JP2018036207A - ユーザ位置判定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両側装置と携帯端末とが近距離通信を実施することによってユーザが車両周辺に存在することを検出するシステムであって、ユーザが利用している携帯端末の機種による判定結果のばらつきを抑制可能なユーザ位置判定システムを提供する。【解決手段】ユーザによって携帯される携帯端末2と近距離通信を実施するためアンテナ121を、車室外のドア付近が見通し外領域となるように、車室内天井部分に設置する。車両側装置1は、携帯端末2から送信されてくる信号の受信信号強度を逐次測定し、RAM113に時系列順に保存していく。そして、受信信号強度の経時的な変化の傾向が、増加傾向であることを検出した後に、減少傾向に転じた場合に、ユーザが車両周辺に存在すると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザが車両から所定の範囲内に存在することを検出するユーザ位置判定システムに関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、車両に搭載された車両側装置が、当該車両側装置と対応付けられている車両用携帯機から送信されてくる信号の受信信号強度や認証処理の結果に基づいて、車両用携帯機の位置を推定するシステム(以降、ユーザ位置判定システム)がある。この特許文献1に開示の方法によれば、車両用携帯機を所持しているユーザが車両周辺に存在するか否かを判定することができる。
ところで、近年は、スマートフォンなどの近距離通信機能を備える携帯端末が普及している。なお、ここでの近距離通信とは、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)やWi-Fi(登録商標)などといった、通信範囲が例えば最大でも数十メートル程度となる所定の無線通信規格に準拠した通信である。
近距離通信機能を備える携帯端末は、自分自身に割り当てられた固有の端末番号(以降、端末IDとする)を含む端末情報信号を、近距離通信の規格に準拠した態様で定期送信するとともに、他の通信端末が送信した端末情報信号を受信することで、自機周辺に存在する通信端末を検出する。
特開2009−94767号公報
特許文献1に開示の方法では、複数のユーザが1つの車両を共有する場合、車両用携帯機を所持していないユーザについては、車両周辺に存在していることを検出できない。そのような課題に対する1つの解決策としては、車両側装置を近距離通信可能に構成し、車両側装置が携帯端末から送信される信号の受信信号強度が所定の強度閾値以上となっている場合、ユーザが車両周辺に存在すると判定する方法も考えられる。そのような方法によれば、スマートフォンなどの携帯端末は各ユーザが所持していることが想定されるため、車両用携帯機を所持していないユーザについても検出することができる。
しかしながら、携帯端末が近距離通信用の信号を送信する際の送信電力や受信感度などは、携帯端末の製造元や製造モデル、種別等(以降、機種等)によって異なることが想定される。そのため、所定の1つの強度閾値を用いてユーザが車両から一定範囲内となる領域に存在するか否かを判定しようとすると、ユーザが利用している携帯端末の機種に応じて判定結果にばらつきが生じる。
具体的には、送信電力が相対的に高レベルに設定されている携帯端末をユーザが利用している場合には、相対的に車両から離れた地点でも車両周辺に存在すると判定してしまう。また、送信電力が相対的に低レベルに設定されている携帯端末をユーザが利用している場合には、車両周辺にユーザが存在するにも関わらず、車両側装置での受信信号強度が強度閾値未満となり、ユーザが車両周辺に存在しないと判定されてしまう恐れがある。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両側装置と携帯端末とが近距離通信を実施することによってユーザが車両周辺に存在することを検出するシステムであって、ユーザが利用している携帯端末の機種による判定結果のばらつきを抑制可能なユーザ位置判定システムを提供することにある。
その目的を達成するための第1の発明は、車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、車両に搭載された車両側装置(1)と、を備えるユーザ位置判定システムであって、
携帯端末は、車両側装置と近距離通信を実施するための携帯端末側通信部(22)を備え、携帯端末側通信部は、送信元が携帯端末であることを示す識別情報を含む信号である端末情報信号を逐次送信し、車両側装置は、携帯端末と近距離通信を実施するためのアンテナであって、車室内の天井部分に配置された車室内用アンテナ(121)と、車室内用アンテナを介して携帯端末と近距離通信を実施する車両側通信部(12)と、携帯端末から送信された端末情報信号の、車室内用アンテナでの受信信号強度である車室内受信強度を所定の記憶媒体に時系列順に保存する受信強度収集部(F1)と、記憶媒体に保存されている複数時点の車室内受信強度に基づいて、車室内受信強度の経時変化の傾向を判定する変化傾向判定部(F2)と、変化傾向判定部の判定結果に基づいてユーザが車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、車室内用アンテナは、車両の周辺の路面上において車両のドアから所定の近傍距離以内となる領域が、車室内用アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、位置判定部は、変化傾向判定部によって車室内受信強度が増加傾向であると判定された後に、車室内受信強度が減少傾向であると判定されたことに基づいて、ユーザが車両の周辺に存在すると判定することを特徴とする。
車両からある程度離れた位置にユーザが存在する場合、携帯端末から送信された信号は、車両のドアウィンドウを介して車室内用アンテナでも受信される。また、一般的に、通信端末間で送受信される受信信号強度は、それらの距離が短いほど大きくなる。そのため、ユーザが車両から十分に離れた地点から車両に近づく過程においては、車室内受信強度は増加傾向となる。一方、車室内用アンテナは車両ドアの外側近傍が見通し外領域となるように設置されているため、ユーザが車両ドア付近まで近づくと、車室内受信強度は弱まり、減少傾向へと転ずる。
以上の構成は、上述した車室内強度の推移傾向に着眼して創出されたものであり、位置判定部は、携帯端末から送信されてきた信号の受信信号強度(つまり車室内受信強度)が増加傾向となった後に、減少傾向に転じたことに基づいて、ユーザが車両周辺に存在すると判定する。
このような態様によれば、ユーザが車両周辺に存在すると判定するための強度閾値を予め設計しておく必要はない。
また、発明者らは複数種類の通信端末を携帯端末として用いた試験の結果、車両ドアの近傍が見通し外領域となるように車室内用アンテナを配置している場合、携帯端末の製造元やモデル、種別等(つまり機種)に依らずに、ユーザの接近に伴って車室内受信強度は増加傾向から減少傾向に転じることを確認した。
さらに、車室内受信強度が増加傾向から減少傾向に転じる地点は、車室内用アンテナにとっての見通し内領域と見通し外領域の境界に応じた地点である。つまり、車室内受信強度が増加傾向から減少傾向に転じる地点は、車室内用アンテナの設置位置や、指向性、ユーザによる携帯端末の所持形態によって定まるものであり、携帯端末の送信電力の大きさによっては変化しない。そのため、携帯端末の機種によって、携帯端末からの車室内受信強度が増加傾向から減少傾向に転じる地点が変化する可能性は小さい。
したがって、以上の構成によれば、ユーザが利用している携帯端末の機種によって判定結果がばらつくことを抑制できる。
また、上記目的を達成するための第2の発明は、車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、車両に搭載された車両側装置(1)と、を備えるユーザ位置判定システムであって、車両側装置は、携帯端末と近距離通信を実施するためのアンテナであって、車室内の天井部分に配置された車室内用アンテナ(121)と、車室内用アンテナを介して携帯端末と近距離通信を実施する車両側通信部(12)と、を備え、車室内用アンテナは、車両の周辺の路面上において車両のドアから所定の近傍距離以内となる領域が、車室内用アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、車両側通信部は、送信元が車両側装置であることを示す識別情報を含む端末情報信号を車室内用アンテナから逐次送信し、携帯端末は、車両側装置と近距離通信を実施する携帯端末側通信部(22)と、車両側装置から送信された端末情報信号の受信信号強度を所定の記憶媒体に時系列順に保存する受信強度収集部(F1)と、記憶媒体に保存されている複数時点の受信信号強度に基づいて、受信信号強度の経時変化の傾向を判定する変化傾向判定部(F2)と、変化傾向判定部の判定結果に基づいてユーザが車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、位置判定部は、変化傾向判定部によって受信信号強度が増加傾向であると判定された後に、受信信号強度が減少傾向であると判定されたことに基づいて、ユーザが車両の周辺に存在すると判定することを特徴とする。
上記の構成もまた、第1の発明と同様の思想に基づいて創出されたものであり、第1の発明において車両側装置が備える受信強度収集部、変化傾向判定部、位置判定部に相当する機能を、携帯端末に備えさせたものである。このような構成によっても上述した第1の発明と同様の効果を奏する。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
ユーザ位置判定システム100の概略的な構成を示したブロック図である。 本実施形態におけるアンテナ121の搭載位置を示した図である。 アンテナ121にとって見通し内、見通し外となる領域を示した図である。 車両側制御部11の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 ユーザ位置判定処理について説明するためのフローチャートである。 本実施形態の作動を説明するための図である。 変形例2におけるユーザ位置判定システム100の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 変形例7における携帯端末2の概略的な構成を示すブロック図である。
<ユーザ位置判定システム100の概略的な構成について>
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本発明に係るユーザ位置判定システム100の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すようにユーザ位置判定システム100は、車両に搭載された車両側装置1と、当該車両のユーザによって携帯される通信端末である携帯端末2と、を備えている。
携帯端末2は、通信範囲が例えば最大でも数十メートル程度となる所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信とする)を実施する機能を備えた通信端末である。ここでの近距離無線通信規格としては、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。
携帯端末2は、上述の近距離通信機能を備えていればよく、例えばスマートフォンを携帯端末2として用いることができる。もちろん、携帯端末2は、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、携帯用音楽プレーヤ、携帯用ゲーム機等であってもよい。
携帯端末2が近距離通信として送信する信号には、送信元を示す情報として、携帯端末2に割り当てられた識別情報(以降、端末IDとする)が含まれている。端末IDは他の通信端末と携帯端末2とを識別するための情報として機能する。また、携帯端末2は、端末IDを含む信号を所定の送信間隔で逐次送信する。定期的に送信する信号のことを以降ではアドバタイズ信号と称する。例えばアドバタイズ信号の、端末IDを含む信号が請求項に記載の端末情報信号に相当する。
車両側装置1もまた、上述の近距離通信機能を備えている。車両側装置1は、携帯端末2から送信されてくる信号(例えばアドバタイズ信号)を受信することによって、携帯端末2が車両側装置1と近距離通信可能な範囲内に存在することを検出する。
<車両側装置1の構成について>
次に、車両側装置1の構成及び作動について述べる。車両側装置1は、図1に示すように、車両側制御部11と、近距離通信モジュール12とを備える。車両側制御部11は近距離通信モジュール12とは、相互通信可能に接続されている。
車両側制御部11は、近距離通信モジュール12の動作を制御する。また、近距離通信モジュール12から入力されるデータを用いて後述するユーザ位置判定処理を実行することによって、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定する。ここでの車両周辺とは、例えば車両から5メートル以内となる範囲など、適宜設計される範囲である。
この車両側制御部11は、MPU111、ROM112、RAM113、及び、I/O114等を備えた、コンピュータとして構成されている。MPU111は種々の演算処理を実行する演算処理装置である。ROM112は、電気的に書き換え可能な不揮発性の記憶媒体であり、RAM113は揮発性の記憶媒体である。I/O114は、車両側制御部11が、近距離通信モジュール12や、車両に搭載されている図示しない他のデバイスと通信するためのインターフェースとして機能する回路モジュールである。
ROM112には、ユーザが所有する携帯端末2に割り当てられている端末ID(以降、ユーザ端末ID)が登録されている。また、ROM112には、通常のコンピュータを車両側制御部11として機能させるためのプログラム(以降、位置判定プログラム)等が格納されている。なお、上述の位置判定プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。MPU111が位置判定プログラムを実行することは、位置判定プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。この車両側制御部11の詳細については別途後述する。
近距離通信モジュール12は、近距離通信を実施するための通信モジュールである。近距離通信モジュール12が請求項に記載の車両側通信部に相当する。近距離通信モジュール12は、より細かい構成要素として、アンテナ121、送受信部122、及び強度測定部123を備える。
アンテナ121は、近距離通信に用いられる周波数帯(例えば2.4GHz帯)の電波を送受信するためのアンテナである。アンテナ121が請求項に記載の車室内用アンテナに相当する。送受信部122は、アンテナ121で受信した信号を復調して車両側制御部11に提供するとともに、車両側制御部11から入力された信号を変調して、アンテナ121に出力し、電波として放射させる。
強度測定部123は、アンテナ121で受信した信号の強度を測定する。強度測定部123が測定した受信信号強度を示すデータ(以降、RSSI:Received Signal Strength Indication)は、受信データと対応付けられて車両側制御部11に提供される。なお、RSSIは、例えば電力の単位[dBm]で表現されればよい。アンテナ121で受信した信号のRSSIが請求項に記載の車室内受信強度に相当する。
アンテナ121を含む近距離通信モジュール12は、車室内が近距離通信可能なエリアとなり、且つ、アンテナ121から送信された電波がドアウィンドウなどは透過して車室外に伝搬するように、車室内天井部分の適宜設計される位置に配置されている。本実施形態では一例として近距離通信モジュール12は図2に示すように、車室内の天井部分の中央部に配置されているものとする。なお、アンテナ121から送信した電波が到達する領域とは、携帯端末2から送信された電波を受信可能な領域に相当する。
ところで、近距離通信に用いられる周波数帯の電波は、金属板で反射されやすい。したがって、近距離通信用のアンテナ121を、本実施形態のように車室内天井部分の中央に配置した場合、図3に示すように、車室外の路面において車両ドアから所定の近傍距離Dx以内となる領域は、アンテナ121にとって見通し外領域となる。アンテナ121から送信された電波は、車両のドアで反射されるためである。
ここでの見通し外領域とは、アンテナ121から送信された信号が直接波として到達しない領域を指す。また、見通し外領域は、携帯端末2と近距離通信ができない領域に相当する。近距離通信ができない状態には、データの送受信が完全に不可能な状態だけでなく、ビットエラーレートが所定の閾値以上となるなどの、通信品質が所定の許容レベル以下となる状態を含んでもよい。
近傍距離Dxは、天井部分におけるアンテナ121の設置位置や、ドアウィンドウの形状等によって定まる。近傍距離Dxは0.5m〜1m以上となるようにアンテナ121が設置されていることが好ましい。
なお、図3においてドット模様のハッチングを施している部分は、アンテナ121から送信された信号が直接的に到達する領域、換言すれば、アンテナ121にとって見通し内となる領域を表している。車室外においてアンテナ121にとって見通し内となる領域とは、ドアウィンドウやフロントウインドウ等の窓部を透過して伝搬する領域である。
<車両側制御部11の機能について>
車両側制御部11は、MPU111が位置判定プログラムを実行することによって、図4に示す種々の機能ブロックに対応する機能を提供する。具体的には、車両側制御部11は機能ブロックとして、RSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3を備える。
なお、車両側装置1が備える機能ブロックの一部又は全部は、一つあるいは複数のIC等を用いることによってハードウェアとして実現されていてもよい。また、MPU111によるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されていてもよい。
RSSI収集部F1は、近距離通信モジュール12が受信したデータ及びその受信データのRSSIを、近距離通信モジュール12から取得する。そして、受信データが携帯端末2から送信されたデータである場合には、その受信データのRSSIをRAM113に保存する。つまり、RSSI収集部F1は、携帯端末2から送信されてくる信号のRSSIを収集する。
このような構成によれば、RSSI収集部F1は、近距離通信モジュール12が携帯端末2から送信された信号(例えばアドバタイズ信号)を受信する度に、そのRSSIをRAM113に保存する。逐次取得されるRSSIは、最新の受信データのRSSIが先頭となるように時系列順にソートされてRAM113に保存されれば良い。
以降では便宜上、RSSI収集部F1が取得した携帯端末2からの信号のRSSIを時系列に並べた1まとまりのデータのことをRSSI時系列データと称する。RSSI時系列データは、携帯端末2からの信号のRSSIの経時的な変化を示すデータとして機能する。
なお、受信データが携帯端末2から送信されたデータであるか否かは、データのヘッダ等に送信元情報として記述されている端末IDとユーザ端末IDとを比較することによって判定すればよい。つまり、送信元情報として記載されている端末IDがユーザ端末IDとなっているデータを、携帯端末2からのデータと見なす。
RSSI収集部F1が請求項に記載の受信強度収集部に相当する。RAM113が請求項に記載の記憶媒体の一例に相当する。
変化傾向判定部F2は、RAM113に保存されているRSSI時系列データに基づいて、RSSIの経時変化の傾向が、増加傾向、減少傾向、不定状態の何れに該当するかを判定する。増加傾向は、RSSIが経時的に増加している状態を表し、減少傾向は、RSSIが経時的に減少している状態を表す。不定状態は、増加傾向とも減少傾向とも判定できない状態である。
例えば変化傾向判定部F2は、過去に取得したRSSIから定まる比較用RSSIと、最新のRSSIとを比較し、比較用RSSIよりも最新のRSSIのほうが所定の変化判定閾値以上大きい場合に、RSSIは増加傾向であると判定する。また、比較用RSSIよりも最新のRSSIのほうが変化判定閾値以上小さい場合に、RSSIは減少傾向であると判定する。
比較用RSSIは、例えば、現時点よりも所定時間(例えば300ミリ秒)前に取得したRSSIとすればよい。また、直近500ミリ秒以内に取得した複数のRSSIの中央値や平均値としてもよい。変化判定閾値は、RSSIが変化していると判定するための閾値であって、具体的な値は適宜設計されれば良い。変化判定閾値は、固定値であってもよいし、比較用RSSIに対して所定の比率(例えば0.1)を乗じた値であってもよい。
さらに、変化傾向判定部F2は、RSSIが増加傾向/減少傾向であると判定できるほど十分な数のRSSIを収集できていない場合や、最新のRSSIと比較用RSSIとの差の絶対値が変化判定閾値未満となっている場合に、不定状態と判定する。
位置判定部F3は、変化傾向判定部F2の判定結果に基づいて、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定する。この位置判定部F3の詳細については別途後述する。なお、アンテナ121にとっての見通し外領域は、車両周辺として定義される範囲に含まれるものとする。
<携帯端末2の構成について>
携帯端末2は、図1に示すように、端末側制御部21と、近距離通信モジュール22とを備える。端末側制御部21は、近距離通信モジュールの動作を制御する部材であって、車両側制御部11と同様に、MPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたコンピュータとして構成されている。
近距離通信モジュール22は、上述した近距離通信を実施するための通信モジュールである。近距離通信モジュール22が請求項に記載の携帯端末側通信部に相当する。
<ユーザ位置判定処理>
次に、図5に示すフローチャートを用いて、車両側制御部11が実施するユーザ位置判定処理について説明する。ユーザ位置判定処理は、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定するための処理である。このユーザ位置判定処理は、例えば車両が駐車されている場合に逐次(例えば100ミリ秒)毎に開始されればよい。
なお、車両が駐車されているか否かは、周知の方法によって判定されればよい。例えば、シフトレバーが駐車ポジションに設定されている場合に、車両は駐車されていると判定すればよい。シフトレバーの位置を示す情報は、図示しないシフトポジションセンサから、車両に構築された通信ネットワーク及びI/O114を介して取得すればよい。また、以降において実行主体を特に明記していないステップについては、例えば、車両側制御部11のオペレーティングシステム(OS:Operating System)によって実行されれば良い。
まず、ステップS1では、携帯端末2からの信号を受信したか否かを判定する。受信信号が携帯端末2から送信された信号であるか否かは、前述の通り、受信信号において送信元情報として記述されている端末IDと、ROM112に登録されているユーザ端末IDとを比較することによって識別すればよい。
携帯端末2からの信号を受信した場合にはステップS1が肯定判定されてステップS2に移る。一方、携帯端末2からの信号を受信していない場合にはステップS1が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS2ではRSSI収集部F1が、携帯端末2からの信号のRSSIを収集し始める。すなわち、携帯端末2が送信した信号を受信する度に、そのRSSIを、RSSI時系列データを構成する1つの要素としてRAM113に保存していく。RSSI収集部F1によるRSSIの収集は、本フローが終了するか、或いは、後述するステップS6が実行されるまで継続される。
ステップS3では変化傾向判定部F2が、RAM113に保存されるRSSI時系列データに基づいて、RSSIが増加傾向であるか否かを判定する。ステップS3において、RSSIが増加傾向であると判定した場合には、ステップS4に移る。一方、ステップS3においてRSSIが増加傾向であると判定しなかった場合には、一定時間後(例えば300ミリ秒後)に再びステップS3を実行する。その間、RSSI収集部F1によるRSSIの収集は継続される。
このステップS3の技術的な意義は次の通りである。ユーザが車両から十分に離れた地点から車両に接近する場合、図6に示すように、ユーザの車両への接近に伴ってRSSIは増加していく。したがって、RSSIが増加傾向であるということは、ユーザが車両に接近している状況であることを意味する。ステップS3の判定処理は、ユーザが車両に接近中であるか否かを判定することに相当する。
なお、ステップS3を所定回数(例えば10回)実行してもRSSIが増加傾向とならなかった場合や、携帯端末2からの信号を受信しない状態が一定時間継続した場合には、本フローを終了すればよい。その場合には、RSSI収集部F1によるRSSIの収集を終了させ、RAM113に蓄積しているRSSIも削除すればよい。そして、一定時間後にステップS1から開始すればよい。
ステップS4では変化傾向判定部F2が、RAM113に保存されるRSSI時系列データに基づいて、RSSIが減少傾向であるか否かを判定する。ステップS4において、RSSIが減少傾向であると判定した場合には、ステップS5に移る。一方、ステップS4においてRSSIが減少傾向であると判定しなかった場合には、一定時間後に再びステップS4を実行する。その間もRSSI収集部F1によるRSSIの収集は継続される。
このステップS4の技術的な意義は次の通りである。本実施形態のアンテナ121の搭載位置によれば、車室外のうち、車両ドアの近傍領域は、アンテナ121にとって見通し外領域となっている。したがって、ユーザが十分に離れた地点から車両のドア前まで接近する過程においては、ユーザの車両への接近に伴ってRSSIはいったん増加傾向となる一方、ユーザが車両に対して十分に接近するとRSSIは減少し始める。
つまり、RSSIが増加傾向となった後に減少傾向に転じたということは、ユーザが車両に十分に接近したことを意味する。なお、ユーザが車両に十分に接近した状態とは、ユーザがアンテナ121にとっての見通し外領域に位置している状態に相当する。
ステップS5では位置判定部F3が、ユーザが車両周辺に存在すると判定してステップS6に移る。なお、ステップS5での判定結果は、車両に搭載された図示しない所定のECU(Electronic Control Unit)に提供されればよい。例えば、車室内外に設けられた照明を点灯させる機能(いわゆるウェルカム照明機能)を提供するECUが車両に搭載されている場合、位置判定部F3の判定結果は当該ECUに提供されて、照明の点灯制御に利用されればよい。
ステップS6ではRSSI収集部F1が、携帯端末2からの信号のRSSIの収集を終了する。そして、本フローを終了する。
<実施形態のまとめ>
以上の構成では、位置判定部F3は、携帯端末2からの信号のRSSIが増加傾向となった後に、減少傾向に転じたことを検出した場合に、ユーザが車両周辺に存在すると判定する。つまり、本実施形態の構成は、ユーザが車両周辺に存在すると判定するために予め設計しておいた強度閾値と、実際のRSSIとの比較によってユーザの位置を判定するものではない。
また、発明者らは複数種類の通信端末を携帯端末2として用いた試験の結果、車両ドアの近傍が見通し外領域となるようにアンテナ121を配置している場合には、携帯端末2の製造元やモデル、種別等に依らずに、ユーザの接近に伴ってRSSIは増加傾向から減少傾向に転じることを確認した。
さらに、RSSIが増加傾向から減少傾向に転じる地点は、アンテナ121の見通し内領域から見通し外領域の境界部分である。つまり、RSSIが増加傾向から減少傾向に転じる地点は、アンテナ121の設置位置や、指向性、ユーザによる携帯端末2の所持形態によって定まるものであり、携帯端末2の送信電力の大きさによっては変化しない。そのため、携帯端末2の製造元やモデル、種別等によって、携帯端末2からのRSSIが増加傾向から減少傾向に転じる地点が変化する可能性は小さい。
したがって、以上の構成によれば、携帯端末2として採用する通信端末の製造元やモデル、種別に応じた判定精度のばらつきを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、複数の変形例を組み合わせて実施することもできる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
上述した実施形態では、近距離通信モジュール12から提供されるRSSIを、そのままRSSIの経時的な変化の傾向を判定するための指標として用いる態様を開示したが、これに限らない。
携帯端末2からのRSSIを取得する度にその時点でのRSSIの移動平均値を算出していき、RSSIの移動平均値の履歴から、RSSIの経時的な変化の傾向を判定してもよい。その場合には、変化傾向判定部F2は、RSSI収集部F1がRSSIを取得する度に、直近N回分のRSSIを母集団とする平均値(つまり移動平均値)を算出する。Nは2以上の整数であればよく、例えば10などとすればよい。
また、変化傾向判定部F2は、その算出した移動平均値(以降、強度平均値)を、最新のRSSIと対応付けてRAM113に保存していく。便宜上、各時点における強度平均値を時系列に並べたデータを、強度平均時系列データと称する。変化傾向判定部F2は、RSSI時系列データが更新される度に、強度平均時系列データも逐次更新する。
そして、変化傾向判定部F2は、強度平均時系列データに基づき、最新の強度平均値が、所定時間前に算出された強度平均値よりも所定の閾値以上大きい場合に増加傾向であると判定する。このような態様によれば、反射等の影響によるRSSIの変化の傾向の誤判定を抑制できる。
[変形例2]
ユーザ位置判定システム100は、図7に示すように、スマートエントリーシステムを提供するECU(以降、認証ECU)3を構成要素として備えていてもよい。そのような態様を変形例2として以下に開示する。なお、スマートエントリーシステムは、認証ECU3と、車両と対応付けられている車両用携帯機4とが無線通信による認証処理を実施し、認証が成功したことに基づいて車両のドアの施開錠状態を制御するシステムである。車両用携帯機4は、車両と対応付けられてあって、車両と無線通信を実施することで車両のドアの施開錠等を制御する鍵として機能する通信端末である。認証ECU3が請求項に記載の認証装置に相当する。
変形例2における車両側装置1は、認証ECU3と相互通信可能に接続されており、位置判定部F3がユーザは車両周辺に存在すると判定した場合には、その旨を認証ECU3に通知する。そして、認証ECU3は、位置判定部F3によってユーザが車両周辺に存在すると判定されたことに基づいて起動し、ポーリング信号の定期送信を開始する。
ポーリング信号は、車両周辺に車両用携帯機4が存在することを認証ECU3が検出するための信号であって、車両用携帯機に対して応答信号の返送を要求する信号(つまり応答要求信号)である。
このような態様によれば、位置判定部F3がユーザは車両周辺に存在すると判定していない場合には、認証ECU3はポーリング信号を送信しない。一般的に、ポーリング信号の送信にはLF(Low Frequency)帯の電波が使用される。LF帯の信号送信に要する電力と、近距離通信の信号送信に要する電力とを比較すると、近距離通信の信号送信に要する電力のほうが低い。そのため、本変形例2の構成によれば駐車状態における電力消費を抑制することができる。
なお、認証ECU3は、車両用携帯機4からの応答信号を受信したことに基づいてユーザ(厳密には車両用携帯機4)が車両周辺に存在することを検出する。この認証ECU3の判定結果を利用するシステムとしては、リアバンパの下方に足がかざされた場合にバックドアを開けるシステム(以降、ドアオープンシステム)がある。ドアオープンシステムは、認証ECU3によって車両周辺にユーザが存在すると判定された場合に、ユーザの足がかざされているか否かのセンシングを開始することが一般的であるが、センシングの開始条件に、位置判定部F3の判定結果を利用してもよい。
[変形例3]
変形例2のさらなる変形例として、車両側装置1は、位置判定部F3と認証ECU3の両方が車両周辺にユーザが存在すると判定した場合に、ユーザが車両周辺に存在するという判定結果を確定してもよい。そのような態様によれば、ユーザが車両周辺に存在することの判定精度を高めることができる。
[変形例4]
周知の車両用電子キーシステムで利用される車両用携帯機4が、近距離通信モジュールを備えている場合には、携帯端末2は車両用携帯機4であってもよい。ここでの車両用電子キーシステムには、前述のスマートエントリーシステムのほか、キーレスエントリーシステムも含まれる。
また、認証ECU3が上述した車両側装置1としての機能を備えていても良い。既存の設備を流用することで、ユーザ位置判定システム100を導入するコストを抑制することができる。
[変形例5]
また、上述した位置判定部F3によってユーザが車両周辺に存在すると判定された後において、車両を走行させるための所定のユーザ操作(以降、走行用操作)が実行されたことを認証ECU3が検出した場合、車両側装置1は、携帯端末2に対して走行用操作が実行されたことを近距離通信で送信してもよい。
ここでの走行用操作とは、ドアの開錠する操作や、ドアを開く操作、エンジンやモータといった駆動源を始動させる操作である。このような態様によれば、ユーザは車室外に存在している場合であっても、携帯端末2に表示されている通知を視認することで、現在の車両状態を認識できる。その結果、ユーザが意図しない車両状態となっている場合には、車室内を確認しに行くなどの処置を講ずることができる。
[変形例6]
以上では、車両側装置1が、携帯端末2から送信されてくる信号のRSSIに基づいて、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定する態様を開示したが、これに限らない。例えば、車両側装置1がアドバタイズ信号を定期送信するとともに、携帯端末2が車両側装置1から送信されてくるアドバタイズ信号のRSSIに基づいて、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定してもよい。
つまり、前述のRSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3は、携帯端末2に備えられていても良い。この変形例6においては端末側制御部21が備えるRAMが請求項に記載の記憶媒体に相当する。なお、変形例6における携帯端末2は、位置判定部F3の判定結果を示すユーザ位置信号を近距離通信によって車両側装置1に送信するものとする。つまり、ユーザが車両周辺に存在すると判定した場合には、その旨を車両側装置1に通知する。
このような態様によっても車両側装置1は、ユーザ位置信号を受信することによってユーザが車両周辺に存在することを特定することができる。
[変形例7]
変形例6においてユーザが車両に接近する途中で忘れ物に気づいて引き返した場合にも、車両側装置1から送信されてくる信号のRSSIは、いったん増加した後に減少傾向に転じる。その結果、位置判定部F3は、ユーザが車両から離れていっているにも関わらず、ユーザが車両周辺に存在すると誤判定する場合が考えられる。
そのようなユーザ挙動に起因する誤判定を抑制するための構成を変形例7として以下に開示する。変形例7における携帯端末2は、図8に示すように、加速度センサ23を備える。なお、変形例7は、上述した変形例6をさらに変形した態様である。つまり、端末側制御部21が、RSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3を備えるものとする。
加速度センサ23は、携帯端末2に作用する加速度を検出する周知のセンサである。加速度センサ23としては、例えば互いに直交する3つの軸方向毎の加速度を検出する3軸加速度センサを採用することができる。加速度センサ23の検出結果は端末側制御部21に提供する。
また、変形例7における端末側制御部21は、RSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3に加えて、直進性判定部F4を備える。直進性判定部F4は、加速度センサ23の検出結果に基づいて、携帯端末2が1つの方向に移動しているか(つまりユーザが直進しているか)を判定する。加速度センサ23の検出結果から、移動方向が一定であるか変化しているかを判定するアルゴリズムは、周知のものを採用することができる。この直進性判定部F4は、端末側制御部21を構成するMPUが所定のソフトウェアを実行することで実現されれば良い。
このような構成において位置判定部F3は、ユーザが直進している状態において、RSSIが増加傾向から減少傾向へと移行した場合に、ユーザが車両周辺に存在すると判定する。このような態様によれば、上述したユーザ挙動に起因する誤判定を抑制することができる。
なお、以上では一例として、携帯端末2がRSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3を備える態様を開示したが、これに限らない。携帯端末2が直進性判定部F4の判定結果を示す信号を近距離通信で車両側装置1に送信すれば、車両側制御部11がRSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3を備える場合であっても、変形例7として開示した方法によってユーザが車両周辺に存在するか否かを判定できる。
RSSI収集部F1、変化傾向判定部F2、及び位置判定部F3が車両側装置1に備えられている場合も、位置判定部F3は、携帯端末2からの通知に基づいてユーザが直進しているか否かを特定し、ユーザが直進している状態において、RSSIが増加傾向から減少傾向へと移行した場合に、ユーザが車両周辺に存在すると判定すればよい。
[変形例8]
以上では、車室内の天井部分の中央にアンテナ121を配置する態様を開示したが、アンテナ121の設置位置は、これに限らない。車室内において適宜設計される位置に配置されれば良い。ただし、路面上の車両ドアから所定の近傍距離Dx以内は、アンテナ121にとって見通し外領域となるように配置されているものとする。なお、アンテナ121は、送受信部122等と別の位置に設置してもよい。
[変形例9]
車両側装置1は、アンテナ121(以降、車室内用アンテナ121)に加えて、近距離通信用のアンテナとして、車室内用アンテナ121にとって見通し外領域となる領域に対しても送信信号が直接的に到達するように配置された車室外用アンテナを備えていてもよい。
この変形例9におけるRSSI収集部F1は、車室内用アンテナ121でのRSSIと同様に、車室外用アンテナで受信した信号のRSSIについても収集する。なお、車室外用アンテナで受信した信号のRSSIが請求項に記載の車室外受信強度に相当する。そして、変化傾向判定部F2は、車室外用アンテナで受信した信号のRSSIの経時変化の傾向についても判定する。
このような構成によれば、車室内用アンテナ121でのRSSIは、前述の通り、見通し外領域へのユーザの進入に伴って減少傾向に転じる一方、車室外用アンテナでのRSSIは増加傾向が継続することが期待される。
したがって、位置判定部F3は、そのようなアンテナの設置位置に応じたRSSIの推移傾向の違いに着眼し、車室内用アンテナ121と車室外用アンテナのそれぞれのRSSIの変化傾向に基づいて、車両周辺にユーザが存在するか否かを判定してもよい。具体的には、位置判定部F3は、車室内用アンテナ121のRSSIが増加傾向から減少傾向に転じた以降においても、車室外用アンテナでのRSSIが増加傾向のままである場合に、車両周辺にユーザが存在すると判定する。
このような態様によればより精度よくユーザが車両周辺に存在するか否かを判定することができる。
100 ユーザ位置判定システム、1 車両側装置、2 携帯端末、3、認証ECU(認証装置)、4 車両用携帯機、11 車両側制御部、12 近距離通信モジュール(車両側通信部)、21 端末側制御部、22 近距離通信モジュール(携帯端末側通信部)、23 加速度センサ、111 MPU、112 ROM、113 RAM(記憶媒体)、114 I/O、121 アンテナ(車室内用アンテナ)、122 送受信部、123 強度測定部、F1 RSSI収集部(受信強度収集部)、F2 変化傾向判定部、F3 位置判定部、F4 直進性判定部

Claims (7)

  1. 車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、前記車両に搭載された車両側装置(1)と、を備えるユーザ位置判定システムであって、
    前記携帯端末は、
    前記車両側装置と近距離通信を実施するための携帯端末側通信部(22)を備え、
    前記携帯端末側通信部は、送信元が前記携帯端末であることを示す識別情報を含む信号である端末情報信号を逐次送信し、
    前記車両側装置は、
    前記携帯端末と近距離通信を実施するためのアンテナであって、車室内の天井部分に配置された車室内用アンテナ(121)と、
    前記車室内用アンテナを介して前記携帯端末と近距離通信を実施する車両側通信部(12)と、
    前記携帯端末から送信された前記端末情報信号の、前記車室内用アンテナでの受信信号強度である車室内受信強度を所定の記憶媒体に時系列順に保存する受信強度収集部(F1)と、
    前記記憶媒体に保存されている複数時点の前記車室内受信強度に基づいて、前記車室内受信強度の経時変化の傾向を判定する変化傾向判定部(F2)と、
    前記変化傾向判定部の判定結果に基づいて前記ユーザが前記車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、
    前記車室内用アンテナは、前記車両の周辺の路面上において前記車両のドアから所定の近傍距離以内となる領域が、前記車室内用アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、
    前記位置判定部は、前記変化傾向判定部によって前記車室内受信強度が増加傾向であると判定された後に、前記車室内受信強度が減少傾向であると判定されたことに基づいて、前記ユーザが前記車両の周辺に存在すると判定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  2. 請求項1において、
    前記車両側装置は、前記車室内用アンテナにとって前記見通し外領域となる領域に対しても、送信信号が直接的に到達するように配置された車室外用アンテナを備え、
    前記受信強度収集部は、前記携帯端末から送信された前記端末情報信号の、前記車室外用アンテナでの受信信号強度である車室外受信強度を前記記憶媒体に時系列順に保存し、
    前記変化傾向判定部は、前記記憶媒体に保存されている複数時点の前記車室外受信強度に基づいて、前記車室外受信強度の経時変化の傾向も判定し、
    前記位置判定部は、前記変化傾向判定部によって前記車室内受信強度が増加傾向であると判定された後に、前記車室内受信強度が減少傾向であると判定された場合において、さらに、前記車室外受信強度は増加傾向であると判定されている場合に、前記ユーザは前記車両の周辺に存在すると判定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  3. 請求項1において、
    前記携帯端末は、
    前記携帯端末に作用する加速度を検出する加速度センサ(23)と、
    前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ユーザが直進しているか否かを判定する直進性判定部(F4)と、を備え、
    前記携帯端末は、前記直進性判定部の判定結果を前記車両側装置に通知し、
    前記位置判定部は、前記直進性判定部によって前記ユーザが直進していると判定されている状態において、前記変化傾向判定部によって前記車室内受信強度が増加傾向であると判定された後に、前記車室内受信強度が減少傾向であると判定された場合に、前記ユーザが前記車両の周辺に存在すると判定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  4. 車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、前記車両に搭載された車両側装置(1)と、を備えるユーザ位置判定システムであって、
    前記車両側装置は、
    前記携帯端末と近距離通信を実施するためのアンテナであって、車室内の天井部分に配置された車室内用アンテナ(121)と、
    前記車室内用アンテナを介して前記携帯端末と近距離通信を実施する車両側通信部(12)と、を備え、
    前記車室内用アンテナは、前記車両の周辺の路面上において前記車両のドアから所定の近傍距離以内となる領域が、前記車室内用アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、
    前記車両側通信部は、送信元が前記車両側装置であることを示す識別情報を含む端末情報信号を前記車室内用アンテナから逐次送信し、
    前記携帯端末は、
    前記車両側装置と近距離通信を実施する携帯端末側通信部(22)と、
    前記車両側装置から送信された前記端末情報信号の受信信号強度を所定の記憶媒体に時系列順に保存する受信強度収集部(F1)と、
    前記記憶媒体に保存されている複数時点の前記受信信号強度に基づいて、前記受信信号強度の経時変化の傾向を判定する変化傾向判定部(F2)と、
    前記変化傾向判定部の判定結果に基づいて前記ユーザが前記車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、
    前記位置判定部は、前記変化傾向判定部によって前記受信信号強度が増加傾向であると判定された後に、前記受信信号強度が減少傾向であると判定されたことに基づいて、前記ユーザが前記車両の周辺に存在すると判定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  5. 請求項4において、
    前記携帯端末側通信部は、前記位置判定部が前記ユーザは前記車両の周辺に存在すると判定した場合には、前記ユーザが前記車両の周辺に存在することを示すユーザ位置信号を前記車両側装置に送信し、
    前記車両側通信部は、前記ユーザ位置信号を受信したことに基づいて、前記ユーザが前記車両の周辺に存在することを特定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  6. 請求項4又は5において、
    前記携帯端末は、
    前記携帯端末に作用する加速度を検出する加速度センサ(23)と、
    前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ユーザが直進しているか否かを判定する直進性判定部(F4)と、を備え、
    前記位置判定部は、前記直進性判定部によって前記ユーザが直進していると判定されている状態において、前記変化傾向判定部によって前記受信信号強度が増加傾向であると判定された後に、前記受信信号強度が減少傾向であると判定された場合に、前記ユーザが前記車両の周辺に存在すると判定することを特徴とするユーザ位置判定システム。
  7. 請求項1から3の何れか1項において、
    前記車両に搭載された装置であって、前記車両と対応付けられている車両用携帯機と無線通信による認証処理を実行し、前記認証処理が成功したことに基づいて前記車両のドアの施開錠状態を制御する認証装置(3)を備え、
    前記車両側装置と前記認証装置は相互通信可能に接続されており、
    前記認証装置は、
    前記車両が駐車されている状態において、前記位置判定部が前記ユーザは前記車両の周辺に存在すると判定した場合に、前記車両用携帯機との無線通信を開始することを特徴とするユーザ位置判定システム。
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