JP2018035661A - 段差調整装置及び段差調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣接するパネル間の段差を容易に調整することが可能な段差調整装置を提供する。【解決手段】隣接する妻壁パネル11A,11B間の段差を調整する段差調整装置である。そして、段差を調整する基準側となる妻壁パネル11Aの上端面111と位置が調整される妻壁パネル11Bの上端面111とに跨る長さを有する板状の本体部3と、妻壁パネル11Aの上端面に本体部を固定するための固定ネジ部(15,36)と、妻壁パネル11Bの上端面に設けられたネジ穴を有する開口部と、本体部に穿孔された調整穴及びネジ穴にねじ込まれる調整ボルト4とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、隣接するパネル間の段差を調整する段差調整装置、及びそれを使用した段差調整方法に関するものである。
特許文献1に開示されているように、建物の外壁を複数の外壁パネルを並べて形成する場合に、各外壁パネルが正確な位置に設置されていないと、隣接する外壁パネル間でずれが生じて外観や防水機能などが損なわれることになる。
そこで、特許文献1では、上下に配置される外壁パネル間を嵌合ピンで連結する構成にすることによって、ずれを生じ難くしている。また、嵌合ピンに調整ナットを装着しておくことで、上下方向の位置の微調整が行えるようにしている。
しかしながら、嵌合ピンをガイドにして外壁パネルの位置合わせをする方法では、嵌合ピンを嵌める際に位置ずれに伴ってせん断力が作用すると、嵌合ピンや外壁パネルの嵌合孔周辺を損傷させてしまうおそれがある。
また、外壁パネルの複数箇所に設けられた嵌合ピンを一度に嵌合孔に嵌め合わせる作業は、一方の外壁パネルが吊り上げられた不安定な状態で行われることになり困難性が高い。
そこで、本発明は、隣接するパネル間の段差を容易に調整することが可能な段差調整装置及び段差調整方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の段差調整装置は、隣接するパネル間の段差を調整する段差調整装置であって、段差を調整する基準側となる第1のパネルの端面と位置が調整される第2のパネルの端面とに跨る長さを有する長尺状の本体部と、前記第1のパネルの端面に前記本体部を固定するための固定ネジ部と、前記第2のパネルの端面に設けられたネジ穴を有する開口部と、前記本体部に穿孔された調整穴及び前記ネジ穴にねじ込まれる調整ボルトとを備えたことを特徴とする。
ここで、前記本体部は、前記第1のパネルの端面に接触させる側が前記第2のパネルの端面に対向させる側よりも厚く形成されている構成とすることができる。
また、前記固定ネジ部は複数あり、前記本体部は複数箇所で前記第1パネルの端面に固定される構成とすることができる。さらに、前記固定ネジ部は、前記第1のパネルの端面から突出される第1の固定ボルトと、前記第1のパネルの端面に設けられたネジ穴にねじ込まれる第2の固定ボルトであることが好ましい。
また、前記本体部に穿孔された前記固定ネジ部及び前記調整ボルトを通す穴の少なくとも1つが、長穴又は馬鹿穴である構成とすることができる。さらに、前記本体部に穿孔された前記固定ネジ部を通す穴の少なくとも1つが、前記固定ネジ部を固着可能な穴であることが好ましい。
また、段差調整方法の発明は、上記いずれかに記載の段差調整装置を使用して隣接するパネル間の段差を調整する段差調整方法であって、前記本体部を前記第1のパネルの端面と前記第2のパネルの端面とに跨るように設置する工程と、前記固定ネジ部を使って前記本体部を前記第1のパネルの端面に固定する工程と、前記調整ボルトを前記ネジ穴にねじ込むことで、前記第2のパネルの位置を調整する工程と、前記第2のパネルの位置をパネル固定手段によって固定する工程と、前記本体部を撤去する工程とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の段差調整装置及び段差調整方法は、隣接するパネル間に長尺状の本体部を跨らせ、第1のパネルの端面に固定ネジ部で本体部を固定し、第2のパネルの端面に設けられた開口部のネジ穴に調整ボルトをねじ込むことで、第2のパネルの位置を調整する。
このため、2つのパネルを一旦設置した後に、調整ボルトを回すことで隣接するパネル間の段差を容易に調整することができる。また、調整ボルトには、水平外力などの無理な力が作用しないため、損傷させる心配もない。
また、本体部の一方のパネルの端面に接触させる側が厚く形成されていれば、他方のパネルをその厚みの差分だけ余分に移動させることができるようになり、調整の幅を広げることができる。
さらに、第1のパネルの端面に本体部を固定するための固定ネジ部が複数あれば、本体部の浮き上がりや転倒を防ぐことができる。また、固定ボルトの1本が予め第1のパネルの端面から突出されたものであれば、本体部の仮装着を迅速に行うことができる。
さらに、本体部に穿孔された固定ネジ部及び調整ボルトを通す穴の少なくとも1つが長穴又は馬鹿穴であれば、固定ネジ部と調整ボルトの位置が例えばパネルの中心に並んでいなくても、本体部を容易に設置することができる。一方、固定ネジ部を通す穴の1つが固定ネジ部を固着可能な穴であれば、調整ボルトによってパネルを移動させる際の本体部の横ずれを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の段差調整装置を使用した段差調整方法を説明するための斜視図である。また、図2はこの段差調整装置によって相対的な位置調整が行われる建物ユニット1A−1Cの構成を説明する斜視図である。
この建物ユニット1A−1Cによって構成されるユニット建物は、工場で製作される複数の建物ユニット1A,1B,1C,・・・を建築現場に搬送し、べた基礎などの基礎部2の上に横方向に並べて1階部を構築するとともに、それらの(下階)建物ユニット1A,1B,1C,・・・の上に別の(上階)建物ユニットを積み上げることで上層階が構築される。
建物ユニット1A,1B,1Cは、平面視略長方形の床パネル13と、床パネル13の側縁に沿って必要な数だけ設けられるパネルとしての壁パネル(11,12)とによって、ボックス状に形成される。
ここで、建物ユニット1Aは、対向する一対の妻壁パネル11,11と、妻壁パネル11,11間の一側面を塞ぐ桁壁パネル12とを備えている。また、建物ユニット1Bは、対向する一対の妻壁パネル11,11を備え、妻壁パネル11,11間の両側面は開放されている。
これらの建物ユニット1A,1B,1Cを設置する基礎部2は、壁パネル(11,12)が設置される位置に立上り部21が形成されており、図1に示すように、妻壁パネル11の下端部に設けられる土台部14が、立上り部21の上面211に載せられる。
この立上り部21の上面211からは、図3に示すようにアンカーボルト22が上方に向けて突出されており、建物ユニット1A−1Cは、土台部14の切欠き部141に露出されたアンカーボルト22に対して、支圧板23及びナット221を装着することによって基礎部2に固定される。このため、段差調整を行う場合は、位置が調整される側のアンカーボルト22からナット221を外しておく。
そして、本実施の形態の段差調整方法では、このような建物ユニット1A,1Bを横方向に並べたときに、隣接するパネル間(妻壁パネル11,11間、桁壁パネル12,12間など)に生じる段差を調整する。
例えば建物ユニット1Aの隣に建物ユニット1Bを設置したときに、図3に示すように、一方の妻壁パネル11Aの上端面111の高さが隣接する妻壁パネル11Bの上端面111の高さよりも高い場合がある。
本実施の形態の段差調整方法では、このような隣接する端面間(上端面111,111間)の段差を、段差調整装置を使って調整する。ここで、位置を移動させない基準側となるパネルを妻壁パネル11Aとし、上下方向に位置を移動(調整)させるパネルを妻壁パネル11Bとして説明する。
本実施の形態の段差調整装置は、図1に示すように、隣接する妻壁パネル11A,11Bの上端面111,111に跨る長さを有する板状の本体部3と、本体部3を妻壁パネル11Aに固定するための固定ネジ部(15,36)と、妻壁パネル11Bの上端面111に設けられたネジ穴を有する開口部16(図3参照)と、その開口部16のネジ穴にねじ込まれる調整ボルト4と、妻壁パネル11Bの調整後の位置を固定するパネル固定手段となる調整プレート5とによって、主に構成される。
本体部3は、長尺状の長方形板状に鋼板などによって形成される。本体部3は、図4に示すように、基準側である妻壁パネル11Aの上端面111に接触させる側の板厚が、位置が調整される妻壁パネル11Bの上端面111に対向させる側の板厚よりも厚く形成される。この厚い部分を増厚部35と呼び、鋼板などを積層させることで形成することができる。
増厚部35は、本体部3の下面側に設け、本体部3の上面31は平面とする。すなわち本体部3の下面側は、増厚部35が設けられていない側は凹面37となる(図8参照)。
そして、本体部3の増厚部35側には、長手直交方向に長い長穴32,32Aと固定穴33,33Aが穿孔される。長穴32,32A及び固定穴33,33Aがそれぞれ複数設けられるのは、一つの本体部3によって様々な箇所の調整が行えるようにするためである。
図4では、ジョイントボルト15を通すために長穴32を使用する。このジョイントボルト15は、建物ユニット1A−1Cに上階の建物ユニットを連結させるために使用される。ここで、ジョイントボルト15は、図8に示すように取付けナット153が下端側に装着されており、妻壁パネル11A,11Bの上端面111には、必要に応じて上階の建物ユニットとの間に挟むスペーサ合板17が配置される。
本実施の形態では、この妻壁パネル11Aの上端面111から上方に向けて突出されたジョイントボルト15を、第1の固定ボルトとして使用する。また、長穴32にジョイントボルト15を通した際に開口部16に対峙される固定穴33が、第2の固定ボルト36となる固定ネジ部をねじ込むために使用される。
すなわち、図5に示すように、本体部3の長穴32を通って上方に突出したジョイントボルト15には、座金152とナット151を装着して本体部3を妻壁パネル11Aに固定させる。
さらには、固定穴33に固定ボルト36をねじ込むことで、2箇所目の妻壁パネル11Aへの固定が行われる。この固定穴33は、固定ボルト36の軸部の外径に対してほとんどクリアランスのない固着可能な穴に形成することができる。
また、本体部3には、図4に示すように、長穴32Aに隣接して複数の木ネジ穴38,・・・も穿孔される。一方、本体部3の凹面37側には、調整ボルト4を通すための調整穴34が穿孔される。
調整穴34は、調整ボルト4の軸部の外径に対してクリアランスのある馬鹿穴とすることができる。そして、調整ボルト4は、図6に示すように、座金41を介して本体部3の調整穴34及び開口部16のネジ穴にねじ込まれる。
開口部16には、図8に示すように、枠状金具160の上端に固着ナット161が溶接によって取り付けられており、固着ナット161の雌ネジ溝を有する穴がネジ穴となる。そして、本体部3によって高さが一定に保たれた調整ボルト4の頭部を締め付けると、調整ボルト4が固着ナット161にねじ込まれて、ネジの推力によって妻壁パネル11Bが上昇することになる。
次に、本実施の形態の段差調整装置を使用して行われる断差調整方法について説明する。まず、図1−図8を参照しながら、妻壁パネル11A,11B間の段差調整方法について説明する。
まず、図3に示すように、位置調整を行う側の妻壁パネル11Bの土台部14の切欠き部141において、アンカーボルト22からナット221を外し、妻壁パネル11Bを上下方向に移動可能な状態にする。一方、基準側となる妻壁パネル11Aは、アンカーボルト22に固定されたままの状態にしておく。
続いて図4に示すように、本体部3の長穴32に妻壁パネル11Aの上端面111から突出したジョイントボルト15を通す。ここで、ジョイントボルト15の突出位置と上端面111に設けられた開口部16の位置とが、妻壁パネル11Aの壁厚方向で異なっていても、長穴32にジョイントボルト15を通すのであれば、長穴32の範囲内で調整して妻壁パネル11Aの壁芯と略平行となるように本体部3を向けることができる。
そして、図5に示すように、長穴32から突出したジョイントボルト15には、座金152を装着し、ナット151を締め付けることで固定を行う。また、本体部3の固定穴33に対しては、固定ボルト36を開口部16に向けてねじ込むことで固定を行う。このように複数箇所で固定された本体部3は、妻壁パネル11B側に張り出された部分に大きな力が作用しても、浮き上がったり傾いたりしにくく、強固に固定された状態になる。
そして、図6に示すように、妻壁パネル11B側に張り出された本体部3には、調整穴34の上に座金41を置いて、調整ボルト4を調整穴34とそれに対峙する開口部16に向けてねじ込む。
続いて調整ボルト4を締め付けると、調整ボルト4が開口部16のネジ穴にねじ込まれて、図7に示すように、妻壁パネル11Bがボルトの推力によって上昇し始める。図8に示すように妻壁パネル11Bは、凹面37の窪み分だけ、隣接する妻壁パネル11Aよりも高い位置まで上昇させることができる。
そして、妻壁パネル11Aより2mm−3mm程度高い位置まで妻壁パネル11Bを上昇させた状態で、図1に示すように、パネル固定手段となる調整プレート5を、上昇した土台部14の底面と基礎部2の上面211との隙間に挿し込む。
調整プレート5には、U字部51となる切り込みが設けられており、このU字部51をアンカーボルト22の側方に当てる。調整プレート5は、妻壁パネル11Bの高さを妻壁パネル11Aの高さに合わせた際の土台部14の底面と基礎部2の上面211との離隔を埋めるのに必要な枚数だけ挿し込まれる。
このようにして調整プレート5が挿し込まれた後に、調整ボルト4を緩めて外す。調整ボルト4を外しても、調整プレート5が土台部14と上面211との間に介在されているので、妻壁パネル11Bは妻壁パネル11Aと高さ位置が揃った状態(段差がない状態)で固定されることになる。
そこで、妻壁パネル11A側の固定ボルト36及びナット151も緩めて外す。さらには、本体部3も撤去する。このようにして撤去された本体部3、固定ボルト36及び調整ボルト4を使って、図9に示すように、桁壁パネル12A,12B間の段差調整を行う。ここで、位置を移動させない基準側となるパネルを桁壁パネル12Aとし、上下方向に位置を移動(調整)させるパネルを桁壁パネル12Bとして説明する。
基準側の桁壁パネル12Aの端面となる上端面121に対して本体部3の増厚部35側を設置し、固定ボルト36を開口部16のネジ穴にねじ込んで固定を行う。また、木ネジ穴38,・・・に対しては、固定ネジ部としての木ネジ6,・・・をそれぞれねじ込んで、本体部3の端部を桁壁パネル12Aの上端面121に固定する。要するに、ジョイントボルト15が本体部3の届く範囲に突出されていなくても、木ネジ6を木ネジ穴38にねじ込むことによって固定することができる。
そして、位置が調整される桁壁パネル12B側に張り出された本体部3には、調整穴34の上に座金41を置いて、調整ボルト4を調整穴34とそれに対峙する桁壁パネル12Bの開口部16に向けてねじ込む。
図10A及び図10Bは、桁壁パネル12A,12Bの上端面121,121間に本体部3を跨らせ、桁壁パネル12Aに固定ボルト36と木ネジ6,・・・とによって本体部3を固定するとともに、調整ボルト4が桁壁パネル12Bのネジ穴が設けられた固着ナット161にねじ込まれた状態を示す平面図及び断面図である。
このようにしてセットされた段差調整装置を使用して桁壁パネル12A,12B間の段差を調整する方法については、上述した妻壁パネル11A,11B間の段差調整方法と同じであるため、説明を省略する。
次に、本実施の形態の段差調整装置及びそれを使った段差調整方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の段差調整装置は、隣接するパネル(11A,11B又は12A,12B)間に板状の本体部3を跨らせ、基準側となるパネル(11A,12A)の上端面111,121に対して、固定ネジ部となるジョイントボルト15、固定ボルト36又は木ネジ6で本体部3を固定する。
そして、位置が調整される側のパネル(11B,12B)の上端面111,121に設けられた開口部16のネジ穴に対して調整ボルト4をねじ込むことで、パネル(11B,12B)の位置を調整する。
このため、2つのパネル(11A,11B又は12A,12B)を一旦、隣接して設置させた後に、本体部3を跨らせて調整ボルト4を回すことで、パネル間の段差を容易に調整することができる。
そして、段差を調整することによって、隣接するパネル(11A,11B又は12A,12B)のそれぞれに設けられている外壁の模様や水平目地位置などを合せることができる。すなわち、段差調整とは、隣接するパネル(11A,11B又は12A,12B)の上端面(111,111又は121,121)の高さを一致させることのみを指すのではなく、段差の量を調整することも含まれる。特に、調整ボルト4のねじ込み量で段差の量を調整できるので、1mm単位の微調整が可能になる。
さらに、本実施の形態の段差調整装置を使用して壁パネル(11A,11B又は12A,12B)間の段差を調整する段差調整方法であれば、パネル(11B,12B)を上昇させる作業は壁上部で行うことができ、リフトアップを維持させたままの状態で調整プレート5を挿し込むことができるので、作業員が一人でも実施することができる。
また、本体部3と調整ボルト4と固定ボルト36とによって主に構成される段差調整装置は、嵩張ることがなく容易に持ち運ぶことができる。さらに、位置調整後は取り外して、繰り返し再利用することができる。そして、六角ボルトや六角ナットを使用して固定ボルト36や調整ボルト4などを構成するのであれば、市販の工具が利用でき、特殊な工具を必要としない。
また、静置されたパネル(11B,12B)に対して調整ボルト4をねじ込むことになるので、吊下げ時のような不安定な状態で嵌合を行う場合のように無理な水平外力が作用することがないため、調整ボルト4やパネル(11B,12B)などを損傷させる心配もない。
また、基準側のパネル(11A,12A)の上端面111,121に本体部3を固定するための固定ネジ部がジョイントボルト15と固定ボルト36又はジョイントボルト15と木ネジ6などのように複数であれば、面状に広がった固定領域となって本体部3の浮き上がりや転倒を防ぐことができる。
さらに、ジョイントボルト15のように予めパネル(11A,12A)の上端面111,121から突出された固定ボルトであれば、本体部3の長穴32に通すだけで仮装着を迅速に行うことができる。
また、本体部3が、基準側のパネル(11A,12A)の上端面111,121に接触させる側が増厚部35となって厚く形成されていれば、位置が調整される側のパネル(11B,12B)をその厚みの差分(凹面37分)だけ余分に移動させることができるようになる。
この結果、調整プレート5を基礎部2の上面211と土台部14の底面との間に挿し込む作業が行いやすくなる。また、調整ボルト4の締め付けによって本体部3の張出し側が垂れ下がったとしても、増厚部35の厚さ分の撓みで抑えることができれば、隣接する上端面(111,111又は121,121)の高さを一致させることができる。
さらに、本体部3に穿孔されたジョイントボルト15や調整ボルト4を通す穴の少なくとも1つが長穴32,32A又は馬鹿穴であれば、クリアランスの分だけ固定位置を横にずらすことができるので、固定ボルト36や調整ボルト4をねじ込むための開口部16がジョイントボルト15と同じ壁芯に並んでいなくても、本体部3を容易に設置することができる。
一方、固定ボルト36を通す本体部3の固定穴33が固定ボルト36の外径と略同じ内径の穴であれば、調整ボルト4を締め付ける際に本体部3に水平方向の力が作用しても、本体部3に横ずれが起きることを防ぐことができる。
また、本体部3に長穴32,32Aや固定穴33,33Aをそれぞれ複数設けておくことで、妻壁パネル11A,11B間と桁壁パネル12A,12B間又は1階と2階などで、ジョイントボルト15と開口部16との位置関係が異なっていても、すべて同じ本体部3を使って調整することができる。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例について、図11を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例では、前記実施の形態とは別の形態の本体部7について説明する。この本体部7は、隣接する妻壁パネル11A,11Bの上端面111,111に跨る長さを有する長尺状に形成される。
本体部7は、長方形板状の第1部711と、間隔を置いて配置される長方形板状の第2部712と、第1部711と第2部712とを連結させる棒状の連結部73とによって、主に構成される。この本体部7は、前記実施の形態で説明した本体部3と同程度の曲げ剛性を有している。
また、本体部7は、基準側である妻壁パネル11Aの上端面111に接触させる側の板厚が、位置が調整される妻壁パネル11Bの上端面111に対向させる側の板厚よりも厚く形成される。この厚い部分を増厚部75と呼び、第1部711に鋼板などを積層させることで形成することができる。
そして、本体部7の第1部711には、長手直交方向に長い長穴72と固定ボルト36が通される固定穴が穿孔される。一方、本体部7の第2部712には、調整ボルト4を通すための調整穴が穿孔される。
このように、本体部7の構成は前記実施の形態で説明した本体部3のような板状に限定されるものではなく、任意の形態を選択することができる。なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、隣接する壁パネル(11A,11B又は12A,12B)間の上下方向の段差を調整する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、隣接する床パネルの側面を端面として水平方向(出入り)の調整を行う場合や、床面を端面として上下方向の段差を調整する場合にも、本実施の形態の段差調整装置を適用することができる。
また、前記実施の形態では、パネル固定手段として調整プレート5を例に説明したが、これに限定されるものではなく、調整されたパネルの位置が移動しないように固定できる手段であれば、いずれの形態であってもよい。
11,11A,11B 妻壁パネル(パネル)
111 上端面(端面)
12,12A,12B 桁壁パネル(パネル)
121 上端面(端面)
15 ジョイントボルト(固定ネジ部、第1の固定ボルト)
16 開口部
3 本体部
32,32A 長穴
33,33A 固定穴
34 調整穴
35 増厚部
36 固定ボルト(固定ネジ部、第2の固定ボルト)
4 調整ボルト
5 調整プレート(パネル固定手段)
6 木ネジ(固定ネジ部)
7 本体部
72 長穴
75 増厚部
111 上端面(端面)
12,12A,12B 桁壁パネル(パネル)
121 上端面(端面)
15 ジョイントボルト(固定ネジ部、第1の固定ボルト)
16 開口部
3 本体部
32,32A 長穴
33,33A 固定穴
34 調整穴
35 増厚部
36 固定ボルト(固定ネジ部、第2の固定ボルト)
4 調整ボルト
5 調整プレート(パネル固定手段)
6 木ネジ(固定ネジ部)
7 本体部
72 長穴
75 増厚部
Claims (7)
- 隣接するパネル間の段差を調整する段差調整装置であって、
段差を調整する基準側となる第1のパネルの端面と位置が調整される第2のパネルの端面とに跨る長さを有する長尺状の本体部と、
前記第1のパネルの端面に前記本体部を固定するための固定ネジ部と、
前記第2のパネルの端面に設けられたネジ穴を有する開口部と、
前記本体部に穿孔された調整穴及び前記ネジ穴にねじ込まれる調整ボルトとを備えたことを特徴とする段差調整装置。 - 前記本体部は、前記第1のパネルの端面に接触させる側が前記第2のパネルの端面に対向させる側よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の段差調整装置。
- 前記固定ネジ部は複数あり、前記本体部は複数箇所で前記第1パネルの端面に固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の段差調整装置。
- 前記固定ネジ部は、前記第1のパネルの端面から突出される第1の固定ボルトと、前記第1のパネルの端面に設けられたネジ穴にねじ込まれる第2の固定ボルトであることを特徴とする請求項3に記載の段差調整装置。
- 前記本体部に穿孔された前記固定ネジ部及び前記調整ボルトを通す穴の少なくとも1つが、長穴又は馬鹿穴であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の段差調整装置。
- 前記本体部に穿孔された前記固定ネジ部を通す穴の少なくとも1つが、前記固定ネジ部を固着可能な穴であることを特徴とする請求項5に記載の段差調整装置。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の段差調整装置を使用して隣接するパネル間の段差を調整する段差調整方法であって、
前記本体部を前記第1のパネルの端面と前記第2のパネルの端面とに跨るように設置する工程と、
前記固定ネジ部を使って前記本体部を前記第1のパネルの端面に固定する工程と、
前記調整ボルトを前記ネジ穴にねじ込むことで、前記第2のパネルの位置を調整する工程と、
前記第2のパネルの位置をパネル固定手段によって固定する工程と、
前記本体部を撤去する工程とを備えたことを特徴とする段差調整方法。
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