JP6112557B2 - 紙葉類識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動販売機、両替機、ゲーム機などにおいて、紙幣や金券など紙葉類の識別を行う紙葉類識別装置に関する。
自動販売機など紙幣の取り扱いを可能とする各種機器では、紙幣の真贋判定に基づいて適正な紙幣のみ受け付けることが行われている。紙幣の真贋判定は、各種機器内に設けられた紙幣識別装置を使用し、紙幣の光学的特徴、磁気的特徴等を読み取る各種センサを使用して行われる。紙幣挿入口から挿入された紙幣は、搬送路内を自動搬送され、搬送路に設けられた各種センサを通過することで、各種センサによる走査が行われ、光学的特徴や磁気的特徴が読み取られる。
ところで、このような紙幣識別装置では、紙幣詰まり(ジャム)、修理、清掃など、紙幣搬送路内に対して各種メンテナンスを行うため、紙幣搬送路部分を開閉可能とする機構が設けられている。特許文献1の従来の技術には、紙幣搬送通路内に配置された紙幣の真贋判定用の反射センサを使用し、紙幣識別部の開閉を検出することが開示されている。この特許文献1に開示される紙幣識別装置では、紙幣送り量判定用センサの検出結果を使用して、紙幣識別部の僅かな開き状態を検出することが開示されている。
特許第4403675号公報
このように従来の紙幣識別装置では、紙幣の真贋判定を行う反射センサ、あるいは、紙幣の送り量を判定するセンサを、メンテナンスなどに使用される開閉機構の状態判定に使用することで、新たなセンサを追加すること無く開閉状態の判定が行われている。
本発明は、メンテナンスなどのために使用される開閉機構を有する紙葉類識別装置において、その開閉状態の誤検出発生の抑制を図ることを目的としている。
以上、説明した各種課題を解決するため本発明に係る紙葉類識別装置は、以下の構成を採用する。
第1筐体と、
前記第1筐体と支点を軸に開閉可能であって、閉状態時に前記第1筐体との間に紙葉類搬送路を形成する第2筐体と、
前記紙葉類搬送路を挟んで対向する位置に設けられた第1発光部と第1受光部を有する第1光センサと、
前記第1光センサよりも前記支点に近い位置に設けられ、前記紙葉類搬送路を挟んで対向する位置に設けられた第2発光部と第2受光部を有する第2光センサと、
前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号の差が所定の閾値未満の状態のまま、前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号が遮光状態となったことが判定された場合、第1筐体開信号を出力する制御部と、を備える。
さらに本発明に係る紙葉類識別装置において、
前記制御部は、前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号の差が所定の閾値以上となり、前記第2光センサの出力信号が遮光状態となったことが判定された場合、異常状態を出力する。
さらに本発明に係る紙葉類識別装置において、
前記第1光センサは、紙葉類の挿入を判定する入口センサである。
さらに本発明に係る紙葉類識別装置において、
前記第2光センサは、紙葉類の光学特性を判定する識別センサである。
本発明の紙葉類識別装置によれば、第2筐体をゆっくり開けた場合、あるいは、第1筐体と第2筐体のガタによる受光量変動、あるいは、紙葉類識別装置に厚紙等の異物が挿入された場合などを原因として発生する、第2筐体の状態の誤検出の抑制を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の外観斜視図 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の上部外観斜視図(上部筐体開状態時) 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の紙幣挿入口付近の拡大図 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の側断面図(上部筐体閉状態時) 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の側断面図(上部筐体開状態時) 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の下部筐体の上面図 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の制御構成を示すブロック図 従来の紙幣識別装置における状態検出処理を示すフロー図 従来の紙幣識別装置における第1光センサの出力信号例 従来の紙幣識別装置における第1光センサの出力信号例(誤検出時) 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の状態検出処理を示すフロー図 本発明の実施形態に係る紙幣識別装置の状態検出処理を示すフロー図 本発明の実施形態に係る第1、第2光センサの光学距離を説明する図 本発明の実施形態に係る光センサの出力を示す図(上部筐体を開動作時) 本発明の実施形態に係る光センサの出力を示す図(異物挿入時)
では、紙葉類識別装置について、真偽判定対象を紙幣とする紙幣識別装置を例にとって説明する。本発明の紙葉類識別装置は、この紙幣識別装置のように識別対象を紙幣とするのみならず、金券、クーポン券、有価証券など各種紙葉類を、その識別対象とすることが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の外観斜視図である。この紙幣識別装置は、自動販売機、両替機、ゲーム機など、各種機器にユニットとして組み込まれ、紙幣部入口14から挿入される紙幣を取り込んで真偽判定し、商品やサービス提供のために使用される金額の認識を行う。
この紙幣識別装置1は、下部筐体12(本発明の「第1筐体」に相当)と、上部筐体11(本発明の「第2筐体」に相当)、紙幣挿入口14、紙幣取出口15を有して構成されている。上部筐体11は、下部筐体12に対して、下部筐体12の奥上部に設けられた支点13R、13Lにて開閉可能に構成されている。上部筐体11を開くことで、紙幣詰まり、各種センサの清掃など、紙幣識別装置1の修理、メンテナンスを行うことが可能であ
る。
図2は、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の上部外観斜視図であり、上部筐体11を開状態としたときの状態が示されている。上部筐体11は、支点13R、13Lを中心に開いた状態となっている。紙幣識別装置1内部であって、紙幣挿入口14の近傍(図2の破線Aで示す部分)には、紙幣の識別、搬送を行うための各種構成が配置されている。紙幣識別装置1の管理者は、このように上部筐体11を開状態とすることで、紙幣挿入口14に続く紙幣搬送路の修理、メンテナンスを行うことが可能である。
図3は、図2に示す紙幣挿入口14付近(図2の破線Aで示す部分)の拡大図が示されている。図中、右側に示す矢印は、紙幣を挿入した際の紙幣搬送方向である。この紙幣挿入口14近傍には、紙幣搬送手段としての搬送ベルト31R、31Lが配置されている。また、紙幣に糸などを取り付け、真贋判定実行後の紙幣を紙幣挿入口14に引き戻す不正行為を防ぐため、6つのシャッター32が設けられている。このシャッター32は、紙幣が32を通過後に、紙幣搬送路内に突出し、紙幣識別装置1内の紙幣が紙幣挿入口14から外部に取り出されるのを防止する。
紙幣識別装置1には、紙幣の挿入判定、真贋判定、金種判定など各種判定を行うための各種センサが設けられている。図4には、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の側断面図(上部筐体11は閉状態)が示されている。図5には、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の側断面図(上部筐体11は開状態)が示されている。ここでは、図3に示される紙幣挿入口14付近の斜視図と併せて、紙幣識別装置1のセンサ構成を説明する。本実施形態の紙幣識別装置1は、第1光センサ21、第2光センサ22、磁気センサ23にて、紙幣に対する各種判定を行うこととしている。
第1光センサ21は、第1発光部21aと第1受光部21bを備えている。本実施形態では、第1発光部21aが下部筐体12側に、第1受光部21bが上部筐体11側に配置され、上部筐体11を閉じた状態では、紙幣搬送路を挟んで互いに向き合う位置に配置されている。第1発光部21aから照射された光は、第1受光部21bで受光されることとなるが、紙幣搬送路に紙幣が介在した場合、第1受光部21bの受光光に基づいて、紙幣挿入の検出、並びに、挿入された紙幣の光学的特性を検出することが可能である。なお、本実施形態の第1光センサ21は、第1発光部21aを下部筐体12側に、第1受光部21bを上部筐体11側に配置しているが、第1発光部21aを上部筐体11側に、第1受光部21bを下部筐体12側に配置することとしてもよい。
この第1光センサ21は、紙幣挿入口14近傍の左右にそれぞれ配置され、挿入される紙幣の幅方向、2箇所の位置について、紙幣の特性などを検出することが可能となっている。この第1光センサ21は、紙幣搬送路中、他のセンサよりも紙幣挿入口14に近い側に位置し、紙幣の挿入を検出する入口センサとして機能する。さらに本実施形態では、第1光センサ21を入口センサとして利用するとともに、真贋判定、金種判定のための紙幣の光学的特性を検出する識別センサとしても利用することとしている。
第2光センサ22は、紙幣挿入口14近傍の中央付近に位置し、第1光センサ21と同様、紙幣搬送路を挟んで互いに向き合う第2発光部22aと第2受光部22bを備えて構成されている。この第2光センサ22は、第1光センサ21よりも紙幣搬送路中、紙幣搬搬送方向に沿って奥側に配置されている。本実施形態では、この第2光センサ22を、真贋判定、金種判定のための紙幣の光学的特性を検出する識別センサとしても利用している。搬送ベルト31R、31Lによって搬送された紙幣は、この第2光センサ22によって、幅方向中心位置での光学的特性が検出される。この第2光センサ22についても、第2発光部22aを上部筐体11側に、第2受光部22bを下部筐体12側に配置することと
してもよい。
さらに本実施形態では、紙幣幅方向の2箇所に配置された磁気センサ23が配置されている。磁気センサ23は、挿入された紙幣の幅方向、2箇所の位置について、紙幣の磁気的特性を検出し、挿入された紙幣の真贋判定、金種判定を行う識別センサとして機能する。
図6には、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の下部筐体12の上面図が示されている。紙幣挿入口14から挿入された紙幣は、搬送ベルト31R、31Lの搬送に伴い、第1発光部21aを有する第1光センサ21、第2発光部22aを有する第2光センサ22、磁気センサ23の順で各種特性などの判定が行われる。
以上、説明したように、本実施形態の紙幣識別装置1は、2つの第1光センサ21、第2光センサ22、2つの磁気センサ23を使用して、紙幣の挿入判定、真贋判定、金種判定など各種判定を行うこととしている。では、このような各種センサを使用した紙幣の判定、並びに挿入された紙幣の搬送、格納について、図4、並びに、図7に示す紙幣識別装置1の制御構成を使用して説明する。
図4に示されるように、上部筐体11を閉じた状態では、紙幣挿入口14から紙幣が格納される紙幣収納部42に面する位置まで紙幣搬送路が形成される。この紙幣搬送路には、駆動プーリ33Rと従動プーリ34Rに巻き掛けられた搬送ベルト31R(左側の搬送ベルト31Lも同様の構成を有する)が面している。紙幣挿入口14から挿入された紙幣は、左右の搬送ベルト31R、31Lにて紙幣搬送路内を、その奥行き方向へと搬送される。また、紙幣搬送路には、紙幣収納部42と対向する位置に紙幣収納機構41が配置されている。
各種センサにて、真贋判定、金種判定を終えた紙幣は、この紙幣収納機構41に対向する位置まで搬送された後、紙幣収納機構41の押圧部411にて下方に押圧され、紙幣搬送路から紙幣収納部42へと格納される。紙幣収納部42は、プレート413と紙幣搬送路の間に形成された空間であり、プレート413の下部に設けられた円錐コイルばねによって、収納する紙幣の量に応じた空間を形成することが可能である。紙幣収納部42に収納された紙幣は、管理者によって紙幣取出口15から取り出される。
図7には、本発明の実施形態に係る紙幣識別装置1の制御構成を示すブロック図が示されている。紙幣識別装置1は、制御手段としての制御部50を中心として、前述した各種構成を備えている。制御部50は、CPU、制御のためのプログラムを記憶したROM、センサ類の出力をデジタル変換するD/A変換部、センサ類からの出力を一時的に記憶するRAMなどを有して構成されている。紙幣識別装置1に設けられたセンサとしては、前述したように第1光センサ21、第2光センサ22、磁気センサ23を有している。
紙幣搬送機構には、駆動プーリ33を回転駆動させ、搬送ベルト31R、31Lにて紙幣を搬送する第1駆動源51、紙幣収納部42に紙幣を格納させる紙幣収納機構41と、不正行為を抑制するため紙幣搬送路に設けられたシャッター32を動作させる第2駆動源52を有している。
紙幣挿入口14から紙幣が挿入されると、制御部50は、第1光センサ21にて紙幣の挿入が判定される。制御部50は、紙幣が挿入されたことを判定すると、第1駆動源51を駆動開始して、駆動プーリ33を回転させ、搬送ベルト31R、31Lを動作させ、挿入された紙幣を紙幣搬送路内で搬送する。制御部50は、紙幣の搬送に伴って、第1光センサ21、第2光センサ22、磁気センサ23から出力される信号に基づき、搬送される
紙幣の真贋判定、金種判定が実行される。
真贋判定の結果、真券であることが判定された紙幣は、紙幣搬送路中、紙幣収納機構41に対向する位置まで搬送される。その後、制御部50は、第2駆動源52にて押圧部411が下方に移動するように紙幣収納機構41を動作させ、紙幣を紙幣収納部42に格納する。その際、第2駆動部52によって、紙幣収納機構41と連動して動作するシャッター32が、紙幣搬送路内に突出することで、紙幣の引き戻しなどの不正行為を防止している。
以上、紙幣識別装置1の紙幣挿入時の動作について説明したが、このような紙幣識別装置1では、管理者による修理、清掃など各種メンテナンスを行う際、紙幣搬送路に詰まった紙幣や異物を取り除く、あるいは、紙幣搬送路上に設置された各種センサや搬送ベルト31R、31Lを直接、目視したり触る必要がある。そのため、紙幣識別装置1の上部筐体11は、支点13R、13Lを中心として、下部筐体12に対して開閉可能としている。このような形態では、上部筐体11の閉め忘れなどを防ぐため、上部筐体11が開状態にあるか閉状態にあるかという状態検出を、紙幣識別装置1側で行うことが必要となる。上部筐体11の状態検出は、支点13R、13Lなどに機械的センサを設けて行うことも可能であるが、その場合、新たにセンサの数を増やす必要があり、製造コストが増加する、内部の機構が複雑化するなどの問題がある。
そのため、従来の紙幣識別装置1では、第1光センサ21、第2光センサ22など、紙幣搬送路中に配置された光センサを使用して、上部筐体11の開閉状態の検出を行うこととしていた。このように紙幣の判定を行う光センサを、開閉状態の検出を行うセンサとして兼用することで、製造コストを抑えるとともに、内部構造を簡略化することが可能となっている。
図8には、従来の紙幣識別装置1における状態検出処理を示すフロー図が示されている。この状態検出処理は、上部筐体11が開状態あるいは閉状態にあるかなど、紙幣識別装置1の各種状態を、第1光センサ21、第2光センサ22など出力信号に基づいて検出するための処理である。
この状態検出処理は、紙幣識別装置1の動作中、継続して繰り返し実行される処理である。待機・初期処理(S201)は、紙幣識別装置1が紙幣を受け入れ可能な待機状態に初期化する処理である。この待機状態では、シャッター32は開状態(紙幣搬送路に突出しない状態)であり、紙幣収納機構41の押圧部411は、初期位置、すなわち、紙幣搬送路を塞がない位置に位置する。
従来の紙幣識別装置1では、第1光センサ21、第2光センサ22は所定のサンプリング間隔にて、第1受光部21b、第2受光部22bで受光した光に基づく信号を出力する。この状態検出処理では、紙幣搬送路内に配置された全ての光センサが前回の出力信号よりもV2だけ低下したか否を条件として、上部筐体11の開状態検出を開始することとし
ている(S202)。図9には、第1光センサ21の出力信号例が示されている。紙幣識別装置1が待機状態であって、紙幣が挿入されていない状態にあるとき、第1光センサ21中、第1発光部21aから照射された光は、紙幣搬送路を挟んで対向する箇所に位置する第1受光部21bにて受光され、出力信号としての電圧値V0を出力する。
上部筐体11が開かれた場合、第1光センサ21中、第1発光部21aから照射された光は、第1受光部21bにて徐々に受光されない状態となり、第1光センサ21からの出力信号は減衰する。本実施形態では、第1光センサ21を含む全ての光センサの出力信号が、前回の出力信号から所定の閾値(V2)以上減衰したことを条件として、上部筐体1
1の開状態検出を開始することとしている。これは、紙幣識別装置1に紙幣を挿入したときには、配置の関係上、第1光センサ21、第2光センサ22の順で出力信号が変化するのに対し、上部筐体11を開状態にするときには、紙幣を挿入するときとは第1光センサ21、第2光センサ22は略同時に変化することが考えられるためである。特に、この閾値(V2)を小さな値としておくことで、第1光センサ21と第2光センサ22間の出力
信号の時間差を小さく抑え、上部筐体11の開状態の検出精度向上が図られる。
第1光センサ21、第2光センサ22の出力信号が、前回の出力信号から閾値(V2
以上低下した場合(S202:Yes)、さらに第1光センサ21、第2光センサ22が遮光状態となったか否かを監視する(S203)。遮光状態とは、発光部から照射された光が受光部にて受光されなくなった状態であり、図9に示す第1光センサ21の出力信号例では、閾値(V1)を下回った状態である。S203では、第1光センサ21、第2光
センサ22について、遮光状態の判定を行い、全ての光センサが遮光状態となったことを条件(S203:Yes)として、上部筐体11が開状態であることを判定する。他上部筐体11が開状態と判定された場合、制御部50は、紙幣識別装置1が配置されている自動販売機などの各種親装置に対して上部筐体開信号を出力する(S204)。上部筐体開信号を受信した各種親装置では、機能を停止させる、管理者に対して報知するなどの各種処理を実行する。
上部筐体11が開状態となっている状態では、制御部50は、第1光センサ21、第2光センサ22の出力信号に基づき、上部筐体11の状態を確認する(S205)。上部筐体11が閉状態となった場合、具体的には、第1光センサ21、第2光センサ22が待機状態の電圧値(第1光センサ21の場合V0)に戻った場合、制御部50は、各種親装置
に対して上部筐体閉信号を出力する(S207)。上部筐体閉信号を受信した各種親装置では、停止させていた機能を再開する、管理者に対する報知を停止するなどの処理を実行する。
この紙幣識別装置1では、状態検出処理として、各種センサの異常状態を検出可能としている。待機・初期処理(S201)を実行した後、制御部50において、シャッター32、紙幣収納機構41の押圧部411が待機状態でない場合、あるいは、第2光センサ22が遮光状態となっている場合(S208〜S210:何れかがNo)は、紙幣識別装置1が有する各種センサに異常が発生していると判定し、センサ異常状態が発生していることを親装置に対して通知する。センサ異常の発生を通知された各種親装置では、機能を停止させる、管理者に対して報知するなどの各種処理を実行する。センサ異常状態において、制御部50は、各種センサの出力信号、並びに、シャッター32、押圧部411の位置を監視し、各種状態が正常状態になった場合(S214:Yes)、センサ異常状態の解除を親装置に対して通知する(S215)。センサ異常状態の解除が通知された各種親装置では、停止させていた機能を再開する、管理者に対する報知を停止するなどの処理を実行する。
一方、紙幣識別装置1において、異常状態が発生していない場合(S208〜S210:何れもYes)には、第1光センサ21、第2光センサ22の出力信号を監視し、第1光センサ21が遮光状態、第2光センサ22が透過状態となったこと、すなわち、紙幣挿入口14から紙幣が挿入され、入口センサとしての第1光センサ21が紙幣の挿入を判定したことを条件として、紙幣に対する識別処理(S212)を開始する。
以上、従来の紙幣識別装置1における状態検出処理について説明したが、従来の状態検出処理では、以下に説明する幾つかの要因に基づき、上部筐体11の開状態判定において誤検出が生じることがある。
(1)上部筐体11をゆっくり開けた場合
(2)上部筐体のガタによる受光部側での受光量変動
(3)厚紙等の異物挿入による誤検出
(1)の上部筐体11をゆっくり開けた場合について説明する。図10には、上部筐体11をゆっくり開けた場合の第1光センサ21の出力信号例を示したものである。上部筐体11をゆっくり開けた場合、図に示されるように第1光センサ21からの出力信号は、なだらかに減衰する。そのため、前回の出力信号に対する今回の出力信号の差は、閾値(V2)以上とならずに、閾値(V1)を下回る状態(遮蔽状態)となる。この場合、図8の状態検出処理では、上部筐体11が開かれたにも関わらず、S202、S210にて何れもNoと判定され、センサ異常状態と判定されることとなる。
(2)の上部筐体のガタによる受光部側での受光量変動について説明する。上部筐体11と下部筐体12を回動可能に接続する支点13R、13Lは、製造上の誤差を吸収するなどの事情から、ある程度余裕を持って形成されている。そのため、上部筐体11と下部筐体12間には、両者間の位置が変動するガタが発生する。上部筐体11と下部筐体12間のガタは、光センサ間の発光部と受光部(第1光センサ21の場合、第1発光部21aと第1受光部21b間)の位置関係にずれを生じさせ、各光センサの出力信号に変動を生じさせる。出力信号の変動が閾値(V2)を上回った場合、上部筐体11を開けていない
にも関わらず、上部筐体11の開状態検出が開始(S202:Yes)される。上部筐体11の開状態を精度よく判定するには、閾値(V2)を小さく設定することが好ましいが
、閾値(V2)を小さく設定した場合には、この誤検出は顕著となる。
(3)の厚紙等の異物挿入による誤検出について説明する。紙幣挿入口14に近い位置に、第1光センサ21、第2光センサ22を配置した場合、紙幣挿入口14から厚紙等の異物を挿入するいたずらが行われることが考えられる。紙幣挿入口14から異物が勢いよく押し込まれた場合、第1光センサ21、第2光センサ22の出力信号は一気に低下し、遮光状態として設定された閾値(V1)を下回ることとなる。この場合、図8の状態検出
処理では、上部筐体11が開かれていないにも関わらず、S202、S203にて何れもYesと判定され、上部筐体開信号が出力されることとなる。
本発明に係る紙幣識別装置1は、このような状態検出処理における各種の誤検出抑制を図り、上部筐体11の開状態検出を精度よく判定することを目的としている。
図11、図12には、本発明の実施形態に係る状態検出処理のフロー図が示されている。なお、この状態検出処理を実行する紙幣識別装置1のハードウェア構成は、図1〜図7で説明したものと同じものが使用される。
本発明の実施形態に係る状態検出処理は、紙幣識別装置1の動作中、継続して繰り返し実行される処理である。待機・初期処理(S101)は、紙幣識別装置1が紙幣を受け入れ可能な待機状態に初期化する処理である。この待機状態では、シャッター32は開状態(紙幣搬送路に突出しない状態)であり、紙幣収納機構41の押圧部411は、初期位置、すなわち、紙幣搬送路を塞がない位置に位置する。
S102では、電位差タイマが0であるか否かが判定される。この電位差タイマとは、紙幣識別装置1の待機状態において、第1光センサ21と第2光センサ22の電位差が閾値(V3)以上あった場合、一定期間、電位差が生じていることを示すタイマである。電
位差タイマが0である場合、電子差有りフラグが0に設定(初期化)される(S103)。次に、第1光センサ21と第2光センサ22の出力信号間に、閾値(V3)以上の電圧
差が生じているか否かが判定される(S104)。
図13には、上部筐体11を開いた時の第1光センサ21、第2光センサ22の光学距離が示されている。第1光センサ21と第2光センサ22について、発光部と受光部の光学距離は、上部筐体11を開くに従って徐々に大きくなる。図13に示されるように、支点13R、13Lとの位置関係から、第1光センサ21の光学距離(左側がA1、右側がA2)は、第2光センサ22の光学距離Bよりも大きくなる。したがって、上部筐体11を開く場合、第2光センサ22の受光量に基づく出力信号V_Bは、各第1光センサ21の
受光量に基づく出力信号(V_A1、V_A2)よりも大きくなる。そして、第1光センサ21と第2光センサ22の光学距離の差によって、両光センサの出力信号は、閾値(V3
未満の差で変動することとなる。
図14には、本発明の実施形態に係る光センサの出力を示す図(上部筐体11を開動作した時)が示されている。図中、横軸は時間軸(サンプリング回数)であり、縦軸は電圧値を示したものである。第1光センサ21の出力信号(2つの第1光センサ21の平均値)は、第2光センサ22の出力信号よりも僅かに小さく推移する。第1光センサ21と第2光センサ22の電圧差は、0.50[V]未満で推移していることが分かる。
図15には、本発明の実施形態に係る光センサの出力を示す図(厚紙等の異物挿入時)が示されている。図14の上部筐体11の開動作時と異なり、第1光センサ21の出力信号(2つの第1光センサ21の平均値)と第2光センサ22の出力信号は、異なるタイミングで減衰を開始する。そのため、第1光センサ21と第2光センサ22の電圧差は、両減衰タイミングの中程において大きく上昇していることが分かる。
本実施形態では、上部筐体11を開く際の、第1光センサ21と第2光センサ22の出力信号の変動特性を利用したものとなっている。本実施形態では、第1光センサ21を2つ使用しているため、2つの第1光センサ21の出力信号の平均値(V_A1+V_A2)/2を使用している。S104では、V_B−(V_A1+V_A2)/2と閾値(V3)の関係を判定している。上記関係が閾値(V3)以上となった場合(S104:Yes)は、電
子差有りフラグを「1」に設定する(S105)とともに、電位差タイマをセットする(S106)。セットされた電位差タイマは所定期間を計時するため0になるまでカウントダウンを開始する。なお、2つの第1光センサ21の出力信号の(V_A1+V_A2)/2に代え、値の大きい第1光センサ21の出力信号(V_A1、V_A2のどちらか)を選択してすることとしてもよい。
待機・初期処理(S101)を実行した後、制御部50において、シャッター32、紙幣収納機構41の押圧部411が待機状態でない場合、あるいは、第2光センサ22が遮光状態となっている場合(S208、S209:何れかがNo)は、紙幣識別装置1が有する各種センサに異常が発生していると判定し、センサ異常状態が発生していることを親装置に対して通知する(S118)。その際、電位差タイマ、電位差有りフラグが設定されている場合には、両者の初期化が行われる(S117)。センサ異常状態が発生した場合の処理については、従来の状態検出処理の場合(S213〜S215)と同様である。
一方、第2光センサ22が遮光状態(S109:No)であって、第1光センサ21が遮光状態(S111:Yes)である場合には、電位差有りフラグの確認が行われる。電位差有りフラグが「1」に設定されている場合(S112:Yes)には、電位差タイマが動作している所定期間内に、S104にて第1光センサ21と第2光センサ22間の電圧差が閾値(V3)を超えている、すなわち、上部筐体11の開動作ではないと判定して
、各種親装置に対してセンサ異常状態を通知する処理(S117〜S120)を実行する。一方、電位差有りフラグが「0」に設定されている場合(S112:No)には、親装置に対して上部筐体開信号を出力する(S113)。この上部筐体開信号の出力に続く処理(S114〜S116)は、従来の状態検出処理の場合(S205〜S207)と同様
である。
このように本実施形態では、第1光センサ21と第2光センサ22の出力信号の差が、閾値(V3)以上とならずに、第1光センサ21及び第2光センサ22が共に遮光状態と
なったことを条件として上部筐体開信号を出力することとしている。このような構成を採用することで、(1)〜(3)で説明した従来の上部筐体11の開状態判定の誤検出要因を抑制し、上部筐体の開状態判定を精度良く検出することが可能となっている。
S109において第2光センサ22が透過状態であると判定された場合(S109:Yes)、S110にて第1光センサ21の状態が判定される。第1光センサ21が遮光状態にあると判定された場合(S110:Yes)、紙幣挿入口14から紙幣が挿入されたことを判定し、紙幣の識別処理(S122)を開始する。その際、電位差タイマ、電位差有りフラグが設定されている場合には、両者は初期化される(S121)。
以上、紙幣識別装置1を例として説明を行ったが、本発明に係る紙葉類識別装置は、紙葉類として、紙幣のみならず、金券、クーポン券、有価証券など各種紙葉類を識別対象とすることが可能である。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…紙幣識別装置(紙葉類識別装置)
11…上部筐体
12…下部筐体
13…支点
14…紙幣挿入口
15…紙幣取出口
21…第1光センサ
21a…第1発光部
21b…第1受光部
22…第2光センサ
22a…第2発光部
22b…第2受光部
23…磁気センサ
31R、31L…搬送ベルト
32…シャッター
33…駆動プーリ
34…従動プーリ
41…紙幣収納機構
411…押圧部
412…円錐コイルばね
413…プレート
42…紙幣収納部
50…制御部
51…第1駆動源
52…第2駆動源

Claims (4)

  1. 第1筐体と、
    前記第1筐体と支点を軸に開閉可能であって、閉状態時に前記第1筐体との間に紙葉類搬送路を形成する第2筐体と、
    前記紙葉類搬送路を挟んで対向する位置に設けられた第1発光部と第1受光部を有する第1光センサと、
    前記第1光センサよりも前記支点に近い位置に設けられ、前記紙葉類搬送路を挟んで対向する位置に設けられた第2発光部と第2受光部を有する第2光センサと、
    前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号の差が所定の閾値未満の状態のまま、前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号が遮光状態となったことが判定された場合、第1筐体開信号を出力する制御部と、を備える
    紙葉類識別装置。
  2. 前記制御部は、前記第1光センサの出力信号と前記第2光センサの出力信号の差が所定の閾値以上となり、前記第2光センサの出力信号が遮光状態となったことが判定された場合、異常状態を出力する
    請求項1に記載の紙葉類識別装置。
  3. 前記第1光センサは、紙葉類の挿入を判定する入口センサである
    請求項1または請求項2に記載の紙葉類識別装置。
  4. 前記第2光センサは、紙葉類の光学特性を判定する識別センサである
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の紙葉類識別装置。
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