JP2018034563A - デッキボード構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デッキボード構造1は、デッキボード2と、回動部材3と、屈曲部25とを備える。デッキボード2は、車両の床面上に着脱自在なリヤシート50の下方から後方の荷室10に亘って配置され、荷室10の床面との間に間隔を開けて支持される。回動部材3は、デッキボード2の前端部を支点にして、デッキボード2を回動させる。屈曲部25は、デッキボード2の回動部材3よりも後方を起点にして、デッキボード2の起点よりも後方部分2rを上方に折り曲げる。
【選択図】図1
Description
車両の床面上に着脱自在なリヤシートの下方から後方の荷室に亘って配置され、前記荷室の床面との間に間隔を開けて支持されるデッキボードと、
前記デッキボードの前端部を支点にして、前記デッキボードを回動させる回動部材と、
前記デッキボードの前記回動部材よりも後方を起点にして、前記デッキボードの前記起点よりも後方部分を上方に折り曲げる屈曲部とを備える。
車両の荷室10は、車内後方に設けられ、荷物などを積載する(図1)。この荷室10は、車室の後方に設置されたシートバック52(後述)が起こされた状態のリヤシート50(図1の二点鎖線で示す)と、リヤシート50の下方のリヤフロアパネル60と、リヤシート50の後方のバックドア70(同図二点鎖線で示す)と、リヤシート50の上方のルーフ80と、リヤシート50の後方左右の側壁90(図4)と、で囲まれて構成される。この荷室10は、図1の実線で示すようにシートバック52を前方に倒すことで拡張可能である。この荷室10に、実施形態に係るデッキボード構造1が設けられる。
リヤシート50は、着座する乗員の座面となるシートクッション51と、乗員の背中を支えるシートバック52と、乗員の頭部を支えるヘッドレスト53とを有し、シートバック52を前方に倒すことが可能な可倒式シートである。リヤシート50は、シートクッション51を前後にスライド可能なスライド式でもよいし、スライドできない固定式のいずれでもよい。リヤシート50は、フロントシート(図示せず)の後方に設置され、図1の二点鎖線で示すようにシートバック52が起こされた状態では座席として使用されると共に、その前方の車室と荷室10との仕切りとなる。リヤシート50は、図1の実線に示すようにシートバック52が前方に倒された状態では、シートバック52の背面521上を荷室空間として利用できて荷室空間を拡張できる。リヤシート50は、リヤフロアパネル60のシート載置エリア61(後述)に設置され、ここでは、シートクッション51の後端(スライド式の場合、後退限)がリヤフロアパネル60のスロープ部631(後述)の上方に位置する。リヤシート50は、車幅方向に2つ並んで配置されており、個々のリヤシート50が独立して前倒し可能なセパレートシートである。リヤシート50は個々のシートが一連のベンチシートであってもよい。
リヤフロアパネル60は、車室及び荷室10の床面を構成する。リヤフロアパネル60の上面には、カーペットなどの化粧シート(図示せず)が敷かれている。リヤフロアパネル60は、リヤシート50が設置されるシート載置エリア61と、シート載置エリア61の前方で乗員の足元スペースを構成するフットエリア62と、シート載置エリア61の後方で後述のデッキボード2に覆われる収納エリア63とを有する。シート載置エリア61は、シート載置エリア61と前方に倒されたシートバック52の背面521(図1実線、図2)とが略フラットとなるように、フットエリア62よりも高い位置に形成されている。収納エリア63は、シート載置エリア61(前方に倒されたシートバック52の背面521(図1実線、図2))よりも低い位置に形成されている。収納エリア63には、前方側から後方側に向かって順に、スロープ部631、平面部632、収納凹部633が一連に形成されている。スロープ部631は、前方側から後方側に向かって高さが低くなるように傾斜している。平面部632は、略水平面で形成されている。収納凹部633は、荷物を収納可能で、平面部632よりも低い位置に底が形成されていて、取り外し可能な蓋部634で覆われている。蓋部634を取り付けて収納凹部633を閉じているときは、蓋部634と平面部632とが略面一で、収納エリア63のスロープ部631を除く略全面を略水平面にできる。収納エリア63の後端部には、ロアバックパネル71が配置され、このロアバックパネル71にリヤバンパ72が取り付けられている。ロアバックパネル71の上端が平面部632とほぼ同じ高さに形成されている。荷室10の開口下端が平面部632と面一になっており、蓋部634を閉じた状態で掃き出し式の開口が形成されている。
バックドア70は、荷室10の後方壁部を構成する。このバックドア70は、跳ね上げ式であり、ルーフ80の後端部に回動自在に支持されている。バックドア70が閉じられたとき、バックドア70の下端部がロアバックパネル71に接する。ロアバックパネル71には、バックドア70をロックするストライカ(図示せず)が取り付けられている。バックドア70は、跳ね上げ式に限らず、横開き式や観音開き式であってもよい。ルーフ80は、荷室10の天井を構成し、上述のようにバックドア70を支持する後端部を有する。左右の側壁90は、荷室10の左右の側壁を構成する。この左右の側壁90には、デッキボード2の側縁部が載置される支持部91が荷室内側に張り出すように形成されている(図4)。この支持部91により、デッキボード2の裏面22と収納エリア63との間に間隔が設けられ、その間を収納スペースに利用できる。支持部91の高さは、デッキボード2を載置したとき、デッキボード2の表面21とシート載置エリア61とが略面一になる程度の高さとすることが挙げられる。
〔デッキボード構造〕
図1〜図4を参照して、実施形態1に係るデッキボード構造1を説明する。デッキボード構造1は、荷室10の床面(収納エリア63)との間に間隔を開けて支持されるデッキボード2を備える。デッキボード構造1の特徴の一つは、デッキボード2の前端部を所定の位置に支持して、その前端部を支点にデッキボード2を回動させる回動部材3と、デッキボード2の特定の部分を特定の状態に屈曲させる屈曲部25とを備える点にある。以下、各構成を詳細に説明する。
デッキボード2は、回動部材3と屈曲部25とにより、主として、収納エリア63との間に間隔を開けて支持される後方回動状態と、後方回動状態のデッキボード2を回動部材3で前方に回動させた前方回動状態と、後方回動状態のデッキボード2の一部を屈曲部25で上方へ折り曲げた上方回動状態の3つの状態を取り得る。以下、後方回動状態を基準状態として、後方回動状態、前方回動状態、上方回動状態を順に説明する。
後方回動状態のデッキボード2は、リヤシート50の下方から後方の荷室10に亘って配置され、その裏面22と収納エリア63との間に収納スペースを形成するとともに、その表面21を収納スペースの積載面とする。即ち、デッキボード2は、荷室10をその上下に2つの空間に仕切る。荷室空間は、図1の二点鎖線で示すようにリヤシート50のシートバック52を起こしたときは、リヤシート50によりその前方の車室と仕切られ、図1の実線で示すようにシートバック52を前方に倒したときは、シートバック52の上方まで拡張される。デッキボード2の前端部は、シートバック52が起こされたリヤシート50(図1二点鎖線)の下方のリヤフロアパネル60に後述の回動部材3で回動自在に支持される。この前端部は、シートクッション51の後端(スライド式の場合、後退限)よりも前方に設けられている。デッキボード2の両側縁部は、図4に示すように、左右の側壁90の支持部91に載置されて支持される。デッキボード2の表面21は、略水平面であり、デッキボード2の表面21の高さは、シート載置エリア61と前方に倒されたシートバック52(図1実線)の背面521と略同じ高さ(略フラット)である。デッキボード2の裏面22と収納エリア63との間の空間は、後部が開口している。図4では、分かり易くするために適宜ハッチングを付している。
前方回動状態のデッキボード2は、収納エリア63の上方を開放させて後方回動状態時に仕切られていたデッキボード2の下側の扁平な空間とその上側の大空間とを一連にすると共に、リヤシート50で仕切られていた荷室空間を前方に倒されたシートバック52の上方まで拡張する(図2)。デッキボード2は、その前端部を支点に回動部材3により回動して、前方に倒されたシートバック52の背面521上に載せられている。デッキボード2の前端部の支持箇所が、前方に倒す前のリヤシート50の下方であるため、前方に倒す前のリヤシート50の後方である場合に比較して、デッキボード2でシートバック52の背面521を広範囲に亘って覆うことができる。デッキボード2は、前方に倒されたシートバック52の背面521にほぼ沿っている。デッキボード2の裏面22は積載面に利用できる。
上方回動状態のデッキボード2は、収納エリア63の上方を開放させて後方回動状態時に仕切られていたデッキボード2の下側の扁平な空間とその上側の大空間とを一連にする(図3)。デッキボード2は、後述する屈曲部25を起点にして、起点よりも後方部分2rを上方に折り曲げている。デッキボード2の後端部は、起こされたシートバック52上のヘッドレスト53に引っ掛け具により引っ掛けられ、デッキボード2の後方部分2rは、起こされたシートバック52の背面521に略平行に沿っている。それにより、デッキボード2が倒れることを防止して、荷室10の収納エリア63の上方を開放できる。そのため、後方回動状態時に比べて、高さの高い荷物を積載できる。このとき、収納凹部633を覆う蓋部634を取り外して収納凹部633を開けば、収納凹部633の深さの分だけ、より高さの高い荷物を荷室10に積載できる。引っ掛け具は、例えば、汚れ防止シート40の留め具41を利用してもよいし、別途デッキボード2の後端部などに取り付けた紐などの線状体42と線状体42の先に連結するフック(図示略)とを備えるものを利用してもよい。図3では、説明の便宜上、汚れ防止シート40を省略している。
回動部材3は、デッキボード2の前端部を支点にして、デッキボード2を回動させる。回動部材3による回動範囲は、後方回動状態と前方回動状態との間が挙げられる。回動部材3の固定箇所は、シートクッション51の後端(スライド式の場合、後退限)よりも前方である。回動部材3の種類は、後方回動状態と前方回動状態とにデッキボード2を回動できれば、特に限定されない。ここでは、回動部材3は、ヒンジで構成している。なお、回動部材3は、例えば、ピンで構成してもよい。その場合、ピンはデッキボートの前端部における左右側面にその外側に突出するように設け、左右の支持部91(図4)には支持部91の表面から上方に突出する突出片を設け、その突出片にピンを回動自在に支持する切欠を設けることが挙げられる。
屈曲部25は、デッキボード2における回動部材3よりも後方位置を起点にして、その起点の後方部分2rを上方に折り曲げ自在とする箇所である。屈曲部25のデッキボード2における左右方向の形成範囲は、デッキボード2の左右方向の全域に亘る範囲である。屈曲部25のデッキボード2における前後方向の形成箇所は、屈曲部25を起点に後方部分2rを上方に折り曲げてシートバック52の背面521に略平行にしたとき、シートバック52の背面521と後方部分2rの表面21との間の間隔が極力短くなる位置とすることが好ましい。上記間隔が短いほど、上方回動状態のときに、後方回動状態時におけるデッキボード2の裏面22と収納エリア63(平面部632及び蓋部634)との空間を略全域に亘って利用し易い。屈曲部25のデッキボード2における前後方向の形成箇所は、例えば、シートクッション51の後端(スライド式の場合、後退限)の少し後方や、シートバック52の背面521の延長線がデッキボード2の表面21に交差する箇所の少し後方が挙げられる。更に、シートクッション51の後端と上記交差する箇所とを比較したとき、より後方に位置する方の少し後方とすることが挙げられる。屈曲部25の数は、ここでは一つである。屈曲部25は、デッキボード2の表面21に形成した切欠により形成された局所的に厚みの薄い薄肉部で構成している。
上述した実施形態1のデッキボード構造1は、以下の作用効果を奏することができる。
2 デッキボード
2f 前方部分 2r 後方部分
21 表面 22 裏面
25 屈曲部
3 回動部材
40 汚れ防止シート 41 留め具 42 線状体
10 荷室
50 リヤシート
51 シートクッション
52 シートバック 521 背面
53 ヘッドレスト
60 リヤフロアパネル
61 シート載置エリア
62 フットエリア
63 収納エリア 631 スロープ部 632 平面部 633 収納凹部
634 蓋部
70 バックドア
71 ロアバックパネル 72 リヤバンパ
80 ルーフ
90 側壁 91 支持部
Claims (1)
- 車両の床面上に着脱自在なリヤシートの下方から後方の荷室に亘って配置され、前記荷室の床面との間に間隔を開けて支持されるデッキボードと、
前記デッキボードの前端部を支点にして、前記デッキボードを回動させる回動部材と、
前記デッキボードの前記回動部材よりも後方を起点にして、前記デッキボードの前記起点よりも後方部分を上方に折り曲げる屈曲部とを備えるデッキボード構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016167397A JP2018034563A (ja) | 2016-08-29 | 2016-08-29 | デッキボード構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016167397A JP2018034563A (ja) | 2016-08-29 | 2016-08-29 | デッキボード構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018034563A true JP2018034563A (ja) | 2018-03-08 |
Family
ID=61566393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016167397A Pending JP2018034563A (ja) | 2016-08-29 | 2016-08-29 | デッキボード構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018034563A (ja) |
-
2016
- 2016-08-29 JP JP2016167397A patent/JP2018034563A/ja active Pending
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