JP2018036941A - 紙幣識別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、紙幣挿入口から入射する外来光の影響による紙幣挿入の誤検知をなくすことができる紙幣識別装置を提供すること。【解決手段】紙幣挿入口11を介した紙幣100の挿入をガイドする紙幣挿入ガイド12内に配置され、所定の交流信号光を送信し反射光を受信する反射センサS1と、反射センサS1から出力された受信信号のうち、前記所定の交流信号光の周波数帯域を含む帯域を通過させるハイパスフィルタ30と、ハイパスフィルタ30を通過した受信信号をもとに紙幣挿入ガイド12に紙幣100が挿入されたか否かを判定する紙幣挿入判定部31と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、簡易な構成で、紙幣挿入口から入射する外来光の影響による紙幣挿入の誤検知をなくすことができる紙幣識別装置に関する。
自動販売機等に設けられる紙幣識別装置は、紙幣挿入口から挿入される紙幣を検知する紙幣挿入検知センサを有する。紙幣挿入検知センサが紙幣を検知すると搬送ローラを正転動作させ、挿入された紙幣を取り込むようにしている。
しかし、自動販売機等に設けられる紙幣識別装置は、室外に配置される場合が多く、紙幣挿入口から外来光が入射する。紙幣挿入検知センサが光センサである場合、外来光の影響を受けて紙幣挿入の誤検知をしてしまう場合がある。外来光には紙幣挿入検知センサの光検出波長帯の光が含まれる。この紙幣挿入の誤検知が発生すると、搬送ローラが正転動作を開始する。しかし、実際には紙幣が挿入されていないので、一定時間経過しても、他のセンサ、例えば紙幣識別センサなどが紙幣を検知しないため、紙幣挿入検知センサに異常が発生したものと判断し、搬送ローラの逆転動作を開始する。この搬送ローラの逆転動作が終了すると、紙幣排除待ちの状態となる。すなわち、紙幣挿入検知センサが外来光を検出している間、紙幣挿入口に排除待ちの紙幣があると判断されるため、紙幣の挿入受付不可の状態が続いてしまうことになる。
そこで、特許文献1では、紙幣挿入口から搬送方向下流に向かって設けられたガイド口に、紙幣挿入口から入射する外来光に含まれる可視から近赤外の波長領域にある光を吸収する構成を設けている。これにより、紙幣挿入口から入射する外来光はガイド口で反射を繰り返して吸収され、紙幣挿入検知センサまで到達しないようにしている。この結果、紙幣挿入検知センサは外来光の影響を受けて誤検知することがなくなる。
なお、紙幣挿入口から紙幣挿入検知センサまでのガイド口を長くし、あるいは曲げることによって外来光が紙幣挿入検知センサに到達しないように構成することもできる。
さらに、特許文献2では、入口センサ機能の受光素子の受ける光量に応じて発光素子の発光量を調整する自動調整機能を備えた紙幣識別処理装置であって、紙幣の待機状態において受光素子が発光していない時の受光素子の受光量を測定し、この受光量が第1の受光量と札有検知レベルの間の値として設定した第1の閾値より大きいときに、自動調整機能における発光素子の発光量を低下させることを禁止し、発光素子が発光していない時の受光素子の受光量が第1の受光量と第1の閾値の間の値として設定した第2の閾値より大きいときに自動調整機能を禁止するようにしている。これにより入口センサ機能が装置外部からの光を受けるようなことがあっても、誤検知しないようにしている。
特開2002−367002号公報 特開2013−97503号公報
ところで、近年、紙幣識別装置はさらに外形寸法が制約され、小型化が要請されているため、紙幣挿入口から搬送ローラまでの間を短くせざるを得ない。ここで、特許文献1に記載されたような外来光を吸収するための構造では、紙幣挿入口から搬送ローラまでの距離が長くなるため、紙幣識別装置の小型化が難しくなる。
また、特許文献2に記載された自動調整機能を設けても、外来光の受光量を含めた光量を検知対象としているため、誤検知を確実になくすことは困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、紙幣挿入口から入射する外来光の影響による紙幣挿入の誤検知をなくすことができる紙幣識別装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる紙幣識別装置は、挿入された紙幣の識別を行って紙幣を格納する紙幣識別装置であって、紙幣挿入口を介した紙幣の挿入をガイドする紙幣挿入ガイド内に配置され、所定の交流信号光を送信し反射光を受信する反射センサと、前記反射センサから出力された受信信号のうち、前記所定の交流信号光の周波数帯域を含む帯域を通過させるフィルタと、前記フィルタを通過した受信信号をもとに前記紙幣挿入ガイドに紙幣が挿入されたか否かを判定する紙幣挿入判定部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる紙幣識別装置は、上記の発明において、前記フィルタは、ハイパスフィルタであることを特徴とする。
また、本発明にかかる紙幣識別装置は、上記の発明において、前記紙幣挿入判定部は、前記受信信号の立上りエッジ及び/または立下りエッジの検出を行い、検出された立上りエッジ及び/または立下りエッジが連続して所定数、計数された場合に、前記紙幣が前記紙幣挿入ガイドに挿入されたと判定することを特徴とする。
また、本発明にかかる紙幣識別装置は、上記の発明において、前記紙幣挿入判定部は、前記受信信号の立上りエッジ検出と立下りエッジ検出とが連続して3つ以上、交番出力した場合に、前記紙幣が前記紙幣挿入ガイドに挿入されたと判定することを特徴とする。
また、本発明にかかる紙幣識別装置は、上記の発明において、前記反射センサは、前記紙幣挿入ガイド内の鉛直上方に配置されることを特徴とする。
また、本発明にかかる紙幣識別装置は、上記の発明において、前記反射センサは、挿入される紙幣の搬送方向に対して垂直な幅方向に複数配置されることを特徴とする。
本発明によれば、紙幣挿入口を介した紙幣の挿入をガイドする紙幣挿入ガイド内に配置され、所定の交流信号光を送信し反射光を受信する反射センサと、前記反射センサから出力された受信信号のうち、前記所定の交流信号光の周波数帯域を含む帯域を通過させ、外来光などの直流成分を除去するフィルタと、を設け、紙幣挿入判定部が、前記フィルタを通過した受信信号をもとに前記紙幣挿入ガイドに紙幣が挿入されたか否かを判定するようにしているので、簡易な構成で、紙幣挿入口から入射する外来光の影響による紙幣挿入の誤検知をなくすことができる。
図1は、本発明の実施の形態である紙幣識別装置の構成を示す断面図である。 図2は、紙幣挿入検知機構の構成を示す模式図である。 図3は、紙幣挿入判定部による紙幣挿入判定処理を説明する説明図である。 図4は、反射センサの配置構成の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態である紙幣識別装置1の構成を示す断面図である。図1に示すように、紙幣識別装置1は、装置本体下部に搬送ユニット2、識別ユニット3を有し、装置本体上部に紙幣収納部4を有する。
搬送ユニット2は、紙幣100を紙幣挿入口11から紙幣挿入ガイド12を介して紙幣収納部4側に搬送するとともに紙幣100を返却する搬送路10を有する。搬送路10上には、紙幣挿入口11から、順次、反射センサS1、搬送ローラR1、識別センサS2、搬送ローラR2が配置される。
反射センサS1は、紙幣挿入ガイド12内の鉛直上方に配置され、紙幣100が存在する場合に、照射した光の反射光を受光する。反射センサS1が送受信する光は、例えば遠赤外光である。反射センサS1を鉛直上方に配置するのは、塵などがセンサ表面に付着しにくい状態とするためである。
紙幣挿入ガイド12のガイド方向は、水平方向である。紙幣挿入ガイド12のガイド長は、紙幣識別装置1の水平方向の厚みを抑えて小型化を実現するため短くなっている。ガイド方向は、下向きであっても上向きであってもよい。
識別センサS2は、複数点の光を検出する可視光センサと紙幣の磁気インクを読み取る磁気センサとを備える。可視光センサによって紙幣の幅や長さといった物理的な違いの検出で金種を判別し、磁気センサが、あらかじめ記憶されているその金種の磁気データに合致するか否かで紙幣が真券か否かの識別を行う。
反射センサS1が紙幣の挿入を検出した場合、搬送ローラR1,R2が図示しない搬送モータの正転動作によって、挿入された紙幣を取り込む。搬送ローラR1、R2によって搬送状態が整えられた紙幣は、識別センサS2によって紙幣が真券か否かを識別する。真券であると識別された紙幣は、紙幣収納部4側に搬送されて一時保留される。その後、紙幣識別装置1は、取付部15を介して取り付けられる自動販売機などの取付側装置本体の制御部に挿入金額が送信される。その後、取付側装置本体の制御部から商品購入後の精算信号を受け、プッシャユニット5を用いて紙幣をスタッカユニット6側に整列収納する。なお、釣銭は、図示しない硬貨処理装置から払い出される。一方、紙幣が真券でないと判定された場合及び図示しない返却レバーが操作された場合、一時保留された紙幣は返却される。この紙幣の返却は、搬送ローラR1,R2を逆転動作させることによって行われる。
(紙幣挿入検知機構)
図2は、紙幣挿入検知機構の構成を示す模式図である。図2に示すように、反射センサS1は、交流信号生成部21、発光部22、受光部23を有する。交流信号生成部21は、所定の交流信号、例えば所定周期(2ms)のパルス信号を生成する。発光部22は、所定の交流信号に対応して所定周期の遠赤外光を発光する。すなわち、発光部22は、1msごとに発光する。受光部23は、発光部22が発光した遠赤外光の反射光を受光する。なお、反射センサS1の対向部には、照射された遠赤外光が反射しないように遠赤外光を吸収する黒色塗装膜24が設けられている。なお、黒色塗装膜24に限らず、遠赤外光を吸収する構成であればよい。また、黒色塗装膜24に替えて、通過窓などを設けて照射光を透過させるようにしてもよい。
反射センサS1の受光部23から出力された受信信号は、ハイパスフィルタ30に入力される。ハイパスフィルタ30は、受信信号のうち、所定の交流信号の周波数帯域を含む帯域を通過させ、直流成分をカットする。この直流成分には、例えば外来光SAが含まれる。したがって、ハイパスフィルタ30から出力される受信信号は、外来光SAの受光成分が除去されたものとなる。なお、ハイパスフィルタ30に替えて、所定の交流信号の周波数帯域を含む帯域のみを通過させる通過フィルタであればよく、例えばバンドパスフィルタを用いても良い。
紙幣挿入判定部31は、ハイパスフィルタ30から出力された受信信号をもとに紙幣が挿入されたか否かを判定する。制御部Cは、紙幣挿入判定部31が、紙幣が挿入されたと判定した場合、ローラ駆動制御部32を介して搬送ローラR1,R2を正転動作させて紙幣を取り込ませる。
(紙幣挿入判定処理)
図3は、紙幣挿入判定部31による紙幣挿入判定処理を説明する説明図である。図3(a)に示すように、発光部22は、所定の交流信号光を発光する。そして、図3(b)に示すように、受光部23は、紙幣が存在する場合、所定の交流信号光の反射光を受光する。なお、図3(c)は、所定の交流信号光の反射光に、外来光SAの受光成分DSAが重畳して受光された状態を示している。図3(d)は、ハイパスフィルタ30から出力される受信信号を示している。図3(d)に示すように、受光信号は、外来光SAの受光成分DSAの有無にかかわらず、外来光SAの受光成分DSAが除去されたものとなる。したがって、ハイパスフィルタ30から出力される受光信号は、外来光SAの影響が常に除去されたものとなる。
紙幣挿入判定部31は、図3(d)に示した、ハイパスフィルタ30から出力された受光信号の立上りエッジPU及び立下りエッジPDを検出し、この立上りエッジPU及び立下りエッジPDが連続して所定数、例えば3回以上計数された場合に紙幣が挿入されたものと判定する。なお、紙幣挿入判定部31は、立上りエッジPUのみを検出してもよいし、立下りエッジPDのみを検出してもよい。この場合も、紙幣挿入判定部31は、立上りエッジPUまたは立下りエッジPDが連続して所定数、例えば3回以上計数された場合に紙幣が挿入されたものと判定する。
なお、紙幣挿入判定部31は、立上りエッジPUを検出した場合に「High」とし、立下りエッジPDを検出した場合に「Low」とし、「High」と「Low」とが交番して所定数、例えば3回以上出力された場合に、紙幣が挿入されたものと判定する。例えば、紙幣挿入判定部31は、「High」、「Low」、「High」の順で連続出力された場合、あるいは「Low」、「High」、「Low」の順で連続出力された場合に、紙幣が挿入されたものと判定する。
本実施の形態では、反射センサS1が交流信号光を発光し、反射された交流信号光を含む光を受光して受信信号として出力し、ハイパスフィルタ30がこの受信信号から外来光SAなどの外来光の直流成分を除去した受信信号にし、紙幣挿入判定部31が受信信号に含まれる交流信号光のみをもとに紙幣が挿入されたか否かを判定するようにしている。したがって、反射センサS1が外来光SAを受光する場合であっても、外来光SAの影響を受けずに紙幣の挿入を検出することができ、外来光SAによる誤検知を確実に防止することができる。
しかも、反射センサS1が外来光SAを受光してもよいため、反射センサS1は紙幣挿入口11側に配置することができる。この結果、紙幣挿入口11と搬送ローラR1との間に形成される紙幣挿入ガイド12の長さdを短くすることができ、紙幣識別装置1の小型化を実現できる。
なお、図4に示すように、反射センサS1は、複数の反射センサS1a,S1bを有し、紙幣100の搬送方向A1に対して垂直な幅方向に配置されることが好ましい。複数の反射センサS1a,S1bを設けることによって、幅方向に広がる紙幣100を確実に検知し、ゴミなどの反射による誤検知を防止できる。
1 紙幣識別装置
2 搬送ユニット
3 識別ユニット
4 紙幣収納部
5 プッシャユニット
6 スタッカユニット
10 搬送路
11 紙幣挿入口
12 紙幣挿入ガイド
15 取付部
21 交流信号生成部
22 発光部
23 受光部
24 黒色塗装膜
30 ハイパスフィルタ
31 紙幣挿入判定部
32 ローラ駆動制御部
100 紙幣
A1 搬送方向
C 制御部
R1,R2 搬送ローラ
S1,S1a,S1b 反射センサ
S2 識別センサ
SA 外来光

Claims (6)

  1. 挿入された紙幣の識別を行って紙幣を格納する紙幣識別装置であって、
    紙幣挿入口を介した紙幣の挿入をガイドする紙幣挿入ガイド内に配置され、所定の交流信号光を送信し反射光を受信する反射センサと、
    前記反射センサから出力された受信信号のうち、前記所定の交流信号光の周波数帯域を含む帯域を通過させるフィルタと、
    前記フィルタを通過した受信信号をもとに前記紙幣挿入ガイドに紙幣が挿入されたか否かを判定する紙幣挿入判定部と、
    を備えたことを特徴とする紙幣識別装置。
  2. 前記フィルタは、ハイパスフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の紙幣識別装置。
  3. 前記紙幣挿入判定部は、前記受信信号の立上りエッジ及び/または立下りエッジの検出を行い、検出された立上りエッジ及び/または立下りエッジが連続して所定数、計数された場合に、前記紙幣が前記紙幣挿入ガイドに挿入されたと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣識別装置。
  4. 前記紙幣挿入判定部は、前記受信信号の立上りエッジ検出と立下りエッジ検出とが連続して3つ以上、交番出力した場合に、前記紙幣が前記紙幣挿入ガイドに挿入されたと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣識別装置。
  5. 前記反射センサは、前記紙幣挿入ガイド内の鉛直上方に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の紙幣識別装置。
  6. 前記反射センサは、挿入される紙幣の搬送方向に対して垂直な幅方向に複数配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の紙幣識別装置。
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