JP2018039886A - 分解制御性ハイドロゲル - Google Patents

分解制御性ハイドロゲル Download PDF

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Abstract

【課題】分解制御性を備えた新規なハイドロゲルの提供。【解決手段】重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンとグリシジルメタクリレート型化合物とを反応させて、α−グルカンへのグリシジルメタクリレートの開環付加物導入を得る工程、それをさらに過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸塩で酸化してアルデヒド基をα−グルカンへ導入する工程、得られたゲル化剤をポリチオール性還元剤によって架橋反応させてハイドロゲルを形成する工程を含む、ハイドロゲルの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、分解制御性ハイドロゲルに関する。
医療用、特に外科手術用の接着剤として、分解性のハイドロゲル及びゲル化剤が、開発されている(特許文献1、特許文献2)。このような医療用接着剤は、生体組織の接着、充填、癒着防止、止血などに用いられる。そして、これらの医療用接着剤用のハイドロゲルは、目的を果たした後に、生体内で適切に分解されることが求められている。
さらに、このようなハイドロゲル及びゲル化剤は、ドラッグデリバリー用途の基材にも使用されており、例えば、ゼラチンなどのタンパク質性のゲル、ヒアルロン酸やアルギン酸などの多糖類性のゲルなどが知られている。これらのDDS基材用のハイドロゲルは、薬物放出の目的のために、生体内で適切に分解されることが求められている。
国際公開WO2008/066182号 国際公開WO2006/080523号
このように、生体内で適切に分解されるように、分解の制御が可能である、ハイドロゲルが求められていた。
したがって、本発明の目的は、分解制御性を備えた、新規なハイドロゲルを提供することにある。
本発明者は、分解制御性を備えたハイドロゲルについて、鋭意研究を行ってきた。特許文献1及び特許文献2に開示されたハイドロゲルは、非常に優れたハイドロゲルではあるが、ゲル化の直後からゲルの分解の反応が開始してしまうという制約を持っていることを踏まえて、さらに分解制御性に優れたハイドロゲルの開発を行ってきた。
そして、後述するハイドロゲルによって、上記目的を達成できることを見いだして、本発明に到達した。
したがって、本発明は次の(1)以下を含む。
(1)
重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンと、次の式I:
(ただし、式I中、R1基は、C1〜C3のアルキル基である)
で表される化合物を反応させて、次の式II:
(ただし、式II中、R1基は、式I中のR1基と同一の基である)
で表される基を、α−グルカンへ導入する工程、
式IIで表される基が導入されたα−グルカンを、過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸塩で酸化して、アルデヒド基を、α−グルカンへ導入する工程、
を含む、式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入されてなる、ゲル化剤の製造方法。
(2)
(1)で製造された、式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入されてなる、ゲル化剤を、ポリチオール性還元剤によって架橋反応させて、ハイドロゲルを形成する工程、
を含む、ハイドロゲルの製造方法。
(3)
(2)で製造されたハイドロゲルへ、ハイドロゲルの形成前又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加して、ハイドロゲルを分解する方法。
(4)
(2)で製造されたハイドロゲルへ、ハイドロゲルの形成前又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加して、ハイドロゲルの分解を制御する方法。
(5)
重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンに対して、次の式II:
(ただし、式II中、R1基は、C1〜C3のアルキル基である)
で表される基が、α−グルカン中のOH基のHに置換されて、α−グルカンのグルコース単位あたり10〜50%の範囲の導入率で導入され、
過ヨウ素酸酸化によるアルデヒド基が、α−グルカンのグルコース単位あたり25〜75%の範囲の導入率で導入されてなる、修飾α−グルカン化合物。
(6)
重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンが、デキストランである、(5)に記載の修飾α−グルカン化合物。
(7)
(5)〜(6)の何れかに記載の修飾α−グルカン化合物が、ジチオスレイトールによって架橋されてなる、ハイドロゲル。
(8)
アミノ基を有する化合物がハイドロゲル中にさらに含まれている、(7)に記載のハイドロゲル。
(9)
アミノ基を有する化合物が、アミノ化κカラギーナンである、(8)に記載のハイドロゲル。
(10)
(7)〜(9)の何れかに記載のハイドロゲルからなる、分解制御性ハイドロゲル。
(11)
(5)〜(6)の何れかに記載の修飾α−グルカン化合物からなる、ゲル化剤。
本発明によれば、分解制御性に優れたハイドロゲルを得ることができる。
図1はDex-GMA合成の反応である。 図2はDex-GMAの1H-NMR測定の結果である。 図3はDex-GMAのFTIR測定の結果である。 図4はDex-GMAのゲル化の反応である。 図5はDex-GMAのゲル化の実験結果である。 図6はOx-Dex-GMA合成の反応である。 図7はOx-Dex-GMAの1H-NMR測定とFTIR測定の結果である。 図8はOx-Dex-GMAのゲル化の反応である。 図9はOx-Dex-GMAのゲル化の実験結果である。 図10はアミノ化κカラギーナンの合成の反応である。 図11はアミノ化κカラギーナンの1H-NMR測定の結果である。 図12はアミノ化κカラギーナンのFTIR測定の結果である。 図13はTNBS法による測定の原理である。 図14はOx-Dex-GMAのゲル化と分解の実験の操作の流れである。 図15はゲルの分解率と経過時間の結果である。 図16はOx-Dex-GMAのゲル化と分解の実験の操作の流れである。 図17はゲルの分解率と経過時間の結果である。 図18はGPCによる測定の結果である。
具体的な実施の形態をあげて、以下に本発明を詳細に説明する。本発明は、以下にあげる具体的な実施の形態に限定されるものではない。
[修飾α−グルカン化合物(ゲル化剤)の製造]
本発明によるゲル化剤(修飾α−グルカン化合物)は、重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンと、次の式I:
(ただし、式I中、R1基は、C1〜C3のアルキル基である)
で表される化合物を反応させて、次の式II:
(ただし、式II中、R1基は、式I中のR1基と同一の基である)
で表される基を、α−グルカンへ導入する工程、
式IIで表される基が導入されたα−グルカンを、過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸塩で酸化して、アルデヒド基を、α−グルカンへ導入する工程、を含む方法によって、製造することができる。
[ハイドロゲルの製造方法]
本発明のハイドロゲルは、上記製造された修飾α−グルカン化合物(ゲル化剤)、すなわち、式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入されてなる、ゲル化剤を、ポリチオール性還元剤によって架橋反応させて、ハイドロゲルを形成する工程、を含む方法によって、製造することができる。
[ハイドロゲルの分解方法]
本発明のハイドロゲルは、優れた分解制御性を備えている。上記形成されたハイドロゲルに対して、ハイドロゲルの形成前又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加することによって、ハイドロゲルを制御して分解することができる。
[α−グルカン]
α−グルカンは、グルコースが脱水縮合してα結合により結合した糖鎖(多糖類)であり、例えば、デキストラン、デキストリン、プルランをあげることができる。好適な実施の態様において、重量平均分子量が、例えば、2000〜20万の範囲、8000〜15万の範囲、1万〜10万の範囲にあるα−グルカンを使用できる。好適な実施の態様において、上記範囲の重量平均分子量であるデキストランを使用できる。重量平均分子量は、一般的な水系のGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)測定によって求めることができる。具体的には、実施例に開示の通りに、測定することができる。市販のデキストランとして、例えば、Pharmacosmos A/Sにより市販されている医療用グレードの製品、あるいは和光純薬により市販されている製品などを使用できる。
[式Iの化合物]
式Iの化合物において、R1基は、例えばC1〜C3のアルキル基、C1〜C2のアルキル基とすることができ、例えばメチル基又はエチル基とすることができる。好適な実施の態様において、式Iの化合物は、グリシジルメタクリレート(GMA)、又はグリシジルアクリレートとすることができる。
[式IIの基の導入]
式Iの化合物によってα−グルカンへ導入される式IIの基は、α−グルカンのグルコース単位のOH基のなかのHに置換されて、導入される。この導入率(DS%)は、1H-NMR測定によって、α−グルカンのグルコース単位あたりの式IIの基の導入率(%)として、求めることができる。グルコース単位あたりの式IIの基の導入率は、例えば、10〜50%の範囲、20〜40%の範囲とすることができる。なお、過ヨウ素酸酸化後の残存するグルコース単位あたりの導入率は、式IIの基が導入されたグルコース単位と導入されていないグルコース単位とが同じ割合で過ヨウ素酸酸化による開裂を受けると換算すれば上記と同じ範囲となる。
α−グルカンと式Iの化合物との反応による式IIの基の導入の反応は、例えばグリシジルメタクリレート(GMA)と水酸基の一般的な反応条件で行うことができ、例えば窒素雰囲気中でジメチルスルホキシド(DMSO)とジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で加熱して行うことができる。
[過ヨウ素酸酸化]
式IIで表される基が導入されたα−グルカンを、過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸塩で酸化して、アルデヒド基を、α−グルカンへ導入する。過ヨウ素酸酸化は、一般的な過ヨウ素酸酸化法の条件によって、実施できる。
[アルデヒド基の導入]
アルデヒド基は、α−グルカンのグルコース単位を過ヨウ素酸酸化によって開裂させて、導入される。この導入率(DS%)は、1H-NMR測定によって、α−グルカンのグルコース単位あたりのアルデヒド基の導入率(%)として、求めることができる。α−グルカンのグルコース単位あたりのアルデヒド基の導入率(%)は、例えば、20〜80%の範囲、25〜75%の範囲、40〜60%の範囲とすることができる。あるいは、過ヨウ素酸酸化を受けた後に残存するグルコース単位あたりのアルデヒド基の導入率として、この値を換算することもできる。この場合には残存するグルコース単位あたりのアルデヒド基の導入率として、例えば、22(22.2)〜133%の範囲、29(28.6)〜120%の範囲、50〜85.7(86)%の範囲とすることができる。
[架橋反応]
式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入された修飾α−グルカン化合物(ゲル化剤)は、ポリチオール性還元剤によって架橋反応させて、ハイドロゲルを形成できる。ポリチオール性還元剤としては、例えば、ポリチオール性アルコール、ポリチオールをあげることができ、例えば、ジチオール性アルコール、ジチオールをあげることができる。具体的には、例えば、DTT(ジチオスレイトール)、1,4−ブタンジチオール、エタンチオール、1,1プロパンジチオールをあげることができる。ポリチオール性還元剤のSH基は、式IIの基と触媒なしにマイケル付加反応できる。これによって修飾α−グルカン化合物の分子が架橋されて、ハイドロゲルが形成される。この反応は不可逆反応であり、そのままでは分解は生じないために、このハイドロゲルは安定となる。
[ハイドロゲルの安定性]
本発明のハイドロゲルは、架橋反応によって形成された架橋がそのままでは分解しないという点で安定である。例えば、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)に37℃で8日間保温しても約80パーセントのゲルが維持されている。
[ハイドロゲルの分解性]
本発明のハイドロゲルには、導入されたアルデヒド基が、架橋反応に使用されることなく、保持されている。そして、このアルデヒド基に対して、アミノ基を反応させると、α−グルカン構造の主鎖が切断されて、分子量の低下を伴う断片化が生じて、結果として、ハイドロゲルが分解される。
[ハイドロゲルの分解制御性]
本発明のハイドロゲルは、導入されたアルデヒド基に対して、アミノ基を反応させることによって、その分解を制御することができる。アミノ基の添加には、例えば、ハイドロゲルの形成前に、又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加することによって行うことができる。例えば、実施例に示す通り、アミノ基を有する化合物としてグリシンを添加した場合には、その濃度に依存して、37℃で8日間保温後のハイドロゲルの残存を、約60%から0%という広範囲にわたって制御している。
[アミノ基を有する化合物]
ハイドロゲルの分解制御のために添加されるアミノ基を有する化合物としては、特段に制限はない。生体内にハイドロゲルを埋め込む場合には、生体内において接触するアミノ基を考慮して、分解制御することができる。アミノ基を有する化合物としては、アミノ酸やタンパク質などのアミノ基を有する生体分子であってもよく、アミノ基を付加した生体分子であってもよく、アミノ基を付加した人工の分子であってもよい。好適な実施の態様において、アミノ酸、及びアミノ基を付加したアミノ化多糖類をあげることができる。アミノ酸として、グリシンなどの天然のアミノ酸、非天然のアミノ酸をあげることができる。アミノ基を付加したアミノ化多糖類として、例えばアミノ化κカラギーナンをあげることができる。
[アミノ化κカラギーナン]
カラギーナンは、ゲルを形成することが知られている。アミノ化κカラギーナンは、37℃ではゲル状態を維持して、数度の温度の昇温で溶解するゲルを作成することができる。そこで、アミノ化κカラギーナンによる微小なゲルをあらかじめ調製して、これを本発明のハイドロゲル中に分散させておき、所望により数度程度の加熱の操作を行うことで、アミノ化κカラギーナンのゲルが溶解して、アミノ化κカラギーナンのアミノ基が露出して、本発明のハイドロゲルのアルデヒド基と自由に反応できるアミノ基が増大することによって、本発明のハイドロゲルの速やかな分解を可能とする。この態様によれば、ハイドロゲルにアミノ基を有する化合物を添加していても、その後の任意の時点から、ゲルの分解の反応を開始又は加速することができる。すなわち、アミノ基を有する化合物として、アミノ化κカラギーナンを使用した態様もまた、本発明の範囲内にある。
[分解制御性ハイドロゲル]
本発明の分解制御性ハイドロゲルは、α−グルカンに基づいているために生体親和性が高く、優れた分解制御性を備えるために、医療用接着剤、DDS基材として好適に使用できる。したがって、本発明は、分解制御性ハイドロゲルからなる、医療用接着剤にもあり、DDS基材にもある。
以下に実施例をあげて、本発明を詳細に説明する。本発明は、以下に例示する実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、特にことわりのない限り「%」及び「部」はそれぞれ重量%及び重量部を示す。
[実験例1]
[メタクリル酸グリシジル導入デキストラン(Dex-GMA)の合成]
5gのデキストラン(名糖産業、分子量70000)を20mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、窒素ガスを30分吹き込んだ。4.8gのジメチルアミノピリジン(DMAP)と2.3gのグリシジルメタクリレート(GMA)を添加し、30分チッソ雰囲気下で反応させた。溶液を50℃に熱し、12時間さらに反応させた後、HClを添加してDMAPを中和し反応を停止させた。溶液はMWCO=3500の透析膜(Spectra/Por)で蒸留水に対して一週間透析を行い、続けて凍結乾燥により反応したデキストラン(Dex-GMA)を精製回収した。得られたDex-GMAに対して、FTIRと1H-NMRでキャラクタリゼーションを行った。
FTIRチャートにおいて、1707cm-1付近に新たに出現したC=OバンドからGMAの導入を定性的に確認し、導入率(Degree of substitution, DS)は1H-NMRスペクトルで、アノメリックプロトンのピーク(5.08ppm)に対するビニルプロトンのピーク(6.32-6.34ppm)の割合から算出した。その結果は、29%(グルコースユニット当たり)であった。
上記のDex-GMA合成の反応を、図1に示す。上記の1H-NMR測定の結果を、図2に示す。上記のFTIR測定の結果を、図3に示す。上記GMAの導入率(DS)は図3に示す1H-NMRスペクトルのピークから、DS(%)=([Hb]/[Ha])×100(%)の式によって算出した。
[実験例2]
[Dex-GMAとジチオトレイトール(DTT)との反応によるゲル化]
10wt%のDex-GMA水溶液と1.36wt%のDTT水溶液をそれぞれ0.1mLずつ混合することで、2時間55分でゲル化が起こった。ゲル化は、混合溶液を入れた試験管を反転して溶液が落下しなくなるまでの時間とした。また、10wtのDex-GMA0.2mLと1.36%のDTT0.1mLを混合すると2時間8分でゲル化することを確認した。
上記のDex-GMAのゲル化の反応を図4に示す。上記のゲル化の実験結果をまとめて、図5に示す。
[実験例3]
[Ox-Dex-GMAの合成]
酸化Dex-GMA(Ox-Dex-GMA)の合成は以下の手法で行った。
実験例1で作成したDex-GMA2.5gを20mLの蒸留水に溶解し、0.75gの過ヨウ素酸ナトリウムを溶解した20mLの蒸留水と混合し、50度で1時間反応させた。反応後はMWCO3500の透析膜で蒸留水に対し1日間透析を行い、凍結乾燥でOx-Dex-GMAを回収した。キャラクタリゼーションは1H-NMRで行った。1H-NMRで9.64ppmのアルデヒドピークでアルデヒドの導入を確認した。アルデヒド基の導入量の定量化は、アンモニア存在化でのアセトアセトアニリド(AAA)とアルデヒドの反応による蛍光の検出により算出した(Li et al., Analytical Sciences, 2007, 23, 1810-1860)ところ、DS(導入率)は51%であった。
上記のOx-Dex-GMA合成の反応を、図6に示す。上記の1H-NMR測定の結果と、上記のFTIR測定の結果をまとめて、図7に示す。上記アルデヒド基の導入率(DS)は、図7に示す1H-NMRにおいて、DS(%)=([Hd]/[Ha])×100(%)の式によって求めた。
[比較実験例1]
[Ox-Dexの合成]
Dex2.5gを20mLの蒸留水に溶解し、0.75gの過ヨウ素酸ナトリウムを溶解した20mLの蒸留水と混合し、50度で1時間反応させた。反応後はMWCO3500の透析膜で蒸留水に対し1日間透析を行い、凍結乾燥でOx-Dexを回収した。キャラクタリゼーションは実験例3に準じた方法で行い、DS(導入率)は52%であった。
[実験例4]
[Ox-Dex-GMAとDTTの反応によるゲル化]
10wt%のOx-Dex-GMA水溶液と1.36wt%のDTT水溶液を0.1mLずつ混合することで、37度において45分でゲル化を確認した。また、Ox-Dex-GMAを0.2mLとしたときのゲル化時間は10時間40分、一方DTTを0.2mLとしたときのゲル化時間は20分であった。これらのゲルはPBS中で分解せず安定であった。
上記のOx-Dex-GMAのゲル化の反応を図8に示す。上記のゲル化の実験結果をまとめて、図9に示す。図9に示されるように、Ox-Dex-GMAと架橋剤の濃度を変化させることによって、ゲル化時間を制御することができた。
[実験例5]
[アミノ化κカラギーナンの合成]
アミノ化κカラギーナン(amino-CG)はカラギーナン(CG)から以下のように合成した。κ(カッパ)カラギーナン(東京化成)1gを100mLのナス型フラスコ中10mLの2-プロパノールに分散させ、40度で40%NaOH溶液を1.2mLゆっくりと滴下したのち1時間リフラックスさせ反応させた。その後、3-ブロモプロピルアミンを0.547g添加し、50度で24時間反応させた。反応終了後、1Mの塩酸で中和し、得られた沈殿物をフィルターで集め、2-プロパノールで洗浄し、凍結乾燥によりアミノ化カラギーナンを回収した。キャラクタリゼーションは1H-NMRとFTIRにより行った。1H-NMRでは1.5-2.25ppm付近にアミノ基に隣接したメチレンプロトンによるピークが確認できた。FTIRスペクトルでは、1563cm-1付近に一級アミンによる新しいバンドが確認できた。DSはアミノ基の定量法であるTNBS法(Means GR et al., Amino groups. In Chemical Modification of Proteins, Holden-Day, Inc.: San Francisco, 1971, pp214-217)により求めたところ、0.87%であった。
上記のアミノ化κカラギーナンの合成の反応を、図10に示す。上記の1H-NMR測定の結果を、図11に示す。上記のFTIR測定の結果を、図12に示す。上記のTNBS法による測定の原理を、図13に示す。
[実験例6]
[ゲルの分解挙動]
0.5mLの10wt%Ox-Dex-GMA水溶液と0.5mLの1.36wt%のDTT水溶液を混合し、ゲル化させた。得られたゲルに、PBS、1-10%のグリシン水溶液、又は1%のアミノ化カラギーナン水溶液の何れかを3mL添加し、時間ごとにゲルを取り出し、乾燥重量を測定することで元のゲルの乾燥重量との比からゲルの残存重量を計算した。Ox-Dex-GMAのゲルについて、PBSを添加した場合にはアルデヒドが残存しているため、分解反応が起こらず、ゲルの残存重量は8日後に80%であった。一方、Ox-Dex-GMAのゲルについて、グリシンを添加した場合、1%グリシンだと8日後に60.7%まで重量が減少し、5%グリシンでは6日後にゲルがすべて溶解した。10%グリシン添加系では4日後に消失した。1%アミノ化カラギーナン添加系では8日後に51.1%とゲルの分解が確認されている。ゲル化反応では使用されなかったアルデヒド基が、グリシンもしくはアミノ化カラギーナンのアミノ基と反応することで分子鎖の分解がスタートした結果であると考えられる。
同様の実験を、10wt%Ox-Dex-GMA水溶液に代えて、0.5mLの10wt%Ox-Dex水溶液を使用して、同様に0.5mLの1.36wt%のDTT水溶液を混合し、ゲル化させて行った。Ox-Dex-GMAのゲルについては、PBSを添加した。Ox-Dexゲル場合、PBS中で6日後にはゲルの消失が見られている。これは、DTTとOx-Dexのゲルではアルデヒド基がゲル化反応に使用されているため、分子鎖の分解が起こっていることが考えられる。
上記のゲル化と分解の実験の操作の流れを、図14と図16に示す。上記のゲルの分解率と経過時間の結果を、図15と図17に示す。Ox-Dex-GMA を用いたハイドロゲルは、PBS中で安定であったが、アミノ基の添加によって分解可能であった。
[実験例7]
[分子鎖の分解の確認]
2wt%のOx-Dex-GMA水溶液に対して、5wt%のグリシン水溶液、5wt%のアミノ化カラギーナン水溶液、又は5wt%のアセチルシステイン水溶液の何れかを等量混合し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、島津)にて120分間の分子量の推移を20分ごとに測定した。移動相液体はPBS、流速は1mL/minとし、カラムはBioSep-2000(Phenomenex)を使用した。その結果、グリシンを添加したOx-Dex-GMAと、アミノ化カラギーナンを添加したOx-Dex-GMAは、分子量が低下したのに対し、アセチルシステインを添加した系では分子量の低下は見られなかった。
これは、アミノ基がアルデヒドと反応し、その反応が主鎖分解の開始反応であることを支持する結果であった。一方でアセチルシステインの場合、SHはGMA部位と反応することでアルデヒドは反応に寄与せず、分解反応が起こらなかったと考えられる。以上のことから、ゲルにおいてもDTTのSHがGMAと優先的に反応し、アルデヒドがゲル化に関与せずに残存しており、後からグリシンやアミノ化カラギーナンを加えることで分解の開始反応を制御できることが分かった。
アセチルシステインの構造式を後述して示す。上記のGPCによる測定の結果を、図18に示す。Ox-Dex-GMAにSH基を添加しても分子量(Mw)は低下しないが、アミノ基(グリシンもしくはアミノカラギーナンに含まれるアミノ基)の添加で分子量の低下(分解)が見られた。
アセチルシステイン
本発明は、分解制御性を備えたハイドロゲルを提供する。本発明は産業上有用な発明である。

Claims (11)

  1. 重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンと、次の式I:
    (ただし、式I中、R1基は、C1〜C3のアルキル基である)
    で表される化合物を反応させて、次の式II:
    (ただし、式II中、R1基は、式I中のR1基と同一の基である)
    で表される基を、α−グルカンへ導入する工程、
    式IIで表される基が導入されたα−グルカンを、過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸塩で酸化して、アルデヒド基を、α−グルカンへ導入する工程、
    を含む、式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入されてなる、ゲル化剤の製造方法。
  2. 請求項1で製造された、式IIで表される基及びアルデヒド基がα−グルカンへ導入されてなる、ゲル化剤を、ポリチオール性還元剤によって架橋反応させて、ハイドロゲルを形成する工程、
    を含む、ハイドロゲルの製造方法。
  3. 請求項2で製造されたハイドロゲルへ、ハイドロゲルの形成前又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加して、ハイドロゲルを分解する方法。
  4. 請求項2で製造されたハイドロゲルへ、ハイドロゲルの形成前又はハイドロゲルの形成後に、アミノ基を有する化合物を添加して、ハイドロゲルの分解を制御する方法。
  5. 重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンに対して、次の式II:
    (ただし、式II中、R1基は、C1〜C3のアルキル基である)
    で表される基が、α−グルカン中のOH基のHに置換されて、α−グルカンのグルコース単位あたり10〜50%の範囲の導入率で導入され、
    過ヨウ素酸酸化によるアルデヒド基が、α−グルカンのグルコース単位あたり25〜75%の範囲の導入率で導入されてなる、修飾α−グルカン化合物。
  6. 重量平均分子量が2000〜20万の範囲にあるα−グルカンが、デキストランである、請求項5に記載の修飾α−グルカン化合物。
  7. 請求項5〜6の何れかに記載の修飾α−グルカン化合物が、ジチオスレイトールによって架橋されてなる、ハイドロゲル。
  8. アミノ基を有する化合物がハイドロゲル中にさらに含まれている、請求項7に記載のハイドロゲル。
  9. アミノ基を有する化合物が、アミノ化κカラギーナンである、請求項8に記載のハイドロゲル。
  10. 請求項7〜9の何れかに記載のハイドロゲルからなる、分解制御性ハイドロゲル。
  11. 請求項5〜6の何れかに記載の修飾α−グルカン化合物からなる、ゲル化剤。
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