複数段階に分けられており、上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、最も軽度な段階の深刻度である第1レベルであるときには、上記運転者を、上記通知対象者として決定するように構成されている、ことが望ましい。
この構成により、運転者が異常状態であると判定され、その異常状態の深刻度が、最も軽度な段階の深刻度であるときには、運転者のみが、通知対象者として決定されるため、運転者以外の者には、運転者が異常状態であることを通知しないようにすることができ、運転者の異常状態を通知する際の、同乗者や車両周囲の者の混乱を一層抑制することができる。
また、上記異常状態の深刻度が上記第1レベルであるときには、運転者は、自身の異常状態を自覚していない可能性があるため、運転者を、通知対象者として、通知手段によって運転者に上記異常状態を通知することによって、運転者に上記異常状態を自覚させ、運転者に自発的な停車を促すことができる。
上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が第1レベルであるときに、上記運転者を、上記通知対象者として決定する車両用運転者異常通知装置の一実施形態では、上記所定の複数の対象者は、上記車両の同乗者をさらに含み、上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者と上記同乗者とを、上記通知対象者として決定するように構成されている。
この構成により、運転者の異常状態の深刻度が、第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、同乗者にも、運転者が異常状態であることを通知して、上記同乗者の協力を得ながら上記車両を安全に停止させることができる。
上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が第1レベルであるときに、上記運転者を、上記通知対象者として決定する車両用運転者異常通知装置の他の実施形態では、上記所定の複数の対象者は、上記車両の周囲の者をさらに含み、上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者と上記車両の周囲の者とを、上記通知対象者として決定するように構成されている。
すなわち、運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者による運転が難しい可能性があり、安全性の観点から、上記車両の周囲を走行する他の車両の運転者や上記車両の周囲を歩く歩行者などの車両周囲の者にも、運転者が異常状態であることを通知することが望ましい。そこで、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、運転者と車両周囲の者とを、上記通知対象者として決定することで、安全性の向上を図ることができる。
上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が第1レベルであるときに、上記運転者を、上記通知対象者として決定する車両用運転者異常通知装置の、上記一実施形態及び上記他の実施形態と異なる別の実施形態では、上記所定の複数の対象者は、上記車両の同乗者及び上記車両の周囲の者をさらに含み、上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも一段階高い深刻度である第2レベルであるときには、上記運転者と上記同乗者とを、上記通知対象者として決定し、さらに、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第2レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者、上記同乗者及び上記車両の周囲の者を、上記通知対象者として決定するように構成されている。
この構成により、運転者の異常状態の深刻度が、上記第2レベルであり、上記運転者が運転はできるが停車が望まれるようなときには、上記同乗者の協力を得て、運転者による停車を促すようにすることができる。また、運転者の異常状態の深刻度が、上記第2レベルよりも高い段階の深刻度であり、上記運転者による運転が難しいときには、上記車両の周囲の者に、運転者が異常状態であることを通知して注意喚起することで、安全性の向上を図ることができる。
上記通知制御手段が、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときに、上記同乗者が上記通知対象者として決定される車両用運転者異常通知装置において、上記車両に上記同乗者が乗車しているか否かを判定する同乗者判定手段をさらに備え、上記通知制御手段は、上記同乗者判定手段によって、上記車両に上記同乗者が乗車していないと判定されたときには、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときであっても、上記同乗者を、上記通知対象者として決定しないように構成されている、ことが望ましい。
すなわち、車両に同乗者が乗車していないときには、同乗者を、通知対象者として決定して、該同乗者を対象とする通知手段を作動させたとしても、運転者に自発停車を促すという効果は得られにくい。また、上記効果の得られにくい通知手段を作動させるエネルギー(バッテリの電力など)に無駄が生じることになる。そのため、上述の構成にすることで、エネルギーの無駄を生じさせることなく、上記効果を得ることができる。
上記車両用運転者異常通知装置の一実施形態では、上記複数の通知手段のうち、上記運転者を対象とする通知手段は、上記運転者が視認可能な位置に設けられたヘッドアップディスプレイである。
この構成により、運転者に、運転者自身が異常状態であることを確実に通知することができる。
或いは、車両用運転者異常通知装置の他の実施形態では、上記複数の通知手段のうち、上記運転者を対象とする通知手段は、メーターディスプレイに設けられていてもよい。
すなわち、運転者は、車両の運転中には、車速等を確認するためにメーターディスプレイを頻繁に見るため、上記運転者を対象とする通知手段をメーターディスプレイに設けることによって、運転者に、運転者自身が異常状態であることを確実に通知することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用運転者異常通知装置によると、運転者が常状態であると判定されたときに、運転者の異常状態の深刻度に基づいて、上記運転者が異常状態であることを通知する通知対象者が決定されるため、運転者の異常状態を通知する際の、同乗者や車両の周囲の者の混乱を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る車両用運転者異常通知装置が搭載された車両の車室内を示す概略図である。 車両用運転者異常通知装置の構成を示すブロック図である。 運転者の異常状態の深刻度を判定するためのデータを取得するフローチャートである。 運転者が正常状態のときの、運転者の頭部挙動と車両に作用する横Gとの関係を示すグラフである。 運転者が異常状態のときの、運転者の頭部挙動と車両に作用する横Gとの関係を示すグラフである。 運転者の異常状態の深刻度を判定するためのマップである。 運転者の異常状態の深刻度と各深刻度において想定される運転者の状態と運転者の異常状態を通知する対象との関係の一例を示す表である。 運転者の異常状態を通知する際のフローチャートの一部である。 運転者の異常状態を通知する際のフローチャートの残部である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用運転者異常通知装置が搭載された車両1を概略的に示す。この車両1は4人乗り用の車両であって、車室内には、運転者Dが着座する運転席シート2、運転者D以外の車両1の乗員である同乗者Rが着座する助手席シート3及び後部座席シート4が設けられている。
車両1の車室内において、運転席シート2及び助手席シート3の車両前側(車室の車両前側端)には、インストルメントパネル5が車幅方向に延びるように設けられ、インストルメントパネル5の車両前側端からは、フロントガラス7が上方に向かって広がっている。また、インストルメントパネル5における運転席側の上面には、フロントガラス7における運転席から視認可能な部分に画像や文字などの情報を投影するヘッドアップディスプレイ60aが配設されおり、インストルメントパネル5における運転席側の側面の部分には、メーターディスプレイ60bが配設されている。さらに、インストルメントパネル5の車幅方向中央部の上面には、ナビゲーション用の画像等を表示するセンターディスプレイ61bが配設されている。
また、上記車室内において、運転席シート2の車両前側かつ車両上側の位置には、運転席シート2に着座した運転者Dを含めて車室内を撮影する車室内カメラ11が設けられている。また、運転席シート2、助手席シート3及び後部座席シート4には、後述するシートウエイトセンサ13がそれぞれ設けられている。
次に、車両用運転者異常通知装置の構成について、図2により説明する。
本実施形態に係る車両用運転者異常通知装置は、車両1の運転者Dの状態を検出して、該運転者Dが異常状態にあると判定されたときに、運転者Dが異常状態であることを通知対象者に通知するものであって、車室内カメラ11と、車両Gセンサ12と、シートウエイトセンサ13と、コントロールユニット50と、運転者用通知部60と、同乗者用通知部61と、車外用通知部62とを備えている。
コンロトールユニット50は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROMにより構成されてプログラム及びデータを格納するメモリ(後述の記憶部50a)と、電気信号の入出力をする入出力(I/O)バスと、を備えている。
コントロールユニット50には、車室内カメラ11からの、運転者Dの頭部挙動を少なくとも含む運転者状態を示す画像データに関する信号と、車両1に作用する横G、具体的には、車両1の車幅方向の実加速度を検出する車両Gセンサ12からの信号と、運転席シート2、助手席シート3及び後部座席シート4に作用する荷重を検出するシートウエイトセンサ13からの信号とが入力されるようになっている。
そして、コントロールユニット50は、上記入力した信号に基づいて、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62に対して出力信号を出す。
運転者用通知部60は、コンロトールユニット50から送られる情報に基づいて、運転者Dに対して、運転者D自身の異常状態を通知するものであり、例えば、ヘッドアップディスプレイ60aやメーターディスプレイ60bである。ヘッドアップディスプレイ60aは、運転者の異常状態が検出されたことを表す情報(「運転者異常検出」の文字など)を、フロントガラス7における運転席シート2の車両前側の部分に投影することで、運転者Dに対して、運転者D自身の異常状態を通知する。メーターディスプレイ60bは、例えば、運転者異常検出のランプを点灯させたり、運転者異常の文字情報を表示したりすることで、運転者Dに対して、運転者D自身の異常状態を通知する。
同乗者用通知部61は、コントロールユニット50から送られる情報に基づいて、同乗者Rに対して、運転者Dが異常状態であることを通知するものであり、例えば、車両1に設けられたスピーカ61a、センターディスプレイ61b、及び、コントロールユニット50に対して事前に登録された、同乗者Rの所持するスマートフォン61cなどである。上記スピーカ61aは、警告音や音声を発することで、同乗者Rに対して、運転者Dが異常状態であることを通知する。センターディスプレイ61bは、運転者Dが異常状態であることを示す情報(車両1のふらつき度合いの変化を示すグラフやアクセル操作のふらつき度合いの変化を示すグラフなど)を表示することで、同乗者Rに対して、運転者Dが異常状態であることを通知する。上記スマートフォン61cは、Bluetooth(登録商標)を介して、コントロールユニット50と通信して、上記スマートフォン61cのアラームを鳴らす等することで、同乗者Rに対して、運転者Dが異常状態であることを通知する。
車外用通知部62は、コントロールユニット50から送られる情報に基づいて、車両1の周囲を走行する他の車両の運転者や車両1の周囲にいる歩行者などの、車両周囲の者に対して、運転者Dが異常状態であることを通知するものであり、例えば、車両1のハザードランプ62aや車両1に設けられた車車間通信装置62bなどである。車両1のハザードランプ62aは、該ハザードランプ62aを点滅させることによって、車両周囲の者に対して、運転者Dが異常状態であることを通知する。上記車車間通信装置62bは、車両1から上記他の車両に対して、車両1の運転者Dが異常状態であることを示す情報を送り、例えば、上記他の車両に設けられたセンターディスプレイに該情報を表示することで、上記他の車両の運転者に対して、車両1の運転者Dが異常状態であることを通知する。
以上のことから、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62は、上記通知対象者に上記運転者が異常状態であることを通知する通知手段を構成する。尚、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62として記載したもの(ヘッドアップディスプレイ60a等)は、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62の一例であって、他の機器が、運転者用通知部60、同乗者用通知部61又は車外用通知部62として構成されていてもよい。
本実施形態では、コントロールユニット50は、運転者Dが異常状態であることを通知する際の、同乗者Rや車両周囲の人間の混乱を抑制するために、運転者Dの異常状態の深刻度に基づいて、運転者Dが異常状態であることを通知する通知対象者を選択して、該通知対象者を決定し、該決定された通知対象者を通知対象とする通知部を作動させるようにしている。コントロールユニット50には、上記のような通知対象者の選択及び通知部の起動を行うために、記憶部50aと、異常状態深刻度判定部50bと、通知制御部50cと、同乗者判定部50dとが設けられている。
記憶部50aは、車室内カメラ11により検出された上記運転者状態に関するデータを記憶して、該データを蓄積する。
図3には、運転者Dの頭部挙動を含む運転者状態に関するデータを蓄積する際のコントロールユニット50による処理動作を表すフローチャートに示している。
先ず、ステップS101おいて、車室内カメラ11によって、運転者Dの頭部挙動を検出して、コントロールユニット50に、運転者Dの頭部挙動に関するデータを送信させる。
次のステップS102において、記憶部50aに、上記データを記憶させて、上記データを蓄積し、その後リターンする。
コントロールユニット50は、図4のフローチャートに基づく処理を、50msec〜100msecの毎に実行し、運転者Dの頭部挙動に関するデータを蓄積する。
尚、車室内カメラ11では、運転者Dの頭部挙動に関するデータ以外にも、上記運転者状態として、例えば、運転者Dのまぶたの挙動に関するデータ等を取得可能であり、記憶50aは、該運転者Dのまぶたの挙動に関するデータ等も蓄積してもよい。
異常状態深刻度判定部50bは、車室内カメラ11により取得される運転者の頭部挙動に関するデータ及び車両Gセンサ12より検出される車両1に作用する横Gに基づいて、運転者Dが異常状態であるか否かを判定するとともに、運転者Dが異常状態であると判定されるときには、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する。すなわち、異常状態深刻度判定部50bは異常状態深刻度判定手段を構成する。
以下、異常状態深刻度判定部50bによる、運転者Dが異常状態であるか否かの判定、及び、運転者Dの異常状態の深刻度の判定について、図4〜図6を参照しながら具体的に説明する。
異常状態深刻度判定部50bは、先ず、記憶部50aから運転者Dの頭部挙動に関するデータを読み込む。
次に、上記データから運転者Dの頭部の左右方向の加速度を算出し、運転者Dの頭部の左右方向の加速度と、車両Gセンサ12によって検出される、車両1に作用する横Gとを比較する。尚、詳しくは後述するが、上記比較は、車両1に作用する横Gが所定値(0.1G程度)を超える横Gであるときにのみ行われるため、基本的に、車両1がカーブを曲がる最中又は曲がった後に行われる。
図4には、運転者Dが正常状態のときの、運転者Dの頭部の左右方向の加速度と車両1に作用する横Gとの関係を示す。車両1がカーブを曲がる際に、車両1に作用する横Gは、該カーブの曲がり始めから徐々に増大し、上記カーブの中腹付近において最大となり、曲がり終わりに向って徐々に減少するような変化を示す。上記横Gは、車両1の運転者Dの頭部に作用するところ、運転者Dの状態が正常状態であれば、運転者Dは上記横Gに抵抗しようとするため、運転者Dの頭部は、上記横Gの変化に対して遅れて動く。そのため、運転者Dの状態が正常状態のときには、運転者Dの頭部の左右方向の加速度は、上記横Gに対して遅れてゆっくりと上昇して最大となった後、ゆっくりと減少するような変化を示す。
一方で、運転者Dに疲労が蓄積するなどして、運転者Dが異常状態となったときには、運転者Dの首の筋力が低下するため、運転者Dの頭部は、上記横Gに対する抵抗力が低下して、上記横Gに対して追従しやすくなる。そのため、図5に示すように、運転者Dが異常状態であるときには、運転者Dの頭部の左右方向の加速度は、運転者Dが正常状態であるときと比べて、上記横Gの上昇に伴い素早く上昇して最大となった後、素早く減少するような変化を示す。
したがって、運転者Dが正常状態であるときと、運転者Dが異常状態であるときとでは、車両1に作用する横Gに対する運転者Dの頭部挙動が異なる。具体的には、運転者Dが異常状態であるときの方が、運転者Dが正常状態であるときよりも、上記横Gに対して、運転者Dの頭部が素早く動作する。そこで、本実施形態の異常状態深刻度判定部50bは、上記横Gが最大となるタイミングと運転者Dの頭部の左右方向の加速度が最大となるタイミングとの差から、上記横Gに対する運転者Dの頭部の動作の遅れ時間(以下、運転者頭部遅れ時間という)を算出し、該運転者頭部遅れ時間から、運転者Dが異常状態であるか否か、及び、運転者Dの異常状態の深刻度を判定している。尚、運転者頭部遅れ時間の算出方法としては、上記横Gの微分値が最大となるタイミングと運転者Dの頭部の左右方向の加速度の微分値が最大となるタイミングとの差から算出してもよい。
そして、異常状態深刻度判定部50bは、コントロールユニット50に予め格納された、図6に示す深刻度判定マップを読み込み、該深刻度判定マップに車両1に作用する横Gと運転者頭部遅れ時間とを当てはめて、運転者Dが異常状態であるか否か、及び、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する。
深刻度判定マップは、正常状態の領域と異常状態の領域とに分かれており、さらに、異常状態の領域は、異常状態の深刻度の段階(レベル)に応じた複数の領域に分かれている。例えば、上記横Gが0.1Gの部分では、運転者頭部遅れ時間が、1000msec以上である領域が、正常状態の領域であり、1000msec未満である領域が異常状態の領域である。さらに、異常状態の領域において、運転者頭部遅れ時間が、600msec以上かつ1000msec未満である領域は、最も軽度な段階の異常状態であって、運転者Dに自覚が生じない程度の異常状態(第1レベル)の領域であり、運転者頭部遅れ時間が、300msec以上かつ600msec未満である領域は、運転者Dが自覚できる程度の異常状態でありかつ運転者Dによる車両1の運転が可能な程度の異常状態(第2レベル)の領域であり、運転者頭部遅れ時間が、100msec以上かつ300msec未満である領域は、運転者Dが自覚できる程度の異常状態でありかつ車両1の運転が難しくなる程度の異常状態(第3レベル)の領域であり、運転者頭部遅れ時間が、100msec未満である領域は、運転者Dによる運転が不可能な程度の異常状態(第4レベル)の領域である。上記横Gが大きくなると、運転者Dが上記横Gに耐えようとする意識が強くなり、運転者Dの頭部の動きの遅れ時間が長くなるため、図6のマップにおいて、各レベルの領域とも、上記横Gが大きくなる程、判定基準となる運転者頭部遅れ時間が、長くなるように広がっている。
異常状態深刻度判定部50bは、車両1に作用する横Gと運転者頭部遅れ時間とによって、深刻度判定マップ上に定められる座標が、どの領域に属しているかによって、運転者Dが異常状態であるか否か、及び、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する。例えば、上記横Gが0.1Gであって、運転者頭部遅れ時間が1100msecであるときには、上記横Gと運転者頭部遅れ時間とによって定められる座標は、正常状態の領域に属するため、異常状態深刻度判定部50bは、運転者Dが正常状態であると判定する。一方で、例えば、上記横Gが0.1Gであって、運転者頭部遅れ時間が400msecであるときには、上記横Gと運転者頭部遅れ時間とによって定められる座標は、異常状態の領域における第2レベルの領域に属するため、異常状態深刻度判定部50bは、運転者Dが異常状態であると判定するとともに、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベルであると判定する。
尚、この判定において、運転者Dの頭部の動きが明確に現れて、運転者頭部遅れ時間を正確に算出できるのは、上記横Gが0.1G以上のときであるため、本実施形態では、0.1Gが、異常状態深刻度判定部50bによる判定を開始するための所定値として設定されており、上記横Gが0.1G未満のときは、異常状態深刻度判定部50bは、運転者Dが異常状態であるか否かの判定、及び、運転者Dの異常状態の深刻度の判定を行わないようになっている。尚、所定値としては、0.1G程度に設定されていればよく、所定値を0.08Gや0.12Gなどに設定してもよい。
通知制御部50cは、異常状態深刻度判定部50bによって、運転者Dが異常状態であると判定されたときに、異常状態深刻度判定部50bにより判定された運転者Dの異常状態の深刻度に基づいて、通知対象者を決定する。通知対象者として選択可能な対象は、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者であり、通知制御部50cは、異常状態深刻度判定部50bにより判定された運転者Dの異常状態の深刻度に基づいて、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者から通知対象者を選択して、該通知対象者を決定し、決定された通知対象者を通知対象とする通知部を作動させる。すなわち、通知制御部50cは、通知制御手段を構成する。
図7の表は、異常状態深刻度判定部50bによって判定された運転者Dの異常状態の深刻度と、通知制御部50cにより選択される通知対象者の一例を示す。
図7に示すように、通知制御部50cは、運転者Dが正常状態であるときには、通知の必要がないため、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者のいずれも通知対象者として選択しない。
また、通知制御部50cは、運転者Dの異常状態の深刻度が上記第1レベルであるときには、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者のうち運転者Dのみを通知対象者として選択する。これにより、運転者Dに、運転者D自身が異常状態であることを自覚させることができる。
さらに、通知制御部50cは、運転者Dの異常状態の深刻度が上記第2レベルであるときには、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者のうち、運転者Dと同乗者Rとを通知対象者として選択する。運転者Rの異常状態の深刻度が上記第2レベルであるときには、運転者Dは、異常状態の自覚があるにも関わらず、運転を続けている状態であるため、同乗者Rにも運転者Dが異常状態であることを通知することにより、同乗者Rの協力を得ながら、運転者Dに車両1を停止させるように促して、車両1を安全に停止させることができる。
また、通知制御部50cは、運転者Dの異常状態の深刻度が上記第3レベル以上の深刻度であるときには、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者の全てを通知対象者として選択する。運転者Dの異常状態の深刻度が上記第3レベル以上の深刻度であるときには、運転者Dによる車両1の運転が難しい状態であるため、安全性の観点から、車両1の周囲を走行する他の車両や車両1の周囲を歩く歩行者などの車両周囲のものに対しても通知を行うことが望ましい。そのため、車両周囲の者にも運転者Dが異常状態であることを通知することで、上記他の車両の運転者や上記歩行者に対して注意喚起を促して、安全性の向上を図ることができる。
ここで、車両1に、同乗者Rが乗車していないこともあり、同乗者Rが乗車していないときには、通知制御部50cは、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベル以上の深刻度であったとしても、通知対象者として同乗者Rを選択しないようになっている。同乗者Rが乗車しているか否かは、同乗者判定部50dによって判定される。
同乗者判定部50dは、シートウエイトセンサ13の検出結果に基づいて、車両1に同乗者Rが乗車しているか否かを判定する。すなわち、車両1に同乗者Rが乗車していれば、助手席シート3又は後部座席シート4に所定以上の荷重がかかるため、同乗者判定部50dは、助手席シート3及び後部座席シート4にそれぞれ設けられたシートウエイトセンサ13によって、当該助手席シート3又は後部座席シート4に上記所定以上の荷重が検出されたときに、車両1に同乗者Rが存在すると判定する。尚、運転者Dが助手席シート3等に荷物を載せることで、シートウエイトセンサ13が所定以上の荷重を検出することもあるため、シートウエイトセンサ13の検出結果に加えて、車室内カメラ11からの画像データに基づいて、車両1に同乗者Rが乗車しているか否かを判定するようにしてもよい。
通知制御部50cは、決定した通知対象者に、運転者Dが異常状態であることが通知されるように、通知部60〜62のうち決定された通知対象者を通知対象とする通知部を起動させる。例えば、異常状態深刻度判定部50bにより運転者Dが異常状態であると判定され、該異常状態深刻度判定部50bによって、運転者Dの異常状態の深刻度が上記第2レベルであると判定されるとともに、同乗者判定部50dによって車両1に同乗者Rが乗車していると判定されたときには、通知制御部50cは、通知対象者として運転者Dと同乗者Rとを選択して、運転者用通知部60及び同乗者用通知部61を起動させる。
通知制御部50cは、通知部による通知後、車両1が一定時間停車又は駐車されたときに、作動している通知部による通知を停止させるように構成されている。一定時間は、車両1が赤信号で停車した場合を含まないような時間に設定されており、例えば3分〜5分である。
ここで、上記コントロールユニット50による、運転者Dが異常状態であることを通知する際の制御について、図9及び図10のフローチャートに基づいて説明する。尚、図9及び図10のフローチャートにおいて、運転者Dが異常状態であるか否かの判定及び運転者Dの異常状態の深刻度の判定に関する制御は、異常状態深刻度判定部50bにより実行され、各通知部60〜62の作動に関する制御については、通知制御部50cにより実行され、同乗者Rの有無の判定に関する制御については、同乗者判定部50dにより実行される。
先ず、ステップS201で、車両Gセンサ12の検出値を読み込み、次のステップS202で、車両Gセンサ12によって検出された、車両1に作用する横Gが0.1G以上の値であるか否かを判定する。このステップS202の判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、ステップS202の判定がYESであるときには、ステップS203に進む。
上記ステップS203では、記憶部50aに記憶された運転者状態に関するデータ、すなわち、運転者Dの頭部挙動に関するデータを読み込み、次のステップS204で、上記運転者頭部遅れ時間を算出して、深刻度判定マップに当てはめて、運転者Dが異常状態であるか否かを判定する。ステップS204の判定において、運転者Dが正常状態であるNOのときにはリターンする一方、運転者Dが異常状態であるYESのときにはステップS205に進む。
上記ステップS205では、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する。
次のステップS206では、異常状態深刻度判定部50bで判定された、運転者Dの異常状態の深刻度が第1レベルであるか否かを判定する。このステップS206の判定において、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベル以上の深刻度であるNOのときには、ステップS210に進む一方、運転者Dの異常状態の深刻度が第1レベルであるYESのときには、ステップS207に進む。
上記ステップS207では、運転者Dのみを、通知対象者として決定して、運転者用通知部60を起動させ、運転者Dに、運転者D自身が異常状態であることを通知する。ステップS207の後はステップS208に進む。
上記ステップS208では、通知後に、車両1が一定時間以上停車又は駐車したか否かを判定する。このステップS208の判定がNOであるときには、車両1が一定時間以上停車又は駐車するまで、運転者Dへの通知を継続させる一方、ステップS208の判定がYESであるときには、ステップS209に進む。
上記ステップS209では、作動している通知部による通知を停止させる。ステップS209の後はリターンする。
一方、ステップS206における判定で、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベル以上の深刻度であると判定されたときに進む上記ステップS210では、異常状態深刻度判定部50bで判定された、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベルであるか否かを判定する。このステップS210の判定において、運転者Dの異常状態の深刻度が第3レベル以上の深刻度であるNOのときには、ステップS214に進む一方、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベルであるYESのときには、ステップS211に進む。
上記ステップS211では、シートウエイトセンサ13の検出結果に基づいて、車両1に同乗者Rが乗車しているか否かを判定する。
上記ステップS211の判定がNOであるときには、ステップS213に進み、運転者Dのみを、通知対象者として決定して、運転者用通知部60を起動させ、運転者Dにのみ、運転者D自身が異常状態であることを通知する。一方で、上記ステップS211の判定がYESであるときには、ステップS212に進み、運転者D及び同乗者Rを、通知対象者として決定して、運転者用通知部60及び同乗者用通知部61を起動させ、運転者D及び同乗者Rに、運転者Dが異常状態であることを通知する。
ステップS212及びステップS213の後は、ステップS208に進み、通知後に、車両1が一定時間以上停車又は駐車したか否かを判定する。このステップS208の判定がNOであるときには、車両1が一定時間以上停車又は駐車するまで、運転者Dへの通知を継続させる。一方で、上記ステップS208の判定がYESであるときには、ステップS209に進み、作動している通知部(ステップS212を経由している場合は、運転者用通知部60及び同乗者用通知部61、ステップS213を経由している場合は、運転者用通知部60)を停止させ、しかる後にリターンする。
一方、ステップS210における判定で、運転者Dの異常状態の深刻度が第3レベル以上の深刻度であると判定されたときに進む上記ステップS214では、シートウエイトセンサ13の検出結果に基づいて、車両1に同乗者Rが乗車しているか否かを判定する。
上記ステップS214の判定がNOであるときには、ステップS216に進み、運転者D及び車両周囲の者を、通知対象者として決定して、運転者用通知部60及び車外用通知部62を起動させ、運転者D及び車両周囲の者に、運転者Dが異常状態であることを通知する。一方で、上記ステップS214の判定がYESであるときには、ステップS215に進み、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者を、通知対象者として決定して、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62を起動させ、運転者D、同乗者R及び車両周囲の者に、運転者Dが異常状態であることを通知する。
ステップS215及びステップS216の後は、ステップS208に進み、通知後に、車両1が一定時間以上停車又は駐車したか否かを判定する。このステップS208の判定がNOであるときには、車両1が一定時間以上停車又は駐車するまで、運転者Dへの通知を継続させる。一方で、上記ステップS208の判定がYESであるときには、ステップS209に進み、起動している通知部(ステップS215を経由している場合は、運転者用通知部60、同乗者用通知部61及び車外用通知部62、ステップS216を経由している場合は、運転者用通知部60及び車外用通知部62)を停止させ、しかる後にリターンする。
したがって、本実施形態では、異常状態深刻度判定部50bにより運転者Dが異常状態であると判定されたときに、異常状態深刻度判定部50bに判定される、運転者Dの異常状態の深刻度に基づいて、運転者Dが異常状態であることを通知する通知対象者が決定されるため、運転者Dの異常状態が最も軽度な段階であるとき(上記第1レベルであるとき)には、運転者Dのみに、運転者D自身が異常状態であることを通知することができ、運転者Dが異常状態であることを通知する際の、同乗者Rや車両周囲の者の混乱を抑制することができる。また、運転者Dの異常状態の深刻度が高くなったときには、車両1の同乗者Rや車両周囲の者に、運転者Dが異常状態であることを通知するため、同乗者Rの協力を得て、車両1を停車させたり、車両周囲の者に注意喚起をしたりすることができるため、安全性の向上を図ることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する情報として、運転者Dの頭部の左右方向の加速度を算出していたが、これに限らず、運転者Dの頭部の左右方向の変位量を算出するようにしてもよい。車両1に横Gが作用したときには、運転者Dの頭部の左右方向の変位量も、運転者Dの頭部の左右方向の加速度と同等の変化を示すため、運転者Dの頭部の左右方向の変位量を、運転者Dの異常状態の深刻度を判定する情報として用いることができる。
また、上記実施形態では、通知制御部50cは、同乗者判定部50dにより、車両1に同乗者Rが乗車しているときのみ通知対象者として同乗者Rを選択して、該同乗者Rを通知対象者として決定するように構成されていたが、これに限らず、通知制御部50cが、車両1に同乗者Rが乗車していないときでも通知対象者として同乗者Rを選択するように、すなわち、車両1に同乗者Rが乗車していないときでも同乗者用通知部61を作動させるように構成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、運転者Dの異常状態の深刻度が第3レベル以上のときに、通知対象者として車両周囲の者を選択するようにしていたが、これに限らず、運転者Dの異常状態の深刻度が第2レベルの段階で、通知対象者として車両周囲の者を選択するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、通知制御部50cは、異常状態深刻度判定部50bにより判定される、運転者Dの異常状態の深刻度が高い段階になるにつれて、通知対象者を、運転者Dのみから、運転者Dと同乗者R、運転者Dと同乗者Rと車両周囲の者、と徐々に拡大するように構成されていたが、これに限らず、例えば、上記運転者Dの異常状態の深刻度が、第1レベルから第2レベルになったときに、通知対象者を運転者Dから同乗者Rに切り換える等、上記運転者Dの異常状態の深刻度が変わったときに通知対象者を変更するように構成されていてもよい。
さらに、上記実施形態では、車両1が一定時間以上停車又は駐車したときに、通知部60〜62による通知を停止させるようにしていたが、これに限らず、通知部60〜62による通知を停止させるスイッチを設けて、運転者Dが上記スイッチを押したときに、車両1が一定時間以上停車又は駐車していなくとも、通知部60〜62による通知を停止させるようにしてもよい。ただし、運転者Dの異常状態の深刻度が、第2レベル以上の深刻度である場合には、安全性の観点から車両1を停車又は駐車させることが望ましいため、運転者Dの異常状態の深刻度が、第1レベルのときのみ、上記スイッチによる解除を可能とするような制御を行うことが望ましい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、運転者が異常状態となったときに、運転者の異常状態を周囲に通知する車両用運転者異常通知装置として有用である。
1 車両
11 車室内カメラ(運転者状態検出手段)
12 車両Gセンサ(運転者状態検出手段)
50b 異常状態深刻度判定部(異常状態深刻度判定手段)
50c 通知制御部(通知制御手段)
50d 同乗者判定部(同乗者判定手段)
60 運転者用通知部(通知手段)
60a ヘッドアップディスプレイ
60b メーター
61 同乗者用通知部(通知手段)
62 車外用通知部(通知手段)
D 運転者
R 同乗者

Claims (8)

  1. 車両用運転者異常通知装置であって、
    車両の運転者の状態を検出するための運転者状態検出手段と、
    上記運転者状態検出手段により検出された運転者状態に基づいて、上記運転者が異常状態であるか否かを判定するとともに、上記運転者が異常状態であるときには、上記運転者の異常状態の深刻度を判定する異常状態深刻度判定手段と、
    上記異常状態深刻度判定手段により、上記運転者が異常状態であると判定されたときに、所定の複数の対象者に、上記運転者が異常状態であることをそれぞれ通知可能な複数の通知手段と、
    上記異常状態深刻度判定手段により、上記運転者が異常状態であると判定されたときに、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度に基づいて、上記複数の対象者の中から、上記運転者が異常状態であることを通知する通知対象者を決定し、上記複数の通知手段のうち、該決定された通知対象者を通知対象とする通知手段を作動させる通知制御手段とを備えることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記所定の複数の対象者は、上記運転者を含み、
    上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度は、上記運転者状態に基づいて複数段階に分けられており、
    上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、最も軽度な段階の深刻度である第1レベルであるときには、上記運転者を、上記通知対象者として決定するように構成されていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  3. 請求項2に記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記所定の複数の対象者は、上記車両の同乗者をさらに含み、
    上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者と上記同乗者とを、上記通知対象者として決定するように構成されていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  4. 請求項2に記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記所定の複数の対象者は、上記車両の周囲の者をさらに含み、
    上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者と上記車両の周囲の者とを、上記通知対象者として決定するように構成されていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  5. 請求項2に記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記所定の複数の対象者は、上記車両の同乗者及び上記車両の周囲の者をさらに含み、
    上記通知制御手段は、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも一段階高い深刻度である第2レベルであるときには、上記運転者と上記同乗者とを、上記通知対象者として決定し、さらに、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第2レベルよりも高い段階の深刻度であるときには、上記運転者、上記同乗者及び上記車両の周囲の者を、上記通知対象者として決定するように構成されていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  6. 請求項3又は5に記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記車両に上記同乗者が乗車しているか否かを判定する同乗者判定手段をさらに備え、
    上記通知制御手段は、上記同乗者判定手段によって、上記車両に上記同乗者が乗車していないと判定されたときには、上記異常状態深刻度判定手段により判定される、上記運転者の異常状態の深刻度が、上記第1レベルよりも高い段階の深刻度であるときであっても、上記同乗者を、上記通知対象者として決定しないように構成されていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記複数の通知手段のうち、上記運転者を対象とする通知手段は、上記運転者が視認可能な位置に設けられたヘッドアップディスプレイであることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用運転者異常通知装置において、
    上記複数の通知手段のうち、上記運転者を対象とする通知手段は、メーターディスプレイに設けられていることを特徴とする車両用運転者異常通知装置。
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